(13ページ) Y 分野別施策の方向  人権課題の解決に向けては、この指針で示す基本理念にのっとり、各分野の個別法令や県の総合計画、個別計画等を踏まえて取組みを進めます。 1 子ども  子どもへの虐待、いじめが深刻な問題となっています。また、性犯罪・性暴力や薬物乱用等の問題もあります。子ども一人ひとりが人間として尊重され、人権が守られる中で成長していく環境づくりを推進します。   (1)主な取組みの方向 【人権尊重の社会づくりに向けた環境整備】 ア 青少年の健全な育成の推進  性犯罪・性暴力や薬物乱用など、青少年にとって有害な社会環境の健全化を進めるため、条例による規制や県民運動を展開し、青少年が心豊かに育つ社会づくりを推進します。 イ 児童虐待の未然防止、早期発見、再発防止等の推進  児童相談所の相談・一時保護体制の充実、市町村における虐待防止ネットワークの強化、地域における子育ての支援策の充実、児童虐待防止の広報・啓発等による児童虐待の未然防止、早期発見、再発防止を推進するとともに、里親制度の充実等による地域での被虐待児のケア体制の整備を図ります。  学校では、スクールソーシャルワーカーの活用により、関係機関との連携を図り、児童虐待の未然防止、早期発見、再発防止を推進します。 ウ いじめ対策の推進  いじめに対応するため、学校に心理や福祉の専門家であるスクールカウンセラーやスクールソーシャルワーカーを配置するとともに、関係機関と連携を図り、いじめ防止等の取組みを効率的に推進します。 【教育・啓発等の推進】 エ 人権に配慮した学校教育の推進  人権尊重の意識を高める教育を一層推進するとともに、幼児・児童・生徒の人権に十分配慮し、体罰を許さない環境づくりを進め、一人ひとりを大切にした教育指導や学校運営に努めます。 (14ページ) 【当事者支援等の推進】 オ 子どもの人権擁護の推進  子どもの人権擁護のための審査、助言等を行う審査会の設置や、子どもからの人権にかかわる悩みへの電話相談等を実施し、「児童の権利に関する条約」の趣旨に基づき、子ども自身の意見表明権を尊重しつつ、子どもの人権擁護を推進します。 カ いじめに関する相談・支援体制の充実  いじめへの早期対応のため、教職員やスクールカウンセラー、スクールソーシャルワーカー等が連携し、組織的に対応するとともに、家庭・関係機関・地域とも連携を図るなど、支援体制の充実に努めます。 また、子どもたちがいじめに関する相談ができるよう「24時間子どもSOSダイヤル」や「SNSいじめ相談@かながわ」等を設置し、相談体制の充実を図ります。 キ 不登校、ひきこもりなどの対策の推進  不登校・ひきこもりなどへの対応についてNPO等と連携を図りながら、「かながわ子ども・若者総合相談センター」等で、子ども・若者やその保護者が相談しやすい体制により支援します。 (2)主な関係法令 社会福祉法 児童福祉法 児童虐待の防止等に関する法律 児童買春、児童ポルノに係る行為等の処罰及び児童の保護等に関する法律 子ども・若者育成支援推進法 いじめ防止対策推進法 青少年が安全に安心してインターネットを利用できる環境の整備等に関する法律 教育職員等による児童生徒性暴力等の防止等に関する法律 県青少年保護育成条例 (3)県の主な関係審議会等 県児童福祉審議会 県青少年問題協議会 かながわ子ども支援協議会