II 基地の現状・課題 1 根岸住宅地区(FAC3066) T 施設の概要 (1) 所 在 地 横浜市中区寺久保、塚越、大平町、蓑沢、山元町、            大芝台、根岸台          〃 南区山谷、平楽          〃 磯子区上町、下町、馬場町、坂下町 (2) 面   積 土地      429,258 u          (内訳) 国有  272,756 u              市有   273 u              民有  156,230 u         建物   国有   71,280 u (3) 接収年月日 昭和22年10月16日 (4) 現   況  在日米海軍横須賀基地司令部の管理下で、米軍人、軍属等が居住する住宅約400戸のほか、管理事務所、総合食堂等がある。 U 沿   革 戦前は、山林、畑及び根岸競馬場であった。 昭22.10.16 山林、畑部分は住宅地区、競馬場は根岸競馬場地区として接収され、家族住宅、管理事務所等に使用された。 昭44.11.23 旧根岸競馬場地区の馬場部分(約165,400u)が返還され根岸森林公園等になった。残余の海軍施設管理事務所地区(土地約118,600u)は根岸住宅地区に統合された。 昭48.10.17 施設特別委員会で、米側から横浜海浜住宅地区、根岸住宅地区の一部、横浜チャペルセンター、横浜ベーカリーの5施設の代替施設を横須賀海軍施設と根岸住宅地区内に建設し提供すれば一括返還する旨の提案があった。 昭52.12.15 横浜海浜住宅地区の住宅350戸及び関連施設の一部を横須賀海軍施設に、住宅1戸及び関連施設の残部を根岸住宅地区に移設完了後、根岸住宅地区(一部)及び他の施設を返還することが、日米合同委員会で合意された。 昭57. 3.31 旧根岸競馬場地区の一部(中区蓑沢ほか)、土地約50,000u、建物約29,000uが返還された。 平11. 2.17 根岸住宅地区隣接地(南区中村町)のがけが崩落した。 平11.11. 4 日米合同委員会で、がけ地上部の建物の返還と工事終了後のがけ地提供が合意された。 平14.12.  崩落がけ地の恒久対策工事及びボイラープラント地区裏面がけ地安定化工事が終了した。 平16.09.02 日米合同委員会第3回施設調整部会において、本施設を返還することで日米間の認識が一致した(同年10.18日米合同委員会承認)。 V 主な動向等 (1)根岸住宅地区隣接地がけ崩れ 平成11年2月17日、根岸住宅地区隣接のがけ地が、高さ約30m、幅約60mに渡り崩落し、この南側にあるマンションでは共用通路、階段、駐車場が土砂に埋没し、軽傷者1名が出る被害があった。 この土地は米軍への提供地ではないが、横浜防衛施設局が管理を行っている土地であるため、県は、同年2月23日、横浜防衛施設局長に対し、今後の安全対策等につき十分な対応をとるよう要請を行った。 国は、直ちに応急復旧工事を行った。同年11月4日、日米合同委員会において、崩落したがけ地部分の恒久対策工事のため、がけ付近にある根岸住宅地区内の住宅15棟を返還・撤去し、恒久対策工事終了後は、当該がけ地を米軍に提供することが合意され、平成14年12月にすべての恒久対策工事が終了した。 (2)横浜市内6施設の整理等 平成15年から、神奈川県内の在日米軍施設・区域の整理等について、日米間で新たに協議が開始され、平成16年10月に、日米合同委員会において、根岸住宅地区について、池子住宅地区及び海軍補助施設の横浜市域での住宅及びその支援施設の建設が完了した時点で返還されることが承認された。 これを受け、横浜市では、跡地利用について検討を進めており、平成18年6月に横浜市が策定、公表した「米軍施設返還跡地利用指針」では、根岸住宅地区の跡地利用の方向として、特色ある景観、雰囲気の継承や周辺市街地の都市機能改善への寄与等を掲げている。