アーチェリー(オリンピック)

掲載日:2018年6月20日

競技会場

アーチェリー会場(夢の島公園)(東京都)

競技概要

アーチェリーは、的を狙って弓で矢を放ち、得点を競う競技。体力や技術はもちろん必須だが、わずかな雑念がミスにつながる競技であり、メンタルの強さが勝敗の決め手となる。一流選手たちが、重要な場面でどれだけ平常心を保って正確な矢が放てるかが見どころだ。

屋外の地面の平坦な射場で行うターゲットアーチェリー、森や山などで行われるフィールドアーチェリー、室内で行われるインドアアーチェリーなど競技の種類はさまざまだが、オリンピックではターゲットアーチェリーを実施している。

オリンピックにアーチェリーが採用されたのはパリ1900大会。パリ1924大会からしばらく外されていたが、ミュンヘン1972大会から再び正式競技として復活した。

オリンピックでは70メートルで競技を行い標的は直径122センチメートルの円で、中心に当たれば10点。以下、得点となる円の帯が並んでいて、9点、8点......1点と外側に向かって点数が小さくなる。1点の外側は0点となる。70メートルというとオリンピック競泳の50メートルプールよりさらに長い距離だ。そんなに遠くからCDと同じ大きさの中心の10点をめがけて矢を放つのである。まずはその壮大さ、高度な技に圧倒される。

種目

  • 個人(男子/女子)
  • 団体(男子/女子/ミックス)

競技の魅力・見どころ

64人の選手で行われる予選はランキング・ラウンドとも呼ばれ、トーナメントのランキングを決めるために行われる。1人が72射放ち、合計得点で1位から64位までの順位を決められ、1位対64位、2位対63位......とトーナメントでの対戦相手が決まる。

1対1で行われるトーナメントでは、1射ずつ交互に射(う)つ(1射の制限時間は20秒)。1マッチ6ポイント先取で勝利。1セット3射30点満点で得点の高いほうの選手に2ポイント、引き分けの場合はそれぞれに1ポイントが付与される。最大5セットまで行い、両者5ポイントの引き分けのときはシュートオフ(タイブレーク)を行い勝者を決定する。

予選と異なり1対1で対戦するので、勝つか負けるかの戦いになる。アーチェリーは自分との闘いというが、相手が高い点を出せばどうしても気持ちに影響するものだ。相手の得点によって、さらにいい得点を出すこともあれば、プレッシャーでミスしてしまうこともある。どれだけ相手に影響されず自分のパフォーマンスができるかが、一番の見どころ。シーソーゲームになることも多く、一射、一射、最後まで安心はできない。

矢をつがえ、引き、狙いを定め、引いた矢を離すまでの一連の動作を、選手は心を乱さず、集中力を高めて行おうとする。その時の心身の緊張は観る者にもはっきりと伝わってくる。観戦する時は、この緊張感をともに味わいたいもの。また競技場で観戦する場合は、矢が的に向かって飛んでいくスピード感や、矢が的に吸い込まれていく時の爽快感も、選手とともに感じることができるのが楽しい。

予選の合計点が上位の16カ国が出場し、1チーム3人ずつで行う。1エンドは3選手が各2射の計6射。これを4エンド行い、総得点の高いチームが勝ちとなる。1マッチ5ポイント先取で勝利。1セットは、選手が各2本射ち計6射60点満点で得点の高いほうのチームに2ポイント、引き分けの場合はそれぞれに1ポイントが付与される。最大4セットまで行い、両チーム4ポイントのときはシュートオフ(タイブレーク)を行い勝者を決定する。いい緊張感がつくられてパフォーマンスが上がる選手もいれば、失敗が許されないというプレッシャーで、ミスをしてしまう選手もいる。国を背負って一流選手たちが見せてくれる人間らしいドラマを楽しみたい。

2020に向けた競技の展望

アーチェリーの強豪国といえば、なんといっても韓国だ。リオデジャネイロ2016大会では、男女個人、団体の4種目の金メダルを独占するという快挙を果たした。女子団体はバルセロナ1992大会でこの競技が復活して以来7連覇。圧倒的な強さである。

韓国の層がいかに厚いかは、男子個人で金メダルを獲得し、団体と合わせて2冠を達成したク・ボンチャンが、2017年の韓国代表を決める国内代表選考戦で落選したという事実でもわかる。韓国ではオリンピックでメダルをとるよりも、韓国代表に選ばれるほうが難しいと言われていたが、その通りになる出来事だった。
女子でも、ロンドン2012大会2冠でリオデジャネイロ2016大会銅メダリストのキ・ボベが5位での通過だった。

アーチェリーは体力だけでなく精神力の強さも問われるので、トップ選手の年齢の幅が広い。30代はもちろん、40代のトップ選手もいる。メンタルの強さは経験を積むことで磨かれるという面もあるからだろう。実際、韓国の代表戦を1位通過したのは男子ではオ・ジンヒョク、36歳だ。東京2020大会で誰が代表になって活躍するか。熟練の選手か若手か、予測するのは難しい。

男子では、韓国の次に強豪国と言われるのがアメリカだ。リオデジャネイロ2016大会で男子個人銅メダリストだったブレイディ・エリソンとジェイク・カミンスキーは団体でロンドン2012大会、リオデジャネイロ2016大会と連続銀メダルのメンバー。ともに1988年生まれで東京2020大会では脂ののった時期だ。ほかにはイタリア、オーストラリア、フランス、日本などがメダルを狙ってくるだろう。女子は中国、ロシア、チャイニーズタイペイ、ドイツ、ロシア、メキシコ、日本などがメダル候補だ。層の厚い韓国の牙城をこれらの国が崩すことができるか、注目したい。

<日本>
アーチェリーが日本で注目されたのは、山本博がアテネ2004大会で2位になったときからだろう。ロサンゼルス1984大会で銅メダリストとなってから実に20年を経て41歳での銀メダル。「中年の星」と呼ばれた。そしてロンドン2012大会では古川高晴が再び銀メダルを獲得。ロンドン2012大会では女子団体チームが、アーチェリー団体戦では男女を通じて初のメダルとなる銅メダルに輝き、アーチェリーへの興味を持つ人がさらに増えた。
リオデジャネイロ2016大会では、古川は残念ながら8位に終わり、川中香緒里、永峰沙織、林勇気の女子3人も個人戦では皆1、2回戦で敗退。団体戦では8位となった。年齢があまり影響しない競技なので、東京2020大会では古川、川中、永峰、林、ロンドンの団体銅メダリストの早川はもちろん大いに期待できる。若手では、2017年ロザリオで行われた世界ユース選手権キャデット部門で男子団体銅メダル、女子団体金メダルを獲得するという活躍が見られている。ベテランも若手も自分の力が発揮できるように期待したい。

(公益財団法人)東京オリンピック・パラリンピック競技大会組織委員会公式サイトより転載
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