平成16年度第2回 神奈川県福祉の街づくり推進協議会(議事録)

掲載日:2018年6月20日
 
  1. 日時:平成17年1月24日(月曜日) 14時~16時
  2. 場所:かながわ中小企業センター 第2会議室
  3. 出席委員:30名(左記のうち代理出席2名)
    大原委員、鎌田委員、斉藤委員、高橋(儀平)委員、横地委員、相原委員、佐竹委員、大島委員、石橋委員、沖津委員、瀬戸委員、木村委員、藤本委員、平山委員(代理)、佐藤委員、高井委員、高橋(正人)委員(代理)、赤澤委員、牧野委員、田崎委員、横林委員、関田委員、立松委員、杉山委員、松浦委員、毛塚委員、鴨下委員、高橋(聰)委員、近藤委員、田中委員
  4. 議題等
    • 議題1 福祉有償運送について
    • 議題2 ハートビル条例等について
    • 議題3 民間既存施設対策について
    • 議題4 障害者団体からの要望について
    • 議題5 その他
      1. アクティブひゅーまんライフ2004の実施結果
      2. カラーバリアフリーに関する調査結果
    • 情報交換
  5. 資料
    • 資料1 福祉有償運送 神奈川県方針
    • 資料2-1 市民のみなさまへ 横浜市建築局
    • 資料2-2 横浜市高齢者、身体障害者等が円滑に利用できる建築物に関する条例
    • 資料2-3 市民のみなさまへ 横浜市福祉局
    • 資料2-4 横浜市福祉のまちづくり条例施行規則
    • 資料2-5 神奈川県福祉の街づくり条例施行状況
    • 資料2-6 福祉の街づくり条例の運用状況
    • 資料3-1 商業施設におけるバリアフリー実態調査実施要領
    • 資料3-2 アドバイザー派遣事業のしくみ
    • 資料3-3 神奈川県福祉の街づくり推進協議会 情報交換案件記入票
    • 資料3-4 店舗施設・設備の内容について
    • 資料4 福祉のまちづくりに関する障害者団体等からの平成16年度要望(抜粋)
    • 資料5-1 アクティブひゅーまんライフ2004 実施報告書
    • 資料5-2 カラーバリアフリーに関するモニター調査の実施について
    • 資料6-1 神奈川県福祉の街づくり推進協議会 情報交換案件記入票
    • 資料6-2 交通バリアフリー法移動円滑化基準第4条(抜粋)
  6. 記録
    議題1 福祉有償運送について

(会長)
次第に沿い、議題1の福祉有償運送について始めたい。
それでは、この内容について事務局から説明いただきたい。

(事務局)
では福祉有償運送に関する県の方針を報告させていただく。
福祉有償運送とは、訪問介護事業者やNPOが高齢者や障害者など公共交通機関を利用することが困難な人を対象に通院、通所、レジャーなどを目的に有償で行う送迎サービスのことである。道路運送法第80条では自家用自動車は有償で運送の用に供してはならないとしているが、NPO等の非営利法人は運営協議会の協議を経るなど一定の条件、手続きのもとで道路運送法上の許可を得て有償運送できることとなった。こうした国のガイドラインを受けて県として取り組んできたことを紹介する。
今年度の4~5月に県内の福祉有償運送の実態について調査した。その結果、県内では114団体が1,144台の車両を用い、述べ23万7千人の方を有償で運送しているという実態がわかった。このうち約8割がセダン型車両を使っている。
こうした実態を踏まえた県の方針は、第1に運営協議会の設置の誘導。NPOについてはかなり活動の範囲が広いので、複数市町村による共同設置を提案した。その結果、県内では横浜市、川崎市、それに大和市は単独で設置しているが、その他の地域について保健福祉圏域に基づき6つにブロック分けし、共同で設置することになった。運営協議会の状況だが、この2月上旬をもって各ブロックで運営協議会の準備会の開催が全て終わり、2~4月に運営協議会の本番が開催される予定である。
2つ目はセダン型車両構造改革特区の申請である。国のガイドラインでは有償運送が認められるのは福祉車両に限定されているが、神奈川県では今年度の10月にセダン型車両での有償運送が認められるよう特区の申請を行い、12月8日に認定が得られた。特区の区域は既に特区となっている大和市を除く全県域である。この2点については神奈川県タクシー協会にも多大な協力をいただいており、運営協議会にはタクシー協会の各地区の代表がそれぞれのブロックごとにご参画いただく。
3つ目は、NPO法人等サービス提供者の誘導ということだが、道路運送法の許可取得に向けた誘導と運転者講習についてNPOと協働して行っていくということで調整を進めている。
それから前回の推進協議会で有償運送中の事故に関する保険の関係の話がでたが、国のガイドラインでは対人8000万円以上、対物200万円以上の任意保険に加入しないといけないことになっているが、運送中以外の介助中の事故は担保していない。県としては移動していない時にも対応している保険が望ましいと考えており、全国社会福祉協議会では「福祉サービス総合保障」という保険を扱っているが、これは介助中の事故を保障するので、こういったものに加入するよう指導したい。

(会長)
今の説明でも出てきたが、タクシー協会の牧野さん、何か補足的な、あるいはご感想等があればお願いします。

(牧野委員)
これについては、タクシー業界としても福祉車両をそろえて事業を行ってきたが、なかなか多くの需用には対応できないという面も確かにある。
先ほどの説明にあったように、114団体がいわゆる白ナンバーで営業行為を行っているという、道路運送法に違反したような形であったが、今回はそれを認めるというような形である。協会としては乗務員についていうなら、2種免運転手、高度な技術を持った運転手を配置するなど、いろんな規制の中で事業を行っている。今後、白ナンバーで、80条1項で特別に有償運送を行う場合についても、事故や苦情とか、いろんな問題が当然発生してくるんだろうと思う。
タクシー協会も反対ばかりしていられないので、利用者の苦情や、いろんな問題が起きた場合に素早く対応できるような体制を是非取っていただかないと、やはり問題が今後起きてくるのではと考えているので、運営協議会の中で不良事業者がはびこらないよう十分チェックしながら議論していくことが必要だと思っている。

(会長)
事務局の説明では、新たに昨年の末にセダン特区が認められたということだが、これらについてご質問等ありますか。

(鎌田委員)
コメントと質問をさせていただく。
この問題は、今タクシー協会が言われたように、営業車と白ナンバーとどういう住み分けをするのかということで、非常に難しい問題だと感じている。
ただ、県内の移動制約者の状況ということで、これだけ多くの方々のモビリティーというか、結構通院用途が多いと聞いているが、その足の確保をどうするかというところで、ある程度ボランティア的なNPOに期待せざるを得ない。
それを今までは白タクかどうか微妙なところでやっていたのを、国としても80条で認めようということで、そういう意味で大きな前進であり、そのスキームに従ってうまく処理していただきたい。
一つ気になるのが、NPOなり社協なりボランティアも含めて、運行するためにはコストがかかっているが、利用者からいただく料金は非常に安く、様々な補助金などで何とか運営できている。実際、都立大の秋山先生の調査では、1トリップに5,000円ぐらいかかっている例もあり、それを何らかの税金等でまかなってこういうシステムが成り立っているということもよく理解しておくべきだ。
それで質問だが、今日の資料で、県内の有償運送の延べ人数とあるが、これはいわゆるトリップ数と考えて、往復をしたら2とカウントするかどうかというのが一つ。2番目は、今回の措置が現状の運行している事例を80条で認めようという方針なのか、あるいはまだまだそれでは数が少ないから、こういうのをもっと拡大しようという県の姿勢なのか、その辺を聞きたい。

(事務局)
最初の延べ人数だが、片道を一回と数えている。
それからもう一つ、今の現状を認めていくのか、それからまた今後ともその足りない部分について積極的増やすという姿勢なのかという部分については、実際今のガイドラインについて非営利法人という法人格を持ってないとなれないという部分で、今ある福祉有償運送をやっておられる団体がそのまま全部がやれる状況ではない。
もちろん、移動制約者の方たちに不便をかけないために、なるべく法人格を取って、きちんと安全と安心の体制を整えてやっていただきたいと思うが、ここでいくつかの団体はやはり断念せざるを得ない状況がある。
ただ、そうやって少し減ったり増えたりした部分で、それで見てもやはり公共交通機関、タクシーでカバーしきれない部分をボランティアだけではカバーしきれていないのが現実で、県民の支え合いの気持ちをお願いしながら、移動制約者のために増やす方向で誘導を図っていきたい。
もちろん、公共交通機関が多様化している中、バリアフリー化が進むことで、そちらで救える方たちもたくさん出てくる反面、支え合いで救っていくところなど両方出てくると思う。

(会長)
全国的な動きだはどういう状況か。

(事務局)
全国的には、神奈川県の他には東京都の板橋区が特区を取っている。
1月現在、特区申請について、新たにまた今年度最後の募集をかけているようだが、複数のところから出されると聞いている。
平成18年の春までには、運営協議会の開催が全国に徐々に広がっていくとは思うが、全国的には数えるほどしか立ち上がっていない。
そのため、国土交通省の方でもかなり危機感を持っているようだが、自治体が運営協議会を主宰するということになっているので、国の方でもお尻をたたくという形にはならず、移動制約者を前にして、ガイドラインは示されたが、自治体の取組みが全国的にはまだまだという状況がある。

(会長)
もう一点、大和市は先に特区に認定されているが、今回の協議の中では少し大きな圏域で運営協議会に加わることは望まれなかったのか。

(事務局)
大和市については既に運営協議会を設置されて、独自に進んでいる。
今回、相談はさせていただいたが、既に特区で始めており、平成16年の4月1日に委員を改選したばかりである。
そのため、2年の任期以後、ブロックでやることも含めて、また再検討は行うということである。

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議題2 ハートビル条例等について

(会長)
議題2に入りたい。 ハートビル条例等についてという議題だが、これについては横浜市が昨年の9月にハートビル条例を制定されたということなので、その概要について、最初に横浜市の杉山さんからお話をお願いしたい。

(杉山委員)
建築物関係のバリアフリーを進めるための制度が、横浜市の場合は従来、建築基準法に基づく建築基準条例、それから福祉のまちづくり条例に基づく基準と二つあり、建築基準法に基づく建築基準条例は強制力がある制度である一方、まちづくり条例の方は努力義務なので行政指導という形で進めている。
そこに改正ハートビル法が平成15年4月に施行になり、これに基づき、地域の実状に応じて条例を制定できることとなった。
そうすると、それを別々につくると条例が3本になるので、横浜市の場合には、強制力を伴うものはハートビル法に基づく条例、そうでないものは福祉のまちづくり条例に整理した。
そこで、昨年9月にハートビル法に基づく条例、通称ハートビル条例が議会で可決成立し、周知期間を約半年間かけて、今年の4月1日から施行という形になった。
それから、強制力はないが、整備をお願いしているものとして、地方自治法に基づく福祉のまちづくり条例があり、こちらもハートビル条例の制定に合わせて手直しした。
まずハートビル法に基づく条例の方だが、基本的な考え方としては、横浜市の場合は建築基準条例で強制力を伴う指導を進めてきたので、基本的にはそれをハートビル法の条例に移行することにした。
そこで、建築基準条例でいう特殊建築物の避難施設として規定していたが、それらを条例から削除し、それらに相当するものを新たにハートビル条例に盛り込んだ。
ハートビル法と条例の関係でいうと、ハートビル法は規制の対象になる施設をあげており、それは一律に2,000平米以上が対象になっているが、2,000平米よりも小さい施設もハートビル条例で対象にするという上乗せをした。
具体的には、ハートビル条例の資料の1枚目が概括で、2枚目からは条例そのもの、それのさらに後に条例の別表がある。
ホチキス止めの後ろ側になる、別表第4条関係というのをご覧いただきたい。ハートビル法の規制対象施設は2,000平米以上だが、ハートビル条例での上乗せでは床面積の合計が0平米以上から1,000平米以上までの3段階となっており、0平米から対象にするのが上の1番目のグループで、病院または診療所、集会場とか保健所、300平米以上のものについては無床の診療所や劇場、それから映画館、百貨店など、それから、1,000平米以上が学校、集会場等。
こういう形で、ハートビル法は条例をつくる時には規制対象の規模要件も引き下げられることとなっていて、対象規模床面積の引き下げにより2,000平米に満たないものまで規制対象にしている。
それからもう一つは対象建築物の範囲の拡大で、学校、運動施設、保育所等、特定建築物の一部をハートビル法の対象よりも広げて追加している。
3番目にバリアフリー基準の強化で、具体的な箇所ごとの構造基準について強化をしている。これは基本的には従来の横浜市建築基準条例の規定をハートビル法に焼き直して盛り込んだものである。
それから、そういう整理をすると、福祉のまちづくり条例にも影響が出るので、そちらの方も改正した。
こちらも4月1日から施行ということで、現在その両方を建築士の方々などに説明をしたり、周知を図っている。こちらの内容については努力義務だが、ハートビル条例と整合性を持たせるということで、いろいろな改正をした。
一つが1番目の利用円滑化経路の考え方の導入。従来のまちづくり条例はバリアフリーの整備基準項目をそれぞれ定めていたが、改正ハートビル法で導入されている利用円滑化経路、アクセスして入口から連続したルートをバリアフリーにしていくという考え方で、今までは1カ所以上整備をしてくださいという書き方で、事実上はそれに近い形で整備はしていたが、利用円滑化経路という考え方を導入しようということで、駐車場から出入口、エレベーター、トイレなどをつなぐルートを1ルート以上整備するという形にしている。
それから、対象施設の整理のほか、整備項目を拡大してる。
ハートビル条例ではハートビル法の規定に加えて、上乗せ、横出しをしているが、まちづくり条例の施行規則でもハートビル条例に合わせて対象施設を整理し、足りない整備項目を追加した。
例えば診療所は、努力義務で、今までは0平米以上から対象という形になっていたが、これを有床と無床のものに分けた。それで資料2-3の表で黒丸がついているところが強化された項目である。
今まではこの黒丸のところが整備基準として入ってなかったが、ここも整備しなさいという形で強化された。
それで、下の方は従来の、無床の診療所の場合には対象になっていないところがそのまま生きているということである。
それから、資料2-3の裏側に、3として施設整備基準の一部強化ということで、ハートビル条例でバリアフリー基準を強化しているものについては、まちづくり条例の方でもハートビル条例に合わせて基準を統一した。
そのほか用語が統一されてなかった、例えばまちづくり条例では対象施設の面積要件を「以下」という表現にしていたが、「以上」と「未満」という形に用語を統一して考え方も統一したほか、細かい用語の規定や考え方を整理し、ハートビル条例と福祉のまちづくり条例が建築される方にも分かりやすいように整合性をとった。
個々の内容については、非常に細かくなるので、資料を読んでいただきたい。

(会長)
全国で、ハートビル条例は政令市も入れると10ぐらいか。

(事務局)
都道府県レベルでは東京都、京都府、石川県、熊本県。市レベルになると、横浜市で設けていると承知している。

(会長)
横浜市のハートビル法条例、それから合わせて改正された福祉のまちづくり条例だが、神奈川県の方でも若干検討しているという話も以前から聞いているが、現在の状況がどんなふうになっているのか、少しご説明いただきたい。

(高橋(聰)委員)
県のハートビル条例化については、引き続き検討をさせていただくという状況である。
県の場合は、福祉の街づくり条例を施行する際に、建築基準法に基づく建築基準条例の中の福祉的な基準を福祉の街づくり条例の方に移行している。
そういった意味で、現在福祉の街づくり条例が一定の実績を上げていると認識しており、福祉の街づくり条例そのものはハートビル法で付加できる範囲も網羅している。
また、ハートビル条例と福祉の街づくり条例が双方制度として立ち上がった時に、それぞれの基準のギャップが生じるということの場合、福祉の街づくり条例の方が努力規定であるということから考えていくと、そういう条例の遵守意識というのが薄れていくというような心配もある。
また一方で、現在国の動きを見ると、ハートビル法と交通バリアフリー法の統合も視野に入れた検討を進められていくとも伺っているのでこれらの動向を見定め、さらに福祉の街づくり条例とハートビル法の適用実績、こういったものをもう少し見定めていくという中でハートビル条例を制定するという場合にどう付加していくか、こういったことを少し検討させていただきたい。

(会長)
神奈川県では建築基準条例に福祉規定を全国で最初に盛り込んだところなので、そういう点ではそれが多分横浜市にも影響しながら動いていったという経緯がある。
福祉の街づくり条例に一本化した時点でいろいろ運用でがんばってきたというところだが、そういう部分を側面からサポートするというのはハートビル法条例だと認識している。今、神奈川県の福祉の街づくり条例の運用状況はハートビル法条例を作らなくてもうまくいくのかどうかというところが一つのポイントになるかと思うが、その辺りも含めて、現在の運用状況をご説明いただきたい。

(事務局)
福祉のまちづくり条例の運用状況ということで、資料は2-5。
神奈川県福祉のまちづくり条例施行状況とあるが、1ページ目の平成14年度、15年度の施行状況は、前回の会議でお出ししたものと同じである。今回はそれに10月末までの状況だが、平成16年度分を2ページ目に加えてある。
事前協議件数は、左側のE欄、「終了件数」という部分、そこを追って見ていただきたいが、徐々に増化する傾向があり、平成16年度は10月末現在で401件、表にはないが、15年度の同時期が370件だったので、約1割増ということになっている。
また、条例遵守率は16年度は69パーセントとなっており、現時点では3ポイント前年度を下回っている。下降の原因は何とも申し上げられないところだが、また年度間を通して事前協議の状況を洗い直してみたい。
次にハートビル法と福祉のまちづくり条例の比較的検討のために、用途別、規模別に数字を改めてまとめ直したものが資料の2-6になる。
これは平成14、15年度の実績をまとめたものだが、1番目が用途別の協議件数。
前回の会議で、平成15年度の協議状況を報告したが、14、15年度を通算してみても、やはり似たような傾向が伺え、共同住宅、商業施設、福祉施設と、こういった施設が件数の上位を占めている。
この表では2年間の事前協議件数が50件以上のものを拾い上げているが、集会場等の次にくるのは工場の43件となっているので、ここでかなり件数に開きが出てくる。
それで、件数の右側に丸印を示してあるが、これはハートビル法で利用円滑化基準への適合が義務付けられている特別特定建築物に該当するかどうかを示しており、福祉のまちづくり条例の事前協議件数が多いものでも共同住宅や、盲・聾・養護学校以外の学校、それから福祉施設の中でも保育所等については特別特定建築物にはなっていない。
2番目は用途ごとに規模別の協議件数割合をまとめたもの。
ハートビル法で利用円滑化基準への適合が義務付けられているのは2,000平米以上の建築物になるが、実際にハートビル条例で規模要件について検討する際の一つの参考になるかと思う。
この中で病室のある医療施設、共同住宅、宿泊施設、運動施設などが2,000平米以上の割合が比較的高くなっており、これらの用途施設の、共同住宅は除かれるが、半数以上はハートビル法の利用円滑化基準への適合義務があるということが分かる。
逆に500平米未満の小規模の割合が高いのが官公庁施設、それから集会場、病室のない医療施設、店舗、それに公衆便所という結果になっている。
これらはハートビル法上、特別特定建築物となっているが、その多くは利用円滑化基準への適合義務がないため、ハートビル法の効果が必ずしも及ばないのかなと思う。
一番下は参考ということで、福祉のまちづくり条例とハートビル法の整備基準の主なものを比較している。
まず幅員に関する規定では、敷地内通路や主要な出入口の幅員については、福祉のまちづくり条例の基準がハートビル法の基準を上回っている。
また、階段の手摺は、福祉のまちづくり条例では連続して設けることとしているわけだが、ハートビル法では踊場部分には設けなくてよい。
また、福祉のまちづくり条例では、夫婦など、異性間の介助にも配慮した、男女共用の車椅子対応トイレを「みんなのトイレ」として規定しているが、ハートビル法では車椅子対応トイレが男女別トイレの中にある形でもよいということになっている。
また、視覚障害者用の点状ブロック、これは福祉のまちづくり条例では階段やスロープの上下端に設置することとしているが、ハートビル法では上端のみ設置すればよい。
その他、浴室に関する基準や、ここには記載していないが、案内板やカウンター、それに聴覚障害者に必要な設備などの細かな規定については、福祉のまちづくり条例にのみ規定がある。
こうした福祉のまちづくり条例の運用状況や、ハートビル法との比較検討が、今後ハートビル条例の必要性を検討していく上での判断材料となっていくと考えている。

(会長)
ただ今ご説明いただいた横浜市のケース、それから神奈川県の今の進捗状況、あるいは県の福祉の街づくり条例等の運用状況等について、ご質問、ご意見があるか伺いたい。
杉山さんにお尋ねしたいが、ハートビル条例を作ると決めて、福祉のまちづくり条例と2段でいくわけだが、横浜市の場合は両方とも建築指導の窓口で指導されているということか。

(杉山委員)
ハートビル法の条例についても、福祉のまちづくり条例についても、建築事務所で一本で受けていて、手続も全部そちらでやることになる。

(会長)
だいたい福祉のまちづくり条例を満たしていると、義務化の部分もクリアーされているだろうが、基本的には改正された横浜市の福祉のまちづくり条例の整備基準がほぼハートビル法の基準を包含しているのか。

(杉山委員)
箇所的にハートビル法で細かく規定がないものもあるので、そこのところはまちづくり条例の方でカバーしている。

(会長)
それでは、4月1日から、東京都と競っていただき、いい建築物の促進を図っていただきたい。

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議題3 民間既存施設対策について

(会長)
議題3の民間既存施設対策だが、これも神奈川県が従前から福祉の街づくり条例を施行した辺りから着実に進めてきたり誘導してきたところであるが、今日の資料等について事務局から説明をお願いしたい。

(事務局)
神奈川県福祉の街づくり条例では、新しく一定規模の建物を建てる際に条例の整備基準を遵守していただくが、多数の割合を占める既存の建築物では中々バリアフリー化が進まないことから何か方策がないかということで、昨年度の協議会で2点、提案をさせていただいた。その点について報告する。
まず一点目が、商業施設におけるバリアフリー実態調査。まず民間既存施設のバリアフリー化を推進するために現状がどのようになっているのかを知る必要がある、とくに県民に関わりの深い商業施設について実態調査を行うことになった。対象施設は神奈川県福祉の街づくり条例の所管区域(横浜市、川崎市を除く県全域)の小売店舗で売場面積が200平米以上のもの。平成14年の商業統計調査に基づき照合したところ事業所数で2,321が該当した。これについて主に施設の利用・整備の状況、整備は出来ないがそれを補うソフトの対応の情報を調査項目としている。調査期間は2月10日から3月9日まで。
2点目はバリアフリーアドバイザー。主な内容は、バリアフリー化の改修を希望する民間の既存施設に対して専門知識を持った建築士を派遣してバリアフリー化のご提案、たとえば「こういうところが改修できるのではないか」「費用がどのくらいかかるのか」といったことを提案することになっている。診断自体は無料で行う。
制度の趣旨だが、一つはどうやったらいいかわからないということへのアドバイス、もう一つは施設管理者への意識啓発も目的としている。診断後、その結果によってバリアフリー化を強要したり点検結果を公表したりするわけではない。アドバイザーとなる建築士の方々は、神奈川県建築士会、神奈川県建築士事務所協会、それに推進協議会参加団体ではないが日本建築家協会(JIA神奈川)の3団体から合計25名の候補者を推薦していただいた。候補者については、2月1日から2月16日までの所定の4日間、福祉のまちづくりについての研修を受講していただく。研修終了後、地域福祉推進課からバリアフリーアドバイザーとして正式に委嘱する。今年度は、制度の試行期間ということで、2月16日まで研修を受けていただいた後、モデル的に派遣事業を実施したい。
アドバイザーの派遣対象施設は、神奈川県福祉の街づくり条例で規定する公共的施設にほぼ一致している。今年度は制度の周知前ということで、当課から受け入れのお願いをしているが、基本的には施設からの要望に応じて派遣を行う。来年度以降は当課から多くの県民に制度をご活用いただけるよう広報に努めてまいりたいので、推進協議会の皆様からもお力添えをお願いする。

(会長)
商業施設の適合調査の内容が最初にご説明あったが、これについて何か質問等あればお願いしたい。

(斉藤委員)
調査は結構なことだと思うが、これを集計した後、いろんなデータが出てくると思うが、この結果を生かしながらどんな対応をするのか。
ここでは基礎資料を収集することを目的とするということで、基礎資料はこれで集まると思うが、内容を見ると詳細にいろんなことが聞かれているので、どんな形で生かしていくつもりなのか、あるいは店舗の商業施設のバリアフリー化に向けて具体的な取組みとか考え方があれば教えてほしい。

(事務局)
ただ今のご質問に関して、まだ具体的な方策は見えてこないが、既存の施設のバリアフリー化がなかなか進まない中で、これまで我々行政としては、たとえ既存施設であっても、改修する時に条例の基準に合った整備をして下さい、こういった姿勢で臨んできたところだが、あるいはそうでなくても、例えば車椅子が入れるトイレが一つできれば、それによって使える方ができるかもしれない、あるいはソフト的な対応、それは単にお手伝いするというだけではなくて、こういうたくさんの調査結果を集めると、今まで気づかなかったところが分かってくるかもしれないので、そういうマンパワーを活かした方策も集計し、こういう取組みが可能であるということを周りに周知していきたいと考えている。また、アドバイザー制度、こういったものがあるのでご活用してみませんかという呼びかけもしているので、そこで「はい」というお応えをいただいた施設については積極的に派遣して、意識の啓発を促していきたい。

(会長)
こういう情報を事業者に絶えず流していくというのは非常に重要なことである。
その中でそれらにきちんと食いついてきていただける方がいるのかどうか、あるいは改めて、福祉のまちづくり条例っていったい何かということを考えていただければ非常にいい。この辺りもハートビル法の条例とも今後絡んでくるかなという感じがする。
既存の建築で大変難しい部分は費用もかかるし、時間もかかる。あるいは様々な立地等の制約要件が絡んでくるわけだが、関連団体の方々いかがか。

(佐藤委員)
バリアフリーアドバイザー制度という説明資料に、アドバイザー派遣事業の委託を受ける機関として社団法人かながわ住まい・まちづくり協会とあるが、私がそこの専務理事で、昨年、地域福祉推進課からお話があり、喜んで受けさせていただくと申し上げた。
私どもの団体は平成7年に法人認可された団体だが、その前に任意団体期間が約10年あり、平成4年のころからマンション管理相談と、個人のシルバーリフォーム相談を、社会福祉協議会と連携して続けてきた。
そうした仕事を評価いただき、神奈川県の地域福祉推進課からご依頼いただくということで、今後ともこの仕事を喜んでやらせていただきたい。
なお、この機会にお話申し上げたいことは、これからの少子高齢化社会がどんどん進む中で、現在の社会情勢の中で、振り込め詐欺など、高齢者をだます、あるいは非常に治安の悪い社会状況の中で、安全・安心まちづくりとか、昨年の中越地震から、またインドネシアの方の地震という、耐震問題など住宅に関するいろんな対策のベクトルがあると考えている。
出席者名簿に、私どもの分野が18番、建築都市計画となっているが、こんな大げさなことではなくて、むしろ住宅対策というような形での仕事の方が多い。また、ただ今申し上げたように、福祉的な配慮の住宅だけではなく結局住宅は同じものだから住まわれる方も実際に重視する点は耐震の問題やセキュリティーの問題等、多種に渡っており、建築の専門家を派遣した時に、私は耐震相談だけですとか、私はバリアフリーだけの相談ですからというようなぶつ切り的な、いわゆる縦割り行政の下請け機関みたいな形でやるのはいかがなものかなと考えている。
最近はNPO法人等というようなことで、私ども社団法人だが、NPO法人等に含まれることがある。実際、既に昨年の閣議決定で民法の改正が予定され、社団法人、それから財団法人はなくす方向で平成18年度に法案が出されるということを聞いている。
そうすると、もちろん市場原理の中で赤字の企業が消え去るように、社会的な需要のない公益法人はこの社会から消えていくのではないかと思うが、私どもも、先ほど申し上げたように、いろいろ行政が縦割りになっている住宅問題の需要について、実需を統合してやっていく機関は、いわば一種のニッチ産業(隙間産業。誰もが手を出していないが社会的需用のある産業)のような形でやっていく方向があるんではないかなというようなことを考えている。今後とも私ども十分社会的需要があるという認識の元に、このバリアフリーアドバイザー制度をはじめ、それを統合的にいろいろと事業化を進めていきたい。

(会長)
新しい試みとしてバリアフリーアドバイザー制度ということだが、その委託先、かながわ住まい・まちづくり協会ということだが、これについて質問等あればお願いしたい。
全国的に見て、アドバイザー制度を本格的にやっているところはそれほど多くないが、継続してそのアドバイザーを養成していくと、費用もかかるし、大変なことだと思う。それから建築士の方々、関連団体の、建築あるいは住宅等にかかわる方々にとっては、公共団体がお墨付きをつけると比較的動きやすいので、そういう要望もかなりある。
研修活動というのは結構各自治体で頻繁にやられているが、なかなか派遣事業的なところまでは踏み込んでいないというのが多いかと思う。
おそらく、これからできてきて、そしてそのアドバイザーの方がここにいるよというようなことが一般のユーザーの方にどれだけうまく周知されていくかということなどが大事になってくるかなという感じがする。
研修が、来週始まるが、研修を受けただけですぐアドバイザーになれるということではないだろうと思うので、そういう点ではここの資料3-2に書いてあるアドバイザーの管理費用とか、あるいはスキルアップとか、こういったところが、たゆまなく、そのほかの要件も含めて、住まい全体へのアドバイスなんかも場合によっては求められる可能性があるので、そういったようなところが非常に重要なポイントになっていくだろうと思う。

(瀬戸委員)
資料3-1で、今回のバリアフリー実態調査、非常に貴重なデータが集まると思うが、地域を横浜市と川崎市を除く神奈川県内全域というふうになっている。横浜市や川崎市でも同様な調査を実施されるご予定があるのかどうかという点を確認したい。もしなければ一緒にやったらどうなのかなというところも確認をしたい。
また、結果については、非常に貴重なデータであるので、広く県民や市民の方に情報提供することが必要かと思うので、資料3-1の9に公表の時期および方法とあるが、この協議会で概要を報告するということと合わせて、インターネット等により広く県民に情報提供するというような形での公表というのも一つご検討いただきたい。

(会長)
それでは、後半の方はご要望ということで、検討していただきたいが、前半の方の横浜市、あるいは川崎市の方で、最初にこういうような既存の建築物等の調査のご経験があるかどうかということも含めて、今のご質問にお答えいただきたい。

(事務局)
ただ今の質問だが、実はこの調査を実施しようと決めた時に、横浜市、川崎市に呼びかけをしたが、神奈川県が唐突に申し出たもので、横浜市の方はハートビル条例制定の関係があり、川崎市も、こういうのは当然お金がかかってくることで、予算的な措置が何もしてない中で急に言われてもということだったので、残念ながら今回一緒に調査することはできなかった。こういうふうにやっていくという情報は、横浜市、川崎市と連携を取りながら、今後生かしていきたい。

(杉山委員)
建築局と、それから私どもの方で、条例と、それから施行規則の関係で追われていて余裕がなかったたことがあったんだろうと思うが、実施されたものについては是非参考にして、うちの方も何か考えていきたい。
既存の建物の整備はなかなか進んでいないのが現状なので、その辺はまた考えてやっていけばというふうに思う。

(松浦委員)
川崎市だが、実状は今ご報告いただいたとおりで、ただこういう席で予算がないということは本来、申し上げてはいけない話だが、これを機会に、県の方とも協力しながら実態把握に努めていきたい。

(会長)
これから様々な情報等を交換していただきながら、特に既存の建築物等の改修に当たってはいろんな経験が外に流れていくことが望ましいと思うので、是非、政令市と県とで連携を取っていただければ大変ありがたい。

(鎌田委員)
一つお願いだが、これだけの調査をされると、その次の話として、できればその難しいところを工夫でこんなにうまくやっているというような事例を集めた冊子をつくると非常に参考になるかなと思う。
実は今私、国の交通バリアフリー法の関係で、駅のエレベーターが中々つかないところに、どうやったらつくかというようなことで、いろいろ工夫されている例を集めて調査をしており、へえっ!こんなふうにという、結構意外なやり方をされているものがあるので、そういうものを集めて公表するということは非常に価値があると思う。そういうことを是非お願いしたい。

(事務局)
事例集はお金をかけないでもホームページに載せるとかという形でもつくっていきたいと思っている。それから、数値情報は皆さんが活用できるように、可能な限り公開させていただきたい。

(大原委員)
やはり商店街の建物のバリアフリー、非常に重要なことだと思うので、第1段階として大変期待している。私もその次の段階として、単体の建築物のバリアフリーというのは、やはりある程度の規模の商店でないとできないということで、ここでも対象は200平米以上、200というのはかなり下げたところでいいと思うが、もう少し小さい店舗がむしろ本当は日常的に身近な存在であるが、その辺の配慮に中々踏み込めない。
現実的にやはり1軒1軒の店舗でバリアフリーの設備をこれからつけていこうということでは、やはりお金もかかる厳しい現実の中で、商店街という対応の仕方があるはずだ。
小売店に関してみれば、単体で対応するのではなく、群として対応していこうと、商店街のまちとして対応していくという方法があると思うし、現実にいくつかそういう対応をしているようなところがあると思う。
特に高齢社会に向け、商店街として高齢者に対応していこうという所がたくさんあると思うので、みんなで力を合わせてやっていくとこういうことを乗り越えていけるとか、10軒のうちの1軒がきちんとした設備を持っていると、そこで対応できるというような、今度は単体ではなく周辺との連携によって何らかのものをつくり上げていくような方法ということも是非クローズアップしていっていただけるといいなと思う。
結局大規模なものだと大規模店舗だけがそういうことができるというような話になってしまうが、実は地元に密着した小売店の小さな店舗の方をむしろ大事にしてあげたいなという気持ちもあるので、第2段階としてはその辺を是非お願いしたい。

(会長)
関連して、資料3-4で、これはイトーヨーカドーさんの例だが、店舗施設、設備の内容等、既存施設等も含めてある。これについてイトーヨーカドーさんの方からご説明いただきたい。

(横林委員)
今の話で、アンケート調査については事前にこういうものを該当のところに流したいということで送っていただいた。こういうことをそれぞれの店が確認することで、なるほどな、そうすればいいなという啓発的な効果もこのアンケートにはあるかなと感じている。
私どもの店舗の者でも健常者であれば何でこういうものが必要なのかということがなかなか理解しきれてない部分もあると思うので、これを追っていけばいろいろそういう確認がされるのかなと思う。
あと、私どもについては、アドバイザーを受け入れる適当な店舗がないかということで問い合わせがあった。ヨーカドーだけでいえば、県内は横浜、川崎を除くと12店舗ある。
かなり古い店もあり、いろいろ取り組んできてはいるが、アドバイザーに見ていただくに相応しいと言ってはおかしいが、そんな店もいくつかあり、それを見ていただこうと思っている。
それから、同じグループ内の動きでは、先ほどコンビニという話も出てきたが、コンビニはフランチャイズでオーナーさんがやられているので、全店舗がそうなるかどうか分からないが、今後の店づくりについてはやはり通路幅を取らないといけないとか、陳列のあり方も、あまり高い陳列は控えないといけない、そんな動きを一部でしているということをまず申し上げておきたい。
私どもの既存の12店舗では、ここ10年以内の新しい店が2店ある。
比較的新しい湘南台と大和市鶴間の店についてはかなりいろいろ工夫しているが、それ以前にできた10店舗は昭和40年代からの店もあり、会社としては一応努力し、トイレ(「みんなのトイレ」)等は2店舗以外は整備している。
一番のネックはエレベーターで、未整備の店がまだ4店ある。
お手元に配付させていただいたのは、イトーヨーカドーの事例だが、どんな取組みをしてきたかということをご説明申し上げたい。会社としていわゆるノーマライゼーションの考え方を取り入れて、それを推進しようとスタートしたのが平成3年。
当時は、障害者雇用についてもまだ未達成の部分もあった。ただ、それだけを取り上げてということでなくて、やはり私どもお客さん相手の商売で、先々を考えると、高齢社会等々も含めて、雇用だけでなくて、お客さんに対するものも含めてノーマライゼーションということについて取り組もうということでスタートした。いろいろ検討を加えている中で、施設的なものについては、法律的な部分もあるが、私ども独自の工夫もやろうということで、実際には埼玉の和光というところに新しい店ができた時に、そこでいろいろ施設設備を、当たり前のもの、プラスアルファーのものということで、それ以後の店についてはそれなりの設備施設を設置している。
そのため最近の新しい店、湘南台とか大和市鶴間の店ではそのぐらいのものがあるが、古い店も一部はそうなっている。
前の裏表のある資料は、あまり外に配っているものではない。私どもの新しい店ができる時、店が開店する前に、その地域の高齢者の方とかいろんな障害を持った方にお越しいただき実際のオープン前に施設設備を使っていただくということで、いろんな意見をいただきながら、さらに工夫を重ねていくということをしている。その時の内部の説明担当用の資料がこれである。
いろいろ並べてあるが、一つは車いすを利用されている方の駐車場を、定められた大きさ以上のものを極力設けるということにしている。
これについては店によって運用がばらばらで、100パーセントきちっとやっているかどうかは微妙なところだが、基本的に車いす利用の方専用の駐車場というPRをしている。
というのは、やはりそれなりの台数を設けたつもりでも、地域によってはいつもいっぱいじゃないか、車いすでない人が停めているという苦情をいただくことがある。それ以外の方でも使いたいという声はあるが、やはり車いすの方はそれなりのスペースがある駐車場でないと困るので、専用としている。
それから、誘導ブロックを敷いたり、補助犬に関しては一応シールやプレートをつけている。これは補助犬をお連れの方へのPRもあるが、一般のお客さんにそういう運用になっていることをご理解いただくための掲示でもある。
補助犬も、法律はできたが、シンボルマークはいろいろなものが世の中ではつけられているようで、私どもはたまたま盲導犬協会さんが自主的に作られているものをいただいてつけている。
入口では音声テープの案内とか、点字での案内板等を設けている。
入口および駐車場の方、立体駐車場があれば、そちらの入口の方に車いす等を何台かづつ置いて無料で貸し出している。
それから、エレベーターも、基本的には最近の店では最低2機並列して設置しており、1台は車いすの方がより利用しやすいタイプにしている。細かく言うと、車椅子の方用のところには、入口のドアの前には点字ブロックは敷かない、もう一機の方には点字ブロックを敷いて、視覚障害者の方はそちらの方がより利用しやすいようにということで、それぞれに使いやすいものを並列して設けている。
それから、車いす対応トイレも、最初は1カ所か2カ所作り、その後できれば男女別にそれぞれ設けてほしいという意見もあった。ただ、現状は男女別にあった方がいいという方もいれば、介助の関係で、逆にそういうふうに分けられるとどちらに入っていいのか分からないということがあるので、フロアーによって共用のものがある。様々な要望の中で、スペースを段々広くしており、便器を真ん中に置いて、どちらからでもアプローチできるような方がいいとか、中にちょっとしたベンチシートみたいなものを置いて横になれる、荷物置場にもなる、介助の人が座ってもいいようなものを設けるようになってきた。ウォシュレット等も、全部ではないが設けるようにしてきている。
それから、大きな試着室。やはり車いすの方が段差のある一般の試着施設ではなかなか着られないので、段差のない広い試着室を設けようということで今、何カ所か設けている。これは車いすの方がご利用いただけるということと、荷物が多い方、年輩の方、それから小さいお子さんを連れて、なかなか狭い試着室の外と中でゆっくり試着ができないというような方はそういうものをご利用いただくということで、大きな試着室も設けるようになってきている。
あと階段には手摺をつけているほか、踏み板を2色、それから蹴上げを1色の計3色の色分けでというようなことで、目のよく見えない方も足がスムーズに出せるように、より見分けやすいような色にするよう改良を加えている。
それから、通路幅等も広くとっているが、次から次へ商品が残ったところに新しい商品が入ってくるので、ついつい通路も狭くなりがちで、ご不便をおかけすることもあるかと思うので、店側の啓発に努めている。
今後の課題としては、義務付けにはなっていないが、今年以後の新店については、いわゆるオストメイト対応設備も、1カ所でいいからつけていかないといけない。なかなか外見では分からないが、やはりそういう方は着実に増えていると思っている。
それから聴覚障害者の方のための設備というのは多くない。ご提案いただいているのは、いろんな案内とか呼び出しができる電光掲示板等で、そういうものがあればというご意見で、検討課題になっている。
それから、最近は開放感がある天井が高い店が増えてきているが、そうなると今までの文字の大きさだとちょっと見づらいので、上につけるのがいいのか、床等にいろいろな表示をする方がいいのかと、その辺も検討課題だ。
それから最近、高齢社会で杖を持つ方が増えてきており、買物とか、トイレとか、店内で杖をちょっと置いておく場所を是非考えてくれと言われている。ただ店には小さいお子さん等もいるので、あまり突起物にならないものを検討している。
設備的には以上だが、私どもとしては、設備施設だけでは半分だろう、あと半分はやはりソフト的な部分で働く者がいざという時にどういう対応ができるかということが大切だということで、新しい店ができる時には、パートを含め、障害の状態を実際に自分で体験したり、基本的な介助、誘導の基本動作を身につける研修もしている。
手話等も、簡単な部分は全員が、ある程度のレベルのものは各店で何人かが身につけている。
買物のお手伝いが必要であれば、社員、販売員が付き添っていろいろお手伝いはします、どうぞお申し出くださいという対応をしている。
昨年夏ぐらいから各店で介護福祉関係の商品を集めたコーナーを設けており、それなりのものが私どもの店の中で揃うが、これも売れる売れないにかかわらず、まず全店できちんと展開して、それから様子を見てみようということで始めた。本当の介護用品だけでなくて、高齢者にとって、ちょっとこんなものがあれば助かるなと、便がいいなという商品も含めたショップの展開を始めている。
新店についてはある程度のものはできているので、既存店でできるものは改良、改善を加えていかないといけないというのが私どもの状態。

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議題4 障害者団体からの要望について

(会長)
議題4で、障害者団体からの要望についてとあるが、これについて簡単に事務局からご説明願いたい。

(事務局)
障害者団体からの要望について説明させていただく。 建築物関係としてはまず誘導ブロック(点字ブロック)を敷地内通路から入口まで、また、廊下にも必要に応じて敷設してもらいたい、さらに敷設する場合にはJIS規格にあったものを使っていただきたいということが挙げられている。また、各室に点字表示、さらに弱視者用に拡大文字表示の設置を行ってほしい、というものがある。
それから、障害者用トイレの設置に関しておむつ替え用の介護用ベッド、それに乾燥機能付きウォシュレットを設置のほか、男女別トイレとは別に男女を問わず入りやすいよう独立した便房を設置してほしいとの要望がある。
コンビニでの視覚障害者のガイドとあるが、コンビニなどの身近なお店で中々店員さんの助けを得られないということで、是非、障害者へのお手伝いをしてほしいということである。
次は交通機関への要望。まず、鉄道関係ではシニアカーでの乗車を認めてほしいということ、それから駅舎へのエレベーターや車いす対応トイレを設置してほしいということのほか、券売機のユニバーサルデザイン化、具体的には点字表示の設置や障害者用割引ボタンの設置などを求めている。このほかでは、誘導ブロックや手すりの設置、視覚障害者の方のホームからの転落を防止するために、ホームドアや可動式ホーム柵の設置、それから音声案内設備や見やすい案内表示の設置などを求めている。
また、工事中の駅における工事箇所の事前周知だが、これは視覚障害者の方が工事によって通路を変更されると迷う原因になるので事前に周知してもらいたいということである。
バス関係では、ノンステップバスの普及に取り組んでもらいたいということと車内における車いす乗車スペースをできるだけ広く確保してもらいたい、バス停では誘導ブロックや音声案内がほしいといった要望がきている。
あと、公共交通関係全般では、十分な職員研修を実施してもらいたいということである。
その他としては、誘導ブロックの上に自転車やバイクなどを駐輪しないように徹底してもらいたい、それからまちづくりに関する苦情処理機関を設置してもらいたいといった要望がある。さらに、県の福祉の街づくり条例を見直してほしい、具体的には、目的や定義の見直しをするとともに条例整備基準に適合していない既存建築物を一定期間以内にバリアフリー化することを義務付けるということを求めている。

(会長)
このことについて、交通関係も結構多いが、関連事業者の皆様でもし何かあったら、ご発言いただきたい。

(高橋(正人)委員(代理 有川貞久氏)
JR東日本横浜支社、委員の高橋が欠席のため、代理で私、有川が、今いただいたお話に関し当社の基本的な考え方や今進めていることをご説明させていただく。
共通事項のところで、駅整備のトイレの関係があるが、ここは当然、交通バリアフリー法やハートビル法等、関係法令を踏まえて計画をしている。
多機能トイレは、1日当たりの乗降客5,000人以上の駅を対象に、設置の拡大を図っている。
それから、シニアカーについては国土交通省の交通バリアフリー技術規格調査研究委員会の報告の趣旨を受け、昨年から補装具給付制度により給付を受けた方を対象に、エレベーター等が整備されている駅について、シニアカーのご利用を認めている。現在、JR東日本全体では125駅が利用可能で、これはバリアフリーの整備に合わせて順次拡大していく。
それから、過剰な安全対策という一方的な理由や、マニュアルによる画一的な対応、乗客である障害者の行動の自由を阻害しないことというような事柄について、ご意見は十分理解するが、お客様の安全確保も当社の重要な責務である。でき得る限りお客様のご希望に応じているが、車いすのお客様には、ホーム上で線路と水平方向でブレーキをかけてお待ちいただいたり、車掌に近い車両でご乗降いただいたりと、これはそのお客様の安全確保ということで、是非ともご理解いただきたい。
エレベーター、エスカレーターの設置は、当支社管内で交通バリアフリー法対象駅は390駅ある。これについてエレベーターを基本という形で整備を進めており、特にお客様のご利用の多い駅には、エスカレーターも合わせて整備を進めている。
それから、ご要望の中にある横浜、関内、川崎、海老名、等々、当然これらの駅は交通バリアフリー法対象駅で、現在エレベーター等の設置を順次進めている。ただ、ここでご指摘いただいた駅等は構造上大規模な改良となるが、関係行政庁の協力を得ながら、着実に整備を進めている。
法対象以外の駅についても、地元自治体のご協力を得ながら、要望に応じて国、それから県の力添えを得ながら整備を進めている。神奈川県内では、法対象外でバリアフリー整備した駅としては湯河原駅や真鶴駅がある。
駅のサイン関係は、国土交通省監修の公共交通機関旅客設備ガイドラインや神奈川県福祉のまちづくり整備ガイドブック等に基づき整備を進めている。
タッチパネルの券売機の高さとか、硬貨の複数枚の投入ということについては、交通エコロジー・モビリティ財団のガイドラインに沿って整備をしている。
行き先式のボタンというところもあるが、これについて今後の検討課題と、技術開発も含めた検討課題という形で検討させていただきたい。
それから、車両ドア部分に引出式のスロープ板を設置することについては、当社の技術開発の中で次世代の通勤電車として勉強をしている段階である。これが仮に実用化されて、さらにすべての列車という形になると、相当の時間がかかるので、現在、乗降時にスロープ板を使用していただいていることについてはご理解いただきたい。
また、古い駅等については、ホームと電車の段差がかなり大きくなっているところもあるが、これは計画的にホームのかさ上げ工事等を進めている。
それから、割引乗車券の関係であるが、これは現在身体障害者手帳を提示して発売という形を取らせていただいている例があるが、この辺については現段階ではそういったこともある関係上、券売機の改修は考えていない。
次に視覚障害者関係であるが、音声ガイドシステムによる案内は、エスカレーターや階段、トイレ等はバリアフリーの整備に合わせて順次整備を進めている。今後の新設のエスカレーターは、すべて音声案内装置付きが設置されることになっている。
ただ、これも設置したら今度はうるさいとか、聞こえないとか、音質が悪いとかというようなお話もいただいており、現在横浜市と一緒に進めているバリアフリーの基本構想の中でも、音質というようなところも指摘いただいている。ここは最終的にはメーカーとも一緒に勉強していかないといけないのかなと、鋭意勉強を進めているのでご理解いただきたい。
それから、ホームドアとかホームの転落防止柵については、現在でもラッシュの状況とか、使っている車両のドアのタイプが二つだったり三つだったり四つだったりという形で、現時点での設置は困難である。
ただ、これもずいぶん以前から社内では勉強はしており、引き続き研究開発等を進めていきたい。
それから、駅の誘導警告ブロックを正しく敷設することということについては、公共交通機関旅客設備ガイドラインに基づき整備している。
工事期間中の通路の切替等によって若干工事サイドで適切に設置されてないという例もあることは事実で、工事サイドと十分打ち合わせ検討を行いながら、間違った案内のないようやっていきたい。
知的障害者関係だが、案内サインマニュアルというのを社内で持っており、分かりやすい表示に努めていきたいと考えている。
それから、鉄道事業者間のサインの統一化についても、これは今後の検討課題という形にさせていただきたい。現在、横浜駅については横浜市が中心となって、鉄道事業者が異っても同じようなサインができないかという形で、勉強を進めている。
それから、主に聴覚障害者関係ということだが、電光案内板の文字情報は順次、主要駅をはじめとし、その充実に努めている。また、改札の外でも、異常時、つまり列車の遅れ、運休、災害対応とかを案内するLED(発光ダイオード)表示機の設置も進めている。
ただ、ファックスについては届いた、届かないといったことが原因によるトラブル防止のため、今のところお客様用のファックス設置は考えていないのでご理解いただきたい。
それから、主に歩行困難者関係ということで、手摺の関係、それからエスカレーターのマナーの関係だが、手摺については極力連続して設置するよう努めていきたい。それから、エスカレーターについては、これはお客様のマナーに起因する問題である関係上、根本的な対策というのは非常に難しいと言わざるを得ない。
それから、各障害者共通という形であがっていることについては、主に横浜駅の駅舎改良工事に関してということがある。これについては、まずはお客様の安全第一という形で、警備員の配置、それから仮囲いの設置を行っており、ホーム上で案内や誘導等、随時行っている。これは障害の有無にかかわらず、声をかけさせていただくよう努めている。
また、通路切替等の工事の情報については、事前に駅に掲示するとともに、駅の案内放送等でご案内するように努めており、これは横浜市さんとも連携を取り、例えば広報などに載せるように随時、話を進めさせていただいている。
それから、可動柵は、先ほどもお話させていただいたように、ホーム幅員が狭いとか、現在の混雑状況、それから車両等の問題があって、現在設置は困難である。
安全対策としては、転落検知マットとか、それから非常時にお客様がボタンを使って列車を止めるといった装置も設置させていただいている。
それから、積極的なバリアフリー化を推進するために十分な予算の確保に努めることということだが、ご存知のとおりバリアフリー法に基づく整備ということについては、私たち鉄道事業者だけでなく、国、県、それから市区町村の皆様の補助金等のご協力をいただいている。
当社としてはもちろん、ほかの工事、最近では新潟の地震対策という形で耐震補強とか、いろんな工事が輻輳している。他の工事の施工能力と調整を図りつつ、予算を確保して、工事を進めていきたい。これは我々だけでなくて、自治体や国の皆さんにも是非ともご協力をいただきたい。
改良工事の実績であるが、これは毎年横浜支社管内においては、当該年度当初、今年度はこういう駅で工事をやるとか、こういう駅で供用開始になるということをプレス発表している。そういった情報提供を随時し、新聞等にも掲載されているので、そういったところでご確認いただきたい。
それから、案内係の配置等々については、全駅では困難だが、首都圏の主要駅にはサービスマネージャーという形で、通常の駅の社員と違った制服の人間がいる。横浜支社管内では川崎と横浜におり、構内を巡回してお客様の案内をさせていただいている。 そのほか、インフォメーションセンターが観光案内所のような形で、横浜駅の自由通路にあり案内をさせていただいている。 また、駅社員の態度が悪い、親切ではないというような話は常日頃いただいており、これは社内の研修制度とか駅での指導とかサービスの勉強会、それから集合研修といった形で、いろんなソフト面での対応と、最後は人でのソフトの対応というところが非常に重要になってくると認識している。
それから、鉄道関係の一番最後、混み合った場合でも見ることができるよう、車内の文字表示板を増やすことということであるが、現在の新型車両を東海道線等々で順次入れている。昨年の10月のダイヤ改正に伴って、東海道線にもこれからLED表示機を搭載した新型車両を導入していく。
鉄道関係についてはこんな形でご説明にかえさせていただきたい。

(会長)
この要望については、各団体に今のような回答を県から行っているのか。

(事務局)
鉄道関係については直接JRと団体で話し合いがされている。

(会長)
すると、この16年度の要望は、これが県の方に回ってきているということか。

(事務局)
ほとんど同じ内容で県に要望されている。

(横田委員)
今の説明で分ったが、まず駅舎にエレベーターを設置ということか。
これは1日の乗降客5,000名以上の駅が基本的に対象となっていると思うが、5,000名以上に限られるのか。
例えば現在、京浜急行の安浦駅でエレベーターの設置工事がされているが、あそこは県立の福祉大学ができ乗降客が増えたという見通しで工事をしているのか。

(高井委員)
日本民営鉄道協会だが、京浜急行の話なので、具体的な中身については細かくは承知していないので、正確な答えは申し上げられないが、基本的に高低差が5メートル、一日あたりの利用者数が5,000人規模以上の駅について当面整備を図っていくというのがバリアフリー法の基本である。そのほかに政令に定められた福祉施設等がある駅については、その規模以下でも、バリアフリー化されたルートを確保するということになっているかと思う。必ずしもその高低差で5メートル、利用者数で5,000人規模以上の駅でないからエレベーター、エスカレーターをつけないということではない。

(会長)
バス関係も出ているが、もし何か簡単にコメントがあったら。

(赤澤委員)
バス協会の赤澤ですが、路線バス関係ということで、いくつかの要望が出ている。
まずノンステップバスの導入ということだが、日本全国にバスは約6万台あるが、移動円滑化の時の基本方針により、向こう3年から5年を目処に標準化を図るということと、平成22年までにバス車両の20パーセントから25パーセントをノンステップバスにする、こういう目標が出ている。
これに基づき、現状をお話させていただくと、全国では平成16年3月末現在、約9.2パーセント、5,400台がノンステップバスになっている。
それから、神奈川県では約560余、全国平均を若干だが超える11.2パーセントのノンステップバスが入っている。
ノンステップバスは、この要望の中にあるが、実は日本バス協会が標準仕様を作成した。
この標準仕様の中では、車椅子スペース2台分を確保するということが盛り込まれている。あるいは、サインの関係も盛り込まれている。
さらには、今いろんな補助制度があるが、国においては平成16年度から、この標準仕様車でなければ、ノンステップバス導入に際しての補助はしないということになっている。
それから、補助制度については、国土交通省だけではなくて、日本バス協会でも公共交通移動円滑化対策ということで、補助制度を設けている。
横浜市、川崎市の補助制度を活用しながら、さらにノンステップバスの導入を進めていきたいと思っている。
それから、職員に十分な研修を行えということであるが、これを図ることにより、バスのサービスというものが評価をされるということが一番だと思い、平成14年度に「運転者のための行動マニュアル」というのを作成し、乗務員教育の徹底を図っている。
また、主要なバス停には点字による行き先シールを貼る、あるいは点字の案内冊子を作って配布したが、点字だけで案内をしたら今度は駅の職員から、点字だけじゃ視覚障害者の方に案内できないというようなお話もあり、その次の年度に墨字を入れた主要駅の点字案内バス冊子をつくったというようなこともある。
それから、バスの停留所の改善ということだが、私どもで走行環境改善委員会というものもつくっており、その中でいろんなバス事業者から、道路管理者であるとか、あるいは交通管理者であるとか、そういったところに対する要望を年に1回吸い上げ、それぞれバス停の改善であるとか、あるいはターミナルの改善等について要望を出している。
なかなか一朝一夕にはいかないと思うが、関係機関との連携を密にして、バス停の改善に努めていきたい。
それから、バスの車内・車外の案内だが、乗務員教育の徹底という面から見れば、案内がされていないなら大変けしからん話だと、お叱りを受けて、大変申し訳ない。先般私どもは文書によって各バス事業者にこういう要望があったということで、徹底を図ったところである。
バスを取り巻く環境は大変厳しいが、最近の状況は、交通バリアフリー法あるいはNOx・PM法(ノックス・ピーエム法)でバスが使えなくなるとか、あるいは車両登録が7年経ったらその車が走れない、走れないならDPFをつけないといけない。DPFといっても100万円を超えるようなものもいろいろある。
そんなようなことでバス事業者は四苦八苦しながら、今サバイバルゲームをやっているような状況で、できる範囲のことは積極的に取り組んでいきたい。

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議題5 その他

(会長)
議題5のその他だが、これについてもお手元に資料5-1、5-2、それから6-1、6-2ということである。5-1については、時間の関係もあり、実施報告ということなので、後で見ていただければと思う。
関連して、タクシー関係の黄色の資料で「タクシーいろいろフェア」というものがお手元にあるかと思う。それについても、後ほど見ていただきたい。
資料の5-2について、簡単にご説明いただきたい。

(事務局)
カラーバリアフリー、これについては昨年度の推進協議会で若干お話をさせていただいたが、色覚障害者を含めて誰にも分かりやすい色使いをしていこうという取組みである。今年度行ったモニター調査は、県の3施設(小田原合同庁舎、総合療育相談センター、足柄上病院)において、案内表示等が色彩表現の視点からわかりやすいものとなっているかどうかということについて、色覚障害者に直接点検していただくというものである。
それぞれの調査結果の概要を簡単に説明させていただく。
まず小田原合同庁舎だが、全般的にはあまり色を使っていないが、強いて言うとすれば、一枚めくっていただくと写真1があるがその写真の丸の中に赤字で「現在地」という表示がある。赤は色覚障害者の方にとっては黒と同化して見えてしまうので、もし、この表示を目立たせるのために赤系の色を使うのであれば真っ赤ではなくて橙色を使うとよいとい助言をいただいた。
それから総合療育相談センターだが、写真2に見られるように多少のエリアを色分けしており、その上に黒文字で「何々室」という表示をしていたので色の区別がつかなくても支障が生じることはない。ただ、せっかくエリアを色分けするのなら、似たような色を使うのではなく、はっきりと区別できる色使いをしたほうが良いということと、色を使うのなら色名をどこかに記入したほうが良いのではないかという助言をいただいている。
三番目は足柄上病院。まず、写真の3は病院の案内板であるが1階から5階まで色を分けている。この案内板の色分けのとおり各階における壁のサインも色分けされている。色覚障害者の方にいただいた意見としては、階の色分けをする色の中で、見分けのしにくい色どうしがあるので区別のできる色にしてもらいたいということと、色を使うのであれば5階であれば黄色、4階であれば黄緑といったように色名を書いてもらえると間違いがなくなるので助かるという意見があった。
それから写真4は案内図を拡大したものであるが、黒丸で囲んだ部分の赤文字が見にくくなっている。茶色のバックの上に赤文字での表示は非常に分かりにくいという指摘があり、白く枠取りして表記するといった方法が考えられるということだった。
最後は写真5。これは診療科ごとの呼出し番号を表示する電光掲示板で、その診療科の色が青か緑かによって2階、3階を区別しているが、色がわからないと自分が2階に行くべきか3階に行くべきかが分からないので、診療科名の横に直接「2階」「3階」と表示するのが良いという意見をいただいた。
カラーバリアフリーはちょっとした心遣いで改善可能な部分が結構あるので、事業者の方にはこんなことも頭に入れながら案内表示を作っていただきたい。

(会長)
今後ともこういう検証と改善案をそれぞれの事業者に戻していくような仕組みを県の中でも考えていただければと思う。
もう一点、資料6-1で、これ石橋委員さんからのご意見が出ているが、これについて県の方からお願いします。

(事務局)
石橋委員さんから2点ほどご質問をいただいている。
エレベーターについては、資料6-2に付けているが、交通バリアフリー法の移動円滑化基準においては、規格としては内法が140センチメートル以上、奥行きが135センチメートル以上という基準があり、何故そういう規格になったかというと、資料6-2の裏側にあるが、手動車いすが内部で180度転回できる大きさである11人乗りという考えに基づき、横140センチメートルセンチ、奥行き135センチメートルという基準ができている。
それからもう一点、歩道の舗装だが、これは県の福祉のまちづくり条例にも透水性舗装というようなことで基準があるが、その基準に則り、原則的には歩道の舗装については水がしみ込むよう処理をしている。

(石橋委員)
県の整備ガイドブックの中で読み取れなかったもので、質問させていただいた。「以上」ということでは分かるが、「以上」とするのは結局大きさを決める基準をニーズ調査に基づいてするのか、何に基づいてこの大きさを決めるのか、先ほどもいろいろな工夫をしてつくっている駅もあるよというが、何を基準にしてかごの大きさを最大どこまでするのか。これを質問させていただいたのは、仮設でつけられているある私鉄の駅があり、このまま恒久的になるのかなと思って非常に危惧していたら仮設だったわけだが、車いす1台で介助者が二人いると、他はどなたも乗れない。
その時に使う方にとってみれば非常に肩身の狭い思いをするので、大きさをどうやって決めているのかと思って質問した。

(会長)
この資料のコピーにあるが、交通バリアフリー法の移動円滑化基準、あるいはガイドラインで一応最低限車いすの人が自分で行って乗れるという、そういうようなものがベースになっている。しかし、現実には先ほどのシニアカーの問題で、それからリクライニングつきの車椅子を使用されている方とか、いろんな方が出てきているので、そういう点では鉄道事業者が駅の利用状況に応じて、対応していかなければならないが、当面、エレベーターがないところに付けていこうということで進んでいる。若干不都合が生じているのではないかという感じがするが、これについて有川さん、何かコメントありますか。

(高橋(正人)委員(代理 有川貞久氏)
当社では基本的に11人乗りでやっている。
小田急さんは結構大きなのが、15人用とか18人用とかがあると記憶してるが、当社の場合なかなか狭い中でエレベーターを入れなければならないというのもあり、むやみに大きなものを入れると、今度はホーム上のお客様の安全に支障が出るので、この大きさでやってきている。

(会長)
これも少しずつ議論され、このガイドラインでも、15人乗りが望ましいと書いてあり、本当は15人、あるいはもっと大きい20人とか22人用とかに、少しずつ前進していかなければいけないという感じがする。
今日の議題は以上であるが、特に皆様方から、今日の議題につきまして何かご質問、あるいはご意見等あればお願いしたい。 それでは、これで終わりにしたい。
次回の予定は来年度前半ということで、また日程については事務局の方で調整しご通知申し上げる。
それではこれで平成16年度の第2回の推進協議会を終了させていただきたい。ありがとうございました。

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