海外駐在員の活動レポート(2021年8月・大連 神奈川経済貿易事務所)

掲載日:2021年8月26日

コロナ禍における技能実習候補生の今

 中国はベトナムに次いで多くの技能実習生を日本に送り出している国であり、2020年には約7万3千人の中国人実習生が全国で活動している。中でも、日本との縁が深く日本語人材が豊富な大連からは、多くの実習生が送られている。
 日本での採用が決まった技能実習候補生は、渡航前に特定の教育機関で日本語等を学ぶこととなる。大連市内の日本語等訓練学校である「大連信業達職業訓練学校」の視察結果から、昨今のコロナ禍における技能実習生の教育や現状についてリポートする。
 大連信業達職業訓練学校は2005年に設立された、中国最大規模の全寮制日本語等訓練学校で、学生の9割は技能実習候補生である。候補生はここで約3~4ヶ月の間、毎日朝7時から夜9時まで日本語や日本での生活様式、習慣、文化、マナーなどを学ぶ。同校は徹底した指導により短期間で日本語未就学者を日本語検定4~5級合格レベルに到達させるなど、高い教育水準が評価されており、中国東北地域の他、河北・河南地域など中国の複数都市から入学する学生も多いという。
 同校を運営する信業達教育グループの楊董事長にコロナ禍による影響を伺ったところ、「当校は新型コロナウイルス発生後、2021年2月にようやく学校を再開した。以前は常時1千人程度の学生が在籍していたが、2021年7月現在は500人程度に留まっている。日本へ渡航するためのビザ発給手続きが滞っていることが一番の問題で、2021年1月以降ずっと申請窓口が止まっており、学校を卒業した候補生が日本に渡れずアルバイトなどをして過ごさざるを得ない状況となっている。早く新型コロナウイルスが落ち着き実習生を送り出せる状況に戻ってほしい。」と語った。
 学生たちは卒業後も渡航の予定が立てられない厳しい状況だが、教室ではそうした逆境に負けないよう、大きな声で日本語の発声を学んでいる姿が印象的であった。県では約1万5千人(令和2年6月時点)の実習生が技能を学びながら県内中小企業の活動現場を支えている。早期の新型コロナウイルス感染症の収束と人的往来の再開を期待したい。

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【大連信業達職業訓練学校の校舎入り口】

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【授業の風景】

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