小田原城北工業高等学校
デザインの力で地域を応援~小田原市制80周年ロゴマーク~【神奈川県立小田原城北工業高等学校】
1 はじめに
本校は、県西地区唯一の工業高校として、昭和37年4月、小田原市栢山に開校しました。生徒たちは、それぞれの専門分野において『ものづくり』について学び、“地域産業を担う人材”に成長することを目指しています。
デザイン科では地域と連携し、団扇やポスター制作、ごみ収集車のペイントなど、多岐に亘り地域に貢献する活動をしています。今回は、小田原市制80周年ロゴマークの取組について紹介します。
2 概要
この取組は、本校デザイン科の地域連携事業の活動を見て興味を持った小田原市から、市制施行80周年の記念事業の1つであるロゴマークの制作依頼がきたことで始まりました。
テーマは『市制施行80周年を記念して、愛すべきふるさと・小田原の未来をイメージしたロゴマーク』です。
有志生徒35人はテーマを基にイメージを膨らませ、制作を行いました。その中で、選ばれた生徒の作品を紹介します。
3 ロゴマークについて
【採用された市制80周年ロゴマーク】
【生徒コメント】
- ロゴのコンセプト
「梅の花をモチーフに入れたい」というコンセプトを一番最初に決め、それからイメージをつなげて作ったデザインです。梅は、小田原市の花であり、また有名な特産品であることから、小田原らしさや80周年という華やかな節目を演出できると思い、枝付きの生き生きとした梅の花を描き入れました。色は梅の部分になじむよう紅色を使い、レトロな扉を模した形にしています。これは、私たちの街、小田原が80周年を超えてより長く続くよう、次の世代へ続く扉という意味を込めています。 - こだわり(デザインへの想い)
多くの人に受け入れやすいものを作ることを大事にしながら制作しました。また、彩りを鮮やかにし、目を引くようなデザインにすることにもこだわりました。 - アイディア出しで苦労した点
複数案を出すに当たって、小田原の名物について調べたり、それをどんな風にデザインに落とし込むかという点に関して、かなり悩みました。海、山、あるいは町に基づく様々な名物があるので、どういった色やタッチで描くかというところに時間がかかりました。
※決定したロゴマーク以外のアイディア(デザイン案)※
- デザインを終えて
地元小田原の節目の事業に携わるという貴重な経験をさせていただき、とてもありがたく思います。これを機に、少しでも多くの人が小田原に関心を持っていただけたら嬉しいです。デザインに込めた意味のように、小田原が80周年のその先へずっと続いていってもらえたらよいと思います。
4 地域連携と今後のデザイン活動について
今回の市制80周年のロゴマークの取組も含めて、授業を通して地域の方々の要望を聞き、そのニーズに答えることは、生徒たちのデザインの力を伸ばす機会になりました。地域連携の活動は、生徒たちの学習に大きく影響を与えたようでした。
また、今年度はコロナ禍の影響で、地域の方々との連携の場が思うように設定できないことも、しばしばありました。しかし、リモート会議などの新しい手段を模索する機会や、地域との関わり方を再確認する年になりました。
時代によって様々な問題があり、地域との連携の取り方も変化していきますが、今後も、地域の方々と協力し合い、デザインの力で私たちの地元小田原を盛り上げていきます。
神奈川県立小田原城北工業高等学校
電話:0465-36-0111
(掲載内容は掲載日現在のものです。最新の情報は各県立学校のホームページでご確認ください。)