元石川高等学校

掲載日:2020年10月26日

元高「アントレ」って何だ?~次世代社会を見据えた「アントレプレナーシップ」教育の実践【神奈川県立元石川高等学校】

1 学校紹介

 本校は、全日制普通科の高校として1984年に開校し、今年創立37年目を迎えます。あざみ野駅やたまプラーザ駅からバスで10分程の場所にあり、緑豊かな公園や四季折々の街路樹に囲まれた、大変落ち着いた環境の中にある学校です。
 「現在に生きる知恵と未来を拓く知恵を琢く」という教育目標のもと、「自立・協働・創発」をスローガンに、これからの社会を心豊かに、たくましく生きる生徒の育成を目指し取り組んでいます。

2 県内唯一の教科「アントレプレナーシップ」の取組

〇「アントレプレナーシップ」とは?

 「アントレプレナーシップ(entrepreneurship)」とは「起業家精神」という意味です。世の中を変革する人々の精神(力)を学び、社会が抱える実際の課題や、起こるであろうことの解決をテーマにしたプロジェクトをベースとして学ぶ授業です(PBL:プロジェクトベースドラーニング)。
 次世代に求められる力の育成のための教育プログラムとして、本校と企業、大学、地域が協働で開発し、2017年から県内唯一の学校設定科目「アントレプレナーシップ」(通称「アントレ」)として2年生の選択授業でスタートしました。授業では、ディスカッションやプレゼンテーションを繰り返し、困難を乗り越えながら納得が得られる解決策を導き出す活動を通して、次のような能力を身に付けます。

元石川高校01(社会で求められる力を高校で先取りする教育)

〇どんなことやってるの?

 令和2年9月1日、「アントレ」を履修する生徒たちは、地域のまちづくり活動をもっとよく知るため、まちづくりの拠点となる共創スペース「WISE Living LabさんかくBASE」へ行ってきました。施設見学の後の質疑応答では、積極的に質問し、「次世代郊外まちづくり」について皆で考えました。
 おしゃれなデザインの青葉区のジオラマを前にして、生徒たちは、

  • 「次世代郊外まちづくり」の冊子を作成する際、誰にどんな調査を行ったのか。また、住民の声は段々変わってくると思うが、どのような頻度で行っているのか。
  • そもそも、若い世代とシニア世代では、生活スタイルも考え方も違う。多世代での交流をどう考え、実践をしていくか。
  • 都心に住みたい若者が多いということだが、それは都心への憧れだけでなく、自分のまちへの関心が薄い(まちに魅力がない)ということ。これには、まちづくりが大きな役割を担っている。
  • 小学生や中学生の頃からまちづくりに参加すると、より自分のまちへの愛着が沸くと思うが、どんな取組があるとよいか。

 など、活発に発言しながら、自分たちが地域の中できることを話し合っていました。

元石川高校02(さんかくBASE訪問)

 9月8日、生徒たちは、科目設置以来、御指導いただいている外部講師を迎え、プロジェクトに必要な実践的課題解決スキルの講義を受けました。
 「考えを書き出して客観的に整理すること」「異なる切り口で評価して仮説を立てること」など、身近な企業の具体的な戦略を例に、生徒たちは日頃の授業とは全く違う実践的な内容に、真剣なまなざしで聞き入っていました。
 次に、「『次世代郊外まちづくり通信』を高校生にもっと好かれる、もっと手にしてもらえる冊子にするにはどうしたらいい?」という実際のテーマを与えられ、皆で模造紙を囲みながら自由にアイデアを出し合い、書き出し、整理する作業を体験し、どのグループも盛り上がっていました。
 この「次世代郊外まちづくり通信」とは、横浜市と東急(株)が街づくり事業として、地元たまプラーザ周辺地区で共同で発行しているフリーペーパーです。昨年、先輩たちが「同通信をもっと高校生に読んでもらうには」をテーマに掲げ、プロジェクトとして初めて手掛けました。生徒たちは発行に参加し、自分たちのアイデアで出来上がった通信を実際に手にして、さらに意欲が高まったようでした。

元石川高校03(模造紙へのアイデア書き出しとまちづくり通信)

3 これまでの実績と今後

 今年で4年目となる元石川独自の「アントレ」教育。これまでに、「アーティストの新たなファン獲得プロジェクト」、神戸屋・プロローグ協力による「食の社会問題を考えるパン開発プロジェクト」、ソニーモバイルコミュニケーションズの協力による「Xperiaを10代に支持されるスマートフォンにプロジェクト」、大船渡市団体・相模女子大協力による「大船渡の食材で商品を作って販売しようプロジェクト」、アサヒトラベルインターナショナル協力による「世界にまだない海外修学旅行企画プロジェクト」、その他JICAやキリンビバレッジに協力いただくなど、生徒たちは多方面にわたるテーマを掲げ、社会とつながりながら自主的に解決やゴールに向けて取り組むことで、実践的なスキルを身に付けています。
 こうしたスキルを身に付けた生徒たちは、他の授業で探究的な学びを行う時や、文化祭などの学校行事で活動する時にも活動の中心となるなど、「アントレ」教育の効果は多方面に広がっています。
 昨年、「アントレ」の探究型授業の開発と実践に取り組んできた「チームアントレ」が、その内容を高く評価され、「神奈川県教育委員会職員功労賞(教育長賞)」を受賞しました。国もアントレプレナーシップ教育に力を入れ始めた今、次世代社会においてますます期待されるプログラムとして広げていきたいと考えています。

 

問い合わせ先

神奈川県立元石川高等学校
電話:045-902-2692
(掲載内容は掲載日現在のものです。最新の情報は各県立学校のホームページでご確認ください。)

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