車いすバスケットボール(パラリンピック)

掲載日:2018年6月20日

競技会場

有明アリーナ(東京都)、武蔵野の森総合スポーツプラザ(東京都)

競技概要

下肢障がいを対象とし、回転性や敏捷性の高い、専用の車いすに乗って行うバスケットボール。ボールやコートのサイズ、ゴールの高さや出場人数など基本的なルールはオリンピックとほぼ同じ。美しい放物線を描くシュートの正確性や車いすで走るスピード感、勢いあまって転倒もある選手同士の激しいぶつかり合いなど、多彩な魅力が人気の競技だ。

大きな特徴は「クラス分け」選手は障がいの程度や運動能力によって、重いほうから順に1.0点から4.5点まで0.5点刻みで8クラスに分けられ、コート上の5選手の合計点を14.0点以内で構成するというルールだ。幅広い選手起用が必要で、緻密な戦略に基づいた役割分担によるチームワークも見どころとなる。

巧みな車いす操作(チェアスキル)も見逃せない。車いすにはブレーキがなく、ダッシュ、ストップ、ターンなど選手はすべて自身の手で行うが、シュートには微妙なボールタッチが欠かせないため、ほとんどの選手は素手で車いすを操作する。体幹や腰を使って体の一部のように車いすを操る選手もいて、その身体能力の高さにも驚かされる。

種目

  • 車いすバスケットボール(男子/女子)

競技の魅力・見どころ

車いすバスケットボールは、障がい者スポーツの中でも世界的に人気、普及度ともに高い競技の一つだ。オリンピックのバスケットボールとの大きなルールの違いは、ダブルドリブルがない、トラベリングの代わりにボールを持って車いすを手で漕ぐこと(プッシュ)は連続2回まで、といったものに加えて、最大の特徴であり醍醐味が「クラス分け制」だ。

それぞれ1.0点から4.5点までの持ち点を与えられた選手を14.0点以内で組み合わせるというルールにより、障がいの重い選手(1.0~2.5点/ローポインター)から軽い選手(3.0~4.5点/ハイポインター)までバランスよく起用しなくてはならない。

ハイポインターは主に攻撃面での活躍が期待され、スピーディーな車いす操作でディフェンスの壁をすり抜け、シュートを決めていく。一方、ローポインターは主に守備的な役割を担う。相手選手をブロックして味方ハイポインターを助ける重要なプレーに注目したい。

車いすバスケットボールでよく見られるプレーの一つに、「スクリーンプレー」がある。相手ディフェンスにスクリーン(壁)をかけてブロックし、味方のシュートを助けるというバスケットボールの基本戦術だが、車いすは幅が広く方向転換にはスペースが必要な分、とても効果的だ。応用編の「ピック&ロール」もある。相手にスクリーンをかけること(ピック)で生まれたスペースにすばやく移動(ロール)してパスを受け、シュートを決めるコンビネーションプレーだ。

また、バックコートで相手ハイポインターにスクリーンをかけて動きを封じ、守備への参加を遅らせる「バックピック」も多用される。速攻でゴールに向かう味方のシュートチャンスをアシストする重要なプレーだ。このように、ローポインターが相手ハイポインターを止める「ミスマッチ」をいかにつくりだせるかも、車いすバスケの基本戦術だ。

勝利に直結するシュートの精度も重要だ。車いすに座ったまま、ジャンプや下半身の反動も使わずシュートする選手たちの武器は鍛え抜かれた腕力だ。最近はスリーポイントシュートの決定率も上がっており、勝敗のカギを握る重要な要素の一つになっている。

2020に向けた競技の展望

車いすバスケットボールは第1回パラリンピックのローマ1960大会から正式競技として実施されている。競技の魅力などから急速に世界に広まり、現在は100カ国以上で実施されている人気競技だ。

ドイツ、スペイン、イタリアなどのリーグには海外からプロ契約で参戦する選手も多く、アメリカには大学リーグが存在する。世界のトッププレーヤーが集まり、切磋琢磨する場にもなっている。

世界情勢としては、バスケットボール人気とも相まって欧米勢が圧倒的な強さを見せる。男子はほぼ近年、アメリカ、オーストラリア、カナダの3強がメダル争いを繰り広げてきた。だが、リオデジャネイロ2016大会ではアメリカが金メダルを獲得するも、銀メダルはスペイン、銅メダルはイギリス、4位にはトルコが入るなど、勢力図に変化が見られる。

注目の選手は「世界ナンバー1」と評される、パトリック・アンダーソン(カナダ)だ。カナダ代表として1998年から活躍、コートを縦横無尽に駆け回り、チームをけん引する。パラリンピックではシドニー2000大会、アテネ2004大会、そしてロンドン2012大会での金メダル獲得に大きく貢献した。ロンドン2012大会後に一度、代表を離れたが、2016年に復帰。40代で迎えることになる東京2020大会で、王座奪還に挑む。持ち前のダイナミックなプレーに熟練の技も兼ね備えた彼の雄姿が楽しみだ。

女子も欧米勢が優勢で、リオデジャネイロ2016大会ではアメリカが金メダル、ドイツが銀メダル、オランダが銅メダルを獲得した。他に過去3連覇しているカナダや、リオデジャネイロ2016大会出場は逃したものの表彰台常連だったオーストラリアなどにも注目だ。

<日本>
日本は男子がトロント1976大会から11回連続出場を果たしており、過去最高は7位。東京2020大会ではメダル獲得を期し、スピーディーな攻守の切り替えを武器とする「トランジションバスケ(速攻)」を強化中。ドイツリーグでのプレー経験もある藤本怜央と香西宏昭のダブルエースを軸にベテランと若手が融合する「全員バスケ」で挑む。
女子は初出場のニューヨーク・エイルズベリー1984大会で銅メダル、シドニー2000大会でも再び銅メダルを獲得している。俊敏性を活かし、北京2008大会以来の出場となる東京2020大会で巻き返しを狙う。

(公益財団法人)東京オリンピック・パラリンピック競技大会組織委員会公式サイトより転載
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