更新日:2023年4月17日

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第18回県民会議(審議結果)

第18回県民会議の審議結果です。

審議(会議)結果

次の審議会等を下記のとおり開催した。

審議会等名称

第18回神奈川県バリアフリー街づくり推進県民会議

開催日時

令和元年10月25日(金曜日)10時00分から12時00分

開催場所

シルクセンター地下1階大会議室

出席者【会長・副会長等】

大原一興【座長】、石川清貴、猪俣秀哉、小堤健司、川口將明、河原雅浩、下田栄次、鈴木孝幸、関根千佳、塚田操六、西川和朗、野口富美子、三上弘良、吉富多美、和久井真糸

(敬称略、50音順)

次回開催予定日

未定

所属名、担当者名

福祉部地域福祉課調整グループ

電話番号045-210-4804(直通)

ファックス番号045-210-8874

掲載形式

議事録

審議(会議)経過

(事務局)
定刻になりましたので、始めさせていただきたいと思います。本日は雨が強い中、足元が悪いところお集まりいただきまして、ありがとうございます。これから第18回神奈川県バリアフリー街づくり推進県民会議を始めさせていただきたいと思います。
会議の開催に先立ちまして、事務局からお願いがございます。この会議にご参加されている皆様の中で会議での発言内容を十分共有できるように、ご発言をされる際には最初に手を挙げて、お名前を名乗っていただき、ゆっくり大きな声でご発言をいただくようによろしくお願いいたします。私は本日、最初の方の進行を務めさせていただきます、地域福祉課の鳥井と申します。よろしくお願いいたします。それでは会議の冒頭に地域福祉課長の長島からご挨拶を申し上げます。

(長島課長)
改めまして皆さんおはようございます。大変な悪天候の中でわざわざご足労いただきまして、本当にありがとうございます。本来ですと、福祉部長の柏崎が出席をしまして、ご挨拶をすることになっていたのですが、急な公務が入りまして、代わりに私の方からご挨拶を申し上げます。
この度は神奈川県バリアフリー街づくり推進県民会議の委員ということで、皆様にお引き受けいただきまして、本当にありがとうございます。この会議は平成22年に設置されまして、今期で第5期目を迎えることになりました。昨年度までの第4期の委員の皆様の中で、バリアフリーの街づくりの推進に向けまして、県民、事業者、それから行政が協働して取り組むべき、いわば指針となる提案書を見直していただきました。第5期の委員の皆様に初めてお集まりいただきましたが、本日の会議の中では、この第5期県民会議の中で、どのような議論をさせていただこうかというようなことについても、皆さんにご議論をいただきたいと思っております。
また、この県民会議の取り組みの一つでございます、バリアフリーフェスタかながわが今年で第7回を迎えるわけでございますが、11月2日に横浜そごうの9階の新都市ホールで開催されます。つい先日、23日に記者発表をさせていただきまして、本日、東京新聞にもご案内の記事等が出てございました。実行委員長の吉富委員をはじめといたしまして、開催に携わる皆様には大変ご尽力いただいておりますことを感謝申し上げます。
最後になりますが、神奈川県からのお願いということで、ちょうど3年ほど前に、県立の障がい施設の津久井やまゆり園で、大変痛ましい事件が発生いたしました。県では、県議会ととともに、「ともに生きる社会かながわ憲章」を策定しております。この憲章の理念を広く県民の方にご理解をいただきたいということで、我々もこの憲章を広める働きをしておりますので、皆さんにもどうぞご協力をお願いしたいと思います。
それでは、本日は皆様方からの忌憚のないご意見をいただきまして、この会議を有意義なものにしたいと思っておりますので、よろしくお願いいたします。

(鳥井副課長)
では、本日ご参加されている県民会議の委員の皆様におかれましては、この度24名の方にお願いしております。任期としていたしましては、平成31年4月1日から令和3年3月31日の2年間の任期でお願いをしております。それでは、本日が初めての方もいらっしゃいますので、改めて事務局の方から皆様をご紹介させていただきます。お手元の資料の中に、出席者名簿が入っているかと思います。欠席と書かれている方は本日いらっしゃっていないのですが、この名簿順に事務局の方でご紹介をさせていただきます。
まず、公益社団法人商連かながわ副会長、石川委員でございます。公益財団法人神奈川県生活衛生営業指導センター専務理事、猪俣委員でございます。横浜国立大学大学院都市イノベーション研究院教授、大原委員でございます。一般社団法人神奈川県バス協会常務理事、小提委員でございます。神奈川県旅館ホテル生活衛生同業組合事務局長、川口委員でございます。公益社団法人神奈川県聴覚障害者協会事務局長、河原委員でございます。公募委員、下田委員でございます。NPO法人神奈川県視覚障害者福祉協会理事長、鈴木孝幸委員でございます。同志社大学政策学部客員教授、それから株式会社ユーディット会長、関根委員でございます。公益社団法人かながわ住まいまちづくり協会専務理事、塚田委員でございます。公益財団法人神奈川県身体障害者連合会理事、西川委員でございます。神奈川県手をつなぐ育成会副会長、野口委員でございます。一般社団法人神奈川県タクシー協会専務理事、三上委員でございます。認定NPO法人神奈川子ども未来ファンド副理事長、吉富委員でございます。公募委員、和久井委員でございます。
皆様よろしくお願いいたします。名簿の方に欠席と記載されておりますけれども、本日、東日本旅客鉄道株式会社横浜支社の東委員、公益財団法人神奈川県老人クラブ連合会の岩村委員、それから一般社団法人神奈川県建築士会の金子委員、日本チェーンストア協会関東支部の小山委員、産業能率大学の斉藤委員、NPO法人神奈川県障害者自立生活支援センターの鈴木治郎委員、一般社団法人日本民営鉄道協会の滝澤委員、慶應義塾大学の中野委員、社会福祉法人神奈川県社会福祉協議会の渡邊委員がご都合により欠席をされています。
本日の出席者数は15名ということで、会議の定足数に達しておりますので、本日の会議は有効に成立をしております。この県民会議の事務局でございますけれども、地域福祉課と建築指導課の両課で担当させていただいておりますので、よろしくお願いいたします。それから、皆さんの前にマイクが置いてありますけれども、会議録を効率的に作るための機器となっておりますので、ご承知おきいただければと思います。この会議の会議録でございますけれども、神奈川県バリアフリー街づくり推進県民会議の会議及び会議記録の公開に関する取扱要領、第5条の規定に基づきまして、皆様の氏名を記載して、会議の内容を要約した形で、会議終了後に、県のホームページの方に掲載をさせていただきますので、あらかじめご了承いただければと思います。よろしくお願いいたします。
それから、本日は特段、傍聴の方いらっしゃらないのですが、第4期に引き続きまして、「神奈川県バリアフリー街づくり推進県民会議議事傍聴要領」の通り、運営をさせていただきたいと思います。
それでは、議事の方に入らせていただきたいと思います。次第をご覧いただければと思います。まず議題4の(1)でございますけれども、今回は第5期の県民会議の初回ということになりますので、座長とそれから副座長の選任する必要がございます。選任までの間、引き続き、事務局の方で進行を務めさせていただきます。
まず座長の選任でございます。参考資料の1-2に県民会議の設置要綱がありますので、ご覧いただければと思うのですが、会議の設置要綱第4条の規定に基づきまして、座長につきましては、委員の皆様の互選によって選任という形になっております。どなたかご推薦いただけますか。

(鈴木委員)
神奈川県視覚障害者福祉協会の鈴木です。私がやってもいいのですが、力不足なので、事務局の方で案があれば、出していただきたいと思うのですが、いかがでしょうか。

(事務局)
事務局の方でご提案させていただきたいと思います。事務局の方としては、第1期の県民会議から委員を務めていただいておりまして、第4期となる前期では、調整部会の部会長を務めていただいていおりました、横浜国立大学の大原委員に座長をお願いできればと思っているのですが、いかがでしょうか。

[異議なし]

(事務局)
ありがとうございます。それでは、大原委員に座長のご就任をいただきたいと思います。よろしくお願いいたします。恐れ入りますけれども、座長席の方にご移動をよろしくお願いいたします。
続きまして、副座長の選任でございます。要綱の規定にもございますけれども、副座長につき
ましては、座長が指名するっていう形になっておりますので、大原座長の方からご指名をいただければと思うのですが、よろしいでしょうか。

(大原委員)
はい、わかりました。私も今回、斉藤先生の後を引き継ぐ形で様子がわからないので、事務局と少しご相談をいたしまして、今日はご欠席なのですが、メンバーの中から今回は、金子委員にお願いしようと思いますけれども、よろしいでしょうか。

[異議なし]

(事務局)
それでは副座長の方には金子委員にご就任いただきたいと思います。本日ご欠席されていますので、事務局の方から金子委員には就任を依頼します。ありがとうございました。
それではここからは、大原座長の方に進行を進めていただきたいのですが、まずご挨拶をいただけますでしょうか。

(大原委員)
はい。それでは、改めて大原です。この会議の1回目からずっと出させていただいて、ちょっと急なことで、今回はまとめ役というような位置でお話をしたいと思っています。後で、この県民会議自体のいきさつが紹介されますが、実は、私は平成22年から設置されているこの会議以前の「神奈川県みんなのバリアフリー街づくり条例」の前身の「神奈川県福祉のまちづくり条例」があった時代に、全体が集まる「福祉の街づくり推進協議会」が長らくありまして、そこにおいても関わっておりました。それ以前にも色々とお手伝いをすることがありまして、神奈川県の行政にとって、いわゆる福祉のまちづくりと言われているこの分野で、神奈川県は非常に熱心に取り組んできたと思います。全国的に見ても比較的、県レベルの取り組みとしては、先駆的、先進的に行ってきたと思います。ですから、そういう自負というか誇りのようなものを持ちつつ、そういう意味では担当の部署の方にはプレッシャーになるかもしれませんけれども、常に先駆的、先進的に、トップというのもあれですが、国の中でそういう先導的な役割を果たしていかないといけないだろうと思って、私もお付き合いして参りました。
そういう形で、何となく経緯を見ていますので、基本的な方向性というのは変わらないと思いますが、その時々でやはり、いろいろな課題が出てきているということは確かです。今回も特に災害への対策というようなことが、本当に間近に感じられますし、ここのところ大分準備をしてきたオリパラに対しては、さらに国際化とか多文化共生などの方にも目を向けていかないといけないというのが、やはり神奈川の課題としては結構大きいのではないかと思います。いくつかの新しい課題への取り組みも考えつつ、この2年間の第5期を前回よりさらに一歩進める形で、進めていかないといけないのではないかと思っております。私1人ではなかなか力不足ですので、皆さんのご協力というのをいただきながら、まとめていければいいなと思っているところです。
ということで、少し挨拶させていただきました。あとは効率よく運営をするということが最大の課題だと思いますので、第5期の第1回ということで、これから先どんなふうに進めていくかというあたりの議論ができればいいかと思っています。ではよろしくお願いします。
それではこの議題で(1)が終わったということですので、(2)から進めていきたいと思います。2番目の議題というのは「第5期県民会議の活動について」ということです。初めての委員さんもいらっしゃいますので、これまでの県民会議の経緯とか概要を事務局の方から説明をお願いして、それについてまたご意見等をいただきたいと思っています。それでは説明の方よろしくお願いします。

(事務局より資料1の説明)

(大原委員)
ありがとうございました。何かございませんか。進めていく内容は、皆さんご理解されているとは思います。県民会議の概要については、確認いただいたということで、次に進めさせていただきたいと思います。第5期の活動ということが大事ですので、資料2の説明をしていただいて、こちらでご意見をいただくということにします。

(事務局より資料2の説明)

(大原委員)
ありがとうございました。では資料2の内容について、いかがでしょうか。質問とかご意見がありましたら、どこからでも構いませんので、いただきたいと思います。

(鈴木委員)
鈴木です。資料2のところの「県民会議のホームページの充実」というところの文章の中で、ホームページの質というか、ものそのものとしては、相手方がホームページを見ようというふうなアクションがないと見ないだろうと思います。最近、動画だとか、インスタだとか、何か発信をして、それを見た人がフォローするような形のものができればいいかとは思うのですが、その辺はどうなのでしょうか。ホームページは確かにいつも作られて、それを見に来る人が結構いると思うのですが、見に来る人たちは意図的に見ようと思って来られる方達なので、何かきっかけがあったら見ようというような人たちをどうやって誘うかというところが課題かと思っています。以上です。

(大原委員)
ありがとうございました。事務局の方でこのホームページ作りの体制とか、具体的な今の進め方、それから、今のご提案のようにSNS等、どの様な繋がりというか、つまり、知ってもらえる層を増やすためにどんな工夫ができているのかというあたりの実情を説明いただけますか。

(事務局)
現在の県民会議のページのリンクが複雑になっているところがありまして、それをまずは整理をしていきたいと思っています。SNSの発信につきましては、県で、アカウントを持ってはいますが、そこに載せられるかという点は、検討させていただきたいと思います。

(大原委員)
まず県民会議のページというのは、こういう会議でこういうことが話し合われましたという、その報告を掲載しているということでしょうか。

(事務局)
はい。会議の議事録と資料を載せておりまして、今までの県民会議の記録がすべて掲載されております。

(大原委員)
そうすると、例えばフェスタなんかに関連するイベントのお知らせ等も、もちろん出ていると思うのですが、さらにそれに関連して、県内の様々な活動の状況を掲載したページというようなものがあるのでしょうか。あるいは県の福祉のまちづくりに関係する施策の何かと連携しているというようなことはあるのでしょうか。

(事務局)
県で実施している事業につきましては、ホームページで掲載しております。
また、ご意見いただいた内容ですが、まず入って来やすくするというか、キャッチーなものを入れて欲しいというようなご意見だったと思いますので、動画は少し難しいかもしれませんけれども、リンクの整理なんかももちろんありますので、少し工夫をさせていただければというふうに思います。

(大原委員)
はい、わかりました。フェイスブック等は、県ではあると思いますが、バリアフリーの街づくり関係では特にないということでしょうか。

(事務局)
はい。バリアフリーの街づくりの関係でのフェイスブックのアカウントは持っていないです。

(大原委員)
そういうのを取ることに関しては、別に問題なくできそうですか。

(長島課長)
おそらく、実行委員会として、インスタやツイッターあるいはフェイスブックのアカウントを持っているイベントというのはたくさんあるので、今回はもう迫っていますので、ちょっと間に合いませんが、実行委員会形式のバリアフリーフェスタのアカウントを取るか、県民会議のアカウントとして取る等、いろいろな方法があるかと思いますので、今後ご一緒に検討させていただきたいと思いました。発信型という意味でも何か工夫が出来ないかということで検討させていただきたいと思います。

(大原委員)
ありがとうございます。実際に進めていく上で、一つの課題が見えてきたと思います。情報発信ということだけではなく、仲間を増やすというか、先ほど鈴木委員が言われたように見に来ようとする人でなくても、似たような活動をしていたり、似たようなところに関心がある人がこの情報が自然と入ってくるような仕組み、それがSNS等では割と出来ていると思うので、そういうようなところの仲間に入るというのが手初めかと思います。その上で、徐々にどんな情報が必要とされているかということに対応して、例えば、今回更新していこうと思っているこういう先進事例等を積極的に紹介するような動きが広がっていくといいと思います。ありがとうございました。一つ具体的に進めていく課題が一つ見えたかと思います。他にいかがでしょうか。

(河原委員)
聴覚障害者協会の河原です。インターネットのSNSもそうですけれども、それとはまた別にやはり、前にもお話ししたかと思うのですが、提案書は、堅くて読みづらく、読もうという気持ちが起きないので、もっとわかりやすく、例えば、前回配ったこのような簡単でわかりやすいパンフレットみたいなものを作って配布をするとか、あるいはホームページに載せてダウンロードして見ることができるようにする等、そのようにしてはどうかと思っています。それから、子供向けのものも作って、学校で配るということも考えられるのではないかと思いますが、いかがでしょうか。以上です。

(大原委員)
ありがとうございます。大変いい提案だと思います。数年前に、福祉教育というのがかなり話題になって、進めていこうというような話だったかと思います。その時にも、子供向けの教材になるようなパンフレットだとか、誰にでも読みやすいというような視点だとか、そういうことが一度やはり話題になったかと思います。具体的になかなか実現はしていなかったか、あるいはそれぞれの学校やそれぞれの分野で、少しずつ試みがあったかと思うのですけれども、特に全体をまとめたパンフレットを作るというところまでいっていなかったかと思います。その辺もひとつ検討の課題だと思いますので、何か積極的に、先ほどのホームページとかも組み合わせながら、特に子供向け等に、わかりやすく読んで楽しいというようなところまでいければ理想かなと思います。そんなような方向性というのがやはり、課題として出てきたのではないかと思います。ありがとうございます。これに関連して何かありますでしょうか。

(吉富委員)
神奈川子ども未来ファンドの吉富と申します。バリアフリー教育の充実は、本当に大事なことだと思います。今、神奈川県のいじめの数値も非常に上がっていますし、多様性への理解やバリアフリーの必要性を、今、本当に子供たちに伝えたい一番大切なことだと思います。だから、それを伝えるためには、やはり子供向けというか、子供に伝えやすい言葉で、子供が理解しやすい冊子のようなものがやはり必要だと思います。
今もこう見ていると、大人でもなかなか理解できないような言葉遣いになっていますので、その辺りから誰を対象に何を発信するかということを、しっかりとしたターゲットを決めてやるべきではないかと思います。

(大原委員)
ありがとうございます。今のような取り組み、例えば、スウェーデンの「LⅬ」とかですね、日本でも「やさしい日本語」と言っていたかと思います。分かりやすい日本語を利用することによって、子供だけではなく、もちろん知的に障がいのある人や外国人等に非常に有効です。分かりやすい言葉で紹介することは行政の務めとして、一般的に必要とされてることだと思います。だから、こういうバリアフリーの街づくりでは、率先してそういうことをやっていくっていうのは重要なことだと常々思っていますので、ぜひそのシェアを視点に入れていただければと思います。何でも構いませんので、他いかがでしょうか。

(関根委員)
関根です。いろいろな自治体のユニバーサルデザインの施策に1998年くらいからずっと関わってきました。内閣府のUD表彰にも20年ほど関わっており、国の施策について提言をさせていただいています。今回、初めてこちらに参加させていただきました。これまでは、弊社の今井朝子が参加していたと思います。
神奈川県が、いろいろとやっていらっしゃるのは非常に素晴らしいと思うのですが、一つ、薄いかなと思う点があります。他の自治体が今、必死になってやっている「観光のユニバーサルデザイン」の観点です。今回、バスや公共交通、建築の皆さんたちがこの委員会に参加されていらっしゃるのはとても有難いことです。オリパラに向けて他の自治体が必死になっているのは、インバウンドのお客様も含め、どうすれば子供連れ、ベビーカーユーザー、車椅子の方、高齢者、こういった人たちにちゃんと楽しんでもらえる県にしていくかなんです。箱根も鎌倉も横浜もそうだと思うのですが、今後、神奈川県にやってくる世界中の人たちに、どのホテルがアクセシブルで、どのバスに自分たちは乗れて、どういうルートで行けば神奈川県を楽しめるのかというようなデータが要るのです。
これは沖縄県などでは、県を上げてしっかりしたデータベースを作っていて、それを空港や国際通りの3ヶ所にあるユニバーサルツーリズムセンターですごい量の情報発信をしています。情報提供だけでなく、車椅子やベビーカーを貸し出してくれたりして、年間何千万円も売り上げを上げているのです。せっかくこの委員会には重要な関係者が集まってらっしゃいますし、神奈川県をUDにすることによって、住んでいる人もやって来る人も幸せになる神奈川県を作れるのですから、観光に対するガイドラインのようなものがまだどこにもないというのが非常に残念な気がします。
京都府でも、サービス産業へ向けての「おもてなしガイドブック」を作りました。日本全国でこのような取り組みを行ってきているのですが、神奈川県では、ユニバーサルデザインへの取り組みを観光に向けてまとめるということはこれまで考えられてこなかったのでしょうか。その点について、もし何か取り組みがありましたら教えてください。

(事務局)
観光についてのユニバーサルデザインについては、個別の事例を集める中には少し入っている部分があるかもしれませんけれども、観光ということに焦点を当てた取組みといったことは、特段やっていなかったと思います。

(関根委員)
観光に焦点を当てると、ここにいらっしゃる交通事業者さん、建築関係の方たちの多くがかかわることになります。そして、様々な障がい者団体が意見を挙げることが、まちの中をユニバーサルにしていく非常に大きなトリガーになるので、できればどこかに入れていただけると助かります。例えば飲食店で盲導犬を受け入れないという問題をどうしたら解決できるかといった問題でも、建物からサービスまで全部繋がっていくと思います。例えば、外国人向けの情報提供も他の県ではとても頑張っています。そういうのもぜひ神奈川で参考にしていただきたいのです。例えば高山市では、ユニバーサルデザインをまちづくりの基本としていますが、一番大事なキーワードは、「住みよいまちは行きよいまち」でした。住む人も観光客も幸せな神奈川県になってほしいので、今後、検討項目に入れていただければと思います。

(大原委員)
ありがとうございます。重要な視点だと思います。はたから見ているとおそらく他の自治体もそういう傾向があるところもあるのですが、神奈川県の場合は、それぞれの部署があんまりお互いにコミュニケーションを取っていないような感じがしていて、おそらく観光を進めている部署と、このバリアフリーというような視点というのは、今まであまりリンクしてなかったのではないかと思います。それは県庁の庁内の組織の努力として、ぜひそういうところとうまく連携を取ってもらいたいというふうに思います。観光に関しての様々な政策をやってないことはないと思います。

(長島課長)
座長がおっしゃるのはまさにその通りでして、私どもも国際観光課というところがございます。最近、みなとみらい等の関内地区にも新しい外資のホテルを建築中で、どこのホテルがどういったUDの部屋を用意しているかどうかを国際観光課で把握していたり、そういった事を発信する取り組みをしているのですが、座長がおっしゃる通り、なかなか我々とクロスが十分にできていない部分がございます。せっかくご指摘いただきましたので、国際観光課とも連携しながら、そういった発信をどうしていくかといったことや、もうちょっとこういった視点が足りないといったようなことを、委員の皆様からご意見を頂戴して、お互いの施策をクロスするように工夫をして参ります。そういう会自体はあるのですけれども、なかなか十分に機能しないところもありますので、これを機に意見交換させていただきたいと思います。

(大原委員)
ありがとうございます。こういう時期なので、非常にそのあたりのチャンスかと思います。他の部署といろいろリンクをして、福祉の考え方を本当にユニバーサルに、総合的にどこにでも浸透できるように進めていくのは、ここが発信地であっていいと思いますので、ぜひ他の部署との連携というのを、行政の方でぜひ心がけていただけるといいかと思います。それに関連して言うと、おそらく私たちのこのバリアフリーの考え方というのは、県民の生活とか暮らしを守るというようなところを、まず第一番に今まで考えてきたのだと思います。住んでいる人たちの様々な生活ニーズというのに、基本的に応えていくということを考えていたのだと思いますが、県内にはやはり人口が減少しているところもありますし、他からの転入者へもっと還元しないといけないという事情もあると思います。そこで、そういうところは、まさにその観光の視点と繋がってくると思います。よそから来た人が一旦、見に来るだけでなくて、住みやすいと感じて、そこの地域の良さを感じて、最終的にそこに住んでもらう等、そういう定住政策にもおそらくこの福祉の視点、バリアフリーの視点というのは関わってくると思うんです。だから、ぜひそういう形で、ここからいろいろなところに広げていくというようなことを、ちょっと遠い目標かもしれませんけれども、心がけてもらえるといいかと思います。そのことによって、他から来る人たちが良いと思って来ることで、ますます自分たちの住んでる地域というのは良くなるわけですし、そういう展開にこの会議がなってくると良いと思いましたし、そういうきっかけになるといいかと思います。どうぞほかにも気が付いたことをご指摘いただければと思います。

(下田委員)
公募委員の下田と申します。先ほどの観光と関連して、国際観光課等、やはり様々な部署が連携を取ったほうがいいということの話だったかと思います。先般のバリアフリーフェスタかながわの会議に、これまで2回ほど、参加させていただきました中で、公募委員として感じているところではあるのですが、やはり同様に、バリアフリーフェスタと同日で介護フェアinかながわが実施されていますので、こちらの課だけで話をするのではなくて、可能であれば、やはりその介護フェアの担当の部署の方々と、我々委員が合同で会議なんかをして、さらにいいものにしていけないものかというところは、実はこれまでの会議に参加していて感じていたところではあります。いかがでしょうか。

(長島課長)
介護フェアは、同じ地域福祉課の中でやっていまして、担当するセクションが違うだけですので、そこは一緒にぜひやりたいと思います。

(下田委員)
もしよろしければ、合同で会議をして、そのイベントを共に盛り上げていくみたいな気運を作っていければと思います。せっかくのこういうイベントですので、どっちのお客さんが多くて、どっちが少ないとかではなくて、そのイベント全体として、また多世代間交流なんかも含めて、検討していけないものかというところでご検討いただければと思っております。

(事務局)
ご提案ありがとうございます。今年度の介護フェアとバリアフリーフェスタでも、例えば、スタンプラリーで、来場者に両方回ってもらえるようにといったことで、一緒にやっていくような形をとったり、ステージの方でもMusicofmindさんの方に出ていただいたりということはしてはいますが、今後、こちら会議に参加してもらったりすることはできるのではないかと思いますので、より相互の乗り入れを進めていくことは可能かと思います。

(下田委員)
例えば、我々もその介護フェアの実行委員の方々とフェイストゥフェイスでお話とか意見交換ができるような場があるといいのではないかというのを率直に感じたところです。

(事務局)
介護フェアの方は実行委員会形式ではなくて、県が主催になっておりますので、参加するとなると、県の介護フェアの担当者が出席することになるかと思います。

(大原委員)
ぜひともに生きる精神でともにやっていこうということで、ぜひお願いしたいと思います。フェスタに関しては、また後で少し触れたいと思いますが、他にいかがでしょうか。2年間ありますので、その間にまた別の課題が出てくるということも十分あり得ると思いますし、ご提案が他にありましたら、どうぞ。
とりあえずこの活動について、少し重点を置いて力を注ぐ課題が幾つか出てきたかと思います。まず、情報提供、情報共有の方法について、技術的な方法を検討していくという話と、それを通じて、多くの人に知ってもらうために、特に子供等、みんなにわかりやすい情報提供の方法、それからここのところ進めてきた福祉教育やなんかに関連付けて、その辺をもう一度強化したいというような話がありました。それから、観光に十分力を入れるというようなことから、担当者レベルでのいろいろな協力関係というかですね協力体制づくりみたいなことが、課題として出てきているかと思います。その辺を検討課題に加えつつ、今期の活動を進めていくということにしたいと思います。
それでは次の議題にいきたいと思います。提案書の周知についてということで、資料3の関係だと思います。事務局の方から資料の説明をお願いしたいと思います。

(事務局より資料3の説明)

(大原委員)
ありがとうございます。参考資料1-3というのが、今年の3月に作成された改訂版の提案書ということで、この中に提案内容のいろいろな方向性が頭出しされていて、その具体的な参考資料も、これから改訂しようということになっています。
古い前の提案書に対応した参考資料が参考資料2-3というものです。これを改訂するということで、方針は、新しい提案に沿って、具体的な様々な事例を新しいものに変えていきたいということです。これから、来年の3月にかけて収集するその進め方について検討していきたいと思います。

(鈴木委員)
鈴木です。スケジュールという3のところを見させていただきますと、来月から年明けの2月まで事例収集ということで書いてあるわけですけれども、今までの事例を出していただいたところだとか、それから新たにそういったところ求められると思うのですが、どんなところを想定されて、どんな形で収集しようとしているか、もしありましたら教えてください。

(事務局)
事務局です。前回の参考資料の作成時には、神奈川県のバリアフリーの街づくり賞という表彰の事例、県民会議構成団体の取り組み事例と県の事業をもとに作成しておりましたので、そちらの事例については、今回の参考資料作成時におきましても、掲載することを考えております。それに加えまして、県民会議に皆様にも、ご意見を伺いながら、何か好事例がございましたら、そちらも一緒に掲載を考えております。

(鈴木委員)
もう一ついいですか。具体的にとてもいっぱい出てきてしまっても差し支えないという理解でよろしいでしょうか。というのは、最近、あるバス会社さんが、バス停に寄せる時にとっても上手に寄せてらっしゃるとか、歩道との段差が無くなって乗り降りすごく楽だったりするだとか、会社できっと指導されているのだろうなと思うくらい、視覚障害の人に対して、いわゆる交通系ICカードの残高をきちんと伝えていただけているといったことが、好事例になるのであれば、たくさん出てくると思うのですが、そういうものでもいいのでしょうか。

(事務局)
事務局です。一度、好事例を出していただいて、その中で、次回の県民会議において皆さんとご一緒に精査をしていければというふうに考えております。

(大原委員)
ありがとうございます。例えば、今のような事例は、バス事業者さんたちが必要だと思ってやっていることで、特にこういう先駆的にやっているとも思わず、やっているけれども、思いのほか評価されているというような場合、誰がそれを推薦するのかというのがあるのかと思いますが、これに関しては、基本は自分たちでやっている活動を自己推薦のような形が多いんでしょうか。

(事務局)
自己推薦のものに加えて、他に考えられる好事例がございましたら、その事例についてもご教示いただければと思います。

(大原委員)
実際にユーザーの立場なり、生活者の立場から、これは非常に良いというものを推薦するという仕組みを何らかの形で作って呼びかけたらいいですね。

(事務局)
今後、メール等において、ご意見の収集等を行うことになるかと思いますので、ご協力をお願いいたします。

(鈴木委員)
鈴木です。例えば、今みたいな私たちユーザー側の感覚で、これがいいと思うものと、それから会社側がこうやって頑張ってユニバーサルにしているというところが、マッチングする、これとこれはあっているといったようなものもあるといいですよね。やる側は頑張っているものの、我々ユーザー側が気づかなかったり、逆に、我々が気が付いたことは、会社側としてはそうだったのかといったようなところもきっとあるかと思うので、いっぱい細かな事例集まるといいと思います。協力させていただきます。

(事務局)
ご協力よろしくお願いいたします。

(大原委員)
お願いされてしまいましたけど、そのためにもきっと呼びかけるためのツールとして、先ほど言われたようないろいろ情報提供の仕組み等、その辺、ちょっと汗をかかないといけないのかなというふうには思いますので、その辺、早く体制づくりをちょっと考えたほうがいいかと思います。本当に関心ある人達だけからしか挙がってこないのでは仕方がないので、できるだけ多くの人に逆に知ってもらうために、多くの人へ呼びかけて募集したいと思うのですが、いかがでしょうか。

(鈴木委員)
鈴木です。そうすると、きっといいことばかり挙がってくるのではなく、こんなことがあって困っているという、ある意味、要望みたいなものも出てきたりすると思います。それはそれで、あとで課題として整理をすればいいかというふうに思うのですが、そういった内容が来ても、大丈夫でしょうか。

(事務局)
参考資料におきましては、「現状」という項目と「取組み事例」という項目がございまして、その「現状」という部分の項目において、そういった問題点を少し組み込んで、文書を作成させていただければというふうに思っております。

(鈴木委員)
ありがとうございます。

(川口委員)
川口です。先般、全国の旅連の方の事務局で発表された例がありまして、ただ既に「人に優しい地域の宿づくりの賞」のコンテストで厚生労働大臣賞を取ったというような事例がございました。私どもの組合でも、実践はなかなか出来るか分からないのですが、内容が、千葉のハートフルな宿ということで、完全なバリアフリー対応でなくても、できる範囲のサポートをしたいというテーマで事務局がやっていて、大変細かいところ、例えば、宿の廊下の幅とかですね、もう皆さんご存知だと思うのですが、こういった事例をご紹介したいと思いました。他県でもありますし、既にもう賞を受けているようなものも対象として、ご推薦しても大丈夫でしょうか。

(事務局)
基本的には、神奈川県での取り組みを中心に記載させていただきたいとは思うのですが、事例を収集する上では、そういった好事例も併せて伺えればと思います。

(大原委員)
ありがとうございます。基本的には事例として最終的に挙げるのは、県内ということになるのでしょうか。

(事務局)
その様に考えております。

(大原委員)
県内以外の取組みでも、知りたい事例ではありますね。それと他に、別の所で賞を取ったりしている事例は全然構わず、今回の事例収集では、積極的に取り込んでいくということでよろしいですよね。別の賞取っているから外すといった事はないということでよろしいでしょうか。

(事務局)
他の表彰の受賞事例を外すといったことはないです。

(大原委員)
今のお話を聞いていて、例えば千葉でこんないい事例があったことを、業界の方ではご存知だろうとは思うのですが、こんなことであれば、県内のここでもやっているというような、手を挙げるようなところが出てくるといいと思いました。そういう仕組みっていうのはなかなか難しいでしょうか。事例集は1回限りですから、何か事例募集の時に、他県ではこんな取り組みもしているというのをちょっと紹介して、県内ではどうでしょうか、県内で何らかの取り組み工夫をされているところはありませんでしょうかといったような聞き方をすることもいいのかと思うのですがいかがでしょうか。

(関根委員)
関根です。例えば、佐賀県の嬉野では、まちの中の旅館を全部UDにしていくというプロジェクトを手伝いました。京王プラザなど、確かに先行事例が各地にたくさんありますし、千葉県も京成ホテルさん等がすごく頑張っていらっしゃいます。今回はその参考として、他県のものを挙げるのはいいと思うのですが、事例集として載せるのはできたら神奈川県内のものを中心にできたらと思います。できれば、ユニバーサルなホテルコンテストみたいなものをやって、我こそはナンバーワンというところに出てきてもらって、その中から事例を出してもらうというのが必要ではと思います。
他の自治体では、こういったユニバーサルデザインの事例を出す時には、基本的に、ルールが2つあります。一つ目は、特に内閣府表彰対象に挙げてもらう際ですが、その製品や建物などを作った時に、障がい者、高齢者などの当事者が、PDCAサイクルのP,プランとC,チェックの際にどれくらい関わってきたかという点です。二つ目は特に企業に関してですが、「障がい者雇用率」を満たしているかどうかです。この2つが満たされてないと上位の表彰対象には上がれないという形で、ルールを決めています。今回は、事例集の作成が初めてということですので、そこまで厳しくする必要はないかもしれません。さきほど鈴木委員がおっしゃってくださったように、自分たちは良いことをやっているけれども認めてもらえないというところをできるだけPRしたり、企業側は気づいていないけれどもユーザーはとても便利に使っていたりというのも出して欲しいですね。1度目はあまり厳しくなくてもいいと思うのですが、できるだけ2回目、3回目以降はちゃんとしたユニバーサルデザインのデザインプロセスを踏んだ商品、サービス、そういったところを表彰していくと良いと思います。今回は、まずは数を増やしていただくところから始めていただければと思います。以上です。

(大原委員)
ありがとうございます。もちろん沢山集まってきて、うれしい悲鳴上げるようになるのは、望んでいることではあるのですが、とにかく多く集まってきたらある程度セレクトしていく方法も想定しておいたほうがいいかなとは思います。あとは収集する時点で、どんな形で、その当事者が関わったかというプロセスやなんかに関しての情報もきちんと事例の収集の段階で情報としては集めておくということは、重要な点かなというふうに思います。

(河原委員)
聴覚障害者協会の河原です。先ほど鈴木委員がお話されていたように、やる側としては、特に意識してやっているわけではなくても、それが当事者にとって、とてもよかったと感じたという例は沢山あるかと思いますので、そういう事例を当事者から集めて、載せていくという方法であればいいのではないかと思います。そうすれば、皆さんにもわかっていただけるのではないかと思います。先ほどの例で、賞をもらったという例がありましたが、あまり立派なことをやっているのを載せると読んだ人達が、私達にはこれは出来ないというふうに思ってしまうこともあるので、こういう方法でもいい等、そういう例をいっぱい載せたほうがいいのではないかというふうに自分は思っています。

(大原委員)
ありがとうございました。あまりハードルは上げすぎないということも大事になってくるかと思います。もっと身近に本当に役に立つというものを積極的に紹介できればいいかと思います。とにかく沢山集めましょう。他にいかがでしょうか。集め方に関しては、いろいろ工夫というか、作業も大変かと思いますが、いろいろな立場から集めていくということが重要ですね。間に合わないかもしれませんけど、今度のフェスタの時に、チラシというか、こういうのを募集します、推薦してくださいという様な1枚でも何か配れたらいいかなと思いました。ご検討いただければと思います。それに関して言うと、これも先ほどあったように、県の中で、例えばホテルとか宿に関しては、観光の方にぜひ話を持ちかけていただいて、ひょっとすると観光の部署の方で、バリアフリーの賞を出してくれるといったようなそういう働きかけなんかもぜひ連携してお願いしたいと思います。事務局が作業するにあたっては、今のような情報で十分でしょうか。

(長島課長)
事務局の方では、今まで収集した事例、あるいは皆さんから、今後いただく情報を主に事例集を作ろうというふうに思っていたところですけれども、いろいろとご意見いただきましたので、それ以外にも、例えば、他のセクションからとか、あるいは今度のバリアフリーフェスタでチラシを作る等、一般の方からも事例が挙がってくるような仕組みが取れるかどうか、検討させていただきたいと思います。河原委員や鈴木委員がおっしゃるように、ユーザー視点からの事例もたくさん集めたほうがいいと思いますので、最終的に事例集にどれを載せるかというのは、また別問題として、たくさん事例を集められるように検討させていただきます。その視点としては、いろいろなご意見いただきましたので、十分だと思います。

(事務局)
11月のバリアフリーフェスタだと間に合わないかもしれませんが、また、県の方で別イベントもあったりしますので、そういう場も使ったりすることを考えたいと思います。

(大原委員)
そういうことで、最初にご提案あった以上に少し作業が伴いますけれども、幅広く沢山集めたいということで、出てきたら出てきたで、それをまた分類したり、選んだりという作業が発生しますけれども、それは楽しい作業だと思いますので、ぜひ頑張ってたくさんの事例を集めるということでお願いしたいと思います。
それでは次の議題は、今年度のフェスタについてということです。バリアフリーフェスタかながわです。もうここのところ例年そうですけれども、準備にご尽力いただいて、本当にありがとうございます。無事終わるはずです。まだですが、期待したいと思います。資料の説明を事務局の方からお願いします。

(事務局より資料4の説明)

(大原委員)
ありがとうございました。あとは開催のみということになっていると思いますが、これに関して何かご質問やご意見はありますか。

(河原委員)
河原です。私の聞き漏らしかもしれませんけれども、バリアフリーフェスタで提案書について県民に周知をしていくというのが書いてありますが、具体的に何か提案書を配るとか、そういったことをやったということでしょうか。

(事務局)
事務局です。昨年におきましては、提案書の見直しがございましたので、提案書の見直しのアンケートについて置かせていただいておりました。また、ブース内におきまして、アンケートの回答等も行っていただきました。今年度におきましては、新たに見直した提案書がございますので、そちらの配架を考えております。

(河原委員)
河原です。先ほども言いましたけれども、やはり厚みのあるものをもらっても読みにくいと思いますので、パンフレットのようなものを作って、フェスタの時に配ることができると良いと思っていますが、今年度はもう間に合わないと思いますので、来年度のフェスタの時にはぜひ、パンフレットを配ることができると良いと思っています。

(大原委員)
今年は開催が迫っていて難しいと思いますが、来年の課題になるかと思います。
県民会議そのものがこれこれこういうことをやっていますというようなアピールはあるのでしょうか。チラシでバリアフリーフェスタは県民会議が主催でやっていますということでしか伝わってないですよね。

(事務局)
チラシには記載しております。

(大原委員)
他にいかがでしょうか。すでにそういうパンフレットがあれば置けるのですが、今回は間に合わないかと思うので、また開催した後、この県民会議そのものは来年3月の予定ということですので、その時に振り返りやどういう状況だったかということは報告して、次回どうするかという議題になるかと思います。実行委員会の方から何か、ここで皆さんに念をしておきたいことはありますか。何かあればお願いします。

(吉富委員)
皆さんの今のご意見は、すごく重要だと思いまして、バリアフリーフェスタの実行委員会が先に始まりますと、やはりバリアフリーフェスタをどう運営していくかということに非常に重点が置かれてしまいますので、できれば、この県民会議を先に開催して欲しかったと思います。そこで出た、いろいろな提案をフェスタの実行委員会でどう実行していくかということを考えていくほうがよほど有効ではないかというふうに思います。また3月に開催したら、10月に始まる時には、また何か薄れていくような気がしますので、来年はそこのあたりをつないでいくようにしていただけたらいいと思います。

(下田委員)
公募委員の下田です。私も全く同意見で、今回新たに委員として入らせていただいて、初回の会議がイベントの会議だったので、実務的な内容であったり、これまでのことがもう皆さん周知されている中で、フローで進んでいってしまって、なかなか発言するタイミングが自分の中で見つからなかったというのがありました。できればこういった県民会議というものをまず開いていただいて、そこでの2年の任期であれば、その任期の中でのグランドデザインのようなものを、スケジュールも含めて示していただいた上で、その中のイベントとして、こういったフェスタがあるといったような位置付けを最初にお話いただけた方がいいのかなと思いました。それこそ次の第6期の公募委員の方々への引き継ぎ等々も含めまして、まずはそういった会議の方を先にやっていただけるといいのかなと思います。以上です。

(大原委員)
ありがとうございます。県民会議の任期は10月からになりますか。

(事務局)
任期としては、4月からなっております。

(大原委員)
任期は4月で、会議自体が10月と3月ということですね。

(長島課長)
その改選の2年ごとの時には、開催時期を検討させていただきたいと思います。確かに実行委員会の方が先行してしまうのは違和感があります。

(大原委員)
11月2日は、天気などお祈りしながら迎えたいと思います。
議題の4つは、これで終わりかと思います。議題は以上ですけれども、その他に先ほどの議論と関係するかもしれませんが、今後どんなふうに進めていくかというあたりで、自由に何かご意見があれば、お聞きしておくのがいいかと思います。いかがでしょうか。

(河原委員)
河原です。先ほど来年の3月に次の会議をするというお話がありました。3月では遅いように感じます。もっと早く開くということは難しいですか。

(事務局)
県民会議の開催時期につきましては、検討させていただきます。

(大原委員)
今年度の課題は、先ほどの事例収集をして、それをまとめるというのがあって、その期間を考えると、やはり3月ぐらいになってしまうということになるかと思うのですが、先ほどのご意見だと、その前に1回、例えばフェスタの見直しということでしょうか。早急に考えたほうがいいというような議題がありましたら、去年、一昨年あたりはこの提案の見直しが入ってきて、その作業に合わせて日程が組まれたかなと思うのですが、事務局の方でも検討してもらえるといいかと思います。
3月に一度やるとすると、次の年のフェスタの実行委員会を立ち上げるとかいう時期だと思います。来年のフェスタの企画も、来年の3月にしないといけないということでしょうか。

(事務局)
大体6月頃から実行委員会が始まりますので、その前というふうに考えますと、3月の県民会議におきましては、今年度のバリアフリーフェスタの振り返りとともに、そこからの課題についてご意見をいただいて、反映させていくような形で考えておりました。

(大原委員)
そんなことですので、また何かスケジュールについて等についてもご意見ありましたら、適宜伝えていただければと思います。

(関根委員)
関根です。次の会が3月ということですと、今、言っておかないと記録に残らないと思いますので、二つほどお話をさせてください。
この県民会議は、私は、神奈川県のバリアフリーやユニバーサルデザインの施策に関して、県民の側から政策提言をする場だと思って臨みました。ですが、ちょっとそうではなくて、どうもやっていることの承認に近いものという印象を受けています。
他の自治体において、ユニバーサルデザインの推進会議というのは、関連する多くの部局や県内の事業者、当事者団体のメンバーが参加するものでした。例えば岩手県だと、増田知事が議長でした。そこにいろいろな地元のバスやなどの交通関係者、建築関係の方、障害者団体が委員で参加しています。そして横にすべての県庁の部局長がずらっと並んでいるのです。ですから、交通における課題について当事者団体の委員が発言したら、知事が交通局長にどうなっているかと聞きます。障害者雇用の問題だったら、厚生労働を担当する部局長に聞きますし、男性の育児休職が進んでないとなったら、男女共同参画を担当する部局長が回答するという感じで、知事がすべての部局長に対してこれどうなっているかと聞くわけです。教育委員会も出ているし、警察署長も来ています。そういう形で県の部局をまたがって、ユニバーサルデザインをどう進めるかというための県民会議として行われていたのが、増田さんの時代でした。
熊本県の潮谷知事の時も同じような感じでした。これから県民が暮らしやすいまちにするためには、県政の基本をユニバーサルデザインにしなければならない。世界一の高齢国家である日本で、高齢者が暮らしやすく、子どもを育てやすいまちにしたいのであれば、ユニバーサルでなかったら、まちづくりなんかできないということが県民会議でずっと議論されていました。
そのような県では、基本的には県庁の中の企画調整課がユニバーサルデザインのボールを握っていました。知事の直轄で、すべての部局に対して、観光や、建築、公共交通、産業活性化、教育、地域福祉などに対して、ユニバーサルデザインの観点で、政策をこう変えてくださいと提言していました。例えば、県庁で公共調達をする場合には、ユニバーサルデザインのもの以外は買ってはならないという厳しいルールを熊本県では決めていました。そういう形で新しくバスストップを作る時にもこれはUDか、UDじゃないかとチェックが入る仕組みを作っていました。それに比べると、今回の県民会議はちょっとやわらかいかなというイメージがするわけです。
この提案書にあるバリアフリーの街づくりに関するデータを見ても、バリアフリーについて「進んでいる」と思う人は5%とか6%だったりするわけです。安心して出かけられる街になっているかに対しては「進んでいる」と思っている人は3%。たしかに「やや進んでいる」を含めるともうちょっと多いですが、かなり数が少ないですよね。それでいて、今後の取り組みに対して、必要だと思っている人は多くの項目で90%を超えているわけです。県民のこうあって欲しいという期待と現状の落差を、神奈川県としては、今後どのように埋めていかれるのか、それについて私たちは議論をすべきではないかと思います。ですから、この会は本当であれば、月に1回ぐらい開いて頂きたいのです。神奈川県をこれから子育てがしやすい、障がいを持っても、高齢になっても暮らしやすいまちするためには、どうすればいいのかという議論をする委員会として機能してほしいのです。これが一つ目の意見です。
二つ目は「バリアフリー」という言葉の扱いです。実は、この言葉は、他の国ではほとんど死語になっています。障害者権利条約の中でも、「バリアフリー」という言葉は、一切使われておりません。「ユニバーサルデザイン」と「アクセシブル」という言葉は、きちんと定義されています。バリアがあるということを認めるということは言ってみれば、普段は人権侵害をしているとか、バリアがあるものを何とかカバーをしているという意味にとられますので、先進国で「バリアフリー」という言葉をメインで使うというのは、ほとんどなくなっています。10年前には、「バリアフリー」で良かったと思うのですけれども、令和の時代になった今としては、今後はできれば、「バリアフリー」という言葉をあまり表に出さない方がいいのかなという気もします。この2点です。よろしくお願いします。

(大原委員)
ありがとうございました。大変心強いというか、県の方もきちんと受けとめていただきたいと思います。この経緯で言うと、毎回、条例の見直しでは話題になっていて、まず条例を改正する時点で、「バリアフリー」条例という名前を「ユニバーサルデザイン」という言葉にしようという意見がかなり強かったのですが、最終的にはそういう決断が上の方からありまして、「バリアフリー」ということで、具体的な、物理的な整備から始めるというような位置付けになってきたというのが、この条例そのものの名付けの限界だったかとは思います。ただその代わりに、神奈川県としては、建築の行政と福祉の行政との実質的な連携ということを非常に強く意識して進めるということで、進めてきたような体制があります。別にかばうわけではないですけれども、そういう経緯があります。ただ、世の中の機運ももちろん変わっていますし、神奈川県の場合も、言葉ではやはり引っ掛かる人が結構いるという現状ですよね。その辺も少し検討課題として常に考えていかないといけないかと思います。先ほどの課題と同じように、横断的にというか、本来もっと総合的に取り組まなくてはいけない課題、方向性だと思います。ぜひ、県内でもそういう認識は持ってもらうようにということで、前回からよく知事に来てもらおうという話は何度もあったかと思うのですが、なかなか実現していないので、引き続き努力して理解者を増やしていけるようにできると良いと思います。
何か事務局で返事ができそうなことはありますか。

(長島課長)
地域福祉課長の長島です。おっしゃられたことは、本当にごもっともだと思っていまして、まず、座長がおっしゃっていただいたように、建築と福祉の部門が主導をしているのですけれども、そのユニバーサルデザインという話は、おそらく本当に全庁的に関わらない部局は多分ないと思います。そういう意味では、言葉は違いますけれども、国連で採択されたSDGsの取り組みと非常に近しい取り組みではないかというところがあります。SDGsの取り組みについては、県庁の中では、政策局の方で取り仕切っていまして、そこには知事が出席するような会議も沢山あるのですが、そういうところとも我々と目的が被るところが多いですので、先ほどからお話ししているように、全庁的に、横断的に、連携して進められるように工夫をして参ります。ただ、この会議自体がSDGsでやっている会議に取って代われるかというと、多分そういうことではないと思いますので、そういうところとも調整しながら、ともすると新しく次から次に新しいSDGsの会議が出てくると同じようなことを議論する会議体が沢山になってしまったりするので、我々は我々として、ある程度ターゲットを絞って進めていく一方で、必要な部分は、部局横断的にやっている会議体に委ねる部分と交通整理をしながらやっていきたいと思いますので、よろしくお願いしたいと思います。
また、会議をもう少し頻繁に開催するということは、予算との絡みや、県の中でやっている県議会の開催時期等となるべく被らないようにしないと準備ができないという部分もありますので、その辺りは改めてご検討させていただきたいと思います。

(大原委員)
ありがとうございました。他にはどうですか。3月まで待てないという何かご意見があればどうぞ。

(長島課長)
次回の開催についてですが、事例をある程度収集して、皆さんにお諮りしたりする時期としては、おそらく3月ぐらいになってしまうかというのと、年が明けると、県議会がほぼ毎日のように開催されまして、なかなかこういった会議ができてないということがあり、どうしてもこういう会議が全庁的に3月の末に集中するという傾向ございます。それ以前にフェスタの振り返りだとか、事例収集の状況等を必要に応じて、こういった会議は開催できないかもしれませんけれども、メール等で情報共有をさせていただきますし、また委員の皆様方から、これはどうなっているのかということであったり、こういったことがあったというようなことがあれば、いつでも事務局の方にメールでご意見をいただき、必要に応じて皆さんに共有させていただく等、そういった形でも議論ができると思いますので、ご遠慮なく、いろいろなご意見を事務局の方に寄せていただければと思います。よろしくお願いします。

(大原委員)
ありがとうございます。それにも関連して、委員の方一人一人にも、会議の場所だけじゃなくて、いろいろご協力いただくところが多々あるかと思いますので、ぜひその連絡関係、情報共有からそういうのを進めて、お願いしたいと思います。また皆さんにもいろいろお願いすることが多々あるかと思いますので、どうぞご協力よろしくお願いします。
また、先ほど関根委員から県民会議について、やわらかいといったようなご意見がありました。議事録に書かれる時は、基本的には、前の斉藤座長を引き継いで、フレンドリーな形で進めていきたいと思っておりまして、あまり硬くなりたくないなと思いながら進めてきてしまいました。自主的に前に進むように、私の方でも努力したいと思いますので、どうぞよろしくお願いします。それでは、これで議論は終わりということで、事務局にお返ししたいと思います。

(事務局)
皆様、本日は多数ご意見をいただきまして、ありがとうございます。それから、ご多忙の中、ご出席いただきましてありがとうございます。それでは、これをもちまして、神奈川県バリアフリー街づくり推進県民会議を閉会させていただきます。どうもありがとうございました。

会議資料

資料1神奈川県バリアフリー街づくり推進県民会議について(ワード:72KB)

資料2第5期県民会議の活動について(ワード:21KB)

資料3見直しを行った提案書の周知について(ワード:20KB)

資料4バリアフリーフェスタかながわについて(ワード:22KB)

参考資料1-1神奈川県みんなのバリアフリー街づくり条例(ワード:64KB)

参考資料1-2神奈川県バリアフリー街づくり推進県民会議設置要綱(ワード:35KB)

参考資料1-3県民会議からの提案について(平成31年3月)(ワード:663KB)

参考資料2-1提案内容の実践及び先進事例について(平成30年12月)(ワード:193KB)添付資料(PDF:111KB)

参考資料2-2モニタリングについて(ワード:24KB)

参考資料2-3県民会議からの提案に関する参考資料(平成24年9月)(ワード:4,994KB)

参考資料3県民会議からの提案構成新旧比較(エクセル:20KB)

参考資料4-1バリアフリーフェスタ2019広報用チラシ(PDF:966KB)

参考資料4-2バリアフリーフェスタ2018広報用チラシ(PDF:1,060KB)

 

このページの所管所属は福祉子どもみらい局 福祉部地域福祉課です。