ホーム > 教育・文化・スポーツ > 社会教育・生涯学習・スポーツ > スポーツ振興 > スポーツ情報や動画を見る > 行ってきました!情報班の取材日記 > エリトリア国とブータン王国の陸上選手と日本人オリンピアンとのトークセッション SKYプロジェクト第6弾

更新日:2018年3月30日

ここから本文です。

エリトリア国とブータン王国の陸上選手と日本人オリンピアンとのトークセッション SKYプロジェクト第6弾

エリトリア国とブータン王国の陸上選手と日本人オリンピアンとのトークセッション―SKYプロジェクト第6弾―

神奈川県、小田原市、箱根町、大磯町、星槎グループが協働して「SKYプロジェクト実行委員会」を設立し、東京2020オリンピック・パラリンピック競技大会の事前キャンプを契機としたエリトリア国・ブータン王国との交流事業「SKYプロジェクト」の取組を進めています。「SKY」とはスポーツ振興の「S」、教育文化の向上の「K」、友好関係の構築の「Y」の頭文字です。そのSKYプロジェクト第6弾が11月29日(水曜日)に実施されました。
今回は、11月26日(日曜日)に開催された第7回大阪マラソン出場のために来日している両国の陸上選手5名が、元パナソニック女子陸上競技部の吉川美香さん、中村仁美さんとともに、小田原市の足柄小学校を訪問し、交流事業を実施しました。

6年生の児童たちが拍手で選手たちを歓迎しました。
今回参加してくださった選手たちを紹介します。


元パナソニック陸上競技部の中村仁美さん

元パナソニック女子陸上競技部でロンドンオリンピック女子5000m、10000mに出場した吉川美香さん

エリトリア国 カルアブ・セレモネ・ギラガブル選手
11月26日(日曜日)に行われた大阪マラソンで優勝しました!

エリトリア国 テスファマルヤム・クフレマルヤム・ガシャズギ選手
大阪マラソンで3位になりました!

エリトリア国 フカドゥ・ギブレズギ・クブルアブ選手
大阪マラソンで8位入賞しました!

エリトリア国 フトゥム・イェマネ・エンバイェコーチ

ブータン王国 ニマ・ヨゼル選手

ブータン王国 サンゲイ・ワンチュック選手

自己紹介の後は、スライドを見ながらエリトリア国とブータン王国、それぞれの国について紹介していただきました。児童のみんなも興味津々でスライドを観ていました。
続いて、児童たちの質問に、選手たちが応えてくれました。

【質問1】エリトリアとブータンの特産物は何ですか。
(エリトリア)紅海があるので、そこでとれる海産物です。
(ブータン)農業が中心の国なので、農産物です。

【質問2】なぜブータンは「世界一幸せな国」と言われているのですか。
国民みんなが平和を愛しています。国民は規律を重んじ、争い事がありません。山に囲まれているため、外部から攻撃されにくいのも特徴です。また、国王様がものすごく国民のことを考えてくださっているので、私たちは幸せに過ごすことができるのです。

【質問3】選手のみなさんは毎日どれくらい走っているのですか。
(吉川選手、中村選手)朝はジョギングをしています。本格的な練習となると、20kmから40kmは走りますね。さらに腹筋、背筋などの筋肉を鍛える補強運動をしています。
(エリトリア)エリトリアは標高2000mを越える高地にあります。走っているだけでかなりのトレーニングになります。心肺機能を高めたり、筋肉の収縮力を高めたりしています。
※2000mを越える高地では、気圧が平地の4分の3以下であるため、酸素濃度が下がり、呼吸の異常感や息切れなどが生じるが、トレーニングにより適応能力ができる。
(ブータン)走ることというのは、積み重ねることが大切です。積み重ねて走りこんでこそ、結果がついてくるものです。1日30kmくらいは走っています。


【質問4】不安や緊張をどう乗り越えていますか。
(吉川選手)お気に入りの小さなマスコットを持ち歩いていて、それを握ってリラックスするようにしています。
(中村選手)誰も見ていないところでニコッと笑顔になって、リラックスしています。
(エリトリア)不安や緊張で眠れないこともあります。しかし、なぜここまでこれたのか、何のために走っているのか、モチベーションを奮い立たせるようにしています。
(ブータン)走り始めたら、走り終えることを考えるようにしています。このレースを重くとらえると思い詰めてしまいます。
(児童たちは、トップ選手でも緊張することや不安になることがあるんだなと驚いていました。勝負の世界では、いかに自分自身をコントロールできるか、ということが大切なようですね。)


【質問5】走っているときに何を考えていますか。
(吉川選手)本当に集中しているときというのは、何も考えていないので、走ることに夢中で頭の中は真っ白です。楽しくジョギングするときは、「何を食べようかな。」「どこに出かけようかな。」と楽しいことを考えるようにしています。
(中村選手)苦しいときは、家族や仲間、お世話になった人を思い浮かべるようにしています。

【質問6】日本に来て驚いたことや第一印象を教えてください。
(エリトリア)これまで中国や欧米諸国のレースにも参加したことがありますが、日本人はとても協調性があると感じました。一つのことをみんなでやろうとしています。また、日本人は平和を重んじていると思います。
(ブータン)ブータンもそうですが、日本人も平和を愛する国だと感じました。


このあとは校庭へ移動して、走り方教室が行われました。講師を務めたのは、吉川さん、中村さんです。前方20m先を見るという姿勢、目の前に太鼓があると思って、太鼓を叩くようなイメージの腕の振り方、接地の仕方(足の踏み出し方)を習いました。

良い走り方のイメージができたところで、エリトリア国、ブータン王国の選手も混ざって一緒にグラウンドを3周走りました。先ほどのトークセッションで聴いたことも活かし、「今日の給食何かな。」など、楽しいことを考えながら走っていました。

「もっと走りたい!」「競争したい!」という児童たちとグラウンド1周(200m)の勝負です。ハンデで児童たちが前からスタートしました。それでも後ろから抜き去っていく選手。長距離選手なのに、短距離も速い!!!吉川選手と中村選手が、200mトラックは400mトラックと違いカーブが急なので、走るのがとても難しいと教えてくれました。

最後は、選手たちが鬼となって鬼ごっこをして楽しみました。児童たちはこの日一番の盛り上がりと最高の笑顔を見せていました。「楽しく遊ぶ」「遊びを楽しむ」まさにスポーツの原点ですね。
最後まで逃げ切った児童もたくさんいます!

待ちに待った給食です。みんなで美味しくいただきました。
生まれて初めて箸を使ったというブータン王国のサンゲイ選手とニマ選手。隣に座った児童が正しい持ち方を教え、手本を示していました。

エリトリア国の選手のみなさん、ブータン王国の選手のみなさん、ありがとうございました。
これからも頑張ってください!応援しています!

このページに関するお問い合わせ先

このページの所管所属はスポーツ局 スポーツセンターです。