(委:委員発言内容、事:事務局・事業実施課発言内容)
[1番 県道611号 大山板戸(大山バイパス) 道路改良事業]
<事業実施課から事業内容の説明>
委:それでは、今の案件の質疑の時間に入りたい。
委:事業継続ということでいいと思うし、現道が危険だというのはまさにそうだなと思うが、4ページの右の一番下の伊勢原市のコメントのところに、「沿道環境の改善及び有効な土地の利活用のため、早期完成を強く望んでいる」と書かれていて、これはバイパスの周辺を、道路ができたからといって商業地にしようとしているのではないかという危惧があるが、そうするとバイパスとしての機能というのが失われてしまうので、事業効果が本当に想定していたとおりに出るのかという問題がある。なので、せっかく事業をバイパスとしてするのであれば、その後もバイパスとしての機能が保たれるように土地利用についても考えていく必要があると思うが、そのあたりはどうなっているのか。
委:なるほど。一通りご発言いただいてからまとめてお答えいただく。今のポイントは、多分、県の仕事ではなくて市町村の仕事だと思うが、土地利用のあり方について地元の市町村はどう言っているんだというご質問ではないかと思う。続けて、ご発言ください。
委:関連するところだが、やはりB/Cがかなり下がっているところが気になって、先ほどのご説明だと、用地買収とNEXCOさんの協力で事業が後ろ倒しになったため低下したというふうに言っていたが、単純に交通量が減少しているんじゃないかなと思う。その後ろ倒しの影響というのが、時期が後ろになった影響なのか、それとも、交通量が減少傾向にあって、その効果も含まれての要因なのかというところを少し教えていただきたい。
委:時間が延びた、先延ばしになったことのデメリットと、それから、交通量が減ると便益が減る。そっちと、コストが上がっているという、それぞれの寄与がどうなっているのかというご質問かと思う。どうぞ続けてご発言ください。
委:前回から今回の再評価の間で5億円、7%のコストが増加している。説明は、埋蔵文化財の部分で増えたということだが、かなりの額になるので、ほかにどのようなものがあるのか、代表的なものとして埋文だけなのかという気もするので、代表的な内訳を教えていただければと思う。
委:ほかの方々はよろしいか。
それでは、ここまで3人の方にご発言いただいたので、事務局からお答えいただきたい。
事:1点目のご質問の土地利用、バイパスの沿道利用については、市街化調整区域になっており、基本的に開発はできないということになっているので、バイパスの効果は今後も維持されていくだろうと考えている。
2点目の、B/Cが下がっている理由について、交通量は載せていないが、前回交通量は4500台であり、今回が3900台、バイパスと現道合わせてこのようになっている。交通量は減少しているが、まず減少の理由としては、前回の交通量推計が平成17年度ベースのOD表を基にやっており、今回は平成22年度のOD表を基にやっているので、前提のODが違うために減少している。その減少がB/Cに与える影響について、確かに交通量が減ることによって便益は下がっているが、ネットワークの推計の旅行速度等の違いによって、交通量の減少分と旅行速度の差の分でほぼイコールということで、便益自体にはそれほど影響はしていないという結果になっている。事業費が大幅に増加している理由については、5年の事業期間が延びたことによって、現在価値化するときの割引率の影響によって、単純に5年分増加したことによって、過去の工事費がその分増加しているために、トータルとして29億円増という結果となっている。
あと、3点目の単純な事業費の合計5億円増について、埋蔵文化財の調査費で約3億円増加している。それ以外に大きな箇所として、橋梁が1橋あり、河川協議により取付護岸等の範囲が延びたことによって約数千万増加している。あと、細かい追加工事とか、取付農道の影響とかでその分若干増えていて、トータルとして5億円増ということになっている。
委:今ご発言いただいた3人の委員の方々、どうぞ加えてご発言いただきたいと思う。いかがか。
委:簡単に言うと、平成17年のODから平成22年のODに変えたことによって、交通量は今計算したところ13.3%減少したが、それを相殺する移動速度の改善が13%ぐらいあったので、便益としては変わらなくて、費用の分が後ろ倒しになったのでB/Cが低下した。それで、今後も交通量は減っていくのではないかという危惧はあるが、もう用地買収が進んでいるので、費用便益としてはここで区切るので、一応超えているので大丈夫という、そういうふうに理解した。
委:3億円ぐらいが埋蔵文化財だったということで、そこは理解した。私の理解が及んでいないのかもしれないが、NEXCOさんとの協力という関係でいろいろ延びてきたという話があった。それで、5ページの左側のところで、その協力に伴って、埋文の調査の範囲が拡大して延長されてきたという話があるが、今回のその3億円増というのは、NEXCOさんの協力という枠組みの中で埋文の調査範囲が広がったことによるものなのか。よく分かっていないのは、この道路を造るという狭い範囲の事業費と、協力という形でいろいろとツケを回されてとは言わないが、道路本体の工事や用地買収以外に少し何か負担をしているような感じも受けるけれども、例えばこの新東名の整備に伴う埋文が拡大したという部分がこの3億円増にも反映しているというふうな理解になるのか。そのあたりを教えていただきたい。
委:いかがか、事務局は。
事:5ページ目に写真が4つほど載っているが、②の写真とか③の写真で、大山バイパスの事業用地を施工ヤードとかで貸しているという協力の意味であり、NEXCOさんの土地の埋文調査費については県としては負担していない。先ほど3億円の増加については、このあたり埋蔵文化財の包蔵地となっており、大山バイパス自体の箇所についても埋蔵文化財調査が必要になって発掘調査しているので、その影響で3億円、増加しているということになる。
委:よく分かった。
委:どうぞ。
委:ここが市街化調整区域だということで、区域区分を市街化調整区域にするかどうかというのは県の仕事であるというふうに理解しているが、都市計画課と連携して引き続き市街化調整区域のままでいけたらいいなと思う。
委:加えてご質問いかがか。
委:3ページ目の2)の「必要性」のイ)のところで、大山のインターが令和2年3月に開通したことにより観光客増加が見込まれることからと書いてあるが、一方で、4ページのコロナのところでは観光客が減少という形になっており、表現的に矛盾しているところがある。これは多分、一時的には今減少しているが、将来的にはまた再び、終息後は増加する見込みがあると、入れておいたほうがいい。
委:ほかの方いかがか。
埋蔵文化財はもちろん掘ってすばらしいものが発見されたらそれはすばらしいわけであって、本当を言えば、すごいのが出たなというのを便益に加えたっていいが、そういうルールになっていないから入れていない。ということは、定性的な話でいいが、埋蔵文化財で金額が増え、迷惑な話だというスタンスじゃなく、だけどその掘ったおかげでこんなことも出てきて県としてはうれしいよねと、そういう説明もあってしかるべきじゃないかと思うが、掘って何も出ないのか、単に穴掘っただけなのかどうなのか教えてほしいのと、埋蔵文化財と言われたときに、3億円というとトータルの中でわずかのように見えないこともないが、結構な額である。そういうのは、何か適正な額なのかどうかというのはどうやってチェックしているのかなと思うが、普通だったらショベルカーで掘るようなところを手ベラで掘っているんだからすごい手間かかる。単価とか、そんなものは言い値でやっているのか。その辺の事情を教えてください。ほかの方々、よろしいか。
委:さっきの埋蔵文化財の、何かいいものが出てきたらそれを便益に入れられるんじゃないかという話だが、出てこなくても何か、埋蔵文化財の調査をするという制度そのものを維持しているという費用、別のところで別の工事で出たものもその全部にかかっているというふうな考え方もできるのかなと思う。直接その場所から出てこなくても、と思う。
委:ほかにはご発言はないか。では、事務局からお答えいただきましょう。
事:今回の埋蔵文化財の調査によって、旧石器時代から弥生時代の住居跡等が確認されていることを聞いている。
委:そういうのも書いておけばいい。
事:承知した。それと、埋蔵文化財の調査の費用については、基本的には歩掛かりというのがあり、基本的には積算基準で人手になるので、その分ちょっと割高というか、重機とか使えないので割高になっているということで、一応積算基準に基づいて範囲とかで費用を算出して発出している。
委:随意契約か。
事:競争入札である。
委:承知した。ほかにはよろしいか。それでは皆さん、対応方針(案)で本件継続ということでよろしいか。
(異議なし)
それでは、継続ということにしたいと思う。
継続と決めた後で私のコメントなんで質問ではないが、このバイパスというのは、もちろん交通量を現道から減じるという、交通量にもろ反映するような面はもちろんあるが、新しい時代からすると、静穏な環境をつくるとか、歩行環境を安全なものにするという意味も大きい。それは決して交通量に比例するようなたぐいのものではなくて、そういう空間をつくるということ自身の価値だったりするわけである。ところが、今のマニュアルではそんなことを評価することは、多分マニュアルを変えたって難しいは難しいが、そういうような種類の価値があるからこそやるんだということは、勉強の余地があるというのか、踏み込んでいく余地もある話であり、重要なことなんであるという認識はしておいたほうがいいんじゃないかなという感想である。
それでは、よろしければ後半の話に入りたいと思う。
公園の全体的な事業のご説明があって、その後、事後評価の説明をお願いしたい。
[公園分野の事業概要について]
<事業関係課から概要の説明>
[9番 大磯城山公園 都市公園整備事業]
<事業実施課から事業内容の説明>
委:この審議資料の前に説明していただいた公園の事業概要でもそうだが、今回、コロナで公園にすごく人が行くという現象が起こった。そういう、何かいざとなったときにやっぱり公園ってすごく力を発揮するんだということが見えてきたということは、事業概要の最後に説明された感染対策しましたということだけでなく、そこにも書いたほうがいいと思う。また、個別の事業の審議資料のほうにも、そこに公園があるということが価値のあることだというのが分かったので、そのあたりも反映させたほうがいい。
もう一つ、最後の評価にある「本事業により得られたレッスン」の2点目について、委員会をつくって検討したということで、より利用者目線に立ったというふうに書かれているが、これは23ページの整備にあたって重視した視点というところで、吉田茂の生活空間や戦後政治史の舞台となっていた空間を再現するため、とも書かれている。利用者目線でもあるが、その場所の価値をきちんと専門家が考えて、それを生かすように整備したということだと思われるので、こうした点を踏まえた表現の仕方にするなど、もう少し工夫していただければと思う。
委:続いてお願いしたい。
委:今回の公園整備事業は主に文化財を対象にしたものであるということは分かっているが、この23ページに出ている平面図を見ると、非常に森林の多いところである。費用対効果を示すのに森林というのは当然入ってくるわけだが、3つに分けられていて、利用効果と、環境効果と、それから防災効果と、これに反映されるのが緑地面積というものである。この緑地面積は、実は森林も花壇も芝地もみんな同等に扱われている。ただ、最近問題になっている炭酸ガスの吸収とか、光合成によるバイオマスの蓄積とか、防塵・防火機能とか、大気浄化あるいは水質浄化など、森林の効果というのは非常に大きなものがあると思う。よって、これらを一つの緑地ということで評価するのではなくて、少なくとも草地と森林と分けて評価するほうが適切と考えている。私は、草地の1000倍ぐらいの効果が森林にあるかなと思っているので、今後のことも踏まえてそのあたりどのようにお考えになっているのかお聞ききしたい。
委:続けてお願いしたい。
委:ここは最初にこの評価委員会の現地視察で訪れ、非常にすばらしいものを造っていただいたという思い出がある。それで、観光の効果のことが少し書いてある。ここ数年だと公園の来訪者という形では30万規模を数えているし、大磯町自体も横ばいあるいは微増という感じになっているのは非常にいいことだと思う。公園の場合は特に、造るまでの過程もそうだが、造ってまさに使っていただく段階に入っても手を抜けないというか、さらにサービス水準を上げていく、満足度を上げていく取組が必要になってくると思う。ここの場合、ボランティアが参加してというような話も書いてあったが、例えば大磯ロングビーチとかプリンスホテルとか含めて、大磯に来られた方にここに寄っていただく、あるいはここに来ていただいた方に別の大磯のスポットを案内するとか、何かそういう地域の観光との連携みたいなことについて、町なり観光協会なりと何か一緒にやるような動きというのはあるのか。
委:どうぞ。
委:一つお伺いしたいのは、これだけ整備されているところなので入園料みたいなものは徴収されているのか。そういったものを取っているのであれば、それが維持管理のほうにどうやって生かされているのか、その辺を教えていただきたい。
委:ほかの委員の方々よろしいか。
委:今回の公園は主に歴史とか文化というものを次の世代につないでいこうというところがメインかと思うが、防災の面から見ても避難行動の面から見ても非常に貴重な高台のオープンスペースという意味合いもあるように思う。広域避難場所とか、津波避難場所に指定されているとは書いてあるが、幾つか調べたところ、空白域を補完するような立地だったりすると思うので、そのあたりについても少し加えて記載いただいてもいいのかなと思う。観光客もかなり多い地域と思うので、そのあたりについてもぜひ追記いただけたらと思う。
委:ほかにはよろしいか。
委:2点ある。すばらしい事業だと思う。一点は、先ほどの水族館の例で出てきたような、民間事業者の創意工夫を使った試みで、例えば費用を減らしたりとか、魅力的な運営をされていたりとかいうことがあるのかという点と、冒頭の説明で、ユニバーサルデザインということで大変すばらしい試みだと思うが、私は交通屋なので、例えばこれは車以外の人がアクセスしやすいような公園整備を意識されているのかということをお伺いしたい。
委:では、加えさせていただく。日本庭園で、史跡に相当するような庭園だと、現状というか美しい状態を維持するのは非常に重要、しかし、それにはすごくコストもかかると思う。日本の庭園って私も割と好きであちこち見ているが、かなりメンテナンスがおろそかで、相当駄目な状態になっているというのが多い。だから、メンテナンスコストも相当覚悟しておかない限り、いい状態を維持するのは非常に難しいと思う。県の公園というと、本当に広々とした芝生があるようなものからこういうものまで多々あるが、メンテナンスコストの予算配分なり単価の設定なり何なりというのはどういうふうに違いを持たせているのか。あるいは、その状態をうまく管理できているかどうかというのはどんなふうにチェックしているのか。特に日本庭園の場合には、庭師たちが、ちゃんとやっているかどうがで相当ひどくなったりするので、その辺、競争入札なのかどうか分からないが、どんなふうに業者を選定しているのか、その辺の実情を教えていただきたい。また、恐らく事後評価なので、これからそういう状態を維持していくためには、そこのところに配慮が必要だみたいなことを、ひょっとすると書かなければいけないのかもしれない、そんなふうな感想を持った。
それでは、ここまでの皆さんのご意見・ご質問についてお答えいただけたらと思う。
事:では、1つずつ、よろしくお願いしたい。
まず1点目、コロナと公園との関係ということで、この公園に限らず、まさに改めて都市のオープンスペースがコロナ禍において見直されたということは全くそのとおりである。改めて社会基盤の中で、都市のオープンスペースでこういうような役割を果たしている、特にコロナ禍においての意味みたいなものも記載したいと思う。また、この公園についても少しそこの記載ができるかどうか、検討してみたいと思う。
あと2点目の「本事業により得られたレッスン」のほうで、利用者目線という中でしっかり学識の委員会でやったのであれば、専門家の目線においても、そういった価値をきちっと最初に確認したところの意義みたいなところについても記載の工夫をしたいと思う。
3点目で、緑地面積の森と芝生の効果の違いということで、森林は草地の1000倍ぐらいあるというお話だったと思う。B/C上、特に今回の場合、もともと三井財閥や吉田茂邸の時代の緑を実質ほとんどそのまま残していて、地域の緑を残したという価値もあるので、そういった表記で工夫できるかどうか検討させていただければと思う。
それから、観光効果で地域連携みたいなことで、ここがまさに今私たちも意識しなければいけないところと思っている。先月11月3日に、この公園の近くの明治記念大磯邸園、これは伊藤博文や陸奥宗光、それから大隈重信邸のところで、国の事業と県と町と連携してオープンした。新しくできた明治記念大磯邸園とこの公園でボランティアガイドツアーのような形で、どちらかを見ればもう一方のほうも一緒に見るとか、もともとセットにしたツアーみたいな形で連携が始まったところである。地域連携については特に意識しなければいけないというふうに強く思っている。
それから、入園料は取っていない。無料である。県立公園は今どこも無料になっている。旧吉田茂邸の建物だけは500円、これは町の施設で設置管理許可になっているが、入館料という形で取らせていただいている。基本的には、現状では一定程度の予算を確保させていただいており、一定の管理をしている。
それから、防災高台の件で、当然海のすぐそばということと、近くに住宅地とか、この2つの地区の真ん中にマンション等もあって、近隣の方々がお住まいの状況ではあるので、町の地域防災計画を確認し、その空白地帯的なところの表記ができるのか確認したいと思う。
それから、江ノ島水族館のPFIのような公民連携という話だが、直接的に今ここでPFI、特に公園法だと平成29年にPark-PFIという制度を含めて法改正されたが、そういった公民連携についてのここでの積極的なアプローチはない。ただ、この間、神奈川県立公園については観音崎公園という、海の近くで、県としては最初のPark-PFIでバーベキュー施設を立ち上げたところである。今後、やはり公民連携というものは一つの利用者サービスの向上に資する取組だと思っているので、大磯城山公園に限らず県立公園でどのようにやっていくのかというところについては、モデルケースでやった観音崎公園に続いて検討を継続しているところである。
ユニバーサルデザイン、アクセス性については、まさにそこも学識の先生方ともお話をさせていただいた中で、特に旧吉田茂邸の当時の文化的な価値、それから庭の価値というものを残しつつ、車椅子の方も利用できるようにということで、パンフレットにも記載しているが、主要動線については車椅子でも行き来できるよう一部を舗装している。それ以外のところは昔のものを残している。それから、全体の起伏とか一定程度の切り盛りはしないで、文化財的な価値、風景、景観は残す。そうしたバランスを考えながら、ユニバーサルデザインを一定程度やってきているところである。
それから、日本庭園の草刈りについては、一義的には今、県立公園は指定管理に5年間お任せして、日常管理をしっかりやっていただいている。確かにあちこちの庭園でいろいろな管理の実態というのは承知しているところだが、まずは指定管理者、それから現場で管理している技術者も含めて、ここの庭が誰のためのどういう管理水準を維持しなければいけないのかということについて、事業計画なり、土木事務所の担当ともしっかり共有させていただいている。それは学識委員会の中で委員長の当時の先生からも同じようにご指摘を頂いたところである。当時の昭和40年代の風景を、吉田茂が眺めたその風景を残すと。当時の刈込の仕方というものが残っていたので、例えばツツジの刈込も、自分たちの知識で刈り込むのではなく、当時の風景を当時のやり方で、吉田茂はこういう風景を見たんだなということを目標とした維持管理をしなければいけない、そこを指定管理者なり土木事務所としっかり共有し、日頃から管理している。もちろんそれだけでは足りなくて、指定管理制度の中では日々チェックをして、毎月のモニタリング制度の中でも確認しているところである。
委:それでは、ご発言した皆さん方、今のご説明について、加えてのご発言をいただきたい。どうぞ。
委:大磯城山公園についてはそれで結構だと思うが、今後のこととして緑地面積は、樹林地と芝などの草地と分けて、それで計算に反映させていただいたほうがよろしいと思うので、今後のこととしてちょっと考えていただきたいと思う。
委:他にはご発言はいかがか。では、私から、先ほどの委員がおっしゃったコロナについては目からうろこというか、そのとおりで、感染症とか、密というものが問題になるような事態が起こってみると、広々とした快適な場所というのは、市民にとって極めて重要な価値になる。潜在的にそういう価値があったということが分かったということである。これをCVMかなんかやって幾ら分だなんてやってみたって始まらないので、とにかくこういうことは価値があるということを言うというのは非常に重要なご指摘を頂いたなと思う。これは県だけの話じゃなく、国のマニュアルなんかにも、少なくとも指針なんかに書くべきことだなという感想を持った。
それから、今も委員からご発言があったように、緑地といっても種類があって、それぞれの意味が違うし、それを仮に貨幣換算しても恐らく価値が違うだろうというご発言である。これは実に正論であって、そこのところがまだ現在のマニュアルなんかでは充実していないのが実態である。したがって、対応方針の中に書くかどうかは別だが、少なくともそういうことを今後勉強しなければいけないということはテイクノートしていただきたい。ただ、それを幾らに換算するというところに固執するよりは、森のような存在と平地のような存在というのは意味が違うということを明瞭に、定性的でもいいから理解しておくというところまでは共通認識すべきだし、それをどのようにマニュアルの中に取り込むかは恐らく国なんかとも相談する事項だと思う。
非常に大事な点を多々頂いたので、私から感想めいたことを2つのところだけ触れたが、事務局から全体まとめて、頂いたご意見に対してのお答え、心構えのようなものをお話しいただければと思う。
事:まずコロナの話については、国のほうも改めて都市のオープンスペースが資している役割というか価値、都市の生活においてこういう価値があるんだということを改めて発していくと思われるので、当然そうした動きの情報もしっかり取り入れながら、今後の公園行政の推進に引き続きしっかり務めていきたいなと思う。
それから、緑地の価値についても、今回はどちらかというと既存の庭園を、そのまま残しているところで定性的な評価のところには書いていないが、例えば山のほうに近い裾野にあるような森は、そのまま残している森と、クヌギ、コナラのような形で二次林の形で残していく森、それから、芝生広場でも積極的に多目的広場としてやっている広場、一定程度のコオロギや昆虫類の観察のための路傍群落のような形の草地の意味があるとか、当然緑地の持つ各価値が違うということについては、定性的な中でその公園が持つ特性という形で表す場合はあったので、この公園はこういう二次林として昔から薪炭林として意味があったので、それをそのまま残していくという価値があるなど、表記については引き続き気をつけていきたいと思う。
委:よろしいか。
それでは、対応方針のところに行きたいと思う。対応方針は、とにかく一定の成果を上げていて、オフィシャルな意味での事後評価を改めて行う必要はないが、さっきメンテナンスなんていうことを言ったが、モニタリングを継続して利用者サービスの向上に努めていきたい、こんなようなことは書いている。ここに書いてあるような話でよろしいか。
(異議なし)
それでは、ただいまの事後評価は、こういった方針で承認する。
今日の2つの事案そのものは以上になる。公園についてちょっとだけ、別に今、答えていただく必要はないが、機会を見てぜひ教えていただいたらいいと思うが、今日前半でご説明いただいた公園の現状みたいなものは大変よくまとまっている。つまり、公園といっても一緒くたじゃなくて、いろいろな機能というか役割があって、それぞれちょっとずつ違うんだよという話もなかなかよくできていたし、また、カバレッジがこんなふうになっていましてという、県の中での様子はよく分かったが、この神奈川県の公園というのは日本の他の都道府県と比べたときにはどのような水準にあるのかとか、あるいは、市町村が管理するようなものも込みにしたときに、神奈川県の公園というのはどういう水準にあるのか、それはよその国と比べてもどんな感じになるのか、また機会を見て教えていただけたらありがたいなと思う。
皆さん、これで議題は終わりになるが、前半・後半混ぜてご発言、また、直接関係ないことでも結構なので、ご発言ありましたらお願いしたいと思うが、いかが。
(質問、意見等:なし)
それでは、以上で審議終了させていただく。
(以上)
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