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更新日:2018年8月27日

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総合計画審議会第70回計画推進評価部会 審議結果

総合計画審議会第70回計画推進評価部会の審議結果

様式3

次の審議会等を下記のとおり開催した。

 
審議会等名称 総合計画審議会第70回計画推進評価部会
開催日時 平成26年10月29日(水曜日)10時00分から11時30分まで
開催場所 神奈川県庁新庁舎12階 第12B会議室
出席者 大久保一郎、内田裕久、木村麻紀、池本美香、岩田美香、朱銘江、原大祐、山本佳世子、山本亮一〔計9名〕 (○副部会長)
次回開催予定日 未定
問い合わせ先

政策局政策部総合政策課計画G 松田

電話番号045-210-3061(直通) ファックス番号045-210-8819
審議経過

審議経過(議事録)

議題1 部会長の選出について

出席した委員の互選により、部会長として江口隆裕委員を選出した。

 

議題2 「かながわグランドデザイン 点検報告書(素案)」について

《資料1「かながわグランドデザイン 点検報告書(素案)」、参考資料1「かながわグランドデザイン点検基本方針」、参考資料2「かながわグランドデザイン評価報告書2012及び2013における総合計画審議会の二次評価一覧数値目標の達成状況及び評価一覧」、参考資料3「今後のスケジュール(予定)」について事務局から説明。》

 

 大久保副部会長:これから皆さんにご意見をいただき、これをまとめて来月の総合計画審議会に提出し、その後県民の皆さんの意見を得て、再度この部会を来年1月頃に開催します。今回を含めて2回議論できる機会はありますが、できるだけ多くの意見を賜りたいと思います。

23ページまでの基本構想に関して丁寧な説明がありましたが、最初にこの数年間の神奈川をとりまく社会環境については、今までの想定どおりで大きな変化がないので、基本目標である「行ってみたい、住んでみたい、人をひきつける魅力あふれる神奈川」といった3つの将来像については変更する必要はないだろうということでした。そして、それに基づいた政策の基本方向、政策展開の基本的視点、政策分野の基本方向、地域づくりの基本方向についても大きな変更は必要ないだろうという説明がありました。それを前提に、25ページ以降、それぞれの実施計画について、特に「V(ローマ数字の5)プロジェクトをとりまく状況」や「VI(ローマ数字の6)今後に向けた検討事項」について、皆様から意見を賜りたいという説明でした。

まず最初の23ページまでの基本構想について、修正すべき点、追加すべき点がありましたら、ご意見をいただければと思います。

 

 岩田委員:データを丁寧に見ていると、国のデータが出ているところと神奈川県のデータが出ているところがあります。子どもの貧困率は全国のデータは出ているけれども神奈川県のデータは出ていないとか、若者の非正規雇用が多くなっているということについても全国のデータだけで、神奈川の若者がどの程度非正規雇用なのか出ていないというのは、神奈川県のデータを出すのが難しいという理由なのか、その辺りを教えていただきたいと思います。

 

 大久保副部会長:神奈川のデータが出ている部分と出ていない部分があるというご意見です。

 

 水谷課長代理:今年3月に「社会環境の変化に伴う課題」をまとめていただいた時の議論でも、データや社会環境の把握の仕方については議論があったところです。全国的な傾向を把握しつつ、できれば県内のデータも把握したいと思っていますが、県内のデータが取れないところもあり、混在している状況です。

 

 大久保副部会長:そこはご理解いただきたいということです。内田委員どうぞ。

 

 内田委員:前の会議まででは、次回のプロジェクトの選び方についてはどこかで改めて考えましょうということでしたが、予定表によると来年3月以降に検討するのでしょうか。

 

 中谷総合政策課長:6月の総合計画審議会でもそうした議論があったところですが、新しい総合計画、実施計画をどうするかということは現時点でまだ決まっていません。現時点では点検を行って、課題を浮き彫りにするという作業というところまでしか決まっていません。

 

 内田委員:点検をやる時は、プロジェクトはもう少しこうした方がよいという話は何回かしましたが、それは今度、来年度策定する時の課題ですと聞きました。そうすると、いつどこで意見をお出しした方がよいですか。

 

 中谷総合政策課長:少なくとも、今年度は点検で終わりますが、来年度以降に、そういう作業があるとすれば、来年度以降に行うというのは変わりません。

 

 内田委員:そうすると、意見はいつごろ出しておいたらよいでしょうか。

 

 水谷課長代理:プロジェクトのつくりについては以前にもお話をいただいております。点検ですので、プロジェクトのつくりでご意見があれば、それは今日出していただいて結構です。

 

 内田委員:あくまでも、ここに提示されているデータについてのみの点検ということですか。神奈川県をアピールできるようなプロジェクトの出し方もあると思うのですが。

 

 水谷課長代理:プロジェクト同士の関連が少し分かりにくいとか、一緒にした方がよいといった意見は本日出していただいて結構です。今は点検が1つ1つのプロジェクトごとになっていますが、プロジェクトの相互の関連について、本日ご意見いただいても結構です。

 

 内田委員:改めて議論する場面があるというような話があったと記憶していましたので。

 

 中谷総合政策課長:プロジェクトごとに、「今後に向けた検討事項」という項目が最後にありますので、プロジェクトの構成自体を見直した方がよいといったご意見があれば、本日この場で伺いたいと思います。

 

 内田委員:限られた時間でその話ができるかはわかりませんが、私は改めて、そのような日がいつか来るのではないかと思っていましたのでお聞きしました。

 

 中谷総合政策課長:本日以降ということで、考えていただけたらと思います。

 

 内田委員:わかりました。

 

 山本(佳)委員:まず、14ページの「自殺者の状況」のところで、地域の実態を踏まえた効果的な対策が必要ということですが、地域ごとに実態を踏まえた、要するに、地域によって対策も変えていかなければいけないということを言っているのかということが1点目です。次に15ページで子どもの相対的貧困率というものが出てきますが、これだけ見ていると何が分母で何が分子か分からないので、読む人に優しく説明を加えていただけたらと思います。

 

 水谷課長代理:今いただいた趣旨で、解説を入れるようにしたいと思います。

 

 大久保副部会長:ここで細かい文案をどうするかというよりも、大きなご意見をいただいて、後日、必要に応じて各委員にお話したいと思います。今のご意見を踏まえて文案に修正を加えていただけたらと思います。

 

 山本(亮)委員:最初のページの「点検にあたっての基本的な考え方」の2(2)の「主要施策」のところですが、事前に送っていただいた資料では課題という文言があって、今回は削除されています。本文を見ると、確かに課題は書かれていませんが、むしろ、課題は書くべきではないかと思います。主要施策における点検の考え方から「課題」を削除するよりも、後ろにきちんと課題を書くべきではないかと思います。特に、政策分野別では、その前のプロジェクトの課題と重複するのでいいかもしれませんが、地域別についてはそういう面がかなり薄いです。地域についてはほとんど変化がないとの説明がありましたが、そうは言っても課題はあると思いますので、次への点検という意味では、課題という意識があった方がよいのではないかという意見です。

 

 大久保副部会長:あえて課題をはずした理由があるかと思いますが。

 

 中谷総合政策課長:取組み状況を記載させていただきましたが、今のご意見を踏まえて、課題もあるだろうという前提のもとで検討させていただきます。

 

 内田委員:地域別の状況が最後に出ていますが、県西部についての意見です。私は川崎で仕事をしていますが、相模川の西でもやっています。両方を見ると、同じ神奈川県でも落差が大きいです。まず、多摩川を渡って東京から神奈川でがらっと雰囲気が変わるんですが、相模川を渡るともっと変わります。何が違うのかと思うと色々ありますが、工業・産業を見ていても、商工会議所関係の活動部門はかなり違うし、目のかけ方が違うのかなという気がします。

一つ視点が欠けているのは、県西の林業にもう少し県として力を入れられないかという気がしています。来月、知事がドイツのバーデン-ビュルテンベルク州に行かれますが、ここはドイツの「黒い森」があるところで森の管理も素晴らしいところですが、実はドイツは林業だけで全ドイツのGDPの10%以上を占めていて、しかも、そこではそんなに高レベルの教育をしなくてもたくさんの労働者を雇用できるという利点もあります。神奈川県がこの辺りをもう少し上手く、県西の林業を振興したら面白いのではないかと思います。1990年代に神奈川県とバーデン-ビュルテンベルク州が友好提携を結んだ経緯がありますので、そういったところをもっと利用されて、神奈川県は上手く林業を前へ出していったらどうかと思います。今は建築用に適さない細い木でも、垂直に組み合わせて作る建材の手法があって、ドイツではこれで高さ3階、4階、5階、6階建ての木造建築物をどんどん作れるようになってきています。日本でもこういうことが徐々には始まっているけれども、なかなか進んでいない。できれば神奈川で林業というキーワードを県西の活性化に今後うまく当てはめられたらいいのかなと思います。せっかく知事が来月行かれるので、どこかキーワードとして留めておいていただけたらよいのかなというご提案です。

 

 大久保副部会長:10ページに林業の担い手が減っているという記載がありますが、それを受けたプロジェクトはどこですか。

 

 中谷総合政策課長:プロジェクト26に県産木材の有効活用という項目があります。

 

 大久保副部会長:今後に向けた検討事項の中で、只今のご意見を反映させるというかたちでよろしいでしょうか。

 

 中谷総合政策課長:委員のおっしゃられたとおり、神奈川県はもともと、水源環境保全という意味で県民の皆様から超過課税をいただいて、森林の保全に努めております。林業は雇用という面でも、自然環境の保全という面でも寄与する部分が大きいので、今のご意見を受け止めて、検討事項に入れさせていただきます。

 

 内田委員:国がやっていないので、ぜひ、神奈川が率先して取り組まれたらいいのではないかと思います。

 

 大久保副部会長:基本構想の部分はプロジェクトの内容とも非常に密接に関連しますので、プロジェクトの部分も含めてご意見をお願いします。

 

 原委員:データの書き方で、全国平均が書いてあるところとないところがあります。例えば人口は書いてありますが、事業所などは神奈川の部分だけ書いていると、減っているとか横ばいだということは分かりますが、全国と比べてどう強いのか、どう弱いのかという点で比較がないのが分かりにくく、数字があまり頭に入ってこないところがあります。可能であれば、神奈川の特徴が分かりやすいデータ比較みたいなものを多少入れていただけると、その後どうしていくのかということも想像しやすいなと思いますので、加味していただければと思います。

 

 水谷課長代理:おっしゃられているのは、特に産業の部分でしょうか。

 

 原委員:産業や人口についてです。特に産業についてです。

 

 大久保副部会長:プロジェクトを作ったときにその辺りを議論されて、このようなプロジェクトになったと思います。そのあとの点検なので、この数年間の動きの中で特別な配慮が必要なものが書いてあると思いますが、可能であれば意見を反映していただければと思います。

 

 水谷課長代理:お話があったとおり、ここは点検報告書の中で神奈川をとりまく社会環境の変化を記載する位置づけの部分ですが、その中でも神奈川の産業の特徴が浮き彫りになるようなものを入れてほしいというご趣旨と受け止めて、工夫してみます。

 

 大久保副部会長:プロジェクトの点検に入らせていただきます。自由にみなさんの専門分野やご関心のあるところを順不同でお願いします。

 

 山本(亮)委員:全体的な話ですが、数値目標の検証の書き方の問題です。「適切でない」というところがありますが、「適切のなさ」が色々な意味を重複していて分かりにくいのではないでしょうか。例えば、項目立てが適切でないのか、数値の定量値が適切でないのかごちゃごちゃになっていますので、そこを明確にした方が、読む方にとっては理解しやすいのではないのでしょうか。それから、数値目標が全部「適切」となっているところがありますが、例えば3つの数値目標の項目を立てたのは適切であったとして、今後に向けてより適当な項目の有無について、本来であれば「今後に向けた検討事項」に記載されるべきではないかと思うのですが、明示的には読み取れません。せっかく立てた数値目標なので明示的に分かるようにした方がよいのでないでしょうか。

 

 大久保副部会長:例えば、プロジェクト1の1つ目の目標は「見直しをした」ということです。

 

 山本(亮)委員:そうです。こういう書き方だと分かりやすいです。しかし、「適切ではありませんでした。」という書き方をしているものがだいぶあります。

 

 水谷課長代理:例えば、プロジェクト11の目標の2つ目ですが、「プロジェクトのねらいを反映できていないものがありました」というところですか。

 

 山本(亮)委員:そうです。そこで切れてしまっていますが、さらに言うとどういうことなのかということです。ほとんどがこのような感じになっていますが、項目立てと数値のどちらを評価しているのか、それぞれのプロジェクトでばらつきがあると思います。

 

 水谷課長代理:事務局の整理としては、数値目標の項目として適当であるかどうかできれいに2つに分かれれば一番良いと思っていたのですが、数値目標の項目として適当でなかったという部分については「プロジェクトのねらいを反映できていませんでした」という表現で統一を図りました。そうなっていない部分もありますが、基本的にはそういう方向でまとめたかったということです。

 

 山本(亮)委員:数値の定量値ではなく、項目が適切ではないという意味ですか。

 

 水谷課長代理:数値目標の立て方など項目が適切であったかどうか自己反省を含めた表現としています。

 

 大久保副部会長:次にどういう数値目標を立てるかというのは、今後この部会で議論することになりますか。

 

 水谷課長代理:こういう数値目標が適当ではないかというご意見があればこの場で承りますが、この点検報告書の中に案として盛り込むことは難しいと思います。

 

 大久保副部会長:この部会で課題を抽出できれば、次回以降の新たな目標設定時にご意見がつながっていくと思います。

 

 山本(佳)委員:分かりにくい用語等には簡単に解説する文言や説明を加えていただければと思います。例えば「マルチステークホルダー」といった用語です。それから、数値目標の中で、客観的指標と主観的な県民意識に関する指標が両方あるプロジェクトと、客観的な指標だけを掲載しているプロジェクトがあります。プロジェクトをどう評価するかという考え方もあるかと思いますが、主観的指標を使っているところでは「こういう施策の結果、県民意識が高まった」といったような記載がないと、客観的な指標と主観的な指標が両方あると違和感があります。研究者の視点では主観的な指標は「被説明変数」と言われ、主観的な指標を説明するために説明変数として客観的な指標を使うという考え方をするので、両方の指標が混ざることには違和感があります。

 

 大久保副部会長:今のご意見について、事務局対応できますか。

 

 水谷課長代理:次に数値目標を検討することになれば、ご参考にさせていただきます。

 

 山本(佳)委員:もしくは「目標項目の検証」の中で、「このような施策に取り組むことで、こうした効果があった」といった書き方を工夫すれば、違和感は抑えられると思います。例えば、プロジェクト3で津波から避難する県民意識の高まりを指標としていますが、県民意識が高まるよう普及啓発に取組んだ結果、県民意識が高まってきたので、津波被害を軽減するためには不可欠な要素であるという整理に結びつくと思います。

 

 中谷総合政策課長:もう少し補足を加えるなど、丁寧に数値目標の検証部分を記載したいと思います。

 

 山本(佳)委員:そうすれば、主観的評価も指標として適切であるということが、読む側は受け取れると思います。

 

 木村委員:先ほどの山本(亮)委員からの「プロジェクトの成果と課題」という表現を守ったほうがいいのではないかという意見については私も同感です。今後に向けた「検討事項」については「検討課題」がふさわしいと思います。課題という表現にすることで、県としての当事者性を示すことができると思います。「検討事項」では、県が第三者的な立場と受け止められてしまうのではないかといった心配があります。

次に、今後、審議会を経て県民意見の募集をされるというスケジュールになっていますが、前回の審議会でも県民意見の募集に対して、どういった親しみやすいアプローチをするのかという手法に関するご意見やご質問が出ていたと記憶していますので、今の時点で、どのような形で県民意見の募集をされていくのかをご説明いただければと思います。

それから、プロジェクト1のエネルギーの部分についての意見です。神奈川県は再生可能エネルギーの導入も順調に進行していますが、昨今、固定価格買取制度の見直しも示唆されるような状況が出てきています。神奈川県を見ていますと、基本的に太陽光発電だけの施策になっていますが、そういった状況がある以上、太陽光発電のみの導入促進になってしまうと、時宜に叶ったものかというところでは課題が残ると感じています。その見直しも踏まえた、太陽光発電だけではない他のポテンシャルをどういう形で表現されるのかというところを拝見していきたいと思います。その一連として、内田委員からお話のありました、林業の促進も絡めた例えばバイオマスエネルギーの振興というところをどういった形で打ち出していくのか、日本全国の課題でもありますが、神奈川県としては少ないポテンシャルではありますが、風力等に比べれば可能性はあるかと思いますので、そういった太陽光発電以外のエネルギーの振興に向けた課題認識を少し表現していただけたらと思います。そうは言いながらも、太陽光発電もやらないといけませんし、ポテンシャルが一番あるのは太陽光発電だと思いますが、2016年の電力小売りの完全自由化も見据えて、地産エネルギーに対する支援策を何かされないのでしょうか。先般、湘南ベルマーレと新電力との合弁で「湘南電力」という事業が始まるというニュースもありました。消費者にとって、地元産のエネルギーを使いたいという消費者のニーズもあると捉えていますので、神奈川県産のエネルギーを分散で発電される事業者へのサポートも、ポテンシャルの少ない都市部では検討されたらいかがでしょうか。

 

 大久保副部会長:太陽光発電のご意見は、33ページの「プロジェクトをとりまく状況」に書いてあり、それを受けて、「今後に向けた検討事項」でも書いてはありますが、少し弱いのでもう少しはっきりと書くというご指摘でよろしいですか。

 

 内田委員:今のご意見は全くそのとおりなのです。後半の林業やバイオ発電、地熱も含めて地産地消の電力にも関わって色々とやっているのですが、今この中に入れるのは少し難しいので、できれば次のステップで神奈川県が考えるエネルギー政策というところで明確に入れられればいかがでしょうか。提案です。

以前にもお話しましたが、神奈川県は水力発電の設備量は国内トップで、今の知事になってから太陽光発電をかなり導入したため、これに水力を加えると、神奈川県では、大体原子力発電所1基分ぐらいの発電を再生可能エネルギーで生み出しているのです。しかし、そういう良い面のアピールをあまりしません。そのような面は色々なところでアピールするべきだと何回もお話しているのですが、そういったものがあれば、今のようなお話があっても「神奈川県はやっているじゃないか」ということが県民の方にアピールできる部分ではないかと思います。実際に、当初の予定まではいかないにしても、太陽光発電はかなり増えていて、水力と合わせると原子力発電所1基分に近い90万キロワット以上になりますので、そういったものがどこかにあれば、それだけでもだいぶインパクトが違うと思います。良いところは良いところでアピールしていけたら良いのではないでしょうか。

 

 水谷課長代理:33ページの「プロジェクトをとりまく状況」の最後のところでも、太陽光発電の問題について固定価格買取制度の見直しがなされているという状況も踏まえないといけないという認識はあります。それを受けて「今後に向けた検討事項」で、安定した分散型電源の導入促進を図る取組みが必要だといった点を書いていますが、木村委員のご意見で書き加えられるところがあれば追加したいと思います。

 

 大久保副部会長:書いてあるが弱いという意見だと思われます。それから、山本(亮)委員からも意見がありましたが、今後に向けた検討事項だけではなくて課題も書いた方がいいということですね。

 

 中谷総合政策課長:ご意見として受け止めさせていただきます。県民意見募集の関係については、点検報告書は分厚い資料になり、ハードルが高いものになりますので、県民の方に分かりやすい概要版を作らせていただいております。評価報告書と同じですが、県民の方に手軽に手にとっていただけるよう、コンビニエンスストアといったところに広く頒布して色々なご意見をいただけるような形を今考えています。

 

 水谷課長代理:お手元に評価報告書2013の概要版をお配りしていますが、このような形でなるべく手に取って見ていただけるようなものを提供していきたいと思っております。

 

 中谷総合政策課長:その他に、湘南電力という事例を挙げて地産地消エネルギーについて委員からお話がありましたが、そのような事例については私どもも承知しておりまして、33ページの4番、5番にも記載がありますが、スマートコミュニティーという記載で受け止めているつもりです。別の言い方で言えばCEMSとも言われておりますが、こういった電力の地産地消というような動きがありますので、この「スマートコミュニティーの形成も促進していく必要があります」という記載で検討事項を受け止めており、できる限り県としても支援していきたいと考えております。

 

 池本委員:21ページの「7つの政策分野」の順番ですが、なぜ「エネルギー・環境」が1番になっているのか、その経緯を知らなかったので、県民として、普通の生活者としてみると「教育・子育て」が上にある方がすんなり受け入れられるのですが、エネルギー政策を神奈川が打ち出すということであればこの順番でいいのかなと思いました。しかし、一般県民はエネルギーのことについて知識がないと思いますので、こういう順番にしたという意味なども説明が必要かと思います。

それから、女性活躍や男女共同参画のところですが、国がどんどん進めているのと比べて、ずいぶんシンプルだと感じます。国は女性の活躍という話をするときには、国自身の国家公務員の女性比率をどうするかということもやっていますし、女性研究者の割合ですとか、細かな分野に分けて目標設定などもしているのに対し、県でも、県の職員採用や管理職の比率、大学教員の数値などについても、もう少し細かく検討するなり、目標数値を増やすなりといった見直しが必要と感じましたので、そこだけ要望します。

 

 大久保副部会長:「今後に向けた検討事項」の欄にご意見を入れるということですか。

 

 池本委員:65ページですが、県内の審議会という項目はありますが、県職員の採用の数字であるとか、やはり県自身のところから考えてはどうかと思います。それから、教育関係というところで進学率などでの男女の差といったところも気になりました。

 

 大久保副部会長:「目標項目の検証」の欄では適正と書いてありますが、より適当なデータがあるならば、VI(ローマ数字の6)の「今後に向けた検討事項」に数値目標の検証の結果を記載することもあり得るというご意見です。

 

 山本(亮)委員:プロジェクト23ですが、数値目標として神奈川発独創的技術の開発件数が挙げられていますが、独創的技術の例をいくつか紹介いただいて、具体的なところもPRされた方がいいのではないかと思います。農林水産のプロジェクト26では湘南ゴールドの話を書いたりもしていますので、例えば、III(ローマ数字の3)の「構成事業の主な取組みと成果」やIV(ローマ数字の4)の「プロジェクトの総合分析」の辺りで、せっかく100件もあるのであればPRされた方がいいと思います。

 

 山本(佳)委員:プロジェクト27ですが、インターチェンジまでの距離5キロメートル以内の地域の割合がプロジェクトの数値目標として適切だということであれば、もう少し積極的な見解を書いていただいた方がいいと思います。例えば道路網や鉄道網の整備ですとか、バリアフリーの推進なども目標項目として考えられるものはあるのではないかと思います。また、5キロメートルという数値についても、3キロメートルや1キロメートルではだめなのかという意見も出てきてしまいます。やはり違和感があるので、数値目標としてこれを挙げられるのであれば、もう少し前向き、建設的なコメントを分析や目標項目の検証の欄で書いていただいて、その後の「構成事業の主な取組みと成果」や「プロジェクトの総合分析」でも書いていただいた方がいいのかなと思います。

 

 水谷課長代理:今のご意見は、インターチェンジまで距離5キロ以内の地域の割合を数値目標にしたことの意義が分るようにアピールできる表現にした方がいいということですか。

 

 山本(佳)委員:道路とか鉄道とか色々なデータが取れるかと思いますが、意図があってこの項目を選んだのかと思いますので、それが伝わるように理由を示した方がいいと思います。

 

 中谷総合政策課長:前提に計画があるということかもしれませんが、もう少し理由をきちんと整理したいと思います。

前に別の委員から質問があった部分について、ここでお答えします。池本委員から、21ページの「エネルギー・環境」の順番についてのご意見がありました。総合計画を策定したときは東日本大震災の発生直後であり、基本構想の冒頭などにもそうした策定の趣旨等については記載しております。当時を振り返ると、原子力発電所の関係でエネルギーが逼迫し関心も高かったことから、エネルギー関係からとりまとめたといった背景があります。今になって見ると違和感を感じられるかもしれませんが、その辺りはご理解いただけるよう補足説明ができれば記載します。次に山本(亮)委員から、独創的技術の例示についてのご意見がありましたが、具体的に記載できるかどうか、部局と調整させていただきたいと思います。

 

 水谷課長代理:記載の方法についてですが、「VI(ローマ数字の6)今後に向けた検討事項」のところで、数値目標に関する今後の方向を記載してはというご意見もありましたが、数値目標についての分析・検証結果については、「II(ローマ数字の2)数値目標の達成状況」の中で記載を収めたいと考えております。「VI(ローマ数字の6)今後に向けた検討事項」については「IV(ローマ数字の4)プロジェクトの総合分析」、「V(ローマ数字の5)プロジェクトをとりまく状況」を踏まえて整理する欄にしたいと考えております。

 

 朱委員:6、7ページの国際化にかかる部分についての意見です。7ページの「多様な文化が共存する地域社会」というタイトルは素晴らしいのですが、ここでの内容は外国人の数の話だけです。単純に外国人の数というのは統計があって減少しつつあるというのもデータとしては正しいのかもしれませんが、例えば帰化して日本人になったがアイデンティティや生活習慣は、外国人と変わらないままの方もいます。そういった部分でいうところの「多様な文化と共存する」というところも表現があっていいと思います。また、例えば日本人の父と外国籍の母から生まれた子どもたちということもあったりします。そういった部分での「多様な文化」というのはもっと複雑に絡み合っていると思います。私も日本生まれ、日本育ちですが国籍は中国です。文化的には日本人とほとんど変わらないが、統計上はこのデータに私も含まれていると思います。そこで、タイトルに見合うように補足の記載を、どれだけの人が帰化したかという数字は取りにくいとは思いますが、数字だけではなく、表現を加えてはどうかと思います。これだけ見ると外国人の統計数字、減少したとか横ばいですといったことしか出ていませんが、それはある意味実態を表していない気がします。

 

 大久保副部会長:例えば、帰化している人の数というものを整理してみれば、実態を示せるのではといったご意見です。

 

 水谷課長代理:数値を記載ができるかどうか、検討してみます。定性的な表現になるかもしれません。

 

 大久保副部会長:他にご意見はありませんか。本日発言しきれなかったことがありましたら、その旨、11月4日までに事務局へご連絡願います。点検報告書については、11月26日の総合計画審議会に江口部会長とともに報告いたします。みなさまからのご意見及び欠席者からのご意見については預からせていただき、事務局と調整するという方向で進めさせていただきたいと思いますがよろしいでしょうか。ありがとうございます。

 

 中谷総合政策課長:本日は非常に多くの意見をいただきありがとうございます。副部会長からお話がありましたように、いただいたご意見を真摯に受け止めたいと思います。年明けにも部会を予定しておりますので、引き続きよろしくお願いいたします。

 

 大久保副部会長:本日の議事は以上を持って終了させていただきます。ありがとうございました。

会議資料 資料1 かながわグランドデザイン点検報告書(素案)[PDFファイル/3.56MB]
参考資料1 かながわグランドデザイン点検基本方針[PDFファイル/10KB]
参考資料2 かながわグランドデザイン評価報告書2012及び2013における総合計画審議会の二次評価一覧[PDFファイル/16KB]
参考資料3 今後のスケジュール(予定)[PDFファイル/33KB]

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