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更新日:2022年5月6日

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令和元年度「黒岩知事との“対話の広場”地域版(湘南会場)」開催結果

令和元年10月18日Fプレイスで開催された黒岩知事との“対話の広場”地域版(湘南会場)開催結果

集会の概要

対話の広場での意見交換の様子

黒岩知事との“対話の広場”地域版(湘南会場)

日時 令和元年10月17日(木曜日)18時30分から20時00分
会場 藤沢市藤沢公民館・労働会館等複合施設Fプレイス3階ホール
テーマ 持続可能な神奈川に向けて
地域テーマ 笑いあふれるコミュニティづくりへ、あなたの力を
内容

1 知事のあいさつ

2 事例発表

【事例発表者】

手塚 明美(てづか あけみ)氏
(認定NPO法人藤沢市民活動推進機構 事務局長)

廣上 正市(ひろがみ まさいち)氏
(二宮町・一色小学校区地域再生協議会 副会長・事務局長)

3 意見交換

4 知事によるまとめ

参加者数 195名

知事のあいさつ

知事のあいさつ

こんばんは。神奈川県知事の黒岩祐治です。お足元の悪い中、また、台風19号のダメージの残る中、お越しいただきありがとうございます。今日も、被災した相模原市緑区を視察してまいりました。相模原市内だけでも100か所以上でがけ崩れが発生しました。全面復旧には時間がかかりそうです。本日は、しっかりと前を向いて明るい神奈川を作るため、皆様とともに議論していきたいと思います。

知事のあいさつ1

対話の広場では、毎年度、テーマを設定しています。今年度のテーマは、「持続可能な神奈川に向けて」です。その中でも、本日は笑いあふれるコミュニティづくりについて議論していきたいと思います。

お二人のゲストからの提言があり、その後、皆様と一緒に議論していきます。

知事のあいさつ2

私が知事に就任してから、「いのち輝く神奈川」を作りたいと言ってまいりました。この「いのち」ですが、ひらがなで表記することにこだわっています。漢字で書くと、「命」は硬い感じがします。「いのち」とひらがなにすると優しい感じがします。

医療が充実すれば、いのちは輝くのでしょうか。安全な食もなければ駄目です。食を支える農業もしっかりしていないといけません。エネルギーの問題も環境も、教育、共生、皆が共に生きる気持ちを持つことも大切です。こういったものが繋がっていないと「いのち」が輝きません。国の行政機関は、縦割りですが、医療の問題とエネルギーの問題を一緒に考えるべきではないか。医療とまちづくり、なども一緒に考えるべきだと思います。神奈川県では一体となって取り組んでまいりました。

知事あいさつSDGs

国連では、SDGs(持続可能な開発目標)として17の開発目標が掲げられました。「すべての人に健康と福祉を」、「質の高い教育をみんなに」などと掲げています。

「いのち輝く神奈川」と国連のSDGsは同じです。それならば、SDGsの最先端の自治体を目指そうとSDGsについて積極的に取り組んだところ、国からも認められ、昨年、SDGs未来都市及び自治体SDGsモデル事業に選ばれました。全国で10の自治体が選ばれ、都道府県では神奈川県が唯一です。横浜市、鎌倉市も同時期に選ばれ、第二期では小田原市、川崎市も選ばれました。

 

知事あいさつSDGs未来都市

知事あいさつSDGs全国フォーラム

SDGs最先端自治体として、SDGs全国フォーラムを神奈川県が主催しました。その際、SDGsを自分事として、わかりやすく伝える方法は何かないかと考えました。SDGsはイメージとしてはわかるが、具体的な取組がわかりにくいと言われます。去年の夏、海岸に大きなシロナガスクジラの赤ちゃんが打ち上げられました。その赤ちゃんの胃の中から、プラスチックのごみが出てきました。これは、SDGsの取組を自分の事として考えるためには良い例だと思いました。ペットボトルがそのまま海に流れると分解されません。マイクロプラスチックとなって小さくなったものが魚のおなかに入り、最終的には、人間が食べる。クジラからのメッセージだとポスターを作って啓発を始めました。

こういった活動が評価され、この夏、国連からSDGsフォーラムに招待され、日本代表としてスピーチをしました。神奈川県の取組をどんどんアピールしているところです。

知事あいさつ若葉台団地

 

知事あいさつ若葉台団地の特徴

「いのち輝く」ために大事なことは何か。その例として横浜市若葉台団地についてご紹介します。若葉台団地は、高齢化が進んでいる団地です。全国平均28.0%に対し、47.8%と高い高齢化率です。一方、要介護認定率、介護を必要とする率は、全国平均18.0%と比較して若葉台団地は12.2%と大きく下回っています。10年間の変化を見ると、高齢化は進んでいるが、要介護認定率は減っていっています。これは奇跡です。その秘訣は、自治会活動が盛んであることや、多世代交流の場を団地の中に設け、スポーツイベントなども開催しています。取組は、それだけであると聞いてびっくりしました。要介護認定率を下げるために努力した結果ですかと問うと、居住者みんなで、住みやすい団地、楽しい団地にしようとやってきた結果であるとのことでした。

 

知事あいさつコミュニティ

まちづくり、コミュニティがどれだけ大事かを実感しました。コミュニティには、いろいろあります。住まいを軸としたご近所付き合い、仕事を軸とした会社もコミュニティです。学校もコミュニティです。趣味を軸とした活動もそうです。いろいろなコミュニティがあり、それを市町村が中心となって取り組んでいますが、県がその取組を支えようと考えています。

知事あいさつシニア劇団

横須賀市でシニア劇団を立ち上げました。参加する方がいるかと心配しましたが大人気でした。参加された方は皆さん楽しそうに練習をしていて、もうすぐ、最初の公演が近づいています。公演があるため、自分がセリフを忘れるとみんなに迷惑をかける、と思い、真剣に取り組みます。公演では、メイクをして、衣装を着て、照明を浴びます。こういった機会があると皆さん、元気になります。このようにコミュニティにはいろいろな形があるのです。コミュニティを充実させると、笑顔がどんどんあふれてきます。そんな神奈川県を作りたいと進めています。コミュニティをテーマに皆さんと対話を進めていきます。すでにいろいろと活動されている方もいらっしゃると思いますが、これから何か始めたい人もいるでしょう。まずは、お二人のゲストの事例を聞いて議論を進めていきたいと思います。

事例発表

司会

黒岩知事、ありがとうございました。それでは続いて、本日の地域テーマについて活動をされている方お二人に、事例発表をしていただきます。はじめに、手塚明美様をご紹介します。手塚様は平成13年から約10年間、藤沢市市民活動推進センター長を務め、現在は認定NPO法人藤沢市民活動推進機構の事務局長としてNPOのマネジメント支援に携わり、市民活動の活性化・発展に向けて取り組まれています。また、一般社団法人ソーシャルコーディネートかながわの代表理事として、市民、NPO、企業、行政機関など様々な人や組織の連携支援やボランティア等に関わる方々のサポートを行っていらっしゃいます。また、コミュニティ活動として藤沢東部自治会連合会、三富士町町内会にも長く関わられています。
それでは手塚様、よろしくお願いいたします。

手塚 明美 氏(認定NPO法人藤沢市民活動推進機構 事務局長)

手塚様

皆様、こんばんは。藤沢市民なので、参加者の中には顔見知りの方もいらっしゃるかと思います。私自身は藤沢市で生まれたわけではありません。群馬県で生まれ、埼玉県で育ち、この藤沢市に嫁いで来ました。ですから、よそ者です。ですが、ご紹介いただいたように、藤沢東部自治会連合会や三富士町町内会など、地縁のコミュニティに随分とお世話になりました。よそから来た者にもあたたかい地域です。実家よりも藤沢市にいる時間が長くなり、ふるさとは藤沢市かと私自身が思うくらいです。

手塚様表紙

本日のテーマは、笑いあふれるコミュニティづくりですが、私も心掛けてきたテーマです。藤沢市で暮らし始めて2年ほどで、私の義父と義母が次々と倒れ、二人のお世話をしていました。10年ほど、家での介護をしていく中で、地域のあたたかさに触れて、これは恩返しをしなくてはと思い、そこから私のコミュニティ活動が始まりました。

手塚様資料2

 

覚えていらっしゃるでしょうか。かながわ・ゆめ国体が1998年にありました。この国体に、ボランティアとして参加させていただきました。それが今の私の根幹部分になっています。地域でずっと活動していたのですが、誘われてこの国体のボランティアに参加しました。そこで、たくさんのものを学びました。私はスポーツが苦手です。走ることも苦手、球を投げると球があさっての方向にいってしまいます。でも、藤沢市でバレーボール、サッカー、野球などの競技が行われ、選手の応援をしました。選手に頑張ってというのが私の役目でした。「ありがとう」とお礼を言われました。何もしなくても、お礼を言われる素晴らしさと嬉しさがしっかり胸に刻まれました。

手塚様資料3

 

地域活動は母親クラブからスタートしました。社会教育活動や生涯学習講座などPTA、子ども会、地域に根ざした活動をしました。いろいろな役員をして、今に至ります。市民活動の分野ではゆめ国体のボランティアから、市民まつりなどを経て、災害復興支援活動まで幅広く活動しています。

 

手塚様資料4

 

災害復興支援の現場に最後に入ったのは、熊本県です。西日本豪雨災害のときには、体力的にもたないと思い、知り合いの若い人に代わりに行ってもらいました。東日本大震災の際に私がボランティアとして入ったのは、大船渡、釜石、陸前高田です。その当時、沿岸地域はボランティアセンターを作れる状況ではありませんでしたが、遠野というところに行き、そこから沿岸の地域を支援しました。まだ自衛隊が野営をしていた頃の話です。自衛隊の方々がトレーニングをする姿を間近で見て、誰もができることをやれば良いと感じました。これまでに被災地での活動を様々経験してきましたが、日本全体が直面すると予想できる課題が凝縮されていると言われます。今でも、東北の支援に年に2回か3回は行っています。

手塚様資料5

 

私は、様々な活動をさせていただいていますが、市民活動を進めるためには、学習やトレーニングが重要だと思っていますので、かながわコミュニティカレッジの企画運営事業に従事しています。年間約300講座ほどありますが、まじめに1つ1つ丁寧に、ボランタリー人材の育成につながるように講座を組み立てています。

静岡県に行った際に、面白いデータを見つけました。知事のお話でも、長生きの秘訣や元気でいるための方策の話がありました。少し前ですが、全国紙の夕刊に、「ボランティアは長生きの秘訣」という記事を見つけました。どういう人が、元気で、どういう人が早く死亡する傾向にあるのかという静岡県が10年にわたり追跡調査したデータから作成した記事でした。1週間に1回以上家族以外の誰かと話していると長生きする。女性では、市民講座、趣味の教室など学習活動に参加している人がたくさんご存命です。これを見たとき、私も結構長生きできるかなと思いました。

手塚様資料6

藤沢市には来年、オリンピックでセーリング競技がやって来ます。「藤沢ビッグウェーブ」という、応援団事業や、地域でどんなボランティアができるかを紹介している冊子の作成に関わらせていただいています。

手塚様資料7

高校生のとき、泳げないのに水泳部に所属していました。泳げるようになりたかったのです。競泳は、速さを競います。でも、私はそもそも泳げなかったのですから、競争には向いていませんでした。それでも泳ぐことに抵抗はなかったので、水泳教室へ出産後に入会したところ、先生は「水に体を合わせるように、スマートに泳ぎなさい。」と言いました。ゆっくりゆったりと泳ぐと疲れが取れ、肩こりも治ると言われました。コミュニティではいろいろなことがあります。流れに逆らうより、肩の力を抜いて合わせる方が良いときもあります。メドレーリレーはいろいろな泳ぎ方をします。その中で一番良い泳ぎを自分のものにすることも大切です。「のし」や「立ち泳ぎ」でも良いのです。コミュニティの考え方は様々ですが、得意な方法でスイスイと笑顔を集め、動きましょう。これを最後のメッセージにします。ありがとうございました。

司会

手塚様、ありがとうございました。続いて、廣上正市様をご紹介します。廣上様は、高齢化や空き家の増加など地域の課題に取り組むため、平成28年に地域住民の方々、県住宅供給公社、二宮町により設立された「一色小学校区地域再生協議会」の事務局長を務め、安心して住み続けられる地域の実現に向けて活動していらっしゃいます。この協議会では、活動内容の異なる6つの部会を通して、音楽祭の開催、ヤマユリの保存・公開など地域コミュニティの活性化に向けた多様な取組を行っていて、ご自身も「空き家対策部会」の部会長を兼務し、課題解決に取り組んでいます。
それでは廣上様、よろしくお願いいたします。

廣上 正市 氏(二宮町・一色小学校区地域再生協議会 副会長・事務局長)

廣上様

廣上様資料1

こんばんは。二宮町から参りました廣上です。二宮町は、神奈川県の西側、湘南の端にあります。人口も3万人を切る小さな町です。そこで活動している我々に事例発表者として声が掛かったことに驚いています。せっかくの機会なので、活動をご紹介します。この組織ができて4年になります。目指していることは、「活力あるコミュニティ」です。今日の企画の趣旨とも重なっています。

廣上様資料2

こちらは、二宮町の地図です。コンパクトな町の北の方、一色小学校の辺りが活動地域です。人口7,000人弱で、高齢化率は38%です。地区の中心は半世紀ほど前にニュータウンとして開発された経緯があり、少子高齢化が顕著な地域になっています。協議会は、この北部地区における地域活動の弱体化を打破するために発足しました。高齢者が多くなると活動が鈍くなるとは決して思いませんが、ボーっとしているとそうなってしまいます。その流れを何とかできないか、県の住宅供給公社や二宮町の支援を受け、住民が中心となって活動しています。ちょうど国が地方創生を強く言い出し、財政支援の面でも動きがあり、それらを活用しています。小さな区割りの単位でそれぞれ活動することは大事ですが、なかなか小さな単位で考えてもできないことがたくさんあります。少子高齢化はどんどん進んでいきます。対象地域を小学校区域に広げることで、今まで手を付けられなかった共通の課題に取り組みたいと思っています。活動の体制として、いくつかの部会を持っています。県の住宅供給公社もメンバーに加わり、自分たちの物件だけを大事にするのではなく、団地のある地域が魅力あるものにならないと、空き家は埋まらない、人は集まらない、との考えから一緒にやってもらっています。大いに助かっています。

廣上様資料3

「もっと元気な住みよい街に!」というのが我々のスローガンです。笑いあふれるコミュニティづくりと近いものだと思います。部会の活動をいくつかご紹介します。知的教養を高める場を皆さんは求めていて、そういう場を作ろうということで、学校の空き教室を借りて生涯学習講座を開催しています。この地域に住む専門家に次々講師になってもらい、歴史や文化、自然などをテーマに月に2回ペースで開催しています。

廣上様資料4

神奈川県の花であるヤマユリが、小学校の裏に300本ほど群生しています。それがこれまでは外部には知らされていませんでした。それはもったいない。地域が誇るべき自然遺産なので、これを子どもたちと一緒になって保存・育成し、一般に公開する活動をしています。合唱団も作りました。70名の団員がいます。月2回練習し、年間5回ほどの発表の場を設けました。小学校の体育館で我々が主催する音楽祭を開催し、そこにも出演しています。今まであまり使われていなかった築120年の古民家があり、そこを拠点として、そばづくりのイベントやコンサートを開催しています。「つるし雛」のイベントには、2日間で1,300人が集まりました。ちょうどエリアの山側が里山でみかん畑があります。そこを整備して健康づくりの拠点、ハイキングなどをして、町外の方を呼び込むための企画をしました。小田原方面には、富士山がきれいに見えます。今まで知られていなかった場所に「富士山ビュー」という名をつけ、アピールしていきたいと思っています。

廣上様資料5

廣上様資料6

こちらも是非、紹介したいのですが、9月から「にのみや地域情報サイト」というホームページを新しく作りました。我々の活動を伝えるホームページです。「ITクラブ」というITに強いNPO法人と組みました。地域で活動している団体の活動情報やイベント情報を掲載し、電子掲示板に発展させようとしています。多くの方がスマートフォンやタブレットを持っている時代です。地域のソフトインフラとして整備しようと取り組んでいます。

廣上様資料7

このほかに、力を入れようとしているものの1つが空き家対策です。全国的にも問題視されていますが、我々のところも深刻化しています。また、高齢化が進むと、買い物や病院通いといった日常的な外出にも課題があります。これをなんとか地域で支える体制を作れないか、移動支援の体制が理論上整備できたので、来年からトライアルをやってみようと思います。最後ですが、健康団地の推進です。本日は黒岩知事に来ていただいているので、アピールしたいと思っています。県営住宅が建替えの時期に入っています。健康団地とは、団地に住む人だけではなく、地域に広げて、健康づくりに取り組む拠点にしようということで、これは素晴らしい取組です。我々が考えていることと同じです。地元として、提案があれば検討していただけるという話があり、地域の人に集まってもらいプランを考えました。そこの居住者専用ではなく、地域ぐるみで使える拠点整備を提案したところ、検討していただいている最中です。大ぶりな提案ですので、全部は実現できないでしょうが、是非、新しくできるこのエリアで新しい試みを実現したいものです。県の住宅供給公社や二宮町、住民と協力して、元気になれるコミュニティを作りたいと、強く思っています。健康団地のことを知事は知らないと思いますが、認識していただいて後押ししていただければありがたいと思います。以上です。ありがとうございました。

意見交換

意見交換の様子

司会

それではここからは、黒岩知事に進行をお任せいたします。知事、よろしくお願いします。

知事

お二人の話を聞いて、素晴らしいと思いました。人任せにしないで、自ら動いていらっしゃいます。廣上さんに知事は健康団地を知らないでしょう、と言われてしまいましたが、私は、知っています。健康団地と言い始めたのは私だからです。団地は老朽化、高齢化、空き部屋など、ネガティブなイメージが多いです。高齢者がたくさん入居しているなら、団地が高齢化した入居者を支える力を持てば良いのです。団地にいることが、安心・安全につながります。建て替えるときも、住むことで健康になるようにという方針で健康団地を進めています。

お二人に追加でお聞きしたいこともありますが、せっかくたくさんの方に参加していただいるので、皆さんとの対話に移りたいと思います。私は、対話の広場が大好きなのです。高校生が60名ほど参加してくれています。高齢者の皆さんと高校生が一緒に語り合う機会はあまりないでしょう。これがすごく面白いのです。どんな展開になるのか。ここから先のシナリオはありません。皆さんからの発言で対話が進みます。どんどん発言してください。

参加者1

神奈川県では、2017年から一部の県立高校でインクルーシブ教育を導入し、障害の持った生徒と、一般生徒が一緒に教育を受けています。神奈川県全体に普及するまで、あとどれくらいかかると思いますか。

知事

インクルーシブ教育というのは、特別学級があって、障害のある生徒が特別な授業を分けられた教室で受けるのではなく、みんな同じ教室で一緒に学ぶということです。パイロット的に県内の高校で進めています。将来的には、全校に広げていきたいと思っています。平成28年に津久井やまゆり園事件が発生し、「ともに生きる社会かながわ憲章」を神奈川県議会とともに策定しました。障害のある方もない方もともに生きる。障害のある方に触れ合ったことがない子どもがたくさんいます。教育環境から「ともに生きる」を実践していかないと、「ともに生きる社会」は実現できません。いきなり全校で始めると混乱があるかもしれないので、パイロット的に始めています。まずはうまくいっています。

参加者2

藤沢市の鵠沼海岸で開業している歯科医師です。知事はプラスチックごみの話をしていました。鵠沼海岸では、毎年、夏の間に海の家が造られ、ごみが多く発生しています。鵠沼海岸には2つの大きな川があり、他の市と比べてごみの問題が深刻です。

来年度はオリンピックがあり、セーリングチームのメンバーもすでにワールドカップで会場に来ています。夏の間、海の家が造られる時期は、台風が来るシーズンにも重なります。残ったごみが台風で散乱し、夏の間、海岸は悲惨な状態になっています。鎌倉市と逗子市は、海岸におけるたばこや飲酒が禁止になっています。そのため、藤沢市にたばこを吸われる方や飲酒をされる方が集中して来ている現状です。住民同士で協力して海岸清掃をしていますが、毎日ごみが出てきます。ソーシャルメディアに海岸のごみの写真が掲載されています。世界的に日本はきれいな場所だと言われているのに、藤沢市の海岸は夏の間、7~9月の間、このように悲惨な状態が続いています。

知事

この中にビーチクリーン活動を積極的にされている方はいらっしゃいますか。どんなことをしましたか。神奈川県では、かながわ美化財団が海岸の美化活動を行っています。

参加者3

~英語で発言中~

参加者4

日本語で補足します。去年、カリフォルニアから藤沢市に引っ越してきました。彼はハワイで生まれ、ずっときれいなビーチを見てきたため、片瀬海岸の西浜を見て、その汚さにすごくびっくりしたのです。さらにびっくりしたことは、海を利用する方が汚い海岸を疑問に思っていない現状です。毎日海岸を利用するサーファーや犬の散歩している人たちは、いつも汚い状態なのでごみがあるのが「当たり前」という感覚のようです。彼はそれを見かねて、去年の夏から毎朝、朝早くから海岸清掃をしています。海に流れたごみがどのような影響をもたらすのか。ハワイやカリフォルニアなど海そのものが地域の一部になっているところでは、その影響に関して理解が進んでいます。海洋生物に海岸の汚れが影響しないようにと。知事は、マイクロプラスチックのお話をしていましたが、その影響を目の当たりにしています。ごみを出さない、河川から流れるものを防ぐ、その意識が必要ではないかと彼は言っています。ビーチクリーンを団体がやっているのは知っていますが、一度に100人が集まって、一部の場所を清掃するのではなく、毎日、少人数でもごみを拾う。それにより、日々、海に流入するごみを妨げることができるので、そちらを推進しています。彼はソーシャルメディアに、活動の写真を掲載しています。一人で始めた活動が川の流れのように広がるようにとの思いで活動しています。

知事

ありがとうございます。他にも海岸清掃に取り組まれている方はいらっしゃいますか。

参加者5

ビーチクリーンについてです。私は平塚市から来ました。茅ヶ崎市には浜降祭がありますが、毎年、夏休みに入る前に平塚市でも三島神社があり、小学校、自治会、私立平塚学園の高校生が年1回平塚市の浜の海岸清掃をしています。あまりによくやってくれているので、文部科学省から表彰されたこともありました。その他にプラスチックのごみのことがありましたが、地道に活動しています。相模川を越えて、茅ヶ崎市の柳島でも活動しています。

知事

ほかにもいらっしゃいますか。

参加者6

30年ほど前に、今回のゲストである手塚さんと一緒に婦人部で環境活動をしていました。今でこそ、生活環境全体となっていますが、昔は川を守る会でした。引地川です。婦人部では年1回か2回、藤沢駅の近辺を分担してみんなで清掃していました。しかし、婦人部が何年か前になくなりました。私がよく行くスーパーがあります。その反対側の道路に業者さんがごみを落としてそのままにします。藤沢市は観光都市なのに、なぜみんなでまちをきれいにしようとしないのか、と投書しました。何年か前、家の前の道路で、ごみを拾っている人がいましたが、最近見なくなりました。素晴らしいことをしていらっしゃるなと思い、その後私が毎日引き継いでやっています。通勤通学の人が道路を気持ちよく通れるようにと思ってです。近所のみなさんにも活動が広がると良いと思っています。

知事

せっかくオリンピックでセーリング競技が藤沢市に来るのに大事な海が汚れていると発信されているということです。藤沢市の副市長さんもいらしているので、ここから何とかきれいな海が取り戻せるように考えたいです。

参加者7

昨年末、藤沢と大船の間に村岡という新しい駅を作るという計画に、驚きました。藤沢市では障害のある人への支援策に係る予算を削減している最中です。よほどお金がないのだと思っていました。福祉政策を充実させてこそ、笑いあふれるコミュニティづくりが実現できると思っています。知事のお考えをお聞かせください。

知事

村岡・深沢地区は鎌倉市と藤沢市にまたがった地域です。そこをヘルスケアの新たな拠点にするというプロジェクトがあります。神奈川県内でヘルスケアの最先端の拠点は川崎市です。川崎市の殿町地区で特区の制度を使っています。羽田空港からのアクセスも良いです。「未病」というコンセプトでやっていて、ヘルスケアを研究する企業が集まっています。村岡新駅ができ、新たなヘルスケアの拠点になると企業も集まってくる可能性があります。そして、経済的にパワフルになり、そのお金で福祉の分野も充実させる流れを作るのがプロジェクトの狙いです。

参加者8

まちづくりにも貢献できることをお話しします。学校で、ものづくりをしています。オリンピックが開催されるので、ものづくりを生かして、盛り上げたいです。藤沢市ではセーリングが行われるので、セーリングの形のベンチを作りました。昨年は藤沢市役所と六会公民館に設置してもらいました。オリンピックの機運醸成に役立つと思います。県庁にも設置していただければ、うれしいです。

知事

どんなデザインですか。

参加者8

ヨットをイメージし、ベンチの真ん中にくぼみをいれたデザインです。

知事

あなた方のデザインを誰かが採用してくれたのですね。

参加者8

藤沢市役所の方に許可をしてもらい、設置しました。

知事

市からもベンチが役に立っているとのお声があれば県でも是非。自分で行動するのが素晴らしいですね。

参加者9

知事からもお話があった「SDGs全国フォーラム2019」で若者からの枠として登壇し、話をしました。そのときに、中高校生だからこそできることがある一方で、中高生の限界もあるということが話題になりました。政府や大人の活動はそれぞれ独立しています。学生、企業、政府の活動が連携するためにはどうしたら良いでしょうか。また、高齢者世代との連携も大事だと思います。ビーチクリーンの話とも関係しますが、SDGsやコミュニティの活動をしている人は、意識が高い人だと思います。でも、多くの人の意識はそれほど高くないです。多くの人の意識をどう高めるのか、当事者意識が高くなればごみ問題も改善に向かうと思います。知事のお考えをお聞きかせください。

知事

SDGs全国フォーラムは、高校生にも参加してもらいました。県庁で開催した対話の広場で、学校でSDGsを勉強しているが、母親に話したところ、「SDGsって何?」と言われてしまった。若い人の方がSDGsに関して意識が高いと、発言した高校生がいました。そして、大人たちにSDGsを広げるためにどうすればよいかという質問があったのです。私は、まず、お母さんに理解してもらい、あなたがアクションを起こすしかないのでは、と答えました。連携していくためには、誰かが何かをしてくれるのを待つのではなく、問題意識を持ったあなたがやるのです。今日は高校生もたくさんいますが、年配の方もたくさんいます。この会場がまさに多世代交流の場です。共通意識を持つことが大事です。今のあなたの発言で、SDGsを知らない人も、知ることになります。多くの人の意識をどう高めていくかという課題は、行政でも悩みどころです。意識の高い人は、イベントなど、周知の場に集まってきます。未病を改善して健康になりましょう、と呼びかけ、イベントなどを開催しますが、参加する人は意識や関心の高い人です。関心がない人は、何を言っても動きません。意識のない人にどうやって広めていくかということは大きな課題です。二人に事例発表をしていただきましたが、コミュニティを広げていこうとアクティブに動かれている人もいれば、関心がない人も当然います。関心のある人はコミュニティに参加してきますが、関心のない人もいます。どうやって巻き込みますか。

事例発表者:手塚 明美 氏

私の経験ですが、駅前でクリーンキャンペーンをしていました。20年くらい前から行っていますが、当時はスーパーの袋を持ち、腕章をして、ごみを拾っていたのですが、道行く人に「邪魔だ」と言われてしまいました。ただ、最近は「お疲れ様」、「御苦労様」、「ありがとう」などと言ってくださる方も出てきました。皆さんが動くと、見ている人が必ずいます。何度も活動することによって、良いことをしている、頑張っている人が世の中にはいると認め合う社会が少しずつできているような気が私はしています。先ほどのSDGsの話も、小学校で子どもが学び、お母さんに伝える。高校生が家族に「こんなことを学校で習った」と話すことで、知ったかぶりは一気に増えます。その知ったかぶりを集めてみんなで活動できたらと思います。

事例発表者:廣上 正市 氏

関心がない人をコミュニティに巻き込んでいくためには、とにかく、参加できる場を作って、触れ合う機会を増やすことです。そして、お互いを刺激し合う。そのうちに、いろいろなコミュニケーションの機会が増えます。その中で少しずつ広がっていくのだと思います。劇的な特効薬はありません。地道に続けていくことが正解だと思います。

知事

やり続けることが大切ということですね。「ナッジ」ということを聞いたことがありますか。「ナッジ」とは、強制によってではなく、自発的に人々が望ましい行動を選択するよう促す仕掛けや手法のことです。「こういうことをやろう」と、そのまま呼びかけると、「何を言っているんだ」と反発されてしまうこともありますが、「ナッジ」を活用すれば、人々をどう巻き込んでいくかについて様々な発想がでてきます。とても大事なポイントです。

参加者10

私の提案は、横浜市が行っている小中学生の職業体験を神奈川県が補助する形で全県に普及させてほしいということです。私は、茅ヶ崎市の小中学生の放課後見守り活動をしています。この活動は、実は大人のためにもなっています。大人の経験を子どもに伝えることによって、大人の経験が活かされている、その経験が無駄でなかったということを実感できます。私もこの活動にやりがいを持っています。しかし、コミュニティは、「コミ」の語源から考えても価値観の共有でしか作れません。安心していると壁ができてしまいます。今の社会の生きづらさは、社会に壁があり、大人である私も社会に壁ができてしまっていることに責任を感じています。財政も含め改善しつつある神奈川県が好きですが、高い目標を失うと失敗します。人口が多いとはいえ、自殺者が多くいることに心を痛めています。人が苦しんだり、病んでいるのは、構成している社会全体が苦しんでいるということです。自分自身の定義では、この社会は未病の状態であると思います。この社会を構成する義務教育中の子どもたちに、小さな世界だけではなく、外側にも世界があることを知ってほしいのです。それを知るために一番早い方法は職業体験です。公民を習っている中学生にはうってつけだと思います。一流の仕事、現場を見てもらうことが社会のためになると思うのです。笑いあふれるコミュニティづくりのために神奈川県が市町村にプランを提示し、やる気のある市町村に機会を与えてほしいと思います。

知事

今の発言には、重大なポイントが入っています。子どもに教えることで、大人が逆に学ぶということです。多世代交流はすごく大事です。若葉台団地の話をしましたが、自治会活動が盛んです。若葉台団地の多世代交流の場を視察しましたが、団地の空き店舗、1階の入りやすい場所を多世代交流スペースとしました。そこで、みんなでお茶を飲み、話をします。子育て世代の方が自分のお子さんを連れてそこで時間を過ごし、交流スペースで会話をする。買い物をするときは、他のお母さんが自分の子どもを見てくれる。高齢者も同じ交流スペースでお茶を飲みます。顔なじみの方が増え、交流ができます。多世代交流が進むと、みんながいきいきとしてきます。多世代交流の取組を実験的にやっているところがあります。横須賀市に県立保健福祉大学があります。その近くに浦賀団地があります。浦賀団地は、高齢化が進み、寂しくなっています。高齢化や空き部屋など、団地にはネガティブな話がたくさんありました。そこで、団地を大学生に安く貸し出し、その代わりに団地活性サポーターとして活動してもらっています。入居した大学生たちが自治会主催のお祭りに参加したら、団地の高齢者たちも喜んでくれました。若い人から団地の中で「おはようございます」とあいさつをしてくれるだけでうれしい、という声もありました。昔は、働きかけがなくても、地域のコミュニティがありました。隣同士で子どもの面倒を見ていました。隣近所でお醤油の貸し借りなどといったこともありました。現代社会では、そういった地域のコミュニティがどんどんなくなっていきました。みんな「個」になって人と人との触れ合いがないのが一番の問題だと思います。コミュニティの再生・活性化において、目指していることは、昔の日本に普通にあった生活です。逆に言うと、それを目指さないと、実現できない世の中になっているように思います。

参加者11

藤沢総合高校では、地域交流活動を行っています。学校単位では、「コスモスの集い」というものがあります。長後地域の方々と、学校と地域活動の連携について話し合っています。通学路に花壇があり、コスモスを地域の方々と学校の委員会やボランティアで一緒に育てています。私は、ボランティア部に入っています。長後地域で月に1回開催されている子ども食堂があります。そこにボランティアとして参加しています。学校と地域が連携した活動について、工夫の仕方や、高校生ができることについて教えてほしいです。

知事

素晴らしいです。高校生の部活動で地域と連携して活動されている。そういう活動が広がれば今、地域が抱えている問題は解決に向かうと思います。活動を広げていってほしいと思います。

参加者12

以前にも対話の広場に参加し、知事に質問をしました。足腰の悪い身障者が安心して歩道を歩けるように整備してほしいです。台風19号のとき、高齢の夫婦で、おじいちゃんが寝たきりでベッドから起き上がれず、「長い間面倒をみてくれてありがとう」とおばあちゃんに言って亡くなったという話を聞きました。私も高齢者ですが、高齢者が寝たきりにならずに楽しく歩けるまちづくりを藤沢市でも進めていますが、まだ十分ではありません。神奈川県全域で推進してください。よろしくお願いします。

知事

歩きやすいまちだけでなく、高齢者にとって「移動」が重要な課題です。車がないと買い物に行けません。地域の力で、外出支援をしようという試みが少しずつ出てきています。高齢者が自由に外出できるようにしたいです。横断歩道の塗装が剥げて、見にくくなっている場所もあります。しっかりとご意見を受け止めて、予算を振り向けるように努力していきます。

参加者13

僕たちの学校では、茶道が必修授業です。遊行寺というお寺の総本山があり、参拝している方々にお茶を出したり、藤沢市役所の交流館で、茶道部がお茶を出したりしています。お茶に今まで興味や関心がなかった人にも関心を持ってもらえるような機会を作りたいです。茶道におけるお茶会の心得として「一期一会」がありますが、その機会を次につなげていきたいと思っています。知事には、文化的なコミュニティの創出についてご意見を伺いたいです。

知事

コミュニティには、いろいろあります。地域もあれば趣味もあります。高校生で茶道とは素晴らしいですね。茶道は、単なる趣味ではなく、日本の伝統文化でもあります。茶道を通じて多世代交流もできるのではないでしょうか。高校生が茶道をしていることを珍しいと思う人も多いと思います。積極的に交流の場を作れば、広がっていくと思います。

参加者14

今回のテーマ、「笑いあふれるコミュニティづくり」について、僕が考えていたことについてお話します。1週間前に修学旅行で長崎県に行きました。このとき、学校の企画で長崎県に住んでいる高齢者の自宅に行き、まちのことや近所づきあいなどについて話しました。その機会を通じて、僕はその地域のコミュニティについて知ることができました。藤嶺学園藤沢高等学校には、歴史があり、魅力あふれる神奈川を、地域の方々と一緒に歩いて周る「神奈川を歩こう」という企画があります。このような企画を県単位でやればコミュニティづくりもできるし、笑いもあふれて、神奈川県は良い県だと思われると思います。

知事

大きなヒントです。多世代交流する中で、地域の歴史など、さりげない話から高齢者の話をゆっくり聞き、学ぶことができます。高齢者の皆さんに、「話を聞かせて」と言うと、いろいろなことを話してくれると思います。交流を通じて、若い人には大きな発見もあるでしょう。ありがたい提案として持ち帰り、県として何かできないか検討してみたいです。

あっという間に閉会の時間となりました。高校生達と世代を超えて語り合うのは、どんなに魅力的かということを、私も痛感しましたが、皆さんも感じられたのではないでしょうか。今の高校生は頼もしいです。意識の高い高校生が来てくれたのかもしれませんが、これだけ意識の高い高校生がいるということは、明るい未来を感じられます。この問題は誰かが何かをやるのではなく、自分が何をするかです。できることはたくさんあります。事例発表者のお二人のようにコミュニティづくりを設計してこられた事例もあります。これを広げられたらと思います。そもそも、コミュニティづくりは市町村が中心となって取り組むテーマです。県であえてコミュニティを掲げているのは、こういう場を作って、お互いに情報共有して刺激し合い、新たなアクションを起こす一助になればと思っているからです。それが県の役割だと思っています。対話の広場は、これからも続けてまいりますので、今日をきっかけに新たなコミュニティができ、より魅力的な湘南地域となることを願っています。今日は誠にありがとうございました。

参加者からのご意見(抜粋)

参加者アンケートに記入していただいた皆様からのご意見を掲載させていただきます。

参加者ご意見(抜粋)(PDF:192KB)

 

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