射撃(パラリンピック)

掲載日:2018年6月20日

競技会場

陸上自衛隊朝霞訓練場(東京都)

競技概要

パラ射撃は、肢体不自由の選手を対象に行われ、ライフルやピストルで遠方に固定された円状の的を撃ち、その正確性を競う。撃ち抜いた位置によって点数が与えられ、制限時間内に規定の弾数の射撃を連続して行い、合計得点によって勝敗が決まる。

クラス分けが、選手の障がいの程度でなく、上肢(手や腕)で銃を保持できるかどうかが基準となるのがパラリンピックの射撃の特徴で、SH1(上肢で銃を保持できる)と、SH2(上肢では保持できず、支持スタンドを使う)の2クラスに分けられる。

競技種目は銃の種類や的までの距離、撃つ姿勢などを組み合わせた、さまざまな種目があり、それぞれ男女別、男女混合などで競う。

近年は選手の技術や銃の性能の向上により、満点連発のハイレベルの戦いも増えている。究極の精度と精神力、集中力などが求められる過酷な競技だ。

種目

  • ライフル

R1 10m エアライフル 立射 SH1(男子)

R7 50m ライフル 三姿勢 SH1(男子)

R2 10m エアライフル 立射 SH1(女子)

R8 50m ライフル 三姿勢 SH1(女子)

R3 10m エアライフル 伏射 SH1(混合)

R4 10m エアライフル 立射 SH2(混合)

R5 10m エアライフル 伏射 SH2(混合)

R6 50m ライフル 伏射 SH1(混合)

R9 50m ライフル 伏射 SH2(混合)

  • ピストル

P1 10m エアピストル SH1(男子)

P2 10m エアピストル SH1(女子)

P3 25m ピストル SH1(混合)

P4 50m ピストル SH1(混合)

競技の魅力・見どころ

種目は銃の種類や的までの距離、射撃姿勢などの組み合わせによって分けられ、それぞれの条件に従って的を狙い、合計得点の多い選手が勝ちとなる。種目にもよるが、競技時間は約1時間から3時間に及ぶこともある。また、射撃場によっては、天候など自然の影響を受けることもあり、勝つためには、風の強さや向きを読むことも必要になる。近年は1発のミスが勝敗を分けるほど競技レベルも上がっている。プレッシャーに負けず、集中力を保ち続け、練習通りのパフォーマンスを発揮できるかが問われる競技だ。

パラリンピックで使用する銃は5種類で、種目によりそれぞれ的までの距離が規定されている。ライフル種目はエアライフル(10m)とライフル(50m)の2種類、ピストル種目はエアピストル(10m)、スポーツピストル(25m)、フリーピストル(50m)の3種類がある。エアライフルとエアピストルは圧縮した空気の圧力で弾を撃ち出す仕組みになっている。

的には10個の同心円が書かれていて、10mエアライフル標的の中心の円は直径わずか0.5ミリ。これが10点圏となる。円の外側にいくにつれて等分に9~1点と得点が低くなり、的を外した場合は0点となる。ライフル種目は電子計測によってさらに10分割されており、10点圏の中心に命中すると、最高得点の10.9点の満点が与えられる。0.1点を争う僅差の勝負も少なくない。

射撃姿勢には「立射(りっしゃ)」、「膝射(しっしゃ)」、「伏射(ふくしゃ)」の3種類あるが、パラリンピックでは車いすの選手など下肢に障がいのある選手も参加するため、ルールが緩和されている。例えば「立射」は立って銃を構えるため安定せず、最も難しいとされるが、立位のほか、車いすや射撃用いすに座って射撃ができる。「伏射」は伏せて銃を構えるため、最も安定した姿勢になる。車いすなどを使う選手は台に両肘をつき、引き金を引かないほうの腕にスリング(負革)を巻き、銃を引き寄せて安定性を高める。

「膝射」は片膝を立て、その上に腕を置いて構える姿勢だが、車いすや射撃用いすに座って射撃する場合は引き金を引かない方の肘を膝の代わりとなるスタンドに置いて撃つことができる。「伏射」の次に安定する姿勢だが、単独での種目はなく、3姿勢混合種目で使われる。

究極の正確性を競う射撃競技においては、定めた照準をぶらさないよう、さまざまな「制御」を行わなくてはならない。例えば、呼吸や心臓の鼓動も照準のブレを呼び、パフォーマンスに影響するので、呼吸のリズムと撃発のタイミングを合わせる微妙な技術が必要になる。

また、集中力を保つため、何事にも動じない感情の制御もポイントになる。それぞれに合った射撃のルーティンをつくり、常に正確に再現できる安定性も見どころの一つだ。

2020に向けた競技の展望

パラリンピックの射撃は、トロント1976大会から正式競技となっている。2016年に名称がIPC射撃(IPC Shooting)から、パラ射撃(Shooting Para Sport)に変更された。

東京2020大会では、リオデジャネイロ2016大会より1種目増え、全13種目が実施される。新たに加わるのは、男女混合の50mライフル伏射SH2だ。これまで、SH2クラスの種目はエアライフル10m立射と同伏射の2種目のみだったため、SH2クラスの選手にとっては出場枠の拡大となるため、競技人口の増加も期待される。

近年は、参加国・地域の数が40以上にのぼるが、特に活躍が目立つのは男女とも中国勢だ。例えば、北京2008大会から3大会連続出場のチャン・シュイピン(またはチョウ・スイヘイ)は男女混合フリーライフル伏射など金メダル4つを含む計9個のメダルを獲得。また、同じく3連続出場のドン・チャオ(またはトウ・チョウ)も男子エアライフル立射の2連覇など、メダル5個を手にしている。両選手とも30代半ばで迎える東京2020大会で、連勝記録を伸ばせるかに注目だ。

また、リオデジャネイロ2016大会で女子10mエアピストルなど2冠のサレー・ジャバンマディドドマニ(イラン)にも連覇の期待がかかる。また、韓国やウクライナなども強さを見せる。新たなチャンピオン誕生にも期待したい。

<日本>
日本はシドニー2000大会で初めて4選手が出場して以来、連続して数名ずつが出場を果たし、入賞者も出ている。リオデジャネイロ2016大会ではただ一人、女子SH2クラスに瀬賀亜希子がアテネ2004大会、ロンドン2012大会に続き3度目の出場を果たした。東京2020大会にはより多くの選手を送るとともに、メダル獲得を目指して強化が進められている。

(公益財団法人)東京オリンピック・パラリンピック競技大会組織委員会公式サイトより転載
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