ともに歩む 株式会社エス・ジー

掲載日:2018年8月31日

ITのスキルを活かして社内研修の講師も勤める

ソフトウェア開発を中心に事業を進める株式会社エス・ジーは「顧客と社員に信頼される企業」を理念として掲げ、昭和48年の創業以来、着実に発展を遂げてきました。ITのスキルがあらゆる業務の前提になることから、障がい者雇用への取組みには難しい面もありますが、平成27 年10 月にハローワーク品川に人材の紹介を依頼したところ、障がい者の就労支援事業を進めるウェルビーでトレーニングを受けていた福井さんに出会いました。技術者面接、役員面接を経て平成27 年11 月に採用を決定。現在、福井さんは、自身の強みであるIT知識を活かし、毎年春に行われる新入社員向け講習の講師を務めるなど、同社の貴重な戦力として活躍を続けています。

3-4

企業紹介 主な取組 社員の声 会社の声 支援機関

企業紹介

事業内容:ソフトウェア開発
所在地:東京都港区芝1-6-10 芝SIA ビル
従業員数:202 人(平成30 年6 月末現在)
障がいのある方の担当業務:ITを活用した社内技術支援全般
ホームページ:株式会社エス・ジー

[障がい者雇用のきっかけ・採用までの流れ]

  • ハローワーク品川の紹介でウェルビー溝の口駅前センターでトレーニング中の福井さんを知る
  • 技術者面接で福井さんに十分な技量があることを確認
  • 福井さんもITスキルが活かせることから就労を希望。役員面接を経て採用を決定
  • 平成27 年12 月より就労

主な取組

K-STEP プログラムを活用して体調をコントロール

ITスキルは申し分のないものを持っていた福井さん。業務が繁忙になり、体に疲れが残るような場合に体調を崩しやすいことから、ウェルビーが導入した「K-STEP プログラム」※を活用しました。「K-STEP プログラム」は独自のセルフケアシートに毎日の心身の状態を記入することで自身の体調を客観的に把握し、また、予想される変化も察知。それを基に会社と相談しながら業務の負担軽減などを進めるというものです。これによって休みなどを最小限に抑えることができました。
※K - S T E P プログラムは、安定就労が難しいとされる精神障がい者の就労定着を図るために川崎市や支援機関が普及に取り組んでいる雇用管理に役立つコミュニケーションツールです。具体的には「セルフケアシート」への記入によって「体調を見える化」すると同時に、体調を上司や同僚に伝えやすくし、職場での配慮提供をしやすくする効果があります。

社員の声

ITのスキルが活かせてうれしい

福井 昭良さん(入社:平成27 年12 月)

プログラム開発などの業務は得意でしたが、前回の就労から時間が空いたこともあって、ITスキルを活かした仕事に就くのは難しいのではないかと思っていました。しかし今回、株式会社エス・ジーと出会い、入社後は新入社員研修の講師を任されるなど、人材育成に関わる重要な業務を担当させていただき、大きなやりがいを感じながら仕事を続けています。セルフケアシートは初めて使いましたが、毎日の簡単なチェックで自分の体調の変化がつかめ、また過去の記録を振り返ることで、どういうときに注意をすればよいかも把握することができます。実際、このままでは体調を崩すと予測できたときは可能な範囲で休みをいただき、体調の変化の波を小さくすることができました。時間はかかりましたが、本当に自分に合った会社に巡り会うことができ、うれしく思っています。

3-2

会社の声

社内業務で大活躍。会社にとっても幸運な出会いでした。

株式会社エス・ジー 総務部長 池田 利栄さん

最初の面接の時点で福井さんが当社の業務を担う十分なスキルを持っていることは、すぐに分かりました。ただ、当社の業務はお客様先に常駐して行うことが多く、それが福井さんの負担になることを考慮して、少なくとも入社当初は社内業務に就いてもらうことにしました。その一つが、新入社員に向けて2 カ月にわたって実施する技術研修の講師です。二人体制で教えていくので最初はサポート役になってもらうだけでもよいと思いましたが、福井さんは温厚な人柄であり、教えることも上手で受講者に好評であることから、現在はメインの講師役を勤めてもらっています。他にも、ITを駆使した社内業務の効率化や高度化などの様々な仕事を任せており、大変大きな戦力を得たと喜んでいます。

3-1

セルフケアシートを駆使してコミュニケーションを豊かに

株式会社エス・ジー 総務部 座間味 恭平さん

福井さんの就労に当たっては、池田総務部長と現場の直属の上司が業務内容についての指示や相談にあたり、就労環境の整備については私が担当するという分担をしました。コミュニケーションを密にすることが大事だと思い、一緒に昼食を取ったり、日頃から声を掛けたりといったことを心掛けてきましたが、1 年ほど前からは「K-STEP プログラム」を導入。毎月1 回、勤怠に関する資料とセルフケアシートを基に面談をしながら、体調の変化や心配事がないか、といったことについて話し合うようにしてきました。福井さんも、セルフケアシートへの記入や、過去の振り返りを積極的に行い、「頭痛がシグナルであることが多い」「昨年のこういう時期には休みがちになった」などと自分の傾向をつかみ、それによって事前に対処を考えるなど、安定した就労に向けて「K-STEP プログラム」を活用しています。その成果もあり、年を重ねるに従って安定した就労が実現しています。

3-3

支援機関

ウェルビー株式会社 就労移行支援事業 ウェルビー溝の口駅前センター(川崎市障害者雇用・就労推進課推薦)

所在地:川崎市高津区下作延2-9-9 MSビル402 号室
電話番号:044-870-1147
ファックス:044-870-1148
ホームページ:ウェルビー株式会社 就労移行支援事業  ウェルビー溝の口駅前センター

K-STEP プログラムの有効性を再認識

就労を前に福井さんは、ITのスキルが活かせるので楽しみに思う反面、しばらく仕事から離れていたため体調管理や通勤などに不安があると話していました。しかし、株式会社エス・ジーでは「無理をしなくてよい」「○時までにくればよい」と声を掛けてくださったり、また業務量についても状況に合わせて柔軟に考えていただくなど、本人が働きやすい環境を整えてくださいました。また、「K-STEP プログラム」は、当センターで就労を支援している障がい者の方全員が活用していますが、就労先で実際に活用するのは福井さんが初めてでした。どう使いこなしていくかということについては未知数の部分もありましたが、株式会社エス・ジーでは福井さんに合わせてチェック項目内容を変更するなど、使いやすく工夫してくださり、大きな効果を発揮するものになっています。