第1回条例見直し検討会議 出席委員発言要旨 (分類−項目) 1基準の在り方(対象施設の規定・整備基準の内容・義務付けの在り方) 2街づくりや都市計画等との連携 (街づくりや都市計画等との連携) 3条例の評価・目標等(施設の評価指標・条例の評価・条例の目標)" No,発言順,発言者,分類,項目,意見 1,18,大原会長,1,A_対象施設の規定,従来の用途区分を見直す必要がある。コンビニにおける銀行機能など、街の様々な場所で公共的な機能が果たされているようになっている。商業施設で一くくりにするのではなく、公共的な機能の有無という項目が必要。 2,16,秋山委員,1,A_対象施設の規定,コンビニや小さな商店、食堂など、小規模かつ市民がいつも利用するような施設に対し、緩和した形で網をかけられないか。(入口の最低幅員確保や段差解消などを特出しするなど) 3,28,大原会長,1,A_対象施設の規定,もともとの設定自体に無理がなかったかどうかも考えなくてはならない。既存建物の改修や用途変更は、新築とは違い複雑な問題があり、一律ではない。具体的な対象範囲や用途、建物の種類、規模を考えていく際には、意識して扱う必要がある。 4,32,小渡委員,1,A_対象施設の規定,既存の空き家活用については、基準法の中でもいろいろ緩和されてきているが、まだまだ非常に厳しい。 5,1,花方委員,1,A_対象施設の規定・B_整備基準の内容,遵守率が低い理由は、整備基準が厳しすぎるか、対象が広すぎるか、運用基準が非常に限定されているかのいずれかであり、その3点から整理する必要がある。 6,43,磯嶋委員,1,B_整備基準の内容,法令や他自治体の条例との間で整備基準に違いがあるが、整備をする側からは統一化を図ってほしい。 7,11,秋山委員,1,B_整備基準の内容,条例の役割は、様々な施設の最低限を出来るだけ上げていくことであり、足りないところは人的部分で補うのが正しい方向。条例による下支えはある程度は必要だが、どこまで要求するかは議論が必要。 8,29,戸井田委員,1,B_整備基準の内容,バリアフリーは大きな公共施設や道路だけの問題ではない。障害者が自分の家から一歩外へ出た時からのバリアフリーについても考えてほしい。 9,26,花方委員,1,B_整備基準の内容,遵守率は余りにも低く、法律として機能しておらず間違っているとしか言えない数値であり、実態を反映しているとはいえない。弾力的な運用や、対象や規模により項目を減らす等の策を考える必要がある。 10,36,小野委員,1,B_整備基準の内容,福祉施設はある程度利用者が限られている。利用者が利用しやすい環境であることを考えれば、遵守率はもう少し高くてもいい。 11,5,秋山委員,1,B_整備基準の内容,視覚障害者の誘導ブロックには、安全と誘導の二つの機能がある。安全はマストで誘導はマストではないとなると、それを一緒には出来ないという議論も必要。 12,6,秋山委員,1,B_整備基準の内容,室内と室外で誘導ブロックをそれぞれどこまで整備するかの議論が必要。それなしには、法的にここを外す、外さないという議論はできないはずだが、まだ研究が十分に進んでいない。 13,25,鈴木委員,1,B_整備基準の内容,誘導ブロックや点字ブロック、歩道の段差は、視覚障害者の安全に不可欠であり、ロービジョンの人にはブロックの色も重要。サインや表示と一緒に考えてほしい。 14,7,坂本委員,1,B_整備基準の内容,誘導ブロックは公道や公共の場所には必要だが、福祉施設の場合、介護職員が見守りや手助けをしているので必要なく、かえって危険。 15,8,秋山委員,1,B_整備基準の内容,見守りを必ずやるという原則がなければ、誘導ブロックは外せない。室内では、ハード的整備とソフト的対策の連携の中で承認されることが考えられる。 16,2,花方委員,1,B_整備基準の内容,整備基準と対象は拡大してもいいが、必要以上の要求にならないよう、利用方法や利用者等をよく考慮した上で、弾力的に運用できるようにすべき。 17,13,秋山委員,1,B_整備基準の内容,聴覚障害、視覚障害を含む人達への音声やサイン等の対応が弱い。スマホを使った情報の部分で落ちこぼれている人が多い。新しい情報社会への条例の関与の是非の議論が、どこかで必要になる。 18,34,熊谷委員,1,B_整備基準の内容,聴覚障害者にとって、緊急時や密室内での情報保障が課題である。周囲の人の手助けを期待できず、必要な情報を入手するのが難しい。 19,37,小野委員,1,B_整備基準の内容,障害者の中には重複障害の人もいるので、ハード面の整備に関しては、ある程度全ての障害のことを意識した設備も考える必要がある。 20,38,小野委員,1,B_整備基準の内容,この5年間で設備基準が比較的高くなってきたものに関しては、より高度なものを求めてもよい。 21,39,小野委員,1,B_整備基準の内容,ハード設備を充実させると同時に、防災や防犯の視点でも設備基準を考えなければいけない。 22,24,秋山委員,1,B_整備基準の内容,エレベーターの整備などによりベビーカーで外出しやすくなった結果、一般の人とのコンフリクトも増えている。条例の中にベビーカーをどう組み込んだらよいかを考えてほしい。 23,45,斉藤副会長,1,C_義務付けの在り方,条例を運用する中で、技術的、運用上の課題が非常に問題となっている。整備基準について、義務的にどこまで強化すべきか、社会的な状況を踏まえ、誘導、強化する部分はどこなのか、そういったものを仕分ける必要がある。 24,48,斉藤副会長,1,C_義務付けの在り方,条例そのものの見直しと同時に、周辺の社会的意識を踏まえ、義務的な内容の強化と誘導のあり方を検討していくべき。 25,3,坂本委員,1,C_義務付けの在り方,条例の中に緩い部分と強い部分を混在させるのではなく、緩い部分は外すべき。 26,12,大原会長,2,D_街づくりや都市計画等との連携,条例の規定が施設の整備に偏っている。 27,21,秋山委員,2,D_街づくりや都市計画等との連携,街づくりに関わる部分についても、条例から除外せず、条例との接点を考えていけるとよい。 28,22,大原会長,2,D_街づくりや都市計画等との連携,条例の対象を単体の建築物等に限定するのではなく、都市計画との連動が必要。他とリンクしているということを何らかの形で条例に盛り込んでいければいい。 29,46,斉藤副会長,2,D_街づくりや都市計画等との連携,条例の機能強化の一方で、街づくりに関わる部分の連携強化が重要である。 30,4,花方委員,3,E_施設の評価指標,基準の見直しよりも、弾力的な運用ができるようにすべき。不適法なものが多いというよりも、適法にすることを考えるべき。 31,27,花方委員,3,E_施設の評価指標,遵守率が低くなった結果、物が悪くなったのか。あるいは、それでも、条例があった方が良いという状態なのか。検証が必要。 32,30,小渡委員,3,E_施設の評価指標,1とゼロだけでなく、段階的に評価する仕組みがあるとよい。 33,14,宮川委員,3,F_条例の評価,【参考意見】障害者がどれだけ満足しているかという視点から、今の条例を評価すべき。(→他の自治体が神奈川を目指すような機運になればよいという趣旨) 34,15,宮川委員,3,G_条例の目標,【参考意見】いつまでに何をすべきか、また、目指すゴールはどこなのかという目標を持ってやっていくことが必要。 35,42,磯嶋委員,3,G_条例の目標,目指すべき方向性やビジョンをもう少し詳しく示してもらった方が、取組みやすい。 36,49,大原会長, 課題と議論の方向性,以下の三つに区分して整理し、今日出されたいろいろな問題にどう対応できるのかを整理するのが当面の課題である。 @運用の問題(目的と実際の基準とがうまく整合していない) A規定の問題(用途や規模等の規定が不十分である) B条例の外の部分の検討(条例外の部分を取り込めるかor連携できるか)" 37,35,小野委員,事前協議の運用,福祉施設の遵守率や適合率が低いことより、協議件数が福祉施設だけ格段に多く、その他の施設が少ないことの方が問題。 38,40,若林委員,事前協議の運用,整備をしたくても、文化財の指定を受けている等の理由で物理的にできない旅館、ホテルもあることを理解してほしい。 39,9,大原会長,事前協議の運用,基準で規定できない運用の部分は、福祉行政と建築のチェックが同時に行われなければいけない。行政の体制の問題である。 40,47,斉藤副会長,事業者の意識,事前協議が形骸化している。公共的施設に対する思いや位置付けが弱まり、具体的な施設整備につなげなくてもいいという流れができている。公共的施設という位置づけや、適合、遵守に向けて努力することの共通認識が極めて重要である。 41,19,秋山委員,事業者の意識,義務化、市場に任せて放置、インセンティブを与えて努力させる、という3つの選択肢があるが、今後は、インセンティブを与える選択肢が必要になる。 42,44,磯嶋委員,事業者の意識,エレベーターの老朽更新や設備増強時の補助スキームについて議論してほしい。 43,17,坂本委員,事業者の意識,民間事業者にバリアフリー化を強制しても、採算が合わなければやらない。事業を発展させたいと思えば自らそうするのであり、そうした事業者を利用者が選ぶ。どんな小さな施設にもそうしろというのは間違い。 44,20,坂本委員,事業者の意識,民間事業者は事業を発展させたければ自分で考えてやるものであり、こちらからやれということではない。競争社会ゆえ、あまり細かく決めないほうがよい。 45,10,坂本委員,心のバリアフリーの重要性,整備基準を細かくしすぎると、がんじがらめで動けなくなる。一番重要なのは、障害者が安心して暮らせるやさしい街づくりや、やさしい心を育てることである。" 46,41,若林委員,心のバリアフリーの重要性 全て施設側におんぶに抱っこではなく、もう少しソフト面で条例を向上させるようなことが盛り込めないか。 47,31,小渡委員,各市町村個別条例化,福祉施設の用途は多様化しており、地域により、ニーズもソフト的な心の支え合いのようなものも違う。地域ごとのニーズに個別に対応できればよい。 48,33,小渡委員,検討のあり方,高齢社会の人口比率では女性が非常に多い。女性はライフステージで様々な経験をするので、女性の生の声をもっと聞けると、条例の見直しにより役立つ。 49,23,野北様,検討のあり方,ベビーカーにとってのバリアフリーは、車いすにとってのバリアフリーでもある。障害者と健常者の差がなくなってきており、誰もがそういう立場になりうる世の中では、子育て支援の問題は障害者の問題と変わらない部分もあるので、一緒に考えていきたい。