あつぎの学生食堂のページ 3時限目、神奈川工科大学の取材内容 今回取材に応じてくださったのは、学生支援本部の担当部長さんと看護師さんです。 学生支援本部 鈴木学生担当部長さんの言葉 学生数は大学院も含めて5217人で、女子学生の割合は15.3%ですが、今春から看護学科がスタートしたこともあり、 1年生は、19.8%になっています。看護学科以外の学科でも、例えば、応用バイオ科学科の1年生は、女子学生が43%を占めます。 一方、管理栄養士を養成する栄養生命科学科では、恐らく他大学の同系統の学科に比べ、男子の割合が高くなっていると思われます。 健康面では、肥満とやせの割合を見ると、学年が上がるごとにそれぞれの割合が増える傾向があり、大学院生は、どちらも25%前後であることに驚きました。 現在、健康への関心を高める取組として、「KAIT健康プロジェクト」が始動しています。教職員と学生の中からモニターになってもらい、実態調査を行っているところです。 また、「昼夜逆転」している学生がいることも気になります。1時限目の欠席が目立つようになると要注意です。 1年生の保護者と学生には、規則正しい生活と朝食を食べることの必要性について話をしています。 さらに、アリーナには、トレーニングルームを設け、専用のトレーナーを置いています。健康管理室、学生相談室とも連携して、 必要な学生に運動を勧める取り組みを始めています。健康意識の高い人を企業が採用する傾向は社会全体の流れになってきています。 食堂とは、定期的に情報交換と不十分ながら連携した取り組みを行っています。 連携の一つとして第1食堂が新しくなった際にお好みで使える調味料類の中からマヨネーズの提供を取りやめました。 学生からの不満は根強いですが。 ただし、学生の健康に配慮したメニューについては食堂業者さんにお任せっきりです。 問題意識は持っていますが、連携はまだまだ不十分です。 鈴木看護師さんの言葉 健診後の個別フォローを中心に、学生の健康管理を担当しています。 本学の学生の特徴としてネットゲームやアニメ・動画などを趣味としている学生が多数おります。 そのゲームは夜中に盛んとなるようで、夜更かしすることで生活が乱れ、食事も乱れるという結果となります。 お菓子やジュースなどで空腹を満たしている場合や、一人暮らしの学生の中には、限られた生活費の中で、栄養バランスのとれた食事が難しい学生がいることも実情です。 また、最近は、「栄養バランスを考えた食事を3食摂取する」と言うような概念も崩れてきていると感じることが増え、 家庭内での食生活の変化もあると感じる機会が増えました。学生の健康管理面では、体重増加の見られる学生には食事指導を行い、 運動についてはその学生の生活スタイルに合わせながら、例えば階段を使う、駅から自宅まで早歩きにするなど、学生が実施可能なアドバイスをしています。 特に4年生へは就職活動時肥満が不利になることを伝え、動機づけにし、食事・生活改善サポートを行っています。  野菜工場!? 平成24年3月に完成した新講義棟(K3号館)の1階に野菜工場があります。応用バイオ科学科の研究成果と栄養生命科学科による衛生管理を活用し、 LED照明による無農薬水耕栽培を行い、約40日で1800株のサラダ用野菜を育てています。 収穫された野菜は、主として第1学生食堂と第4学生食堂に提供し、学生の皆さんに取れたて野菜を食べてもらえるようにしています。 春休み中などは、近隣のホテルなどにも提供しています。 短い昼休みでも食事がゆっくりとれるよう、特色のある食堂を4か所設けています。 こちらは第4食堂です!12階にあり、眺めがとても良い食堂です。 第4食堂  座席数:116席 特徴:12階にある眺望がステキな食堂。女子学生の利用をイメージしており、パスタなども種類多く提供しています。価格は少し高めですが、教職員の利用も多いです。 他の3つ食堂ものぞいてみましょう! 第1食堂 座席数:568席 特徴:一番大きい食堂。野菜を多くとって欲しいと野菜の小鉢を増やしています。昨年から、学生ボランティアさんが学内で作った野菜を使用しています。 第2食堂 座席数:144席 特徴:テラス席もあります。第1食堂に準じた食堂ですが、メニューの差別化を図るなど第2食堂としての特色を出すことを検討中です。 第3食堂 座席数:50席 特徴:そば、うどんがメインの食堂。価格が安く、200円〜300円が多いです。男子学生に人気があります 第4食堂の店長さんにお話を伺いました。 第4食堂店長 今(こん)さんの言葉 ここ第4食堂では、ランチ200食(うちヘルシメニューは30食)とお弁当100食を提供しています。ヘルシーメニューを提供して2年が経ちました。 エネルギーを600kcal未満と決め、低エネルギーでも美味しく食べられるようにと本部の管理栄養士と献立を考えています。 ヘルシーメニューを選ぶのは、女子学生や職員が多いです。第4食堂は、女子学生の利用が多く、常連さんも多いので、美味しいものを安く提供する工夫をしています。 メニューは、季節のものに考慮し、肉系、魚系、ボリューム系、パスタを柱に偏らないように決めています。 パスタのレシピは400種類以上あり、エネルギーのばらつきが無いようにして、毎日2〜3品を日替わりで提供しています。 情報提供として、学内のインターネットにメニューをアップして、いつでも見られるようにしています。 第4食堂でヘルシーメニューを選んでいる学生さんにインタビューしました! 食事で気をつけていることや食堂の上手な使い方など・・・どんな様子でしょう!? 栄養生命科学科4年生の女子4人組 第4食堂を利用することが多いですが、その日に近い食堂を選びます。今日ヘルシーメニューを選んだのは、おいしそうだったので。 メニュー選びはおいしさが決めてですが、迷ったらエネルギーの低いほうを選びます。 食事ではざっくりとですが、マヨネーズやドレッシングをかけすぎない、塩分をとりすぎない、野菜をとる、炭水化物に偏らないことなど注意しています。 さすが、栄養士のタマゴのみなさん! 食事に関してはさりげなく気を使っている 様子が感じられました。 機械工学科の4年生男子3人組 毎日学食を利用しています。 何を食べるか選ぶ時、おいしそうな料理、好きな料理という感じで決めています。 エネルギーをみて決めることもあります。新しい料理があると選ぶことも多いです。今日は包み焼きだったので選んでみました。 食事で気をつけていることは、野菜を食べること。学食でも野菜のあるメニューを選ぶようにしています。 ひとり暮らしの男子学生さんにとってやっぱり学食は強い味方のようです。 野菜をたっぷり食べたり、いろいろなもの食べるように注意しているとお話してくれました。 第4食堂で試食をさせていただきました 厚木保健福祉事務所 管理栄養士のコメント 私はヘルシーメニューの「鶏肉とキノコの香り包み焼き」をいただきました。 包み焼きは開ける前のワクワク感、包みを開くと鶏肉とパプリカ、ズッキーニなどの彩りをまず目で楽しめます。 そして、柔らかな食感の鶏肉、オニオンやにんにく、昆布等、素材の味や香りにとても満喫しました。 ヘルシーメニューは、ごはんと生野菜がワンプレートに盛り付けられていますが、それにスープやサラダ、デザートを追加したり、 サイドメニューをプラスしたりと学生さんから大学の職員まで様々な方に上手に利用ができると感じました。 今回はクッキングペーパーを使った包み焼きですが、ご家庭でも肉の種類を変えたり、肉を魚にしたり、家にある野菜を使ったり、応用しても作れそうです。 アルミホイルを使ってホイル焼きにしてもいいですよね。とてもおいしくいただきました。 「今日はどの食堂にしよう」と迷ってしまうくらいバラエティ豊かな食堂と豊富なメニュー。  その日の気分で食事を楽しめる4つの食堂はそれぞれに特徴があり、短い昼休みの中で 学生さんたちがゆっくりくつろげる場となっています。 取材日:平成27年7月27日 ご協力ありがとうございました!