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更新日:2023年4月26日

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大山・丹沢山系での登山体験を通して(2)【2019大学連携・東海大学】

大学生が「大山」「大磯」の魅力をブログ形式で紹介します!

予定外の場所で迎えた朝。我々は本来予定してたルートを大きく変更して、塔ノ岳、そして丹沢山の山頂に向けて踏み出す・・・前にまずは腹ごなし。温かいご飯のありがたさを噛みしめ、出発の準備をします。宿のご主人から思いがけず水の差し入れもいただき、今日の登山も応援してもらいました。出かけ際に聞いたご主人の話によれば、最近では登山者も減ってきているので新たな層を取り込もうと、地元ではトレイルランのできるコースの整備なども進めているとか。

ご主人と別れ、早速、なだらかではありつつも細い道を山奥へと進んでいきます。途中では、小さな橋が架けられている場所もあり、だんだんとスリルを感じられる道へと変わっていきます。私たちの最初の目標地点は、塔ノ岳につながる他の道と合流する「新大日」でした。しっとりとした森の空気と木々の間から差し込む朝日を浴びながら黙々と登っていきます。冷たい空気の中では、歩いているうちは適温でも休憩したとたんに寒さを感じるので、体を冷やさないようにこまめに対応するのが重要ですね。

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倒木を避けながら歩き進めるうちに、足元には雪が迫ってきました。すっかり絞まった固い雪ですが、まさか、神奈川県で自身初の雪山登山を味わうとは。そうして歩みを進めるうちに不思議な空間にたどり着きました。そこだけ木が切られて開けているのですが、先ほどまで聞こえていた沢の流れる音や風の音、鳥の声すべてが消え、自分と仲間の呼吸音と話し声だけの世界がそこにはありました。自然と我々は歩みを止め、この時間、空間を味わうことができました。

新大日が近づくと、木々の感覚も開き、景色がちらちらと見えてきます。昨日まで自分たちがいただろう場所ははるか遠く、さらには相模湾まで見通せる高さにもなってきました。ここまで歩いてきた長い尾根の道は、新大日の直前で我々を試すような上り坂に姿を変えます。息を上げながらなんとか最後の坂を登り、登り始めて約3時間後の午前11時に新大日に到着しました。

水を飲んで呼吸を落ち着かせ、いよいよ塔ノ岳山頂を目指し歩みを進めようとすると、早速の雪道、しかも、かなり深さもありそうでずっと続いています。ここで準備したアイゼンを装着。ようやく出番です。装着したら楽に歩ける・・・ということはなく、久しぶりの雪道を慎重に歩いていくと、今まではなかった木道が姿を現しました。気づけば周りの高い木々は高さの低い植物に姿を変えています。ふと横を見ると、秦野の街や小田原、そして遠くには高いビル・・・もしかしたら横浜が見えていたかもしれません。この景色を見られるのはこのルートのセールスポイントですね。しかも、この日は雲間から地上へ光が差す「天使のはしご」らしきものも見ることができました。

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塔ノ岳山頂のある山荘が遠くに見えてきました。あと少し・・・しかし最後は岩の多い道を登っていくしか道はありません。はやる気持ちを抑えながらも必死に足を進め、正午に塔ノ岳山頂へ到達できました。

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