海外駐在員の活動レポート(2021年1月・タイ バンコク派遣職員((株)横浜銀行バンコク駐在員事務所))

掲載日:2021年1月14日

回復続くタイの自動車生産

自動車業界の状況

 タイの産業の根幹をなす自動車業界の動向について、2020年9月のレポートでは第1四半期までの動向を取り上げたが、今回は、その後の状況について紹介したい。
 前回のレポートでは、4月を底に徐々に回復傾向にあった自動車業界。その後、順調に回復を続け、11月の自動車生産台数は、前年同月比11.9%増の17万2,455台となり、実に19か月ぶりに前年同月を上回り、単月でも2019年7月以降最多となった。タイ工業連盟(FTI)によると、国外への輸出増加に加え、国内市場向けの商用車の生産が内需拡大に伴い伸びたことが大きな要因の一つとなっているという。1月~11月の累計生産台数は、128万台を超え、通年ではFTIが予測する140万台に到達すると見込まれる。
 実際に、自動車部品の製造を行う県内企業からは、メーカーの工場停止などに伴い、夏までは厳しい状況が続いたが、9月以降受注が急速に戻り、工場はほぼフル稼働という声が聞かれるなど、自動車業界は急速な回復を見せている。
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【2020年自動車生産台数 出所:タイ工業連盟より】

タイ国際モーターエキスポの様子

 12月3日~13日には、国内最大級の自動車展示・販売会である「第37回タイ国際モーターエキスポ」が開かれた。当イベントでの自動車の販売台数は、前年比10%減の3万3,753台。来場者数は、118万6,387人(前年は151万307人)となったが、主催者にとって満足いく結果となったようだ。一概には比較できないが、7月に開かれた「第41回バンコク国際モーターショー」よりも販売台数、来場者数ともに上回り、また前年比の落ち込みも小さくなっている。各社ブースには多くの人が訪れ、販売員と商談を行う姿が見られるなど、国内市場の回復を垣間見ることができた。
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【商談スペースの様子】

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【モーターエキスポの様子】

中国勢の台頭

 このエキスポにおけるメーカー別の受注台数では、トヨタ、ホンダ、マツダ、いすゞ、日産、スズキといった日系メーカーが上位を占め、次いで中国の上海汽車が続いた。車種別では、スポーツタイプ多目的車(SUV)が40.4%を占め、SUVとしては、上海汽車の「MG」ブランドの「ZS」がトップとなった。同社は、チョンブリ県の工業団地に自社工場を構え、徐々にシェアを伸ばしてきている。また、2020年2月には中国・長城汽車が米自動車大手ゼネラル・モーターズのラヨーン県の工場買収を発表するなど、中国系メーカーの勢いが感じられる。近隣の工業団地内で自動車部品を製造する県内企業からは、工業団地内の中国企業や周辺居住地で中国人が増加しているという話をよく耳にする。今後、価格面優位に立つ中国系メーカーの台頭による日系サプライヤーへの影響について、注視していく必要がある。
 引き続き、タイの最新情報の収集に努め、県内企業の皆様に還元していきたい。
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【中国・上海汽車のブース】

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