海外駐在員の活動レポート(2016年10月・東南アジア事務所)

掲載日:2016年10月31日

フィリピンの自動車産業の動向

ASEANにおける自動車生産販売状況グラフ

2015年の実質GDP成長率が5.9%と4年連続で6%前後と高い成長を続けるフィリピン。今年5月には「治安・違法薬物・汚職対策」を掲げてドゥテルテ新大統領が誕生した。
外交政策では、ドゥテルテ大統領の過激な発言が目立つ一方、マクロ経済政策については、アキノ前政権の政策を継承し、雇用を生み出す製造業などの産業を育成するといった現実的な発言をしている。
今回は、フィリピンに進出した県内企業の取組みと自動車産業の育成政策を紹介したい。
鋼管の精密引抜加工(※1)を行う西山製作所(小田原市)では、フィリピンに現地法人「PHILIPPINENISHIYAMAPIPEMFG.INC.」を設立。2016年8月には、マニラ郊外の新興工業団地「ファースト・インダストリアル・タウンシップ(FIT)」内に工場を建設し、現在、約20名体制で年内の生産本格稼働へ向けて準備を行っている。同現地法人の管理部長・西山高広氏は、「フィリピンに進出した日系自動車部品メーカーの現地調達ニーズに対応するため、進出を決意した。現在、フィリピン国内の自動車サプライチェーンには、競合が無く、優位性が確保できることも進出を決意した理由である。フィリピンでの自動車生産台数はまだ少ないが、将来的に自動車市場が拡大することも期待している。また、フィリピン工場を核として、アセアン各国への販路拡大も目指していきたい。鋼管でお困りの際には、ぜひ弊社までご相談いただきたい。」と熱く語っていた。(※2)
なお、2015年のフィリピンの自動車生産台数は、約9万8千台と、アセアンでは、タイ、インドネシア、マレーシア、ベトナムに次ぐ5位とまだまだ少ない。
 こうした状況を受けて、フィリピン政府では、自動車産業を育成するため、「包括的自動車産業振興戦略(CARS)」プログラムをスタートさせた。2016年から6年間で、フィリピンで新規に生産される四輪自動車3車種を対象に、総額で270億ペソ(約620億円)の支援を与えるもの。6年間で1車種あたり20万台以上の生産、現地調達率50%を達成することを適用の基準としており、自動車産業の集積が進むことが期待されている。
同地域での県内企業の海外展開ニーズを踏まえ、引き続き、現地支援に力を入れていきたい。

※1 引抜加工とは、ダイスとプラグの2つの金型を使用し、パイプを引抜くことで、外径・内径を希望するサイズに高精度に引き延ばす加工方法のこと。
※2 ご相談をご希望の方は、PHILIPPINENISHIYAMAPIPEMFG.INC.管理部・西山様までご連絡ください。
メールアドレス:takahiro@nishiyama-ss.co.jp

 

西山製作所フィリピン現地法人

 

ファーストインダストリアルタウンシップ風景
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