ホーム > 産業・働く > 労働・雇用 > 雇用・就職支援 > かながわ障害者雇用優良企業 > 障害者雇用優良企業インタビュー (中外製薬ビジネスソリューション株式会社横浜オフィス)
更新日:2026年4月10日
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かながわ障害者雇用優良企業へのインタビュー記事です
代表取締役社長 後藤 仁道さん

中外製薬グループでは、主体的な挑戦・活躍を可能にする環境を整えていくため、以前から、ワークライフシナジーへの取組や、女性活躍・マイノリティの活躍支援などに取り組んでいました。そして、2019年には、中外製薬グループ全体で障がい者雇用を一層推進していく方針の下、その一環として、障がい者採用の計画拡充が推進されました。その中で当社は、中外製薬株式会社の100%子会社として、企業保険代理店機能に加え、グループ各社の人事・経理・総務・IT・医療学術情報関連業務などの間接業務の受託を行っていますので、グループ全体の推進企業として、障がい者雇用を拡大・強化してきました。
当社ではグループ全体で障がい者の雇用促進や安定を図る、障害者雇用率制度の「企業グループ算定特例」の仕組みを活用し、障がいのあるメンバーが長く働き続けられるような環境を整備しています。本業であるシェアードサービス業務との親和性や効率性を意識しながら、対応業務を設定することで、雇用の場を創造できるようにしました。
また、CS事業推進部内にダイバーシティワーク推進グループを設け、本社がある東京都北区の浮間オフィスをはじめ、日本橋、宇都宮、横浜の4拠点それぞれに、障がいのあるメンバーを配置しています。採用面接は業務先行型のアプローチで、求職者の特性とのマッチングを重視していますが、入社後にも業務に段階的に慣れるための研修期間を用意しています。メンバーは、各拠点に在籍するジョブコーチのサポートのもと、施設内の清掃・環境美化、総務や経理等を中心とする事務、メール業務などを行っています。
障がい者雇用は、個々人の状況が異なりますので、全員に一律の対応を行うことには無理がありますので、一人ひとりの特性を活かした長期的な活躍を支援するサステナブルな仕組みができるよう配慮しています。
例えば、メンタルサポートも含めた業務支援を意識して、当初から障害者職業生活相談員などの資格を持つ「ジョブコーチ」のサポート体制を取り入れることにしました。当社のジョブコーチは、外部の専門家を配属するのではなく、多くの場合、ジョブポスティング制度により、社員自らが希望して異動します。その後、研修等を受け、ジョブコーチ業務に就くことになります。特性に応じた業務指導はもちろん、人間関係の悩みなどにも寄り添います。
また、当社では障がい者採用のために、必ずインターン実習を実施していますが、各拠点のジョブコーチが複数名集合し、特定の担当者のみの印象で応募者を選考しないよう配慮しています。もちろん、状況に応じて外部との連携も図っており、視覚障がいのあるメンバーを採用した際には、神奈川障害者職業センターから出張ジョブコーチの支援を受けていました。
中外製薬グループでは、障がい者雇用の推進により、社内に多様な変化が生まれました。たとえスムーズに運ばなかったことがあっても、実際に取り組むことで、様々な気付きや、いろいろな方の知恵や提案も生まれ、工夫を重ねることで、当初の想定よりも好結果となることもあります。障がい者の特性を踏まえた業務プロセス改革や業務可視化、標準化への取組も進展し、特に管理職層では、多様性を活かしたチームマネジメントのスキルが向上し、より柔軟な組織運営を実現しています。
2025年の新たな取組として「中外ライフサイエンスパーク横浜」内にある横浜オフィスで、あん摩マッサージ指圧師・はり師・きゅう師の国家資格を取得した盲特別支援学校の新卒生を採用しました。この方には、通常の受託業務に加え、ここで働く研究員などの福利厚生サービスの一環に、ヘルスキーパーとしてマッサージを担当してもらっています。利用者は、施術費用を支払うのではなく、公益財団法人日本盲導犬協会に募金をしていただくことも当社の特徴になっています。
障がい者雇用は、単なる法定義務の履行ではなく、組織に新たな価値と多様性をもたらす戦略的な投資です。多様な視点や発想が加わることで、既存の業務プロセスの見直しや効率化のヒントが生まれ、組織全体のイノベーション力が高まります。
また、障がいのある方々の特性に合わせた業務設計を行う工夫は、職場全体のコミュニケーションや協働文化が醸成され、全ての社員にとって、働きやすい環境が整うことができると実感しています。
CS事業推進部 ダイバーシティワーク推進グループ
Y.Sさん
前職は、障がい者の雇用に特化した特例子会社で5年ほど働いていましたが、スキルアップを考えて転職活動を行いました。将来、私自身が、障がい者に寄り添うジョブコーチになりたいという思いもあり、部署内にジョブコーチが在籍されている当社に興味を持ちました。3日間のインターンでは、入館者カードの準備やポスター作製など、実践的な業務を体験しました。前職の業務内容よりも難しかったのですが、皆さんのサポートもあり、ここで長く働きたいと感じました。
現在は、中外製薬株式会社の研究所である「中外ライフサイエンスパーク横浜」内のオフィスで、施設管理のほか、実験専用キットの管理や発注などを担当しています。また、デスクワークだけでなく、研究所内を巡回することもあります。
同じフロアに在籍するジョブコーチに何でも相談ができるので、とても心強いです。業務内容についても、メンバー内で負担が偏らないように、ジョブコーチが振り分けてくださいます。また、毎月1日の通院休暇(有給)などの配慮があり、必要なときに、スムーズに取得できることも助かっています。
グループ会社である中外製薬株式会社の研究員の方などから、「いつも助かっている」「とても丁寧に仕上げてもらって、これからもお願いしたい」などと、お声を頂く機会があります。これらは、仕事へのモチベーションが高まり、やりがいにもつながっています。このような声を頂ける嬉しさを、今後、入社される方にも感じてほしいと思います。
ジョブコーチの方々は、一人ひとりの特性について深く理解され、サポートしてくださいます。いつか私もジョブコーチになって、障がい者の人材育成に貢献していきたいです。

(令和7年11月4日取材)
このページの所管所属は産業労働局 労働部雇用労政課です。