平成29年11月13日第4回かながわ高齢者保健福祉計画評価・推進等委員会審議結果

掲載日:2018年3月29日

様式3-2

次の審議会等を下記のとおり開催した。
審議会等名称

第4回かながわ高齢者保健福祉計画評価・推進等委員会

開催日時

平成29年11月13日(火曜日)18時30分から20時30分

開催場所 横浜市情報文化センター 7階大会議室

出席者
※委員長◎
副委員長○

神奈川県立保健福祉大学名誉教授 山崎 泰彦

神奈川県立保健福祉大学教授 杉山 みち子

神奈川県医師会理事 高井 昌彦

神奈川県歯科医師会副会長 鴨志田 義功

神奈川県薬剤師会副会長 長津 雅則 

神奈川県高齢者福祉施設協議会副会長 里山 樹

神奈川県介護支援専門員協会副理事長 青地 千晴

横浜市健康福祉局高齢健康福祉部高齢健康福祉課長 武井 和弘

神奈川県民生委員児童委員協議会副会長 篠原 徳守

神奈川県老人保健施設協会副会長 角野 禎子

神奈川県厚木保健福祉事務所長 長岡 正

公募委員 杉下 由輝

公募委員 山田 秀樹

公募委員 佐倉 美知子

横浜市立大学名誉教授 橋本 廸生

平塚医療福祉センター長 吉井 文均

神奈川県立保健福祉大学准教授 大島 憲子

(※氏名の表記の一部に、常用漢字を代用しています。)

次回開催予定日

平成30年2月

問い合わせ先

高齢福祉課企画グループ、担当者名 山本

電話番号 045-210-1111 内線4836

ファックス番号 045-210-8874

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高齢福祉課のページ
下欄に掲載するもの
  • 議事録
議事概要とした理由  
審議(会議)経過

 

事務局

これより、かながわ高齢者保健福祉計画評価・推進等委員会及び神奈川県介護予防市町村支援委員会を開催させていただきます。開会にあたり、高齢福祉課長の板橋から一言御挨拶を申し上げます。

 

板橋高齢福祉課長

高齢福祉課長の板橋と申します。本日は、皆様大変お忙しい中お集まりいただきまして誠にありがとうございます。当委員会は、かながわ高齢者保健福祉計画評価・推進等委員会として、高齢者保健福祉計画に掲げる施策事業の評価推進を行うとともに、介護予防市町村支援委員会として、市町村の介護予防関連事業へ支援を行うことを目的といたしまして、二つの委員会を併せて開催しております。本日は、計画評価・推進等委員会のもう一つの役割でございます次期計画の改定について議論をいただきたいと考えております。今更ではございますが、かながわ高齢者保健福祉計画は、介護保険法に基づく都道府県介護保険事業支援計画、老人福祉法に基づく都道府県老人福祉計画を一体としたものでございます。現在、第6期計画の最終年度でございますが、来年度、平成30年度から平成32年度までの3箇年の計画期間といたします第7期計画を策定しなければなりません。第7期計画につきましては、地域包括ケアシステムの強化のため、介護保険法等の改正が行われ、必要となる仕組みが創設されました。県といたしましては、市町村の自立支援・重度化防止等の取組を支援して、併せて、国から提供されたデータの分析、目標の達成状況についての評価公表等を行う必要がございます。これらの取組を全国的に底上げするために、先週の金曜日に、国の社会保障審議会の介護保険部会で議論されておりますが、都道府県及び市町村に対して財政的インセンティブを付与する規定が整備されました。これらに加えまして、今回は初めて高齢者保健福祉計画と保健医療計画が同時改定となります。そのため、両計画の整合性を確保する必要がございまして、さらなる医療と介護の連携が求められているところでございます。これまで改定の準備といたしまして、この委員会の部会である計画評価部会を8月23日と11月6日に開催し、計画の骨子・施策等の検討を行ってまいりました。また、市町村と高齢者保健福祉圏域単位で、施設整備にかかる圏域調整、保健医療計画と介護保険事業計画の整合に係る自治体関係者間事前協議、さらには市町村から個別ヒアリングを行ってまいりました。本日はこれらの結果を踏まえまして、計画の構成施策や、素案の基本目標部分などをお示ししておりますので、限られた時間ではございますが、皆様から御意見をいただき、次期計画策定に生かしていきたいと考えておりますので、活発な御議論をお願いしたいと思います。よろしくお願いいたします。

 

事務局

委員の皆様方でございますが、今年度から交代された方のみ御紹介させていただきます。神奈川県医師会の高井委員、湯河原町役場介護課の大野委員、平塚医療福祉センターの吉井委員です。なお、渡邉委員、山口委員と大野委員から欠席の御連絡をいただいております。会議の公開について確認させていただきます。本日の会議につきましては、公開とさせていただいており、開催予定を周知いたしましたところ、傍聴の方はいらっしゃいませんでした。なお、「審議速報」及び「会議記録」については、発言者の氏名を記載した上で公開させていただきますので、よろしくお願いいたします。本日の資料につきましては、机上にお配りしておりますが、何かございましたら会議途中でもお申し付けください。それでは、以後の議事の進行は、山崎委員長にお願いいたします。

 

山崎委員長

委員長の山崎でございます。委員の皆様方には、大変お忙しい中、御出席いただき、誠にありがとうございます。それでは、早速これより議事に入ります。まず、議題、次期かながわ高齢者保健福祉計画について、事務局から説明願います。

 

事務局説明

資料1から4について説明

 

山崎委員長

ありがとうございました。次に、先日行われた評価部会の報告を橋本委員からお願いいたします。

 

橋本委員

11月6日に、今のような資料が示されて評価部会の方で御説明をいただきました。その前に一度、夏の部会に骨子案が出されたので、そこでも議論いたしました。基本的には本日の説明内容と同様です。そのプロセスでいくつかの意見が出て、おおむね反映されています。ただ、それでも、そもそも解決可能かの問題も含めて、懸念は何点か残ります。まず、大きなものは人材の確保です。計画どおりに実現できるかです。そういう問題が大きくあったと思います。それから、高齢者の介護保険を中心に色々なサービスメニューが出てきていますが、色々なメニューが独立していて、おそらく、サービスのミスマッチが出てくる可能性があります。それらの統合や調整はどこが見ていくのかという議論がありました。それからもうひとつは、IOTやAIの活用、例えば介護ロボット等の活用もありますが、それらも含んだ技術開発もより明示的になったら良いと思います。さらに、もっと大きい構造的な問題として、保健医療計画との整合が、大きな今回の改定の国のほうの方針で、診療報酬等もそれに見合った形で改定されていきますが、それがどうなっていくのかが具体的によく見えないです。保健医療計画からも見えないし、高齢者保健福祉計画からもあまり見えません。もしかしたら地域包括ケアという言葉がそれぞれのセクターで勝手に解釈されて、残念な状況が起こってくるかもしれないという認識があります。それから、国が「見える化」支援をしていますが、それは自治体が実施するわけですが、県がそれを支援するというイメージがないと改めて思いました。

 

山崎委員長

ありがとうござました。それでは、ただいまの事務局からの説明、橋本委員からの報告も受けまして、皆様から御質問御意見を受けたいと思います。

 

里山委員

質問ですが、先ほど資料4の13ページで御説明があったのですが、単身の高齢者の方が非常に増えてきています。事業者としても、単身で、家族支援が本当にない高齢者の方が増えて、身元保証人がいないから居住のサービスを受けられない、あるいは低所得の方が利用できないなど、単身高齢者の問題が出ているのですが、それについて施策はこの計画の中でどこに当たるのかをお尋ねしたい。

 

事務局

例えば、一例としましては、地域での支え合いの推進という部分で、住民参加による地域での支え合いの推進ということで、見守り活動等が出てくるところです。

 

里山委員

ここで少しわかりにくいと思いました。細かい個別の記載よりも、単身高齢者の問題は、先ほど橋本委員もおっしゃったように、サービスの統合の議論といいますか、医療サービスから居宅になんか戻れない、あるいは、介護サービスもうまくいかないこと、住まいも確保できないなど、サービスも区分が難しい課題があるにもかかわらず、具体的に、例えば老人福祉施設で、迎え入れた場合に、身元保証人がない人が増えてきているのです。そういった家族性がない方々の単身高齢者も明らかに増加していく中で、方向性が見えないことが気になりましたので、お尋ねさせていただきました。

 

事務局

確かに非常に単身の方が増えていくことは大きな課題だと考えております。特別養護老人ホームも勿論そうですし、例えば通常の住宅でも高齢者の方だと借りられません。ずっと単身ということになると借りられないことになります。同時に、住宅の計画の見直しを合わせて進めているところですが、いただいた御意見を踏まえ、高齢者の特に単身の課題、認識についてもう少し出していきたいと考えています。

 

里山委員

はい、ありがとうございます。細かいことですが、資料4の13ページの6に、「高齢者向け施設・住まいの増加」があります。これを推進し居住サービスを向上させていく、確かにわかるのですが、細かいことですが、軽費老人ホーム、養護老人ホームが増えていないのですが、入っていないのでしょうか。

 

事務局

そこまでの深いものではなく、これまでは特別養護老人ホームだけ出していました。特別養護老人ホームが「終の棲家」であるという部分でこれまで出してきたこともありますが、今、サービス付き高齢者住宅またはグループホームで例示をとりあえず出してみたというところです。確かに御指摘のとおり、養護老人ホームもしくは軽費老人ホームもこの中に入るのがよいかと思いますので、検討させていただきたいと思います。

 

山崎委員長

はい。ありがとうございました。問題は、横浜市でも湯河原町でも同じことに直面していることだと思います。特に現場では個人情報の問題もあって、町会レベルでも難しい問題になっています。武井委員、御様子をお願いします。

 

武井委員

委員長からありましたが、なかなか難しい問題で、特に、いわゆる身寄りのない方の支援という、今の事務局からお話がございましたとおり、民生委員さんによる見守りなどは載せていくことは、今でも行っております。これからも行っていきますが、それだけでは追いつかず、特に認知症の問題と絡んで、難しい問題だと思います。今、横浜市でも、時期を合わせて第7期計画について素案をまとめて、これから御意見もいただくことにしております。例えば横浜市の計画では、地域包括支援センターを地域ケアプラザとして計画的に設置しています。その体制強化は、現在も相談体制の充実を、テーマとして取り上げております。それから特別養護老人ホームや認知症高齢者グループホームなどは、本当に計画として増やしていこうとしています。それ以外の軽費老人ホームの扱いをどうしていくのか、養護老人ホームも老朽化したものの建て替えを計画的に行っておりますが、ニーズとしてどのように捉えていくのかは、これからの課題と考えております。里山委員は十分御承知でおっしゃっているのだと思いますが、待機者がいると言いながら、施設もかなり増えてきて、その過程でかつて養護老人ホームで抱えていたものをそちらに吸収されています。ただ、現実には、特別養護老人ホームが中重度の方に限定されましたが、その手前で、必ずしも、要介護ではない方達の行き場がなくなることは、考えなければと思っております。

 

佐倉委員

つまらないことなのですが、資料4の17ページです。高齢者の所得の状況があります。これは、高齢者世帯の平均が308万円と書いてありますが、実際に二人で暮らしている高齢者世帯だとこれぐらいかもしれませんが、例えば一方が亡くなってしまった、働いていた夫が亡くなっていた場合、残された奥さんの収入は減らされてしまうと思います。実際にうちの父親が今年6月に亡くなり、それまでは年金が結構あり、旅行などにもたびたび出かけるなど、ゆとりある生活をしていましたが、急に二分の一以下になってしまい、母一人がやっと生活できる程度になりました。実際問題として、80代などの単身の高齢者の収入はどのぐらいなのでしょうか。高齢者の貧困や、栄養失調になりそうな高齢者を見かけますし、特別養護老人ホームなどは、なかなか入れません。かといって、家が古くても修理ができないなど、苦労している人が落ちこぼれているような感じがします。年収100万円以下の方も、社会保険庁の方からおられるという話も聞いています。老人貧困対策がなければ、いきいきと生きてはいけないのではないかと思います。もう1点は、話は変わりますが、人生100歳時代の設計図の取組とか、文言は素晴らしいのですが、団塊の世代などが自動車事故を起こす前にとか、免許を返納する方が増えていると聞きます。行動範囲が狭くなってしまうのではと危惧をおぼえます。それに対して、本計画では、福祉有償運送の推進としか入ってないのですが、健康寿命だかいきいき寿命だか知りませんが、山梨県では、無料サークルや市内巡回バスなどの制度がすごく充実されています。うちの田舎が山梨なのですが、高齢者の皆さんが、それを利用して、いきいきといろいろなところに行ったりしています。こういう方策があったら、素晴らしいと思います。本計画案には、この福祉有償運送の推進だけしか入ってないので、いきいきと活動していけるのか、何か大きなものが欠落している気がするのですが、いかがでしょうか。

 

事務局

一人当たり所得について、今手元に資料が無いので、もう一度資料を当たってみて、よいものがあれば、それを引用するなどしたいと思います。

 

佐倉委員

高齢者の貧困状態は結構あるのではないかと思います。国民年金だけの方は大変でしょう。実際、母の友人を何人か見ていますが、御主人が亡くなったら国民年金と厚生年金で大体100万円前後の方が多いみたいなのです。実際、食べたいものが食べられないという感じの方もあるみたいなので、これは本当に高齢者貧困だと思うんですね。日本の飽食時代で物が捨てられている時に、そういう人たちがいていいのかと思います。「百歳いきいき」ではなく、そういう人々をどう幸せに元気に過ごしてもらうための対策を、もっと重点的に深く考えないと、タイトル負けで元気で暮らせないと思います。例えば高齢者の栄養失調なども、昨日のテレビで放送していて、栄養バランスが悪い、カロリーが少ないなどの特集を見た気がします。全体のバランスが悪いと、体力も落ちるし、病気にもなりますし、歩けなくなったり、認知症などすべて結びついていくと思います。活動するにも、サポートも必要ですし、老人ホームに入れたから幸せかというと、老人ホームにボランティアで行ってみると、皆さんあんまり元気がないんですね。寝たきりになってしまう人も多く、老人ホームに入って認知症になるという話もよく聞きますし。老人ホームは寝たきりになるところではないはずなのですが、元気な人が老人ホームに家族の都合で入って、何箇月かぶりに面会に行くと「あなただれ」みたいに言う方が実際問題としています。それは非常におかしいと思いますので、素晴らしい文章で、前計画と何か言葉が変わってくるけれど、言葉が変わっても、内容がどう変わったかわからないし、県民としては言葉がひとり歩きしているようで納得できません。ただ、施設ができ、入所できればよいということではなく、そこでどういう生活をして、自分の趣味などを見つけて、その人がいきいき生きていけるという方向性を持った指針がない計画では、非常に残念だと思うのですがいかがでしょうか。

 

事務局

今、御意見いただいたところについては、自立支援あるいは重度化防止というところで、今回の計画でも取り組んでいくことを計画しているところです。

 

板橋高齢福祉課長

人生100歳時代は昨年からの県の取組でございます。高齢者の84%は元気な高齢者ということですので、介護を受けず、介護予防の意味もあり、高齢者が長く元気に暮らしていただくということで、この取組をやっています。御意見はよくわかっておりますが、交通のこともお話いただきましたが、各市町村で免許を返納された方への取組で、バスなどを出しているところもあるかと思いますが、それを個別に県の方が支援するのではなく、各市町村で行っている取組を御紹介はさせていただいています。貧困につきましては、所得の状況なども整理して考えていきたいと思います。

 

山崎委員長

ここでは、年金が主な収入になっているとしか書かれておりませんが、平均的な所得と分布、ちらばりが、ある程度出てきます。現金収入額が乏しくても、金融資産の面ではかなり平均的には現役世代よりも高いというデータもあります。ただその金融資産もまたばらつきがあります。その辺の含みを持たしてお書きになった方がいいのではないかと思っています。これは今後、深めていただきたいと思います。

 

山田委員

先ほど、情報バリアフリーの推進が情報アクセシビリティの推進に変わったという説明がありました。この情報アクセシビリティを見ると、「県のホームページを『改善する』」と言っておられますが、実際、電車に乗っていても、新聞見るよりスマートフォンを見る人が多く、社会全体の非常に情報が形の無いものになってきています。インターネットを知らない人はどんどん置き去りにされ、高齢者が情報難民、IT難民になっている状況にあると思います。それに対して、情報アクセシビリティを良くするだけではなく、情報を支えになり、高齢者を支えていく仕組みについて議論があったのかどうかを教えていただきたいのです。ITもロボットだけではなく、社会全体が情報化でバーチャルになってくるという世界の中で、いかにその高齢者を支えていく情報提供をするか、などの議論があったのかどうかをお聞きしたいことと、できれば総合的に支援していくことをしないと、知らないうちにどこかで亡くなっているとか、情報が得られずに、犯罪に巻き込まれるなどがあるかと思います。

 

事務局

情報バリアフリーというまとめた形ではありませんが、消費者被害の防止、消費者教育で研修等の形でまとめになっているところです。ただ、IT化をどうするかという形では特出しはしていません。

 

山田委員

情報アクセシビリティの推進も詳細を見ると、県ウェブサイト作成につとめるということではなく、もう少し広げて、教育などを含めて、高齢者に対して情報が得やすいような教育をする、もしくは、県の情報提供方法をインターネットでわかりやすく検索するなどです。脱線しますけれど、子どもは、「OKグーグル」とすぐ検索しますが、我々高齢者になるとキーボードを叩いたり、辞書を開くなど、どんどんずれていき、我々が気がつかないうちに高齢者を置き去りにしてしまいますので、そうならないように、もう少し盛り込むことを検討していただきたいと思います。

 

事務局

施策で、消費者教育など、取組を行っているところもありますので、所管課と調整し、盛り込めるか検討させていただきたいと思います。

 

笹島地域福祉課長

情報バリアフリーあるいは情報アクセシビリティというお話がありましたが、私どもでは、バリアフリーの街づくりで、高齢者だけではなくて障害のある方も含めて幅広な観点で取り組んでいくという中で、情報アクセシビリティは地域福祉支援計画の中でも取り上げているのですが、今、お話ございましたとおり、このホームページについて、県でも、皆さんのアクセスしやすい形で、どういう作りになっているのか、明確な基準を作って、アクセスしやすい形で行っています。それだけではなく、高齢者以外で幅広くと言えば、手話は県でも手話普及推進計画を進めています。なかなか情報を獲得するのに困難な方がいらっしゃるので、様々なことを幅広に取り入れて、いろいろな方が、必要な情報を得やすくするためにはどうしたらいいかを、この施策の打ち出し方、バリアフリーという観点で議論を進めているところです。今回、地域福祉支援計画と高齢者保健福祉計画の改定の時期を、タイミングを合わせましたので、この辺はうまく高齢者保健福祉計画ともすり合わせしながら、どう反映できるのかを考えてみたいと思っています。

 

山崎委員長

長岡委員、関係しますか。今の話に関係するなら先にどうぞ。

 

長岡委員

私もこのアクセシビリティに感じるところがあります。これまではバリアフリーって言葉を使っていたが、もう使わなくなったからアクセシビリティという言葉にしたという、そういう説明がありましたけど、施策なので、これ県民の方から見る文章じゃないのでこれでいいかもしれないのですが、難しい言葉を使っていると思いました。今、山田委員がおっしゃった感想と全く同じで、高齢者の方がこの情報を容易に利活用できるようなサービス提供みたいな形で、その基盤の整備だけではなく、高齢者が実際に易しく使えるものを考えていただきたいと思っておりました。

 

篠原委員

私は民生委員をやっております。高齢者世帯の1割が一人暮らしという状況になってきています。今の「情報」についてですが、行政も、インターネットに載せてある、広報に載せましたと言いますが、85歳過ぎて高齢者が一人で、インターネットを操作できる人はほとんどおりません。広報紙を見ても自分でどういうことが書かれているのかもわかりません。我々民生委員は、特に一人暮らしの場合は安否確認を含めて回っておりますが、情報が本当に必要な人に伝わっていないのが現状です。行政から来る手紙も、訪問すると「これ何を言っているか教えてください」と言われます。解説しないと理解できないのです。行政は、何か出しても回答が来ないとそのままに放置されてしまう現実がありますので、うまい方法で伝達できる方法を検討していただきたいと思います。行政の言葉は堅くてほとんどの方は理解できず、判断に迷う部分がたくさんあります。後で揚げ足取られると困るので、文書が堅くできていると思いますが、検討したほうがいいと思います。

 

杉下委員

地域で支えるという視点からお聞ききします。私の地域で行っている活動の関連ですが、地域で顔が見える関係をつくるというところで、老人クラブの位置付けがいろいろあると思っております。私が会長をさせていただいている会が、毎年、藤沢市とうちの会とあともう一つは、緑関係で各市町村にある「企業と環境浄化推進協議会」がございまして、その三者連携で大きなイベントをやっております。先月まで1000人ぐらい、老人クラブ連合会を通じて御来場いただいております。その最後に、お楽しみ抽選会で1000人ぐらい来るのですけれども、市内の企業から賞品を出してもらい、今年は350ぐらいの賞品が出ました。そうして、今年で36回目を迎えました。「老人クラブは入ってもメリットない」と言われています。特にシニアになった男性が、定年になった時、老人クラブに入ろうかと、近くの福祉センターに行ったら、いきなり「御遊戯しましょう」、「結んで開いてをやりましょう」と言われても「そんなことできるか」となります。今まで会社の企業のトップだった方が、いきなり地域でそんなことはできないので、参加をやめてしまい、女性は楽しんで、どんどん友達とかネットワークが出来て、男性は孤立化していきます。やはりメリットがあるような老人クラブ活動などを行わなければいけないと思います。イベントの話に戻るのですが、シニアは比較的お金がありますが、地元にどういう商品があり、どういう企業があるのかを知らないので、イベントに来てもらうと、知ってもらう機会ができます。三者連携であることによって、抽選会があるから来るということもあってよいと思います。そうして老人クラブに入っているからイベントに参加できて、地域のつながりもできます。もう一つ、私は地元では御祭りや御みこしの会をやっておりますが、そこで毎年、神社を中心に、お花見会を境内で行います。そこで200人ぐらいで地域の老人クラブ連合会を通じて行います。テントを作るなどは、御みこしの会などの若手が行います。そこで老人クラブの人と若手がつながります。メリットは、シニアと若手が顔の見える関係になり、「最近、おじいちゃんの顔を見ないけどどうしたの」と町内会で広がったりします。老人クラブに入っているから、情報が入ったり、きっかけづくりができると思います。県内で、若い人とシニアが連携する事例をもっと横に展開していくとよいと思います。顔の見える関係が災害の時に、「行事で会ったおじいちゃんは膝が悪いけど大丈夫かな」と気付いてもらえるなど、町内会や民生委員に任せるのではなく、地域を支える関係づくりができたらどうかと思います。そういう事例を、計画に入れなくても参考資料として入れていただけると良いかと思います。もう1点ですが、私は地元の警察関係の仕事もやっております。素案イメージの74ページで、高齢者の防犯対策事業で、振り込め詐欺がありますが、特に高齢者では振り込め詐欺が大きな問題だと思いますので、もう少し大きく取り上げてもよいと思います。今、神奈川県警察のホームページに出ているものですと、平成28年は振り込め詐欺被害が1,286件で42億円、平成27年は1,022件で37億円、平成26年は1,475件で合計51億円です。億単位の被害が出ています。先ほども他の委員の方からもお話がありましたが、高齢者の貧困化は詐欺に遭ったがために、大切なお金が取られ、貧困に一気に落ちてしまうこともあると思います。毎年これだけ振り込め詐欺で被害があるということを計画の中に入れることによって、「こんなにまだ件数が多い」という意識付けになると思います。先週、知り合いの警察官に声をかけられて、「振り込め詐欺が多いので地域の町内会で振り込め詐欺の話ができる機会を作って欲しいので、紹介してくれないか」と言われました。このような機会は年1回行っていても忘れてしまいます。振り込め詐欺は高度化しているので、年2回3回と頻度を多くして行ったほうがよいと思います。県と県警の横の連携は、市町村よりも取りやすいと思います。情報提供や場づくりは、県だからこその強みを生かせると思います。振り込め詐欺と書いてありますが、最近は、振り込め詐欺ではなく、県警は「特殊詐欺」という表現を使っています。金融関係で「株を買いませんか」や、単身世帯を狙う異性関係交際の申込み、財産目当ての詐欺もありますので、県警としては特殊詐欺と言っています。ですから、特殊詐欺としていろいろな事例を全部は盛り込めなくとも、常に情報発信する場づくりをしたらどうかと思いますが、いかがでしょうか。

 

事務局

老人クラブについては60歳以上から入会できますが、逗子市ですと老人というところに抵抗感があるので、「ズシップ」という言い方をして、老人という言葉を使わない工夫をされているところもあります。そのようなことを取り上げていき、広げていくことを考えております。また防犯対策につきましては、今、御指摘いただいたように振り込み詐欺だけではなくて広く犯罪、詐欺などがわかるような表記を検討したいと思います。

 

板橋高齢福祉課長

老人クラブにつきましては、地域の見守りなどいろいろ話が出ている中で、単身高齢者の話もあったかと思いますが、地域包括支援センターが高齢者の方の窓口になりますが、老人クラブの活動は、会員が増えない状況ではあります。地域での活動が重要でございますので、地域包括支援センターや民生委員の活動を補完する意味でも、御活躍いただきたいと思っております。最初に申し上げた地域共生社会も、今回地域福祉支援計画、高齢者保健福祉計画にも出ておりますように、若い人が支えるだけではなくて、元気な高齢者の方が担い手になっていただく老人クラブ連合会では、市町村の介護予防、地域支援事業の中で、担い手となっていただける事業も始めておりますので、それも書き込んでいきたいと思っております。

 

杉山副委員長

地域共生社会についてですが、資料4の5ページで、「制度・分野ごとの『縦割り』や『支え手』『受け手』の関係を超えて」と書いてあります。この関係性を超えるというところが、これからは大事なのではないかと思います。このような地域共生社会づくりは、行政から始まるのではないかという気がします。県も市も縦割りの関係性を越えて、地域の住民を支援できる仕組みづくりができるかどうかが重要と思います。本文の「社会参画の推進、地域共生社会の実現に向けた活動への支援」というところには、そこを書き込んだほうがいいかと思います。それから、データを活用した地域分析ですが、神奈川県立保健福祉大学にもKDBデータ、NDBデータの評価に取り組む教員がいます。研修も含めてこれから地域分析やその評価のあり方を、これからは行政と大学が一緒に作っていくことが必要だと思います。実際は、市の保健事業の対象は前期高齢者までですし、広域連合は後期高齢者が対象となりますが、しかし、高齢者個々人のデータは連続的ですから、県としてデータの連続性のある仕組みづくり、考え方、見え方、これらのデータをどこでどのように評価していくかなどの方向性を出していくことが大事だと思いますので、御検討いただければと思います。

 

事務局

データ分析は、介護保険の分野ではまだまだこれからです。国からデータ分析についてKDBも含めて示されましたので、どういう形で進めていけるか、当面については介護予防と介護関係になるかと思いますが、お互いが持っているデータもありますし、また、医療関係と介護保険、認定情報と突き合わせるという話もありますので、その辺の国の動きも見ながら進めていきたいと考えています。

 

長津委員

本題とは遠い話なのですが、圏域の設定で、二次医療圏で括ることが、ままありますが、その二次医療圏自体が現実と乖離しているところはないのかと思います。例えば、私は鎌倉市で仕事をしております。鎌倉市の方が、横須賀三浦地域に何か医療を求めて行かれる方は、非常に少ないのです。保険者データが得られればわかりますが、鎌倉市内で完結しない場合は、藤沢市にお世話になることが現実です。そのようなことはおそらくここだけではなく、他の地域でもあるのではないかと思います。現実にその住民がどういう動きをしているのかを一度精査された方が、今後のためになるのかと思いまして、御意見させていただきたいと思います。

 

板橋高齢福祉課長

保健医療圏は、保健福祉事務所中心にやっておりますので、今のところは、この圏域でやらせていただくしかないのですが、今のお話はこの分野でなくても、人の移動の関係ですとか、よく言われてきたことなのです。ずっと議論はされているのですが、今のところ、この圏域の設定になっておりますので、御了承ください。

 

長津委員

それは十分理解できますが、保健福祉事務所の管轄で割るのは、県民目線ではないと思います。提供する側の人間の都合が入ってしまいます。難しいのは重々承知しておりますし、今後、行政の方々がどこかで発言されるときに、その二次医療圏自体を組み替えられる動きがあれば、こういった会議の内容ももう少し現実に即した内容になるのかと思います。これを改善したからと言って何が変わるかはわかりませんが、明らかに現実と乖離している部分があるということは御承知いただきたいと思います。

 

山崎委員長

これは、最近の動きですと地域医療構想の検討があり、同時並行して、保健医療計画の概念から見直しが進んでいるわけですが、この医療圏の問題で、別に神奈川だけではなく、いろいろなところで議論し、見直したところもあります。しかし、神奈川県の場合は基本的に、横浜市が地域医療構想で保健医療圏が二つであったのを一つにしてきたわけですが、基本的に見直しをしないということがありました。医師会が絡んでいるので、鴨志田委員のよく御存知なことだと思います。

 

鴨志田委員

基幹病院の話になりますので、医師会の先生方が対応されています。我々は小さな単位で行っている仕事ですから、私の範囲では、それほど大きな問題は感じられません。ただ設定する時に議論がありまして、次回の見直しの時には、二次医療圏自体を見直す必要があるという議論は出ております。どちらかというと基幹病院、二次医療、三次医療の関係で、どのくらい患者さんが動いて、あるいは東京都に流出して、東京都から流入してという問題があり、難しい中で議論が保健医療計画も進んでいます。

 

山崎委員長

長津委員がおっしゃっておられるように医療圏の考え方自体は、その地域で基本的に医療が完結しているということですから、患者さんの動きを捉えなければいけないと思いますので見直しが必要かもしれません。

 

橋本委員

東京都の保健医療計画の会議の会長をしておりますが、東京都もずっと同じ議論があります。医療圏は基本的に病床整備の単位と考えています。東京都は人の流動が多いところで、医療圏での自己完結率が高くないのです。しかし、隣接する医療圏を合わせると完結率が80%近くになります。東京都医師会の方から出てきた話では、いろいろな事業で、連携の事業、パスの事業、疾病に応じた連携事業では、医療圏の中という考え方をしなくてもいいだろうということで、東京都の場合は事業構想区域という言い方をしていて、事業ごとに一番適切な空間構成の方法を取ればいいのではないかという柔軟な考え方をすることになりました。

 

山崎委員長

わかりました。いずれにしても、鴨志田委員もおっしゃっておりましたが、このままでいいとは思っていないけれども、今回は従来の流れで来ているということだと思います。

 

鴨志田委員

高齢者がだんだん増えてきて、2025年問題は大変なことで、お金もたくさんかかるという中で、医療の医科もそうですが、先ほど書いてありましたが、最初に少し悪くなった方を、それ以上進行させない、あるいはできれば、フレイルとは虚弱という意味ですが、それを元に戻し、少しでも要介護になって社会で自立ができなくなる時期を遅くするところに焦点を当てて、東京大学の高齢者研究機構の飯島教授中心に、神奈川県でも幾つかやっていただいております。少しの虚弱を見つけて、それを引き戻すとことを今盛んにやり始めております。フレイル全体の中で、オーラルフレイル、口腔の虚弱を専門職として取り上げまして、それに早く気づいてもらう、かつ、オーラルフレイルを元の状態に戻し、少し虚弱な方々も、重症化することを防ぐことを今始めております。御存じのとおり、高齢者については低栄養の問題がございますので、毎日食べていく、食事をきちっとしていく、好きなものは食べられることを踏まえて、低栄養から来るフレイルを少なくして、なるべく介護保険の御世話になるのを減らしていこうとしております。それを保健医療の分野でやらしていただいていますが、高齢福祉でも、頑張っていただくと大変ありがたいと考えております。それからもう1点、資料4の18ページになりますが、18ページの11というところで、高齢者の交通事故の状況を出していただいたのですが、高齢者の不慮の窒息死という問題もありまして、古いデータしか頭に入っていませんが、全国で不慮の窒息死は9,000人ほどいるということがわかっています。そのうち約半分が食品による窒息死、つまり、摂食嚥下の機能が落ちていくために、事故に遭ってしまうこともあります。交通事故については税金の関係もあって、いろいろと手厚い施設・設備がどんどんやっておりますが、交通事故死は年間の4,000人にちょっとだと思いますが、同じぐらいの数の方が、おそらく多くは高齢者の方について、食品による窒息死、事故があり、御存じのようにこれから来る正月等の時に、餅が喉に詰まって救急車が走り回るということになりますので、そのうち何割かは、嚥下なりオーラルフレイルで、そういう目に遭わなくても済むのではないかと歯科医師会では考えておりますので、何かお役に立てることは、福祉の関係でも採用していただいて、事業化ができればありがたいと思っています。

 

高井委員

実際に餅を詰まらせて亡くなった患者さんも僕の通院の患者さんにもいらっしゃいますし、あんパンを詰まらせて死にかけた患者さんもいらっしゃいました。フレイル、嚥下機能は、誤飲や誤嚥性肺炎の予防に対して非常に大事で、啓発事業として医師会も考えていると思います。県の施策を見させていただき、私が医師会で関連しているところも多くあります。おそらく今一番の問題は、特別養護老人ホームにしろ、サービス付き高齢者住宅にしろ、介護職員が足りないということです。特別養護老人ホームを開設するときは税金から補助があります。例えば10億円で開設する時にも8億9億は、公的資金が入り、建ち上がります。建ち上がったら運営しないと、お金を返さなければいけないので、必死になって職員を集めるわけです。当然ですが介護職員は不足しており、募集しても希望者があつまらないと周りの施設から職員を引き抜きます。あと一つ問題になっているのは、例えば私のところも看護師が少ないのですがハローワークに募集をかけても集まりません。ですから、いわゆる人材紹介業者に依頼します。大きな民間企業などが行っている会社が紹介します。紹介してもらうと、大体年収の20%から25%、400万円だったら100万円くらい紹介会社に支払います。介護職員も実はそうなのです。悪徳な業者は、紹介した人に対して半年位して、また他の施設に行きませんかと声をかけてキックバック(就職お祝い金)を出しますということもあります。おそらく、経営をされている方が業者に払うお金は、相当ばくだいなものになります。ある程度税金がそこに流れているということです。来年の1月か4月か忘れましたが、そういった業者は、自分のホームページに、紹介料として何割取ると明示しなければならなくなり、紹介した人に対して、1年間とか2年間は声をかけてはいけないという法律が施行されます。法律で規定されているのは、半年の収入の確か8%で、年収の20%と半年の8%では全然違います。しかし現実問題として、そこから人を取らざるを得ません。悪徳な業者とわかっていても、あえて人を集めるために、毒を食らわなければならない場合もあります。介護職員の養成は大きな問題です。資料3の4ページで、「外国人介護職員への支援」を削除して、「福祉介護人材の安定的な確保対策」に統合するのは構わないですが、外国人職員の養成確保は、必須だと思われます。おそらくこれから先も日本人のなり手は少ないと思われます。会社を定年退職した男性が介護職員になってはくれません。せいぜい運転手です。3Kの職業だからやりたがらないのかもしれません。よほど給料を高くすればよいのかもしれませんが、それも難しいでしょうし、実際は、外国人を養成して入っていただくことも必要悪と言っていいかどうかわかりませんが、そういうことが必要となってくると思われます。それに対して、早めに優良な外国人介護職員を養成できる体制、紹介できる体制を確保していただいた方が、神奈川県としては有益だと思います。なかなか難しいかもしれませんが、それは県の単位でやっていただかないと民間では難しいと思われます。もう一つは資料3の5ページで、「施設におけるサービスの質の向上」、あるいは、その上の「介護保険施設の整備」に入るのですが、施設を選ぶときに、情報がない、情報が開示されてないと思います。この特別養護老人ホームで、どのぐらいの人がその施設の中で看取りが行われたかどうかの情報が全然ありません。あるいは、特別養護老人ホームで契約している配置医がどこから来ている人かわかりません。神奈川県内でも、東京都内から来ている方は数多くおります。何かあったとしても、すぐ来てくれません。おそらくそういった情報の開示がこれから必要ではないかと思います。それが質の担保の一つの助けになるのではないかと思います。それを含めて、県と協力して医師会もやっていきたいと思っています。

 

山田委員

今、特別養護老人ホームなどの施設について言われましたが、私どもも福祉サービス第三者評価を行っており、特別養護老人ホームとか介護老人保健施設の評価をやっております。神奈川県では、まだ全体の10%ぐらいしか評価を受けていないのです。東京では、助成金が出て年間3,000件位評価しております。神奈川県は300件位です。東京の10分の1ですが、全国的に見ると、全国2位なのです。京都府と競っています。頑張っているのですが評価は進んでいないのが実態です。先ほど介護職員の人材不足という話がありましたが、我々が評価に行くと、5階建ての特別養護老人ホームでも、実際に開いているのは3階までで、職員が不足して、まだ開設できないという状況です。これも介護人材不足と言いますが、私が見ていると確かに立派な介護職員は不足していますが、もう少し介護職員の仕事を分解して、副介護職員と正介護職員というように分け、高齢者を3Kでない部分でも協力できる、そういう仕組みを作ると、65歳から74歳の96%は元気なわけですから、その元気な人たちに働いてもらう仕組みを作ってもらうと良いと思います。私どもも第三者評価で170人ぐらい調査員を抱えておりますが、平均年齢が64歳で、37歳から88歳の方が調査に行っています。調査に行くことで、社会性を保って自分の健康を管理して調査に行くということですから、未病にもつながります。こういった高齢者が働きやすい仕組みを作ってもらいたいと思います。この就業に関する支援の施策があります。40歳以上の方を対象に行うということですが、60歳以上の方を対象にして、行政職員は高給取りですのでその行政の方がやる仕事の一部である評価やチェックを、高齢者の方に任せて安価でやってもらえばすれば、行政のコストも抑えられます。高齢者になんとかやりやすいような仕組みを作り、プライドを持って仕事をしてもらえば、労働力不足にも貢献するし、高齢者も元気になるので、一石二鳥だと思います。横浜市の場合は、地域包括支援センターの評価を行う、公民館の評価も行ったりしていろいろな仕組みを作っておりますので、県としても仕組みを作ってもらうと高齢者が元気になると思います。「明日から仕事に行かなければいけないので今日は早めに寝よう」と、良い傾向になると思うのですが、いかがでしょうか。

 

角野委員

私は介護人材確保対策推進会議という県の別の委員会に出ています。人材確保の問題で、そこで発言しています。県から介護職の補助者という形で医療介護総合確保基金をいただいて2年目になります。1年目は私のところの施設もやって、2年目はもっと多くのところでやっています。介護助手とはあいまいだという話が出たのですが、介護職員の助手がいれば、介護の資格を持った介護職員が、本来の仕事ができるだろうということになりました。応募してくる方は、大体60歳以上ですが、その時に県からは「40歳以上ぐらいでどうだろうか」という話も出たのですが、40歳以上ですと現役で働いていらっしゃるので、応募していただけません。私のところでは60歳以上で5人ぐらい働きにきています。年間で考えれば微々たるものですが、県老人保健施設協会は、それでも補助者として人材が求められればという考えを持っています。本日の資料には、人材が足りないとあまり具体的なことは書いてありませんが、そこについてはちょっと不足ですけれども、きちっと書こうとすると膨大になってしまうので、ここはこれで良いかと思います。それから、外国人の問題ですが、失敗してしまったのがなぜかと言いますと、日本に入ってから言葉の教育をして試験を受けてもらうとなるとなかなか問題が大きくてできません。医療は直接人材がなければ、病院が運営できないわけですね。施設基準があり、こういう職種・人数ならベッド数幾つと決まっておりますので、それならばということで、全日本病院協会では、インドネシアに学校を作り、そこで1年間、日本語の教育をして、日本語が書けてある程度理解ができる段階で人選するというプロジェクトを組んでいます。その方が、逆の考え方で、来日して日本語をというよりはずっと効率が良いのです。そういうものが実って、人材確保が少し緩和されればと希望を持っています。

 

笹島地域福祉課長

ただいまの人材確保に関しまして、御意見をいただき、また角野委員から御説明もいただきましたが、県が取り組んでいる人材確保対策についても、この場をお借りして、簡単に今の質問と絡めて、御説明させていただきたいと思います。お配りした資料は、平成29年度、県で人材確保等に関して、実際講じている事業の一覧です。ご覧いただくと、まず基盤整備、次いで参入促進、職員として採用された方の質の向上、労働環境等を整備して定着を図っていく、これを人材確保の三本柱としており、そのベースとして基盤整備がございます。基盤整備は、介護人材確保対策推進会議の場で、関係団体の皆さん、市町村、国の機関の方にも御出席いただいて、人材確保策について様々な提案をいただいたり、今年度であれば、実際に実態調査を行おうと、部会も作って準備を進めております。その他にも、県内在住の外国籍県民の方々に対する就労支援で、福祉施設等への就職相談会を開いて、関心がある方々に御相談いただき、関心を持っていただいた方には、ビジネスマナーの研修を行ったり、施設を紹介するといった支援を行っています。就職された後も、悩みをお持ちの方には、随時、御相談を受け付け、相談者だけでなく、相談を受ける側も、中国籍の方や外国籍の方が親身になって話に乗る対応をしています。「介護助手導入事業」については、基本的には中高年の皆様方をターゲットとしていますが、特に年齢制限等を設けておりません。介護福祉士として専門性を発揮していただく方には、その仕事を中心に取り組んでいただけるように、介護の仕事に経験がなく、あるいは特に介護福祉士等の資格を持っていない方に、介護の周辺業務を担っていただくなど、仕事を切り分けて、効率化できないかという趣旨で、昨年度から実施しています。「中高年齢者等介護分野就労支援事業」、これも介護の仕事に全く経験のない方でこれから介護の中に飛び込んでみようと関心を持っていただいた方に対して、初任者研修を受けていただき、アドバイザーがついて、適性を見て相談に乗りながら、研修が終わる時点では、その人に相応しい施設を紹介していきます。研修と一体化して職につなげていく事業を昨年度から実施しております。幅広く、様々な方々が介護の世界に入っていただける人材確保の取組を行っているところです。それから、高井委員から有料職業紹介の話がありました。私自身も神奈川県社会福祉協議会の評議員をやっておりますが、確かにその問題について、評議員会や、神奈川県高齢者福祉施設協議会との意見交換の場でも、施設代表者の方々から、同様のお話をいただきました。現場でどういうことが起きているのかをしっかりと把握するために、神奈川県社会福祉協議会で必要なアンケートや調査をして年度内ぐらいにある程度分析をして、県として必要な対応を具体的に考えていきたいと準備を進めているところです。

 

鴨志田委員

人材が足りない話がずっとありますが、総人口はそんなに減っておりません。不足している看護師も有資格者はたくさんおります。しかし就労しないということに本質的な問題があるわけです。その上で、外国籍県民の就労支援とありますが、私は国籍の問題はよくわかりませんが、ここでおっしゃっている外国籍県民というのはどういう人なのですか。

 

笹島地域福祉課長

日本に在留資格を持っている外国籍の方ということです。基本的に日本国籍を持った配偶者のいる方を考えております。

 

鴨志田委員

日本は移民を受け入れていないという建前で、他の国から来るのはあくまでも技術を高めるために、3年や5年来日し、それが今後介護の職員にも開放されたという認識でよろしいですか。

 

笹島地域福祉課長

今お話いただいたことには、技能実習が一部入っていると思うのですが、技能実習はあくまでも日本で介護の技能技術を学んで、それを母国に帰って、発揮していただくことで、人材確保のための施策ではありません。実際には、現場で働いていただいているときは人材ではあるでしょうが、基本的には人材として確保するのではなく日本で技術を学んでいただくことなので、性格が違います。

 

大島委員

介護の人材確保というお話がありましたので、養成している者として意見を2点申し上げたいと思います。1点目として、介護の人材確保をどう担保するかということです。介護現場で人材が足りないことに関しては重々承知していますが、私が感じていることとして、喫緊の対応としての外国の方々のお力をお借りすることやお借りしている間に、並行して、自国のマンパワーで解決できる方策の研究や開発に予算配分を工夫し、もっと予算を投入し、中長期的に対策を講じる必要があるのではないかという点です。つまり、「外国人介護従事者の方々が、日本で介護を担い、再び、母国に帰って行かれる方が増えたとしても、その時に慌てることなく、対応できる体制を作ることに今以上に力を注いでおかなければ間に合わないのではないか」と考えていることによるものです。他の国の中には、日本の介護福祉教育を受け、経験を積み、いずれは自国の介護の担い手として帰国し携わってもらうことに期待を寄せている国もあるようです。今、多くの予算を投入しても、自国で定着するマンパワー対策を行っていない限り人材不足は慢性的に続くように思います。対策の一助に出来ないかと考え、退職後の高齢の方々も含め、お元気な高齢の方々に介護の一部を担うケアのシステム作りを模索し、研究しているところです。2点目として、車いす等への移乗等において、抱き抱えるようなやり方を日本の介護現場は未だに多く行っている現状があります。介護職の直接介護で介護負担軽減のための福祉機器の開発としてのロボット化、IT化の開発は現状では十分とはいえないように思います。3年前に、デンマークに視察に行きました時に、介護のための福祉機器開発が進み介護職の方々が、福祉機器をいかに使いこなせるかということが大きなウエイトを占めスキルの一つとなっていたことに驚きました。そして、介護を必要とする方々とのコミュニケーション等を非常に大切にされていることが印象深く残っています。私も、大切にしなければならないケアとして、個人的に「食事の介護」と「コミュニケーションの介護」については、ロボッ化は望ましくないと思っています。これらをロボット化することは非常につらいものがあります。人として、食事をすること、誰かと話したいと思う気持ちは、最後まで人によるケアで行うことが大切なのではないかと思っています。現在、コミュニケーションロボットもいろいろ開発されていますが、わが身に置き換えた時にそれらで行われる介護をどう思うかではないかと思います。人の手で最後まで行いたいと考えるケアと、IT化で解決できる点の検討を十分行いつつ、定期的な分析を行いながら、限られた予算の配分を考えていかなければならないのではないかと強く思います。大学でも介護福祉士を養成しておりますが、介護福祉士と社会福祉士のダブルライセンスということもあり介護現場に進むとは限りません。しかし、どのような立場であれ、いろいろな形で、介護の現場を支えてくれる人材、何が問題になっていて、どこを手当することで、その課題が解決するのかということを考えられる専門職になってくれたらという思いでその教育に携わっています。

 

吉井委員

私は神奈川県の認知症対策推進協議会で会長をさせていただいて、県の認知症行政について検討させていただいておりますので、認知症について一言申し上げたいと思います。新しい計画案では、認知症の対策の推進は切り離して一つの大きな課題として検討することになりましたが、これは重要なことだと思います。私は医師ですので、今日も外来の診察をしてまいりましたが、本当に多くの認知症の患者さんが来院されました。でもよく見ると、なぜこんなに遅くなるまで放っておいたのかという患者さんがいっぱいいます。一つの御提案ですが、認知症は早期に発見して早期に対策を立てなくてはいけません。今、県や国が行っていることは、認知症になってしまった人に対してどうすればいいかという施策しかありません。ですが、認知症になる前に、認知症を予防する考え方が非常に重要であると思われます。その中の一つに、皆様が御理解いただけているかはわかりませんが、認知症初期集中支援チームの活動の推進があります。従来は認知症患者さんは病院に来ないとどのくらいいるのかわからなかったのですが、実際に各家庭に入り込んでみると、年を取ったから物忘れをしているのだと思っている人の多くが認知症です。ですから、今後そういう人こそが治療の対象になると思います。皆さんも御存じのように、数年前に日本の認知症の患者は500万人と言われ、2025年位になると700万人と言われています。認知症の患者さんは正常な人と違って、いろいろ行動上の問題もでてくると、100%の対応をすることは難しくなります。それはそれなりに支援していかなければいけないと思いますが、そうなる前に手を打つことが重要な時期に来ています。特に初期集中支援チームを充実して、早期に発見をして対策を立てることが重要だと思います。先ほどフレイルの話もありましたが、認知症とフレイルは共通点が多く、皆さんもある程度お年を取っていらっしゃるのでフレイルを感じられることがあると思いますが、これも認知症と同様に日頃の運動不足や生活に問題があってフレイルになっていく方が多いと思います。医学的な論文を読んでみるとフレイルになった人の方のほうが、認知症になった人よりも早く亡くなっています。ですからフレイルの対策も認知症対策と一緒にした方がよいと思います。社会を啓発して、早くフレイルを見つけて、それに対する対策が必要です。極端な言い方をすれば、先ほどお話があったように、運動だけやっていてもフレイルはよくなりません。栄養の状態を改善しなくてはいけません。食事はいい加減な方もいらっしゃいますから、内容については、ある程度指導しなければなりません。認知症の話に戻りますが、日本はどんどん認知症の患者さんが増えるという話ですが、欧米各国では高齢化の傾向はみんな同じですが、特にイギリスでは認知症の患者さんはむしろ減って来ているとのことです。今年の医学ジャーナルを読むと、アメリカも最近、認知症患者が減ってきているということです。それはそれなりの対策をちゃんと立てているからなのです。日本は対策が不十分だと言っても言い過ぎではないかもしれません。今後そのような視点で認知症の患者さんを増やさないために、国として、県として、社会として考えて行かなければいけないと思います。繰り返しますが、私は現役の神経内科の医者ですので、認知症患者をものすごくたくさん診ます。ほとんど押し寄せて来るといった方が良いかもしれません。他の患者さんを診たくても、認知症の患者さんが多くて診察できないのです。それほど多いという現実を皆様方も十分認知して、それに対する対策を根本的なところから立てていく視点を持っていただきたいと思います。

 

山崎委員長

非常に前向きな御意見をいただいたと思います。ありがとうございました。それでは本日の会議はこれで終了いたします。事務局から何かありますでしょうか。

 

事務局

本日はお忙しい中お集まりいただき、活発な御議論をありがとうございました。今日の議論を踏まえ、計画素案の修正等をさせていただきたいと思います。次回開催は来年2月頃を予定しておりますので、またよろしくお願いいたします。以上をもちまして本日の会議を終了させていただきます。本日は長時間にわたり、ありがとうございました。

 

 

会議資料

次第[PDFファイル/95KB]

委員名簿[PDFファイル/90KB]

資料1 「かながわ高齢者保健福祉計画」改定について[PDFファイル/149KB]

資料2 次期(第7期)かながわ高齢者保健福祉計画で取り組む事項[PDFファイル/353KB]

資料3 次期かながわ高齢者保健福祉計画の構成要素(案)(新旧対照表)[PDFファイル/326KB]

資料4 次期かながわ高齢者保健福祉計画素案(案)(第1章 計画の基本目標等)[PDFファイル/1.74MB]
参考資料 基本指針(案)について(新旧案)[PDFファイル/823KB]

 

 

 

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本文ここまで
県の重点施策
  • 未病の改善
  • ヘルスケア・ニューフロンティア
  • さがみロボット産業特区
  • 県西地域活性化プロジェクト
  • かながわスマートエネルギー計画
  • 東京2020オリンピック・パラリンピック競技大会
  • 神奈川県発、アート・カルチャーメディア「マグカル」
  • ともに生きる社会かながわ憲章
  • SDGs未来都市 神奈川県 SDGs FutureCity Kanagawa