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更新日:2021年11月25日
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神奈川県立生田東高等学校の活動内容を紹介するページです。
本校は、昭和52年に開校した全日制普通科、男女共学の学校です。多摩丘陵の豊かな自然環境に恵まれ、小田急線生田駅から徒歩10分と通いやすい立地にあります。本校では、生徒の主体性を大切に、社会で生きる力を育む教育に力を入れています。
1学年の総合的な探究の時間の取組をご紹介します。本校では、総合的な探究の時間において、課題の発見に必要な力を育むために、「質問を作る」活動を多く取り入れた授業を展開しています。
1学期には、様々な教科や活動で必要となる表現力を高めるとともに、本格的な探究学習の入口として、遠足と関連付け、「よみうりランドの魅力を伝えよう!」というテーマでプレゼンテーションを行いました。3~4人のグループごとに、よみうりランドの魅力について、紹介したいターゲットや紹介したい場所を決めて、当日はフィールドワークとして現地での情報収集を行いました。その後、調査結果や意見をスライドにまとめ、クラス内での発表を経て、各クラス代表が学年全体の前で成果を披露しました。ターゲットは「女子高生」、「カップル」、「混雑が苦手な人」など多様で、発表の仕方も聞き手に質問を投げかけたり、笑いを誘うユニークな工夫があったりと個性が見られ、体育館は大きな拍手に包まれました。考えやすいテーマで「課題設定→情報収集→整理・分析→まとめ・表現」のサイクルを経験して、本格的な探究学習にスムーズに取り掛かれるようにしています。
2学期から3学期にかけては、「SDGsを知り、私たちが今すべきことを考え、提案しよう!」というテーマで、個人での探究に取り組みます。探究活動の流れは次の通りです。
(1) SDGsについて解説した動画や資料を参照し、SDGsとはどのようなものか、なぜ必要とされているのかを理解し、自分の言葉でまとめます。
(2) 教員が選んだSDGsの目標「1:貧困をなくそう」について、探究活動の練習をしました。教員が示した資料をもとに生徒が自らの疑問による「質問」を作り、それをジャムボード(デジタル附箋)で共有しました。そして、調べたい質問を3つ選択し、その答えを調べてワークシートに記述しました。
(3) 改めて、SDGsの「17の目標」から自分が探究する目標を決定しました。決定した目標についてたくさんの「質問」を考え、今度は学年全体で共有しました。
(4) (3)で作成した質問の答えを調べることを通して、自分が選んだ目標を達成するために解決しなければいけない課題を見つけました。例えば、「飢餓をなくす」という目標を達成するためには、「発展途上国の食品ロスを減らす」という課題を解決しなければいけない、ということに気づきます。そうした課題について調べていく中で、問いを見つけ、問いに対する自分なりの答えを考え、それを調べて確かめて、さらに新たな問いをたてていく、という連続した探究学習の過程となります。
(5) 自分なりの探究活動を経て、目標を実現するための提案とその根拠を、プレゼンテーションやレポート作成などの形でまとめました。
一人で探究していくのは難しく感じるかもしれませんが、随所に仲間の意見を知る機会があり、教員からのフィードバックもあることで、意欲的に取り組むことができています。調査のために、参考になる動画やサイトが提示されたり、司書が常駐している図書館も利用できたりと、調べるためのサポートも万全です。また、GoogleClassroomを活用している点も特徴です。オンライン授業期間中も、毎時間の取組についての説明動画を見て、ジャムボードなどのツールを使用することで、友人との繋がりを感じながら学習を進めることができました。ワークシートも全てデジタルワークシートを利用しているため、生徒はリアルタイムで教員からのコメントが得られ、教員は生徒の探究活動をタイムリーに改善することができます。
昨年度からSDGsをテーマに取り入れていますが、探究活動を経験した2年生は、他の授業でも成果を発揮しています。レポートや発表の機会には、SDGsについての学びを踏まえた切り口での意見が見られ、一人ひとつのテーマを追究した経験が自信につながっている生徒もいました。これからグローバルな社会を生きていく生徒たちが、広い視野で物事を捉え、多角的に考え、自分なりの意見を持ち、表現していく力を身に付ける、総合的な探究の時間の学習活動。本校では今後も力を入れて取り組んでいきます。
神奈川県立生田東高等学校
電話:044-932-1211
(掲載内容は掲載日現在のものです。最新の情報は各県立学校のホームページでご確認ください。)
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