平成25年7月審議結果

掲載日:2018年3月23日
様式2-2

次の審議会等を下記のとおり開催した。

審議会等名称 神奈川県鳥獣総合対策協議会(平成25年度第1回)
開催日時 平成25年7月3日(水曜日)14時30分~17時00分
開催場所 神奈川自治会館 8F 805会議室
出席者

新堀豊彦 ◎古田公人、羽山伸一、石井信夫、中村道也、岩田晴夫、
〇由良竜一、服部俊明、井上勇、坂井敏純、森晃、小林慎一、厚木市農業
協同組合指導販売部主任 岩本真一(代理出席)
(◎は会長、○は副会長)

次回開催予定日 平成26年2月
問い合わせ先

自然環境保全課、担当者名 貝本

電話番号 045-210-4319

ファックス番号 045-210-8848

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下欄に掲載するもの
  • 議事録全文
要約した理由  
審議経過

平成25年度第1回神奈川県鳥獣総合対策協議会

【平成25年度神奈川県ニホンザル保護管理事業実施計画について】

事務局 資料説明 省略

古田会長

ただ今事務局より説明がございました実施計画について補足、ご意見ご質問がありまし

たらお願いします。

羽山委員

サル部会の部会長として補足を二点させていただきます。一点目は付属資料として平成25年度の各市町での 保護管理事業実施計画図としてカラーの地図がついていますが、これを昨年度から各市町にお願いをして作成をしています。第3次計画の中で実施計画案の6ページをご覧ください。それぞれの地域個体群ごとに群れが重なり合って、おしくらまんじゅう状態で里山に分布していますが、第3次計画の中では、それぞれの群れの大きさを調整して、最終的には適正な人とサルとの棲み分けができるような場所に追い上げていこうと計画しています。それぞれの市町でそれぞれの群れに対して、どのような対策をどこで行っているのか、その効果がどうだったのか、それから、それぞれの群れをどこの市町を越えて動くので、どこの場所に定着させるのか、そんなことを検討するための資料が今までありませんでした。そこで、昨年度からこういった地図を作り、ようやく全体像が見えてきました。この地図には現在、出没地点とか、被害の発生場所、追い払いの方法、広域電気柵の設置状況、あるいは設置計画、こういったものが地図で示されています。これを隣接する市町で突き合せながら、最終的にはそれぞれ追い上げ場所、定着場所を決めていくということを今後作業としてやっていかなければいけないということになります。ただ、対策上もちろん広域的な検討としてはこのスケールが必要ですが、集落ごとで基本的には被害対策をやっていかなければいけませんので、今年度は計画案でいいますと15ページ、生息環境整備の下に集落環境調査と書いてあります。集落ごとの農地の管理状況、耕作状況、そういったものを地図化して、具体的な現状と対策の効果検証に役立てていこうというもので、集落のかなり詳細な調査をやっていくことになります。これはだいたい1月1日,500、1月2日,000位のスケールで地図化が必要なので、これをなんとかモデル的にいくつかのところでやって、それを全域で普及させていきたいと考えています。

もう一点の補足は個体数調整についてです。個体数調整については14ページ15ページにまたがって書かれていますが、神奈川県では第1次計画から原則としてオトナメスの捕獲を行わない、第2次から分裂による被害拡大防止のたまの個体数調整ということで、だいたいサルの群れの場合は70頭前後を境に自然に分裂していくので、例えば川弟群の分裂は自然の分裂だと思います。その70頭を越えない範囲で群れサイズを調整することで、これ以上群れを増やすのを抑止しようという意図で対策を行ってきました。今のところ過去5年間捕獲による分裂は神奈川県では起こっていません。他県には非常に稀なことだと思います。他の県ではだいたい5年あれば2割3割群れ数が増えていくのは捕獲をやっていると普通に起こります。ですから、そういった意味ではこの進め方で問題なかったと評価していますが、ただこれから群れの適正配置をしていくときに、目標とする群れの大きさというのを今後検討していかなければいけない。それから事務局から説明があったように、オトナメスを捕獲しないと、当然のことながらだんだんメスの割合が増えていきます。群れの方向性の不均衡、当然繁殖をしますので、繁殖率の低下がなかなか難しいということで、全国でも始めてだと思いますが、10歳未満のオトナメスについて試験的な捕獲による群れのサイズの調整を行うということを今年から決めました。ただ、あくまでも実験的なものですので、実際には厚木市に主導していただきますが、慎重に進める、それからモニタリングの結果を基に順次軌道修正をしていくということで、あくまでも今回の計画数というのは暫定的なものと考えています。もしこれが技術として確立できれば、徐々に全県での対策に繋がっていくと期待していますが、その場合、個体数調整を今まで3つのカテゴリーに分けてやってきましたが、一歩進んで分裂を回避するだけではなくて、群れサイズを調整することで群れの棲み分けのための適正配置を行うことを目標とした個体数調整が必要になると思います。この辺り計画の中ではまだうたわれていない新たな手法ですので、具体的にどういう枠組みでやっていくのか今年度中に専門家の方のご意見を伺いながら、最終的には枠組みを変えていきたいと考えていますので、その旨ご理解のうえこの案につきましてご検討お願いします。

 

石井委員

今説明していただいた捕獲に関して、原則として今までオトナメスは捕獲しなかった。捕

まっても放獣しており、群れの分裂回避の為に放獣するということですが、これはどこかで前に説明があったかもしれませんが、個体数を増やすのを抑える目的では、オトナメスというか、特にこれから繁殖に入るメスを減らしていくというのが効果的だと思いますが、それを今までしてこなかった理由を教えていただきたいです。

羽山委員

サルの群れというのはご存知のように母系社会です。ですからオスはみんな出ていってし

まいますが、メスは一生涯群れに残るという習性を持っていますので、メス同士が非常に高度な序列社会を作っていますので、その序列を乱すようなこと、つまりオトナメスがそれぞれ本家分家のような集団になっているので、その中で厳格な序列を乱すような捕獲というのが分裂の引き金になっているようだということがわかってきました。ただ、どの個体が高順位のメスなのかというのが、全ての群れに対して個体識別できないので、まずは予防的にオトナメスの捕獲をやめようという形でやってきました。他県での研究で、私共で調査やっていますが、ランダムでオトナメスを捕獲していくとだいたい半分くらいの確率で分裂がおこります。必ずしもメスを獲ったからすぐ分裂するというわけではなさそうで、これまで厚木市が取り組まれてきた捕獲の経過から特定のメスが捕獲された時には、そのオリの周辺で群れが移動しないで待っているという場合と、別のメスが入った場合はみんなが離れていってしまうというようなことが確認されていますので、おそらくそれによっておよその順位というのが捕獲をすることでわかってくるかもしれない、そういうことを利用しながら個体の除去ができないかということで、少なくとも今までの知見から、10歳未満のメスについては比較的順位が低いだろうということ、それから非常に高齢のメスも順位が低いことがわかってきましたので、そういった個体を選別して除去することで全体の調整をしていけないかというのが現在の考え方です。いずれにしても群れを構成している出産可能なメスはせいぜい3割しかいません。普通の野生の群れはその内の半分しかコドモを産みません。100頭の群れで普通は15頭位しかコドモは生まれません。その内冬を越せない個体がほぼ半分、サルはほとんど増えられない動物です。ところが今までの神奈川県のモニタリングでいいますと、里に出ている加害群は妊娠率が70%を超えています。それがほとんど冬を越してしまって死亡しないということで急激に個体数が増えてしまう。そういう状況の中では、やはりメスの個体数調整に踏み切らざるを得ない。群れを構成する大半がコドモなので、コドモに関しては毎年大幅に減らしてきました。大きな効果を産むためにはメスを減らさなければいけないので、今年度から実験的な手法を取ろうと決断しました。

森委員

今の説明を聞いてこちらも心強く思います。群れの大きさがどんどん増えて、個体数が増えて、地域ごとの個体群の維持が十分出来きれている。一方で農作物被害が非常に甚大な右肩上がりという状況ですので、各市町とすると群れの数は増やしたくない。かつ個体数も減らしたい。山に戻ってもらいたいというのが率直な意見だと思います。山梨県はオトナメスも殺処分していると聞いていますが、それは群れを分派させることになって、結果、農業被害は甚大なる可能性を秘めていますから、試験的にそういう取組みをされるということなので、こちらとしては結果を注視させていただいて、できれば個体数の減少につなげてもらいたいとこんな風に思っておりますので、特に期待したいと思っております。

岩本委員(代理出席)

14ページ下の方の丹沢地域個体群ということで、経ヶ岳群最大13頭、煤ヶ谷群15頭、

鳶尾群43頭ということです。41ページ、それぞれ個体数と捕獲頭数ということで載っていますが、こちらを見ると鳶尾群オトナメス44頭個体数がいるということで、その内の15頭まではいいという考えなのでしょうか。他にはワカモノメスは個体数3頭のうち1頭だけということなので、これがもし2頭3頭捕まることがあれば、それは放獣という考えでいいですか。コドモオス、メスもそうですが、個体数が4頭と書いてありますが、捕獲数が5頭ということで逆になっているのですが、これがどうして逆なのか確認したいです。一番下に書いてある10歳以下のオトナメスの試験的な捕獲を継続するということですが、10歳以下10歳以上という確認は県で行うのかどうかということと、おばあさんのメスザルは処分対象でいいということでしたが、見分けはどうしたらいいのか教えていただきたい。

事務局

捕獲数が15頭となっているところは最大で15頭まで捕獲の対象になるということです。例えばワカモノメス、ワカモノオスが3,40頭というのは群れの構成をできるだけ排除するということで、この3群については性年齢構成につき何頭というように細かくしています。コドモについてメスオスで個体数が4頭5頭となっているのは、個体数のところの確認の段階が24年度のおおよそ冬期ころにモニタリングで確認していますので、アカンボウがコドモの方に今年度になって入ってきて、それを捕るということでわかりづらいかもしれませんが、アカンボウの数がコドモに入って、それで5頭まで獲れるということになっています。オトナメスの判別方法については現在調整中ですが、基準を設けてその基準を守ってお願いすることになると思います。オトナメスが連れているアカンボウについては同時に処分ということになります。

岩本委員(代理出席)

10歳以上のオトナメスとアカンボウが捕まったときは放獣。両方とも。

事務局

両方処分です。

岩本委員(代理出席)

10歳以上。

事務局

10歳以上は放獣です。

岩本委員(代理出席)

煤ヶ谷と経ヶ岳のワカモノメス、ワカモノオス、オトナメス、オスは全て捕獲数0となっていますが、この個体が捕まったときは全て放獣ということですね。

事務局

そうです。一部の年齢構成のものを0にしてしまうということで、バランスがとれなくなる危険性があるのでこういった形になっています。

服部委員

6ページのところでサルの行動域といいますか、お示しいただいていますが、そこへおしくらまんじゅう状態というのは激しくなってきているのかと見受けられますが、こういう状態が普通の状態なのかどうなのか。もしそうでなくて激しくなっている場合はどういう原因なのか、おしくらまんじゅう状態は今後こういう状態であればどのような今後の群れの行動域に影響してくるのか教えていただきたいです。

羽山委員

これが正常か異常かということですが、加害地域、全国にもたくさんありますが、ごくごく普通の現象です。自然の分裂というより神奈川の場合もそうですが、多くの地域ではいろいろな捕獲ですとか、追い払い、そういったものを通じて、群れを最初は分派行動と言っていて、完全には分裂していませんが、別行動するような集団を生み出してしまうということはどこでも起こっています。結果的にそれが被害地域を拡大させる原因になっていますので、いかに分裂分派をさせないで群れのサイズを小さくして山に追い上げるかというのがサル対策の基本ですが、現実的にそれをうまくやっている地域は非常に少ないというのが現状です。とにかく分派行動がみられた段階で、なるべく早いうちに芽を摘むというでしょうか、神奈川県の場合、例えば丹沢の場合ですと、そういった分派分裂群が6つ、全群捕獲対象にしています。これ以上増えないうちにそれらの群れを除去するということをすれば隙間がでるので、それぞれの群れを動かしやすくなるということでその方向で対策を進めているわけですが、そうはいってもなかなか群れを完全に獲りきるというとこまではいってません。積極的にそういった分派分裂を起こさせたくないので、計画的な追い払い・追い上げです。これと計画的な捕獲を組み合わせていく以外方法がないと思いますので、ただ、今まで追い払いの状況というのが空間的にどこでどのようになっているのかそういったものがよくわからなかったので、今回具体的に地図ででてきたので、これを基に各地域ごとに調整をして、それで計画的な追い払い・追い上げをやっていただけるような形にしていきたいと思っています。

中村(道)委員

この会議に出ていて事業の説明が毎回同じ説明です。数値が多少上下するだけの説明で、羽山委員からのメスも捕獲するという今回新しい考え方ではそこの一点かと思います。例えばシカの保護管理に比べると、成果というか効果というかまるっきり見えてこないです。被害の面積もそれほど減っているわけではない。多少の凹凸があるだけ。被害額も同じ。そうしますと個体群を維持するために小さくするが、その方法としてどういう方法があるかとか、メスを捕ると今回は説明がありましたが、あとは現状ではでは追い上げしかない、山に行ってもらうという話ですが、山の中にエサ環境がなければただでさえ頭のいい動物なのでぐるっと廻って元に戻るだけの話です。シカの保護管理に比べるとまるっきりサルは出口が見えません。永遠と続けていくのかなと感じます。サルの場合、保護管理の手法も含めて相手は野生動物ですから息が長いということは認めますが、計画の全体的な見直しというのは議論があってもいい気がしますが。

古田会長

生活上の脅威が特に西湘で去年と今年非常に多くなっています。住民の方にとっては大変な問題だと思います。人身被害も丹沢でも年によっては出ています。この辺りは保護管理との関係がどういう風にもっていけるのか。それも合わせてご意見を事務局にお聞きするべきですか。

事務局

なかなかシカに比べて効果が見えてこない、出口が見えない、計画全体の見直しという話がありますが、なかなか被害も減るどころか年によっては増えてしまっているという状況もありまして、なかなか地域の方からも厳しいお話を直接聞く機会もありますので、そういう認識もあります。一方で保護を行っているということもあるので、分裂が無いようにしなければいけない、そうしたことから徐々に試験的な取組みを一部進めていこうということもありますし、また地域によっては23年度、24年度は西湘地域の方でもモデル取組みでどういった追い上げが効果的かということ、あるいは山でどんな植生があって、どういうものをサルが食べているのか、必ずしも里のものだけではなく山のものを食べているというようなこともモデル事業の中でわかってきたということもありますので、歩みは遅いですが少しずつ群れが分裂しないような形をとりながら捕獲圧も少しずつ強めていっているというような取組みが現状です。計画についても5年間の計画の中でまた途中で検討する機会がありますので、そういったところで色々なご意見をお聞きしながら考えてまいります。

羽山委員

シカ対策のほうにも長く関わっていますので、比較はできると思いますが、誤解を恐れずにいえば、日本で一番管理が難しいのはサルです。ところがシカと比べて神奈川県の場合は、サル対策にかける労力とか予算は桁違いですので、シカで成果が出るのは当然だと思いますし、逆に言えばこれだけ人口が密集した地域で千頭ものサルを抱えているという中で、むしろこの程度で収まっているのは奇跡的だと思います。もっともっとやるべきことをきちっとやらないと、現状維持することもかなり厳しいと思いますので、対策をより進化させなければいけないというのはその通りだと思いますし、特に専門員についてはかなり成果が上がってきていると思いますが、これも何年も前から指摘されているように所詮バイト扱い、スキルが溜まっていかない、一番難しい動物の対策に専門家が県の中にいないというのが決定的なところで、シカとの大きな違いです。そういったところも改善しなければいけないので、これからもっともっとやっていくべきことをやる必要があると思います。今年度から専門家の方中心に計画の全体像も含めて見直しが必要だと中村委員のご指摘の通りだと思います。そういった検討の場をぜひ設けてもらいたいという提案をしています。シカの場合は保護管理計画当初から専門家の委員会的なものを設置して毎年やってきました。それが今に至っていると思います。ところがサルに関しては野猿の郷の時代から取組みはもっと長い歴史がありますが、そういった科学的検討の場が今までなかったということも事実で、そういう意味でウィークポイントになっていたのでそこを改善してほしいと思います。それから毎年の説明が同じだというのは同意見ですが、それは何よりもシカとの大きな違いはそれぞれの属地的な集落での土地の管理、被害の発生状況は非常にミクロです。サルの場合は。そこに対して対策をとらなければいけないので、どこで何がおこっていて、そのためのどんな対策をどこでしているのかというのを地図化されないと効果検証もできないし、戦略も立たない。それがようやく今回の第一歩の地図が出てきたので、これをもう少し精緻なものにしながら最終的には計画を見直さなければいけないと思っています。まだそういう意味ではスタートしたばかりです。ただ見直しに向けての大きな動きは始まっていると思います。

古田会長

西湘の生活上の脅威が急激に増えたのはどうしてですか。

事務局

一概にどういった対策が群れに対する影響が検証しきれていませんが、S群については昨年度末から今年度に小田原の市街地に近い部分、住宅密集地域に長い時間留まるようになってしまって、そこで現在人家侵入等を繰り返していて、被害がかなりあがっている状態です。

古田会長

追い払いはきかないですか。そこでは。

事務局

以前は銃を持って追い払いをしていたのでかなり効果的でしたが、最近は市街地で銃を持って追い払いをすると市民の方から通報があったり安全対策ということでそういうことができなくなっています。そういう関係でサルが慣れてしまって、里に戻ってきている状況です。もっとしっかりと羽山委員が言われたような出没状況を分析して効果的な追い払いの方法を今後検討して対策に活かしていきたいと思っています。人身被害生活被害が起こった場合の個体についてはしっかりと捕獲して計画数もあげていますので今後そういうものは軽減に努めていくということで今年は取組んで参りたいと思っております。

岩田委員

今回細かな計画図を出していただきましたが、長期的な対策を考えた場合、生息環境についての基礎的な情報が無いと対策も当然練れないと思うので、先程羽山委員の話でこれから調査されるようですが、生息環境がどうなっていて行動パターンがどうなっているのか長期的に整備されていかないと根本的な解決にならないのではないかと思います。例えば質問ですが、以前から丹沢は群れが多く非常に密接して生息しているのが特徴ですがそれを可能にしているのは何か生息環境的な特性があるのか教えていただきたい。 

羽山委員

一番の要因は里山の林縁部分です。森林、農地もですが、管理が十分にされていない地域が非常に目立っています。集落によってはいわゆる未管理の農地いわゆる耕作放棄地が50%超えているようなところもありますので、そういったエサ場環境、隠れ家環境が非常に神奈川県の場合は温暖ということもあって良好な地域ですので、どうしても里に定着しやすくなってしまうということはあります。一方でそこから上が今度は人工林地帯になってしまうので、これから水源の関係で整備が進んでいってシカの管理がうまくいけば、エサ環境も改善されると期待していますが、当面はなかなか里にいるものを山の中にというのはすぐには難しいと思います。

先程の人身被害の件ですが、やはり住宅地域に隣接しているようなところでは、銃器を使った追い払いができないというのは全国的に課題になっているところですが、唯一今のところ使える方法というのが犬による追い上げです。これについては当然ハンドリングする人が必要ですし、それなりに調教された犬を使わなければいけないので、当然お金も人も必要ですが、現実的にそれを導入している地域では大きな効果をあげていますので、地域の合意がそういった銃器を使ったことに対してもし得られないとすると第2第3の手は考えなくてはいけないと思います。

岩本委員(代理出席)

16ページ、4モニタリングですが生息状況調査ということで、10頭のサルに装着するということですが、丹沢の6頭装着の内訳を教えていただきたいです。

事務局

確か去年まではこの段階で細かい数字が出ていましたが、今回は丹沢地域で分派したり、発信機が取れてしまい、受信できなくなってしまった群れがあるようで、その中で状況に応じてつけられるように、現段階では丹沢で6個という計画になっています。まだ細かくは決まっておりません。

古田会長

新たな加害群及び加害集団については、全頭捕獲というのが去年も計画しましたがうまくいきませんでしたね。今年もまた全頭捕獲の計画がたてられていますが、同じやり方では今年もまたうまくいかないということになってきますが、去年のうまくいかなかったことを踏まえて今年はどのように計画していますか。

事務局

実際に捕獲にかけられる労力が無尽蔵ではないので、市町村の実施の段階で被害が大きいものを優先して捕らえている状況で、計画数というものについては群れ全頭となっているので全頭の数字が入っています。
去年は、鳶尾群がかなり上手に捕れているということもありまして、ひとつはオリを置く時期をきちっと捕れているところのパターンをしっかり把握してやっていきたいと思っております。特に群れの行動パターンとオリの設置の位置の関係がうまく合っていないということで理解しています。サルはエサを目で探す特性があってオリが林内に設置される場合は、サルがオリの中のエサを見つけにくいという状況があったりするということで、そういったものもオリを置く場所を工夫しながらやる。エサが豊富な時期はオリの中のエサに入らないので設置の時期についても、うまくいった事例を活かしながらやっていこうと考えています。厚木市でやられている捕獲を情報提供しながら市町村に進めていただく。ただここでの数字は必ずしも全頭捕獲というわけではないので、先程説明させていただいたように被害が無くなるレベルを考えていますので、その辺は捕りながら調整していくと考えています。個体単位でオリをうまくかけて捕獲数を伸ばしていくと、そういった形で対応して参ります。

古田会長

15ページに個体数調整の目的が3つ上がっていますが、目的に応じたそれぞれの取組みをお願いします。

岩田委員

23ページのハナレザルについて書いてありますが、実はこの冬に鎌倉で2箇所、雪の次の日に見に行ったら足跡が見られましたが、ハナレザル自体がどのくらいいるかわかりにくいと思いますが、ハナレザルによる被害はどういう現状でしょう

事務局

ハナレザルの被害は基本的に被害に及ぶような個体は3次計画内でも基本捕獲ということになっています。出た場合は獲っていただくという対応になりますが、基本的にはハナレザルが意図的にその場にいつくということはあまりありません。

岩田委員

被害の報告も特にないですか。

事務局

ハナレザルで被害が出ているものは何頭か加害個体ということで捕獲されています。小田原などではあります。

岩田委員

西湘地域などが多いわけですね。

事務局

丹沢地域個体群でも何頭かあります。4ページのほうに加害個体捕獲ということで、西湘で1頭、丹沢で1頭、ハナレザルということで捕獲があります。

岩本委員(代理出席)

ハナレザルの話がありましたが、厚木でも群れと全然違うところで1頭2頭いるときがあります。確認してみるとオトナオスのような感じがします。もし仮にそのサルが捕まった場合は処分できないということになりますか。この中にはオトナオスが×になっていますが。 

事務局

ハナレザルの場合は、基本的に加害個体捕獲になるので、それが群れと違う行動をしていると確認できた場合は捕獲できます。

岩本委員(代理出席)

個体数調整とは別にということで。 

事務局

個体数調整ではなく加害個体捕獲という形です。

 

【平成25年度神奈川県ニホンジカ保護管理事業実施計画について】

事務局 資料説明 省略

古田会長

シカ部会長として今までとは違っている点を何点か申し上げます。一つはワイルドライフレンジャーによる捕獲がありまして、今年74頭を捕獲が難しかったところで実績を上げています。来年度平成25年度は100頭を目標として、28ページのような様々な手法を組み合わせて捕獲を進めていくのが第1点です。第2点は分布拡大防止区域が残念ながら言葉だけのものになりつつあり、現実には定着が進んでいる。これをどうするかが今後の大きな問題になってくると思いますが、今のところはとにかく捕獲をするというのが言葉としては適切ではないかもしれませんが実情です。もうひとつ今年の捕獲数は前年度に比べて188%といえばよくやったとなりますが、確かにその通りですが、大切なことは計画数に対してどれだけ捕れたかということで、その点でこれだけの捕獲にとどまったのなら、今後の影響はどうなるのかという予測が本当はほしいところですが、それが出せてないのが少し残念なところです。ご意見ご質問をいただきたいと思います。

新堀委員 

実は丹沢大山の総合調査を今まで何回かやってきているわけで、その中で丹沢山塊におけるシカの生息数は何頭位が適当であるかというとこについて何回か議論をしてきました。私の記憶では1,500頭がいいところだろうと。丹沢山塊の生息域の内容からいって1,500頭位が適当ではないかということでしたが、3,000頭から5,500頭いるのではないかということになると、丹沢山塊の植生の被害は相当進行を続けていると思わざるを得ない部分があります。従ってなんとかもう少し個体数を削減する方法を積極的にやらないと、第2次計画作成当時は3,700頭から4,500頭の4,100頭を出していますが、これではやはり丹沢の要領からして多すぎるのではないか。その辺のところをやっているわけだが実際にこの数字では多すぎるという感じを持ちますがその点はいかがでしょうか。

事務局

三次計画当初の基数、上限値を5,500頭と増加率20%、1,500頭という数字に持っていくには5年間で約2,000頭ずつ捕っていけばいい計算になります。三次計画を作るときに大雑把なシミュレーションをしています。以前かなり精緻な方法でやっていましたが、そういったものより助言を得てざっくりとした計算でいいのではないかということで、2,000頭ずつ落としていけば、最終的には1,500頭くらいの数字に収まるだとうと。それではご心配のように植生回復ができないということで、計画の当初に2,500頭以上の強い捕獲圧をかけるという方針で計画を作りました。初年度は2,000頭を超えて2,150頭という頭数で2,000頭の数字を確保していますが、古田会長がおっしゃられたように、2,500頭には遠く及んでいないので、今年度は引き続き2,500頭、去年の捕れていない分が影響してくる可能性があるので、今年の捕獲状況を見て来年も引き続き2,000頭を越えるような目標数を設定していくことになるかもしれません。その辺りは今年の捕獲状況を見ながら調整して、三次計画の意図にあります計画当初に強い捕獲圧をかけるということは、引き続き進めてまいりたいと思います。今年、去年とモニタリングをしまして、基数の5,500頭が妥当であったかを検証して中間年での見直しも考えていますので、こういった委員会での議論を経ながらしっかりと目標に導くように取り組んでいきたいと思っています。

新堀委員

丹沢大山の計画を実施した際に、丹沢山塊のシカの適正頭数がどのくらいかと議論をかなりした記憶がありますが、当時の記憶では1,500頭という数字でした。ですからちょっと多すぎるという状態は間違いないので、そういう意味で丹沢山塊自体の生息域の容量というか実際の生態系の維持できる範囲内の頭数は本当のところどのくらいにおさえているのか当局は考えていますか。どのくらいが適当であるか。

事務局

頭数というより全体の計画は平方キロ当たり5頭ないし10頭というような密度で維持していこうということで捕獲数の算定をしています。ただ平方キロ5頭になったからといって植生の被害がすぐなくなるわけではないので、計画全体としては水源の森作り等と連携をしながら草をはやしながらシカもしっかりと捕ると、標高が高いエリアは植生への影響が非常に強いので、できる限り密度を下げるということでしっかりと捕っていきたい。実際問題ご報告したように、なかなか山稜部での捕獲が進んでいなかったということがありましたので、ワイルドライフレンジャー等を導入してしっかり捕っていって、目標密度にもっていくということを今後も進めていくということで、必ずしも1,500という数字を目指しているわけではないがそういったところへ誘導するような考え方で進めているところです。

新堀委員

ひとつだけ問題は生態系の変化ということについて、この数年間の間に実際に丹沢山塊内部における植生の変化がどのくらい変わったか調査していますか。

事務局

それについても16ページにありますように、丹沢の中でモニタリング調査という形で 植生の調査を進めています。また水源の森作りのところでも50箇所程度、丹沢だけではないですが、人工林と広葉樹林50地点のポイントをおきましてフェンスを作って比較試験をするとかそういう形での植生の追跡調査を行っています。必ずしも強い捕獲圧をかけてから植生がすぐに回復するとは限らず、若干のタイムラグがあったり、人工林の整備をするとそこにシカが集まってしまうという問題があったりするので、そういった問題がわかっていますが、植生のモニタリングを続けています。その他今後生態系への影響についても検討をしているとこですので、総合調査以降の植生に関してはそういった取組みで進めているところです。

新堀委員

ちょっと恐れているのは稜線部の植生が一番気になっています。ある程度のところは差支えがないと思いますが、稜線部の自然植生にどのくらい影響があるかということは丹沢山塊の質の問題を一番下落させることになるのでそれを非常に心配しています。稜線部についてはどうでしょうか。

事務局

これにつきましてもご指摘が以前からありますので、これまでは東丹沢を中心として植生が劣化したところで植生保護柵をつくってきましたが、予防的にということで、シカの影響が西に拡大しているということもありますので、例えば大室山とかの稜線についても、シカの影響が強くなる前にシカ柵を張っています。残念ながら土地の所有の調整がいかなかった、例えば山梨県側だったり、国有林等での柵の設置の調整に手間取ったりしますので、必ずしも思うように進まないところがありますが、国有林とはだいぶ調整が進んでいて一部柵を作っていますので、予防的な取組みということも保全センターを中心にやっています。そういうことでご心配されているようなものに対しては、反省も含めて予防的に取り組んでいくというかたちでの取り組みです。これは土壌保全対策についても同様の考え方で進めているところです。

羽山委員

シカの保護管理検討委員会の座長を努めておりますので、今日の実施計画に向けてのデータの検証作業をさせていただきました。新堀委員がご指摘になった点、そもそもどの程度の頭数なのかということと、適切な目標は何頭なのかと、この辺りについては、現状はおそらく過小評価だろうと、目標についても見直す必要があるという見解で一致しています。ただ、今まで丹沢の歴史を見ていくと、植生が劣化しているところを局所的に急激に減少させようということを中心にやってきましたので、目標に向けて全体を一気に下げていこうという方策はとっていないので、その点では逆に地域的にやってきたおかげで、植生の回復は非常に飛躍的に回復してきたと考えています。やってきた方法・やり方自体は間違っていないと思いますし、大幅に捕獲数を増やせと提案したとしても、現状での捕獲能力が上限近い状況だと思います。神奈川の管理捕獲は猟友会ですとか、ワイルドライフレンジャー、こういった専門的な人達に公的な捕獲体制をとっていただくのは全国でも画期的な取組みで、この点については大きな成果が出てきていますし、これを続けていくことで、少数精鋭でもある程度の結果が出せるのではないかなと期待はしています。

ただ、むしろ今脅威となっているのは 参考資料の5ページに糞塊密度調査結果が平成19年度から6年分の経緯で出てきています。もちろん調査精度の問題もありますが、ただ一番注目しなければいけないのが箱根地域です。徐々に色が変わってきて最初はグレーのところもありましたが、グレーは生息していない場所です。だんだん黄色くなってついには緑色まで増えてきてしまって、確実に国立公園地域でのシカの定着が進んでいるのではないかと、現実に箱根町ではメスがだいぶ捕獲され始めています。そういうことも含めて考えると静岡県側と山梨県側の県境部分、ここがなかなか効果が出にくくなってというか、むしろ移動してきている可能性があるのではないかと考えています。動物の移動を正確に把握しているわけではないので推測の域ですが、神奈川県にとってはまさに水源地域です。水源地域でのシカの管理を隣接県と共同で実施していかないと、丹沢だけうまくいったからといって、将来的に考えるとモグラたたきに近い状況になりますので、広域の管理計画、管理体制それを視野に入れて、時間がかかると思うので早い段階から着手すべきではないかと思っています。

服部委員

猟区での県が行う管理捕獲、208頭ということで説明がありましたが、24年度猟区管理者との調整がうまくできなくて実施できなかったということですが、去年どういうところで調整ができなかったのかできなかったから今年どうするのか、その点についてひとつ伺いたい。 

もう1点は猟友会の役割は管理捕獲では非常に大きいと思っていますが、そういう中で懸念をするのは、第一種銃猟免許取得者580名、激減している状況にあるという、そういう意味では中長期的に担い手が今後しっかり確保できていくのかどうなのか、非常に懸念をするところですが、そういったところを踏まえておそらくワイルドライフレンジャーという制度を立ち上げてこの人達に担っていただこうということで制度設計されたと思いますが、そういった制度を含めて今後管理捕獲に対する担い手の確保というのをどのように考えているのかお伺いをしたいです。 

新堀委員

昭和28・29年にかけて激減した時期があります。それはどういう理由であったか、その後昭和30年代に入ってまた激増した、大きな波があると記憶しています。昭和28・29年頃、丹沢に入ってシカを散々撃ったことがあるので、それは大昔の話ですが、それを思い出してそれはどういう理由でそういう波があったのかわかるといいのですが。

自然環境保全センター

猟区の件ですが、計画を立てる時点で猟区の植生退行の実態は把握していましたが、猟区を県が管理捕獲をすることの社会的な影響というところは十分把握できていなかった面もあって、調整を進めていく過程では県が管理捕獲を一方的にやるというところには適さない場所であるということがわかりました。猟区は県から猟区管理者に計画的な管理が任されていて、入猟による収入も含めて経営されているところですので、25年度については猟区そのものの捕獲を推進するような観点でいろいろ協力できないかと、昨年度は初めて猟区でGPS高度追跡が可能になりましたが、そういった情報を提供して安全で確実な狩猟をやっていただく協力をするとか、あるいは今後に向けては様々な形で違ったことで支援と、そういったことを進めていながら208頭は生息密度と目標頭数から引き出した必要とされる計画数ですが、それがどこまで達成できるか努力していきたいです。

自然環境保全センター

なぜ猟区を平成24年度から計画に入れたかということですが、これについてはご承知の通り水源の森づくり事業、水源環境保全再生政策をやってきて、水源の森林を整備した後に、シカの植害によって本来であれば整備したところに下層植生を生やして混交林つくりをしたり放水機能を高めたりと考えていましたが、シカの食圧によって整備はしたが下層植生が生えないという状況が10年くらい続いてきて、なかなか整備効果がでないということで、その場所と猟区の場所が重なってしまるということがあったので、今までは猟区の猟によって個体を獲れた部分でそれをよして、それではなかなか成果がでないということで、施策的にある程度目標をもってそこに対して関与していかないと森林整備の成果が出てこないということで、水源のほうでは第2期から猟区も含めた県の目標を立てたということ。ただ現実にはり猟区管理者との関係があるので、まずは調整を進めながらできれば水源の政策の第2期の間に猟が猟として獲りやすい方向に県が関与しながら支援ができないか、あるいはもう少し協力体制で新しい仕組みができないかということで、いずれにしても県が計画的に獲れる頭数としてなんとか進めていきたいと考えています。

井上委員

神奈川県の猟友会自体に所属している人数は2,200人ぐらいです。毎年そこから辞めていくひとが150人くらいいると思います。新規に第一種・第二種を受けている方が 講習会で100人から150人くらい、横浜と厚木では受験しています。実際にその中で狩猟免許をとって猟銃を買ってやるかはそのうちの三分の一ぐらいではないかなと。後はわな免許にいっているみたいです。ですから人間としてはどんどん減少していて歯止めがかからないと思っています。もう1点は管理捕獲の頭数の件ですが、25年度は受託事業で受けたのは450頭で受けています。あくまでも数値目標であって、450頭にいくかというと毎年目標頭数にはいっていないというのが現状です。その対策として今までは土曜日はやっていたが日曜日はやっていませんでした。日曜日を新しく設けて、新しい人、鳥猟はやっていたが大物猟はやっていないという方をできるだけ育てなければいけないのではないかということで、今年はできるだけ土曜日もやると。できるだけ勤めをしていて若い人が、今までシカ猟管理捕獲をやりたいといってもできなかったので その方に参加してもらうために土曜日曜はできるだけそういう人に出てもらい、我々の後継になっていただけるようにということで、まだ5回目ですがそういうことを目標にして県の猟友会としては後継者を育てるということで今年25年から始めましたので、この方が一人前に育つのは一年後なのか二年後なのかわかりませんが、もう少し成果が上がるような猟友会にしたいと思っていますので、もう少し末永く見ていただければありがたいと思います。

 

古田会長

新堀委員の質問、ご意見に対して事務局どうでしょう。

事務局

こちらも把握していませんので、調べて回答します。恐らく銃刀法の改正などがあったのかと思いますが、調べて回答します。わな免許をやめる方が多かったというひとつの理由が昨年3年に一度の大量更新の年で、そういった年にたくさんの方が更新しますが、年齢が高齢だとかいろんな意味でやめられる方がまとまる年が3年ごとにあり、そういった波にあたっていることがあります。それから平成22年度から銃刀法が改正されて銃の更新の際に実技講習を受けることになって、内容が実際の銃の取扱いと実射があり、それが負担になって銃の所持を諦める方が少しでてきました。そういった問題があって増えているのではないかと考えています。

県としては特定計画とは別に農水省でやっている鳥獣被害のための特措法(特別措置法)がありますが、その中で市町村単位で被害防止計画を作ると、銃刀法における実技講習の免除があります。防除実施隊を作るのが前提になっていますが、そういった制度も活用しながら、実際に有害駆除、管理捕獲に参加した方に銃の保持を続けていくような働きかけもしていきたいと思います。

分布拡大区域における防除についても、県の計画とあわせて被害防止計画を市町村に作っていただいて、計画的にシカを捕っていただくということも一生懸命働きかけているところで、その辺の記載もしていますが、そういった形でシカの被害の防止を進めていきたいと思っています。

中村(道)委員

生態系の話が出ましたが、どこまで戻すのか行政も私どもも含めて丹沢の自然環境をどこまで戻すのかというところでまず目標があると思います。丹沢の生態系がどのくらい豊であったかというその元まで戻すというと、私どもが子供のころはシカの姿はほとんど見ませんでした。そこまで戻すのかといったらシカはいなくていいよということになってしまいます。実際には山麓部でシカを抱え込むところがなくなったから丹沢の中標高域で抱え込まなくてはいけないだろう、そこが目標頭数の1,500頭という数字がでてきたと思います。私は1,500頭なのか2,000頭なのか800頭なのか、私は数値にこだわるのは好きではない。こういう現状の丹沢もいろいろな野生動物を含めた自然環境を見ていると、もう少しモニタリングを様々な角度から丹沢の自然環境のモニタリングをして、その結果に基づいて計画を立てて事業を実施していく。そこが一番大事で、いわゆるシカが何頭なのかというのは人の立場によって違うと思います。例えば農業をやっている方、林業をやっている方、自然観察が好きだという人によって、許容の度合い数の度合いが変わってきます。何が良いというのはないと思います。今、現状で管理捕獲を実施している特に強く実施しているところでは植生が回復してきている。そこにモニタリングをかけて、シカも数を維持しながら植生も回復しているという状況がベストだと思います。その中でどういう保護管理を実施していくかということが、行政がきちっとした計画を立てていただくべき。管理捕獲に関しては丹沢の山麓部の農業地域と人工林標高の上が目標の数値だとか管理捕獲の内容であるとかは別物でいいと思います。農業地域は被害を0に抑えるくらいの計画を立てるべきだと思うし、逆に中標高域から上はシカを含めた自然環境をどのように維持していくかそこが大事だと思います。来年度の事業計画はというところであまり数字にこだわる必要はないと思います。行政の方にお願いしたいですが、もう少し自然環境や野生動物を進めていくためには人が大事です。ところがどこを見ても県の職員数が足りないのではないか、公務員を大事にしろというわけではないが、きちっとした事業をしていくためにはもう少し人がいないとどうしようもないと思います。例えばモニタリングを実施していくのでも調査会社がやるのか県の職員がやるのかでは信頼の意味からも違うと思います。そういった意味でワイルドライフレンジャーも3人しかいないが、5人から10人位に増員して東丹沢に5人、西丹沢に5人くらいを稜線部に配置していけば40億の水源税のほんの一部である程度の問題が解決できると思います。3人では将来的に心もとない気がします。管理捕獲の後継者の問題がありますが、一般の県民が嫌がる人に銃を持たせる必要はないと思います。もし事業として実施するなかに職員の一人として参加したいという人がいたらそれを積極的に登用するべきだと思います。そのためにはワイルドライフレンジャーの制度というのはもう少し充実した方向で進めていただきたいと思います。

岩田委員

分布拡大防止地域について、13ページの糞塊調査のところで、分布拡大が定着したと報告を受けましたが、その一方で24ページに県西地域、小田原、箱根から各計画が出ているが、26ページをみると整備計画、防除対策に特に無しが多いですが、表現として特になしはまずいと思います。例えば啓発事業、調査とか最低限何かあると思いますがそれはいかがでしょう。

事務局

イノシシの被害もありますので、被害防止計画を策定するように働きかけているので、調整が進めばそういった記載もできると思いますが、今のところはこういうところです。ただ、実際にはモニタリング、ハンターからの通報、住民からの通報に基づいて、こういった捕獲を地元の猟友会の方がやっていますので、ここでは特になしと書いていますが、岩田委員が言われたニュアンスを含んだものだとご理解いただきたいです。

大井町は防止計画の策定の調整が進んでいて、他の市町村も衆議院議員の方の呼びかけもあり、計画作りの検討が進んでいますので、今後もう少し積極的な記載ができるのではないかと考えています。

岩田委員

表現を工夫されたほうがいいと思います。

事務局

わかりました。考えてみます。

古田委員

他にご意見もあると思いますが計画案についてはこの程度にさせていただきます。今日のニホンザル、ニホンジカ保護事業実施計画案について本協議会として修正無しで承認するということでよろしいでしょうか。それではそのようにさせていただきます。その他報告事業に移ります。事務局から説明お願いします。

 

 

【平成25年度鳥獣保護管理に関する予算について】

事務局 資料説明 省略

古田会長

今の説明も含めて本日の協議会全般についてご意見ご質問等あればお願いします。

岩田委員

参考資料裏面の2ページですが、鳥獣保護員について、野鳥の密猟、違法使用がかなり多くなりましたが、かなり組織的な犯罪だと裁判沙汰になって野鳥の識別能力にかかってくるようになり、証言したりしなければいけない。鳥獣保護員の方に研修等やっていただいていますが、鳥獣保護員の方に野鳥の識別の質を向上してもらうのは当然ですが、裁判にかかるようなことになってしまった場合を想定して鑑定員みたいな識別をしていただけるような方を確保するのが必要だと思いますが。いかかがでしょうか。

事務局

現状では保護員の方は我々より知識をもっておられますが、鑑定についてどこまで対応できるか1つあると思います。現状は必要に応じて外部の機関、動物園等も含めてそういったところの協力も得ながら進めていくこともあるのかと考えていますが、今後の実態もわからない部分もありますので検討していきたいと思います。

岩田委員

具体的にメジロの識別も外来種かどうかいろいろな問題が出てくるので、動物園等とネットワークを組んで一歩前進だと思います。具体的に検討していただけたらと思います。

古田会長

ニホンザルは計画と実施状況がそのまま対応した形で記載されていますが、ニホンジカはそうなっていなくて、これは計画のどこに対応するのか、めくりながら読まなければならないところがありますが、それはそれでいいところがあり、必ずしも計画と実施状況が対応するのがいいかどうかわかりませんが、検討頂いて少しでもの読みやすい方向にもっていけたらと思います。

それでは以上を持ちまして平成25年度第1回鳥獣総合対策協議会を閉会させていただき

ます。長時間にわたり委員のみなさまありがとうございました。

本文ここまで
県の重点施策
  • 未病の改善
  • ヘルスケア・ニューフロンティア
  • さがみロボット産業特区
  • 県西地域活性化プロジェクト
  • かながわスマートエネルギー計画
  • 東京2020オリンピック・パラリンピック競技大会
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