神奈川県地方独立行政法人評価委員会 審議結果(平成24年度第1回)

掲載日:2018年3月16日

審議結果

次の審議会等を下記のとおり開催した。

審議会等名称

神奈川県地方独立行政法人評価委員会

開催日時

平成24年7月10日(火曜日)13時から16時

開催場所

神奈川県庁新庁舎12階12AB会議室

出席者【委員長・副委員長等】

石田晴美、大住莊四郎【委員長】、大道久【副委員長】、菊岡正和、平澤敏子、山原吉陽

次回開催予定日

平成24年7月24日(火曜日)

所属名、担当者名

行政改革課団体調整グループ 能戸、長谷川

掲載形式

  • 議事録

議事概要とした理由

-

審議経過

<審議概要>

  1. 議題1 平成23年度業務実績報告について
    平成23年度業務実績報告について、神奈川県立病院機構から説明の後、委員の質疑等を受けた。
  2. 議題2 その他
    地方独立行政法人神奈川県立病院機構役員報酬規程の一部改正および評価委員会意見の申し出はない旨について、事務局から報告を行った。
    平成23年度業務実績評価スケジュールについて、事務局から説明の後、案により決した。

<質疑概要>

1. 平成23年度業務実績報告について

委員

評価基準の判断目安では、95%から110%程度の実績があればA評価としているため、実績値が目標値より若干下回っていても評価はAとなる。目標となる指標が二つないし三つ程ある項目について、一つの指標が95%以下でも別の指標が100%以上であれば均してA評価と判断をしているものや、指標で表現されていないコンテクストも含めて判断しA評価としているものなど、客観的な指標だけではなく総合的に判断しているということでよいか。

法人

判断目安はあくまでも目安であり、進捗状況や業務実績の検証を踏まえ総合的に判断することとなっているため、自己評価については委員お話のとおりである。

委員

したがって評価はAが基準になるため、B、C評価をどう扱うかと、優れた実績をS評価として打ち出すことができるかがポイントになる。
小項目の推移等をたどりながら、中期計画期間全体の評価をどう出すか、各病院や法人全体の重要な経営方針としての打ち出し、戦略的な自己評価の活用を考えても良い時期とは思うが、どうか。

法人

中期計画期間は5年であり、この2年間は足元固めという思いでやってきた。今年度は3年目の折り返しであり、2年間の評価委員会からの評価も踏まえ、来年度以降に向けてどうするか法人内部で議論したい。

委員

小項目2の業務実績に足柄上病院の予防医学について、必要に応じて嚥下内視鏡検査を行っているとあるが、口腔ケアや予防注射の啓蒙は高齢者の医学講座で行っているか。また、一回の講座に何人くらい出席しているのか。

法人

口腔ケアについては、近隣の歯科開業医を招いて講習会を行っており、高齢者病棟でもケアを行っている。予防注射については、地域の診療所と提携して講習会等で勧めている。講習会は各市町村に出向いて行っているが、1講座30人程度の参加がある。

委員

小項目5の自己評価がCである。中期計画や年度計画に産科医療体制を充実することが明記されており、医師を十分確保できなかったのは問題ではあるが、産婦人科医師2人という限られた体制の中で最大限努力したとみて良いかどうか。
小項目5に記載されている中期計画の分べん件数の目標値は、地域のニーズに適合した数値か。地域住民の要望はどうか。

法人

足柄上地域の出生は800人超であり、足柄上病院以外に分べん施設がないため、差分については他の地域で出生している。
医師の体制そのものは前年度と変わっていない中で、助産師分べんについては計画どおり増やすことができたが、総分べん数については減っているため、自己点数はCとした。これは病院の問題というより、産婦人科医師の確保が非常に難しい医療環境の実態がある。
足柄上病院に対する分べんのニーズは非常に多く、目標に向けて若い医師は増えているが中堅の医師がいないため、常勤医師の負担を減らすために院内助産システムを導入した。

委員

高齢者医療には高齢者が持っている社会的背景も含めた総合的な判断をする必要があるが、小項目2の課題に、足柄上病院は亜急性期病床を見直して急性期に比重を置き換えるという記述がある。自治体病院の役割は、他の医療機関ではできない高度な医療に対応することと、地方部に医療を充足させるため対応するこという側面があり、足柄上地域では急性期、亜急性期、回復期等医療における様々なステージを対応しなくてはならないと思う。県としてこれまでどのような考え方で、今後はどのように対応していくのか。
地域医療では亜急性期、あるいは医療依存度が高く長期に渡る高齢の患者の受け皿として慢性期医療も自治体が対応しなければならなくなると見込まれる。足柄上病院では急性期や周産期も対応しなければならない中で、地方独立行政法人とは言え、県の病院としてどういうスタンスで運営していくのか、評価委員会としても聞かせていただき新しい方向を模索するのは必要である。

法人

足柄上病院は亜急性期の平均在院日数が短く、在宅復帰率やリハビリ病院への転院、老人保健施設等へ戻る率が高いため、地域の開業医、訪問看護ステーション等との連携を強くしながら、急性期病院としていくこととした。
地域のニーズからすれば慢性期の患者をどうするのかという指摘もあると思う。足柄上病院の病床数、急性期に対するニーズを踏まえ、地域との連携の中で慢性期、急性期をどう振り分け、足柄上病院が担うべき医療をどうするのか議論していく。

委員

小項目21について、医療機能を評価する指標の設定に取り組んだことは敬意を表したいが、公表は行っているのか。
このような細かい指標は実績報告書の記載だけでは一般の方は目にしない。他の地方独立行政法人ではホームページのトップページに評価指標を掲載しており、今後、公表方法について工夫していただきたい。

法人

年度計画は毎年策定が終了した段階で、業務実績は評価をいただいた後に、法人のホームページで公表しているが、業務実績報告書はボリュームが多く、見づらいというのは委員の指摘のとおりであり、公表方法について検討したい。

委員

がんセンターでは平成24年1月から電子カルテシステムの運用を開始したとのことだが、他の病院の予定はどうか。
民間病院などでは医療費の支払いをバーコードにより機械で行い、会計待ち時間がないところもある。そのような事務の効率化についての予定はあるか。

法人

こども医療センターでは平成24年1月にオーダリングシステムを更新し、同年6月末から電子カルテシステムを本格導入している。その他の病院についても調査費等を予算化し、順次導入に向けて取り組んでいる。
こども医療センターのシステム更新に伴い、会計待ち時間は大幅に短縮されたとの報告を受けている。

委員

小項目7について、こども医療センターにおける小児の緩和ケアを年度計画に新たに位置付け取り組んだとあり、これは将来または今回S評価とする議論になるかと思う。しかし中期計画や年度計画の記述が軽い。目標が具体的に書かれていることにより評価できるので、記述を工夫する余地がある。

法人

計画があっての評価であるというのは指摘のとおりであり、病院と相談して対応したい。

委員

小項目9について、法人の実績に対する評価欄に、「NICU病床は常に満床に近い状態で新たな患者受け入れが困難」とある。NICU受入患者数の目標に対して実績は下回っているが、無理な目標を立てているのではないか。

法人

NICU受入患者に外科的治療が必要な先天異常の患者が増え平均在院日数は長くなる傾向にあること、医療が高度化し合併症が起きてから受け入れる患者が増えてきたことにより、受入患者数が目標に達していないが、地域の周産期の医療センターと連携し、特に治療や合併症予防が必要な出生後数日の患者を積極的に受け入れることとして目標値を決定している。
先天異常の受入患者数などより分かりやすい実績を示すことを考えていきたい。

委員

県内の需要に対応できず患者を県外搬送することが一番県立病院としては深刻な事態であるが、応分に充足され県民が必要な医療を受けられるということであれば一定の役割は果たしていると言える。目標値を達成したかどうか精密に見るより、NICUの例で言えば県内のNICU病床に対してこども医療センターはどういう状況か、良い方向に向かっているのか、問題があるのかについて報告いただきたい。

法人

NICU病床については、こども医療センターだけではなく県全体の問題である。NICU病床を増やすだけでなく、急性期を過ぎた患者の協力病院への戻り搬送システムの取組により県外搬送はこの数年でかなり減ってきている。全体の状況については、法人としても整理していきたい。

委員

各病院とも専門性の高い特殊な医療を担当しており、一般的なレベルと単純比較はできないというのは昨年度の評価委員会でも聞いたが、医療関係者でない県民の方から見れば、病院単体での前年度との比較は見えるが、一般的にどうかという観点に立った場合のよりどころが分かりにくい。他県の類似病院、世の中の相場等、判断の比較になるものを参考として挙げていただけると分かりやすく、評価の説得性も高まる。
同じ機能、役割を持つ公立病院との比較と、神奈川県内の公立病院としての位置づけの二つの視点で説明していただくと分かりやすく、さらに法人や各病院で重視していることが論理的に整理され、年度ごとに中期計画期間での取組、努力、成果の内容について説明ができるとなお良い。
小項目7の小児の緩和ケアの取組はかなり評価されることだと思うが、実績の記述が控えめであり専門家以外には分かりづらい。アピールできる事項は前向きに記載していただきたい。

法人

この年度計画を策定したときは、S評価のための戦略的な組み方という視点ではなく、控えめにとにかく一生懸命やっていくという視点であった。今年度後半には、年度計画や中期計画の戦略的な出し方、委員から指摘のあった他病院との比較などについて、もう少し取り組んでいきたい。

委員

NICUの患者をどのように移すかという観点も必要である。

法人

こども医療センターでは、胎児の超音波診断を以前から行っており、心臓の病気に関しては胎児レベルで診断をつけ、出生直後から手術ができる体制を組んでいる。そのようなことについても、もう少し評価していただけるよう考えたい。

委員

小項目27について、業務実績により神奈川県のがん登録事業の件数が増えていることは分かるが、この数値をどう見れば良いかこれだけでは分からない。病院の規模や都道府県の潜在的な患者数等により類似施設との比較は意味がないのであれば、過去の経緯や人口対比などの注釈がないと判断できない。
がん登録は、悪性疾患について対外的に情報を出すことは非常に抵抗感が大きいということ、死亡診断書の精度の問題、個人情報保護法について医療分野の個別法の話が進行中であることにより、基本的に日本は西欧に比べて遅れている。神奈川県では良く取り組んでいるが、それを分かりやすく伝えるのは難しいだろう。

法人

がん登録が増えた最大の理由は、地域がん登録に参加すると診療報酬上加算になるためである。平成23年度実績については、罹患者数に対する登録者数(把握率)で見ると、ほぼ100%に近いという報告は受けている。
がん登録はがんの治療の成果や精度を評価できるようになっていくためのものであり、がんセンター職員が各病院に出向きカルテをチェックしたり複数病院からの情報が重複しないような作業、各病院への啓蒙活動により精度の高いものとなっている。他に比べ神奈川県ではがんセンターの努力によりデータが集まるようになった。
実績報告ではこのような意義や努力が見えないという指摘については、どう表現していくか検討する。

委員

小項目13について、目標値はせりがや病院の外来初診患者数となっているが、精神疾患については入院患者の在宅に向けた誘導や外来の医療に移そうという動きがある。外来初診患者数の実績が前年度より下がり自己評価はBとなっているが、県が対応すべき精神科医療についての今後の考え方と、委員会として目標に対する評価をどうするか難しい問題がある。
認知症の問題は一般病院でも深刻化しており、県の精神科医療、特に地方独立行政法人としてどう対応するのかも今後出てくるのではないかと思う。

法人

自己評価はBとしたが、初診患者数にはせりがや病院が本当に初めての患者と、治療中断をしていた再初診との二群があり、実績が減っているのは再初診の患者数の方である。これは様々な取組により再来患者の中断率が下がっているためと分析している。
精神医療そのものが入院中心から地域中心へと変わっている中で、長期の在院患者が退院していくことにより病床利用率は下がっていく傾向がある。精神疾患が五大疾病となったことによる県の保健医療計画での位置づけや医療観察法病棟など県としての役割をどう担っていくのか総合整備の中できちんと議論し、新たな病院としてしっかり運営していきたい。

委員

小項目34について、東日本大震災の発生に伴い被災地支援の活動を進めたとのことだが、これは公立病院で行う一般的な支援活動の範囲か。他県と比べて前向きな取組をしたということであれば、そのように評価できる。

法人

心のケアチームへの医師、看護師の派遣は、厚生労働省からの働きかけに協力したものであるが、岩手県立病院への派遣は法人が主体的に取り組んだものである。
実績報告書にはないが、福島県で被災された障害のある方を神奈川県の施設で受け入れる際の船での搬送に医師、看護師が同行して必要な看病にあたることも行った。これは県独自の取組であるが、その他は基本的には国や東北の要請に応えたものである。

委員

小項目41の患者の待ち時間については、どのくらいの待ち時間が妥当かという議論が根底にあるがどう考えているか。
理想的な待ち時間という答えはないと思うが、民間の大型病院、拠点病院の一般的な数値があれば参考になる。

法人

待ち時間については、前年度との実績の比較で自己評価を採点しているが、具体的な数値目標を設定するのは難しい。
民間病院で具体的に公表されているものがあれば参考にできるが、なかなかそのようなデータが見当たらない。
診療待ち時間は短い方が良いが、そのために診療時間が短くなるとサービスの低下になりかねない。会計待ち時間については、システムの導入等によりできるだけゼロに近づけていくよう工夫に取り組んでいる。
また各病院では、待ち時間の表示やボランティアの協力による行事の実施など、待ち時間の負担を感じないような取組を行っている。

委員

実績報告に示されている待ち時間は、予約診療も含めてか。

法人

予約診療を含めてである。

委員

患者の立場からすると、初診は待ち時間があっても仕方ないが、予約の場合は予約時間の10から15分の間に診療していただきたいと思う。
予約時間どおりに診療するところと差が出るというのは、何かシステムが違うのではないか。そのような病院も決して診療時間が短いわけではなく、予約をもっと余裕を持って運用するなど改善の余地があると思う。

法人

予約枠に何人の患者を入れるのが適当か計算はできるが、この病院でしか治療できない方が紹介されてくることもあり、一人でも多くの方を診察できるよう対応している。

委員

小項目45の看護師の確保と育成について、様々な取組にもかかわらず新卒看護師の離職率が上がってしまった理由はどう考えているか。

法人

医療が高度化している中、イメージと実際の勤務で要求されることとのギャップによるリアリティショック等が理由と受け止めている。
リアリティショックを減らすため、研修や新人教育を行っているが、採用後半年くらいまでにリアリティショックにより適合できない場合は、その人の可能性のためにも別の機会を探していただく方が良いのではないかという考えもある。そのため新卒看護師の離職率による評価は難しいと感じている。

委員

難しいのであれば、勤務している看護師の働きやすさをめざすため、勤続率等別の指標を併記することを考えた方が良い。
看護師が離職しないよう法人の各病院で情報共有し、その病院に合わない看護師は他病院で面接をする取組を行うことは難しいか。

法人

委員指摘の取組は、以前から各病院の看護局でも取り組んでいる。実際に研修を行い、適応すれば異動という例もあるが少数である。
別の指標の指摘については検討したい。

委員

離職理由はリアリティショックの場合もあるが、忙しさや看護組織の問題、看護体制の影響も考えられる。法人本部が離職理由を把握し、組織改革や看護業務の適切な配分等対応していくことが重要である。
7対1看護体制の今後の方向性はどうか。

法人

7対1看護体制となっていないのは循環器呼吸器病センターだけであり、体制整備に向けて看護師の採用に取り組んでいる。

2. その他

委員

会計監査人による監査を受けた3月末決算の財務諸表が、知事承認後の9月に公表されるというのは遅い。知事の承認前に財務の概要を公表している他の地方独立行政法人もあるため、神奈川県でも速やかな公表を検討していただきたい。

事務局

財務諸表を速やかに公表することの是非について、関係機関と協議させていただきたい。

会議資料

次第[PDFファイル/21KB]
資料1 平成23年度業務実績報告書[PDFファイル/1.17MB]
資料2 平成23年度業務実績報告書 小項目評価[PDFファイル/9.56MB]
資料3 地方独立行政法人神奈川県立病院機構役員報酬規程の一部改正について[PDFファイル/175KB]
資料4 神奈川県地方独立行政法人評価委員会 平成23年度業務実績評価スケジュール(案)[PDFファイル/24KB] 

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本文ここまで
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