茅ケ崎北陵高等学校

掲載日:2020年8月25日

討論型探究学習(ディベート)の実践【神奈川県立茅ケ崎北陵高等学校】

1 学校紹介

 本校は、全日制普通科の高校として昭和39(1964)年に開校し、令和2(2020)年で57年目を迎える長い歴史を持つ学校です。平成17年にわが国5人目の宇宙飛行士となった野口聡一さんをはじめ、多くの卒業生が様々な分野で活躍しています。平成18年4月から、全教室に冷暖房を完備し、学生食堂もある臨時新校舎で学んでいます。

2 本校のディベート学習について

 本校では、3年次の「総合的な学習の時間」において、一昨年から「討論型探究学習(ディベート)」を実施しています。
 各クラスで3~4人の班を10班つくり、テーマごとに賛成(肯定)班と反対(否定)班を決めて、事前に情報の収集・分析、論理の構築を行います。討論当日は、賛成班と反対班がそれぞれ決められた時間内に主張したあと、主張の内容を踏まえて各班内で相談し、さらに両班が最終弁論を行います。
 話す順番や持ち時間もあらかじめ定められ、自分が賛成か反対かにかかわらず「割り当てられた側の立場」に立って、わかりやすく明快に主張しなければならないので、思考力・判断力・表現力が必要になります。両班が論を展開したあと、残りの班は、ジャッジ班として「どちらに説得力があったか」を4つの観点から評価し、司会班が集計した結果を発表して1回の対戦が終了となります。昨年度は、10のテーマを設定して、前期5回、後期5回の対戦を行いました。

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3 ディベートの意義

 ディベートは、正解のない問いについて、身に付けた知識や情報をもとに様々な角度から考え、仲間と協働し、議論して、課題を探究していく、これからの時代に必要となる重要な学びです。すでに諸外国では広く取り入れられており、最近は、国内の高校・大学の授業でも行われています。自分の主張(意見)を論理的に、分かりやすく、積極的に伝える能力は、大学での学びや社会に出たあとも必要になることから、本校では3年次にディベート学習を行っています。

4 今年度の実践

 今年度は、新型コロナウイルスの感染防止の観点から、密集状態やグループワークを避け、前期は「マスク着用」の上、「ペアワーク」による1対1のミニディベートを7月に2回行いました。クラス内で2人ずつペアになり、賛成担当か反対担当かをジャンケンなどで決めます。そして、スマートフォンまたはタブレットを用いて情報収集し、20分間で立論準備を行います。そのあと、反対側と賛成側が2分ずつ話し、その後1分間両者で振り返り、両者のセルフジャッジで勝敗をつけて、感想や振り返りを書いた用紙を提出しました。
 2分間で論理的に話す上で、生徒には次の3つのことを意識させました。

  1. 意見の軸(柱)を2~3本立てること。
  2. その意見を順序だてて(ナンバリングで)伝えること。
    (「私は~に賛成です。理由は3つあります。1つ目は~…。」)
  3. 最後に反駁(はんばく)要素を盛り込むこと。
    (「確かに~という意見もあるが、~なので私はやはり賛成である。」というように、相手が出しそうな意見を想定して先に述べる)。

 ディベートのテーマは、ディベート甲子園でも争われたことのある、社会的にすでに議論が進んでいるものを選び、インターネット上の情報が集めやすい政策論題とし、7月2日は「日本は未成年者の実名報道をすべきだ」、7月16日は「日本は積極的安楽死を認めるべきだ」というテーマで実施しました。

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 今回行ったディベートは、2回とも、短縮授業の時間内(7月中は感染防止の観点から40分授業)に収まる、マスク着用でのペアワークによるミニディベートの実施となりましたが、生徒の感想には次のようなものがありました。

【7月2日 ミニディベート(1)「日本は未成年者の実名報道をすべきだ」】

  • 生徒A:事例を用いた発言により、相手も自分も説得力を持っていたが、その場合には多くの視点から考えることのできている方に軍配があがるのだと思った。1つの出来事について深く追究することが大事だと分かった。
  • 生徒B:自分自身は実名報道反対派だったが、相手の論を聞いて意見が少し変わった気がしたので、自分の意見だけじゃなく世の中の意見を広く聞き入れたいです。
  • 生徒C:自分の本来の考えと違う立場となったため、論理を構成するのは難しかった。また、統計やグラフなどの様々な情報と関連付けられれば、より説得力のある意見になるのだと思った。このような授業は小学校以来で、とても楽しかった。

【7月16日 ミニディベート(2)「日本は積極的安楽死を認めるべきだ」】

  • 生徒D:今後の日本の社会で、ディベートなどの思考力、まとめて話す力がより必要になると思い、今回も気合いを入れて臨んだ。前回は構造を組み立てて話すことができていなかったので、軸がずれてしまったが、今回は大きな一つの論理の軸を意識したため、話しやすかった。もっと多くの時間があれば、別の観点から話すことができたと思う。
  • 生徒E:自分の本来の意見と逆の立場で調べていき、納得できることが分かって自分の考えが浅かったことに気づいた。何事も色々な視点を持たないといけない。
  • 生徒F:自分と相手の考えの良い所を混ぜて、より良い解決策を出せるように思えた。ディベートは意見交換の場として大切なことを実感した。

5 今後について

 このように、多くの生徒はディベートの活動意義や楽しさを見出し、今後のディベートに対して前向きな意見を書いていました。後期の授業では、可能であれば本来の班ごとに対戦するディベート(グループワーク)を実施したいと考えています。

 

問い合わせ

神奈川県立茅ケ崎北陵高等学校
電話:0467-51-0311
(掲載内容は掲載日現在のものです。最新の情報は各県立学校のホームページでご確認ください。)

 

本文ここまで
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