かながわスポーツコンベンション報告書平成21年度「子どもたちの笑顔のために!」」

掲載日:2018年9月4日

「子どもたちの笑顔のために!」講師パネリスト

掲載日:2015年4月1日

開催日:平成21年11月14日(土曜日)

会場:県立神奈川総合高等学校 多目的ホール
〒221-0812 横浜市神奈川区平川町19-2

主催:神奈川県教育委員会

目次

開催概要

主催者あいさつ

第1部基調講演 講師 佐藤 弘道

第2部パネルディスカッション

 

質疑応答

メッセージ


平成21年度かながわスポーツコンベンション開催概要

1全体のテーマ

「子どもたちの笑顔のために!」

2開催日

平成21年11月14日(土曜日)

3会場

県立神奈川総合高等学校 多目的ホール

〒221-0812 横浜市神奈川区平川町19-2

4主催

神奈川県教育委員会

5内容

オープニング

  • 主催者あいさつ・来賓紹介神奈川県立体育センター所長 安斉 講一

第1部 基調講演

  • 講師 佐藤 弘道(有限会社エスアールシーカンパニー代表取締役)

第2部 パネルディスカッション

  • パネリスト具志堅 幸司(日本体育大学教授・かながわアスリートネットワーク)
  • パネリスト佐藤 弘道(有限会社エスアールシーカンパニー代表取締役)

質疑応答

メッセージ


主催者あいさつ

写真:主催者あいさつ

神奈川県立体育センター
 所長 安斉講一

皆さん、おはようございます。本日は、大変お忙しい中、また、天気の悪い中、ご出席をいただきまして誠にありがとうございます。

皆様方には、日ごろから本県の生涯スポーツの振興に様々な面でご尽力いただいておりますこと、この場をお借りいたしまして御礼申し上げます。

さて、本県では、スポーツ振興指針といたしまして、「アクティブかながわ・スポーツビジョン」を策定しております。その中では、特に子どもたちの体力低下が著しいということで、子どもの遊びやスポーツ活動に非常に力を入れております。このコンベンションも、そのいくつかの取組の一つとして開催している事業でございます。県内のスポーツの指導者、学校関係者、それから保護者の皆様、それぞれが子どもたちが生涯を通してスポーツを楽しむ習慣をつくるためには、どうしたら良いかとういうことを話し合う機会として開催させていただいております。

本日は、すでにご案内のとおり、日本体育大学の教授であり、また神奈川県の教育委員でもあります具志堅幸司先生、そして、NHK「お母さんといっしょ」第10代体操のお兄さんであります佐藤弘道先生をお招きいたしまして、「子どもたちの笑顔のために!」をテーマに、このコンベンションを開催いたします。

私は、子どもたちの活動の様子を見ている中で感じることが一つございます。それは、子どもたちの笑顔が、昔と少し変わってきているのではないかなということです。「苦笑い」とか、「愛想笑い」とか、「含み笑い」とか、そういう笑いが多いのではないかと私は感じております。

本来、子どもというのは、左右対称のすばらしい笑顔を持っているはずですが、大人たちや様々な環境の中で、まわりのことを気にしているため、少しゆがんだ笑顔になっているのではないかなと感じております。遊びやスポーツを通じて本当の子どもの笑顔、「天使の笑顔」と言いますが、左右対称の笑顔を子どもたちに取り戻すことこそが、非常に大切なことではないかと思っております。

今日、会場には、たくさんの方がお見えになっております。会場の方々にも、そのためにはどうしたら良いかという、ご意見をいただきたいと思っております。

最後になりますが、このコンベンションを開催するに当たりまして、会場を提供していただきました神奈川総合高等学校の皆様、そして関係する方々に心から感謝申し上げるとともに、参加された方々にとって実りあるコンベンションとなることを祈念いたしまして、簡単ではございますが挨拶とさせていただきます。


基調講演

 佐藤弘道 (さとう ひろみち)
有限会社エスアールシーカンパニー代表取締役

【略歴】
 日本体育大学卒業
 平成5年にNHK「おかあさんといっしょ」第10代体操のお兄さんとして活躍
 平成14年に有限会社エスアールシーカンパニーを設立し、全国で親子や幼児のための体操教室や指導者の育成などでも活躍
 平成15年文部科学省「子ども体力向上推進事業」委員
 相模女子大学・相模女子短期大学客員教授
 環境省「チーム・マイナス6%」チーム員
【講演内容】
 1 自己紹介
 2 コミュニケーション遊び
 3 家庭・学校・地域のそれぞれの役割
 4 「子どもたちの笑顔のために!」大切なこと

写真:講師 佐藤 弘道


パネルディスカッション

 具志堅 幸司 (ぐしけん こうじ)
日本体育大学教授、かながわアスリートネットワークメンバー
神奈川県教育委員会教育委員

 佐藤弘道 (さとう ひろみち)
有限会社エスアールシーカンパニー代表取締役

(司会)

今回のパネルディスカッションですが、先ほどの基調講演を踏まえまして、運動やスポーツを通して「子どもたちの笑顔のために!」具体的にどのような取組が必要なのかを、会場の皆様とともに考えてみたいと思います。

本日のパネリストのお二人は、子どもたちの体力低下を身をもって感じていらっしゃるということでございます。特に、幼児期の体を動かす体験が大変重要と考えていらっしゃるそうです。そういう面からも、大変興味深いお話を聞かせていただけるのではないかと思います。

それでは、まず始めに、神奈川県の教育委員も務めていらっしゃいます具志堅先生にお伺いしたいと思います。先ほどの佐藤先生の講演をお聞きになっての感想はいかがでしょうか。

(具志堅)

紹介をいただきました具志堅です。どうぞよろしくお願いいたします。佐藤さんのような人間が、神奈川県にあと一人二人いれば、神奈川県のスポーツ振興も随分変わって来るのではないのかと思いました。

それと、一番大事なことは、先ほど佐藤先生の基調講演で、じゃんけんをした時の最後の一言、「毎日やってくださいね」です。

やはり、目標を見つけてそこへ向かっていくためには、「継続する」ことが大事であるということを、私たちは、スポーツを通して知っておりますけれども、体力向上についても同じようなことが言えるのではないかと感じました。

それと、「子どもたちの笑顔のために!」は親の存在、つまり、親が外遊びなどを推進していくという考え方を持つこと、子どもたちが、身近に、そこへ行けば比較的安全に外遊びができるような場、どういう遊び方をすれば良いかという遊びのルールを教えてくれる指導者、これからは、こんな観点が必要ではないかと思いました。

それともう一つは、子どもたちにいっぱい言い過ぎない、「一言一動作」でしたか。学生や選手を指導している体操競技の場合も、たくさんはいらないです。一箇所だけ言う。それが終わるとまた一箇所だけ言う。いっぱい言い過ぎるというのは、言っている親とかコーチが気持ち良くても、実際、選手は言われていることが分からないという現状があります。自ら考え行動を起して行くためには、あまり言い過ぎない方がかえって良い場合も多いということを、講演を通して感じさせていただきました。

非常にすばらしいじゃんけんの場面、とても楽しかったです。

ところで、神奈川県の子どもたち、あるいは、全国を見まして、子どもの体力をどのように感じていますか。

(佐藤)

写真:パネルディスカッションの様子

先ほども申し上げたように、子どもたちに体力テストをしようとしたとき、その理解の仕方によって差が出てしまうのは仕方ないと思います。子どもたちの責任でなく、指導する私たち側の責任だと思います。そこはきちっと伝えて行きたいと思います。あとは先ほど具志堅先生がおっしゃったように、説明が長いのは自分自身が気持ち良いか悪いかという説明している側の問題で、受け取る側の気持ちになれるかどうかというのが、今後体力向上を皆さんで推進していく上で大事だと思います。どうしても、県とか、東京都もそうですけれども、何かやろうとすると凄く紙が多いです。この紙も渡す側の気持ちよさで、受け取る側はこんなに要らないです。今はエコ・ノーペーパーという時代です。もう1度見つめ直す必要が根底からあるのではないかと、実はちょっと思っています。

(司会)

ありがとうございます。受け手のことを考えてということですね。具志堅先生、神奈川県では子どもの体力向上にむけての取組を行っていらっしゃるということなのですが、ご紹介をお願いしたいと思います。

(具志堅)

その前に、もう一つお聞きして宜しいでしょうか。

(司会)

はい、どうぞ。

(具志堅)

親子体操をやっていまして、子どもの体力はさることながら、親の体力というのは、どのように感じられていますか。

(佐藤)

そうですね、やはり今はドアツードアで、特に地方は、車の利用がとても多いです。地方の講演で親子を対象にイベントをすることが多くあります。都内に住んでいる方は公共交通機関を利用されていて、普段から階段やエスカレーターなどを利用し、歩いている方が多いと思われます。昔は「東京はもやしっ子」という言葉がありましたが、今は地方の子がそのようになっていて、その子たちが、今親になっているという時代なのではないかと思います。お父さんお母さんが、先ほども具志堅先生がおっしゃったように、公園に送り出すのも良いのですけれど、一緒に行くことも大事なことなので、「お父さんお母さん、もっと一緒に子どもとあそびましょう」や「手を繋ぎましょう」など、運動をしなければいけないということも大事です。そこで、何かをするきっかけづくりを、ここにいらっしゃる皆さんが呼びかけるようになってくると、また親自身の体力もどんどん向上し、子どもたちの体力も自然と向上してくるのではないかと思います。

(具志堅)

ありがとうございました。それでは、神奈川県の幼児期からの運動・スポーツ振興の取組について、少し説明させていただきたいと思います。

写真:幼児期からの運動・スポーツ振興の取組について説明している様子

【パワーポイントにより説明】

子どもの体力は、昭和60年頃から低下傾向にあり、自分の体をコントロールする能力の低下が指摘されております。文部科学省の「運動能力調査」結果は、今年、先ほども佐藤先生から指摘がありましたように、少し向上傾向にあると報告されております。しかし、神奈川県では、まだまだ全国と比較して低く、今後も子どもの体力向上に様々な取組が必要であると思っております。

一方、中央教育審議会では、身体能力の要素に、「巧に体を動かす力」というものをあげておりますが、この「巧に体を動かす能力」を伸ばすことは、中学生や高校生になってからでは、本当に難しいのではないかと思っています。つまり、神経系の発達が著しい幼児期に身につけなければならないものだと思います。体操競技でも、感覚的な能力を身につけるのには、高校生よりも中学生、中学生よりも小学生の方が時間的にも早く身につけることが出来ます。例えば、一輪車に乗るにも、先生よりも子どもの方が早いのと似ています。この時期の運動が、その後の体力、運動能力の発達に大きく影響するとも言われているだけに、運動やスポーツに親しむ機会を確保することが重要であると思っております。

神奈川県では、「幼児期からの運動・スポーツ振興の取組」ということで、ご覧のように、この三つの柱で取り組んでおります。一つ目は、先ほども言いましたように、指導者が大事で、指導者の育成をしていかなければいけない。二つ目は、保護者の理解促進。三つ目は、効果的な場づくりです。

一本目の柱、これは「指導者の育成」ということで、幼稚園教諭や保育士を対象に、研修講座などを行っている一つの場面のスナップです。こういうことを通しながら指導者の育成を行っています。

この講座では、今日もあちらこちらで音楽が流れていると思いますけれども、佐藤先生の監修で作成した「かながわ体力つくり☆キラキラ体操」を紹介しています。「かながわ体力つくり☆キラキラ体操」のDVD・CDを県内の幼稚園・保育園・小学校に無料で配布し、授業や行事の際に取り入れてもらう取組も行っています。

二つ目の柱としまして、「保護者への理解促進」です。「元気アップ・プロジェクト」として、親子で日常的に行える運動遊びや親子で体を動かすことに親しむためのスポーツ教室を開催しています。佐藤先生が、神奈川県のあちらこちらでやっていただいているとお聞きしております。

「かながわアスリートネットワーク」を皆さんはご存知でしょうか。ご存知の方、ちょっと手を上げていただけませんかね。

半分くらいですか、どうもありがとうございます。

神奈川県では、体育の日を中心とした概ね前後各1週間を、「県民スポーツ週間」と位置づけ、「かながわアスリートネットワーク」のメンバーにより、様々なイベントを行っております。この「かながわアスリートネットワーク」とは、神奈川県にゆかりのあるアスリートたちで構成され、代表には柔道の山下泰裕さん、副代表にはバレーボールの丸山由美さん、旧姓江上さんと私、この三人が中心となり、現在60名の元アスリートに神奈川県のスポーツ振興に向けたお手伝いをしていただいております。今年の「子どもスポーツ教室」では、県内各地で22種目の教室を行い、元オリンピック選手や日本代表選手から直接指導を受け、子どもたちが生き生きと活動しました。

昨日も幹事会がありましたが、「かながわアスリートネットワーク」を近いうちに60名ではなくて100名にし、この100名の講師が、特に「県民スポーツ週間」を基盤に、1年中いつでも、子どもたちあるいは大人も含めて、講習会、イベントの企画・運営などにも携わっていこうではないかと話し合いました。

写真:幼児期からの運動・スポーツ振興の取組について説明している様子

「子どもの外遊び教室」では、幼稚園や保育園等へ訪問し、子どもにさまざまな外遊びやレクリエーション等の紹介と、実際に外遊びの体験をしてもらいながら、体を動かすことの大切さを保護者の皆様にも理解していただく取組をしています。先ほども話しましたように、外遊びは、特に保護者の皆様の理解がなければ広がりませんし、継続も出来ませんので、このような取組をしているというところであります。

県スポーツ課では、県内の幼稚園等に訪問し運動能力測定を実施し、現状分析やアドバイスなどのデータをお返ししております。併せて、県立体育センターでは「子どもの健康と体力向上に関する研究」で、家庭でも簡単にできる「子どもの体力・運動能力向上プログラム」の作成を行っております。測定種目としましては、走、跳、投を中心に6種目、25m走、立ち幅跳び、テニスボール投げなどを行って、データを蓄積してお返ししています。

三つ目の「効果的な場づくり」としましては、「総合型地域スポーツクラブ」の創設支援を行っております。現在、県内45クラブが活動しています。このクラブの利用が、子どもたちがのびのびと遊びやスポーツを行える場として期待され、子ども向けのプログラムの充実に取り組んでおります。今までは、どちらかといいますと、この総合型地域スポーツクラブというのは、大人を対象にしておりましたけれども、そうではなく、子どもたちの視線に立って、子どもたちの笑顔のために、体力向上のためにプログラムを作って行こうということがスタートしつつあります。

また、体育センターでは「スポーツコミュニケーションデー」として、11種目を毎月第1日曜日に実施しており、トランポリン、卓球、バドミントン、テニスあるいは一輪車など、毎回約400人の人たちが参加し、汗を流して運動やスポーツを親しんでいます。

また、体育センターや教育委員会に是非情報が欲しいのは、遊び場の提供です。「こんなところが比較的いいですよ」「ここもありますよ」ということを、県のホームページで載せておりますので、それを見ながら「こんな場所があるんだ」ということをご確認して、是非その場所へ行って、親子ともども外遊びを楽しんでもらいたいと思っております。また皆様にも、「この場所が良いよ」という情報がありましたら、是非体育センターや教育委員会にお寄せいただければというお願いでもあります。

今、紹介させていただきました取組は、更に充実させていきますが、「家庭でもできる幼児の簡単体力測定と生活習慣ソフトの作成」と、もう一つは、先ほどもお話しましたように、「総合型地域スポーツクラブでの子ども向け事業の充実」、こんな取組を今後新たにして行かなければいけないだろうと思っております。

以上、神奈川県の取組について紹介させていただきました。

写真:幼児期からの運動・スポーツ振興の取組について説明している様子

(司会)

ありがとうございます。神奈川県では、様々な取組が行われているということをご紹介していただきましたけれども、この今の取組の中に、佐藤先生に監修していただきました「かながわ体力つくり☆キラキラ体操」のDVD・CDのご紹介もございましたが、今、具志堅先生のご説明をお聞きになってのご感想はいかがでしょうか。

(佐藤)

「数多くの取組をされているな」と言うのがまず正直な感想です。私が「かながわ体力つくり☆キラキラ体操」をやったのは、何かのきっかけになれば良いなという思いです。皆さんと協力して、今回テレビ局の方にも、放送というメディアの力を利用させていただいて、上手くこの「かながわ体力つくり☆キラキラ体操」が普及して、それが幼児や子どもたちが体を動かすきっかけづくりになれば良いなという思いで、作成させていただきました。

(司会)

ありがとうございます。本当に様々な取組が行われておりますけれども、ここからは、ちょっとプライベートなことなどもお二人にお聞きしたいと思います。

佐藤先生は現在も、テレビで体を動かすCMなどにも参加されていらっしゃいますし、それから、具志堅先生は、ロサンゼルスオリンピック体操競技で金メダルを獲得されて、現在指導者としてご活躍中でいらっしゃいますけれども、お二方の幼い頃はどのように過されていたのでしょうか。

(具志堅)

先ほどの佐藤先生の基調講演で、算数の得意な人は算数で1番になりたい、音楽が好きな人はいろいろな音楽を聴きたい、国語はというようなお話がありましたけれども、私も同じで、運動会で1番になりたいなと思いましたし、体を動かすことが大好きな子ども時代でした。

実は、小学校6年間のうちに、1年半怪我のために学校へ行ってない時期がありました。それは、1週間に2回骨折したためです。右手首を骨折しているにもかかわらず、左手で遊んでいて転倒して鎖骨を折りました。本当に普通ではない子ども時代を過しました。それくらいジッしていることが非常に苦手な少年でした。

そのことがありまして、どうすれば怪我をしないのか、怪我をしないようにするためには何が必要なのかということ、私自身が現役時代にもたくさん怪我をしてきただけに、安全対策ということも同時に勉強していかなければいけないなと思い、取り組んでおります。子ども時代は非常にやんちゃでした。

(司会)

ありがとうございます。2回も骨折、かなりわんぱく坊主、やんちゃでいらっしゃったようですが、それでは佐藤先生はいかがでしょうか。

(佐藤)

私も活発に見られがちですけれども、幼稚園へ入る時に、集団面接がありまして、他の子どもたちは、仲良く遊んでいましたけれど、私だけ隅っこで一人遊んでいました。社交性が無いと言われて不合格になりました。意外と地味な子で、幼稚園に入ってから、友だちが出来、皆と遊ぶのが大好きになり、それから凄く活発になりました。やはり人間は変わります。それで、もともと私が通っていた幼稚園というのは、男の子が柔道、女の子が茶道という、男の子と女の子が分かれた授業がありました。その柔道の影響を受けて、幼稚園の年長から中学校1年生まで、柔道をやっていました。本当はもしかして体操のお兄さんではなくて、柔道のお兄さんになっていたのではないかというくらい、柔道に熱中していました。私も高校時代に大きな怪我をしまして、吊り輪をやっているときに、頭から落ちて頚椎をちょっとずらし、今も私の首の中にワイヤーがあり骨を留めています。その時に寝たきりの時代が少しありました。そこから復活した時、やはり体を動かすことってすばらしいと思い、それから、こういう体を動かす仕事がしたいな、このすばらしさを伝えたいなと思って、こういう取組をさせていただいています。

(司会)

ありがとうございます。そういうきっかけで、運動やスポーツに、真剣に取り組まれたということですね。それでは、具志堅先生はいかがでしょうか。今、佐藤先生がおっしゃったような、運動やスポーツに、積極的に取り組むようになったきっかけというのはございますか。

(具志堅)

怪我をしながらでも、学校から帰るとランドセルを横に置いて、直ぐ外に遊びに行っていたというのが小学校時代だったと思います。転機が訪れたのは、6年生の時に母親と一緒にメキシコオリンピックの体操競技をテレビで見まして、加藤沢男選手の演技に感動して、きれいだ、かっこいい、やってみたいと思い、母親に「やって良いか」と聞くと「好きなようにしろ」と言われました。「俺も世界一になれるかね」と聞いてみると「頑張ればなれる、努力したら世界一になれるよ」と言われたのが、今でも頭の片隅に残っています。そして、中学校に入ってから体操を本格的に始めました。

写真:幼児期からの運動・スポーツ振興の取組について説明している様子

(司会)

ありがとうございます。世界一になれると励ましたお母様はすばらしいですね。

佐藤先生はいかがですか。やはり、先ほどきっかけもお話いただきましたが、今の具志堅先生みたいに、オリンピックを見てとか何か具体的なきっかけはありますか。

(佐藤)

私は、モントリオールオリンピックの器械体操の選手が、空中でクルクルと回っているのを見たときに、ウルトラマンや仮面ライダーと重なっていました。ヒーローが、必ず怪獣をやっつけるときにクルクルと回ることのかっこいいのと、その体操が重なって、私も大きくなったらウルトラマンや仮面ライダーになりたいと思ったのがきっかけで器械体操を始めました。

(司会)

ウルトラマンや仮面ライダーになりたいということですが、やはり幼いころの夢って大事ですね。

(佐藤)

そうですね、夢が無いよりは夢があって、大きな目標に向かって行くと精神力も付くと思います。やはり夢って大事ですよね。

(司会)

そうですね。お二方も、大きな夢を持って今まで進んでこられましたけれども、先ほど、怪我の話がございましたが、やはり小さい頃はわんぱくなので、よく骨折したそうですけれども、今の子どもたちも、骨折などは多いのでしょうか。

(具志堅)

そうですね、データ的には、非常に骨がもろいと出ています。これはもう、食べ物のせいなのか、運動不足なのか、いろいろ要素があると思います。体格は良いけれども体力は劣っているというデータが今まで出ていました。少し向上はしてきたというデータはありますけど、でもまだまだ体を動かしていくという場とか、本人の意識とか、あるいは環境、親も含めてですが、そういったものを整えていかないと、ますます子どもの体力低下は進んでいくのではないかと危惧しています。

(司会)

そうですね、昔、具志堅先生が骨折されて、お母様は、だからといって「外で遊ぶな」とはおっしゃらなかったですよね。「どんどん元気に遊んで」とおしゃっていましたか。

(具志堅)

そうですね、私は、4人兄弟の一番末っ子でしたから、家にいるとそれこそ、とんでもなく、あっちへ行ったり、こっちへ行ったりしていました。逆に外にいてくれた方が安心だったのかも知れません。けれども、確かに4人目の育て方というのがあったと思います。怪我したから外で遊んではいけないと言われたことは記憶に無いです。

(司会)

そうですか、佐藤先生はいかがですか。

(佐藤)

うちの親も「勉強しろ」とか、小言がほとんど無かったです。「自由にやりたいことをやりなさい、あなたの人生なんだから」ということで、親の役割として支えてくれるということが身にしみて子どもの頃から分かっていました。「ああ親を裏切れないな」という気持ちが子どもの時にも結構ありました。

写真:司会者が質問している様子

(司会)

そうですね、先ほど佐藤先生の基調講演で、モンスターペアレンツのお話も出ましたけれども、お二方の幼い頃の親御さんと現在の親御さんの意識の差というのは、やはりかなりありますでしょうか。具志堅先生はいかがですか。

(具志堅)

平成生まれの選手が出てきましたが、例えば、昔の我々の頃は、演技や試合で失敗しますと、ショボンとしてそれを先輩が励まし、「気分転換だ。よし、次行くぞ。ハイ気持ち切り替えて」などの会話がありましたけれども、今の選手が失敗して落ちても「ハーイ」と言ってタッチします。「それは違うだろう、今失敗しただろう」と言いたいのですが、指導者として言わないようにしています。つまり「不易流行」と言う、変えてはいけないものと、変えて有効なものや変えて良いものがあると思います。おそらくこのタッチするというのは、「流行」だと思えば一時的なものだとか、今の流れの中だからだと思うようにしています。でも、練習の継続であるとか、変てはいけないものは注意します。そのように、どんどんその子どもたちを取り巻く環境が変わってきて、その中で、大人になって来ていますから、当然意識も変わって来ているということは感じます。大学生になっても、親の出番が多くなってきたという感じもします。

(司会)

そうですね。昔は、中学か高校くらいになると、親はあまり干渉しなかったものですが、最近は、やはりちょっと過保護でしょうか。

それでは、今日はスポーツ関係の方や、保護者の方も大勢いらっしゃいますけれども、子どもの体力を向上させるために、心がけておくことやポイントなどはございますか。それでは佐藤先生お願いします。

(佐藤)

そうですね。まあ先ほども言ったように、子どもと一緒に出かけて欲しいなということです。いつもメッセージでは言っていますが、良く見かけるのは、公園などで子どもたち同士が遊んでいるところに、親同士のコミュニティがあって、その子ども同士の中で一人が怪我をすると、例えば、ブランコから落ちたときとか、初めて、子どもたちの所に行って、「何であなたたち見てなかったの」と言う親がいますが、「お前見とけよ」というのが私の感想であり、子どもたちのせいにするのであれば、親も一緒に子どもたちと遊ぶこと。そして、ある程度のラインを実際にその場に行ってきちんと教えることが必要だと思います。例えば、「あそこは危ないから行っちゃダメよ」と一言で終わらせる人と、「ここからここは危ないからここまでにしてね」と、きちんと伝える親とでは、子どもと親の信頼感も随分違うと思います。そのポイントをしっかりと掴んでいてくれたら良いといつも思っています。

(司会)

ありがとうございます。子どもだけ勝手に遊ばせているのではなく、親も一緒にということですね。

(佐藤)

そうですね。結局、遊び場を提供しているのは大人たちなのです。この間も公園に行ったときに、公園の注意事項のところに「ボール遊び禁止」や「ゴルフの素振り禁止」と書いてあり、その一番下に「私語禁止」と書いてあったんです。「何だ、これ」と思いました。公園に「私語禁止」と書くのか。大人が地域のことを考えた上で看板ができているのでしょうけれど、「それは無いよな」と思いました。その辺の常識も踏まえて、もう1度、根底から見直して欲しいなという気持ちはいつも持っています。

(司会)

ありがとうございます。近所の、例えば一人暮らしのお婆さんが、子どもたちのキイキイ声がうるさかったりとか、ボールをポンポンと打つ音がうるさかったりとかで、ゆっくりと家で過ごせないから、禁止事項が出たりすることがあるみたいですが、昔も今もそれは同じで、大人の方が寛容というか、それを許すような心のゆとりみたいなものが、少し足りなくなってきている、社会が変わってきているのではないのでしょうか。

(佐藤)

そうですね。何か書かなくても良い気がしますね。

(司会)

ありがとうございました。校庭にも「ボール遊び禁止」など書いてありますね。

(佐藤)

そうですね、だからボール遊びができる自由に遊べる場所、もしボール遊びが危ないのであれば、規制をするなどして遊べる場所をもっとつくってもらいたいですね。

(司会)

そうですね、ありがとうございます。具志堅先生は、いかがでしょうか。

写真:話を聞いている様子

(具志堅)

ホームページ上で場の提供をするという話をしましたが、皆さんも、ホームページを情報交換の場として、「この場所は素敵だよ」ということがあれば是非教えていただいて、共有できれば良いと思います。

神奈川県では、外遊びの冊子がありまして、以前私たちが子どもの時には、先輩や仲間から教わって、安全に外遊びをしていましたが、今は、遊ぶ「本」になっています。各学校1冊かクラス1冊か忘れましたけれども配付しています。「こんな外遊びがありますよ」とういことを奨励しなければ、子どもたちが分からない。どのようにして遊んで良いのか分からないので、「外に行ってゲームやっていよう」という現象にもなります。外遊びが必要であるけれども、ルールをどのように教えていくかという、指導者側の、あるいは親側の要素というのが非常に大事になると思います。

(司会)

ありがとうございます。先ほど、佐藤先生のお話の中に、バランスということがございましたけれども、やはり、家庭と学校と、それから地域のバランスということで、今具志堅先生がおっしゃいました「子どもたちが遊び方を知らないので本になっている」というのは、昔は、親が教えたとか、あるいは、ちょっと大きいお兄ちゃん、お姉ちゃんが教えてくれたということがあったのに、今はそういう縦のつながりが少し希薄になっているということでしょうか。やはり、こういうことを、是正するためにいろいろな取組をされているわけですけれども、子どもだけに「こうしなさい」というのではなく、私たち大人が意識改革をしていくというのが必要ではないでしょうか。

具志堅先生いかがですか。

(具志堅)

そうですね、子どもを変えて行くためには大人が変わらないといけない。学校を変えて行くためには先生が変わらなければいけないというのが鉄則です。県もいろいろな取組をしていますけど、もう少し宣伝の仕方を考えなければいけないと思います。せっかくやっているのに、ご存じではない方が多くいますので、これはもったいないと思います。その取組を行うことと同じくらい、アピールするためにはどうすれば良いのか、何処を突けば一番広がって行くのかということも、大事なことであると思います。是非良い取組に関しては、積極的に知恵を絞りあって、県民の皆さんに周知徹底し、「ああ、ここに行けばいろんなことが教われるんだ」ということをホームページでも良いですし、チラシでも結構ですし、あるいは新聞とかテレビとか、お金の問題もありますが、ありとあらゆる方法で宣伝していく、広報していくということが大事なことではないかと思います。

(司会)

ありがとうございます。そう言った意味で、3033運動が行われておりますね。

(具志堅)

神奈川県は、1日30分・週3回・3ヶ月継続して運動やスポーツを続けましょうという3033運動を実施しています。子ども向けのものも今度作っていこうという話も出ています。是非、継続は力なり、「毎日やってください」と佐藤弘道さんから言われた、あの言葉を思い出しながら、少なくとも3033運動、1日30分、週3回、3ヶ月を目標に、体づくりをしてもらいたいと思います。

(司会)

ありがとうございます。1日30分、週3回、3ヶ月ですね。なるほど継続というのは大事で、先ほど一緒にじゃんけんを私もしたんですが、なかなかできませんでした。これも継続していくと出来るようになるということでしょうか。

写真:佐藤さんが説明している様子

(佐藤)

そうですね。頭の体操は、あまり出来ない方が練習したら良いと思います。そうしないと活性化になりません。運動自体は、時間とか回数とか決めていくことによって、だんだん出来るようになります。出来ることによって欲求がまた出てくるので、また増やす。今度は4044運動とか、5055運動とか、どんどん自分なりに増やしていけば、自分自身の目標にもなると思います。まずは、「かながわ体力つくり☆キラキラ体操」や3033運動もそうですけれど、きっかけをなげかけたので、そこからどうやって継続して行くかは、やっぱり皆さん次第なので、何とか皆さんと力をあわせて、レベルアップをしていきたいと思っています。


質疑応答

(司会)

ありがとうございます。それでは、まだまだお聞きしたいのですけれども、せっかくの機会ですので、先生方にご質問をここでお受けしたいと思います。

両先生のお話を伺って、ご意見、ご質問などがございましたら、どうぞお願いいたします。

(質問者)

湘南工大附属高校水泳部の母たちで参加させていただきました。世界で活躍することを夢見て水泳競技をしている子どもたちを抱えているのですが、具志堅先生がご指導されている生徒さんや教え子に、大きな大会の演技の直前に必ずかける言葉がございましたらお話いただけないでしょうか。

(具志堅)

試合の時というのは、オリンピック選手もドキドキしますし、初心者の選手たちもドキドキします。心は同じだろうと思います。

私が一番大事にしていることは、そこへ向かって行く過程、本番もそうですけれども、どれだけ準備して来たか、どれだけ思いを込めてそこにもってきたかということです。日ごろ体育館へ行くときに、手に汗をかいて体育館に行っているかどうか、そういうところを大事にしています。その声かけがやっぱり多いと思います。試合になれば選手が一人でやるだけですから、「いつもどおり、いつもどおり、大丈夫」という言葉が一番多いです。

実際手を上げて演技を開始するときには、一人ですから、それまでの過程を大事にしていきたいと思っています。大きな準備をしたいというのが一番にありますから、そこでいろんなことに声かけをします。

(司会)

よろしいでしょうか。

他にお願いします。

写真:壇上の様子

(質問者)

元教員ですけれども、先ほど佐藤弘道さんの講演は、いろいろ参考になりました。運動とスポーツの違いについてお話したいとおっしゃいましたので、佐藤弘道さんの「運動とスポーツの違い」についてお尋ねしたいと思います。

(佐藤)

私が今かかわっている子どもたちというのは、どうしても幼児がメインになっています。幼稚園の先生などを見ていて、例えば、鉄棒の逆上がりの授業をしたときに、「桃組さんは、40人中20人逆上がりが出来る。でも、桜組さんは10人しかできないわよね」と先生同士の競い合いがたまにあります。これは、既にスポーツ化されていますね。私が言いたいのは、「スポーツ」は競うもので、特別な人がやるもの。でも、「運動」というのは皆さんが、万人ができるもの。だから、どうしても「スポーツ」というのは、特別な人がやるわけですから、怪我がつきものです。でも、「運動」は皆が自然に出来るものです。そこの運動指導というのが、幼稚園の先生たちに出来ていない。だから私たちがやらなければいけないのは、万人が出来る「運動」というものをきちんと伝える。それ以前に「遊び」というものがあります。「遊び」という根っこをつくって、しっかりと根を張らせて、そこから「運動」という幹をつくって、そしてそこから「スポーツ」という枝をつくりたいと思っています。直ぐに「スポーツ」を教えたがる親が多いので、私も体操教室をやっていますが、子どもが怪我をしたときに、必ず親は「どうしてうちの子どもに怪我をさせたんですか」と言います。皆さんもそうですけど、サッカーでも、野球でも、水泳でも何でも、「皆さんの子どもを通わせているのは、スポーツで怪我がおこるという前提のある場所に通わせているのです。そこに通わせているのは皆さんですよ」というお話をしているのです。もしスポーツをさせるのであれば、そのくらいの覚悟を持って子どもたちにスポーツをさせてあげてください。それが、未だその段階までいかないのであれば、体が基本的に軸やボディバランスが、まだ出来ていないのであれば、まず、みんなが出来る「運動」から、「運動遊び」から始めて、根づくり、幹づくりをしてから枝のほうにいった方が良いのではないか、ということを普段から言っています。

(司会)

ありがとうございました。

さて、いかがでしょうか。

(質問者)

私、「親子体操」をしている者ですが、先ほど具志堅先生がおっしゃったように、家庭の中でできる測定のことについてお伺いします。「親子体操」は、未就園児ですが、お母様に測定などできれば良いかなと思うのですが。

(具志堅)

れは県の取組として、まだまとまっていません。是非これをまとめて、何らかの形で報告しなければいけないとは思っています。

ただ、家庭の中で出来る運動もいろいろあります。例えば、柔軟にしても、立位体前屈をやってみますと、これくらいしか曲がらない、でも少しずつストレッチをやっていくと、「少しつくようになりました」というような測定も出来ると思います。工夫次第では、日常運動、生活の中で、知らず知らずのうちに、運動がなされているわけなので、それをまとめて、一度ご報告出来ればと思っています。

(質問者)

それは小さいお子さんの場合も可能ですか。

(具志堅)

可能です。

(質問者)

幼児体育の指導者に向けて勉強しているのですが、今一番心がけることは何かありますか。

お二人にお聞きします。

(司会)

それでは、佐藤先生からお願いします。

(佐藤)

まず、やっぱり一番大事なのは、子どもが好きなことです。私も「お母さんといっしょ」という番組を始めて、もちろん始める前から子どもが好きでした。ただ実際には、自分に子どもができたときに「ああ、子どもが本当に好きだし、子どもって本当に可愛いんだ」と初めて思えました。多分、ここにいらっしゃる皆さんも、私と同じ思いだと思いますが、親の気持ちが分かった上で子どもの指導をする。子どものことだけ分かっていても、実際は親の気持ちも把握してあげないといけない。まずは子どものことを理解すること、その後に、必ず子どもを持った親の気持ちを受け止められるように自分なりに勉強していかないと、凄く行き詰ったり、嫌になったりします。だいたい子どもの仕事を途中で投げ出す人や親とぶつかる人は、「子どもは好きだけど、もう親とは嫌だ」という人が多いのです。一番コミュニケーションが大事だと思います。コミュニケーションの取り方というのは、子どもの勉強をしておくと老人にも通用しますし、障害のある方の指導にも役に立ちます。たくさん子どもの勉強をして、そこから大人に通ずるコミュニケーションツールを自分でつくることが大事ではないかなと思います。

(司会)

ありがとうございます。具志堅先生お願いします。

(具志堅)

「そこに喜びを見出せるかどうか」だと思います。先月、内村航平が世界一になりました。帰ってきますと、「先生のお陰です」と言われました。社交辞令と分かっているのですが、嬉しいです。でも、考えて見ますと、人から認められたり、褒められたり、感謝されるということが無上の喜びであるというのは、人間が本来本能として持っていると思うのです。子どもたちの変わっていく姿に、指導者が本当に幸せを感じたり、やりがいを感じたりしているか、それを意識的にキャッチできる指導者であるかどうかということが、大事な要素であるのではないかと思います。

そのためには、声かけすること。子どもたちに対する言葉は、やっぱり「良い言葉」が必要です。「褒めること」が第一だと思います。子どもたちはどんどん変わっていきますので、変わっていく子どもたちを見て、「あー、やっていて良かった」ということを指導者が思うかどうかですね。

(司会)

ありがとうございます。

それでは、あとお一方お願いします。

(質問者)

先ほどの佐藤先生の基調講演のなかで、家庭での役割とか、学校での役割、それぞれ役割があると伺いましたが、家庭の中で、さらに父親としての役割について、もしお考えがあれば伺いたいです。

(佐藤)

僕も二児の父親ですけれども、やっぱり父親の一番大事なところというのは、お母さんのフォローではないかと思います。お父さんは、朝9時に出勤して、6時に仕事が終われば軽く飲みに行ったり、自由な時間が多少取れたりしますけれども、主婦は24時間仕事をしているので、お母さんのフォローができないと、やっぱり父親としてはなかなかうまくいかないと思います。育児に対する心がけは、私はどちらかというとキッチンに立つのが好きなので、料理を自分でしますが、そういったところで、お互いの助けになることが大事です。それで子どもたちがお父さんとお母さんを見て、「ああ良いお父さんだな、お母さんだな」と思えるようなしぐさなどが見えれば、お父さんと子どものコミュニケーションも良く取れると思うし、夫婦のコミュニケーションも良く取れると思います。昔は、亭主関白で「俺について来いよ」のような人が多かったですけれども、今は時代の流れが少し変わってきて、お父さんも仕事していて、お母さんも仕事しているという方が多いので、何かできることをお互いに一緒にやって、その中で、多分各家庭でお父さんの位置づけは違うと思いますが、お父さんの位置づけをしていけば良いかなと私は思っています。

(司会)

ありがとうございます。具志堅先生はいかがでしょうか。

(具志堅)

そうですね、教育の基本は、学校もそうですけれども、家庭だと思います。

この家庭内が一番大事で、そこからどんどん育っていく。その基盤をつくっていくということが大事で、躾や運動習慣もそうですが、家庭のあり方というのが一番大きな要素になります。お父さんの役割は非常に大事だと思います。


メッセージ

(司会)

ありがとうございます。もっとたくさんのご質問、ご意見などをいただきたいところでございますが、残念ながらお時間が参りました。

最後になりますが、会場の皆様に対しましてパネリストのお二方からメッセージを一言ずついただけますでしょうか。

(具志堅)

私たちが、さまざまなスポーツ活動を行うのは、究極的にはより良く生きるためです。つまり人間が幸せに生きるためにさまざまな活動をしています。私は体操競技をやりました。幸せに生きるためには、まず継続しなければいけません。それには体力が必要です。いろんな体力もありますけれども、「続けていくんだ」という体力を持ってもらいたいと思っております。健康で明るく自分が好きなことをやるためには、まず体力が必要です。

(司会)

ありがとうございます。

それでは、佐藤先生お願いします。

(佐藤)

こういう講演など、さまざまなイベントが、県でも行われていると思いますが、実際に、こうして足を運んでいただけることが一番良いことです。また、ここにいる方が、率先して今日やったことや、今後やることをつなげていけたら良いと思います。今はこの壇上に二人しかいませんけれども、今度は、ここにいる皆さんが壇上に上がれるようなつながりがあると、県自体も良くなっていくと思いますし、神奈川県から発生、発展していくことが増えてくると思います。是非今後も皆さんと一緒に力を合わせて、結果が出るように頑張っていきたいと思います。是非こういったイベントなどがありましたら、声かけをして、皆で手をつないで、皆の力が上がる形ができたら良いと思います。また今後も皆さんと一緒に頑張っていきたいと思いますのでよろしくお願いいたします。

写真:佐藤さんが話している様子

(司会)

ありがとうございます。短い時間でしたけれども、パネリストのお二方から、普段聞くことのできないいろいろな体験やエピソード、そして取組などをお聞かせいただきました。きっと、ここにご参加の皆様、「今後の役に立つ、是非これはやってみたい」と思われたのではないかと思います。

こうして皆様方とコンベンションをできましたことが、未来の神奈川の子どもたちのために、そして神奈川のスポーツ振興のために、きっと役立つと思っております。

パネリストのお二方、そして会場の皆様、どうもありがとうございました。

  • パネリスト 具志堅 幸司
  • パネリスト 佐藤 弘道
本文ここまで
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