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更新日:2021年12月27日
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神奈川県立元石川高等学校の活動内容を紹介するページです。
本校は、全日制普通科の高校として昭和59(1984)年4月に開校し、今年創立38年目を迎えます。東急田園都市線「たまプラーザ駅」や「あざみ野駅」からバスで10分程の場所にあり、緑豊かな公園や四季折々に美しい彩りをみせる街路樹に囲まれた、大変落ち着いた環境の中にある学校です。
今回は、外部教育資源を活用した探究学習活動として、これからの社会に必要な国際的視野を身につけ、職業の選択と社会貢献及び自己実現などを考える「総合的な探究の時間」の取組を紹介します。
令和3年10月25日(月曜日)6校時の「総合的な探究の時間」に、1学年生徒を対象とした外務省職員による「高校講座」が開かれました。これは外務省職員が外務省の仕事や役割を、自身の赴任国での経験談などを織り交ぜながら紹介し、高校生が国際情勢や外交問題に関心を高めることなどを目的として開催されている出前講座です。今年度本校が応募し、初めて実現しました。
この日の講師は、外務省職員で現在、在シドニー日本国総領事館勤務の猪狩壮一領事(県立多摩高校卒)です。本校とオーストラリアのシドニーを結んでのオンラインによる講演となりました。講演会の司会進行は、学年から立候補した2名の生徒です。司会生徒は別教室でスタンバイし、原稿を片手にシドニーにいる猪狩領事に積極的に話しかけ進行していきました。
事前学習では、生徒達はオーストラリアやSDGsについて学び、講師への質問を各クラスで考え、それらの事前質問をもとに次のようなトピックについてお話をいただきました。
どのトピックも初めて触れる外交のリアルな世界で、実際の生き生きとした活動のお話に生徒達は引き込まれ、皆、真剣な面持ちで聞き入っていました。
異文化コミュニケーションに大切なのは「言葉より態度」であること、「自分の武器をもつこと」、「互いの文化を認めあうこと」の大切さをお話しいただきました。また、外務省は「女性も活躍している職場」であること、「『自分の視野を広げたい人』『世界中に友達を作りたい人』『世界を舞台に活躍したい人』は外務省向き」であることなども教えていただきました。
「外務省の仕事をしていて、一番うれしかったことは何ですか。」との生徒の質問に対して、「今日です。」と即答しながらも「歴史に関わっているなあと思えるところ」と答えた領事の言葉が大変印象的でした。
放課後、有志生徒が集まり、各自でクロームブック(※)を使用しながら直接領事とやりとりし、話はさらに広がりました。とりわけ、ちょうど衆議院議員総選挙の時期だったことから、領事館が海外での選挙業務を行い、投票用紙は職員が航空機で直接日本に行き、運ぶことなどは大変興味深いお話でした。「外交官になったきっかけ」や「世界平和のためにできること」など、生徒が熱心に質問する一方、「将来何になりたいのか。」との領事からの質問に、生徒一人ひとりがしっかり答えていく場面もありました。領事が県立高校のご出身であることを話され、高校時代の思い出話もしていただいたことで、国を代表し、外交の第一線で活躍する外交官という存在がぐっと身近に感じられ、これからの高校生活へのアドバイスに生徒たちは深く頷いていました。
コロナ禍のため、オンラインでの実施だったからこそ、かえってオーストラリアと直接つながることができ、学校にいながらにしてリアルに世界とつながり、また世界を身近に実感できる大変有意義な時間となりました。この講座をきっかけに、翌週にはニューヨークにいる国連職員が講演するオンライン講座にも参加する生徒も出てきました。
本校では、ほとんどの生徒が大学進学を希望しており、これからの進路選択や自分自身の世界を広げるため、また、SDGsや国際情勢などこれからの社会課題について、大人と議論をして考えを深める対話的な学びを今後も推進していきます。
神奈川県立元石川高等学校
電話:045-902-2692
(掲載内容は掲載日現在のものです。最新の情報は各県立学校のホームページでご確認ください。)
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