平成26年6月審議結果

掲載日:2018年3月23日
様式2-2

次の審議会等を下記のとおり開催した。

審議会等名称 神奈川県鳥獣総合対策協議会(平成26年度第1回)
開催日時 平成26年6月19日(木曜日)13時30分~16時45分
開催場所 帆船日本丸訓練センター 第3教室
出席者

新堀豊彦 ◎古田公人、石井信夫、中村幸人、中村道也、岩田晴夫、
〇青木哲也、服部俊明、井上勇、斎藤均、森晃、箱根町環境課副課長

上野康彦(代理出席)、厚木市農業協同組合指導販売部 岩本真一(

代理出席)
(◎は会長、○は副会長)

次回開催予定日 平成27年2月
問い合わせ先

自然環境保全課、担当者名 貝本

電話番号 045-210-4319

ファックス番号 045-210-8848

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下欄に掲載するもの
  • 議事録全文
要約した理由  
審議経過

平成26年度第1回神奈川県鳥獣総合対策協議会

 

【平成26年度神奈川県ニホンジカ保護管理事業実施計画について】

 事務局 資料説明 省略

 古田会長

実施計画についてご意見ご質問等がありましたらお願いします。

 石井委員

管理地域の中で分布拡大防止区域があります。目標はシカが広がって定着が始まっているが、それは目標としてはシカを0にするという考え方で良いのかどうか。26ページに個体数調整の計画がありますが、今年度は144頭になっています。前年度は125頭。0にしたいというのを目標にして、それでこの数が出てくるわけですが、個体数推定か何かだと思いますが、何を根拠に出しているかというのが知りたい。

30ページに分布拡大防止を目的とした管理捕獲というところで、市町村が捕獲を実施すると書いてありますが、この時の情報が被害地の情報と書いてあります。おそらく分布が広がっているところで、広がりを止めてできれば分布域でなくしたい、0にしたいというようないろいろな情報を使わないと、計画的な捕獲ができないと思います。被害地の情報を基に市町村が実施するというより、もう少し情報を使うと書いたほうが良いのではない

かと思います。これは意見です。

 事務局

分布拡大防止区域では0を目指さなくてはいけないと考えているところです。現状としては、計画的な捕獲というよりは被害に応じた捕獲というのが実態です。

分布拡大防止区域での捕獲の個体数ですが、基本的に各地域の市町村から上がってきた数字を積み上げていますが、各地域でのシカの捕獲の数字を作るときに、被害軽減区域の頭数もそうですが、ある程度基準頭数を示し、これくらいを目安として計画作りを進めるよう示しています。それを基に市町村から案として数字が上がってきて、事務局として計画をとりまとめていくという状況です。

分布拡大防止区域の目標は、0にするということですが、3次計画の中では定着を解消ということで、定着というのは何かというところがあると思いますが、シカは移動する生き物なので、そこの地域で仮に0にしたとしても他の地域から入って来るということもあります。そういった意味で厳密な意味で0ではないかと思います。基本的な野生動物の定着の解消とは、そこで繁殖を繰り返してそこで個体数が増加していくような状況、そういったものを防いでいくことだと思います。

 石井委員

例えば今年の144というのは、だいたいこのくらいの頭数が捕獲できるかを市町村に提示して、市町村でだいたいこのくらいを目標としていますということの合計数という考え方ですか。

 事務局

基本的にはそうです。市町村からあがってきた数字を尊重してそのまま載せています。ご存知の通り分布拡大防止区域では、見かける頭数が増えていますが、まだまだ密度が薄いのでなかなか計画しても思うように捕れないという課題をあげている市町村もあります。その辺は丹沢の中で捕るのとは勝手が違うのかというところもあります。9ページをご覧下さい。被害軽減防止区域、分布拡大防止区域とは違いますが、基本的には農地の周りとかということなので、同じように捉えてもいいと思いますが、銃器による捕獲ができない山林への定着化や都市公園や鳥獣保護区への逃げ込み、そういったものを課題としてあげている市町村があったり、10ページでも小田原市はまだまだ目撃・被害とも少なく、捕獲が実施しにくいとか、大磯町もそうですが、大きな課題として認識しているところと密度が薄いというところでなかなか捕りづらい状況があるのかと思います。

 石井委員

大体状況がわかりました。私の意見としては、市町村だと周りの中で自分のところがシカの動きとどういう関係にあるとか、位置付けがわからないところがあると思うので、全県的に見渡してシカの広がりやすいところや広がりにくいところがあると思うので、全県的な広がりのパターンを見つけるような情報の整理の仕方やモニタリングをして、それを踏まえて分布の拡大を抑えるというようなことも考えたらどうかと思います。

 事務局

ご指摘の通り17ページの図の2-4-5で、分布拡大防止区域は、糞塊密度法による調査での把握ですが、全体的な傾向としては、こういった大きな動きはありますが、保護管理区域の区画法レベルの詳細な調査は分布拡大防止区域ではあまり進んでおりませんので、今後分布拡大防止区域でのシカの動態・行動特性そういったところの把握が課題になってくるのではないかと思います。

 古田会長

分布拡大防止区域については今の時点がとても大切なので一層効果が出るように努めていただきたいと思います。他にいかがでしょうか。

 中村(幸)委員

22ページの生息環境調査の植生の調査結果が出ていますが、保護柵の内外を見ると、やはり外のほうはまだ食べられている。ただし水源林においては植生が回復してきていますが、まだまだ厳しい状況にあると思います。見ていかなくてはいけないのは、量的、次に質的な変化だと思います。これらの結果から見ると、林縁性・草原性的な植物が見られる程度であって、自然植生の回復だとブナ林、標高の低いほうだと照葉樹林。本来の森林の構成種が戻ってこないと自然植生の生態回復が見込まれない。従って今度の計画はこれまで通り捕獲圧をかけてということは植生側から判断すると適当ではないかと思っています。若干捕獲による植生回復の兆しが見えますので、今後においては、自然植生つまり陰樹林の構成種が林床に戻ってくるのかどうかということを生物指標とした目標を設置していただければと思います。シカの個体数からは密度に対する目標があると思いますが、植生側からは生物指標として、本来の自然植生の植物がまもなく林床に戻ってくるでしょうから、計画を今後においても取組んでほしいと思います。

 自然環境保全センター

植生のモニタリングは、自然環境保全センターの研究部門の専門スタッフが、市民の協力も得ながら実施しています。広大な面積を調査しており、今ご覧の調査結果は丹沢中にセットした調査地点を年度割りした一部です。それらを5年で一巡するくらいで行っています。シカ影響の指標となる植物種を見出すことも課題として認識しています。

今年度と来年度は、簡易な指標での調査を計画に基づいて実施しますが、それと平行して、詳細な植生の状況も見えてきていますので そういったものをいろんな角度から分析して進めていきたいと思います。

 中村(道)委員

糞塊調査のところですが、私が住んでいる札掛は増加していることになっています。私が目視した限りでは、以前に比べて相当減っている印象があります。5年間の調査の累積の中で一番多かった時なのか、それとも直近のデータを採用しているのか知りたい。

植生の回復に関して一度ほぼ裸地化した場所、そこの植生回復が数年の管理捕獲の効果で植生が回復してきた。専門の方に言わせると確かに不嗜好性がほとんどで、嗜好性はほとんど出ていない。樹種構成を見ても森林を構成する樹種という点においては、非常に心もとないというような意見は出ていますが、ほとんど裸地化したところから回復していることを見ると非常に大きな成果だと思います。私は小さな面積しか見ていませんが、回復している樹皮の中には明らかに森林を構成する最初の樹種、ウツギ等が出てきている。それが出てきているということは、少なくともそこに生息していたシカの数は相当減少しているのでなはないかと思います。柵の中と同じような状況に丹沢全域を一気に回復させようというのは、シカを0にするか、そうでなければ全域柵で囲むというような解決というか人間の要望としては少し急ぎすぎている気がします。後退してしまったものを回復させる努力は必要ですが、モニタリングを重視すると書いてあるので、もう少し時間をかけた取組みがあってもいいのではないかと思っています。

それからこれはここの事業というよりは丹沢の自然の再生かあるいは水源の事業になるかと思いますが、この数年ササが開花しています。しかも今年は一気に開花しています。昨年も開花しています。5年くらい毎年ササが開花しています。93年に丹沢の総合調査をした時に、ササの分布状況というものを当時は植物班ではなく動物班が実施しました。それを地図の上に落としています。その後の総合調査では継続していません。ササの開花によってササがどのように後退していって、それが鳥獣にどのように影響を与えているかを知る上で、ササの後退データをこの協議会が無理であればどこかで実施していく必要があるのではないかと思います。

 古田会長

大変貴重なご意見だと思います。中村幸人委員からご意見をお聞かせいただきたいと思います。

 中村(幸)委員

まさにその通りだと思います。自然生態系自然林の回復まで考えておそらく100年くらい待たないと可能にならないと思います。回復までいくプロセスですが、最初に草原性の植物、それから林縁性の植物、最終的に森林性の植物が戻ってくる。プロセスをおさえていくことによって今どの状態まで戻ってきているのかということを把握しておくことは大事だと思います。自然生態系の回復を目標としているところは自然林が回復するところまでいきますが、標高の低いところは必ずしも自然植生が回復してもしなくてもかまわない。林業地帯においては間伐によって光を入れて林縁性の植物を増やしてシカに対するバランスをとっていく。特に林業も含めて動物が入ってくるとか、必ずしも自然林まで回復しなくても構わないと思います。場所によって計画として予想すべき植生をエリアあるいはメッシュごとに様子を見ていく必要があると思っています。

 古田会長

だいぶ時間がかかりましたがこういう議論ができるまでに状況が改善してきているというのは私たちにとっても喜びだと思います。ササの開花についてはどうでしょうか。 

 自然環境保全センター

ササの開花についてですが、同じ問題意識を保全センターも持っています。自然再生企画課という部署がありますが、山に関わる現場を歩く人に呼びかけて、ササの開花情報を収集する取組みを進めています。一時期に一気に進む現象ですので、早期に情報収集して適切な方法で情報提供できるようにしたいと思います。

糞塊法ですが、手元にあるデータを見ても、22年度の極端に調査結果が低く出た年があり、それが影響しているのと、もう一つは中村(道)委員からご指摘のあったメッシュは、管理捕獲をやってきた保護区とそれに接して保護区だけれども管理捕獲を色々な事情で実施してこなかった場所、すぐそこに隣接する猟区が含まれています。おそらく大山寄りの方は、シカの高い密度の状態が続いていて、強い捕獲圧をかけていますが、そこの糞塊の状況が全体の中で影響した可能性があります。もう少し元データをご指摘の趣旨に沿って見ていきたいと思います。

 服部委員

植生の関係でお願いですが、22ページに植生の定点調査の結果、柵内で上回る傾向があると記載があります。先程議論があったように質的に量的にどのように推移しているのかもう少し書き込んでいく必要があると思います。

もう一つは7ページの丹沢の南麓C、現状での生息密度が2.7、目標が5です。目標が上回って現状が低いということ。大山・秦野B、現状が5.6で目標が5とほぼ変わらない状況にあります。25ページ考え方で捕獲が必要な管理ユニットが、猟区に該当するなど社会的又は物理的な条件によって管理捕獲の実施が困難な場合は、隣接する実施可能な管理ユニットで捕獲を実施し、その地域における必要な捕獲圧を確保すると記載がありますが、現状が目標を下回っているようなユニット、あるいはほぼ同等なユニットで7ページでかなりの捕獲をしているという状況にありますが、こうった形でこれからも行くのかきちんと説明をしていかないと何のための目標なのか疑義が生じると思いますがどのようにお考えですか。

 自然環境保全センター

7ページの生息密度の現状の数字についてですが、シカの生息密度は数字が出る方の生息密度は区画法という調査方法を用いています。冬場に山の見通しがよくなった段階で、ある一定のエリアを複数の調査員が同時に一定時間一時間半や二時間程度歩いて目視したシカを目撃した方向や時刻を地図に落として重複を除去して数を推定していきます。それを調査区画の面積から周辺の対象の広がりに掛け合わせていくことで頭数を推定したり、あるいはそのエリアの平方キロあたりの頭数という事で算出して出されるものです。どうしても実施時期が冬場に限られるということで冬の生息状況に引っ張られやすいという弱点があります。もう一つはたまたまそこにシカがいるいないというのは、その周辺で前日に狩猟が行われたとか、雪が降った雨が降った、その年の植物の生え具合、たまたま人間には分からないシカの都合など様々あって、その場所にシカがいつもいるとは限らないので、そういったものに左右されることもあります。丹沢南麓Cも県の管理捕獲と、それに接した形で市町村による被害軽減の捕獲、猟期には狩猟も行われていて若干数字が暴れやすいというかそういう場所でもあります。

25ページの方針に掲げているとおり、一つはなかなか社会的物理的要因で捕獲できないところは隣で捕っていくということもありますし、この現状に関わらず今の状況では丹沢の山域は、平均してシカは高密度な状態なので、基本的に一定の捕獲圧をかけて捕れる状況であれば計画していくと今のところ方針を立てています。今後植生の状況、捕獲の時の目撃情報や捕獲状況で、だんだんシカが捕れなくなってくることを想定していますので、そういった状況を精査しながら計画はきめ細かく柔軟に見直していくつもりです。そういったことも含めてこの協議会で議論していただければと思います。

 岩田委員

4ページで大雪の影響が今年あったのでどうなったのか期待していましたが、データを見ると捕獲数が74%下がっていて、39ページに参考資料でニホンジカ等の死体目撃情報がありますが、これを差し引くとあの程度の大雪でも自然減トータルでのシカの管理においてはあまりプラスにはならないことがわかったと思います。

6ページに囲いわな猟のデータが出ていますが、囲いわな猟の成果を期待していましたが、これを見ると思ったほどではない気がしますが、ワイルドライフレンジャーが頑張ってくれているのか実績が目立つ気がしますが、その辺どの様に解釈したらいいのか教えていただきたい。

 自然環境保全センター

大雪の影響ですが、4ページの狩猟が減ってしまったのは、狩猟者が山に入れなかった状況によるものです。39ページについては、大雪の影響が相当あるのではないかと想定して自然環境保全センターからいろいろな機関に、皆様にも照会がいったかと思いますが、目撃情報の収集を呼びかけまして、いただいた情報が重複を除くと67頭。発見されていないものもあると、少なくともこの倍程度は死んでいると思います。普段の冬の水準をはるかに超えるものと想定されますが、正直言って管理捕獲を計画してちょうど捕れなかった位のシカが死亡したような形になっています。30年前にシカが大量死する冬がありましたが、その年と比べると丹沢全域を見るとそれほどではなかったかもしれないが、局所的に中津川の奥や中川の奥で多く死んだところがあります。死んでいる状況の特長は、雪に閉じ込められて餓死するということが起きますが、今回の特徴は、沢に集まったところを雪崩で潰された形跡があります。カモシカの頭数もありますが、特徴としてはシカが死んでいるすぐそばにカモシカも一緒にぐちゃぐちゃになって死んでいるという状況です。今年の冬の大雪のシカへの影響は普段と違ったのかと思います。

ワイルドライフレンジャーの囲いわなの件はご期待に沿えず申し訳なかったのですが、丹沢で囲いわな捕獲をやるのは初めてのことで、大雪の影響もあって一番期待した時期に柵を開けて稼動させることができないなど、厳しい状況となりました。丹沢には植生保護柵がたくさんあり、森林管理と一体的にシカを頭数調整していく時に柵を使った捕獲という可能性もあると思いますので、引続きやり方を改良したり時期を選んで試行していきたいと思います

 

 岩田委員

貴重な情報をありがとうございます。このような大雪はなかなか経験できないので、情報を整理していただければよいかと思います。

質問ですが、15ページに生息密度の区画法のグラフがありますが、平成19年度20年度の間で丹沢湖のデータが変化しているのはどのように解釈したらいいのか教えていただきたい。18ページで行動特性調査を実施してGPSのデータがだいぶ集まってきていて、その中でいくつか移動パターンが確認されたということですが、要素としていろいろ考えられていて解析されていると思いますが、環境要素との関連がどのようになっているのか教えていただきたい。

自然環境保全センター

15ページの大きな落ち込みですが、私たちはドル箱と呼んでいますが、丹沢湖のユニットはものすごい頭数のシカが集まるところで、恐らく猟区に挟まれていることが影響していると思いますが、平成19、20、21年度のこの時期は一番管理捕獲の単体での従来の第2次計画の管理捕獲で一気に捕獲が進んだ時期です。メスをたくさん捕った時期でもあります。その後リバウンドしていないところを見ると大きな減少は捕獲圧の効果とみています。シカは移動する動物ですので、そこが怖いエリアになると多少食べ物の条件が悪くても他へ移ってしまうことも考えられるので、今心配されるのは丹沢湖の隣の世附猟区は、過去の台風災害の影響で林道が通行できない場所が多く、あまり捕獲圧がかかっていないので、そちらのほうで密度上昇がおきているのではないかと懸念しています。シカが移動するということを踏まえてこのグラフを見ていただければと思います。管理捕獲の効果は一定のレベルで出ていると思います。

行動圏は環境との関わりが大きな知るべきポイントなっています。まだまだGPS個体を装着したケースが少ないので十分な解析はできていませんが、これまでの解析で森林整備などにより食物条件が改善したところに行動エリアが重なってくるケースが見られますので、その点は一つ関わりがあるかと思います。一方で私たちがなかなか広域レベルで把握できない局所的な要因、例えば法面に草が生い茂っているとか、冬になってもここだけは植物が残っているとかそういった局所要因もあるのかもしれません。もう一つは社会的要因です。狩猟ができる場所とそうでない場所の関わりで、ある時期になると猟期前にシカが移動するという移動パターンがあります。往復移動型というのは日常的に行ったり来たりするので、あまり狩猟に関係ないと見られますが、季節移動型と見られる18ページの図の「個体1106」の場合は、これは保護区と可猟域の間を季節的にあたかも人間のカレンダーを知っているかのような移動をします。このような社会的要因も関わっているようなことも推察される状況になっています。今年も十頭程度装着を目指していますので、装着個体数を増やしてデータを積み重ねて解析していければと思います。

 岩田委員

これからデータを解析されると思いますが、私は丹沢のような場所ではなく、都市緑地の調査をやっていることが多いですが、例えば都市緑地ですと林縁部の効果が非常に大きく、シカがどの様なところを移動しているのか林縁効果など少し絞って解析をしていただければいいかと思います。

 古田会長

大雪による死亡ですが栄養状態や体重の調査はできていますか。

 自然環境保全センター

報告された死亡固体はほとんど白骨化したり腐ってしまったりで、個体そのものの原因分析はしておりません。今年度も例年通り管理捕獲で捕獲された個体の栄養分析をしています。今日も担当者にデータを出してもらいましたが、大雪の前と後で著しい栄養状態の変化がみられたかというと必ずしもそうではなく、全体として栄養状態は改善傾向を示しました。今回顕著に落ち込むのではないかと予測しましたが、実質的にはそうではありませんでした。大雪の後、通常ですと3月の管理捕獲はあまり獲れませんが、今年度に限っては、雪が消えかけて山に入れるようになってから最後に実施した管理捕獲で相当数シカが獲れました。この時期のシカの栄養状態が悪いことは確かにありました。脚を折ると骨髄がゼリー状に出てしまうのを久しぶりに見ました。雪で閉じ込められたシカは栄養状態が下がったと思われます。今生きているシカはさほど影響を受けていないと想像します。

 中村(道)委員

目撃情報が少ないというお話しがありましたが、私は多いと思います。今回の大雪による個体の情報を下さいと言ったのが非常に短期間です。猟友会のある方がそういったデータを出したほうがいいのではないかと私が聞いて、それを何かの委員会を通じて言って実施になりました。非常に短い期間ですが、これだけ集まった。前回の大雪の時は、当時は山の中に入っている人間が非常に多かった。フィールドに出ている学生も多かった。山で仕事をする県の職員。あるいは林業関係の人。こういった人達が積雪の中でも仕事をしている人達がかなりいました。そういう人達の情報がものすごく入っていたので、今回の情報は短い期間の中で周知もされない中でこれだけ集まったということは、私はこの数倍の数字だと思っています。

囲いわなですが、確かに成果は出ていなかったかもしれませんが、一つの新しい取組みとして成果が出なかったからと躊躇するのではなく、手法を変えるなどして是非色々な形での取組みをしていただきたいと思います。よろしくお願いします。

 古田会長

今のご意見はなんらかの形で記録に残していただけるといいと思います。もっと他にもそういう経験を持っていらっしゃる方がいるかもしれないので。

 中村(幸)委員

先程、服部委員の方から植生の変化を質的に捉えるには、ちょっと不十分ではないかという話がありましたが、私も読み取るのに少し苦労しましたので、保全センターさんはたくさんあるとお話しされたので出し惜しみされないようお願いします。

 

【平成26年度神奈川県ニホンザル保護管理事業実施計画について】

 事務局 資料説明 省略

 古田会長

ただ今ご説明いただきました実施計画についてご意見ご質問等がありましたらお願いします。

 新堀委員

4ページの捕獲数のところで、捕獲数を90あるいは70とありますが、計画数の359と差が大きすぎますがその辺の設定はどうなっているのでしょうか。

 事務局

359と比べると大変に少ない数字になります。この中で新たな加害群、加害集団については、生息が確認できなくなる、あるいは加害集団、加害群ではなくなるまで捕獲ができるということになるので、群れの全頭が計画数として計上している関係上157頭計画に計上し、実際捕獲されたのが17頭です。実際新たな加害群について積極的に捕獲というより分裂防止あるいは、生活人身被害防止のほうが現実的な被害の状況を踏まえて優先的に取組む必要があると聞いていますので、全てを一斉に捕獲するという状況にはないと、また新たな加害群について山の方に捕獲もままならないということもあり、地理的な条件を含めて分裂防止や生活人身被害に力を入れているということで、分裂防止、生活人身被害は73頭捕れたのに対して新たな加害群の方はそのような状況で、最大限の頭数、計画数に比べてこれだけ乖離が出てしまったという結果になっています。

 新堀委員

実際この数字が出るのはやむを得ないと思いますが、例えば計画数で202や359を出したのには根拠があって出したと思いますが、その辺はどういう理由、根拠において出したのですか。

 事務局

全体として分裂防止については、群れの頭数が多いということで分裂がしなくなるレベルまで獲っていくということがあり、経ヶ岳、煤ヶ谷、鳶尾は昨年度までの2年間で40頭まで落としていく考えがあります。そうした中で計画を立てています。積み上げた結果202頭という状況です。

また西湘地域については、絶滅が危惧される地域個体群であり、生息数も西湘地域全体で100頭前後ですのでその辺も含めて計画を立てているところです。

 古田会長

丹沢の地域個体群は人身被害が平成25年には非常に多いです。これはどういうことですか。それに対してどういう対策をとっていますか。

 事務局

丹沢地域の人身被害は46ページに内訳が記載されています。現在、細かい事情は把握できておりませんが、引続き追い払いと、加害レベルの高い個体は群れのレベルに関係なく捕獲できますので、おそらく加害レベルが高い個体は全体のうち少ない数になると思いますので、そういったものに対しては、個体を識別して加害個体捕獲ということで個体数調整とは別に捕獲が考えられると思います。群れ全体に対しては追い払い等の強化ということで計画としてはそういう形になっています。

 湘南地域県政総合センター

湘南管内の秦野市の30件という数字は具体的にひっかかれた、何か接触があったということではなく、市民の方から通報が入った際に非常に怖い思いをした、威嚇をされた、あるいは傷ついた、ショックを受けたというところが30という数字になっています。伊勢原についても具体的に何か深刻な人身被害を受けたというような話は伺っておらず、同様の脅威を感じたというようなところが数字にあがっています。

 森委員

サルは群れで行動するので、全体で個体数が1,000頭と出ていますが、個体数の議論も必要だと思いますが、群れの数は最終的には人間とサルの棲み分けができて、人的被害もなく、農業被害がないというのが最終的な目標だと思いますが、今の群れは分裂させたくないですよね。無くなると問題だと思いますが、全体の群れ数を将来目標として掲げて個体数がどのくらいになるのが目標なのか教えてください。

1,000頭のうちGPSの話がありましたが、大体概ねどのくらいの数が装着されていますか。

 事務局

目標とする群れ、頭数、丹沢の山でどうやって人と棲み分けてサルが生息していくのかというところは、現在の計画では計画されていません。頭数は大事ですが、群れの数が重要であるということと、群れが分裂すると被害が拡散してしまうというと言われているので、今は集落環境の整備、あるいは追い上げ追い払いと防護柵を含めて、分裂防止のための個体数調整を組み合わせて対策をやっていく状況で、目標は何頭か、どの場所にどの群れを押し込めるとか具体的な目標は今のところありませんが、今後については何らかのもう少し分かりやすいような見える形の計画というのも考えていきたいと思っています。

今日は羽山部会長が出席されていませんが、これまでの議論の中で神奈川のニホンザルの場合は3つの地域個体群があるということで、まず西湘地域個体群については100頭ぐらいしかいないということで神奈川のレッドデータブックでも希少種であるということに なっています。そもそも環境省のガイドラインの中で、成熟個体1,000頭というのが種の絶滅の恐れがあるという考えがありましたので、成熟個体1,000頭というと子供をいれて1,500頭くらいのイメージだと思いますがそれが基本的な考え方としてあります。

ただ丹沢で500~600位。南秋川は行動域が東京都と山梨県に分かれて、相模原市さんでもご苦労されていると思いますが300くらい。本県に関係する群れとしては300位。サル専門部会でもこれまでの取組みの中で、多少分裂もあったけれど今も安定して900~1,000頭位の位置付けで拡大していない。保護管理としては非常に成果が上がっているという学識専門家、羽山先生を含めた評価です。こういった中で取組んでいる。ただ実際に被害を受けられている里地の方に多く、丹沢もすでに分裂して多くの群れがあるという位置付けからすると、いかに人と棲み分けるかということで森委員がおっしゃった通り追い払いをやっています。ニホンザルについてはニホンジカと違う対策をしていると考えています。群れとしては安定しているという状況ですが、引続き被害が発生している現状があるのでそれは対策をしなければいけない。それぞれの3つの地域個体群はそれぞれの数も違うということで考え方も多少違っていますので、その中で考えていて、試験的に厚木の群れの中では一群れが大きくなりすぎると90や100頭になると70を越えると分裂するという話がありますので、一群れ40頭ぐらいにしましょうという議論の中で試験的に取組んでいます。一群れ40頭くらいが一定のラインかと思っています。それがどこにいるかによって人や農業に発生すると問題になるのかなと思います。いくらいても山中にいるのは何の問題もなく、比較的山の中にいる群れには捕れていない。新たに分裂している群れについては全部の群れの数の個体数を上げていますが、山中から出てこないと捕れないというものもあり、捕れていないという現状があります。そのような考え方でこれまでの今年の部会のレベルではこれまでの取り組みは一定の評価はされるべきだという話できています。被害が発生している状況があるので、そこは引続きそれぞれの事情がわかれているのでその中で取組んでいくべきだという考え方です。

 森委員

相模原市が悩ましいのは東京都、山梨県とまたがっており、東京都、山梨県は銃による殺処分もされていると聞くのでK群は非常に怖くて、そこはぜひ前にも申し上げましたが東京都、山梨県さんとそこのところをどうしているのか、あるいは失敗の事例になってしまったのかどうか検証していただいて横断的な調整をお願いしたいと思います。

 岩本委員(代理出席)

厚木市から委託されて農協で個体数調整を行っています。獣医と捕獲業者と一緒にやっていますが、40頭くらいが妥当ということですが農家の方はそうは思っていません。40頭いれば一日来れば農家の作物は全滅です。4ページですが、10頭処分して47頭放獣、57頭捕獲しましたが、昨年から性年齢区分ということで捕獲の対象が若干変わったので57頭捕まえましたが10頭しか個体数調整ができませんでした。煤ヶ谷も同じような形でした。鳶尾の場合は41頭捕まえていますが、こちらの場合は愛川町の方に行っている期間が半分くらいあり、合計で93日やりましたがその内の40日くらい愛川町に行って厚木には出ていなかった。その時被害はなかったけれど捕獲ができなかった。厚木に出ていれば倍以上は捕獲できたのではないかと思っています。農家の方が言われるのですが、鳶尾群に2年前からイノシシがかなり出るようになりました。それが本当にあっているかどうかわかりませんが、イノシシが来ている間はサルが出なかった。イノシシを捕まえてからその地区にサルが出るようになったと思います。案の定、5月にサルが全然出なかったのに3頭イノシシを捕まえた後サルが出るようになりました。

表の中で確認したいことがありますが、煤ヶ谷群13頭個体数調整をしているということですが、私の記憶では9頭のはずですが、伊勢原市か清川村で4頭捕まえたか確認したいのですが。

47ページに今年の個体数調整の頭数が載っています。43ページには昨年度の頭数と結果が載っていますが、オトナメス経ヶ岳計画4頭、鳶尾15頭、煤ヶ谷5頭ということで、今までオトナメスが処分できなかったのですが、24頭計画いただきました。しかし捕まったのは13頭すべて放獣ということで処分が一切できませんでした。理由は10歳以下のオトナメスだけ処分、10歳以上は処分できないということだったのでした。

個体数調整が始まって7年経っています。その前はワカモノまではオスでもメスでも捕まったら処分していいことだったので、10歳までの若いオトナメスはいないのではないかと思っていました。10歳以上のオトナメスが鳶尾群の場合は40頭くらいいる。いくら捕まえてもこのサルは捕まらないのではないかと思います。15ページの丹沢地域の個体群、鳶尾群、群れの維持に関わらないと判断できるオトナメスは試験的に捕獲していいということなので10歳以下というのはないですね。

 事務局

今年度の計画からです。

 岩本委員

今年度からいいということですね。年齢区分を今年も同じように行うということなので 鳶尾群の場合は若干変わるかもしれませんが、他の地域はこのままいくと去年と同じように半分くらいしか処分できないのかと思います。

 事務局

厚木市の25年の実績の煤ヶ谷群の13頭というところの集計については確認をとり後ほど回答します。25年の実施状況と26年の計画ですが、15ページの鳶尾群の話しが一番上にありますが、今年のサルの専門部会で鳶尾群については10歳以上のオトナメス、経ヶ岳・煤ヶ谷と同じ考えではなく、試験的に実施してきましたが、やはり無理だと、実態としても群れでメスが捕獲された時に他の仲間が留まる場合とそうでない場合があるということで、そうでないメスの場合は群れに対する影響力が小さいだろうと、影響力がないだろうということで群れの維持に関わらないと判断できるオトナメスは捕獲していこうとこれも試験的に行うことで鳶尾群については、実際困っている側からすると一歩前進した捕獲のスタンスになっています。厚木市が絡む鳶尾群と経ヶ岳・煤ヶ谷については、それぞれ群れの状況があるので、その中で判断していかなければいけない。他の群れについても、山中にいて人に被害がなければこのような話はないわけなので、ここのところでバランスをとりながら考えていきたいと思っていますが、鳶尾群については地域が地域なので試験的に一歩ずつ取組んでいる状況です。

 岩本委員(代理出席)

43ページの経ヶ岳ですが、47頭放獣していますのでどうなのかわかりませんが、アカンボウ9頭コドモが24頭放獣しています。あわせて30頭以上放獣しているので今年の処分対象がコドモメス2頭コドモオス2頭と少ないので、県の方では40頭前後が個体数にちょうどいいということなのですが、よく考えていただければと思います。

 事務局

15ページの中段ですが、放獣も非常に多いということもありまして、新たな取り組みとして、囲いわな、麻酔銃こういったものを使いながら処分できるものをなるべく選択的に捕獲していく試みを今年から始めていきますので、推移をみながらご理解いただければと思います。

 岩本委員(代理出席)

獣医さんが麻酔銃を使うのを怖がります。麻酔銃をやったからといってすぐ寝てしまうわけではないので、打ってから10分くらい動き回るので、驚いて道路に出て事故でもおきたらどこの責任になるのか、そういったことがあるので、やるなら山奥でやるしかない。その場合予算がまた別の予算がかかってしまう。オリの個体数調整は日数的に半分くらいになってしまうかと思います。

 岩田委員

12ページの表ですが、丹沢の数の変動が非常に大きいことに気がついていろいろ見ようと思いましたが、あきらかに表やグラフで変動があるところについては、簡単でいいのでコメントをつけたほうが誤解がなくていい気がします。

変動の相関を見ようとすると、まず6ページをみてどこに個体群がいるか確認して、隣の表で群れの構成を確認して、10ページで加害レベルを確認して、前に戻って4ページで個体数調整を状態を見ますが、まず直近のデータでいいので一つの表にしてある程度相関を見やすいようにしていただけるとありがたいです。無理なお願いで申し訳ないですがぜひお願いします。

 古田会長

今年は間に合いませんがご検討お願いします。

 中村(道)委員

前回も発言しましたが、目標がなくて数値だけが出ている。目標が書けないということでしたが、そこで部会では保護管理の評価がされていると。シカですと高標高域の植生が回復するとか、農業生産地の被害が軽減するとか、林業地の被害がなくなるとか、そこで保護管理の成果が評価される。サルの場合は安定的な生活、そこの部分での保護管理の評価ですよね。被害軽減は同時進行して保護管理の効果ではないのかなという気がずっとしていますが、単純な疑問ですがそこをお答えいただきたい。

 事務局

保護管理の目標としては第3次ニホンザル保護管理計画、地域個体群の安定的な維持というのが一つ目にあります。農作物被害の軽減、生活被害人身被害の根絶というような目標。第3次計画5年間の計画で目標として定めていて、そのためにモニタリングをしながら人の生活圏とサルの行動圏が重複しているところを解消させるために様々な追い上げ、追い払い、集落環境整備、個体数調整を行っているところです。

被害が中々無くならないというのが現実ですし、人への生活被害が増えているところでは目標に対して農作被害については思うような方向には向かっていないという状況ではあります。その辺りご指摘のご意見を踏まえて今後積極的に取組んでいきたいと思います。

 中村(道)委員

生活被害は他の野生動物とは比べ物にならないくらい切実なものがあると思います。その地域の人にとっては。保護管理の手法、取組みが、毎回毎年毎年同じ報告です。シカのほうがまだ先に進んでいるような気がします。もう少し一歩進むような内容に変わらないかという感じがします。

 事務局

中村委員のご指摘の点は非常によくわかります。私も1年間やってきて、人に対する農作物も含めて人身被害も含めて、それが減ったかどうかはわかりやすいので、明確な被害軽減ということだと思います。ニホンザルの保護管理は、1年前に比べるとだいぶ進んでいるのかなという気は逆にしています。厚木市が絡む3つの群れですが、7ページを見ていただくとわかりますが、群れの数はそれぞれ違う。ある程度冬の時期の一定の時期にカウントしている。それ以降の捕獲等が進んで殺処分したものが減ったと見込んでまた次の年それを母数にして計算しているので、ある程度の数になると分裂するだろうというのは科学的な知見で議論していただき、一群れ40頭というところで、これは画期的な話で試験的に取組み始めたというのが去年です。中村(道)委員おっしゃるように、ニホンジカとはまた違うレベルの話というのは私もわかります。個別事情でいうと問題になっている鳶尾群は現地の状況からいって居場所がないという現状があるというのを十分承知している中で、また一歩さらに26年度の計画では進んだのかなということで、そもそも地域個体群を維持する群れを維持するということでメスをどうするかという考えがある、ある程度の地位のメスはそれを殺処分、獲ってしまうと分裂するといった考えを元にサルの管理がされている中で一歩進んできたなと思います。

個体を特定した上で麻酔銃を使用するという決め細やかな対応も進んでいるのかなという考えです。中村(道)委員ごもっともな点なので、3次計画の中間年ですので、次の計画の中で、サルの地域個体群の安定的な維持というのが最初にあります。それから人間に対する農作物等被害の軽減、生活被害人身被害という並べ方をしている中で、そこから議論をいただくのかなと思います。サルは人に危害を与えなければいていいものというそもそもの考えがある。シカもそうですが。ただ人間と一緒に生活をしている状況にあるので、必ず人間から見ると威嚇されたとか、そういう程度でも通報されて件数になっていってしまう。そういった点も厳密にするのか議論があろうかと思いますが、実際に県民の方の声があればそれもカウントしています。シカとはまた違う対策ですが、比較すると全然違うのではないかと思います。ニホンザルの保護管理の世界ではこういった形で進めてきています。群れを分裂させないそういう意味では今の取り組みはきちっとできてきたという評価です。人身被害は本来無くすべきものですから、そういう評価ではなく、実際に増やしていないそれが他県や管理をしていないところがほとんどなので、全国の実態を見るとおそらくどんどん増えっぱなし、あるいは山梨は撃って殺している、それはどんどん群れが分裂するなりいろんな形になってもあまりよく把握されていないという実態がある中では神奈川の保護管理というのは形としてやってきた。さらに進めてそれぞれの群れのあり方を見ながら実際に人に危害を与えないような取組みを群れ単位で考えるという段階にするという状況です。

 新堀委員

あまり話題にならないし、実際には実害もないのではないかというところですが、サルは群れを成している場合が普通の状態です。しかしたまたまハナレザルというのがあるわけです。屋久島で山に入っているとき弁当を食べていたら一匹のハナレザルが来てやられました。相当怖かったです。結局車の中に逃げ込んで弁当を食べましたが、フロントガラスの上に乗って動かない。歯をむき出して威嚇します。神奈川県ではおそらく経験できないと思いますが、神奈川県の場合ではハナレザルの被害というか特殊なケースが報告されたことはありますか。

 事務局

ハナレザルが県内で発生することはあります。昨年度、横浜、横須賀三浦地域のほうまで1頭オスが来たこともあります。どうやら山の方に戻っていってしまったということで、人身被害や何かを壊したということはなかったということで、最近具体手的な被害が生じるようなハナレザルの話は聞いていません。

 岩本委員(代理出席)

被害は出ていないが毎年2~3件程度街中に出てきます。2~3週間前も全然サルがいないところに3頭出てきました。厚木市の話だと高森の集団で3頭出てきた内1頭は交通事故で亡くなったと聞いています。毎年家の中に入られるという家もあります。被害は出ていないけど毎年2~3回家に入られるそうです。

 上野委員(代理出席)

箱根にいるサルは6ページに分布図がありますが、S群ということで箱根の湯本から小田原市、南足柄市のほうを年間通じて移動します。それぞれで追い払いをやっている状況ですが、先程、この辺のサルは西湘地域の個体群ということで県のレッドデータブックに載って保護されていると絶滅危惧されるという話もありました。一方この個体群4つに分かれていてS,H,T1,P1ということで、その中でもS群については、凶暴であるということを聞いています。実際に被害も46ページの下の表に西湘地域個体群が435ということで合計の2月3日近いことになっています。加害レベルも10ページS群がずっと4~5の最高レベルを維持しています。特に小田原市においては、人に危害を加える、凶暴になって襲いかかるようなことも聞いています。小田原市では凶暴なサルを特定して3頭については捕獲をしていいという許可を得たと聞いています。

そうした中、箱根でも人身被害等があり、西湘の個体群を保護していく中で群れが4つあり、その中で必ずしもS群が必要かどうかそういったことをこれから検討していただければと思います。他の3群を残すだけで西湘地域の個体群が維持されるのであればS郡全体を個体捕獲するなど、乱暴な言い方かもしれませんが、それだけ住民に被害をおよぼしている、逆に住民が困って実際に小田原市ではワナをかけてかかっても、捕獲の許可を得たサルでないので逃がすということも聞いています。せっかく捕獲したサルを何故逃がすのという声もあるそうです。住民生活等に被害を与えるものは、西湘地域の個体群というこの中でできるようであれば全頭捕獲駆除そういったことも検討していただければと思います

 事務局

S群については加害個体を捕獲するということで捕獲を進めていく。また加害個体の個体を識別しなければいけないという問題もあるので、識別もなんらかの形で識別できるようにしていくということで部会のほうでも議論されていますので、加害個体の識別をして個体の捕獲処理も進んでいくものと思っています。

今後S群のあり方についても、4次計画に向けて専門家の方の意見もお聞きして様々なご意見もあると思いますので、そういった意見も十分に把握しながら検討していく課題だと思っています。

 岩田委員

ハナレザルの話があったので補足ですが、私は近郊緑地保全地域、円海山や北鎌倉を定期的にモニタリングしていますが、雪が降ったあと足跡が残るので調べに行きますが、毎年サルの足跡があります。だいたい1個体か2個体です。昨年サルが問題になって市役所の近く、鎌倉駅の西口から少し入ったところで朝早くにきゅうりを食べている個体の写真を私に送ってきた人がいます。被害はなかったみたいですが、身近な場所に出てきているのは確かです。

 古田会長

まだご意見がお有りかもしれませんが、平成26年度のニホンジカ・ニホンザルの保護管理事業実施計画案についてはこのくらいで議論を終えさせて頂きたいと思います。本協議会としてこのまま承認することとしてよろしいでしょうか。

「異議なし」

 古田会長

ありがとうございます。それではこれをもちましてニホンジカ・ニホンザルの検討はおえさせて頂きたいと思います。

続きまして、第3の横須賀三浦地域におけるイノシシの取扱についてです。事務局から説明お願いします。

 

【横須賀三浦地域におけるイノシシの取扱について】

 事務局 資料説明 省略

 岩田委員

今回外来鳥獣等に入れることに多少疑問に思っています。この件の前に私がイノシシの可能性である足跡を鎌倉の緑地に小さな川の流れがあり、その中の土砂が堆積しているところに20個くらいの足跡を見ています。ところがそういう環境なので副蹄を確認できなかったのと、足跡が成獣にしては小さすぎたので、最初ぱっと見たときにイノシシだと思ったけど、今まで全く記録がないのでおかしいだろうということで不明種扱いにしておきました。例えばキョンなどにも足跡が近かったため、明確な足跡が残っていなかったので保留にしていました。その後、実は2012年2月に田浦でイノシシが確認されて、5月に鎌倉の岩瀬で間近にイノシシらしいものを見たという人がいたりとか、いろいろ情報があって今回の上山口の年数あっていますか。2012年に記録が出てきたと思いますが。平成25年になっていますが。それも捕獲されたという情報を得たので、私も鎌倉との関連があるので葉山町の担当者に伺っていろいろ情報交換したりもしましたが、その後今日は日数を調べてこられませんでしたが、浄明寺緑地という逗子市と隣接している鎌倉市の緑地ですが、その中のある一角には明らかにイノシシが作ったと思われる穴がぼこぼこ見られたり、痕跡だけですがそういうのもあるのでDNA鑑定されているということなので、外来鳥獣とは位置付けが違ってくるので頭から外来鳥獣の扱いにしていいのかどうか、ハナレザルがきていますし、数年前から2010年くらいから鎌倉にずっといなかった、大正以降全く記録がなかったキツネが見られるようになったりとか、鎌倉までは来ませんでしたが藤沢市まではシカがきたり、大型の獣が見られるようになってきた。イノシシがきてもおかしくないのかなという気がします。ハナレ個体である可能性もあるし、取扱いをある程度慎重にしたほうがいいのではという気がします。情報をもう少し整理されたらいいかもしれないです。急に資料が昨日来たので情報整理できなかったので、手元にある情報を整理してからメールでお送りしたいと思います。よろしくお願いします。

 事務局

確かにどうやって来たかをたどるのは難しいということで、今までイノシシの捕獲、横浜、綾瀬で平成19年に捕獲したという実績がありますが、平成12年以降は相模川のこちら側では捕獲された実績がないと、そういった中、横須賀三浦地域に現れて例えばこっちに来るには川を渡って人口も多い中何の目撃もなく来るのだろうかと、それだったらおそらく人が持ち込むというほうが可能性としては高いのではないだろうか。人為的にとはなかなか証明できないので100%そうだとは言えませんが、状況証拠、可能性としてはその方が人が持ち込んだほうが見られないで持って来れるだろうという考えのもとに出しています。DNA鑑定できてどこ出身だとわかったとしてもそれが必ずしも人為的どうかはわからないですし、100%というものはありませんが、イノシシについては、人に対する危害の危険性が非常に高く、今定着を許して繁殖を許してしまうと取り返しがつかないことになってしまうという中、有害捕獲というやり方ではあるものの、やはり積極的にやっていかなければいけないのかということで提案しましたが、当然慎重にという話もありますので、追加の情報がありましたら提供いただけるようでしたら非常に我々としてもありがたいと思っています。

 岩田委員

色々情報があり私のところでも整理できていません。というのは一般市民からの情報はどこまで信頼できるかというのがあり、それでなかなか公表しなかったというのもありますが、イノブタとの識別が私もよくできないですが、パッと見たときにイノブタかどうかわからないかもしれないし、例えばイノブタを飼っているところはどのくらいあるか調べたりして、その中で逃げた情報も得られませんでした。DNA鑑定されているからイノブタかどうかわかると思いますが、本当のイノシシかどうかまず疑わなければいけないし、市民の情報は特に写真が撮れないので足跡しかわからないので、信頼度の問題も当然あると思います。例えばイノシシは道路を歩いたり、キツネの例で言うと最近河川法が変わって河川の整備が自然生態系に配慮した形でかなりやっていただいています。河川沿いに移動している動物も多いようです。キツネを最初に見た例は川から上がってきて、深夜3時ごろとことこ歩いてきて私はバイクで移動していたのでパッとすれちがって気がついて走り方が違うので、最初は犬かネコだと思いましたが、Uターンしてみたらキツネでした。そういうこともあるので、絶対にないということはないかもしれないので、可能性は検討していただけるといいと思います。すぐにはできませんが今月中には情報を整理していますので関係者にはぜひ参考にしていただけるといいと思います。今後イノシシと共存するのかどうするのかどうか難しい問題だと思いますが、ぜひまた皆さんの知恵の拝借をよろしくお願いします。

 中村(道)委員

もし捕獲を前提としてお考えなら資料を書き直したほうがいいと思います。というのは被害金額が書いてあります。もし新聞を通すのかどういう形で表に出すのかわかりませんが、もしこういうものが表に出るとこの金額だけで動物を殺すのかという人が出てきます。この長い時間の中でイノシシの目撃がいままでなかった。それが突然イノシシが目撃されたということは誰かが持ち込んだ可能性があるわけです。あるいは飼っていたイノシシが大きくなったので放したとアライグマと同じで、そういう可能性もあります。そういう予測も書き込んでいったほうがいいのではないかと、ただ農業被害が発生する恐れがあるというように、いわゆる状況報告だけで捕獲しますよというよりは、もう少し普通の人が見て分かるような、例えば農業被害が発生しているが、もっと大きくなる可能性があるとか、イノシシは例えば対馬のように今までいなかったところに鉄砲撃ちが自分たちが撃ちたいから入れてしまったら取り返しがつかないくらい増えてしまいました。そういう事例も出しながらこういうところに説明したほうがわかりやすい気がします。

 岩田委員

葉山町の方と話をしてわかったことですが、かなり強行的に最初に駆除ありきで捕獲してしまったというのがあったようで、厳密に言うと鳥獣保護法とかに違反するのではないかという手順のミスがあったような気もします。今後イノシシの件に限らず、ハナレ個体が出てくることが今後もあるかもしれない。となるとその時に県としてどのように対応するかとやはりこれがいい機会なので考えておいたほうがいい気がします。これだけでなく検討お願いしたいと思います。

 

 古田会長

いただきましたご意見をご検討くださってよりよい方向へと持っていっていただければと思います。イノシシの取り扱いについてはこれくらいにさせていただきたいと思います。まだ報告事項がございますので事務局からお願いします。

 

【鳥獣保護法の改正について】

 事務局 資料説明 省略

 岩田委員

体系のところで一種と二種となって分かりやすくなった気がしますが、ここに書いていないもの、例えば特定外来生物のアライグマとかそのようなものの扱いというのは別枠のままになる形になるのですか。

 事務局

外来生物法の対応ですので、そちらのほうとあわせて変えるとは聞いていませんので防除実施計画は現在のところはそのままだと理解しています。

 岩田委員

県でも種の多様性の関連で進められていると思いますが、その中での反映というかそれはどうなりますか。

 事務局

内容的には麻酔銃の話や、夜間銃猟の話などで、現実的には神奈川県が取組んでいるような内容で、この計画に変わったからといって影響ないと考えています。

 古田会長

本日の協議会全般にわたって委員の皆様からご意見ございますか。事務局から連絡事項はありませんか。ありがとうございました。それでは長時間に渡って有益な議論をさせていただくことができました。以上を持ちまして平成26年度第1回鳥獣総合対策協議会を閉会させて頂きます。ありがとうございました。

本文ここまで
県の重点施策
  • 未病の改善
  • ヘルスケア・ニューフロンティア
  • さがみロボット産業特区
  • 県西地域活性化プロジェクト
  • かながわスマートエネルギー計画
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