更新日:2019年11月19日

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「パラリンピックのメダリストがやって来た!!」

情報班が取材に行ってきました。

 県立体育センターでは、県内大学等と連携し、神奈川ゆかりのパラアスリートに継続的な支援を行う「神奈川パラアスリートサポート事業」の一環として、県内の学校でパラアスリートによる講演会を実施しています。この講演会は、障がいのある方への理解を深め、パラスポーツの普及推進を図ることを目的としています。今年度2回目となる講演会が、11月19日(火曜日)に三浦市立三崎小学校で実施されました。講師は、車いすラグビーの日本代表として、リオデジャネイロパラリンピック競技大会に出場し、銅メダルを獲得した山口貴久選手。以下、その様子をご覧ください。

 

〇パラアスリート講演会

教頭

教頭先生から講演会のねらいと、「山口選手は、三崎小学校のある三浦市の隣の横須賀市出身です」と紹介がありました。

 

〇自己紹介

自己紹介

「チーム内では、“ぐっさん”と呼ばれているので、みんなもそう呼んでください!」の第一声で、子どもたちの気持ちをガッチリとつかんでいました。

 

〇車いすラグビーのこと知ってる?

知っている

「車いすラグビーのこと知ってる人は手を挙げて」の質問に対して、半分以上の子ども達が元気に手を挙げてくれました。予想以上に、競技のことを知っているようでした。

車いすラグビーについて、「4対4の男女混合競技であること」「8分間の4ピリオド制であること」「守備型と攻撃型の2種類の車いすがあること」等、スライドを使って分かりやすく説明してもらいました。また、車いすラグビーは、車いすを使った競技の中で唯一、車いす同士をぶつけることが許されている競技で、『格闘球技』とも呼ばれているという話を聞いて、車いすラグビーの激しさを、より実感できたようでした。

 

〇交通事故と入院生活

山口選手は、19歳のときに交通事故に遭い、首の骨を骨折してしまい、車いすでの生活になったそうです。「手をグー・パーと閉じたり開いたりすることができない」といったお話から、児童は山口選手の身体の状況をリアルに感じることができたのではないでしょうか

交通事故による入院生活は1年半以上に及び、その間、口から食事を摂取することができず、胃に管を使って栄養を流し込む生活が続いたため、体重が事故前の半分以下の30kg台になったそうです。その後、口から食事が摂取できるようになり、急速に体重も体調も回復していったそうです。

 

〇車いすラグビーを頑張ってきて、感じたこと、伝えたいこと。

伝達

陸上競技、ツインバスケットボールを経て車いすラグビーを始めた山口選手は、ロンドンパラリンピックで活躍する選手の姿に刺激を受け、パラリンピックを目指すようになったそうです。その後、日本代表入りを果たし、リオデジャネイロパラリンピック競技大会で銅メダルを獲得しましたが、トップアスリートが「メダル獲得までの過程で辛いと感じたことはない。」というコメントをする例がありますが、山口選手は全く逆で「こんなに辛いと感じたことはなかった。」そうです。でも、パラリンピックの舞台に立ったときは「人生で一番じゃないかというくらい嬉しかった。」そうです。

 

〇質問コーナー

質問

講演の後の質問コーナーでは、途切れることなく、次々と手が挙がり、たくさんの質問が山口選手に投げかけられました。「ごはんはどのようにして食べるのですか?」といった日常生活についての質問、車いすラグビーの競技のことから、プライベートの質問まで、山口選手は一つひとつ丁寧に答えてくれました。

 

〇給食で交流

給食交流

5年生のクラスに招待され、給食を一緒に食べました。本日のメニューは、カレーライスとコーンサラダ、牛乳でした。

 

〇銅メダルを披露

ブロンズメダル

メダルには点字で「リオ2016パラリンピックゲームズ」と表されています。また、メダルの中が空洞になっており、中にはスチール製の粒が仕込まれていて、メダルを振るとリンリンと金属音が聞こえます。

 

〇玄関までお見送り

見送り1

見送り2

見送り3

教室からの移動や、車への乗り込み方、手だけで運転できる車等、児童にとってよい学びになったようです。

 「東京オリンピック・パラリンピック競技大会が来年開催され、いろいろな障がいのある方や外国の方が来ると思うが、もし困っている人がいたならば、『大丈夫ですか?』『手伝えることはありますか?』と声を掛けてほしい。」といったお話が山口選手からありました。わずかな時間の交流ではありましたが、パラスポーツやパラリンピックのこと、バリアフリーのことなど、三崎小学校の児童は、様々なことを学ぶことができたのではないでしょうか。
 多くの学校でこのような機会をもつことができれば、素晴らしいことだと考えています。

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