第3回バリアフリー条例見直し検討会議(審議結果)

掲載日:2018年6月20日
様式3

次の審議会等を下記のとおり開催した。

 
審議会等名称 第3回神奈川県みんなのバリアフリー街づくり条例見直し検討県民会議
開催日時

平成27年7月13日(月曜日) 14時00分から16時00分まで

開催場所 産業貿易センター 地下1階B102会議室
出席者

秋山哲男、磯嶋雅彦、大原一興(会⻑)、金子修司、熊谷徹、⼩渡佳代⼦、坂本堯則、鈴木治郎(⼩野和佳代理出席)、関谷幸夫(鈴⽊孝幸代理出席)、⼾井⽥愛⼦、吉富多美 (敬称略、五十音順)

当日配布資料

資料1 条例見直し調書様式 Word版 [Wordファイル/17KB]テキスト版 [その他のファイル/967B]

資料2 対象施設や整備基準の見直しについて【事務局案】 Word版 [Wordファイル/28KB]テキスト版 [その他のファイル/6KB]

参考資料(対象施設や整備基準の見直しについて) Word版 [Wordファイル/43KB]テキスト版 [その他のファイル/9KB]

参考資料別紙1(施設・用途対照表(条例→法)) Excel版 [Excelファイル/20KB]

参考資料別紙2(施設・用途対照表(法→条例)) Excel版 [Excelファイル/21KB]

参考資料別紙3(整備基準早見表) PDF版 [PDFファイル/3.34MB]

参考資料別紙4(用途区分等について) Word版 [Wordファイル/121KB]

資料3 街づくりや都市計画との連携について【事務局案】 Word版 [Wordファイル/20KB]テキスト版 [その他のファイル/3KB]

資料4 事前協議の審査結果基準・条例の評価指標について【事務局案】 Word版 [Wordファイル/22KB]テキスト版 [その他のファイル/5KB]

参考資料 第2回会議出席委員発言要旨 Excel版 [Excelファイル/18KB]

(前回配布資料)

資料 条例見直しにおいて検討すべき事項 Word版 [Wordファイル/27KB]テキスト版 [その他のファイル/6KB]

別紙1 対象施設や用途の見直し Word版 [Wordファイル/18KB]テキスト版 [その他のファイル/3KB]

別紙2 街づくりや都市計画との連携 Word版 [Wordファイル/17KB]テキスト版 [その他のファイル/918B]

別紙3 事前協議の審査結果基準・条例の評価指標 Word版 [Wordファイル/17KB]テキスト版 [その他のファイル/2KB]

※「みんなのバリアフリーまちづくり整備ガイドブック」(条例の概要や整備基準の解説等)はこちら

次回開催予定日 未定
問い合わせ先

地域福祉課   調整グループ

電話番号  045-210-4804(ダイヤルイン)

ファックス  045-210-8857

フォームメール(以下をクリックすると、問い合わせフォームがご利用いただけます。)

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下欄に掲載するもの
  • 議事録全文
要約した理由  
審議(会議)結果

 

(事務局)

ただいまから、第3回神奈川県みんなのバリアフリー街づくり条例見直し検討会議を開催いたします。

最初に、県を代表いたしまして、地域福祉課長の松岡から御挨拶申し上げます。

 

(松岡地域福祉課長)

皆様こんにちは。6月の異動で地域福祉課長になりました松岡と申します。よろしくお願いいたします。

本日は大変お忙しい中、そして、夏の酷暑の中お集まりいただき、第3回神奈川県みんなのバリアフリー街づくり条例の条例見直し検討会議に御出席いただきまして、誠にありがとうございます。

この条例の見直しですが、常に時代に合致したものにしていくために、県の内部の規定により、条例の施行後5年ごとに見直しを行うこととされています。御検討いただいている見直しの結果は、本日、資料としてお配りしている「条例見直し調書」にまとめて、この9月の議会に報告することとなっています。

さて、本県では2020年の東京オリンピック・パラリンピックを見据えまして、昨年8月に「オリンピック・パラリンピックのための神奈川ビジョン2020」を取りまとめたところです。このビジョンでは、「神奈川の人づくり」の取組みの1つに、バリアフリーの街づくりに向けた普及啓発の取組みを位置付けまして、今後、積極的に普及啓発活動を進めていくこととしております。

また、皆さんも御存知のことと思いますが、競技会場として、既に日産スタジアムが決定していますが、先般、海上で行う種目のセーリングにつきまして、江の島が会場に選ばれています。今後、競技会場とその周辺には、国内外から多くの方々がいらっしゃることと思います。

こうした中、この条例の目的でございます「バリアフリーの街づくり」につきましても、ますますその重要性を増すことと考えています。バリアフリーの街づくりを進めることは、高齢者や障害者の方々、妊産婦の方々だけではなく、誰もが暮らしやすく、誰にとってもやさしい街づくりに繋がるものであり、県としても、しっかり取組みを進めて参りたいと存じますので、本日は、どうか忌憚のない御意見をよろしくお願いいたします。

 

(事務局)

この度、1名の委員に変更がございましたので、御紹介させていただきます。一般社団法人神奈川県建築士会の花方委員に代わりまして、金子委員です。

次に、本日の出席者は、お配りした出席者名簿のとおりです。

なお、本日は、NPO法人神奈川県障害者自立生活支援センターの小野委員に代わり鈴木様、NPO法人神奈川県視覚障害者福祉協会の鈴木委員に代わり関谷様に御出席いただいております。

また、本日は、産業能率大学の斉藤委員、日本チェーンストア協会関東支部の宮川委員、公益財団法人商連かながわの石川委員、神奈川県旅館ホテル生活衛生同業組合の若林委員は御欠席です。

次に、前列の事務局を紹介させていただきます。松岡地域福祉課長、依田建築指導課長です。

検討会議の事務局につきましては、地域福祉課及び建築指導課の両課で担当させていただいております。どうぞよろしくお願いいたします。

続きまして、本日の配付資料の御確認をお願いいたします。次第、出席者名簿、座席表、資料1から資料4まで、参考資料、前回配布資料、以上9点です。不足等はありませんでしょうか。

なお、皆さんのお席の前のマイクは会議録を効率的に作成するための録音機器を兼ねております。会議中、皆様に操作していただく必要はありませんので、あらかじめ御承知おきください。

それでは、ここからの進行は、大原会長にお願いいたします。

 

(大原会長)

それでは、前回からしばらく時間が経っておりまして、資料等を思い出すのに時間がかかるかと思いますが、できるだけこの2時間を有効に使っていきたいと思います。

それでは、議事を進めることにしたいのですが、議事に入る前に、御出席の皆様に一つお諮りしたいことがあります。本日は代理出席の方がお2人、鈴木さんと関谷さんといらっしゃいますが、委員御本人の代理ということですので、発言権を付与したいと存じますが、御異議ございませんか。

 

(異議なし)

 

(大原会長)

それでは、代理出席の方にも同じように発言権を付与し、議論に加わっていただきたいと思います。どうぞよろしくお願いします。

今日の議題は、2つに分かれています。1つが「条例見直しにおいて検討すべき事項及び見直しの方向性について」ということですが、次第に従って進めていきたいと思います。

まず、条例見直しについて、再度確認をしておきたいと思います。

後ほど議題2でも触れることになりますが、今回の条例見直しは、県のルールで、5年ごとに行うことになっているものです。今回のこの議論、検討事項を整理した上で、見直しの方向性を考えてきたわけですが、その結果を踏まえて、最終的には、資料1のような形で、この書式に従って提出する、まとめるという形になるということです。具体的にこの書式にまとめるということを念頭に置いて議論を進めるようにということで、事務局の方で用意をしていただきました。必要性、有効性、効率性、基本方針適合性、適法性、そのようなことを中心に、最終的に報告書としてまとめるということになると思います。

それでは、議題に入りたいと思います。

前回は、この会議で議論すべき課題というのを最初にフリーに出していただいたのですが、それを事務局の方で「条例見直しにおいて検討すべき事項」ということで、3つに整理分類してまとめていただいています。

1つ目が「基準の在り方」、2つ目が「街づくりや都市計画との連携」、3つ目が「条例の評価・目標等」ということですが、前回は、「基準の在り方」について議論をしていただきました。

整備基準の在り方については、実態にそぐわない部分をどうするのか、時代に合わせたものに変えていけるのかということになると思いますが、事務局に具体的な見直しの方向性の案をまとめてもらいましたので、まずはそちらの説明をお願いします。

 

(事務局)

それでは、事務局から御説明申し上げます。

まずは、お手元にお配りしました資料のうち、A3横の資料を御覧ください。右肩に「前回配布資料」と括弧書きで書いてある、「条例見直しにおいて検討すべき事項」という資料です。

この資料は、皆様の御意見をもとに、条例見直しにおいて検討すべき事項を「対象施設や整備基準の見直し」「街づくりや都市計画等との連携」「事前協議の審査結果基準・条例の評価指標」の3つに整理、分類したものです。

前回の会議では、この資料をもとに、全体の枠組みについて御意見をいただくとともに、1つ目の「対象施設や整備基準の見直し」について、この資料と別紙1をもとに御議論いただきました。

その御議論を踏まえ、事務局から「見直しの方向性の案」ということでお示しするのが、本日お配りした資料2です。この資料では、前回配付資料の検討すべき事項(1)から(5)にそれぞれ対応する形で、見直しの方向性の案ということでまとめさせていただいております。

なお、対象施設や整備基準の見直しで掲げているものにつきましては、いずれも条例そのものではなく、条例を施行するために定められている規則の内容に関するものです。

なお、見直し案のまとめにあたっては、問題の大きなところから解決をしていくという考え方のもと、問題点や対象を絞りこませていただきました。

まず、(1)の「用途、機能、規模に応じた対象施設の区分」ですが、ここでは、事前協議の件数が最も多く、遵守率が全体平均を下回っている福祉施設に的を絞らせていただきました。実際の福祉施設の用途、機能、規模は多種多様ですが、その一方で、条例の整備基準は全て同じものが適用されることから、整備基準を遵守することが難しい事例があり、遵守率の低さが目立っています。中でも、500平方メートル未満、1000平方メートル未満といった比較的規模が小さい施設において、その傾向が顕著です。整備項目別では、誘導ブロックや点字表示等の視覚障害者用の設備に関する項目で未整備の割合が高いという結果です。

こうしたことから、福祉施設の用途区分や面積区分を見直し、実態に応じたきめ細かなものとするとともに、それらに応じ、視覚障害者設備等の整備項目の該当要否の見直しを行うものです。

続きまして、(2)「既存物件と新築物件の差別化」です。こちらは、既存物件の用途変更や増築が整備基準上は新築と全く同じ扱いである事や、小規模な増改築等も整備対象になること等から、主に規模の小さい施設において整備基準を遵守することが難しい事例が多く、遵守率の低さが目立っています。既存物件は、新規物件と比べ、不適合の案件に占める割合自体は少なく、遵守率の数値も大差ありませんが、500平方メートル未満の規模が小さい案件に着目すると、不適合の案件に占める割合は新規物件を大きく上回る一方、遵守率は新築物件を大きく下回っています。

こうしたことから、規模の小さい既存施設について、増改築や用途変更における整備基準の適用の要否や、整備項目の該当要件の見直しを行うものです。

続きまして、(3)「分かりやすい定義や用語」です。こちらについては、施設の用途名称や面積の算定方法等について、条例とバリアフリー法で異なる箇所があること等から、整備基準の内容について、定義や用語の見直しを行うことにより、事業者や設計者の方等にとってより分かりやすい内容となるよう見直しを行うものです。

続きまして、(4)「用途、機能、規模、利用方法に応じた整備基準」ですが、ここでは、不適合案件の中で未整備の割合が最も高かった視覚障害者用の誘導ブロックや点字に関する整備基準に的を絞っています。これらの設備は、視覚障害者の方々が施設を安全円滑に利用するために必要不可欠なものですが、設置対象施設や設置場所等について、施設の状況や利用形態等を踏まえ、実態に応じたものとなるよう見直しを行うものです。

続きまして、(5)「新たな知見の導入」です。ここでは、便所の整備基準と、エレベーターの整備基準に的を絞って資料を作らせていただきました。

便所につきましては、オストメイトの設置に関する項目や、出入口の幅に関する項目等において未整備の割合が高いという結果が出ています。2012年にバリアフリー法の建築設計標準が改訂され、オストメイトや車いす対応等、多機能便房の様々な機能を一箇所に集めるのではなく、分散、複数配置することにより利用機会を増やすという機能分散の考え方が示されたことを踏まえ、そうした考え方のもと、整備基準や設置要件の見直しを行うというものです。

続きまして、エレベーターの整備基準についてです。条例の整備基準では、床面積が1000平方メートル以上の施設を設置対象としていますが、未整備の割合が高かったのは、かごの大きさに関する項目でした。整備基準では、かごの大きさや出入口の幅、操作盤の位置等について、車いすの方の利用を前提とした寸法の確保を求めていますが、乗車定員に関する規定はありません。

一方、バリアフリー法の建築設計標準の改訂案では、大きな劇場や競技場等、一度に多くの車いすの利用者の方の移動が想定されるような場合、かごの大きさだけではなく、設置の数等も十分に検討することとされているほか、東京オリンピック・パラリンピックのバリアフリー化の暫定基準では、車いすの方の利用を想定したエレベーターの定員等の基準も含まれています。

こうしたことから、エレベーターの設置対象施設のうち、一度に多くの需要が集中することが想定される施設につきまして、かごの大きさや設置台数等の検討を行うというものです。

続きまして、(6)「付加条例(義務化)の在り方について」ですが、こちらについては、建築指導課から御説明申し上げます。

 

(事務局)

資料2の(6)として、対象施設や整備基準の見直しにあわせて検討することとなっている、義務づけの在り方について御説明いたします。

バリアフリー法第14条では、地方公共団体は、その地方の自然的社会的条件の特殊性において法の規定だけでは十分ではないと認める場合は、条例において、特定建築物の中から特別特定建築物を追加、対象とする建築物の規模の引き下げ、建築物移動等円滑化基準に付加できるとされています。これにより、神奈川県では、自主条例における整備が必要な指定施設のうち、いわば最低限の施設や水準を、法委任規定として、第4章(付加条例)として義務化しています。

この付加条例のうち、まず、建築物の規模については、建築物の対象規模を引き下げて義務化すると、政令や条例で定める移動等円滑化基準に適合しなければ、建築や用途変更ができなくなります。例えば、福祉施設ですと、500平方メートル未満の施設で未整備部分が多い設備として、誘導ブロック、トイレ、出入口、敷地内通路等が挙げられますが、これらについては政令で定める基準に適合しなければならないこととなります。

このように、本県の条例は、県内の広域にわたり適用されるため、地形や土地利用、公共的施設の整備状況や動向、さらに、自主条例による事前協議が必要な指定施設の中で、小規模な福祉施設の協議件数が多いなど、小規模多機能型の福祉施設や既存ストックを活用した増改築事業の増加が見込まれること等から、今後の施設の趨勢を踏まえると、対象とする施設について、一定規模以上が必要と考えています。

次に、建築物移動等円滑化基準に付加する事項についてですが、誘導ブロックの敷設については、先程説明があったように、資料2(4)に記載のような意見もありますが、付加条例では、法令で定めるもの以外に、階段の降りの始まり部分は危険であることから、注意喚起のため階段の段の上端に接する部分に点状ブロックを設置することのみ必要最低限の整備基準を付加しているものです。

このようなことから、義務づけの在り方の見直しの方向性については、今後検討を行っていく対象施設や整備基準の見直し、(1)から(5)の結果を踏まえて検討していくことと考えています。説明は以上です。

 

(大原会長)

それでは、今、資料2で説明がありましたように、(1)から(6)までの内容が、見直す内容として整理していただいたものということですので、これについて、まず御意見をいただきたいと思います。

 

(秋山委員)

(4)のところで、誘導ブロックや点字について新しく整備基準を変えるということですが、最近の日盲連等の研究や議論の中では、2.5ミリの高さのブロックの形状を提案しつつあります。これをどう受けとめるかの議論が必要というのが1点です。

2点目は、視覚障害者誘導ブロックの敷設の仕方についてです。国では、公共交通の場合、階段の踊り場が1.5mの場合には付けないことを原則としていますが、建築畑、住宅局畑の場合はこれとは異なり、ダブルスタンダードになっています。こういう問題をどう扱うのかという御質問です。

 

(大原会長)

質問ということですが、いかがでしょうか。私もその2.5ミリというのはよく分からないのですが、それと、駅と建築物で階段のブロックの設置の仕方が違っているようなことを、神奈川県ではどのように解決するかということでしょうか。

 

(秋山委員)

2.5ミリについては、もう少し御説明しますと、日盲連が、全国の人達或いは業者を集めて検討を始めていまして、たまたま、私と慶應の中野先生と国土交通省の安全安心生活課の室長と3人で、二度ほど委員会に呼ばれてお話を伺ったことがあります。

室内については、5ミリというのは少し高すぎる部分もあったりして、他の人のつまずきの原因などということも考えると、少し低めということが、日盲連自身が提案をして、経産省のJISの規格とかそういったところに提案しようかというようなお話が、去年の段階にございました。その後どうなっているか追跡はしていませんが、どういう形になっているかはそのうち伝わってくると思いますが、これに対し、どちらの方向に行くのか、経産省に聞くのがいいのか、日盲連に聞くのがいいのか、確認は必要かなというところです。

 

(関谷氏)

今の秋山委員の御発言にもありましたが、確かに、5ミリが2.5ミリということで、前々から言われているように、やはり、車いすやベビーカーの問題であるとか、高齢者の方がつまずきやすいということも踏まえて、できるだけ高さを低くできないかということで、いろいろな検証をした結果、そういうことで今検討されていることで、ただ、経産省なのか日盲連なのかについては、たぶん、日盲連が中心にやっていると思うので、その辺が確定しているのかどうかについては、私はよく分からないのですが、日盲連が中心になって進めていると聞いていますので、日盲連を中心に聞いていただければいいかなという気がします。

 

(大原会長)

ありがとうございます。事務局の方では、それについては何か回答をお持ちですか。

 

(秋山委員)

回答は敢えて要らないと思います。

JISの元締めは経産省ですので、経産省に確認をして、日盲連が経産省に提案しているかどうかということもありますので、検討中なのか、全くまだ検討していないのか。

でも、日盲連の提案というのは、室内でやる場合には、5ミリより2.5ミリのほうが安全性が少し高まりますので、悪いことではないということですよね。

 

(関谷氏)

そうですね。

 

(大原会長)

ありがとうございました。

事務局から提案されている(4)の見直しの方向性では、おそらく現状の誘導ブロックを前提に書かれているわけですが、敷設の仕方を見直すということだけでなく、仕様についても見直す、新しい動向に応じて対応するということを含めておくということではないかと思います。

その結果、見直しの意味が、「全く取り払う」という意味にならないようにというか、安全な形で残る場合ももちろん考えて、敷設云々だけでなく、誘導ブロックの仕様についても新しい動向を見ながら対応しておくというニュアンスは入れておいたほうがいいと思いました。

もう1つ、誘導ブロックというより点状ブロックで先程御指摘があったように、階段の降り口の敷設の仕方が現実には何種類かあるという状況なのですが、この辺は何か検討されましたか。

 

(秋山委員)

踊り場、途中の場所ですね。

 

(事務局)

事務局の案では、まだそこまでは含めておりません。

 

(秋山委員)

補足をさせていただきますと、国土交通省を含めて、交通エコロジーモビリティ財団でどうするか検討したことがあります。そのレポートは既に出来上がっていると思いますが、公共交通は階段の途中で新たに通路になったり幅が広がったりといろいろなタイプがあるので、踊り場の定義を1.5メートルとしました。2メートルはもう踊り場ではなく下に降りた状態ということで、そういう時には付けましょうというような結論にしました。

建築物はどこでも付けていますのであまり大きな影響はないかもしれませんが、公共交通側ではそういう形で整理をしたということがあります。

ですから、これを作る分には、元々途中で付けるということですので、あまり大きな問題にならないとは思います。

 

(大原会長)

それでは、今の内容も現状を踏まえて、見直しというか、整理をする対象にあげておくということだと思います。いずれにしても、考え方をはっきりさせておくことだと思います。

 

(秋山委員)

どういうところに影響が出るかという議論ですが、建築物ですから、もしかすると、地下鉄からいきなり建築物がある鉄道の繋がりのところの階段を、公共交通機関側でやるか建築側でやるかという問題が出てくるでしょう、ということですね。

 

(依田建築指導課長)

駅舎の取扱いについては、通常の建築物で扱うのかどうかというところでは、一般的には、改札口の中と外というところで区別しています。

ですので、先生が今おっしゃられたように、同じ階段でも、駅舎全体から見ると、仕様の違いというものは、建築物の場合とラッチ内、改札の中での作り方で違いが出てくるという可能性はあると思いますので、その辺りをどう受けとめるのかというのは、確かに、あくまでも注意喚起ということでやっていくのか、県として何か受け止めていく部分があるのかというのは、今後検討が必要だと思います。

 

(坂本委員)

質問ですが、福祉施設の場合、誘導ブロックを設置していないところが非常に多いということで、不適合の対象になっているのですね。

それで、この対象の見直しというのは、この間も言いましたように、道路のすぐそばに施設があるような場合には、誘導ブロックを敷設しなくてもよいというような見直しもやるかも知れないということでしょうか。必ずやらないといけないということではなく、対象を見直すというのは、そういうこともあるということですか。

 

(松岡地域福祉課長)

取り払うとか、そういう意味の見直しを想定しているわけではないことは確かです。

 

(坂本委員)

道路からすぐに施設があるようなところは、誘導ブロックを敷設しなくてもいいというようなことで見直しをするのか、ということを言っているのです。

今は、道路のすぐそばであっても誘導ブロックがないと不適合ということになりますよね。でも、許可されているのです。それで運営しているのです。これからは、そういうものは対象から外すというふうに見直されるのか。

 

(松岡地域福祉課長)

必要な部分についてということですので、今あるものを外していくというものではありません。

 

(坂本委員)

新設とか、普通の施設を福祉施設に変更する場合など、そういう場合に、そういうことを対象外として見直すのかということも、見直しの対象の中に含まれるということでしょうか。

 

(事務局)

施設の目的や利用実態の中には、地形の問題なども含まれてくるかと思います。利用実態や地形等に応じて、実態に即したものとなるよう見直しを行うということですので、議論の中ではそういったことも含めて検討することになると思っております。

 

(関谷氏)

この資料を見ますと、不適合が非常に多いのですが、適合しているところはいいのでしょうけれども、不適合のところでどれだけ視覚障害者の利用があるかということも踏まえ、適合しているところは、多分、視覚障害者の利用が多いところであると推測されるのですが、適合しているところが少なく、なかなか全て適合というところまでいっていないというところもあるので、この辺については、やはり、視覚障害者自身がどこまで利用するのか、利用できるのか、したいのか、ということを、多分、地域の中での問題になると思うので、一概に全部だめというわけではありませんが、どこまでが必要かというところは、やはり、地域の中でどうするかを考えていかないと、全て適合させましょうとなるとなかなか難しいと思うので、それも検討というところで行ったほうがいいのではないかと思います。

 

(大原会長)

ありがとうございました。

私も迂闊に発言できないなと思っているのですが、今までの議論では、現実に全てには敷設されていないということと、それから、敷設することによって却って危険を伴うような恐れがあるというような意見も随分出てきているということで、全体としては、全て必ず付けなくてはいけないというところから、本当に必要なところまできちんと見極めて付けていこうという方向性の見直しであると理解していて、緩和というと変ですが、本当に必要かどうかということをもう少しきちんと、その場その場で考えていきましょうという、そういう議論なのかなと思いました。

ですから、一律に何かをすぱっと止めるということではなく、より頑固にと言うか、絶対守らなくてはいけないという方向性でもなく、その間をもう少し利用実態に応じて、何か対応する方法を考えましょうという流れなのかなというふうに感じております。

 

(秋山委員)

議論を追加させていただきたいと思いますが、たまたま2つの空港をユニバーサルデザインで設計した時に、羽田国際ターミナルと千歳の両方ですが、千歳ではえらく苦しみました。その理由は、障害をお持ちの人が日常生活を前提として自立して歩けるということを前提で、視覚障害者の対応を全面的にやったからです。

ところが、羽田は非常にレアケース、非日常の空間であり、視覚障害をお持ちの人が年間に来るのはせいぜい1、2回かもしれない。私が最大3回で、私より多い方は何人かいるかもしれませんが、日本中でも片手もいないであろうというようなことを考えますと、羽田国際ターミナルは非日常の空間である。そうした空間で自立して歩ける環境を作ることが、必ずしも適切かどうかという議論にしなければならないということで、そこでは、全ての視覚障害をお持ちの人に対して、コンシェルジェで対応しますということを決めました。最初は随分反対がありましたが、作ってみたら、比較的使いやすいという評価もいただいています。ただし、視覚障害者に対しては受付までは必ずブロックを付けて来ていただくということと、カーブサイドは、バスで降りるとか自動車で降りるところは全部誘導ブロックを付けるという対応をしました。

ところが、千歳空港については、全てそれをやろうとしましたが、自立して空港の国際ターミナルで移動するということ自体が、国際ターミナルを熟知していれば別ですが、日常で毎日使っている鉄道とは違いますので、そこは少し考えないといけないかなと後で感じたのですが、千歳の方の戦略はちょっと誤ったなという気がしました。介助していかないと道案内できないというところが空港は難しいので、結構そういうことが生じました。

それから、知的障害者ではなく、アルツハイマーの人が、鉄道は自分で自立して使えるけれども、空港は自立して使えないということを仰いました。なぜ使えないかというと、空港にはチェックポイントが何ヶ所かあります。最初は、航空券を見せて荷物を預けるチェックポイント、次は、空港の制限エリア内に入っていくこと、次のチェックポイントは、そこから乗り場を探すこと。そしてさらに大きな問題は、乗り場から実際の飛行機の座席に行くまではとてもアルツハイマーの私にはできないというのが、アルツハイマーの方の回答でした。

そういう意味で、誘導というものを状況に合わせて解釈すると、先ほどの福祉施設については、ユーザーのチェックをして、ここは、超多忙といいますか、極めて多くの視覚障害者の人がユーザーとして存在するという場所と、ほとんど来ないような場所では、ある意味で整備の水準を分けてもよろしいのかなと。そういう調査をやらないで一律に付けること自体が、むしろ、投資に対する効果論とかその辺りからも、やはりちょっと違ってくるのかなと。

それについては、視覚障害をお持ちの人に十分丁寧に説明をして、そういうレベルをつけますよということを申し上げた上でやるということは、1つのやり方として、特に、福祉施設においてはあるのかなという理解をしています。

 

(坂本委員)

今の御意見に大賛成です。

 

(鈴木(治)氏)

秋山先生のお話の中で出てきた、ユニバーサルデザイン、この話は、街づくり条例の委員会の中でも、前回、前々回から、もうそろそろバリアフリーからユニバーサルデザインという言葉を広げていったほうがいいだろうという話が出たのですが、時期尚早ということで先送りになっているのが現状です。今回の資料は今日初めて見たのですが、一度もユニバーサルデザインという言葉が出てこないのですね。

私はやはり、最初からあるのが当たり前ということをもっと広めていく。多機能トイレやオストメイトの人が使えるトイレ、車いす使用者が使えるトイレなど、目的別のトイレというのは先ほど出ていましたが、そういった方向性の中で、ユニバーサルデザインをもっと広げていってもいいだろうと思います。今後の課題の中で、そういったことをもう少し入れてほしいと思います。ぜひ、在り方の部分で入れてほしい。

もう一つは、実は、福祉施設、特に入所施設です。私は、トイレに鍵がなくカーテンだけというのが、とても気に食わないのです。皆さん方のお住まいの中で、トイレに鍵がないお家がありますか。入所施設では当たり前なのですよ。トイレに鍵がなく、カーテンだけというのが。これを当たり前と思ったらだめなのです。

苦言ではありませんが、そこはぜひ、合理的配慮とか個人のプライバシーとか、そういったことも、現実的に実現できるかどうかは、いろいろと問題もあると思いますが、そこの方向性は、やはりきちんと街づくり条例の中で、入所施設の中でもやはりプライバシーは守るのだと、入所施設の中でも、トイレに鍵がかかるとか、そういったことを入れてほしいなと思います。

私はよく福祉施設の研修会で言うのです。「あなた方がここに住んだらどうですか」と。自分が仕事をする入所施設で生活し、あのトイレを使い、午前中にお風呂に入ることが、一体どうなのですかと。そこはぜひ、当たり前の生活、自分らしい生活、そこをもっと全面的に街づくり条例の中に反映させてほしいと思います。

 

(秋山委員)

少し発言させていただきますが、鈴木さんの意見に賛成です。

特に、お手洗については、12年に高橋先生が、トイレの分散化を図らないと、どうも今の多機能トイレは一杯になってしまうことがよく分かってきたと思います。

それから、ユニバーサルデザインを語る場合、もう一つ忘れてはいけないのは、お手洗いの待ち時間です。例えば、大きなイベントがあったり、或いは、大勢の客が乗り降りするような駅だと、必ず、女性の列が長いのですね。これは当たり前だと思っていましたが、どうも、女性のトイレの待ち時間が長すぎるのをもっと短くするということも、ユニバーサルデザインとしては必要ではないだろうか。

障害をお持ちの人を中心にやることも大事ですが、もう少し範囲を拡大してもよろしいのかなというのは、ユニバーサルデザインの大きな流れだと思いますので、こういうことも加えていくという姿勢があることが大切と思います。

 

(大原会長)

ありがとうございました。

 

(戸井田委員)

今のトイレの件ですが、確かに、みんなのトイレというのは、出来た頃はすごく優しい言葉でしたが、あのトイレに関しては、車いすの者にとっては非常に迷惑なのです。

みんなのトイレですから家族連れが沢山入りますよね。そうすると、時間がかかって、脊髄損傷の者や私たちみたいな者は、時間的に計算しながらトイレに入るのに入れなくなってしまうのです。

そういうことがありまして、これはもう長い間、トイレが出て使ってみてから声を出してきて、やっと、みんなのトイレというのは、格好はいいけれどもやはりこれは駄目ねというのがある程度浸透してきて皆さん分かってきてくれたのですが、障害者、車いすの方が優先と書いてあっても、そんなものは誰も見ていないのですね。

だから、別途、車いすの人が使えるトイレを作ってください、そうしたら、高齢者もそこに入れますと。それをみんなのトイレで何もかも一緒くたにしないでくださいという話をしてきて、やっとそれが分かってもらえるようになりましたが、ところが、分かってもらえたら今は高齢者とか、障害者で車いすになる方が多くいますから、1つや2つの車いす用のトイレでは間に合わない場合があります。東京駅などに行きますと、本当にひどい時は1つしかなく、そこに行列が出来ている。車いす用のトイレに高齢者の方達がずらっと並んでしまい、「これは車いすのトイレです。ちょっと使わせてください」と声かけすると、いやな顔をされながら使うような状態です。

ですから、やはり、車いすの人も使えるトイレは皆が使えるようにするのでしたら、数をもっと増やしてもらいたいと思います。これはどこに行っても言える事です。ですから、ぜひトイレはそのような形で作っていただいきたい。

それから、今、パラリンピックやオリンピックが来まして、トイレの問題も出ていますが、そういうところに、やはり、県大会とか国体とかに行く場合もありますので、ぜひ、車いすで入れるトイレ、洋式のトイレというものはきちんと増やしていただきたい。

折角のこういう場で、そういうものがきちんと見直されていないとまずいと思いますので、できれば行政の方に、車いすに乗って車いすトイレに入り、このトイレはどうかということも実験していただくことも必要かなと思います。よろしくお願いいたします。

 

(鈴木(治)氏)

今のお話ですが、私はやはりトイレの数が本当に少ないのが現実だと思います。エレベーターもそうだと思います。駅のエレベーターも順番待ちで3回ぐらい待たされるのですが、私はやはり、自分が使える環境を考えてほしいと思うのです。

ある市役所に、「健康の近道は階段です。階段を使いましょう」と書いてありましたが、言い得て妙だと思いました。使える環境を考えれば、やはり、そちらを優先的に使ってもらえると、もっともっと歩くのです。

先ほどおっしゃったとおり、トイレから出てくる人達は若い人たちで、高校生などもいます。なぜ彼らが使う必要があるのかぜひ聞いてみたいと思うのですが、何も言わずに行ってしまうのです。

やはり、使える環境を自分達で考える、自覚することがとても大切だと思います。トイレというのは、特に緊急避難的に使わなければいけない場合が多いわけです。オストメイトの方たちに対し、使うなというわけではありません。でも、使える環境ということをぜひ考えてほしいと思います。そういうことを広めていっていただきたいと思います。

バリアフリーの在り方検討会ですが、そういった言葉、心のバリアフリーとよく言いますが、そういう中でもっと具体的に、使える環境を考えてほしい。そういったことを盛り込んでいただきたいと思います。

 

(戸井田委員)

エレベーターで、最近、若い人たちでキャリーケースを持っている人を多く見かけますが、「妊婦さんや車いすの方優先です」と書いてあるのに、どうぞ乗ってくださいという心がない。もう、すごいですよね。そうすると、次の電車に乗るのに間に合わない。本当にどうしていいか分からないような現状です。

ですから、鈴木さんが今言われたように、心のバリアフリーがどういうことなのかということを、もっともっと考えていただくといいと思います。心のバリアフリーには4つのポイントがあるということを勉強しているのですが、こういうことを一般の人にもきちんと知ってほしい、私達がいくら車いすや障害者であっても無理難題は言いません。私達にいいことは、若い人が高齢になっても使いやすいと思います。

そんなことで、今度の見直しについては、もう少しやさしい心を持っていただければということと、それから、これが出来ても一般市民の人がこういうものを目にすることがあるだろうか、見てくれるのだろうか、そういうことも、もう少し何かのピーアール方法を考えて、一般市民の方にもきちんと理解していただきたいと思います。

 

(松岡地域福祉課長)

広報等の関係については、例えば、バリアフリーの非常に先進的な取組みを表彰する制度を設けさせていただいたり、あるいは、一般の方の教育ですとか学校への支援をしていますが、それがまだまだ足りない部分があるかと思います。皆さんの御意見をよく聞きながら、いい方法を考えていきたいと思っております。

 

(依田建築指導課長)

今お話を伺っていて、一つは、最終的に基準として行政側がどう受けとめていくのかというところがあると思います。

先ほどお話いただいたのは、いろいろな仕様がある中で、どこまで求めていくのかというところで、お手元の資料の中で、189ページに条例本文の記載がありますが、この中の第13条というところに、整備基準の遵守というところがございます。

実は、この条例を実際に運用している土木事務所は、この部分への適合ということを日ごろやっているのですが、当然、全部合致すれば適合ということですが、この中で、ただし書きというのが途中、2行目の後段からあります。「ただし、整備基準を遵守する場合と同等以上に障害者等が安全かつ快適に利用することができる場合、または、規模、構造、利用の目的、地形の状況等により、整備基準を遵守することが困難である場合にあっては、この限りでない」とされています。

実際にどのような運用をしているかと言いますと、現場サイドでは、先程の点字ブロックについては、なかなかそういう利用者さんが想定されない中で、そこの職員が対応しますというソフト対策でやるということで、実際は、不適合というのではなく、このただし書きを適用してよしとしますという実際の運用を行っています。

今日お話をいただいたのですが、この辺り、ソフト対策も含めてもこれでよしとするというところをより明確に、そういう対応もいいのではないかというところの御意見がもしあるのであれば、それを実際現場でもっと受けとめて、遵守率という、前回、小渡委員からもマルかバツかではなくて、もっと多様なとらえ方があるのではないかという御意見をいただいておりますけれども、そのあたりも、委員の皆さん方ひいては県民の方々の共通認識として、どこまで求めるのかというところである程度方向性を出していただくと、それをどのように私どもが基準として受けとめるのかというのは、私ども行政側としても対応できるのではないかと思います。

今、トイレとエレベーターの数というのは、それを基準に盛り込むということは、簡単に言うと、基準の強化になってくると思います。その辺りもやはり共通の方向性として、超高齢化の中でそれだけ利用者さんが多いということで必要だということであれば、それを基準で受けとめることが必要だと思いますが、逆にそれが事業者さんにとって負担になるという面もある中で、県としてどのようにそれを行政として示していくのかというところが、最終的にどう受けとめるかだと思います。

その辺りはやはり、こういう委員会、あと、県民の皆さん方がどこまで求めるのかという、いろいろな議論もございますし、必要性も認識していく中で、どこでどういう在り方がこれからの10年、オリンピックを含めて、一緒なのかというところを、もう少し御意見をいただいて、その受けとめ方を、行政側が検討するという形になるかと思います。必要性は十分に理解しています。

 

(戸井田委員)

先ほども出ましたが、心のバリアフリーという言葉どおり、もう少し対応の仕方があると思います。ただこうなっているからこうではなくて、そしてまた、ここに書いてあるこのような言葉が、もしそういう場合に問題があれば、こういう形があると思いますというようなこともきちんと相手側に分かってもらっていれば、私達としても、それでは、ここはこういうふうにしたらいいのではないか、使いづらかったら、手すり1本でも付ければこうですよということが発信できると思うのです。

ですから、ただやたらに数を増やせというのではなく、無理なところはそのような形で考えていく必要があると思います。

 

(鈴木(治)氏)

特別扱いとか別扱いにするというのは困るのです。そこはやはり難しいのです。

特別扱いして、専用トイレとか専用の空間をつくるのはそぐわないと思います。そこはぜひ、配慮していただきたいと思います。

 

(金子委員)

設計者の立場から、少し皆さんにお話をお聞きいただきたいと思います。

私達も、まさにユニバーサルデザインであったり、そういうバリアフリーということを一生懸命考えながら設計をやっています。ただ、ともすれば一定の基準ができ上がると、それをやっておけばいいのではないかという判断がどこかに出てくる。

いろいろな委員の皆さんからお話がありましたように、ハードの整備だけで終わるわけではありませんので、使う人がどうかというのを本当はきめ細かく、行政がフォローしていくと。それが多分肉付けをする役割であるのかなと思います。

トイレの数の話もありましたけれども、女性用トイレの行列が長くなるのはどこでもみんな見えているわけですが、それを具体的に解消する方法というのはほとんど考えられない。物理的にも難しいので、それは何か違うシステムを考えることがもっとあってもいいのかなと。例えば、大きなコンサート等では、少し時間帯を長くする、インターバルを置くとか、そんなことも考えている主催者もいるように聞いています。

それから、冒頭にあった5ミリか2.5ミリかという誘導ブロックの話も、これはやはり、本当にその施設にそれがなければいけないかどうかという辺りの細かいジャッジはなかなか難しいところがあって、現実には、そこでつまずく話とか、だけどそれがなければ白杖できちんと分からないという話もありますので、非常にフレキシブルな対応がないと決まりだけ作ってもだめなものですから、何といいますか、ソフトウェアを一生懸命広げることが必要かなというふうに思います。

できるだけ使いやすく、みんなが使えて良いものにしたいと思いつつも、様々な制約の中で悩んでいるというのが、今の実態かもしれません。

 

(吉富委員)

神奈川子ども未来ファンドというところで子どもに関わる活動をしておりますが、今、鈴木さんがおっしゃったような、特別扱いということを全然感じないのです。

子育てから感じますと、ベビーカーを引きながら歩いていますと、同じような問題にすごくぶち当たりまして、エレベーターを何回も待たなければいけないとかしますし、本当に同じような悩みを若いお母さんたちも抱えています。だから、これはもう特別な問題ではなくて、みんなが考えなければいけない問題だと思うのですね。

それから、点字ブロックのちょっとした高さが、小さい子は本当によく転ぶのですね。最近、道路でもとがった石の道がすごく多くなってきているような気がします。新しく敷設した砂利が、今までのように丸いのではなくとがっているのですね。小さい子は本当によく転んで、そこで額や膝を切ったり、突き刺さっていくのですね。敷設する方たちは、皆さんそういうこと一切考えられないのだろうなと思います。

そういうソフト面と言いますか、心の中で、これをやったらちょっとまずいかな、ちょっとここのところを直しておこうかなというちょっとした心遣いを、みんながもっと持てるようになれば、本当にバリアフリーの街になると思います。それは小学生の時からの子どもの教育にもすごく関わってくると思いますが、バリアフリーの条例の中に、教育の方のことも入れていただければと思います。

 

(坂本委員)

今おっしゃいましたように、そういう心が日本人に欠けてきたので、道徳という科目ができたのです。反対している人もいますが、ここは一番重要なところで、心のバリアフリーを訴えなければいけないということは、日本に道徳観がなくなっているということになるのですね。そういう意味では本当に、道徳というものを復活させたのは、私は、今皆さんが心配するようなことが復活することだと思います。

 

(秋山委員)

基準上一番大きな問題は、エレベーターをどう考えるかということです。かご内135センチ×140センチが、当初、公共交通側で11人乗りを基準で作って、15人乗りを推奨にしましたが、時代の方がはるかに早くて、これでは足りないというところが明らかに出てきました。

今回のIPCという国際パラリンピック委員会の基準は、多分、170センチのかごの流れが出てきていますので、東京都や国で一番悩ましいのは、それをどう扱うかということだと思います。検討を今週か先週か分かりませんが始めたと思いますが、神奈川県でも確実にその影響が出てきますので、少なくとも、オリンピック会場についてとかはIPCの基準にしないといけない。

それと、今までの古い基準との調整をどう考えるかという時期に来ているはずですが、あと5年、実施設計は3年だと思いますが、これについて、無視するか、それとも、受けとめるかという判断が間もなく来るはずです。今作ってしまえば、オリンピックのことは知りませんぐらいのことになるかもしれませんが、もう遅いかなという感じがするのですね。

そういう意味では、今年度中の検討で、多分印刷されるのは来年度ということになりますので、ここはちょっと心して、エレベーターのサイズについては、きちんとしたほうがいいのかなというふうに思います。特に扉がスルー型とそうでない場合や、或いは、扉の入口が狭い場合といいますか。千歳空港では扉をかごのサイズと同じにしているのですね。そういう入口の作り方をどうするかによって、同じサイズでも全然利用率が違ってきますので、利用人数が車いすの人が2台入れる可能性も十分ありますので、扉の幅と出入の仕方とかごのサイズの関係の議論が、今の神奈川県の基準では抜け落ちています。81ページあたり。

今まではこれでよかったかもしれませんが、公共交通の観点からは、確実にこれでは使いものにならないというところにいずれくると思いますので、これは建築物だよということであれば大丈夫かも知れませんが、いずれ古くなるのは確実ですので、検討したほうがいいでしょうということです。

 

(大原会長)

ありがとうございました。

秋山先生によってまた基準の話に戻ってこられたので助かったのですが、今の段階で整理していきますと、前回3つに区分して出された内容の中で、前回は特にこの基準の見直しについて意見を伺って、それについての対応案を今、第1段階で事務局の方から説明を受けたところですね。

ここに挙げられた内容は、確かに、皆さん、問題意識として課題として感じているということで、対応が必要な点ということで了解を得られたと思います。

その中から発展してきて、そもそもやはり哲学が何なのかという話だとか、単純に基準だけの話ではなくて、その基準がいかに個別の利用状況や実態に合わせて適用できるかという基準の運用の仕方だとか、その事前協議のやり方というプロセスの話の重要性のようなところに、多分、話の方向性が少し向いたのではないかと思います。

ただ、それは、今回この第1段階、資料2で作られている基準の見直しそのものの議論から少し発展してしまいますので、また後でちょっと話をすることとして、この基準の見直しという資料2についてまとめておくと、出されている課題、特に、皆さんから御意見があったのは、視覚障害者用誘導ブロックの付け方、エレベーター、トイレがありましたね。今の機能分散型の考え方に対応して、まだ実態はうまくいっていないのではないかという話がありましたので、この辺、事務局で作られた見直しの項目に関しては、おそらくよかったのではないかと思います。

ただ、この見直しの方向性をどうするのかというところまではまだ何も出ていないのですが、それを解く鍵の一つが、やはり、利用状況、利用者に合わせたユニバーサルデザインの考え方、多様な人が利用するということを前提として、一律に対応するのではなく、個別に、実態に合わせてこれを運用していくかという話だったと思います。

ですから、第1段階の基準の見直しということで、見直しをすべき課題ということは、これで皆さんからも合意が得られたと考えて、次の議論に行きたいと思います。

先程の話で、今の話の中から出てきたことで言いますと、前回配布資料で1、2、3とあって、1番が「基準の在り方」、それを今まとめたつもりですが、2番が「街づくりや都市計画との連携」、3番が「条例の評価・目標等」というふうにあって、先程の話で言うと、この3番目の、条例の評価というか目標像、哲学の部分が大変重要だという御意見があったかと思います。

あと、次の段階で2、30分時間が取れるかと思いますが、この2と3、つまり、街づくりや都市計画との連携、それから、条例の評価・目標の辺りについて、事務局で用意した資料を説明いただいてから、もう少しその辺を深めたいと思います。

 

(事務局)

事務局から御説明いたします。今回配布した資料は、資料3と4の他に、前回配布資料の中に別紙1、2、3と付いておりますが、まずは、別紙2を御覧ください。

バリアフリー条例は建築物や道路等といった単体の施設の整備に関するものであり、自治体が定める都市計画やバリアフリー法に基づく基本構想等の地域全体の整備に関するものではありません。

ここでは、検討すべき事項として、(1)地域全体(面)を意識した施設整備、(2)地域のバリアフリー化と条例の関わりの2項目を挙げております。

まず、(1)ですが、事業者の意識を建築物だけでなく、周辺地域にも向けさせることにより、地域全体のバリアフリー化を誘導するということについて検討する必要があるのではないかということです。地域のバリアフリー化の主体には、都市計画や基本構想を策定、実行する自治体ですが、条例として、地域整備を意識することが何かできないかどうか。例えば、建築物を整備する事業者の方々に意識、関心を持っていただく等できないだろうかということです。

次に(2)ですが、これは、都市計画や基本構想といった地域のバリアフリー化に対し、条例がどのように関わることができるのかということです。こちらについては、見直しの方向性ということで御議論いただくのですが、議論の参考としていただくべく、別に資料を御用意いたしました。それが、資料3です。ここでは、まちづくりや都市計画と条例との関係について、バリアフリー法とバリアフリー条例の関係を軸に整理させていただきました。街づくりや都市計画といった、いわゆる面的な整備の主体は市町村で、整備にあたっては都道府県等が定めるバリアフリー条例を遵守することが求められるわけですが、市町村と都道府県は対等、協力の関係ですので、私どもの条例では、市町村に対して責務を課すような規定は設けていません。

続きまして、前回配付資料の別紙3を御覧ください。事前協議の審査結果基準、条例の評価指標ということです。事前協議の結果、適合となるのは必要な整備項目をすべて満たした場合に限られます。不適合の案件の中では、整備基準を充足した項目の数に関わらず同じ扱いとなるので、これらの指標である遵守率や適合率は、必ずしも個々の建築物のバリアフリー整備の進捗度を正確に表しているとはいえないのが現状です。

この条例の目標は、障害者等が安心して生活し、自らの意志で自由に移動し、社会に参加することができるバリアフリーの街づくりですが、この条例自体には、条例自体の評価方法や具体的な達成目標に関する規定はありません。この資料では、検討すべき事項として、(1)事前協議の審査結果基準、(2)段階的な審査結果基準、(3)当事者目線の評価指標検討、(4)条例の到達目標検討の4項目を挙げております。

まず、(1)事前協議の審査結果基準ですが、事前協議の結果が不適合でも整備基準を全く満たしていないわけではありませんので、不適合案件の建築物の質がすべて低いとは言えないということがあります。こうしたことから、現状で不適合となってしまう案件をいかに評価するかという検討が必要ではないかということです。

続きまして、(2)段階的な審査結果基準です。現状では、整備項目を1つでも落とすと不適合です。全て適合させることはできなくても、適合に向けた努力を評価できるような方法がないだろうかという検討が必要ではないかということです。

続きまして、(3)当事者目線の評価指標検討です。県政全般の基本調査であります、県民ニーズ調査には、建築物や道路等のバリアフリー化の進捗度合に関する県民の意識調査が含まれていますが、それは条例自体の評価ということではなく、必ずしも、当事者の方の視点によるものでもありませんので、当事者の目線で条例を評価するような指標の検討が必要ではないかということです。

次に、(4)条例の到達目標の検討です。条例自体には、目指すべき到達点や数値といった具体的な目標に関する規定が存在しないことから、条例の推進に向けた具体的な到達目標の検討が必要ではないかということです。

これらについても、見直しの方向性の議論の上で参考としていただくべく、別に資料を御用意しました。こちらが、資料4です。

まず、(1)事前協議の審査結果基準と(2)段階的な審査結果基準ですが、検討の考え方としては、建築物の実態を正確に表すこと、基準の問題点が把握できること、事業者の意欲向上に繋がること等が考えられます。それらを踏まえると、整備基準に定められている整備項目をどこまで満たすことができたか、すなわち、達成率、充足率といったものを数値化するという方法が考えられます。

例えば、ある施設で必要な項目が100あったとして、そのうち80を満たすことができた場合は80点というようなことになると思います。この方法だと、どこまでできたか、何ができなかったかということが明確になり、不適合案件の現状把握や、事業者の自覚や努力を促すようなことを考える上で有効な手段であると考えられますが、一方で、利用者の方々が求めるバリアフリーの整備の内容はその属性等によってそれぞれ異なると存じますので、一律で80点とか90点というお墨付きを与えてしまうと、場合によっては、ある人にとっては、必要な設備が全くないのに80点、90点などということになり、かえって分かりにくくなる恐れもあります。

極端な例ですが、例えば100項目中99項目達成できた場合、一般的にはあと一歩、非常に惜しいというようなことになると思いますが、ある方にとっては、その残り1項目が自分自身にとって決定的に重要な意味があると言ったような場合に、果たして、その方にとっても99点といえるのかどうかというようなことも考えなくてはいけないと思います。

続きまして、(3)当事者目線の評価指標ですが、この条例の対象者は、障害者等、すなわち、当事者の方々です。バリアフリーの街づくりの施策には、障害者等の意見を反映できるよう必要な措置を講じることとされております。この条例の名称には「みんなの」という文字がありますが、「みんなの」というのは、誰にとっても、みんなで進める、ということであり、当事者の方は、条例の対象であると同時に、条例を推進する主体でもあります。具体的には、バリアフリー街づくり推進県民会議という会議がありますが、当事者の方々に構成員として御参加いただき、行政、事業者、県民が一体となった取組みを進めているほか、今回のような条例見直しにおける意見聴取や、条例や規則改正の際のパブリックコメントやヒアリングの実施等、様々な場面で、当事者の方々の意見を伺いながら取組みを進めているところです。

このことを踏まえて、条例を推進する主体として何をどう評価すべきなのか、また、それは既存の条例の規定に加えて、条例や規則で新たに規定をする必要があるのかどうかといったようなことが、検討の視点として考えられるのではないかと思っております。

最後に、(4)条例の到達目標についてですが、この条例では、バリアフリーの街づくりを達成するために、県民意識の高揚、施設等の整備促進、社会参加の促進を基本方針として掲げ、それらに基づき、一般県民や事業者等に対する普及啓発や整備基準に基づいた施設の整備促進等の施策を実現しておりますが、条例は行政計画ではありませんので、条例や施行規則そのものには具体的な達成目標や数値目標に関する規定はありません。これらのことを踏まえて、達成目標や到達目標がないと目的が達成できないのか、すなわち、目的を達成するための手段として必要なものかどうかということ。必要だとすれば、それは具体化に馴染むものなのかどうか。条例や規則で定める必要があるのかどうかといった視点が考えられるかと思います。

また、バリアフリーの街づくりは、みんなで進めるものですので、達成目標や到達目標は、県だけではなく事業者や県民にも影響する事柄ですので、こうした達成目標や数値目標等が、事業者や県民の理解を得ることができるかという視点も必要であると考えています。

大変駆け足でございますが、事務局からの説明は以上です。

 

(大原会長)

それでは、説明内容への御意見などありましたらお願いしたいと思います。

そもそも、この条例の中にユニバーサルデザインの考え方が入ってはいたということですが、あまり前面に出されていないのではないかという実態というか御意見がある。その辺も、ここで書かれている条例の目標の辺りでもっと議論したらいいのではないかと思います。漠然とした言い方になりますが。

それから、先ほどの鈴木委員からのお話では、例えば、トイレの問題などは、まさに個人の尊厳をどうするかというような、基本的な人権に近いような話だと思いますし、いろいろな話の中で、いろいろな文化がいかに共生するかというような課題も当然出てくると思いますし、今の時代の流れの中で、ユニバーサルデザインの流れの中で、ユニバーサル或いはインクルーシブデザインなのか分かりませんが、どんどん広がりを見せている今の世の中の動きの中で、やはり、条例の目標自体も見直すべきだろうなと思います。そういう議論がきっとあるだろうなと。

 

(鈴木(治)氏)

ここにユニバーサルデザインと書いてありますが、表題はバリアフリーなのですよね。デザイン的に考えているのならば、少し考えてほしいなと思います。5年、10年前からこの委員会の中では出ているわけですが、時期尚早ということであまりこの言葉が出てこないのですが、もうそろそろ、オリンピック・パラリンピックを機会に、もっと出てきてもいい言葉だと。特に横文字が多い福祉業界ですが、バリアフリーからユニバーサルデザインという変化はやはり必要だと思います。

具体的に1つだけ言いますと、私は今、電動車いすに乗り、自分で車を運転するのをやめて、つくづく思っていることがあります。電動車いすに乗っていて一番使いづらいのは、タクシーとバス停なのです。バスは100パーセント近くワンステップ、ノンステップになっているので使えるのですが、途中のバス停が使えないのです。今のタクシーですが、福祉タクシーや介護タクシーは高いのです。普通のタクシーをうまく使えないと、電動車いすになってきて区別している現状の中で、やはり、そういったことも新しい課題としてぜひ盛り込んでいただければありがたいと思います。余談ですが、すみません。

 

(小渡委員)

マルかバツかということに関する提案をしていただいたことに対して、非常に細かなまとめをしていただき、設計する側からすると、一生懸命努力していることがある程度評価に結びつくかなという感じがいたしましたが、それは事業者さんの意図がそこに反映されるということで、また、利用者さんの理解も得られるということでとてもいいことかなと思いましたが、1つ、その点数の幅と言いますか、例えば、多くの方がたくさん利用するような場所と利用者が本当に限られる施設のような場所の点数のトータルが同じということは、その後出てきた点数に対する考え方が少し違うのではないかなという感じがしますので、例えば、こういう施設はここの項目は要らないとまでは言いませんが、努力義務でここには必須な条件であるというような枠を事前協議のようなところで打ち合わせができるなり、また、この基準の中に、何平方メートル未満のものに対しては、子ども連れの方がたくさん利用するところ或いは視覚障害者が利用するような決まった施設、そういった項目的に沿って何か枠があって、それに対して100点に近い状況までいけるのか、それで全部クリアできたらそこは適になって、そこの中で非常に近いところでは、満点ではないけれども、こういうところは、こういう意味で出来ていませんというような、基準が一律でない中で、規模と利用者或いは頻度などを兼ね合わせて評価できるような仕組みを、もう少し考えていただけると、非常に嬉しいと思います。

 

(坂本委員)

今の先生の御意見ですが、社会福祉法人は第三者評価と顧客満足度調査というものをやっています。利用者が100人いたら無差別に70人なら70人を選び、ダイレクトに調査機関に顧客の満足度や意見、その施設の不便な箇所やバリアフリー対応がなっていないとか、いろいろな意見が行くようになっており、地域密着型施設では、この第三者評価を常にやらなければいけないことになっています。それで指摘されたところを改善していくようにしていますので、ある程度、一番正しい運営がなされているのではないか。第三者機関がやりますから。それも1つの方法だと思います。

 

(大原会長)

特に福祉施設に関しては、運営費補助や整備補助が出たりするわけですが、要するに、建築部局で単純に図面のチェックだけをしているのではないと思います。実際の運用とか利用の仕方のチェックの仕組みが、建築部局ではないけれどもどこかでチェックをしている。そこに建築や環境という物理的な要件もきちんとチェックできる眼を持つことが大事で、そのことによって、その空間がうまく利用できるかどうかということが継続的に判断できるのだと思います。

新しく建物を建てる時や改修する時だけでなく、末永くそれがうまく使われているかどうかというのをチェックする仕組みにつなげていくことが大事かなと思います。福祉施設の場合、そういうチェックができる仕組みが既にあると思います。それが条例の仕事かどうかはよく分かりませんが、いい福祉の街づくりなりを進めていくためには、そうした仕組みをうまく利用すべきだと思います。

 

(小渡委員)

それからもう1点ですが、街づくり条例や都市計画との関連という中では、神奈川県でも条例を制定している市とそうでない市が点在しており、いろいろ移動してみると、駅に降りた時の感覚で、この市はこういう条例がないのだなというのが、駅を降りた途端にそのアクセスが高齢者や障害者にやさしいかそうでないかが見えてくるのですね。ですから、県の条例の中でも、もう少しきめ細かく、全域に全ての人が利用できるような基本的なところは抑えていくべきと思っています。

バスの利用にしても、ノンステップタイプとかいろいろありますが、バリアフリーでない地域におりますと、一歩の段差が非常に大きく感じますので、県全体としては非常にハードルが高くなるのかもしれませんが、基本的なことかなと感じることがあります。

 

(戸井田委員)

資料4の裏面、当事者目線の評価指標のところですが、障害者に配慮した街づくりは全ての人に利用しやすいという趣旨から来ているということですが、バリアフリーの街づくりの基本指針の中に、社会参加の促進が入っています。私のような手動の車いすでも、一般の高齢者が乗っている車いすより少し小型になっています。電動車いすに乗っている人も、ベッド式の車いすに乗っている人もいます。社会参加の推進をした場合に、先ほどもお話がありましたように、ああいう人たちはエレベーターが小さかったら入れるのかとか、そのような面も考えましたら、やはり、そういうところもきちんと見直していく。社会参加を促進するための当事者が主体なら、重度の人の意見も何かの機会に呼んで聴いていくことも必要だと思います。ただ格好良く社会参加の促進をしますとか何をしますとか言っても、バリアフリーの街づくりは、末端にいる重度の障害者の人でも参加ができる街づくりを作って欲しいと私は思いますので、ぜひそのような方面にも配慮していただきたい。話がまたそこに行ってしまいますが、やはり、何が大事かというと、トイレが一番重要ですよね。電動車いすの人がトイレを使う場合、それなりの広さがないと使えません。そういうことにも配慮して、重度の障害者の人が使いやすいものなら、全ての人に優しいのではないかということです。ですから、ぜひそのような面も、社会参加の促進に対しても、そういう重度の車いすの人達が社会参加できるようなことも考えた街づくりをしていただきたいというのがあります。

 

(秋山委員)

違う視点で、地域のバリアフリーと条例との関わりというところで、これをどう考えていくかという議論があると思いますが、バリアフリー法の基本構想を作る時に、生活関連経路や特定経路というのが必ずできるわけで、その沿道に条例対象の施設がどの程度あるのかということは、多分、今まで集計も何もどこもやっていないと思います。そうすると、バリアフリーの基本構想づくりがそういった条例の対象施設をできるだけ取り込んでいくような、ネットワークを作るということができると思います。その辺を意識していただくというのも一つのやり方だろうと思いますので、条例との関わりというのは、基本構想、特に、バリアフリー法に基づく基本構想との関連はもう少し強めてもよいと思いますので、この辺り、その評価方法がちょっと難しいと思いますが、生活関連経路ないしは道路特定事業の沿道に、何パーセント条例対象の建築物があるかというようなことをやっておくと、かなり関係性が見えてくる。0パーセントだと計画が全然繋がっていないではないかという議論だと思いますので、パーセンテージで表してみると、関連性が見えるかも知れません。

 

(大原会長)

ありがとうございます。

今、改めて条例の中を探しているのですが、まず、先ほど御指摘があった当事者参加のような話は、例えば第8条に「障害者等の意見の反映」などということで、こういう措置を講ずるものとすると書いてあるので、条例の中で既に書かれてはいるということかなと思いました。それからもう1つ、市町村との関係だとか、バリアフリー法との関係に関しては、条例では触れられていないということですよね。市町村云々というのは、どこかに入っていましたか。

 

(事務局)

現在の条例になる前に、市町村の責務という項目がありましたが、地方主権の考え方に沿って、県と市町村は対等、協力の関係ということですので、市町村の責務というのはふさわしくないということで、外れた経緯があります。

 

(鈴木(治)氏)

でも、連携は取っていいわけですよね。

 

(事務局)

そうですね。対等、協力ですので。

 

(鈴木(治)氏)

そこはぜひやって欲しいと思います。

 

(大原会長)

時間がだんだん迫ってきていて、あと1つ、議題2というのも残っているところですが、今の枠組みに関する話や、目標とか評価の仕方というのは、いくつか御意見をいただきましたけれども、まだ引き続き御指摘いただければ。事務局にお聞きしますが、この会議はあと何回あるのですか。

 

(事務局)

あと1回です。

 

(松岡地域福祉課長)

補足いたしますが、元々この見直しの委員会は、議会に対して、この条例が必要であるから継続して持ちたいという意味の調書を提出することが、ある意味一番の目的です。

といいますのも、冒頭でお話ししたように、条例を作っても何も見直さなければ時代に遅れてしまいますし、時代に合ったものにするということが行政の役目でもありますから、5年毎に見直しをしていく。当面は、この5年目になりましたので、議会に対し、まだまだ検討すべき課題や改善すべき内容があるので、この条例の存続を認めていただきたいということで、それをやりましたら、今度は、多くの御意見、御指摘をいただきましたので、それを踏まえ、内容の改正の作業に入っていく。大まかなスケジュールとしては、そのように考えています。

 

(大原会長)

ありがとうございました。いろいろと御意見をいただきましたので、検討すべき具体的な内容が様々あることは確認できていると思います。それは今後検討するということで、とりあえず、あと1回用意されているというのは、条例見直しが必要か、或いは、改正すべきかどうかという判断をするところまでがあと1回だということで、その議題2というのが、この条例見直し調書についてということですね。資料1で白紙の様式が出ていますが、県としては、こういう形で見直しをするということです。それぞれチェック項目が書いてあるということですね。

これに関しては、会長から皆さんにお伺いするということで、基本的には、皆さんの御意見の中から会長がまず下書きを作るような形になりますが、今から簡単に、今日の議論などを踏まえて、今のところ感じることをとりあえずお話しして、それについて御意見などをいただくという形で、次回につなげたいと思っています。

必要性については、当然必要ですし、これをやめてしまったらもうどうしようもないので、より必要性が高まっていると思いました。つまり、バリアフリーというものからユニバーサルデザインということにより展開が迫られていく、こういう社会的な状況の中でより必要性が高まっているということかと思います。

有効性というのは、何とも言えない言葉ですが、そういう必要性に応じてこの条例があることは大変有効であると思います。ただ、次の効率性と関連するのかもしれませんが、実効性というものですね。今まで我々が課題としていたのは、つまり、適合率、遵守率というものがあり、どこまで実効性があるのかということが様々に言われていたわけですが、実効性という項目がないので、有効性と効率性を合わせて考えると、少し検討の余地はあるのではないかと。より実態に即した、実効性を上げるために何らかの検討が必要だろうというふうに感じてはいます。

それから、基本方針適合性というのは、県政の基本的な方針には、もちろん適合しているのだと思います。これは、具体的にどういうものなのですか。

 

(松岡地域福祉課長)

実は、これは共通様式でして、ここに挙げられている視点の項目というのは、私自身も別な仕事をしている時に書いたことがありますが、大変書きにくいのです。

基本方針適合性については、県が定めておりますグランドデザインや様々な指針、福祉の施策など、そうしたものと整合性がとれているのかどうか、或いはもっと強調すべきところがあるのかというところで書き込めばいいのではないかと考えております。

ただ、先回りして申し上げますと、条例見直し調書というのは、議会に提出する関係、それから、私たちの条例だけでなくて、県庁内の数多くの条例も同じように見直し調書を出すわけですので、そこで、どうしても文言の統一などいろいろありまして、これは県の内部的な話なのですが、少し書き方としては総論的な書き方になってしまう部分があります。ただ、そのバックに、例えば、必要性や有効性などそれぞれですが、有効性なら、こういう視点での検討をさらに進めてより有効にしていくとか、そういったものをバックに持ちながら、ここに記載させていただくということで、構わないのかなと。そのバックの部分を持って、この条例の存続を認めていただいた後、具体的な検討に入っていくというイメージで考えればいいのかなと思っています。一番下の適法性などは、違法なはずがなく、適法であるということは当たり前な話ですが、さらに、適法の中でいろいろな今の諸事情、或いは、法律改正状況などを踏まえたときに、法文を踏まえて、例えばこのように適合させていくという形で少し踏み込んで書いても構わないと思っています。

ただ、繰り返しになりますが、議会に出して、他の部局のいろいろな調書がありますので、最終的な文言の整理については、事務局、行政のほうにお任せいただきたいと思っております。

 

(大原会長)

基本方針適合性は、県政に限らず、これからの社会の方向性に対して必要なことであり適合しているでしょうし、この条例の存在意義というものは評価されるのだろうというふうに思います。

悩むところは、この最後の見直し結果というのは、どこかにマルを付けることになるのですよね。これを見ると廃止という言葉が出ていますが、要するに、条例が時代遅れになっていないかをチェックするということですよね。

 

(松岡地域福祉課長)

補足しますと、行政改革の中で、いわゆるゼロベースの見直しということが非常に重要視されたことがあったかと思います。いろいろな必要性が生じたから条例や施策を出すことは必要ですが、例えば、5年経った時にゼロベースで本当に必要なのかどうかを見直しなさいという意味であり、決して廃止を旨とするとか、原則廃止ありきではないということを御理解いただきたいと思います。

今回でしたら、例えば5の「廃止を検討する」や、1の「一切改善の必要がない」ということはあり得ないと思います。

 

(鈴木(治)氏)

例えば、今まで車いす用のエレベーターやトイレなどを作ってきたのが、結果的に、ベビーカーや旅行かばんを持った人などにとっても使いやすくなりましたよね。誰もが使えるということが大前提ですから、我々は特別なものを求めているわけではないという運動をしてきた中で、誰もが使えるようになってきたというのは、世の中がとても変わってきたのだと思います。そういった費用対効果をもっとアピールすれば、予算化もしやすいのではないかと思っています。

 

(松岡地域福祉課長)

そのようなことも、1つの視点であると考えております。

 

(大原会長)

ありがとうございます。この見直し結果の2、3、4のどのあたりかというのは、これはまだ、次回ぐらいに一応結論ということでよろしいですね。皆さんにそれぞれ考えていただいて。

 

(関谷氏)

言葉尻をとらえて申し訳ないのですが、必要性のところのカッコの中で、現在でも必要な条例かという設問がありますが、これはおかしいと思います。あたかも必要でないというような言い方に取れるのです。いかにも、条例は必要でないというような設問に取れると思いますので、この辺の文言を変えないと書きづらい気がしますが、どうでしょうか。

 

(事務局)

この文言に関しては、県庁全体の統一的なルールとしてやる中で、調書が定められており、こういった様式で書くようにと決められているものです。

ただ、私どもとしては、この条例は当然必要であると思っております。

 

(松岡地域福祉課長)

予算にしても条例にしても、必要性については当然必要ということです。ゼロベースの視点に立ってもう一回見直すことによって、逆に、今回のようにいろいろな意見があり、よりよいものが出来ていくという場面もあるわけです。そのようなものだと理解していただいて構わないと思いますので、文言としては厳しい表現になりますが、御理解いただければと思います。

 

(関谷氏)

今までやってきたことが無駄になってしまいますので。必要だからやってきたのですから。

 

(秋山委員)

技術の進歩が少しずつ世の中を変えていくと思いますが、それと、オリンピック・パラリンピックでIPCの基準が出てきている。それとの整合性。

それから、情報化社会がものすごい勢いで進んでいまして、音とか光とかそういうサインだとかそういったものに対して、どういうふうにするのかという議論も抜けていると思うのですね。

それから、災害が起きた時にどうするか。この基準は平常時の部分が多いと思いますので、そういうところを加えると、必要性はかなり高くなっているというところでしょうか。

ここの最後の図記号も、今見直しをしておりまして、取り去るもの、新たに変えるもの、付け加えるものなど、そして、今年度1年間エコモ財団で議論して、それをさらに経産省で2年ぐらい議論すると、ISOのほうに行く可能性もあります。これらは全部JISの記号です。JISの記号でも分かりやすいものと分かりにくいものがありますので、そういうものをどうするかというのは、これからの段階です。特に、理解度というのは、これを見て意味が分かるという、そういう理解度テストというのを実際にやるのですが、確か85パーセント以上だと理解度はそのままOKになるのですが、理解度が低い場合には見直しをしないといけないという段階に来ます。それから、視認性、8ミリ角にした時にこれが見やすいかどうか、そういうチェックが必要です。

この辺りで追加しているものも多少ありますので、例えば、ベビーカーはここでは抜けています。ベビーカーを入れるとか、そういう見直しが結構出てきます。

あと、音もJISで暗騒音に対して10デシベル差をつけましょうというのはどうやるのという議論もあると思います。音や光、プロジェクションマッピングといったようなものも既に出てきていますので、そういうところに対して、まだ条例のところではほとんど動きがないと思いますが、どうするのでしょうか。相当出てきていますので、川崎の駅前にプロジェクションマッピング、デジタルサイネージが出てきているとか、そういうものに対するガイドラインや基準があまり十分ではありません。

 

(関谷氏)

あと、ロービジョンなどの問題も最近はかなり出てきているので、それも含めて。

 

(秋山委員)

ロービジョンですと、結局、何ルクスにするかなど、そういうことについては日本全国の条例がそういうことに対して手薄といいますか、多分基準化されている部分とそうでない部分がデコボコになっているので、これをちゃんとしないといけない。

オリンピックでは、かなりの技術がものすごく出てくると思いますので、情報技術値ですね。それに対して、条例担当者の知識が追いついていないと思うのですね。これに対して補っていかないといけないかなというところがあります。

 

(大原会長)

大体時間になりましたので、次回、この見直し調書を埋めたものを皆さんに議論いただくということ、いただいた意見を作文にして作るということをしたいと思います。

一番悩ましいのは、見直し結果が2番か4番のどちらになるのかということだと思いますが、いろいろなことが条例に書かれていることは確かですが、先ほどの社会参加の話などもそうですが、なかなか実効性を上げていないというか、実利用の段階にすんなり落ちていないという辺り、運用の改善はかなり必要だと思うので、そこは、2番か4番、改正までするかどうかというのは、ひょっとすると、最初の哲学的な部分、ユニバーサルデザインという目標をきちんと打ち出すためには、改正ということになるのではないかと思うのですが、その辺が悩ましい部分だと感じています。

ということで、私と事務局で相談しつつ素案を作ってくるということで、次回、この委員会でお諮りするということで、よろしいでしょうか。

時間が足りなくなってしまいましたので、御意見等ありましたら、ぜひ事務局の方に別の時間にでもお知らせいただき、いろいろな意見を取り込んでいきたいと思います。

それでは、一応これで議題は終わりということにしたいと思います。事務局の方にお返しします。

 

(事務局)

次回の会議の日程でございますが、8月11日の午前中で調整をさせていただいているところです。詳細が固まり次第、メール等で正式に通知をさせていただきたいと思っておりますので、よろしくお願いいたします。

 

(事務局)

それでは、以上を持ちまして、第3回神奈川県みんなのバリアフリー街づくり条例見直し検討会議を閉会させていただきます。

本日は御多忙の中御出席いただきまして、ありがとうございました。

 

(以上)

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