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更新日:2026年4月10日

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障害者雇用優良企業インタビュー (株式会社エヌ・エス)

かながわ障害者雇用優良企業へのインタビュー記事です

長所を伸ばし合うファミリー製造企業

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株式会社エヌ・エスの藤本社長に聞きました

代表取締役社長 藤本 隆次郎さん

障がい者雇用のきっかけを教えてください

1983年創業の当社は、窓回り製品であるブラインド、ロールスクリーンの業界大手、株式会社ニチベイの協力会社として製造業務を受託しています。創業者である父の藤本辰巳から経営を引き継ぐ際に、採用の間口をさらに広げるため、障がい者雇用を開始しました。

一般的に製造業は、他の業種と比べて就業希望者が少ない傾向にありますが、当社の製造工程の9割以上が手作業ということもあり、人材の確保・育成が非常に大切です。そこで、父の代から高齢者や外国人の採用にも力を入れてきました。

私の代からは、障がい者雇用についての知識を学び、自らが採用活動を行いました。その後は、課長以上の管理職、そして係長や班長などにも障がい者雇用のノウハウを引き継いでいます。

障がい者雇用を進める中で、工夫していることを教えてください

地元の特別支援学校とのつながりが生まれ、工場見学や職場実習を毎年受け入れ、外部の就労支援機関などとも連携するようになりました。採用担当者は、入社を希望される方の面接だけでなく、ときには特別支援学校や就労支援施設に出向くなどもしています。

特別支援学校から、長期間の実習を受け入れる場合は、高等学校の2年生時に2回、3年生時に2回、各2週間ほど行います。実習生には社風を知っていただき、私たちは実習生の作業スピードや習得度、複数工程へのチャレンジ意欲、スタッフとの協調性などを確認します。時間をかけて、様々な作業に挑戦していただくことで、障がいの特性も知ることができます。

もちろん採用後も職場定着のためのサポートを行い、仕事や職場の悩みなどがあれば、管理者による面談やフォローのほか、外部のジョブコーチなどと連携を取るなど、幅広い目線から共通理解ができるようにしています。

障がい者と共に働く上で、配慮していることはありますか

当社の製品は、お客様の注文に合わせて、ミリ単位の製作を行う完全オーダーメイドです。緻密で複雑な手順が必要になりますが、障がいの特性や能力に合わせて習得しやすいよう、アルミや生地の切断、切断された生地の加工、組立て、検査など、それぞれの工程ごとに作業を細かく分担しています。

また、どの作業も一朝一夕で身に付く技術ではないため、熟練者は、経験の浅いスタッフを、長い目で見て教育しています。

障がい者雇用を検討している企業に向けて、メッセージをお願いします

創業者は、「従業員はファミリー 会社は家」を私たちに伝え続け、現在も障がいの有無にかかわらず、スタッフ同士のコミュニケーションを大切にしています。円滑な意思疎通は、製品の品質に大きく影響します。そして、障がいがあることを特別扱いせず、できるだけ長所を伸ばせるように、個々に合わせた人員配置やサポートを行っています。これからも「どのような雇用形態の方でも就労できる職場」を守り続け、世の中の発展と繁栄に貢献できるよう目指していきます。

株式会社エヌ・エスの松田工場長に聞きました

相模工場 工場長

松田 優作さん

障がいのあるスタッフの業務内容について教えてください

布製生地の加工、アルミ部材の立て掛けや搬入、完成品のビニール包装などがあります。

例えば、布製生地のプレートの取付けを担当するスタッフは、勤続20年以上の熟練者です。作業が早く、正確で知識もあり、企画書だけでは表記しきれない感覚的な部分まで、丁寧に作り上げてくれます。人に教えることも上手で、当社にとって、なくてはならない存在です。周囲の自然な心遣いやサポートにも恵まれ、和やかな関係性が築かれています。

また、特別支援学校から実習を経て入社した若手社員は、周囲のスタッフに見守られながら、精神面も成長する様子に心強さも感じています。前向きに、仕事に向き合う姿勢など、私自身が彼らから学ぶことも多くあります。

障がい者雇用を検討している企業に向けて、メッセージをお願いします

私が入社したときから「エヌ・エスはファミリー」であると、先代からも教わってきました。障がいの有無にかかわらず、互いに尊重し、仕事のことになれば、家族のように厳しくなることもあります。作業の中で意見の相違があったとしても、お互いに不足している部分を補いながら高みを目指すことができる環境は、日頃のコミュニケーションが不可欠です。

そして、障がいがあるから「できない」と考えるのではなく、いろいろな挑戦をしていただきながら、それぞれの能力が発揮できる仕事を、一緒に探すことが大切だと思います。

株式会社エヌ・エスで活躍する障がいのある従業員に聞きました

アルミ切断の補助などを担当

T.Kさん

入社のきっかけや、現在、担当している業務について教えてください

子どもの頃からプラモデル作りが好きで、製造業に興味がありました。特別支援学校の在学時に、学校からの紹介で当社の実習を経て入社しました。工場長になられた松田さんは、実習のときからサポートしてくださり、何でも話せて尊敬できる上司です。私も、社内の皆さんとコミュニケーションをとることを意識しているので、以前より人に伝える力が向上したと思います。

現在の業務は、ロールスクリーンのメカ部となるアルミ切断の補助や材料供給のほか、切断された生地を、ホチキスのような装置を使って加工する作業を行っています。どちらも製作工程の初期段階になるため、後々の工程で迷惑をかけないよう丁寧に行っています。

どのような職場環境ですか

私が実習で訪れたときから、スタッフの皆さんが優しく、親切に接してくれるので、小さな疑問も質問しやすい環境です。作業内容を納得した上で作業ができるため、ミスを減らすことができます。そして、作業工程が細分化されているので覚えやすく、いろいろな作業を任せていただけます。

先日、特別支援学校の実習生が訪れ、私が担当する作業をレクチャーする機会がありました。作業のコツを伝えてから実践してもらうよりも、実際に体験した方が分かりやすいかと思い、私なりに工夫してレクチャーしました。もし、作業が上手くいかなくても、その原因について実習生と一緒に考えて、改善策を探ることも大切にしました。

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仕事のやりがいを教えてください

様々な方が作業しやすいよう細分化された工程ですが、慣れるまで難しい部分も多いので、習得できたときは楽しいです。これからも、仕事の幅を広げていきたいです。

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(令和7年11月7日取材)

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