平成14年度第1回 神奈川県福祉の街づくり推進協議会(議事録)

掲載日:2018年6月20日
 
  1. 日時:平成14年11月5日(火曜日) 13時30分~16時
  2. 場所:神奈川県中小企業センター 第2会議室
  3. 出席委員:29名(左記のうち代理出席4名)
    大原委員、鎌田委員、斉藤委員、高橋委員、小久保委員(代理)、河合委員、佐竹委員、平本委員、瀬戸委員、近藤委員、南委員(代理)、忽那委員、平山委員、縄委員、時津委員、山口委員、赤澤委員、牧野委員、薬師神委員、寺岡委員、浜本委員、高村委員、立松委員、青木委員(代理)、岩崎委員、柏木委員、高橋委員(代理)、堤委員、安室委員
  4. 議題等
    • 議題1 平成14年度福祉のまちづくり関連事業について
      1. 平成14年度福祉のまちづくり推進事業体系
      2. 神奈川県福祉の街づくり条例事前協議等の状況
      3. 福祉のまちづくり整備ガイドブック等の発行
      4. 「みんなのトイレマーク」の普及、啓発
    • 議題2 改正ハートビル法について
    • 議題3 交通機関のバリアフリーについて
      1. JR東日本におけるバリアフリーの取組状況
      2. バス協会におけるバリアフリーの取組状況
      3. タクシー協会におけるバリアフリーの取組状況
      4. 交通バリアフリー法基本構想の作成状況
    • 議題4 バリアフリーの普及啓発の取組について
      1. バリアフリー情報館の活動
      2. みなとみらいバリアフリー展2002
      3. 親子バリアフリー探検隊の実施状況
  5. 資料
    • 資料1-1 かながわ夢タウンニュース 12号
    • 資料1-2 神奈川県福祉の街づくり条例施行状況
    • 資料1-3 「福祉のまちづくり整備ガイドブック」の有償頒布等について
    • 資料2-1 神奈川県内のハートビル法認定建築物一覧
    •  
    • 資料2-2 高齢者、身体障害者等が円滑に利用できる特定建築物の建築促進に関する法律の一部を改正する法律について
    • 資料3-1 バス運転者のための行動マニュアル
    • 資料3-2 TAXI 2002
    • 資料3-3 バリアフリーの行動マニュアル
    • 資料3-4 県内における基本構想作成状況
    • 資料4-1 しーがるねっと 平成14年度
    • 資料4-2 みなとみらいバリアフリー展2002について
    • 参考資料 福祉のまちづくり整備ガイドブック(第2版)
    • 参考資料 神奈川県民児協だより(第75号)
  6. 決定事項 協議会会長等選任:会長 忽那誠介、副会長 高橋儀平
  7. 記録
    (1)あいさつ 安室委員(事務局代表;神奈川県地域福祉推進課長) 略
    (2)委員紹介(自己紹介) 略
    (3)会長及び副会長選任 略
    (忽那会長あいさつ)
    私は、シドニーオリンピックの年に横浜市内の建築関係の社長さん方と一緒にシドニーまでバリアフリーの勉強に行ってきた。シドニー市は、差別の撤廃を市の最大の方針として市政を進めている。その中でも私が一番感心したのは、バリアフリーの住宅に関することである。障害者の方が住宅をバリアフリーにすることは当たり前のことであるが、健常者の家に障害者の方々が自由に出入りし会話をすることが、差別の撤廃を大きく前進させることになるという考えから、健常者が自分の家をバリアフリーにしていくための補助がある。
    健常者の方々がバリアフリーを進めることで障害者の方々も一緒に差別なしに暮らしていけるよう施策を進めているという話に、私もいろいろな面で感動を覚えたところである。
    (高橋副会長あいさつ)
    会長はじめ委員の皆様方とご一緒に、神奈川県の福祉のまちづくりがさらに進むよう、私も微力ながら努力したい。よろしくお願いする。
  8. 議事
    議題1 平成14年度福祉のまちづくり関連事業

(忽那会長)
(1)平成14年度福祉のまちづくり推進事業と、(2)神奈川県福祉の街づくり条例事前協議等の状況について安室委員よりご発言をお願いする。

(安室委員)
(1)平成14年度福祉のまちづくり推進事業について
本県の街づくり条例も7年目を迎え、施行から14年3月までに、事前協議件数は5,000件を超えている。13年度は事前協議件数の約9割が条例の整備基準に適合しており、基準改正後、新しい基準の定着に力を入れることが今年度の大きな課題である。
福祉の街づくり条例の施行事業・啓発関連事業は、平成14年度福祉の街づくり推進事業の四つの柱立ての一つで、この協議会の運営をはじめ福祉のまちづくりの普及啓発に力を入れていきたい。
二つ目の大きな柱は、福祉のまちづくりモデル事業で、平成11年4月にオープンしたバリアフリー住宅展示場かながわ夢モデルタウンにおいて、その拠点となるバリアフリー情報館の運営や各種相談、セミナー等を開催している。また、福祉のまちづくり活動事業費補助ということで、伊勢原市に補助を行っている。伊勢原市では、市内のまちづくり懇話会が積極的な取組みをしおり、まちづくりの活動で第15回神奈川地域社会事業賞を受賞された。今年で10周年を迎え参加された市民は延べ1,000人を超えると聞いている。点検結果を市民提案として行政機関に提案し、まちづくりに活用されるといった取組みが評価されているとのことである。今日ご出席の地元産能大の斉藤委員がアドバイザーとして参加していると伺っている。また、伊勢原市では、当事業により8月にバリアフリーの点検活動も実施され、市民参加の中で実践的なまちづくりの取組みが始められているとのことである。
三点目の大きな柱は民間施設等整備事業。重度障害のある方が自宅を改造するための費用の補助や高齢者向け優良賃貸住宅に対する補助を行っている。また、民営鉄道の駅舎の障害者対応型エレベーター設置等に対する補助など。本年度は15の駅で整備予定。
四点目の県有施設等の整備事業については、高齢者、身体障害者の方向けの県営住宅の整備や道路の段差の改善、広幅員歩道の整備、音響信号機の設置など県土整備、警察本部等部局横断的に様々な所管で、様々な取組みをしている。
7月にハートビル法が改正されたが、今後は、このような法整備を踏まえながら、県、市町村、事業者、さらに県民それぞれ役割分担をする中で、お互いに連携を十分図って福祉のまちづくりを進めていきたい。
(2)神奈川県福祉の街づくり条例施行状況について
県福祉の街づくり条例では、不特定多数の方が利用する公共的施設のうち規則で定めるものについて、第16条に基づいて窓口での事前協議を義務付けている。平成14年4月から新しい規則を施行したため、協議対象が拡大している。例えば、医療施設では「病室を有する医療施設」に限定していたものが「すべてのもの」に、商業施設では、「500平米以上」を対象にしていたものが「200平米以上」に規模要件を下げ対象を拡大した。また、整備基準も、例えば、敷地内通路や主要な出入口の幅員、トイレの規定、エレベーターの設置対象施設の拡大等、より高い水準に改正した。
このため、改正の影響がどのくらいあるのか注目をしていた。資料は、7月31日現在で、4月より4ヶ月分のデータである。164件の協議終了件数に対し、遵守件数が141件、その割合が86パーセントで、今のところ昨年と同じような状況で推移している。なお、施行後4ヶ月のため、大規模な施設は整備が終了していないものが多く、完成検査には至っていないため終了件数に入っていないという実情がある。従って、今後時間をおいて、半年若しくは1年経過した中で、改正の実際の影響等をご報告できるものと思う。

(忽那会長)
この件について、何かご質問ご意見等があればご発言を。

(近藤委員)
条例施行状況の事前協議等の中の遵守率が、土木事務所と10市(特定行政庁)で差がかなり大きい。このあたりの理由、差がでている要因がわかれば簡単に教えていただきたい。

(事務局)
今回は4ヶ月分のデータで、特定行政庁については一定の協議件数があるが、土木事務所ではまだ協議の絶対数が少なく、ばらつきのある数が出ている。今後、1年分程度のデータでみてみたいと思っており、1年経っても差があるようであれば、その要因等を分析したい。

(大原委員)
13年度に関しては適合率となっているが、14年度は遵守率という言葉を使われた。使い方に区分があるのか教えていただきたい。

(安室委員)
条例第12条に、「公共的施設等の新築、新設、増築、改築、用途の変更、大規模の修繕又は大規模の模様替えをしようとする者は、整備基準を遵守しなければならない。」ただし、「整備基準を遵守する場合と同等以上に障害者等が安全かつ快適に利用することができる場合」又は「規模、構造、利用の目的、地形の状況等により整備基準を遵守することが困難である場合」にあっては、「この限りでない」という規定がある。
従前の適合率は、この12条の「規模、構造、利用の目的、地形の状況等により整備基準を遵守することが困難である場合」という後段部分を除き、人的な措置等で「整備基準が遵守する場合と同等以上」であれば「適合」という解釈を取っていた。今回使用した遵守率は、但書きを含め12条全体で捉えたもので、新たに設けたものである。

(大原委員)
適合率より遵守率の方が、数字的には、捉え方が緩くなったと考えていいか。

(安室委員)
そうなる、今回の遵守率の方が、従前の適合率を包含する形で広くなっている。

(鎌田委員)
12条但書きで人的対応を認めた場合、経営者が変わるなどで、それが後の運用で満たされなくなる可能性があるが、その辺について、県としてはどういうふうに考えているか。

(安室委員)
今回、遵守率の捉え方とは逆に、適合証の交付については厳しい取扱いとした。但書き後段の地形の状況等だけでなく、前段の人的対応についても適合証の交付対象からはずし、厳格に解釈をしている。従って、人的対応では適合証は交付されないが、事前協議における但書き適用についても、その辺の徹底を図らさせていただきたいと考えている。

(鎌田委員)
事前協議の時は徹底しても、その後そのような運営がされる保証はない。何年後かにもう一度見直すとか、チェックするとか、そういう取組がないと、最初だけ良ければ後はどうでもいいというような扱いをされる恐れがある。もう少しそうならない仕組みをお考えいただけると良いと思う。

(事務局)
窓口で事業者との協議を行っている担当者の会議を「条例運用調整会議」ということで年数回開催しているが、その中でも「人的対応がされているということで一応協議を終了しても、その後どうそれを担保いくのか」、「特に管理者が変わった場合どうなのか」など、何回か議題としてきている。会議では、「管理者が変わったら届け出てもらう」という案も議論されたが、今のところ条例や規則上の位置付けがないため、「当面、人的対応ということで協議終了した場合はくれぐれもその後も十分な対応をお願いする」という確認に留まっている段階である。ただ、既存施設対策としても、今後やはり課題としていかなければならないと認識している。

(忽那会長)
次に(3)「福祉のまちづくり整備ガイドブック」等の発行と(4)「みんなのトイレマーク」の普及、啓発について、安室委員からご発言をお願いする。

(安室委員)
(3)「福祉のまちづくり整備ガイドブック」
「福祉のまちづくり整備ガイドブック」については、すでに協議会のメンバーの方をはじめとして、市町村の条例の事前協議窓口また関係各課、都道府県、関係団体等に配布をしており、ご活用をいただいている。
要望があれば、民間事業所の方々にも普及・啓発の観点からお分けをしてきたが、今後、県政情報センターや一部の書店で販売させていただく。インターネットにも全内容を収録し、図面以外についてはテキスト形式でも掲載している。
(4)「みんなのトイレマーク」
「みんなのトイレ」とは、4月1日に施行した神奈川県の福祉の街づくり条例の新しい整備基準の1つでユニバーサルデザインの考え方を取り入れている。
「みんなのトイレ」は、手すり、洗面器、鏡などを適切に配置するほか、異性による介助の場合にも配慮し、男女共用ということで位置付けている。さらに、非常用呼び出しボタン、フラッシュベルなどの緊急通報装置、全身の写る鏡、それからオストメイト対応として汚物流しや温水の出る水洗装置、さらに乳幼児連れのお母様方に便利なベビーベット、ベビーチェア等を整備するなどを、望ましい水準ということで位置付けた。
この「みんなのトイレ」を表示するための推奨マークには標準用と望ましい水準用があり、今後、推奨マークということで無償で配布していく。
デザインは、神奈川県の鳥であるカモメをデザインし、神奈川県条例に基づくトイレであるということを表現させていただいた。男女のマークにより、男女双方が利用できるということを表現した。車椅子マークは国際シンボルマークであり、身体障害者用の設備を備えていることを表現し、さらにはオストメイトの方用に一般的に広く使われているマークを使うことでオストメイトの方用の設備を備えていること、赤ちゃんマークにより乳幼児用の設備を備えていることを表現し、さらに英語で外国人の方にもご趣旨がわかるよう配慮をした。

(忽那会長)
ガイドブックの監修者である、副会長の高橋委員にコメントをお願いする。

(高橋副会長)
ガイドブックでは、様々な身体の状況に対応し、いろいろな人たちが使うということを、できるだけ最初の章の段階で詳しく記載させていただいた。
3章には、整備の考え方、実際の手順、あるいはそれぞれ利用する方々の動作、寸法の考え方について整理している。これだけでは不十分な点も多々あるが、限られた頁の中で、このような記述をさせていただいた。
今回は、編集会議、それから事務局の方々、関係各部局の方々と協議させていただきながら作成したが、やはり大変難しい状況にあったということを痛感している。
一つは、ハートビル法の改正時期にぶつかってしまったということ。それから交通バリアフリー法についての、旅客ターミナルのガイドライン作りが進められていて、それらの情報を取り込まなければいけなかったこと。また、パブリックコメントで県民意見を公募した時点では、視覚障害者誘導用ブロックのJIS化が決まっていなかったことなど、様々な動きがあった。まだ国のほうのハートビル法の設計標準は刊行されていないが、それをいい意味で上回る形でガイドブック作りができたのではないかと思う。
もう一つ付け加えさせていただくと、ガイドブックがあるからといって、この寸法だけにとらわれないで、よりよい改善方向があれば、さらにそれぞれの方々がその知恵や技術的な側面でフォローしていただきながら整備を進めていっていただきたい。そのことがこのガイドブックを使う上で大変重要なポイントになる。

(忽那会長)
ただ今のコメントにつきまして、ご質問、ご意見等あればお願いする。

(斉藤委員)
実際に「みんなのトイレ」等を積極的に整備したり、このガイドブックを使ってもらうための普及啓発を今後どんな形で進めていくのかをお聞かせ願いたい。

(事務局)
条例の施行にあたっては普及啓発を第一に考えなければいけないと思い、普及用のパンフレットも作っている。このパンフレットは、関係団体、市町村、保健福祉事務所にもお配りしているが、そのほかイベント、シンポジウムなどの場でも配布している。
また、本日、「民事協だより」(発行;神奈川県民生委員児童委員協議会)が配られていると思うが、この中でもみんなのトイレマークの紹介を行っていただいている。このように各事業者の団体の機関紙等でも取り上げていただくなど、いろいろな場面で条例改正の主旨や基準の内容をご紹介いただいているところである。

(鎌田委員)
国の方でも基準作りが進んでいて、ここに盛り込まれた内容が古くなってしまうことが考えられるが、そういったもののバージョンアップはどう考えているか。条例そのものを見直すことは少しロングスパンで考えられるが、細かな表現、国の基準との整合性は少しずつ補足していく必要があると思われる。そういった面のフォローはどう考えているか。

(事務局)
二点考えている。一つは、整備基準の解説レベルでの問題。例えば典型的なのは視覚障害者の方の音声誘導システム。赤外線、電波、磁気方式という三つの方式を載せているが、技術開発等により今後新しくいろいろなものが紹介されてくれば、解説等の加筆等も行っていく。
もう一点は、少し大きなお話になるが、ハートビル法改正に伴い「利用円滑化基準」という新たな基準が義務化されたことに伴う対応である。この「利用円滑化基準」と、県条例施行規則の「整備基準」の整合性については、政令等が出た段階で至急検討しなければならないと思っている。これについては、施行規則のレベルでの整合性を図り、ガイドブックの追補版のようなものを出す必要が出てくることもあると考えている。

(大原委員)
こんなこともお考えいただければどうか。ガイドブックをWebサイトで一冊分丸ごとダウンロードできるということだけなら、本を手元で印刷するのに便利ということだけになる。折角インターネットのWebサイトにこれを公開するなら、各項目ごとに様々な参加の仕組みを作っておくということが必要ではないか。つまり、利用者からこの部分に関してはもっと変えて欲しいというような要求ができるように、それぞれの項目、それぞれの内容に関して、意見をいただく仕組みを作っていく。いろいろな人が参加できる形になることがインターネットに載せる最大のメリットではないかと思うので、ご検討いただければと思う。

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議題2 改正ハートビル法について

(忽那会長)
それでは議題2の「改正ハートビル法について」に移りたい。川島技幹よりご発言をお願いする。

(川島技幹(高橋委員代理)
いわゆる「ハートビル法」の一部改正についてである。ご存知かと思うが、平成14年の7月12日に公布がされている。
法律の改正状況について簡単にご説明させていただく。
一つは「特定建築物」についてである。従来の「ハートビル法」にも規定されていたが、それに用途が追加された。現行用途プラス学校、事務所、共同住宅、老人ホーム等が追加され、対象が拡大する。
二番目は、「特別特定建築物」が新たに定義され、「利用円滑化基準」への適合義務が創設されたことである。「特別特定建築物」はデパート、劇場、ホテルや老人ホーム。従来は努力義務だったが、これらの用途である程度の規模のものについては建築の確認申請のときに一緒に審査されるシステムになる。地方公共団体が条例により必要な制限を付加することができるということも、今回新たに盛り込まれた。
三番目として、従来、修繕とか模様替えが対象になっていなかったが、特定施設の修繕又は模様替えの場合も努力義務の対象へ追加となった。この努力義務については、全ての特定建築物が対象となる。
四番目は認定建築物に対する支援措置の拡大。認定建築物は、利用円滑化誘導基準という利用円滑化基準よりさらに高い基準に適合したもので、これについては容積率の緩和が一部図られることになる。また、認定建築物は「これは認定された建築物である」ことを表示することができるということと、それ以外の場合は、認定建築物と紛らわしい表示をしてはいけないということが、新たに盛り込まれた。
五番目は、県の権限の委譲。従来は、県あるいは政令指定都市の事務だったが、これが建築主事を置く市町村又は特別区の長に委譲された。神奈川県の場合は県を含めて13の建築主事を置く機関が行う事務として位置付けられた。
また、資料2の1は、従来の「ハートビル法」で認定した建築物の一覧である。基礎的基準よりもグレードの高い基準に適合している認定建築物で県のホームページにも載せている。

(高橋副会長)
少し補足したい。地方公共団体では福祉の街づくり条例を施行しているが、その中で適合率がなかなか進まない、あるいはハートビル法の認定建築物の整備が実際には思ったほど進行していない。それから適切な設計のための情報が事業主のところに回っていない。そういった状況で、交通バリアフリー法の義務化も視野に入れながら「ハートビル法」の改正に入っていったわけで、大変重要なのは、特定行政庁がその許認可権を持ち、実際の実務を動かすということである。このため、いままでの「ハートビル法」にはないような措置を取り込み、ある面では判断を地方に委ねていくということになっている。例えば、市町村が付加的な条例を「ハートビル法」に基づいて作ることが可能となった。そうすると、県の福祉の街づくり条例と、そうしたハートビル法の付加的条例の関係をどうするかということも今後の課題となる。
また神奈川県では、福祉の街づくり条例施行規則が今回改正されたが、改正された県条例施行規則とハートビル法の付加的な条例を抱き合わせにやるか、別個にやるかということが問題になってくる。今後、県の中でも十分検討していただきたいと思っている。

(忽那会長)
それではここで、休憩を。
 

議題3 交通機関のバリアフリーについて

(忽那会長)
次は議題3の「交通機関のバリアフリーについて」について。
1番目「JRにおけるバリアフリーの取組状況」を山口委員、2番目「バス協会におけるバリアフリーの取組状況」を赤澤委員、3番目「タクシー協会におけるバリアフリーの取組状況」を牧野委員、4番目の「交通バリアフリー法基本構想の作成状況」を堤委員からお願いする。

(山口委員)
(1)「JRにおけるバリアフリーの取組状況」
JR東日本は、約1,700駅を持っており、それを12支社に分け、横浜支社は、主に神奈川県全域と一部東京と静岡県のエリアを持っている。大半が神奈川県の駅で、その中に全部で107駅ある。
国のバリアフリー法の基本方針では、1日の乗降人員5,000人以上、段差5メートル以上について、エレベーターなどの整備をしなさいという基準になっている。この方針の対象となるのは、JR東日本全部で約390駅、横浜支社管内では、全107駅のうち56駅が対象になる。
JR東日本では、2010年に100パーセントの目標を立てているが、2010年といわず2005年には、50パーセントから60パーセントの整備をしていこうということで進めている。そのために、自治体からの補助等もいただきながら、整備していこうということで、いろいろなところでお話をさせていただいている。
現在、横浜支社エリアの107駅のうち36駅で、エスカレーター84基、エレベーターが25基整備されている。当社としてはエスカレーター上下で2基、エレベーターの1基を基本として、整備を進めていく方針である。
14年度、エスカレーター、エレベーターの整備は、9駅を行う。整備内容は、エスカレーター15基、エレベーター10基で今年度開業させる。駅名は武蔵小杉、成瀬、渕野辺、根岸、辻堂、二宮、小田原、湯河原、熱海。
次に駅のトイレについて。新設であれば色々な設備を付けることが可能だが、改良の場合は非常に難しい技術的な問題もある。違った場所にトイレをもう一度作り直さなければならないという場合もある。新しい物を作る場合には、オストメイト対応のトイレ、できれば「望ましい水準」のマークがいただけるように努力している。ただし、万能にするためには一定以上の面積が必要で、どうしてもできない場合には標準的なトイレになる。
また、バリアフリー法の中にある鉄道事業者への義務付け、努力義務とされている事項以外に、自治体が重点整備地域を定めて、進めていく方法がある。これについても自治体と一緒に取り組んでいる。視覚障害者誘導用ブロック、車椅子で利用できる券売機や、眼の不自由な方のための点字付きのもの、それから音声案内などいろいろなものの整備、開発を順次進めている。

(忽那会長)
次に、赤澤委員。

(赤澤委員)
(2)「バス協会におけるバリアフリーの取組状況」
私どもバス協会では、「誰もが使える交通機関を求める神奈川実行委員会」と平成10年の10月から年1回の懇談会を持っており、「財団法人神奈川県身体障害者連合会」とは平成11年12月から今までに2回の懇談会をもっている。
障害者団体とのお話の中では、「ノンステップバスを積極的に導入してください」「始発から最終までノンステップバスを運行してください」「スロープ付きのノンステップバスであることがわかる時刻表にしてください」「バス停には点字ブロックを設置してください」「バス停に音声案内を設置してください」「十分な運転者教育をして下さい」などの話があった。最近の要望の中には「シニアカーを乗せてください」というような要望もでているが、基本的に事業者対応ということになる。様々な要望に対しては、できる限り、順次やってきている。
それから、バス協会独自の取組みとして、マニュアル「人にやさしいこころのバリアフリーバスをめざして」を1万5,000部作り、バス事業者全ての者、それから行政機関、障害者団体、全国のバス協会にも配布した。
点字バス乗り場案内冊子も作った。主要駅ということで、平成13年度は横浜、川崎、上大岡、新横浜、平塚、青葉台と、これら6駅の合本版。ただし、今申し上げた点字案内冊子というのは、点字だけの案内であったため、横浜駅の職員から「視覚障害者の方はいいが、案内する方がこれでは全然案内しようがない」とクレームがつき、平成14年度は横浜駅と6駅の合本版については点字表記をした上で、漢字による墨字表記をしたものを発刊した。
「バス停に点字による行き先案内シールを貼ってください」という話もあり、平成13年度は、鶴見駅、新横浜駅、上大岡、青葉台、日吉、新百合ヶ丘、二俣川、平塚など、いわゆるターミナルのバス停に点字表記をした。
また、車椅子というのは非常に重く、乗っていただく時にご苦労するわけで、そうしたことを啓発するためのポスターを作った。その第2弾として、視覚障害者やお年寄りへの対応ということでポスターを作った。さらに14年度は、障害者の方々に対応する際に、車椅子の方に一人で対応するのは非常に困難で、どうしてもお客様のご協力を得られないとバスに乗せられないという実態もあるため、このことを啓発するためのポスターを作った。
神奈川県のバスは全体で約5,100両あるが、そのうち平成13年度末ではノンステップバスが223両、全体の4.4パーセント、スロープ盤付き低昇バスは537両、リフト付きバスが26両ある。それから平成14年度もノンステップバスが124両、スロープ盤付き低昇バス260両、リフト付きバス4両を導入する予定。
すでに交通バリアフリー法で、バス車両は、平成22年までにバス総車両数の20パーセントから25パーセントをノンステップバスとするという移動円滑化の促進に関する基本方針が出ている。いずれにしても、この時期までに20、25パーセントを超える台数が導入されると思う。
資料のパンフレット「人にやさしいこころのバリアフリーバスをめざして」をお開きいただきたい。要は「乗務員教育をしっかりやればそれに勝るサービスはない」ということである。まずはじめに、「移動が困難な方々ってどんな方なんだろう」ということで、車椅子利用者、視覚、聴覚、知的障害者、高齢者、妊産婦、こういう方々に対する時のマナーを4ページ以降に紹介させていただいた。
また、シニアカーへの対応ということも載せようとは考えたが、車椅子に比べてシニアカーというのは相当大きいので、道路を走るバスに乗せるのはちょっと、ということもあった。ただ、基本的には乗せていいわけで、各自事業主の判断にお任せしている。
補助犬法もできたということを、乗車を断りすることはできないということで、各バス会社、各営業所全部にポスターを配布し徹底している。

(忽那会長)
続きまして牧野委員。

(牧野委員)
(3)「タクシー協会におけるバリアフリーの取組状況」
現在、神奈川県ではハイヤー、タクシーで年間、1億4,000万人を輸送している。
ハイヤー、タクシーの輸送は公共交通機関全体の9.7パーセントを担っている。
県内の総車両台数は平成14年3月31日現在で1万2,777両。
タクシー会社は中小企業で、車両にお金をかけるのは難しいが、最近高齢者をはじめいろいろな方々にタクシーを使っていただくため、様々な車両を入れている。
後ろの座席が外側に出て乗りやすいような車両、車椅子がそのまま後から乗せられるタクシー、それからワゴン型のタクシーを導入している会社もある。実際に、まだ数的には少ないが、9月現在、県内で156両が稼動している。
県内のタクシーの乗務員は平成14年3月末で21,576人、うち女性乗務員が605人。
最近、介護タクシーということで、ヘルパーの資格を持った乗務員が乗務しており、現在418名が資格を持って介護タクシーとして稼動している。その他、今、全国でケア輸送ということで、特別な研修を受けた乗務員に対し四葉マークをつけた車が走ることとなっている。東京では既に走っているが、神奈川県では今研修中で、研修が終了するとこの四葉マークのステッカーを貼ったタクシーが走り出すことになっている。
平成11年の12月には、タクシー乗務員のために、「バリアフリーの行動マニュアル」というリーフレットを作り、乗務員の研修会等に活用している。また13年の春頃にビデオを作成し、それも各社、それから全国のタクシー協会に配布し、乗務員の研修に実際に使用している。
13年度には協会で車椅子を6台購入し、神奈川県内に6支部あるが、各支部に車椅子を貸与し、各社で乗務員の研修の時に実際に乗ってみて、他の乗員がそれを手伝いタクシー車両に乗せるというようなことも行っている。

(忽那会長)
続きまして堤委員。

(堤委員)
(4)「交通バリアフリー法基本構想の作成状況」
交通バリアフリー法の概略についてご説明させていただく。この交通バリアフリー法、「高齢者、身体障害者等の公共交通機関を利用した移動の円滑化の促進に関する法律」は、平成12年5月に成立、11月から施行している。
法律では、まず基本方針として、国ではバリアフリー化の意義や達成目標、事業者や自治体の役割などを定め、事業者、国、地方公共団体が協力してバリアフリーの促進を図ることとしている。
その推進に当たり、大きく分けて2つの柱がある。まず一点目。ただいま鉄道事業者あるいはバス事業者の各委員から、取組みについてご紹介いただいたが、公共交通事業者が講ずべき処置ということで、公共交通事業者に対してバリアフリー化への取組みが義務付けられている。もう一点は、重点整備地区におけるバリアフリー化の重点的、立体的な推進で、バリアフリーの整備が特に必要な駅及び周辺地区について、市町村が基本構想を作成し、それに基づき関係者が重点的、立体的に整備を進めていくということである。
次に、県内における基本構想の作成状況についてである。まず、これまで相模原市、秦野市、藤沢市において、基本構想が作成されている。また、関係者、利用者の方々を交えた協議会組織を設置して、作成作業に入っている市町村が小田原市など4市町、さらには横浜市、川崎市をはじめとして多くの市町村で作成が予定されている。
こうした市町村の取組みに対し、県としては、市町村への積極的な協力や、道路や交通安全施設など県自らが管理者としてバリアフリー化事業を実施するなど、交通バリアフリー法の取組みが円滑に進むよう取り組んでいる。例えば、県庁内部においては福祉部局、道路部局あるいは県警本部、これらの関係部局で連携した対応をしていこうということで連絡体制を作っている。さらには14年の4月から、県内全市町村の交通バリアフリー法の担当者と、県の関係部局、警察本部、さらには国土交通省、関東運輸局にもご参加いただき、交通バリアフリー法行政連絡会というものを開催し、情報提供、意見交換などを行っている。

(忽那会長)
ただいまの件、何かご質問、ご意見等あればお願いしたい。

(平本委員)
基本構想の作成状況の中で、資料の中では鎌倉市が「協議会等を設置し、既に作成開始済み」になっているが、その鎌倉が「15年度中に作成に着手する予定」にも出ている。これはどういうことなのか。

(堤委員)
鎌倉市では準備段階から協議会を作り、これからいろいろな意見を踏まえながら、平成15年度に作成に着手するとこういうことである。
小田原市、厚木市、藤野町は、準備は既に済み、14年度中に作成される予定と聞いている。

(忽那会長)
他にご意見、ご質問は。

(鎌田委員)
国のほうも、バリアフリー法は一度決めたらそれっきりというわけでなく、中身の見直しをしていくということで、2005年の見直しに向けての作業や、現状でいろいろ問題点があるものを検討していくようなことをやっている。
先ほどのご説明で出たシニアカー、ご高齢の方がよく使うスクータータイプものを公共交通機関にお乗せするべきか否かについては、結構問題になっていて検討が始まったところである。
背景としては、障害者手帳をお持ちの方が福祉用具として、ああいうハンドル型のスクーターを支給された例もある。そのため、「あれは福祉用具で、公共交通機関もそれなりの対応をしないといけない」というのが、東京都の見解である。
JRは反対していて、乗せない方向でいま動いているが、実際問題として、「持ち手がない」「固定ができない」などいろいろな問題があり、どう対応したらいいか議論が始まったところである。
スクーター型の一番の問題は、「回転半径が大きいので、バスなどで決められた固定スペースにうまく入らない」「フックがないので固定ができない」「バスが急ブレーキをかけたときに動いてしまう」といった問題点があることである。
結論はまだ見えてないが、ご高齢の方がそういったものを使うことも増えてくるため、「それなりの対応が必要だ」ということで、検討しているところである。
鉄道関係では、視覚障害者のホームからの転落を防止するためのホームドアをもっと推進させられないか、という議論がなされている。
スロープ付きのバス、ノンステップバス、ワンステップバスで車椅子でも乗れるような車、先ほどのご説明で、15、6年で全部置き換えということだが、実際問題としては、東京、神奈川県をはじめ大都市では、排気ガス対策でバスの寿命が12年を超えて使用できないことになるので、実際には2002年ぐらいまでには100パーセント車椅子対応になるのではないかと見込まれている。
ノンステップバスの比率も、あるパーセンテージが示されているが、現在、国土交通省自動車交通局で、ノンステップバスの標準化を検討している。標準化をして価格を安くし、2005年の見直しの時には「バスはバスノンステップバスに限る」というようなことにできるかどうか、というところがいま議論をしているところである。
そのほか、バリアフリー法の2000年のもので規制がかかっていないタクシーや、スペシャルトランスポートサービスをどうしようかということで、技術的な対応、補助のシステムを含めて、運用面の検討が始まっているところである。
ハートビル法の見直しもそうだが、徐々に基準が見直されて、バリアフリーあるいはノーマライゼーションに向けた取組みがどんどん進化し、境界条件が変わりつつある。そうした中で、整備を進めていかないといけない。県の方でも補助を始めとしてそれを検討する、あるいはフォローするスタッフを配置するなど、全体としてバリアフリーが推進されていくような方向に是非配慮していただきたい。

(忽那会長)
県のほうから、ただいまの要望についてご意見をお願いしたい。

(安室委員)
「全体としてバリアフリーが推進されていく方向」というお話があったが、県では、それぞれ所管が、例えば交通バリアフリー法、ハートビル法が県土整備部、街づくり条例が地域福祉推進課、駅舎のエレベータ等の整備補助が障害福祉課などで、縦系列の中で対応している部分もある。それだけに庁内の連携が必要で、非常にその部分が大切になってきているという認識を持っている。今後、バリアフリーに向け全体が効果的に進んでいくよう連繋を十分図ってまいりたいと考えている。

(鎌田委員)
基本構想作成に関しては、全国的にその担当する部署が多く、まとまりが取れないという悩みがある。よくコンサルタントが取りまとめをするが、コンサルタントに交通バリアフリーに関してよくわかっている人が少ないという問題がある。取りまとめをする学識者や大学の先生もそんなに多くない。大学の先生も、交通関係の専門家がいいのか、土木関係の専門の先生がいいのか、あるいは福祉関係の専門の先生がいいのか、それぞれ違った取組みがなされているので、どちらがいいということはないものの、両方知っている方が増えないといけないという話もある。
基本構想作成に関するマニュアル的な本もあるので、参考にしながらそれぞれ取り組んでいただきたい。
協議会を作る際に、当事者参加ということで、たいていは視覚障害の方と、肢体不自由で車椅子の方が多いが、内部障害、知的障害などいろいろな障害の方の意見も十分反映されるように是非取組みをしていただきたい。

(堤委員)
全国的な関連で申し上げると、神奈川県内では3市で基本構想を作成済みだが、8月までの情報だと全国で30の市町村で基本構想が作成されている。
協議会の中でいろいろな障害者の方の意見を反映するということで、基本的には視覚それから聴覚といろいろな障害者の方が、どこの分野でも参画いただき貴重なご意見をいただいている。協議会の中では、さらにそういうものを含めて、市町村の方と連繋をとってやっていきたい。

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議題4 バリアフリーの普及啓発の取組について

(忽那会長)
それでは最後の議題、第4「バリアフリーの普及啓発の取組みについて」について瀬戸委員よりお願いする。

(瀬戸委員)
(1)「バリアフリーの情報館の活動」
バリアフリー情報館の運営は、県の受託事業という位置付けで、平成11年から5年間のプロジェクトである。情報館では、研修事業、相談事業、情報提供事業、地域支援事業の四つの分野で事業を行っており、研修では主に事業者向けの研修を行っている。
来館者は、延べ7万人を超え、団体の見学数は382件である。
(2)「みなとみらいバリアフリー展2002」
この事業の主旨は、高齢者、障害者に住みやすいまちづくり、それからバリアフリーの普及ということから、いくつかのイベントを行っている。これらのイベントは、「日本ケアマネジメント学会の公開シンポジウム」それから「神奈川県介護支援専門員協会の研究大会」、この二つの大会とジョイントして展開しており、具体的には、福祉用具展や、バリアフリー探検隊、ならびに福祉住環境セミナー、コンサートなどである。
このようなイベントを実施した理由には、介護保険がスタートし、重要な役割を担っている介護支援専門員の方々の質の向上ということが一つあげられている。そういったケアマネージャーの方に福祉の住環境整備についても、理解を深めていただく必要があることから、このような企画を実施した。
学会と協会の研究大会、この二つについては、3日に学会主催のシンポジウムを開催し、4日には、記念鼎談として川崎の阿部市長、そして宮城県の浅野史郎知事にご登壇いただきディスカッションをしていただいた。
振興会で直接実施したのは福祉用具展で、この福祉用具展についてはイベントの会場周辺で実施し、また、みなとみらい地区で「バリアフリー探検隊」というものも行った。
福祉の住環境セミナーについては、介護保険での住宅改修について、非常に件数を多く手がけられている(株)高齢者住環境研究所代表取締役の溝口先生よりケアマネージャーや市民の方にノウハウをご提供いただくというねらいから、これからどのように住宅を改修して住み良い環境を作っていくかという視点で話をしてもらった。

(忽那会長)
斉藤委員も、この親子バリアフリー探検隊の企画に参加されたと伺っているが。

(斉藤委員)
(3)「親子バリアフリー探検隊の実施状況」
「バリアフリー探検隊」は、11月3日と4日に行った。
基本的には、子どもと親が一緒になって車椅子に試乗してまちに出て、まちのバリアあるいは移動の状況を体験してもらうものである。しかし、子どもたちが単純に車椅子に乗ってまちへ出るだけではなく、特に高齢者、障害者と同じグループに入り、話し合いをし、問題を共有しながらまちを見て歩いてもらった。
また、ただ単に見て回るということではなく、事前に発見あるいは点検の内容を指示し、それに従ってそれぞれの印象をまとめて持ち帰っていただいた。
子どもたちがバリアや段差を身をもって体験し、その結果を点検後のワークショップの中でいろいろ意見発表していたのが印象に残っている。

(忽那会長)
それではここで、第5その他に入るが、何か事務局からあればお願いする。

(事務局)
事務局から2つほどご提案とお願いをする。
ご提案は、本協議会の公開についてである。ユニバーサルデザインといった考え方も定着してきているように、福祉のまちづくりは特定の方のためのまちづくりではなく、県民誰にとっても必要なまちづくりである。そうした意味から、県民の声を聞きながらいろいろまちづくりを進めていかなければならないと考えており、ついては、この協議会についても公募委員による参加を考えてはどうか。また、様々な移動の制約、利用の制約のある方のご意見をお聞きするため、例えばオストメイトの方や視覚障害者の方など、ゲストとして出席をお願いすることもあっていいのではないか。議事録や議事そのものの公開も含め、協議会の運営をよりオープンにしていくことを課題として考えているので、今後、よろしくお願いしたい。
次に、障害者団体からの要望を、この場をかりてお伝えしたい。要望はホテル・旅館の関係である。昨今、ホテル・旅館等についてもバリアフリーが進んで、障害者の方も使いやすくなり助かっているとのことであるが、どうしても一室や二室しかバリアフリーの仕様になっていない。このため、全国大会など多くの方々が遠くから集まるような場合に、部屋の確保で苦労している。ツインルームであればなんとかなるが、車椅子で利用できるシングルルームはほとんどない。これからは車椅子の方でも一人で旅行する機会が増えてくるので、シングルルームへの配慮もお願いできればありがたいということであった。
また、「風呂場やトイレを広くせよ」というのはなかなか難しいが、エレベーターや客室の点字表示などから取組みを進めて欲しいという話もあった。さらに、視覚障害者の団体からは、まだまだ視覚障害者用の誘導ブロックの上の放置自転車や違法駐車がなくならず、また、歩道に飛び出している商店街の荷物、看板等にぶつかったり、杖を折ったりしている。是非、こういうことにご理解をいただきたいというお話があったので、紹介する。今後いろいろご工夫いただけたらありがたい。以上。

(忽那会長)
今の件について何か質問、意見があればご発言をお願いする。
以上で平成14年度第1回神奈川県福祉の街づくり推進協議会を終わりとする。

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