シッティングバレーボール(パラリンピック)

掲載日:2018年6月20日

競技会場

幕張メッセAホール(千葉県)

競技概要

シッティングバレーボールは1956年、戦争で傷ついた兵士たちのリハビリを目的にオランダで考案され、世界に広まった。パラリンピックでは男子がアーネム1980大会から、女子はアテネ2004大会から正式競技となっている。障がいのある選手を対象とし、お尻(臀部)を床につけた状態で競技するバレーボール。オリンピックのバレーボールと同様に、1チーム6人でネットをはさんで対戦する。試合は5セットマッチで、1セットは25点先取(第5セットは15点)のラリーポイント制で行われる。ただし、座位で行うため、オリンピックよりも小さいコートや低いネットなどルールの一部が変更されている。

最も重要なルールは、プレー中に臀部が床から離れると、「リフティング」というファウルになる点。選手はお尻を床に付けたまま、腕の力などでお尻を滑らせるようにしてコート内を移動する。また、相手のサーブを直接ブロックやアタックなどで返球できる点もオリンピックとは異なる。

スピーディーな試合展開やラリーの応酬など、見どころの多いチーム球技だ。

種目

  • シッティングバレーボール(男子/女子)

競技の魅力・見どころ

シッティングバレーボールコートはオリンピックのバレーボールで使用されるコート(長さ18メートルX幅9メートル)より狭い、長さ10メートルX幅6メートルの長方形のコートで、センターラインからエンドに向かって2メートルの位置にアタックラインが引かれている。ネットの高さは男子が1メートル15センチ、女子が1メートル5センチで、オリンピックのネット(男子は2メートル43センチ、女子2メートル24センチ)よりも1メートル以上低く設定されている。

攻撃も守備も、シッティングバレーボールならではの工夫や戦略が必要であり、見どころも多い。例えば、攻撃では相手のブロックをかわすため、クイックなどのコンビネーションプレーやフェイントなども多用される。相手ブロックを翻弄する巧みな頭脳プレーにも注目だ。また、速くパワフルなサーブを武器にするチームも多い。シッティングバレーボールでは、サーブブロックが認められているので、より強く、コースを読まれないようなサーブの技術もポイントになる。

守備では臀部を床につけたまま移動しなければならないため、選手の守備範囲は通常より狭くなる。オリンピック同様、守備を専門とするリベロも導入されているが、チーム一丸となった守備が必要になる。レシーブしたボールをいつもセッターに返せるとは限らないので、チームの誰もがトスを上げることができ、また、誰もがスパイクを打てることが要求される。選手全員に幅広い技術が求められるのも、シッティングバレーボールの特徴だろう。

オリンピックのバレーボールよりコートが狭く、ネットも低いということは、より近い地点からスパイクやサーブが放たれるということになる。そのため、守備側はすばやく反応する必要がある。スピーディーでパワフルなボールの応酬は見どころの一つだ。

試合中の選手の位置は、臀部の位置が基準となる。例えばボールを扱う際、手足がアタックゾーンやコート外に出ていても、臀部がコート内に位置していればよい。

ジャンプができない分、スパイクやブロックでは身長の高い選手が一般的には有利とされる。小柄な選手が攻撃する場合は、フェイントやブロックアウト(ブロックされたボールが外にはじかれアウトになること)を狙うなど、テクニックとアイデアを使った戦略が求められる。

前衛の選手は、相手チームのサーブを直接ブロックしたりアタックしたりできる。ただ、ブロックを行う時は、競技者はコートから臀部を持ち上げることはできない。

コースを打ち分けたり、高さを工夫したりするなど、バリエーション豊かなサーブも見どころだ。

シッティングバレーボールでは、スパイクやブロック、サーブなどのプレー中は、臀部が床から離れると反則となるが、レシーブの時に短時間であれば臀部が床から離れることが許される。もっとも、立ち上がったり、歩いたりすることは禁止されている。

2020に向けた競技の展望

東京2020大会は男女とも大陸予選などで選ばれた男女各8チームが出場する。それぞれ4チームずつの総当たり戦による予選リーグが行われ、その結果により順位決定トーナメントに進む。

リオデジャネイロ2016大会の上位チームをみると、男子はイランが前回優勝のボスニア・ヘルツェゴビナを破り2大会ぶりの優勝を果たし、エジプトがブラジルを下して3位になったが、長年上位2強時代が続いている。女子はアメリカが3連覇中の中国を破って金メダル、ブラジルがウクライナを下して銅メダルを獲得した。

リオデジャネイロ2016大会で注目を集めた一人は、モルテザ・メヘルザード(イラン)だ。2メートル46センチという世界でも2番目という長身を武器に、同国の金メダル獲得の立役者となった。1987年、先天的なホルモンの異常による先端巨大症を患って生まれ、16歳で自転車事故による骨盤骨折で下肢に障がいを負い、日常的な移動に車いすや杖を使うようになる。2011年にスカウトされて競技を始め、16年春、初めて代表チーム入りを果たす。ブロックで1メートル96センチ、スパイクで2メートル30センチから繰り出される脅威の攻撃力で、母国を金メダルに導いた。

イランはパラリンピック出場8大会中、6大会で金メダルを獲得している強豪国だ。メヘルザードの活躍などで連覇を果たすのか、あるいは他国が覇権を奪うのか、注目される。

女子では女王中国を倒して頂点に立ったアメリカの若き司令塔、カレオ・カナヘレに注目したい。1996年生まれのカナヘレは先天的に左脚に障がいがあり、9歳から競技を始めている。セッターというチームの軸となるポジションを担い、16歳で初出場したロンドン2012大会で銀メダル、20歳でリオデジャネイロ2016大会ではロンドンで敗れた中国を倒して優勝した。サーブの安定性にも定評があり、東京2020大会ではさらなる活躍が期待される。

<日本>
男子はシドニー2000大会で初出場を果たし9位、アテネ2004年大会は7位、北京2008大会は8位。女子は北京2008大会で初出場8位、ロンドン2012大会は7位。リオデジャネイロ2016大会は男女とも出場を逃がしたが、開催国として迎える東京2020大会での活躍を目指し、強化が進められている。

(公益財団法人)東京オリンピック・パラリンピック競技大会組織委員会公式サイトより転載
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