平成28年度第1回神奈川県肝炎対策協議会審議結果

掲載日:2018年3月26日

審議(会議)結果

次の審議会等を下記のとおり開催した。

審議会等名称

神奈川県肝炎対策協議会

開催日時

平成28年12月19日(月曜日) 18時30分から20時00分

開催場所

神奈川県総合医療会館 1階

出席者【会長・副会長等】

田中克明【会長】、阿南弥生子、内田 宏、大串隆吉、小野義典、梶原光令、小泉祐子、

小枝恵美子、渋谷明隆、白石光一、鈴木通博、船山和志、村田 興

次回開催予定日

未定

所属名、担当者名

がん・疾病対策課、担当者名 畠中

掲載形式

  • 議事概要

議事概要とした理由

不確定な情報であって、公開すると混乱を生じさせるおそれがある情報(神奈川県情報公開条例第5条(3)の内容)のため

審議(会議)経過

1 議題

(1)神奈川県肝炎対策推進計画の改定について

<資料1から4について事務局から説明があり、それに対して委員から意見があった>

 

意識調査について

(会長)

 意識調査の対象人数の想定はどうなっているのか?拠点病院は八橋先生のアンケート(厚生労働省研究)は全国的に実施していたため、回収数も約10,000例集まったと聞いている。今回は拠点病院以外の肝臓専門医療機関にも配布するとのことだが。

 

(事務局)

 高齢者施設はどのくらいの規模になるか不明だが、患者調査は約26,000がマックスとなる予定。

 

(大串委員)

 八橋先生の患者アンケートは日肝協を通じてアンケートを受けても良いという承諾を経て実施したようだ。

 このアンケートは施設職員というよりも施設の運営者に対する調査とした方が適切ではないか。

患者会でアンケートについて意見を聴いた。老人ホームを紹介してくれるNPOの団体があり、そこでB型やC型肝炎の方を受け入れはどうですか、とたずねたところ残念ながら断る老人ホームもあるとのこと。職員一人ひとりよりは、施設の運営者の問題が大きいのではないかと思う。

 

(会長)

 肝炎患者の入所を断るという施設が多いのか。

 

(大串委員)

 私もそこがわからないので調査していただきたいと思っている。

 

(渋谷委員)

 アンケートではどのくらい回答してくれるのか。回答者にメリットがなければ回答してくれないだろう。昔インターネットで調査をしたことがあるが、その際は回答者がメリットになること(ポイントが追加)を準備した。そうでないと回答してくれない。よほど周知方法を工夫して重要であると伝えていかないと難しい。または、肝炎の対策を実施していない施設はアクセスをしてくれないと思う。

 

(事務局)

 周知の方法等、検討していきたい。

 

(白石委員)

 高齢者福祉施設は地域で連携をとっており、地域の協議会が設置されているはず。大磯の場合は、大磯病院を中心として年数回開催されて、施設長レベルの方が出席されるので、そうした場を活用して、県の責任者から重要性について伝えていく方法もあると思われる。

 障害者施設職員が、肝炎の利用者にかまれるなど怪我をした職員を診たことがあるが、B型肝炎ワクチンを接種しているか聞くと、施設として奨励されていないし、聞いたことがないと言う職員ばかりだった。次の機会でもよいので障害者施設もアンケート対象としていただきたいと思う。

 また、アンケート項目の中に「白衣」とあるが、施設職員なので白衣以外の表現が適切である。

 

(会長)

 確かに障害者施設でのトラブルは多い。高齢者施設に加えて障害者施設も加えるということはいいアイデアだと思うので、可能であれば、是非ご検討いただければと思う。

また、渋谷委員からの発言にもあったが、アンケートをお願いしますだけではさびしいので、意義・重要性について記載した説明文があると良い。八橋先生のアンケートでもA4版1枚でまとめられていたと思う。あと、遺伝子型なども設問にあり、設問数も多かったが、肝炎患者は意識が高いので回収率も6割程度あった。設問はもう少しレベルを高くしても良いかもしれない。

 

(渋谷委員)

高齢者施設へのアンケートは施設職員向けなのか、施設の運営者向けなのか、わからない。

 

(事務局)

 意見を踏まえて、運営者向けにするか、施設職員向けにするかの軸を決めて、設問を練り直したい。

 

長期数値目標の設定について

(会長)

 神奈川県の人口や肝がん死亡者数も減少していくこととなるが、その中での数値目標の設定についてどうするのか。参考資料2の他自治体での数値目標設定事例も参考にしてご意見をいただければと思う。実際に検討可能かどうかも含めて、ということになると思う。

 

(小野委員)

 参考資料2では死亡数で設定している自治体はなく、死亡率を採用している。死亡率のほうが適切と考える。事務局としての案はあるのか。

 

(事務局)

 私案ではあるが、神奈川県の状況を表すには両方併記するのがよいと考えている。

 

(梶原委員)

 死亡率でみるのが適切だと思われるが。

 

(事務局)

 現在の予測数値そのままの減少傾向と、施策の効果によりさらに減少させるべき数値を考えなければならないと思っているが、どこまで減少目標を設定させるかについては苦慮している。

 

(大串委員)

 各自治体は死亡率を少なくするために取り組んでいると思うが、例えば佐賀県は人口80万人で国立大学が1つのみで素晴らしい取り組みをしている。対して神奈川県は人口が多く、大学病院も多いといった意味では、当然死亡数が大きければ、それに対する対応が必要となってくるのではないか。佐賀県と別の考え方で考えていくべきである。

 そういう意味では、死亡数を出しておくことはきちんと対策を考える上で大事なのではないかと考える。死亡率と死亡数の両方が必要だと思う。

 

(会長)

 おそらく両方必要なのではないか。死亡率が下がっても、死亡数がトップになったら意味がないと思われる。そういった意味で死亡率をきつめにとるという考え方もある。

 

(鈴木委員)

 参考資料にもあるとおり、75歳よりも下の年齢の死亡率を抑えられることが、肝炎対策の実施効果が表れて意味があるのではないか。ある程度、数年先の目標としては年齢で死亡率が低下するという数値目標を設定し、死亡者数もチェックしていくのがよいのではないか。

 

(会長)

 年齢層を加味して目標値を設定するということですね。そうすると死亡者数は気にはするけどとらわれることはないということですね。

 

(渋谷委員)

 両方あればいいと思うが、例えば全国1位を目指すとか、何パーセントまで目指すとか、どこに目標を設定するかが難しい。

 

(会長)

 目標を高めに設定すると、ある程度予算にも影響してくると思われる。

 

(事務局)

 次の計画を5年ないし6年で設定したときに、その計画の中で実施した対策がすぐ直結するかというと、肝がんというのは対策から効果が出るまでに時間がかかってしまうので、きつめの設定をしたときに厳しいものがあるかもしれない。

 

(会長)

 臨床の場面で、意外に患者がかくれていることが多い。肝炎とわかっても4割くらい治療を受けていないのではないか。意外に若い方が多く、C型肝炎の遺伝子型グループ2が多いという印象があるなど、啓蒙とか職域における対策が必要で、人口の多い神奈川県として取り組むには肝炎医療コーディネーター活動を増やしていかないと数値目標は達成できないのではないか。実態を知りたいが、今回の案のようなアンケートは若い人は外れてしまいがちである。必ずしも実態を反映しない気がしており、その点は心配である。ある程度、職域も関係してくると良いのではないか。

 

(渋谷委員)

 肝がん対策は大事なことであるため、肝がん死亡率も設定しなければならないが、5年後に効果が見えにくいと思う。おそらく10年から20年後ぐらいになるだろう。例えば、B型であればB型ワクチンの接種率やC型であればDAAの服用率などの5年後に効果の出る指標も設けるのがよいと思う。

 

(会長)

 エンドポイントとして肝がんの死亡率はあると思うが、サロゲートマーカー(代用指標)みたいなものを目標として設定するのがよいということですね。

 

(大串委員)

 患者団体と肝炎原告団で行なう「肝炎サミット」に参加してきた。各自治体での協議会の委員になっている人が集まり、協議会の進め方や目標設定の仕方について国の肝炎室長も交えて意見交換を行った。

 今、会長が発言された内容と関連するが、陽性者の医療機関への受診率がひとつのポイントになると思っている。その前提となるのが、ウイルス検査受検数があり、陽性になった方がどのくらい医療機関で治療しているのかというのが、肝がんになるのかならないのかにつながってくるので重要と考えており、指標として入れてほしいと思う。

(会長)

 人間ドックで陽性と判明しても医療機関につながる割合は高くないという論文も出ている。神奈川県全体で実施しようとしてもなかなか難しい。効率的に実施できる方法はあればと思う。ひとつは職域での取組が考えられる。

 

(大串委員)

肝炎医療コーディネーター数など挙げられた。国では来年、肝炎医療コーディネーターの基準を出す予定とのことである。取組みの進んだ佐賀県などでは肝炎医療コーディネーターが、陽性者を医療機関につなげる重要な役割を果たしているという。神奈川県でどのように実施していくかは、地域も広いし人口も多いのでどのようにすすめていくかは今後の課題だが、肝炎医療コーディネーターの養成者数を掲げるのもよいのではないか。

 

(会長)

参考資料でも肝炎医療コーディネーターの養成者数を掲げており、特に人口の多い自治体で取り組んでいる。神奈川県も人口が多いので、もっと数を増やさないと、人口あたりで比べると相当な数を増やさないといけないと思うので、目標として設定するのが良いということですね。陽性者フォローアップはなかなか難しいと思うが、全地域が困難であれば協力してくれる市町村だけでも数値を出すという方法もある。 

 

(2)肝炎患者等支援対策事業実施計画案について

<資料5について事務局から説明があり、それに対して委員から質問があった>

 

(白石委員)

 秋に職域を対象とした肝炎コーディネーターセミナーで講演したが、職域の担当の方の興味のない分野であるためか参加者も少ない。ある程度の規模の企業体におけるコーディネーターの割合を増やしていくという方法もある。職域は大きなターゲットと考える。

 また、肝炎も発がんのリスクはウイルス以外にもインスリン抵抗性やNASH、喫煙、代謝、飲酒問題も要因として大きい。特に飲酒については依存症ではなく、身体障害という面においてもウイルス性肝炎と一緒に啓発していく必要がある。

 

(3)肝臓手帳(第2版)の作成について

<資料6について事務局から説明があり、それに対して委員から質問があった>

(渋谷委員)

 データは記載しなくてよいのか。

 

(事務局)

 そのとおりである。

 

(会長)

 佐賀県ではこのスタイルで実施しているということか。

 

(事務局)

 このスタイルで実施し、定期検査費用助成制度の申請件数も大幅に増加したと聞いたので、佐賀大学病院の先生に当県でも採用させてほしいとお願いした。

 

(会長)

 このスタイルだと、患者自身でもCTなど検査を意識するようになる。検査のし忘れとか肝機能が正常だからと病院に行かなくなるようなことを防ぐにも有効なのではと思う。

 

(渋谷委員)

 肝がんの死亡率の減少にもつなげるためにも重要だと思う。ラジオ波で対応できる範囲で肝がんが見つかれば、5年以内に死亡率の減少に効果が期待できる。

 

(鈴木委員)

 死亡率をある程度の目標値に設定するのが良いと思う。治療をしても肝がんができないようにするという面もあるし、肝がんになったとしても治療を受けることである程度予後が改善するので、近未来の設定としては、年齢を区切って、年齢層の死亡率を減少させるかどうかを評価をすることが大事であると考える。

 

 

(梶原委員)

 せっかく高い助成金を払っているのだから、医療費助成で治療した方の予後について年に1回病院から報告してもらう形式にすれば通院状況の把握は可能と考える。

 

(小野委員)

 年代や男女の区別までならよいが、特定されると困難だと思われる。

 

(大串委員)

 公的な責任を持つ者の管理であれば可能ではないか。

 

(小野委員)

検討課題であると考える。

 

(渋谷委員)

 18ページの「急性のものはなく」と言い切るのは適切ではない。「急性のものは少なく」に修正してほしい。

 

(事務局)

 意見を踏まえ、修正を行ないたい。

以上

会議資料

会議資料1(PDF:3,838KB)

会議資料2(PDF:4,387KB)

 

Adobe Readerのダウンロードページへ

PDF形式のファイルをご覧いただく場合には、Adobe Readerが必要です。Adobe Readerをお持ちでない方は、バナーのリンク先から無料ダウンロードしてください。