第5回神奈川県福祉の街づくり条例検討会議(審議結果)

掲載日:2018年6月20日
様式3-2

次の審議会等を下記のとおり開催した。

審議会等名称 第5回神奈川県福祉の街づくり条例あり方検討会議
開催日時 平成20年3月27日(木曜日) 10時00分から12時00分
開催場所 かながわ県民センター 特別会議室(2階)
出席者

高橋儀平、臼井正樹、横田和浩、松尾稜威、三杉三郎、鈴木治郎、木村依子、小林繁(代理 岩間道夫)

次回開催予定日 平成20年5月23日
問い合わせ先

所属、担当者名 地域福祉課 調整グループ

電話番号 045-210-4804(直通)

フォームメール(以下をクリックすると、問い合わせフォームがご利用いただけます。)

保健福祉局 地域福祉課のページ

下欄に掲載するもの
  • 議事録全文
要約した理由  
審議経過 (1)開会にあたり事務連絡

欠席者7名(大原一興、東利之、熊澤武司、鈴木孝幸、坂上譲二、矢野公代、角田祐利、加藤敬典)

(2)意見交換

(会長)皆様おはようございます。年度末のたいへんお忙しい中をお集まりいただき、ありがとうございます。あり方検討会議は今日で第5回になります。

前回は11月に行われ、見直しの基本的考え方について説明がありました。その後、議会、あるいはご承知のようにパブリックコメントを実施しました。そして、その一環として、2月1日に県民フォーラムが開催されました。これから議題に沿って進めさせていただきたいと思いますが、最初に事務局から会議の趣旨について説明をお願いします。

(事務局)それでは、事務局の方からご説明させていただきます。前回11月に4回目ということで、基本的な考え方をとりまとめさせていただき、その後、基本的考え方について皆様からご意見をいただきました。

本日の進め方ですが、パブコメの県民意見反映手続の結果等についてご報告した後、福祉の街づくり条例の見直しの方向について、たたき台を提示させていただき、これに対してご意見をいただきたいと思っています。たたき台は、資料の3-1と3-2ですが、これまでの検討会議のご意見や各団体と意見交換させていただいた結果、さらにパブコメの結果等を踏まえ、事務局で、たたき台、これからの見直しの方向性という形で作らせていただいたものです。そういった意味では、まだ非常に柔らかな段階のものを逆に今回敢えて提案させていただき、早い段階からご意見をいただければということで今回出させていただいています。たいへん恐縮ですが、会議資料に「会議限り」と書かせていただいている資料については、会議終了後に回収をさせていただきますのでご了解ください。以上です。

(会長)それでは、ただいま説明いただきましたが、お手元の資料3-1、3-2については、後ほど回収させていただきます。それでは早速議題に入りたいと思います。最初の県民意見反映手続の結果等についてですが、事務局に説明をお願いします。

(事務局)(資料1、2に基づき説明)

(会長)ありがとうございました。それでは、県民意見反映手続の結果についての主な意見、それから性格は異なりますが、昨年11月に行われた県政モニターについて、ご意見、ご感想がありましたらお願いします。ご質問でも結構です。この意見反映の年齢とか、あるいは立場とか、そういった記録というのはあるのでしょうか。特に6番目の主な意見で、どういう立場の方が発言されているのかというのは分かるのでしょうか。

(事務局)属性はとっておりません。

(会長)それでは、二つ目の福祉の街づくり条例の見直しの方向について、今日の本題になりますが、資料をまず説明いただきたいと思います。

(事務局)(資料3-1と資料3―2に基づき説明)

(会長)どうもありがとうございました。前回から、そして先ほど申し上げましたが、パブコメ等も含めて、いよいよ全体の見直しのためのたたき台が提示されているところです。資料3-1と資料3-2ということで、分量としてかなりあります。資料それぞれ関連するところもありますので、全体を見ながら、順番でなくても結構ですので意見等をお伺いしたいと思います。

(横田委員)確認というか、答えられればということで結構だと思います。まず、今後の予定ですが、これ見ますと20年度に条例及び施行規則改正の予定とあり、21年度である程度の周知期間を経て、実際にやっていくという流れですね。そうしますと、21年度の予算との絡みはどうなるのかと思ったのですが、当然予算審議の中では、遅くとも12月定例会ぐらいにはできていないとどうなのかなという思いがしました。というのは、私どもこれ受けますと、商工会連合会の会員が今6万から7万ぐらいいますから、いろいろと周知もしていかないといけないので、いつ頃ぐらいに改正ということが言えれば教えていただければというのが、まず1点です。

2点目は、責務のところで、市町村の責務ですけれども、多分おっしゃっていることは、県と市町村はイコールパートナーというか、立場上同じなので、県が条例の中でその責務を定めるのはどうかということだと思います。ただ、私の理解が違うのかもしれませんが、先程来聞いていますと、法委任条例のいわゆる被りというのは横浜、川崎を除いた全市町村にかかるということで、大きな網はかかるわけですよね。ですから、そうした中で市町村の責務を、慎重に、協力という部分で置き換えていくということでしたけれども、一人の個人として帰れば、どちらかというと県よりも市町村を意識して生活していますから、市町村の動きというものが相当なウエートを占めてきますので、やはり連携だとか協力というものをしっかりと書いていただかないと、なかなか実効性が担保できないのかなという感じがしています。

それともう1点、これは言わずもがなですが、ハード、ソフトの双方の取組みの強化ということで、いろんなものを資料3-1の最終ページに記載してありますが、当然なのでしょうけれども、県の中においてどのような連携というか、県民に分かるようにしていただければという感じがします。例えば、この条例自体をやっているのは保健福祉部だと思いますが、それを受けて実質的に私どもの立場で言いますと、ある一定の責務というか、例えば中小事業者の低利融資の関係の枠の中にこういった項目を入れていただく方向だとか、書いてあるかもしれませんが商工労働部との連携だとか、また先ほどインセンティブというお話の中では、こういった先駆的な取組を積極的にやっていくところの表彰制度もありますけれども、業者への入札制度での優先的な資格を付与するだとか、総務部など関係部局の連携が見えてくると思うので、ポリシーミックスといいますか、政策の総合的な連携によって実効性を担保していくということを、これは条例なり施行規則で難しかったら、施策展開の中で県民に分かりやすくやっていただければという思いがしています。その点で何か今の段階で言えればお願いします。

(事務局)事業については、いつごろ議会に上程するかにもよりますので、一定の周知期間をとるようにとの意見を踏まえて段取りを進めていきたいと考えています。今申し上げた20年度の上半期に、まず改正骨子案を取りまとめ、それをまた議会に報告をさせていただいてパブリックコメントを進め、その後また素案を報告させていただいて議案を上程すると考えていますので、そこから周知期間については一定程度取っていきたいと思っています。逆に言いますと、上半期には、骨子ということで条例の概要といったものが分かるような形でお示しできるのかと思っています。

それから市町村の責務規定の部分ですが、まさに福祉の街づくりに関しては市町村の果たしていただく役割に期待していますが、趣旨としては県が市町村の事務を県条例で規定するといったことが適当かどうかということで、今回改めさせていただくものです。もともと県としても市町村と連携・協力を図ってやっていきたいという趣旨は変わるものではないということで、そこは今後とも気をつけて取り組んでいきたいと思っています。施策展開での各部局との連携については、ご指摘のとおりですので、各部局との連携を図る中で、条例改正と合わせていかに施策展開できるかといったことについては留意していきたいと考えています。

(会長)スケジュールについては、明確ではありませんが、周知期間が短いところで3カ月というところもないことはありません。自治体によってですが、だいたい半年でしょうか。長くて1年というところもありますが、年度をまたがることもありますので、半年から1年というのがよくある周知期間だと思います。

(臼井委員)何点かあります。お答えいただくというよりは意見として申し上げたいと思います。

まず3ページですが、定義の部分で、2条第1項の障害者等のところを、例えば定義にもう少し妊産婦、乳幼児を連れた者等を付加して、幅広い対象者を想定したものであることを改めて明確にするとありますが、これは議論分かれるところかと思います。条例そのもので、ここで書かれている趣旨自体は、間違いなく正しいと思います。正しいというのは、お子さんを連れた方、それからお子さんそのもの、妊婦の方を含めて福祉の街づくりだと思うのですが、障害者等ということでくくったときの見え方、あるいは条例ができたその大本の計画からいくと、障害者の方々が社会に参加していくに当たっていろいろ不都合があったことを何とかしたいということを受け止めて条例ができたのが基本だと思います。

最後のところに、条例の名称を見直すということについて考えられる、と書いてありますが、例えばユニバーサルデザインという言葉をつけると、たぶん今その条例のできたおおもとの趣旨からはずれていくだろうなと思います。どちらがよいかの議論をきちんとしていただきたいということと、それからもしそこを変え、入れるのであれば、定義の部分の障害者等というくくり方自体も見直す必要があると思います。そうだとすると、ユニバーサルデザインの思想でやるという話になりますが、それをOKするためには、まちづくり条例がある程度障害者の思いを受け止めて成果が出てきたという、つまり一定の評価がされるというところまで来たときに、はじめてより広い概念に持ってくことが許されるという言い方は変ですけども、了解が得られるのではないかという気がします。もちろん、お子さんのことも含めて考えるのはとても大事なことです。ただ、規定の仕方として、障害者等というくくりの仕方の問題、あるいはユニバーサルデザインと福祉の街づくり条例という言い方を変えていくことによって、当初の問題がずれてしまう可能性があるということは理解をしておいていただきたいことと、ずらすのであれば、ずらすために、ずらしてもよい時期に来たということまで合意形成しておく必要があるというのがまず1点です。

それから、市町村の責務の話は先ほどいろいろ意見がありましたが、これを直すと、たぶんあちらこちらに影響しますので、目的のところの実効性も必要になりますので、よろしくお願いします。

それから2点目は、最後の条例の名称については今お話ししたとおりで、一緒にお話してしまいましたから、それでよいかと思います。

少し技術的なお話しをしますと、7ページでトイレのオストメイト対応の話があります。バリアフリー新法のオストメイト対応がどうなっているかをはっきり分かってないで申し上げるので申し訳ありませんが、みんなのトイレはベビーベッドの設置が確か仕様に入っていたと思います。だから、ここで4行目から5行目にかけて、みんなのトイレが義務付けられている施設に対し、規模等を勘案しながらオストメイト対応を義務付けると書いてあるのですが、オストメイト対応の方にベビーベッドの仕様は入っているのかどうか、ちょっと分かりませんでした。もし入っていないと水準を下げることになりますので、気をつけてください。つまり、ベビーベッドを付ける仕様が入っているみんなのトイレに、オストメイト対応を義務付けると、ベビーベッドの話は大丈夫かどうか確認しておいてください。考え方としてはみんなのトイレで統一した方が、オストメイト対応としての説明上はよいのですが、結果としてはみんなのトイレで整理してくださった方がよいと思います。

それからもう1点、7ページの2のカラーバリアフリーのところで、視覚障害者に配慮し、という視覚障害者を意識してのカラーバリアフリーというふうになっていますが、ここは等を入れた方がよいと思います。視覚障害者だけではなくて、一般的に知的障害がある方、あるいは認知症の高齢者等に対して、最後まで視覚での色の認識というのはわりあい残ると言われています。例えば公共的な住宅で偶数階と奇数階で玄関のドアの色を変えているとうのはよくある話です。ああいう話は結構大事だと思うので、これは視覚障害者だけではなくて、カラーバリアフリーの話で議論するのであれば、等の字を入れた方がよいと思います。

それから最後に、私が見させていただいた範囲での最後になります。ちょっと戻りますが、5ページの施策の基本方針の考え方の最後のところで、施策の実施に当たり、障害者等の意見を反映させるために必要な措置を講じるために云々、とあります。議論としては難しいところですが、先ほど市町村に何かを責務で書き込むのは難しいというお話でしたが、事業者として県や市町村が何か義務を持つのは可能なはずで、利用する方々が意見を言いながら公共的な建物を作っていくような仕掛けを書き込めるのか、私個人としては条例の中に、努力義務でもよいですから書き込めればというのは、確か前にもお話をしたような記憶があります。私自身は書き込めればそれに越したことがないと思いますが、少なくともこの類の今書かれているレベルが必要だし、可能であれば条例本体の中に、努力義務でも結構ですから、事業者として、県も事業者としての性格があるし、市町村も事業者としての性格があるし、場合によっては独立行政法人等で事業者として守っていただいた方がよいものもあるかもしれませんので、それはどこまで強く書けるかという話ではありますが、私個人の意見としては努力義務として条例の中に、障害者等のハード整備への意見を言える、参画についての規定を入れていただくと象徴的な改正になるかなという気がします。以上です。

(事務局)定義を変えるということと、何を目指してやってきたかということに、大きく関わることだと思います。ただ、拡大することによって、この条例が元々持っていた、そういった障害者の方の社会参加を促進するというものを変えるものではないと考えています。ですから、そこのところは、もうそこは達成されたから次の段階に進むということではなくて、それもそれとして今までどおり進めていくと。ただ障害者の方が利用しやすい施設については、例えば子ども連れや妊産婦といった方も使いやすいと、そういうことをむしろ明確にして欲しいといったような声も一方で聞くところですので、そういった趣旨で、今回定義を見直させていただくということです。まだまだ街の中にバリアがあるということは十分分かっている中で、その趣旨を薄めるものではないというふうに個人的には思っています。この部分については、ご意見、ご異論があるかと思います。

(鈴木治郎委員)みんなのトイレは、1個だけではなくて、複数化ということを入れていただきたいと思います。また、カラーバリアフリーのところで確認方法はどうするのか聞かせていただきたいと思います。共同住宅の2,000平方メートルはどのくらいの戸数になるのでしょうか。その3点について聞かせてください。

(会長)共同住宅の面積は、シングル用やファミリー用で違いますが、30戸から50戸、70戸まではいかないでしょう。

(事務局)ファミリータイプで、専有面積が7、80平方メートルぐらいとした場合、共用部分入れてだいたい100平方メートル弱となります。そうすると、いわゆる分譲マンション20戸ぐらいです。賃貸ですと、面積が少ないので、もう少し多い数になると思います。

(会長)今のみんなのトイレの話もありましたけども、それについて事務局から何かありますか。

(事務局)今、トイレにベビーベットを入れていますので、さらにそれにオストメイトを付加するという考え方です。

(臼井委員)バリアフリー新法におけるオストメイト対応の中に、標準仕様でベビーベッドも含まれているのかどうかをお聞きしました。

(事務局)含まれていません。

(臼井委員)含まれていないとすれば、例えばさっきも7ページの図では、建築物については、みんなのトイレが義務付けられている施設に関し、規模を勘案しながらオストメイト対応を義務付けると、結果としてオストメイト対応が義務付けられることになるから、そのオストメイト対応したトイレにはベビーベッドがなくなるのではないかということです。

(事務局)ここの部分は施行規則の部分ですので、みんなのトイレに加えてというか、施行規則上のみんなのトイレの機能を果すことを前提で、さらにオストメイトを加えていただきたいという考え方です。

(会長)みんなのトイレが義務付けられている一定の規模の施設以上であれば、オストメイト対応を義務付けても問題ないのではないか。バリアフリー法の方では2000平方メートル以上の特別特定になりますが。

(事務局)福まち条例の現行条例の上乗せ、横だし部分といいましょうか、法の規定よりもその部分は高いということです。

(会長)今の資料3-2の中で、どの程度の規模にオストメイトを付加するかというところまで触れられていないのですよね、今日の資料では。

(事務局)そちらについては、今後詰めていきたいと考えています。

(会長)みんなのトイレの中に全部入れ込むということではないのですね。法上の便所の中に設ければよいわけで、みんなのトイレと別でも構わないわけです。今までスペースがないので、大型の汚物流しを置くところがないのです。結局その中に大型ベッドも、乳児用ベッドも。それで鈴木委員がおっしゃるように1つだととてもじゃないけれども足りないということになるわけです。だから今は法に基づいて、今度の神奈川県の規則でも課題になると思いますが、できるだけユニバーサルデザイン化して多機能化するのはよいけれども、利用者のことをちゃんと考えながら、例えば授乳室とか乳児用のベッドなんかですと、アメリカみたいに便所の中にあればいいのか、全部その中に放り込まなくてもよいのかということもあります。ただし、椅子はお母さんと一緒に、あるいはお父さんと一緒に入るというようなことなので、それは一緒の方がおむつ替えするスペースは、ひょっとすると近くに授乳室があれば、そこでもよいかもしれない。そういうようなことをもう少し幅広く考える必要があると思います。だから、法の中ではそこまで規定していないわけですね。極端なことを言うと、便所の中であればどこでもいいし、今の委任条例で言えば、便所に近ければというようなところまでは国も認めています。

それからもう一つ、オストメイトの設備は今ワンパターンしかないのですが、今新しいもので、コンパクトなものが開発され始めていますから、ある程度今度面積規模下げたときに、ここにあるようなみんなのトイレを設けているような規模の場合だと、オストメイトももうちょっと簡易型と言うと語弊がありますけれども、小さなタイプのものを設けることができるようになると思います。

(木村委員)2、3日前の神奈川新聞に、川崎駅のトイレが防犯上の問題で、使えるものだが使われていないという記事がありました。数が少ないのに使わせていないということです。防犯の観点も福祉の街づくりにどう絡めて、まちづくりと言ったときには防犯も入ってきていると思いますが、福祉、がついたときにどの程度絡んでいくものなのかが分からないので、お願いします。

(事務局)防犯に関しては、県の安全安心まちづくり条例というのが別にあり、共同住宅は計画の時に警察と協議していただくというのがあります。

(会長) 川崎のケースを私は見てないので、具体的にはどういうことでしょうか。

(事務局)あまり人通りがないような時間帯に、みんなのトイレのようなトイレで事故が、犯罪のようなことが起こり、そこで、目が届かないところで事故が起こっては困るので、トイレに鍵をかけたということです。全く使えないということです。

(会長)川崎の駅ですか。川崎市に聞いてみましょう。それから防犯の問題については、今福祉の街づくりの中で、トイレの問題なんかも絡んできて、特定建築物に学校をこれから取り込もうという時に、そこが入りつつあります。こういうのはいくつかの自治体で入ってきて、防犯ということでなかなか取り組みにくいとろがあります。もう少し言いますと環境の問題は入ってきていますね。やはり既存のものを改修していくというのは、できるだけ早い段階で整備していくので、余計なコストをかけないだとか、そういうことに対しての福祉の街づくりのバリアフリーの観点から議論は、少しずついくつかの自治体で入ってきています。ただ、国の新法の時点ではそこまで明確に議論はされていないというところです。

(松尾委員)維持管理についての規定を入れていただきたい。結局ハードを作っても、後の維持管理がきちんとされないと今のような問題が起きてしまいます。ただハードを作った、条例を作った、だからよいですよという話になってしまうのは一番意味もないことになるかと思います。まず本当はそれぞれの普及啓発といいますか、教育そのものをもっと早い時期からするなど、そうすれば実際にはハードがなくても役に立つ場合もあると思います。そういう人の心を育てるのがまず大事であって、ハードを作るというのは二の次、三の次でよいのではないかと思います。作ったら維持管理をきちんとやる、それがなければ、私自身も利用する立場になって感じましたが、実際に必要な方が使えないという事態が起きています。その辺をやはり利用実態に合わせて、特定、特別の面積をやるだけではなく、ある一定の規模になって、利用実態に合わせてその数をいくら以上にしなさいということまでも含めてやらないと、何千平方メートルに1個だけでは意味がないと思います。やはり利用実態に即した数の規定をどこかで入れた方がよいと思います。

それからもう一つ、規制の中で、回り階段の禁止が出ていましたが、確かに避難所としては、危険が伴う回り階段が危ないということはよく言われることです。しかし、建築家としては非常に難しいところであり、ヨーロッパの広い広場にありますし、デザイン全部を制限することになりますから、難しい問題だと思います。

それからもう一つ、カラーバリアフリーについては先ほども話がありましたが、非常に難しいと思います。一定の色を決めてしまえば、これはデザイン上何もできないということになりますので、その辺の規制の仕方は非常に難しいと思います。

(会長)ありがとうございました。維持管理については法律の中でもうたわれていて、設置者はこれを管理しないといけない。これは義務という形ではないのですが、かなり重要な視点として入っています。ハードではないので、これをしないと許可しませんよということにはなりませんが、今のガイドブックでは数値目標みたいなものを出していたかもしれません。出ている部分もありますが、国の設計標準なんかでもなかなか出しにくいところがあります。特に圧倒的に民間の施設に対しての誘導にしかならないのですが、ただ海外ではアメリカを含めて、今検討されている国際標準の中で最終案でも、大体4%という数字が具体的に出ています。自治体でやったところもあります。カラーバリアフリーについては、交通エコロジーモビリティ財団の方で、色覚障害について検討を進めています。色覚だけではなくて、発達障害ですとか、新たに入った対象についても検討を進めています。

(事務局)カラーバリアフリーの検証の仕方ですが、非常に難しい課題だと思っています。カラーバリアフリーの学識者との意見交換をさせていただいたのですが、色と色の組み合わせを見やすいかどうかを検証するシミュレーションソフトにだいぶよいものが出てきているということですので、事業者にシミュレーションソフトで色遣いをチェックしていただき、例えばその結果を提出していただくといった形でどうかと考えています。これは一つの考え方です。ですから、審査側がチェックするというよりは、まだカラーバリアフリーは非常に趣旨そのものが理解いただくのがたいへん難しい部分ですので、そういったツールを使いながら、まずは事業所の皆さんに自主的に意識していただいて、チェックしていただくといったことを手続の中で位置付けることでも、かなり意味があるのではないかといった意見もいただいています。そこのところは、他の整備基準とは明らかに違いますので、引き続きご意見をいただきながら検討を進めてまいります。

(会長)色の問題は、色覚障害の方が必ずおっしゃるのが、やはり文字表記をして欲しい、多言語表示でするかどうかということです。仮に色が分からなくても、文字で分かります。文字表記をした上に、さらに分かりやすくするためにカラーバリアフリーに気を付けるということです。

(岩間委員)トレイの話ですが、現実の話として、これは規模にもよりますが、新しく建てる施設については、問題はそれほど起きてこないのかなと思っています。ところが、既存の建物の場合、トイレも各階に当然あるわけですが、本当に機能がオストメイトしかり、車椅子しかり、また子どものおむつ替えのトイレしかり、これをいっぺんに全部の機能を揃えたような施設というのは、既存の施設ですと現実にはもう不可能です。そうすると、例えば1階と4階はオストメイトが対応できますよ、2階と3階は乳児のおむつ替えができますよ、またベッドを置いたりすると今度は車椅子、またオストメイトとの関係、オストメイトも私の施設も今2か所で付けたのですが、丁寧なものになると着替えができるような、ばたんと下ろして、それで着替えをするような施設もあるのですね。それと洗浄するようなお湯が出るものもついています。ですから、いろいろな機能を揃えると今度車椅子が入れなくなってしまうとか。ですから、どこかにサインで、この階にはこうだというようなことを表示して、全部がオールマイティでなくても、これはやむを得ないのではないかなと、そんなふうにとらえています。ただ、今私も困っているのは、今度は乳幼児のベッドがあるのだから、大人用のおしめを替える施設を作ってくれないか、とりあえず高齢者のため、もしくは知的障害の大人の方、普通のトイレでは、子どもならまだしも、大人の場合には個室がないと難しい。今、頭を抱えているという問題が、どんどん市民のニーズというのが多様化してきていますので、できる範囲の中ではなかなか難しいのかなというのが実態です。

(会長)ありがとうございました。トイレも、県やほかのところでも、とにかく一つしかない、入れ込むしかないという時代から、少しずつ整備されてきて、専用化しないと機能を発揮できないかもしれません。これは共通の事項になっています。

(横田委員)前回もちょっと苦しいお願いをしましたが、私ども商工会議所の管内の商工業者数は今26万ぐらいいます。そのうち、いわゆる小規模事業者といいますか、個人も含めて、例えば20名以下だとか、サービス業だと5名以下の、それがだいたい19万ぐらいです。ですから、かなり財政的には脆弱なところでやっています。こういった条例化の中で、社会整備の一貫ですから、努力していくのは当然ですが、いわゆる個人の努力とともに、やはりこれはしっかりと行政なりに財政的な支援なりをやっていただかないと、現実的に経営が成り立たないという中での難しさが出てきてしまうので、事業者の責務のところにしっかりと書かれていますが、県の責務として当然そういうものもしっかりやっていきますということも是非やっていただきたい。条例の中でそれを表せないのであれば、施策という中で支援をしていただかないと、なかなか実効性がないのかなという感じがします。是非努力をお願いしたいと思っています。

(会長)みんなでやらなければならない、一人ひとりに県が義務を負わせるからには、県にどうにかしてくれということはあると思いますが、規模をどのくらいまでにしていくかということですね。そろそろ時間ですが、今日は一応全体の方向性ということで、これから議論をさらに詰めていく形になると思います。先ほど今後の予定の説明がありましたが、20年度の上半期に骨子案がとりまとめられ、骨子案がとりまとめられたときにはこの場は開かれるのですか。

(事務局)次回例えば5月中旬から6月ぐらいに、もう1回開かせていただき、骨子案に対するご意見をいただきたいと思います。必要に応じて個別にご意見をお伺いするような、そういった機会をいただくかもしれませんが、お願いしたいと思います。事務局案をお示ししてご意見をいただく会議を設けさせていただきたいと思っています。

(会長)分かりました。そのようなスケジュールで、また個別に委員の皆さんのご意見を伺うこともあるとのことですので、よろしくお願いします。それではこれで今日の会議を終了させていただきます。

(事務局)一件、報告事項があります。福祉の街づくり条例施行規則の改正について報告させていただきます。福祉の街づくり条例では、施設を新築や増改築する場合は、その計画をあらかじめ知事と協議しなければなりません。その手続きを施行規則で定めていますが、現行の施行規則では、「工事に着手する日の30日前に事前協議を行わなければならない」と規定しています。これまで、建築確認申請の審査期間が21日であったので、着工の30日前という期間であれば、建築確認申請の前に事前協議を行うことが可能であると想定していました。しかし、民間検査機関の導入により、建築確認申請と事前協議の審査・指導をする窓口が別々になるケースが増え、建築確認申請後に事前協議を行うケースが増え、同条例の遵守率が低下しているという状況にあります。昨年6月に建築基準法の改正により、建築確認申請審査が厳格になり申請後の修正が困難になったと伺っています。そうしますと、確認申請後に事前協議を行った場合、計画の変更はほとんど出来なくなると考えられます。そこで、条例の実効性を確保するため、事前協議の手続きを「工事着工30日前」から「建築確認申請の前」に位置づけることとしたいと考えています。今後の予定としましては、この改正について、4月から5月にかけてパブコメを実施し、その後速やかに施行規則を改正し、2ヶ月ほどの周知期間を置いて施行したいと考えています。施行規則の改正についての説明は以上です。

(会長)ありがとうございました。政令市では30日前だったと思いますが、だいたい確認申請前の30日になりますかね。

(事務局)具体的な日数というよりは、確認申請の前に出していただくという規定にしようと考えています。

(会長)ということですので、ひとつよろしくお願いします。それでは、以上で今日の第5回の検討会はこれで終わりたいと思います。どうもご協力ありがとうございました。

(以上)

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