平成29年度「生活再建支援相談事業」公募結果

掲載日:2018年3月18日
県では、平成29年度における「生活再建支援相談事業」に係る委託予定事業者を公募したところ、次のとおり応募があり、審査を行いましたところ、次のとおり委託予定事業者を決定しましたので、お知らせします。

1 平成29年度公募結果概要について

(1)委託予定事業者
 生活クラブ生活協同組合

(2)応募団体数
 2団体(各団体の企画提案の概要は以下のとおり)

団体名

企画提案の概要

生活クラブ生活協同組合

【県が提示した課題に対する具体的な事業提案内容】

 1 「生活再建支援相談」の企画・実施

(1)ファーストコンタクトに対する電話相談

【相談日】平成29年4月3日から平成30年3月30日までのかながわ県民センターが開館している月曜日、木曜日 (5月4日以外の祝日は翌日)

【相談時間】13:00から18:00(ただし12月28日は17時まで)

【相談体制】生活支援相談員を1名配置

【相談方法】以下のステップで実施する

ア) 目的の把握: 相談者の事情を共感的に聴きながら信頼関係を構築し、電話の目的を明確にする。
イ) 問題の具体化、限定化: 目的に通底する問題の具体化を図り、状況確認、情報収集をする。また、問題を広げすぎないように限定化し、相談者に安心を与える。
ウ) 対応: 相談者の目的に応じて、情報提供、リファー(適切な専門家への紹介)、危機介入、面接相談の予約などを行なう。


(2)面接相談
【相談日】かながわ県民センターが開館している日(350日間)で相談者が希望する日時(原則月、木、土、日曜日)。毎月10日以上の面接日を設ける。
【相談時間】9:30から20:00の間で、相談者と調整した時間。
【相談体制】初回面接は法律相談員と生活支援相談員の2名体制、継続面接は原則として、担当する生活支援相談員1名体制。ただし、継続面接でも法的なオリエンテーションが必要な場合は、法律相談員が同席することもある。
【相談方法】以下のステップで実施する。

ア) 相談目的の合意: 相談者の事情を共感的に聴きながら信頼関係を構築し、相談の目的、経緯、背景、現在のコンディション、過去の努力、工夫などを共有する。

イ)アセスメント(査定): 専用の初回面接聴き取りシートをもとに相談者の現在の生活状況を確認し、共有する。

ウ) トリートメント(介入): アセスメント結果をもとに情報提供(法律相談員よる法的オリエンテーションも含む)を行い、解決の方向性を絞り込む。解決の方向性から「法的手続きを行なうが、方法は決まっていない」「自己破産を目指す」「個人民事再生を目指す」「任意整理を目指す」「法的手続きを行なわない」「すぐに家計管理を導入できない」「その他」の7つのケースに分け、それぞれに応じた家計管理の進め方を行い、家計の健全化を図る。

エ) シェアリング: 相談のプロセスをふりかえり、身につけた望ましい習慣や行動を再現するスキルやコツを顕在化させ、相談者のセルフ・エフィカシー(自己効力感:自分にはやれる、がんばれるという自身に対する信頼感)を高め、再発防止を図る。

オ) フォローアップ: 半年後を目処に電話で状況を確認し、再動機づけを図る。また、もし問題が生じている場合は、その解消のための対応を行う。

 

(3)電話による継続支援相談

さまざまな事情により来所困難な相談者に対しては、電話による継続支援相談を行う。原則として、初回面接は来所による面接相談を行い、上述(2)面接相談のウ)からオ)を電話による相談で実施する。その際には面接相談の相談日、相談時間に則った上で、同様に制限時間、次回電話相談の予約など構造化して、関係性が崩れないよう配慮する。また、家計簿等の資料のやりとりは、相談者の条件に応じて、郵便、ファックス、電子メールなどの利用を検討していく。

 

2  生活再建のための家計相談等ワークシート作成の企画・実施

すでに平成28年度から家計管理を念頭に置いた5種類のワークブックについては、トライアルも済んでいる。節約と長続きのコツなどをまとめたいわゆる資料編を追加することによって、短期間での企画、実施が実現できる。

また、実際に家計管理を進めていく上では、誰もが家計簿のような支出の記録を簡単につけられるわけではなく、苦手な方もおられる。こうした方々は、この段階でドロップアウトしやすくなる。そして、消費行動がうまくコントロールすることができず、支出を抑えることができないケースも少なくない。こうしたケースは、シートを記入するだけでは、家計の安定化は図れない。こうした相談者に対しても、ワークブックを作成し、トライアルを重ねてきたので、近親者支援のワークブック等3つのワークブックもすぐに企画、実施ができる。なお、複数のワークブックを用意しているため、利用される相談者が混乱しないようフローチャートについても準備を検討する。

 

3 「出張支援相談」の企画・実施

「出張支援相談」においては、『かながわ県民センターへの来談が困難な相談者のニーズに応える』『市町村職員にノウハウ、情報提供する』『市町村との連携を深める』などの目的を念頭におき、下記のように企画・実施する。
【実施回数】15回程度とし、平成30年2月までに実施する。
【実施場所】原則として、要請のあった市町村、社会福祉協議会

【実施内容】市町村と相談の上で、下記のいずれかに決める

ア) 面接相談: 要請に基づき、原則として1回限りの『現在の状況的負担、心理的負担の軽減』に力点を置いた面接相談を法律相談員と生活支援相談員の2名体制で実施する。1回で目処がたたなかった場合は、かながわ県民センターでの継続、電話相談、市町村担当者への継続依頼、再度の出張支援相談などの対策を施す。

イ) 研修: 要請に基づき「債務整理の方法」「家計管理相談の進め方」「面接相談のコツ」などニーズに応えるテーマを設定して実施する。
ウ) コンサルテーション: 要請に基づき、スーパービジョン、ケースカンファレンスなどを実施する。

神奈川県ファイナンシャルプランナーズ協同組合

【県が提示した課題に対する具体的な事業提案内容】

 

1 「生活再建支援相談」の企画・実施

(1) 電話相談ではFPの相談員を1名配置する。

相談者は精神的に追い込まれた状態が多いので、まず相談内容を傾聴し把握する。「借金は解決できる」と安心させ、「面接相談に導く」ことを重視する。

(2) 面接相談では事前予約ごとにFPの相談員1名配置、法的相談には弁護士も同席。面接相談は下記の要領で行う。

ア)「安心して相談」できる雰囲気づくり

借金を批判せず、相談者の人格を尊重し、あなたの味方であることを示す。

イ)「情報の聞き取り」と「問題の正確な把握・分析」

相談で訴えたい内容の確認と相談者の置かれている状況を正確に分析し「問題の大きさ」と「時間軸」を 把握する。

ウ)「問題の共有」と「目標の設定」

相談員は債務整理、家計管理、年金、社会保険の知識を基に月次単位での「家計の見える化」を図り 相談者に説明し、相談者と問題を共有する。

相談者が問題解決へ1歩踏み出す気持ちになるようメンタル面でのケアも行ないながら相談者と一緒に「問題解決の目標を設定」する。

エ)「最も適切な支援計画の作成」

ケースにより、A.家計の見直しによる生活再建、B.返済条件の変更の交渉、C.不動産がある場合には「任意売却」や「競売」、D.法的整理という方法を選択していく。

オ)「就労支援」も場合によって考えて関係機関と協力する。

カ)「支援計画の実行」と「モニタリング」

相談者が計画を自ら行えるように元気づけ支援する。

計画の進捗状況をモニタリングしながらFP的な視点からの生活再建を支援するアドバイスを適宜行う。

長期の相談者の「見守り」「寄りそい」で生活再建支援を継続する。

 

2 生活再建のための家計相談等ワークシート作成の企画・実施

(1)生活再建相談用の「月次管理表」(電話相談受付表、相談者データ、現状の月別キャッシュフロー表、対策案の検討、対策案の月次キャッシュフロー表)

(2)法的整理が必要な場合(債務一覧表、任意整理・民事再生、自己破産)

(3)「月次家計再建」の見通しが立った後は年次管理表に変更する(年間キャッシュフロー表など)

 

3 出張支援相談の企画・実施

 出張支援相談の実施については行政からの要請に基づき、日程の調整をおこない随時FPと弁護士が出張し、多重債務者、住宅ローン破綻者へ相談を行う。

 同時に自治体職員や支援相談員、または多重債務者を対象にテーマを選びながらセミナーも開催し生活再建相談を支援する。