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更新日:2026年4月10日
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かながわ障害者雇用優良企業へのインタビュー記事です

常務取締役 熊澤 惇 さん
創業して62年になるので、初めての障がい者雇用も、あまりに昔のことのため、最初のきっかけはよく分かりません。業界的には、障がい者雇用との親和性が高いということもあり、常に何人かの障がいのある方を雇用し続けており、今は4人の障がい者が働いています。
雇用率や障がいの種別などを特に意識したこともなく、地域で仕事をしている中で、ご縁があった方を採用しています。仕事の特性上、一人で働くというよりは、同じ現場に仲間が何人かいることが多いので、仕事を分担して、同じ現場の人に理解してもらえるようにしています。
当社が障がい者を雇用していることは、お客様にも認知していただいているので、「障がいのある方が働く先を探している」というような相談をいただくこともあります。まずは会って、話を聞いてみて、その人の希望に沿う職種や勤務時間などがあれば、前向きに雇用しています。
また、社員の中には、中途障がいの方(心臓にペースメーカーを装着した方)もいますが、業務内容に配慮しながら雇用を継続しています。ビルメンテナンスの仕事は、客先に常駐するケースが多いことから、求められる仕事内容はバラバラなので、配置転換などは検討しやすいのかもしれません。
地域の支援学校やNPO法人からの受入れにも、積極的に取り組んでいます。2週間、決まったルーティンで仕事をしていただくのですが、我々としては、いろいろな特性の方がいることへの理解も深まりますし、障がいのある方にとっては、清掃の仕事への関心が生まれると思うので、できる限り毎年やりたいと思っています。
長く障がい者雇用に取り組んでいることもあって、社内の従業員にとっては、障がい者が仲間にいることは当たり前のことになっています。障がいの有無にかかわらず、真面目に働いていただける方は、会社にとっては等しく貴重な戦力です。
また、お客様から「毎日頑張ってくれているね、ありがとう」と言葉を掛けていただくことは大変ありがたいです。そういったことを通して、地域の中で「障がい者雇用といえば湘南美装」というふうになれば理想的です。これくらいの人数の障がい者を必ず雇いたいとか、そういったことを考えたことはないですし、そうなってしまうと、私たちの理念から外れてしまうと思います。地道に続けることで、自然と働きたい方が集まってきていると感じています。
本人の適性と業務のミスマッチを防ぐための配慮は、しっかりしています。当社で言えば、本人の障がいや特性に合わせて、何ができるのか、どのようなことであれば一生懸命に取り組むことができるのかを重視しています。本採用までには、数日間の現場研修も行います。お客様にも実習を行うことや障がいがあることは、プライバシーを侵害しない範囲で伝えています。
清掃業は、意外と体力のいる仕事です。一日に何度も階段を上り下りしたり、家庭の掃除では使わないような大きな清掃用具を扱ったりすることもあります。決して、楽な仕事ではないからこそ、そこは研修を通して、従業員にも、しっかりと理解してもらうようにしています。
当たり前の話かもしれませんが、まずは、やってみることがとても大切です。どうしようと考えていたり、検討したりしているだけでは始まらないと思います。会社が抱えている業務の中で、「この仕事は、障がいのある方には難しいな」ではなく、「この作業は、こういう障がいの方ならできるかも」と、できることを探すことが重要だと思います。
それでも、現状、障がい者雇用の下地や経験が全くない企業が、いきなり雇用することは、なかなか難しいと思います。そういった意味では、地域の支援学校などに声を掛けてみるのは有効だと思います。私は、平塚支援学校の学校運営協議会委員を務めているのですが、学校側・企業側ともに、一歩が踏み出せないというケースは非常に多いと感じています。学校側は積極的に働き口を探していますが、実績のない会社・業態に飛び込みで試験雇用を申し入れるのは、ハードルが高いです。企業側も初めから雇用をゴールにせず、情報を取りに行く、可能なら研修を受け入れるぐらいの気持ちで接点を持つことは、とても大事だと思います。
清掃担当 海老原 友太さん

私が住んでいる市営住宅の担当職員の方が、当社へ「仕事を探している人がいる。話だけでも聞いてくれないか」と相談してくださったことがきっかけです。2018年に入社し、最初は週に2〜3日、1日4時間の勤務でしたが、現在はフルタイムで働いています。
また、年齢や性別はバラバラですが、お昼休憩のときなどにコミュニケーションを取れることは、とても楽しいです。私は、プラモデルやカードゲームが好きなので、そういった趣味の話などをしています。
勤務先の職員から、「きれいにしてくれてありがとう」と声を掛けられると、頑張ってよかったな、もっと頑張りたいなと思います。これから先は、相手に聞こえるように、しっかりと挨拶をすることと、周囲のアドバイスを参考にして、しっかりと仕事をすることが目標です。

(令和7年11月20日取材)
このページの所管所属は産業労働局 労働部雇用労政課です。