横須賀明光高等学校

掲載日:2018年4月2日

新たな“つながり”を作る若き16人の外交官【神奈川県立横須賀明光高等学校】

学校紹介

本校は、平成20年4月に、国際科と福祉科からなる集合型専門高等学校として開校しました。本校では、すべての生徒に国際的な視野と福祉の心、優れたコミュニケーション能力を育むことを目標とし、その一環として姉妹校交流を行っています。平成32年度には県立高校改革実施計画いち期により、新校に生まれ変わります。

交流の幕開け

10月21日、朝7時、引率教員が待つ羽田空港国際線ターミナルに若き16人の外交官たちが勢ぞろいしました。

目的は、彼らが生まれる以前から続く韓国台章(テジャン)高校との姉妹校交流。

平成28年12月に来日した台章高校の生徒との再会、頑張って勉強してきた韓国語を使おうという決意、初めての海外渡航、訪問団としての責任、ホストスチューデントと仲良くできるか?など、期待、不安、緊張と多くの思いを抱えたまま、飛行機はあっという間に我々をソウルへと運んでいきます。

台風が直撃していた日本とは打って変わって、驚くほどの快晴に迎えられ、ソウル金浦空港に到着しました。ドキドキしながら入国審査を通過し、ターンテーブルで荷物を受け取り、ゲートをくぐるとそこは同じアジアのはずなのに、なんだか違いを感じる韓国。昨年出会った懐かしい台章高校のユン先生たちとついに対面し、バスに乗り込みます。

日韓共催のビッグイベント、サッカーワールドカップのスタジアムを横目に台章生徒の待つ水原(スウォン)市への道を進んでいきます。バスでの移動から韓国のとても広い道路(片側5車線!!)に驚き、その広い道路が渋滞することにも驚き、用意してくれたお弁当の可愛らしさにも驚き、到着してから驚きの連続でした。

台章高校に到着すると、我々横須賀明光高校訪問団を歓迎する横断幕が正門に掲げられていました。感動の気持ちを抑えきれないまま、ホストスチューデントが待つ部屋へ入ると、そこにも歓迎の横断幕とホワイトボードにホストスチューデント一人ひとりからの温かいメッセージがありました。

対面式では、初めて会うホストスチューデントと緊張している1年生、一年ぶりの再会を喜ぶ上級生とそれぞれ姿は対照的。4日間という長いような短いような外交官生活の幕開けです。

韓国テジャン高校到着時の写真

台章高校に到着

日韓相互の文化を伝え合う

2日目の自由行動はホストスチューデントが一生懸命立てた計画に沿って各自1日を満喫したようです。3日目はホストスチューデントと台章高校へ登校。まるでアイドルになったかのような交流式典で想像以上の歓迎を受け、ホストスチューデントと授業を通じて、日本の学校とは違う設備、台章生徒の授業への熱心さを体感し、様々な違いを味わいながらも、学んでいる国は違っても、「私たちは同じ高校生だ」という発見もあったようです。

また、民族衣装である韓服を着ながら民族村で歴史を学んだり、生徒同士で協力して料理を作ったり、体育館で韓国の遊びを体験したりするなど、たくさんの韓国伝統文化にも触れました。最終日には、サムスンイノベーションミュージアムで技術の進歩の歴史と最新の技術を目の当たりにしました。

これらの活動体験は、台章高校の方々が考えてくれたのですが、その根底にあったのは、昨年の本校訪問時の経験だそうです。「実際に日本の伝統文化を体験したことでその素晴らしさに気づき、横須賀明光高校訪問団にもこの気持ちを味わってほしい。だからこのような計画をしたのだ。」と日本語担当のユン先生はおっしゃっていました。

昨年の私たちの想いがしっかりと伝わり、それが形を変えて戻ってくるそんな奇跡のような瞬間をこの4日間で何度も目にしました。

民族衣装の韓服を着ている写真トッポギを作っている写真

韓服体験 宮中トッポギ作り体験

ホームステイ先では、韓国の普段の生活を感じることができ、日韓相互の文化を伝え合うたくさんの機会がありました。その中で、例えば「食べる」ということだけに焦点を当てても、日本とは違う食文化、異なるテーブルマナー、そして食べる量!など文化の違いを体験し、自分自身の国の文化をしっかりと知ることの重要性と、伝えることの難しさを学んだようでした。

自分たちの将来や今世界で起きていることについて話したり、一緒に楽しく遊んだり、互いに深くかかわり合うためのこの時間は、単にお互いの文化を紹介することに留まらず、彼らに様々な気づきを与えたようです。

大人になってからはできない高校生同士の経験は、彼らにとってかけがえのないものになることでしょう。そして、ホストファミリーの温かさに触れ、第二の家族ができたようだと喜んでいる様子はまさしく、我々が目指す姿ではないでしょうか。 

言葉の壁を乗り越えて

言葉の壁。それは国際交流や異文化理解において最大の問題なのかもしれません。

しかし、両校の生徒はともに、「積極性」と「思いやり」を持って言葉の壁を乗り越え、交流を深めていました。間違えているかもしれないけど、相手の言語で自分の思いを伝えようとし、伝わってくる言語の意味を理解しようと真剣に耳を傾ける。韓国ではこうだけど、日本ではこうだからとお互いを尊重し合う。そうした歩み寄りがまさしく互いの距離を縮めたのでしょう。

それでも、やはりきちんと話せることは必要だと生徒たちは再認識したようで、「韓国語は一生懸命やってきたけど、もっとできるようになる必要がある。」と誰もが口にしていました。さらには「でも、それ(言葉ができる)だけじゃだめなんだ。」というようなコメントを帰国後のレポートでいくつも見ました。今回の訪問は生徒たちにとってコミュニケーションツールとしての外国語の重要性を再認識し、外国語の運用能力向上へのモチベーションをさらに高めるきっかけになったようです。

4日間、お互いのすべてを知るにはあまりにも短い時間でしたが、我々が期待した以上の経験を彼らはしていたようです。
最後は時間がなくて、バスの中でのお別れになってしまったけれど、一緒に過ごしたのが、たった4日だなんて思えないほど、誰もが涙を流し、別れを惜しんでいました。

送別会のスピーチで台章高校の代表生徒が「このさよならは終わりのあいさつではなく、次にまた始めるための一歩なんだ。」と言っていました。これからも変わらぬ、いや今以上の交流が続くことでしょう。

バスの中からの手を振っている写真

ホストスチューデントと別れを惜しみ

「知る」「つながる」を学ぶ

今日では、知りたいことがあれば、ほしい情報はインターネットですぐ得ることができ、どれだけ遠くにいてもSNSでつながることができます。

そのような時代に生きる彼らは「知っている(つもりの)」韓国で「つながっている」ホストスチューデントと生活をともにしました。そして、ホストスチューデントとともに過ごす体験から「知る」「つながる」ということを学んだことで、自分たちが持っていた先入観を捨て去り、一回りも二回りも成長して帰国しました。

たった4日間でできることは限られている、そうおっしゃる人もいるかもしれません。しかし、生徒たち自らが踏み出したこの時間によって観光だけでは得られないたくさんの成果を生徒の中に残したことでしょう。

15年前、2002年日韓共催サッカーワールドカップが開催され、サッカーが2つの国をつなぎました。そして2017年、サッカー選手ではないけれど、横須賀明光高校訪問団が再び、2つの国をつなぎました。いや、高校生だからできたことがあるのです。今回のつながりがまた新たなつながりを作ることでしょう。彼らが踏みだした一歩が希望に満ちた未来を創る灯になるはずです。これは岩戸高校時代に台章高校と姉妹校協定を調印し、2002年の訪問以来、横須賀明光高校に再編・統合後も継続してきた取組です。

この希望の灯を教員、生徒で、さらに新校(2020年再編・統合予定)になっても共につないでいきたいと思います。

 

お問い合わせ先

神奈川県立横須賀明光高等学校
電話:046-834-5671

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