自転車競技(オリンピック)

掲載日:2018年6月20日

競技会場

有明BMXコース(東京都)、武蔵野の森公園(東京都)、伊豆ベロドローム(静岡県)、伊豆マウンテンバイクコース(静岡県)、富士スピードウェイ(静岡県)

競技概要

自転車は18世紀末にドイツで発明されたのちフランスで改良され、ほどなく貴族階級の間でスポーツとして楽しまれるようになった。その後ヨーロッパからアメリカにわたり、アメリカでも普及。オリンピック第1回大会のアテネ1896大会から正式競技として採用され、以来途切れることなく実施されている数少ない競技の一つだ。

自転車レースはプロの世界を中心として発展してきたため、オリンピックの舞台では比較的地味な存在であったが、バルセロナ1992大会からプロ選手の参加が可能になり、オリンピックでの注目度がアップした。アトランタ1996大会からはマウンテンバイクが、シドニー2000大会からはトラック種目に日本で発祥したケイリンが、北京2008大会からはBMXレースがそれぞれ種目に加わり、東京2020大会ではトラック種目でマディソンが、BMX種目でフリースタイルの追加が決定。このように、自転車レースのバリエーションは近年ますます広がりをみせている。女子種目はロサンゼルス1984大会で初めて個人ロードレースが採用された後、種目を増やし、ロンドン2012大会以降男女種目同数実施が実現している。

種目

  • BMXフリースタイル
    • パーク(男子/女子) 
  • BMXレーシング
    • レース(男子/女子)
  • マウンテンバイク
    • クロスカントリー(男子/女子)
  • ロード
    • ロードレース(男子/女子)
    • 個人タイムトライアル(男子/女子)
  • トラック
    • チームスプリント(男子/女子)
    • スプリント(男子/女子)
    • ケイリン(男子/女子)
    • チームパシュート(男子/女子)
    • オムニアム(男子/女子)
    • マディソン(男子/女子)

競技の魅力・見どころ

競技は使用する機材の違いで、すり鉢状の傾斜がついたトラック(オリンピックでは1周250m)で実施されるトラックレース、道路で実施されるロードレース、起伏に富んだコースで実施されるマウンテンバイクとBMXの4つに大別される。

このうち最も種目数が多いのはトラックレースで、男女それぞれ6種目ずつ。

スプリントは、個人でゴールへの着順を競う種目。力を最大限に発揮するためには空気抵抗をいかに和らげるかが重要で、レース中は最も風圧を受ける先頭を避けるためにさまざまな駆け引きが行われる。そして最終周付近からは、それまでとは打って変わって爆発的な先頭争いが繰り広げられ、一気に勝負がつく。「いつ仕掛けるか」の判断もまた勝負のカギとなる、手に汗握る戦いだ。

チームパシュートは、4人1組の2チームが対面でスタートし、4kmで競われ、相手を追い抜く、またはタイムで勝ることで勝者となる。見どころは、空気抵抗から仲間を守り合うチームワークだ。

ケイリンは7人までの選手によってトラック8周で競われる種目。レース途中までは先頭誘導車が選手たちへの風よけをしながら段階的に速度を上げ、選手たちはその後ろで激しいポジション争いを繰り広げる。先頭誘導車が速度を時速50キロメートルまで上げ、残り3周で離脱すると、レースは一気にヒートアップする。そこからの激しい流れが見どころだ。

男子が1チーム3人、女子が1チーム2人で行うチームスプリントは、1周ごとにそれまで先頭走り、風よけとなっていた選手がコースから外れていき、最後の選手がフィニッシュラインに達したタイムが記録となる。チームの力が問われる種目だ。

オムニアムは、トラックレースの複合種目。1日に4つのレースを行い、各レースの合計得点で順位を競う。4レースの内訳は、多数の選手が一斉にスタートして順位を争うスクラッチ、周回ごとに先頭の選手にポイントが入るテンポレース(オリンピックでは東京2020大会で初の実施)、2周回ごとに最下位の選手が脱落するエリミネーション、中間ポイントを獲得しながら30km前後を走破し、ポイントを競うポイントレース。

新種目マディソンは、2人1組のペアで、レース中に選手が交代しながら男子は50キロメートル、女子は30キロメートルを走って競う。選手交代は、待機している選手と行うが、その際、選手の体に触れなくてはいけない。高速走行中の選手が交代時に、待機中だった選手を加速するために手を引いて放つ「ハンドスリング」が大きな見どころだ。ハンドスリングではなく、腰を押してもいい。

個人ロードレースは一般道路を使い、男子は250キロメートル超、女子は130キロメートル超のコースを一斉スタートしてゴールへの着順を競う。同じ国の選手のチームワークが光る種目でもある。個人タイムトライアルは一定の時間間隔を空けて1名ずつスタートし、男子は50km前後、女子は30km前後の距離の走行時間を競う。

1周4キロメートル~6キロメートルの未舗装の山道を走るマウンテンバイク種目(クロスカントリー・オリンピック)は、コースにさまざまな表情があり、体力と技術でいかにコースを征服するかが見どころ。

BMXはバイシクル・モトクロスのことで、オートバイのモトクロスの影響を受けてアメリカで誕生した競技。BMXレースは8メートルの高所にあるゲートから最大8人が一斉に坂を駆け下り、大きく起伏のあるコースで高々とジャンプを繰り返し、幾つかの傾斜の付いたコーナー(バーム)を抜けてゴールを目指し、着順で順位が決まる。高いジャンプからの落下や接触などの危険がつきまとうため、フルフェイスヘルメットやゴーグルなど4種目中で最も多くの装備が必要だが、それだけにレースは迫力満点だ。

新種目BMX・フリースタイル・パークは曲面やスロープを複雑に組み合わせた施設で行われる。1分間にトリック(ジャンプ、空中動作、回転などの技・テクニック)をいくつも行い、点数を競う採点競技。技の難易度や独創性、流れ、コントロール、着地などが採点の対象となる。これまで速さを競うことに主眼が置かれていた自転車競技に、新たな風が吹く。

2020に向けた競技の展望

歴代メダル獲得数ベスト3は、自転車文化の本場である西欧の国々、フランス、イタリア、イギリス。西欧に次いでアメリカ、オーストラリア、東欧と続く。

ただ、トラック種目においては近年ニュージーランドやオーストラリアといったオセアニアの選手たちが力を上げてきており、東京2020大会の表彰台ではこれまでとは少し違った顔ぶれが見られるかもしれない。

BMXでは、アメリカやオーストラリア、コロンビアなど西欧以外からメダリストが出ており、今後が注目される。

アジア地域からは、ロンドン2012大会でアレクサンドル・ヴィノクロフ(カザフスタン)がロードレースで全種目を通じてアジア初となる金メダルを獲得。女子トラック種目では近年中国の選手が力を伸ばし、リオデジャネイロ2016大会ではチームスプリントでアジア女子初の金メダル獲得を果たしている。

また自転車競技の特徴として、選手寿命が長く3大会にわたってメダルを獲得し続けている選手が珍しくない。最近ではシドニー2000大会からロンドン2012大会まででトラック種目の金メダル6個を獲得したクリス・ホイ(イギリス)、同じくアテネ2004大会からリオデジャネイロ2016大会までトラック、ロード種目を股に掛けてメダルを8個獲得のブラッドリー・ウィギンズ(イギリス)、女子ではロード個人タイムトライアルで北京2008大会、ロンドン2012大会、リオデジャネイロ2016大会3連覇を果たしたクリスティン・アームストロング(アメリカ)など英雄が生まれている。

<日本>
ケイリン発祥の地である日本は、これまでにトラック種目でいくつかのメダルを獲得している。ロサンゼルス1984大会で坂本勉が個人スプリント銅メダリストとなった後、アテネ2004大会チームスプリントでは日本チームが銀メダルを獲得。ケイリンでは北京2008大会で永井清史が銅メダルを獲得し、お家芸の面目を施した。
近年ではロード種目でも有望選手が育っており、2017年アジア選手権U23男子で岡本隼がロードレースで金メダル、小野寺玲が個人タイムトライアルで金メダルを獲得しており、東京2020大会へ向けて期待が持てる。
また新種目BMXフリースタイル・パークでは、ジュニア世代の中村輪夢がメダル候補として注目されている。
2020年、自転車の複数種目で日本選手が活躍する可能性は大きい。

(公益財団法人)東京オリンピック・パラリンピック競技大会組織委員会公式サイトより転載
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