平成17年度第1回 神奈川県福祉の街づくり推進協議会(議事録)

掲載日:2018年6月20日
 
  1. 日時:平成17年6月7日(火曜日) 14時~16時
  2. 場所:かながわ中小企業センター 第2会議室
  3. 出席委員:26名(左記のうち代理出席4名)
    鎌田委員、斉藤委員、高橋(儀平)委員、横地委員、相原委員、佐竹委員、沖津委員、瀬戸委員、内田委員、角野委員、佐藤(康男)委員、藤本委員、佐藤(嘉明)委員、高井委員、高橋(正人)委員(代理)、赤澤委員、牧野委員、藤井委員、横林委員、関田委員、加藤委員(代理)、江井委員(代理)、宮川委員、馬場委員(代理)、近藤委員、稲垣委員
  4. 議題等
    • 議題1 福祉の街づくり条例の運用状況について
    • 議題2 バリアフリーアドバイザーの派遣について
    • 議題3 福祉有償運送における県とNPOの協働事業について
    • 議題4 その他
      1. バリアフリー施設の適切な利用の促進について
      2. 国土交通省におけるユニバーサルデザインの検討状況について
      3. 神奈川県におけるUD研究の取組について
      4. 次期協議会委員の公募について
    • 情報交換
  5. 資料
    • 資料1-1 神奈川県福祉の街づくり条例施行状況
    • 資料2-1 平成16年度福祉のまちづくり研修カリキュラム
    • 資料2-2 バリアフリーアドバイザー制度について
    • 資料3-1 県提案型協働事業(福祉有償運送推進事業費)に係る公開プレゼンテーション及び選考委員会の結果
    • 資料3-2 神奈川県内各福祉有償運送運営協議会で了承された非営利法人一覧
    • 資料3-3 福祉有償運送 神奈川県方針
    • 資料4-1 県のたより2005年3月号(抜粋)
    • 資料4-2 ユニバーサルデザインの考え方に基づくバリアフリーのあり方を考える懇談会報告書
    • 資料4-3 平成17年度 部局共同研究「ユニバーサルデザイン」
    • 資料4-4 神奈川県福祉の街づくり推進協議会の委員を募集(前回募集時の案内及び要領)
    • 資料5-1 情報交換案件
    • 参考資料 かながわ夢タウンニュース 17号
  6. 記録
    議題1 福祉の街づくり条例の運用状況について

(会長)
それでは、お手元の協議会の次第に沿い早速議事を進めていきたい。
早速、議題1の方から進めていく。お手元の資料に基づいて、事務局から説明をお願いしたい。

(事務局)
それでは、福祉のまちづくり条例の運用状況について説明させていただく。資料は1の1。
真ん中の、細かい数字が並んだ大きな表が、平成14年度以後の条例の運用状況をまとめたもの。
まず、平成14年度の欄の「合計」欄を下に下りていくと、太い文字で604という数字がある。
これが平成14年度の1年間に、街づくり条例の事前協議が終了した件数である。
その1段下の488が条例の遵守件数、その遵守には三つの内訳があり、まず1番目が全項目適合といい整備基準にすべて適合したもの。
それから、条例の第12条但し書前段適用といい、整備基準を一部クリアしてないところはあるけれども、代替措置が取られているもの。
それから、12条後段適用といい、整備基準をクリアしていないことが、建物の構造や地形上の理由などからやむを得ないもの。
この三つの合計が条例の遵守件数となっている。
この遵守件数の488件を事前協議終了件数の604件で割った数字が、遵守率となっており、平成14年度は81パーセント。
同様に見ていくと、平成15年度は事前協議終了件数648件、そのうち遵守件数が469件で、遵守率が72パーセント。
さらに平成16年度は、事前協議件数がこれまでで最も多く654件、そのうち遵守件数が442件になっており遵守率が68パーセント。
次の右側のページは平成16年度の事前協議の実績をグラフ化したもの。用途別の事前協議件数を棒グラフにして表したものだが、16年度は共同住宅が例年以上に多くて150件。
次いで商業施設が105件。さらに福祉施設が83件、無床の医療機関が64件、さらに学校が49件、その次に集会場が41件という順番になっている。
こちらのグラフは用途ごとに事前協議結果を分けているが、それぞれの条例遵守率だけを表したグラフが次のページで、ちょうど70パーセントの位置に太線を引いている。
これによると、共同住宅、無床の医療機関、それに集会場といった協議件数の多い用途の遵守率がこの線を若干下回っていることがわかる。ほかに協議件数の多い用途では、商業施設が70パーセントちょうど、福祉施設が少しそれを上回っているような状況である。
次のページでは、平成16年度の事前協議の傾向と今後の課題などをまとめている。
1の、用途別に見た遵守状況は、今グラフで見た内容と重複するが、事前協議10件以上の用途施設について書き出したものである。
やはり遵守率の高いものとしては、官公庁施設、それから事務所、公衆便所。
2番目は、どのような設備が整備基準遵守のネックとなるのかを抜き出したもの。
(1)は、すべての用途の中で、未整備割合の高いものを、抜き出したもので、やはりトイレ、誘導ブロック、エレベーター、この三つがネックとなっている。
(2)は用途別に見た場合、どの設備が未設備となっているか、用途ごとの特徴を見ていったものである。
特徴としては、集会場、福祉施設などで、誘導ブロックの未設置の割合が高くなっている。
誘導ブロックはなかなか必要性が理解されない、あるいはつまずいてしまうといったような声が窓口担当者の方に寄せられている。
トイレについては、集会場や無床診療所、500平米未満の小規模店舗、それから興行遊興施設で未整備の割合が高くなっており、全体的に規模が小さいものほど未整備の割合が高くなっているという傾向がある。
敷地内通路は、集会場、診療所、小規模店舗で未整備の割合が高くなっているが、やはり全体的に規模の小さい施設ほど段差が解消できないでいるといった状況となっている。
共同住宅ではエレベーターの未整備の割合が目立っている。実際、住んでいる人にとってうるさいので音声案内がつけられないとか、障害者対応の操作盤がないとか、あるいはカゴのサイズが不足するといった事例、そういった理由で×になってしまうケースがある。
最後に今後の課題だが、まず窓口における事業者指導が第一と考えているので、やはり一つでも多くの設備を基準に合わせていくような粘り強い指導を行っていくように、窓口担当職員との意思統一を図っていくことが大切であると考えている。
それから、平成15年度から改正ハートビル法が施行され一部施設のバリアフリー基準への適合が義務化されているので、このハートビル法とリンクした条例の必要性も今後福祉のまちづくりを進めていく上で引き続き検討していくべきであると考えている。
その一方で、やはり事業者への整備基準周知に引き続き努力していかなければならない。建築士事務所にも配布している「かながわ夢タウンニュース」といった広報紙もあるので、そうしたものも活用し、普及啓発に努めていきたい。

(会長)
今ご説明いただいた資料1の1について、質問等ありますか。

(斉藤委員)
今の説明の中で、条例遵守率のなかに土木事務所と10市の計がある。
毎年、どうしても土木事務所の遵守率が10市に比べて下がっている。この違いをどう理解したらよいか。

(事務局)
土木事務所と10市の間に約10~20ポイントの差があるが、一つ考えられるのは、やはり規模の問題がある。
というのは、10市=比較的大きな都市においては市が建築確認、事前協議を行っているということに対して、土木事務所の場合だと郡部を所管する関係上、どうしても小さい施設が多くなり遵守率という面においては低くなってしまうのではないかと考えている。

(斉藤委員)
課題の方の窓口指導の強化のところで、この辺の担当者間の指導の内容、そういうレベルなどは同じに考えてもよいか。

(事務局)
そう解釈していただいてよい。それが窓口によって違うという状況は好ましくないので、そういうことがないように福祉の街づくり条例運用調整会議を年に何回か開き、同じレベルになるように調整をしている。

(会長)
遵守率が少しずつ下がってくるのが問題だが、この辺りは今後神奈川県の福祉の街づくり推進協議会を実施していく上で少し大きなテーマになりそうな感じがする。
横浜市さんと川崎市さんのデータも一緒に入っているが、何か二つの団体の方でコメントがありますか。

(杉本氏(加藤委員代理)
横浜市は16年度までは確かに遵守率は高いが、17年度の当初から、ハートビル条例の関係で、基準を見直しだいぶ厳しくしている。そういう意味では、今年度はたぶん下がるのではないかなと思っている。
そうはいっても、ハートビル条例との整合性を図る必要性があると思うので、その調整をさせていただいたが、それをちょっと危惧してる。

(鈴木氏(江井委員代理)
川崎市の遵守率は、平成14年度は60パーセントで、まあまあという感じだが、平成15年度49パーセント。
平成16年度は53パーセントで若干上がってきている状況なので、段々と上がってきてはいるのかと思う。
昨年度のこの協議会の中でも、何で川崎の遵守率が低いのかということは話題になったとというように聞いているが、若干神奈川県さんや横浜市さんと比べると、川崎市の基準で多少厳しいところがある。
例えば通路幅とか、スロープとかといったようなところが若干厳しい。
あとは、神奈川県さんもお話があったように、規模の小さい施設については適合の比率が悪いという傾向が川崎市でも出ており、川崎市でも小さめの施設が割合に多いということもあり、適合の状況が悪いのかと感じている。

(会長)
用途別では、神奈川県内の位置的な特色と思うが、宿泊系の適合率が非常に低くなっているんで、この辺りについても今後事務局でも努力していただきたい。

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議題2 バリアフリーアドバイザーの派遣について

(会長)
それでは、二つ目の議題、バリアフリーアドバイザーの派遣に移りたい。
それでは、これについても事務局の方で最初にご説明いただきたい。

(事務局)
バリアフリーアドバイザーの養成、派遣について説明させていただく。
昨年度の1月の推進協議会において、バリアフリーアドバイザー制度をスタートしますということは説明させていただいたが、昨年度の2月後半よりアドバイザーの派遣はスタートしている。
その派遣の前に、アドバイザーの研修会を行った。
研修会の内容が資料の2の1に書いてある。
この研修はアドバイザーの養成を目的としており、福祉の街づくり条例との関係もあることから、福祉の街づくり条例の窓口指導担当者研修と合わせ、昨年度の2月1日、4日、9日、16日と、4日間行った。
受講対象は、アドバイザーとなる1級建築士25名と、まちづくり条例担当者15名。
実際の内容は、いろいろな先生方による講義が中心で、福祉のまちづくりの法制度や、アドバイザーが必要とされる背景、行動制限を伴う人々の特性ということで、視聴覚障害者の行動特性や、障害当事者の方にも当事者の視点からの意見などをお聞きすることができた。
また、講義だけではなく、視覚障害者誘導体験ということで、片方の方がアイマスクをして、片方の方が誘導をするといった体験や、実際に車椅子に試乗して施設を利用する上での不自由さを体験してもらうことができた。
このような研修を4日間行い、4日間すべて受講された1級建築士の23名にバリアフリーアドバイザーとなっていただいた。
アドバイザーの派遣は2月25日より行った。
2月25日の相鉄ローゼン湘南台店といった商業施設に始まり、箱根の旅館や福祉施設、3月18日の大磯町商工会館まで6カ所、1カ所についてアドバイザー3名から5名、障害当事者の方1名の派遣を行った。
今回の派遣についての課題は、まず一つめに、バリアフリー化要望箇所の事前調査というところで、このバリアフリーアドバイザー制度は、施設側のバリアフリー化要望箇所に対して提案を行うということを趣旨にしていたが、この趣旨に則って実施できたのが大磯町の商工会館だけであったので、もっと事前にアンケート等を実施して、どの部分のバリアフリー化をしたいと考えているかを把握しておくことが必要である。
次に、要望箇所の事前調査に関連し、要望箇所以外の場所へのアドバイスの必要性。
アドバイザーの役割は、要望に対する提案であって、すべての条例基準に適合させるための施設点検を行うものではないということを徹底しなければならない。つまり、要望箇所以外の診断は行わないということ。
続いて、当事者参加の位置付け。
平成17年度も障害当事者に参加していただく予定だが、あくまでアドバイザーの補助的役割として参加していただくということである。
今回の派遣では障害当事者の動作研修となってしまった例があった。
このように、ほかにも多々課題はあるが、その課題を生かして平成17年度のバリアフリーアドバイザー制度をスタートさせていこうと考えている。
今年度この事業は、今現在は準備段階だが、先日、商業施設におけるバリアフリーの実態調査ということで、神奈川県下の商業施設約2000カ所にアンケートを行い、その中でアドバイザーの診断を受けてみたいというふうにお答えいただいた施設に、こちらから声をかけ、実際に派遣させていただくといったような形になっている。

(会長)
これについて今年度の予算規模はどのくらいか。

(事務局)
141万3000円。

(会長)
いくつかの県でアドバイザーの派遣事業が行われて、アドバイザーの研修もあるが、なかなか実務的に動かれる、あるいはそれをフォローアップしていくというのが少ないので、神奈川県のこのような派遣実施、あるいは課題の整理とかといったようなものは、これから大いに役立っていくのではないかと期待される。

(内田委員)
一つ教えていただきたい。東京都のある区では、介護保険の住宅改修の時に、バリアフリーアドバイザーが同行して、改修に関するアドバイスをいろいろやるという事業を行ってるところがあるそうだが、神奈川県の場合は今回は大規模施設へのバリアフリーアドバイザー派遣という事業らしい。介護保険に絡んで、居宅改修に関してアドバイスするというようなことに関しては神奈川県内での動きはあるのか。

(事務局)
ご承知のとおり、今回のバリアフリーアドバイザーは条例の対象となる施設、いわゆる一定の規模を持った施設が多いが、それを対象としている。
そのため民間の個人住宅における介護保険適用の場合の住宅改修についてというところがこの制度では対象になっていないが、住宅改修におけるアドバイスといったことはまち協の佐藤専務の方が詳しくお話できるのではないかと思う。

(佐藤(嘉明)委員)
私ども社団法人かながわ住まい・まちづくり協会と申しまして、平成7年に法人認可を受けたが、実はその以前に、まだ任意団体の時期があり、確か平成5年辺りから、マンション問題と、それから高齢者の住宅改造相談を受けなければいけないのではないかということで検討を始めた。
そして、具体的な事業名称としては、シルバーリフォーム相談事業ということで、何か問題がある、あるいは住宅改造を考えたいんだけどもということで、例えば地域の市町村の福祉担当課に相談があった時などに、私どもが神奈川県建築士会の女性委員会にアドバイザー派遣をお願いし、そこから始まった。
その後、介護保険制度ができたり、それからこの事業そのものが県の委託事業ではなくて、神奈川住まい・まちづくり協会の単独事業になっているが、実際の相談件数は減っている。
ただ、このところの住宅改修における悪徳業者の横行があり、違った意味での私どもの出番が少し出てくるのではないかと思う。
実際のシルバーリフォーム相談というのは年間数件だが、無料で実施している。
ただ、介護保険とかセットで、そういう実需が具体的に私どものところまでは上がってきていないのは、一つ何か隘路があるのかなということで、今後検討したい。

(事務局)
加えて、介護保険を使った住宅改造は、ケアマネージャーさんのところでいろいろやることがあるが、そのケアマネージャーさんの住宅改修に関する研修は社会福祉協議会かながわともしびセンターの沖津委員のところでいろいろやっておられるかと思うので、沖津委員、ご説明お願いします。

(沖津委員)
住宅改修については先ほど話があったように、建築士会の女性委員会の方と契約をし、そちらの方に派遣をさせていただいている。
なお、神奈川県内の各社協、17の社協あるが、そちらの方では女性の委員会の方からの派遣という形で相談に乗っている。

(会長)
最初に質問があった、都下の住宅改修バリアフリーアドバイザー制度の件だが、私が知っているのは、町田市が一番早くから住宅改修アドバイザー制度というのをやっており、そこは介護保険以前から、年間150から200ぐらいの改修を手がけている。
それから、介護保険以後は年間500を超える、それだけニーズがあるということだ。
町田市の場合は現在10名ぐらいのアドバイザーの方がいて、簡単なものはPTとか、あるいはケアマネの段階で改修できるが、浴室やトイレ、床面とかといった時にはアドバイザーの派遣を町田市から求めていき、そしてアドバイザーが相談をし、図面のチェックなり、業者の見積もりのチェック、それから進行後のチェックといったようなことも含めてやっており、たいへん優れた制度になっている。
町田の場合は、その住宅改修アドバイザー制度を逆に一般のちょっと広い不特定多数の施設にも広めていく、そういうやり方をしている。
これも現在NPO法人の「町田住まいの会」というところがやっているので、もし関心があれば、お調べいただきたい。
全国的には、介護保険の住宅改修絡みで、市町村レベルだが、地域の工務店とか、大工さんとかがグループをつくりながら活発に動いているところもある。
それでは、この件につきましてはひとまず終わりにさせていただくが、今後、アドバイザー制度がさらに進められていくように期待している。

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議題3 福祉有償運送における県とNPOの協働事業について

(会長)
議題の三つ目、福祉有償運送における県とNPOの協働事業についてに入りたい。では説明をお願いします。

(事務局)
資料は3の1と3の2、3の3。
今まで2回、福祉有償運送に関する県の取組状況について説明したが、今回運転者研修、相談窓口の設置、それから運行管理者の研修ということで、知事のマニフェストに則した県提案型協働事業の第1段ということで、公開プレゼンテーションを行った選考委員会の結果をご報告させていただく。
後ほど、協議会の委員さんで、この選考委員会の委員長を引き受けていただいた鎌田先生から詳しくご説明をお願いする。
新しく委員になられた方もおられるので、福祉有償運送について神奈川県はどう取り組んできたかについて簡単に説明させていただく。
福祉有償運送というのは、高齢者の方とか障害者の方などお一人ではなかなか公共交通機関である鉄道やバス、タクシーを利用しての外出ができない方がいる。
そういった方をベッド・ツー・ベッドでボランティアで運ぶという活動が約30年ほど前から始まっていた。ただ問題があり、これは道路運送法上はグレーゾーンといわれている白タクまがいの行為として、法律上の整理がきちんとついていたわけではない。
この問題については、平成16年に国土交通省から、一定の基準を満たして地元の市町村、都道府県を中心に運営協議会という場を整備した場合に道路運送法の許可を与えていこうというガイドラインが示された。
神奈川県内の移動制約者は、重複もあるが、高齢者、障害者の方を含めて約48万人いる。
県内のタクシー台数は約1万3500台。もちろん48万人の方が一度に外出するわけではないが、なかなかタクシーだけでもこういった障害のある方たちを運ぶのは難しいので、国のガイドラインに基づいて、県としても三つの点で誘導をしてきた。
県方針の第1として、運営協議会の設置を誘導して、市町村をあるブロックに分けて、トータルでは6ブロック、単独で政令市である横浜市と川崎市、それから特区で始めた大和市が独自にやっており、9つの運営協議会という形で協議する場を整えた。
それから、2番目として、構造改革特区で一般車両、いわゆるボランティアの自家用車を持ち込む場合、それはセダン型の構造改革特区を取らないといけないということがあり、昨年12月に全県下での特区の申請を全国で初めてやらせていただき、認定を受けている。
全県域レベルでの特区というのは、この5月に群馬県と愛知県が申請をしているので全国では3地域になると思う。
本日ご報告するのはこの3番目、NPO法人のサービス提供者の誘導。
まず、18年春までに道路運送法の許可を取らないと、今のグレーゾーンがブラックになるということで、道路運送法の許可取得に向けた誘導を相談窓口としてやっていくこと。
また、人材育成として、運転をされる方、基本は2種免許だが、2種免許を取るのにも時間とお金がボランティアベースでは難しいということもあり、一定の研修を受け、運営協議会で認められれば認めていこうということになっている。
この研修をNPOと一緒につくっていこう、それが今回の協働提案事業の大きな柱である。
それと、タクシーのようになかなか完全にはできないが、やはり人の命を預かって運ぶということなので、運行管理体制をきちんとやっていこうということで、その要になる人材、運行管理責任者の研修も内容の一つとした。
ここで資料3の1に戻り鎌田先生からお話いただきたい。

(鎌田委員)
今回ご指名により選考委員会の委員長を務めさせていただいたので、報告させていただく。
今、事務局から説明があったように、県としてこういったサービス提供者の誘導ということで、今年度、運転者や運行管理者の研修、それと相談窓口をつくるということで、NPOの公募をした。
それでは、資料3の1の最初のページを元に説明する。
先程来、説明があった、県提案型協働事業ということで公募したところ、三つの団体から応募があった。それがその資料の2のところに応募団体ということで三つ書いてある。
その三つの中から一つを選ぶということで、4月26日に公開プレゼンテーション並びに選考委員会を開催した。
それで、選考委員会としては、公開プレゼンテーションを三つの団体にやっていただき、点数付けをした。
それぞれ組織の特色を生かした形での提案で、甲乙つけがたい面もあったが、最終的にかながわ福祉移動サービスネットワークに決定した。
もう一つの尽力車というところは、どちらかというと運転の研修は自動車教習所さんと一緒になってよくやっておられるなとか、それから医療アクセス権プロジェクトさんはどちらかというと医療、福祉といった専門家集団で、そちらの方は充実しているなという、そういう特色もあったが、今回は移送サービス、福祉有償運送というところがメインなので、そういったところでの実績、ならびにそれに基づいた研修のメニューということで、このかながわ福祉移動サービスネットワークが最適任だろうということで評価をした。
それで、どんなことをやるかについては、そもそも移送サービスとはというところから、利用者である障害者、高齢者の方々の特性を理解するというようなこと、接遇介助の話とか、車の使い方、車椅子対応のリフトがついていたり、車椅子の固定の話とか、そういった専門知識を持つ必要があるといった講習。
それから、運転そのものも、普通の運転だけでなく、そういう方々を乗せているということで、慎重に運転することが求められるので、そういったところまで含めた運転面の講習。
もう一つは運行管理の話で、全体として安全運行をどういう形で実現するかということ。
それから、実技の話もある。
それと、もう一つ要求されているものは相談窓口をつくるということで、ここの団体は元々いくつかの団体のネットワークということで、そういう組織体になっており、それを生かして相談窓口をつくるというようなことをやっていた。
先ほど紹介があったように、平成18年春までに、こういった研修を受けて、運営協議会に諮って、認められないと、グレーゾーンから白タクになってしまう。
今年度中に、約170ぐらいの団体のうち100団体ぐらいは、このプロセスに入りたいということなので、早速準備に取りかかって始めていただきたい。
以上が選考委員会結果の報告で、少し私の方からこの辺に関してコメントさせていただく。
元々こういう福祉有償運送についてはスペシャルトランスポートサービス、STサービスという名前で、細々とボランティアとかNPOがやっていたが、これからは高齢化率が上がったり、障害者の方々のノーマライゼーションということで外出が増えて、人数が増えるということで、それをどういった形でカバーするのかということで、国交省、元の運輸省とずっとやり取りをしてきた中、昨年の春3月に一応自動車交通局長からの通知ということで、条件を満たせば道路運送法上の許可が得られることになった。
それで、一応形の上では整ったということだが、難しいのは財源をどうするのか、これで認めるということは、それがちゃんとした形で移送していただかないといけないが、ちゃんと安全に輸送するための費用がかかり、その財源をどうするかという大きな問題がある。
それから、タクシーではカバーしきれないということで、神奈川県ではセダン型特区ということでスタートをしているが、タクシー事業とこのセダンでの輸送をどう住み分けるのかという辺りも、まだちょっと明確でない。
一方でタクシーそのものも、これからバリアフリー法がかかって規制がかかってくると、車椅子対応等が少し増えてくることも予想されるので、こういったところで最終的にこういうニーズに対してどういう形で移送サービスとして提供するのかという辺りが、もう少し議論がいる。
確かに、NPO等が運行すると、利用者の払う料金というのは非常に安くて済むような形に現状もなっているが、前のこの場でも申し上げたが、運行コストは安くない。
だから、もう少し効率化を図らないと。タクシー事業者さんにお任せした方がもっとうまくできるのではないかという議論もある。
ということで、一応形は定まって今年の研修はやっていただくが、それで結論が出たわけではないので、この辺の問題というのはこれからもっと議論をして、すっきりさせていきたい。

(会長)
今回新たに公開のプレゼンテーションをやって、選考委員会の結果も合わせて、説明いただいたが、この点について何かご質問等ありますか。 タクシー協会の牧野さん、前回もお聞きしたが、何か今回の事業等についてご質問、ご意見等、ご提案あればお願いします。

(牧野委員)
今事務局と、それから鎌田先生から詳しい説明をされたが、タクシー協会としては今後高齢化社会になるにつき、いろいろなニーズに的確に対応しなければならないということで、そういう福祉の車両もどんどん増えている。ボランティアでも安全面が十分保たれていないといけないと思う。料金的に安いから、人の命が軽いというわけにはならないので、運営協議会の中、あるいは事業者選定に当たり十分その辺を検討してもらいたい。
当然タクシーの乗務員については労働基準法のいろいろの面も含めてチェックされているわけで、ボランティアでもきちんとチェックしていく必要があろうかと思う。
私どもの方も運営協議会の中で委員を出していくので、利用される方々が困らないよう務めたい。

(会長)
これから始められる様々な研修等につきましても、いろいろご意見があったかと思う。
移動のテクニックだけに走らないというようなことかと思うが、人にどんなふうに接していくのかというようなことがたいへん重要なテーマになっていく。
ほかに、この件についてご意見あればお願いします。

(事務局)
補足で、資料3の2が5月一杯までに福祉有償運送運営協議会で了承された非営利法人の一覧です。
鎌田先生からも約100を超える法人が今回運営協議会にかけられるということで、まだ1月10日の段階だが、これがあと約10カ月の間に100を超える数になっていくと思う。
次回協議会においては、これが何枚もの枚数になったもので皆さんにお示しできると思う。

(会長)
ありがとうございます。鎌田先生もまたひとつよろしくお願いします。

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議題4

(会長)
それでは、議題4の、その他の方にまいりたい。
最初に(1)で、バリアフリー施設の適切な利用の促進についてであるが、これについて、事務局の方でご説明いただきたい。

(事務局)
それでは、提案の趣旨について説明します。
昨今は福祉のまちづくり条例やハートビル法、交通バリアフリー法など、バリアフリーを推進する体制が制度的には整っているが、それと相まって、建物、交通機関、歩道などにおけるバリアフリー設備の管理方法、あるいは利用者のマナーといった問題が指摘されることがある。
資料4の1は県の全戸配布の広報紙である「県のたより」の今年の3月号に私どもが掲載した記事の抜粋である。
この記事のように、通路が広くても、そこに物が置かれていては車椅子やベビーカーなどでは通れない。それから、道路に敷かれた視覚障害者誘導用ブロック、いわゆる点字ブロックの上に自転車とかバイクがとめられると視覚障害者の歩行の妨げになる。
あるいは、車椅子使用者用の幅の広い駐車区画があるが、これに健常者が駐車してしまうと、後から来た車椅子使用者が止められなくなる。
こうした問題は特に利用者のマナーに負うところが大きいが、このような施設利用に関して、様々なお立場からご意見をいただきたく、今回提案させていただいた。

(会長)
では、この件について少しご意見もお伺いしたいが、皆さん方の方で何かありますか。

(事務局)
石橋委員さん、まだ来られていないのですが、実は事前にコメントいただいてますので、紹介させていただく。
まず車椅子駐車区画の適切な利用については、建物の玄関、エレベータ昇降口近くに設けられているケースが少ない、単に設けてあるというところが多い。
次に、車椅子使用者用の駐車区画を車椅子利用者以外の車が駐車している。
これは健常者以外にも、視力障害者、聴覚障害者、内部疾患者が利用しているため、車椅子使用者が使えないということがある。
車椅子マークをつけていない車が利用できないことを明確に提示するべき。
また、駐車区画が車椅子で直に乗り込むワゴン型車への対応を検討する必要がある。
あと、屋外の駐車区画に雨への対策を施してあるところが少ない。
この4点が車椅子駐車区画の適切な利用に関するコメントである。
次に点字ブロックの適切な利用について。まず1番目に、狭い歩道に点字ブロックが敷設してあるところでは、車椅子にとって点字ブロックを避けるのが難しい。
2番目に、歩道の点字ブロック上の障害物、例えばバイク、自転車、商品などだが、それらがあるため利用しづらいことがある
。 歩道については、その拡幅によって生ずる波打ちは車椅子にとって最悪である。また、歩道の拡幅と電柱の移動が同時にできないか。
こういったコメントをいただいていいる。

(会長)
今石橋委員のコメントをいただいたが、ユーザー側として佐竹さんの方で何かコメントあればお願いします。

(佐竹委員)
綾瀬市でこの度大きいショッピングセンターができたが、その企画の時点で私たちの団体が意見を提案する機会をつくってもらった。その時にも発言したが、車椅子の専用スペースのところに、例えば妊娠されている方も動くのがつらく停める場合があるが、車椅子マークだけだとなかなか停めづらい。例えばそこに、「妊婦の方もここには止められます」と一言書いてあれば、そこが使いやすいという意見があった。
また、ショッピングセンター内の陳列は、低い所に物があると子供が触って落とすことがあるので、そういう配列にも是非気を配っていただきたいという意見があった。
また、例えば車椅子用駐車区画の設置場所は、先ほど石橋さんのコメントでもあったが、建物の出入口のそばに設置されてないことが多いので、できるだけそばに確保してほしい。それも1~2台ではなくて、もう少し多く用意していただきたい。

(横地委員)
今、話があったように、誘導ブロックの上に非常に多く物が置いてある。
例えば、横須賀中央駅のそばのガード下にはバイク、自転車が非常に多く置いてあった。現在はだいぶ是正されたが。それと商店街、自分のうちの一部と感じているのか、店の前に品物を置いているので車椅子が通れない。行政の方にも苦情を伝え対応していただいているが、なかなか良くならない、これは衣笠の話だが、そんなような状況だ。

(会長)
事業者の方にもコメントいただきたいが、チェーンストアー協会の横林さんいかがでしょうか。

(横林委員)
ご指摘いただいた車椅子の駐車区画の関係ではいろいろ悩ましい部分もあるが、出入口に近いところに設置しているかどうかは、私どもイトーヨーカドーの新設店では、出入口近くに何カ所か設けているが、古い店についてはまちまちだ。元々駐車場が敷地内に無いようなところで、後から周辺に借りているような場合には、店の入口の近くにないというご指摘を受けるケースもあると思う。
それから、表示の仕方とか、その内容、利用制限については、非常に悩ましい。おそらく、一般的な商業施設では、車椅子マークを表示してある。
ところが、実際の利用としてはほかの障害者の方も利用されたり、高齢者が利用されたり、妊産婦の方が利用されても結構ですよという運用をされているところも多いだろうと思うが、私どもは、ご不満の向きもあろうかと思うが、基本的には車椅子利用者専用ですという言い方をしており、三角コーンを駐車スペースの中に置き、それ以外の方はご遠慮いただきたいとしている。
というのも、空いていればほかの人が使ってもいいと思われるが、お客さんのご意見を検討した結果、車椅子の積み下ろしをされる方はそのスペースがないと絶対的に困るので、ほかの方は一般のところでということでお願いしている。
これも地域によっては、関係ない方が停められると、いい意味で指摘し合うという地域もある一方で、空いているのに停めなきゃソンみたいだというレベルのところもあり、だいぶ温度差はあるが、私どもでは車椅子専用ということで運用している。
それから、屋根の問題については、100パーセント屋根付きというわけではないが、一応屋根がついているところもあるというのが実態である
今の世の中では、車椅子の利用制限については専用か優先か、その辺が非常に微妙で、ちょっと悩ましいが、私どもではこのようなやり方をしている。

(会長)
これについていろいろご意見があるかと思うが。

(相原委員)
実は私の子供はダブル障害といい、知的障害と身体障害を合わせ持った男の子だが、実際に買物に連れていくことが多い。
車椅子用の駐車スペースがたくさんあるところも、一般の方の大きい車がかなり止めてあり入れないことがたくさんある。通常の駐車スペースだと、私は子供を助手席に乗せているが、ドアが開かない。子供を下ろすだけのドアが開かないから、車椅子を下ろせないし、子供を下ろすこともできないので、ちょっと子供を待たせて急いで買物したりということが多々ある。
それと、先ほど話に出たカラーコーンだが、これも身体障害者の方のためというものの、実際にそのコーンをどかすのが大変。一回止まってカラーコーンをどかし、それでそこへ停めて、次の方のためにまた出てからカラーコーンを置いてという作業をしているが、何かもう少し違う方法があったら助かる。
実際に私は毎日子供を介助して利用しているので、その駐車スペースに関してはやはり何かいい方法があったら是非お願いしたいなと思う。

(鎌田委員)
そういう駐車スペースが元々何で必要なのかというところをきちっと理解する必要がある。
車椅子の方、それも車椅子の運転者の方が車を置いて車椅子に乗り移るためにスペースが必要で、そういうものが用意されてる。
車椅子の方が運転者でないのなら、もう少し広い通路のところで外に下ろし、運転者は普通の駐車区画にしまうことができる。
だから、車椅子の運転者の方が運転してきて車椅子に乗り移るのがこれだけ大変だということをもう少し周知する努力も必要なのかなと思う。
それから、誘導ブロックのところに障害物があるところも、視覚障害者の身になってみれば、非常に危ない。邪魔だというのは分かるはずだが、それも何気なく、こういう事態がそこかしこで見られるわけで、これは基本は家庭での教育、あるいは学校での教育で、もう少し何故そういうものが必要なのか、それが塞がれるとどんなに困るのかということをもう少しいろんなところで知ってもらうような努力がほしい。
駐車区画の話は、アメリカでは罰金をっており、それも車椅子の運転者でない人が使ったらもうだめだ、というのをはっきりやっている。
だから、それぐらいの意識を持たないとやはり、先ほど車椅子の方をお乗せしたり、あるいは妊婦の方をお乗せした時にも使いたいよという声はあると思うが、それは通路のところで、広いところで降りていただいて、車はちゃんとしたところにしまうという、そういうルール、マナーを徹底していきたい。

(会長)
現実問題としてはかなり車椅子使用者対応の駐車施設も混乱を招いている。
段々段々高齢の方も多くなってきて、高齢の方でも、杖を使用している人たちも含めて、できるだけ建物に近い位置に停めたいというお客さんも増えてきてるということもあり、それから相原さんのお話のように、子供さんも段々大きくなってきて、確かに停車スペースで下ろして、また駐車場まで行くということになると、その間どうするのかということなんかも場合によっては生じるということもあり、できれば大きな施設だと駐車場に案内の方がいて、そこで適切な誘導をするという事が補足的に必要になるかなと思う。
それから、ショッピングセンターでも、大きな駐車スペースをたくさん持っているところは、いくつかを車椅子使用者専用、それからいくつかはベビーカーの方も利用できるようなスペースですと、そういう区分けをしているところもあるが、これも規模などの問題もあるので、いろいろそれぞれのアイディアに基づいて進められるということになるだろうと思う。
それから、一番難しいのは、やはり松葉杖とか、手帳は持っていて、しかも駐車場の適用除外の証明書を持っていて、だけどもそれでもそういう方が利用したい、車椅子使用はしていないけれどもどうするかというようなことも、身体障害者運転者協会か、全国組織があるが、そことの調整なんかも国のレベルで何度も議論がされているようだが、これがベストだというのはなかなかないので、非常に難しい状況になっている。
これも固定的に考えないで、それぞれの施設の中で柔軟に、利用者のニーズを聞きながら、運用していくのも手かなと思うので、いろいろな方の意見も参考にし、利用者、それから事業者の方々も協議を進めていただきたい。

(稲垣委員)
行政側から質問して恐縮だが、今鎌田先生のお話の中に、学校の中でバリアフリーの教育などもしていったらどうかというお話があったかと思うが。今日南戸塚小学校の佐藤先生お見えだが、総合的学習の時間では福祉分野を扱う時間が多く、その次が環境、国際だったかと、こんな記憶があるが、そういった面ではどのくらいやられているのか、内容的な問題、それから、もしもっと進めるんであれば、教材開発などをしてやっていくともっと先生方も取り組みやすくなると思うが、ちょっとその辺を聞かせていただきたい。

(佐藤(康男)委員)
お話のとおり、総合的な学習の時間の中で、福祉の考え方を子供たちに伝えようという時間を多く取っているが、その中で、具体的にどういう活動をということでいえば、子供たちが体験をしようという、例えばお年寄りの方が行動するにはこれぐらい大変だよというので、足に重りを着けたもので体験をしたり、階段を上ったり下りたり、それからアイマスク体験なんかも行ったりしているが、どうしてもそういう体験のところで何か終わってしまう。 というのは、総合的な学習の時間にはカリキュラムがないものだから、それぞれの学校独自に、体験を重視した学習展開をしているので、何か一連の、あるいは3年生から6年生まで系統立てての福祉教育ということのカリキュラムっていうのはまだほとんど、どこの学校でもあまりできてない。そういう意味では私たちも今後そういうことを考えていかなくてはいけないと思っている。

(会長)
斉藤先生、その辺りいろいろ学校とかについてのご経験でちょっと。

(斉藤委員)
今お話聞いていて、いろいろ思うところがあった。私は伊勢原で13年間、市民の方々と一緒に福祉のまちづくり点検を行っている。
その中で一番感じるのは、ハードの整備が遅れているという面と、皆さんのご指摘のようにソフト面というか、モラルとかマナーの低化、それから体験学習、これが非常に重要だということ。
もし多くの方々に、体験して学習する場面に参加していただければ、たぶんモラル、マナーが身につき、先ほどの話の中で必要な人が使われる時に、それ以外の人が使うというふうなこともないだろうと経験的には思っている。
こういう体験学習をする時に、具体的に多くの方、当事者の方も含めて、一般の市民の方と、肢体、視覚、聴覚などいろんな障害のある方が一緒になって地域とか施設を点検することが大事だ。元気な方だけが集まって、アイマスクを着けるとか、車椅子で乗ってみても、それは大変だということしか分からない。いろんな視点で一緒になって体験することが非常に重要だ。
そういう中に、当然、小学校でやれば非常に効果上がると思が、我々の点検活動には子供も入っているし、お年寄りも、障害を持っている方も入っている。
そういう中で子供たちはいろんな人がいるんだなって分かる。
だから、総合教育も非常に重要だが、社会的な学習の機会、特に体験して、より多くの人たちが交流しながら、何が地域で大事なのか、そういう施設の使い方で何が問題なのかということを具体の目で見て聞いて話し合っていくと、ちょっと時間はかかるが、いろんな提案が出てくる。
そういう意味では、地域の関係する人がみんな出てきて、体験を通して、いろんな交流を通して、まちのいいところ、悪いところ、モラル低化の原因、ハードの整備のあり方、それを考えていくのが大事だ。
ちょうど今年は14年目になるが、10年位かけて、ようやくそういうことが地域に広がってきているかな、一番大事なのは交流と体験かなと経験的にはそう思っている。

(会長)
この件についてはいろいろご意見等があるかと思うが、ひとまず先の議題に移りたい。次の議題はやや情報交換的な側面もあるので、ちょっと私の方で順番を変えて申し訳ないが、(3)の神奈川県におけるUD研究の取組についてと、次期協議会の委員の公募についてを先に進めたいと思う。
それでは、神奈川県におけるUD研究の取組についてのご紹介をお願いしたい。

(事務局)
神奈川県におけるユニバーサルデザイン研究についてご紹介させていただく。
従来神奈川県では特別にユニバーサルデザインの担当部署が決まっていたわけではなく、その関係で県組織全体でこれを進めていくような体制にはなっていなかった。
ところが、高齢化の進展、外国籍県民の増加や、障害者の社会進出、そういった社会的背景を踏まえ、福祉のまちづくりにとどまることなく、広くユニバーサルデザインの考え方や取組を進めていくことが必要であるという認識の元で、自治総合研究センターが中心となって進めている部局共同研究の研究テーマの一つとして、今年度「ユニバーサルデザイン」が選ばれた。
研究の期間は実質的には平成17年4月から12月までを予定しており、来年1月に研究内容の最終報告を行う予定である。
研究チームの構成メンバーとしては、行政からは企画部門、それから福祉部門、道路・交通部門から参加しており、このほかに建築を専門とする大学院生、それに障害当事者の方にご参加いただいている。
研究は、行政職員は毎週1回、自治総合研究センターに集まっており、大学院生や障害当事者の方には月1回程度の割合で参加していただいている。
また、途中で何度か専門の学識の先生のご助言もいただく、こんな予定となっている。
これまでの取組としては、まず行政職員メンバーの所属で、ユニバーサルデザインに関連して、どんな取組を行ってきたのか、そんなことを確認した。
それから、現在は他の県の取組を参考にしながら、神奈川県におけるユニバーサルデザインの推進指針案を検討しており、この検討の中で、県におけるユニバーサルデザインの推進体制とか、推進する手法の検討などを行う。
そして、最終的には政策に反映できるような研究の成果を求められているので、ユニバーサルデザインの推進に関し県としてどう対応すべきかという点を検討していくことになろうかと思う。
研究を始めて一月余りで、まだ具体的な成果物というものはないが、遅ればせながら神奈川県もユニバーサルデザインの先進県に少しでも追いついていけるように取り組んでいきたい。

(会長)
これについて、質問、意見はありますか。
そうしたら、次期の協議会委員の公募についてという議題があるので、これについてもお願いしたい。

(事務局)
それでは、次期推進協議会委員の公募についてご提案させていただく。 当推進協議会委員の公募は今期、つまり平成16年度から17年度までの2年間、この期間の公募委員さんが最初の募集だったが、平成18年度から19年度までの次期協議会においても公募委員の方にご参加いただきたいと考えている。
前回は「県のたより」平成16年1月号で募集の案内を出し、3月下旬に最終選考をしている。今回も同じような時期に選考を行いたいので、やはり「県のたより」の平成18年1月号で募集をかけたい。ついては、前もって公募について皆様方の合意をいただきたく、本日提案をさせていただいた。

(会長)
この公募委員については今期からスタートした。前期の時にも少し協偽会の中で議論をしたが、皆様いかがか。個人的にはちょっと2名では少ないと思う。
これは全体の総数とも関係してくるので難しい部分もあるのかもしれないが、ご意見等いかがですか。
昨今、例えば障害を持っている方々でも、団体に所属してない方も結構いる。
自分で意見を述べていきたいが、団体に所属してないと代表になれない、それで一般には出てこられないという方もいるので、そういう方もご自分で積極的に県民の一人として参加していただくような方向が、国の機関でも進められ始めているので、県でももう少し公募を増やしてもいいのかなという感じがするが。

(稲垣委員)
会の総意に基づいて委員さん方にお願いをしているわけで、今会長先生からお話もございましたので、増やす方向がよろしいということであれば、例えば3名にさせていただくとか、そういった対応につきましては柔軟に考えたい。個人的には会長さんのご意見に賛同している。

(鎌田委員)
以前この公募委員の議論をした時に、委員の数と、オブザーバーとして一般から見学ができる人をどうするかと、会場の都合もあって、そんなに何十人も来られたら困るというようなこともあった。だから、委員とオブザーバーで、当然委員は委嘱をして、そこで意見を言う権利がある一方、オブザーバーでどんなことが議論されているかということだけでも知りたいという方もおり、だけどそういう制度があるということがよく知られてない。だから、これは委員の話だけど、委員の数と、オブザーバーについてももう一度検討していただければな思う。

(会長)
これ一応公開ですね。ですが、実際にはなかなか来ていらっしゃらない。こういう会議だと毎回来る人もいるが、この会議ではなかなか来られない。これもPRの問題も含めて、いろいろ努力していただきたい。

(会長)
それでは、議題については概ね終了した。
その中で一つ残っているが、資料の4―2がある。これは議題4のところの(2)にあるが、5月27日に、国土交通省のユニバーサルデザインの考え方に基づくバリアフリーのあり方を考える懇談会の報告書が発表されている。
記者発表されたが、残念ながら懇談会の報告レベルなので、あまり動きがその後が見られないということで、少し動いた時に、それぞれのメディアの方は紹介をするということになっているようだ。
私もこの懇談会の委員の一人として昨年の10月から参画したので、私の方から簡単に紹介をさせていただく。
ご承知のように、今年度、交通バリアフリー法の見直しに入っている。
それから、昨年の6月には内閣府の方でバリアフリー推進要綱なんかも出されて、そういうような社会的な状況も踏まえて、あるいは先ほどユニバーサルデザインの勉強会の話があったが、国、特に国交省で、昨年度からユニバーサルデザインを主要な施策の目玉として取り上げていこうという動きがあり、法制度の見直しと、それからユニバーサル社会環境をどうやって創造していくかという、そういうようなことでこの懇談会が設置されている。
これについては、基本的には全部オープンで、十数名の方が毎回傍聴されていた。
それから、全部で5回懇談会を行い、現状のバリアフリー関連施策の確認、あるいは問題点の把握があった。
これについては、座長のコメントの後の4ページから11ページまでで、これまでのバリアフリー施策を紹介している。
そして、これは実績等を踏まえてということだが、12ページ以後が、今後国土交通省の中で議論をしていかなければいけないということで、まずユニバーサルデザインの基本的な考え方についての整理が行われている。
この考え方の整理の中では、先ほど様々な学習の経験の話が出ているが、モノを作ったり、まちをつくったり、あるいは現在交通バリアフリー法でもワークショップとか、いろんな形で県民が参加しているが、そういう経験をできるだけ丁寧に整理して検証し、また次のプロジェクトにもうまく有効に活用していくという、ここではスパイラルアップと称しているが、そういうことをユニバーサルデザイン、あるいはバリアフリー施策を進める上での考え方にしていこうということを明確に位置付けている。
それに関連して、当事者、利用者の参加の促進を基本的に謳いあげていこうということが重要な柱となっている。
それからもう一つは、この懇談会が設置された動機の一つであるが、現行のハートビル法とか、交通バリアフリー法が今稼働しているわけだが、その谷間と言うと言い方がおかしいかも知れないが、道路と建物との間の問題とか、あるいは駅前広場から外に出ていく場面とか、オープンスペース、公共の空間なんだけど、どちらが手をつけるか分からないといったような部分も結構あり、そういうものをきちんとつないでいくような環境の連続性の問題、移動の連続性の問題、あるいは生活の連続性といったようなことをきちんと法制度の中でもフォローしていかなければいけないのではないかということが議論の大事な柱となっている。
そして、20ページから今後検討すべき具体的施策の方向性、これは具体的な施策そのものではないが、問題点を踏まえて、面的な整備の問題、あるいは利用者・住民参加の問題、それから心のバリアフリー等についても議論が重ねられてきている。
この段階では、全国の市町村に国土交通省の方がアンケートを取り、これは最後の資料として付いているが、いろんなところ、各種団体からも意見を求めており、地方公共団体からも多くの意見が寄せられている。
最初の段階では2割ぐらいしか市町村の方から意見がなかったが、できるだけ督促をして、6割ぐらいのところまでいった。
ただ、この懇談会の報告はあくまでも懇談会としての意見交換の場であり、これが直接施策に結びつくということではないが、同時に国土交通省の本部機関ということで、ユニバーサルデザイン推進本部が設けられているので、そこで今後の法制度を検討する際に導入されていくというようなことになっていくと聞いている。
このユニバーサルデザインという考え方を元にした国土交通政策を推進するということ、それから交通バリアフリー法とハートビル法の連携や一体的な運用、そういうようなものが議論の素地に上がってきた。ハートビル法条例、福祉のまちづくり、あるいは交通バリアフリー法の一体的な連携を取りながらの運用が、行政、事業者、あるいは民間団体等に求められているので、ご協力をお願いしたい。
簡単だが、報告の紹介をさせていただいた。
それから、そのほかの情報交換ということでいくつかお願いをしているかというふうに思うが、鎌田先生の方から。

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(鎌田委員)
本日、束ねた資料のほかに、パンフレット1枚お配りさせていただいた。
これは経済産業省のプロジェクトとして、障害者等ITバリアフリープロジェクトと称し、簡単に言うと歩行者ナビゲーション、歩行者ITSということで、目的地まで安全に障害者、高齢者といった方々を誘導する、そういうシステムを開発するというものである。
こういうシステムは実は過去にもいろいろ提案されているが、いろんな種類がある。
インフラ整備の立場からすると、どういうシステムをつけたら本当に利用者のためになるのかよく分からないとか、利用者の方から見ると、それぞれのシステムに合った端末を持つとなると、複数の端末を持たないといけないということがあり、今回のプロジェクトではこうしたいくつかのシステムを共通端末で全部対応できるようにしようとしたものである。
それから、今はもう皆さん携帯電話お持ちなので、GPS付の携帯電話にアダプタをつけるだけでそういうものが全部できるような形にしようとプロジェクトを進めている。
パンフレットを開けたところにプロジェクトの目的と意義、それからどんなシステムを利用するのか、赤外線、FM、GPS、RFID、方位センサーといった個々の技術について書いてあるが、こういったものを携帯電話プラス、アダプターで全部扱うことができるようなものである。
それで、今日ご案内した理由は、今月の21日から愛知万博でシステムの実証実験を行っている。
そこでは、模擬的に誘導ブロックを敷いたところで、どれぐらいのタイミングで、どんな案内を流すと、ちょうど視覚障害者等の方々が一番ありがたいかということを実験している。
あんまり案内をしないと不安に感じるし、長々と説明していると、説明を聞いている間に目的地を通り過ぎてしまうので、どういうタイミングで、どういう情報を流すのが最適であるかという辺りをチェックして、これを最終的に標準化したいと実験を行う。
実験は6月21日からだが、6月27日の月曜日に、シンポジウムと見学会を主として地方自治体の関係者向けに行うことを予定している。
自治体の方々向けとしてはいるが、そのほかにもいろんな方に来ていただきたいなと思っているので、ご興味のある人は来ていただければと思う。
当日はいろんな方々にしゃべっていただいて、こういうシステムをどうやったら普及が進むのか、どうやったらもっと便利になるのか、特に視覚障害の当事者の方々にどんなところで困っているのかということをお聞きしながら、やり取りをするようなパネルディスカッションを予定している。
それから、実際に今申し上げた実験をやっているところをご覧いただき、実際に体験デモをすることも、できるようにしている。
実験そのものは6月21日から2カ月間、愛知万博の西ゲートのそばで行っており、実験は朝10時から15時までやっているが、15時以後は一般の方々への体験デモという時間体を取っているので、おいでいただければと思う。

(会長)
それから、第3回のユニバーサルデザイン全国大会というのが8月の17、18日に、今年は神戸市が舞台になるが、神戸市もユニバーサルデザインを全体の施策に取り入れて、今積極的に展開している。
昨年はなかったが、静岡県、埼玉県に続き、第3回を神戸市でやるようになっているので、案内ができたら皆様方にご連絡ができるようにしたいが、これは既にホームページでアップされているので、ご覧になっていただければと思う。
あと、情報として、石橋委員さんから、今日ご欠席だが、メモが資料5の1で配付されている。
街路の隅切りの問題をまちづくりの規定の中にということであるが、今日はいらっしゃいませんけれども、目を通していただいて、また次回にでもご意見を伺った方がよいかと思う。
ほかに、皆様から何かありますか。

(藤井委員)
2点あり、まず一つは先ほどの資料4の1の関係で、県の便りの切り抜き、誰にもやさしく快適なまちづくり、これを巡って様々な貴重で切実なご意見があったが、こうした問題が法令で規制できなくてマナーの問題であるとするならば、やはり地域地域で是正に向けた実践が必要かなと受けとめている。
幸い各地区の商工会は、単に地域で経済活動をするだけではなく、文化活動や社会活動全般に意欲を持ってやっており、ほとんどの商工会がまちづくりの観点から地域活動の中心になりたいと思っているので、是非こういう課題というのは情報として下ろしたい。この県の便りだと具体性が欠けるので、先ほどご意見のありました横地さんですとか、相原さんですとか、佐竹さん、そういう具体的なご意見、既存の資料でもいいですから、そういう問題があるならば、ケーススタディーということで商工会に下ろしたいので、是非事務局に資料提供をお願いしたい。
2点目はバリアフリーアドバイザーの話があったが、商工会の地区というのは商工会議所と違い、今だにコミュニティが残っている地区、それの中の経済団体という活動をしており、例えばあるまちでは今リフォームのブームがきているが、それまでは、どうしても心配だから、横浜や東京の大きな工務店等にいきなり行っていた仕事が、商工会が間に入りい、まちの中に存在する工務店とか、管工事店とか、左官屋さんとか、電気工事店、これをセットさせ、適正な見積りで補修等をやっているという現実がある。
これはコミュニティビジネスそのものだと思っているが、地域の能力、資源を活用して経済が循環していくという状態が生れている。
その中にやはりバリアフリーのアドバイス等ができれば非常に豊かになれるのかなと思っているので、個別具体の相談は住まいまちづくり協会の方へ個別にご相談させていただく。

(会長)
先ほど私が紹介した国交省の懇談会の報告も、そういった商店街も含めてきちんと対応していく、これは法制度だけではない部分もあるので、そういうことについても国としてサポートしていく必要があるのではないかということも議論の中身になったことを補足させていただきたい。
それでは、事務局の方からありますか。

(事務局)
次回の協議会については、平成18年の1月ごろに開催を予定しています。またご案内差し上げますが、よろしくお願いしたい。

(会長)
皆様方のご協力により予定どおり終えることができた。
盛りだくさんのテーマで、議論の不十分な点もあったが、これからそれぞれの本日の情報を得て、関係する部門で検討していただきながら、できるところから改善を進めていただきたい。
これで終わりにしたいと思う。

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