更新日:2023年12月27日

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第11回県民会議(審議結果)

第11回神奈川県バリアフリー街づくり推進県民会議の結果です

様式3

次の審議会等を下記のとおり開催した。

 
審議会等名称 第11回神奈川県バリアフリー街づくり推進県民会議
開催日時

平成28年3月28日(月曜日)10時00分から12時00分まで

開催場所 波止場会館4階 大会議室
出席者

会田辰三郎、石川永子、今井朝子、小澤茂、金子修司、河原雅浩、斉藤進、酒井英典、新立利也、鈴木孝幸、高橋一秀(野地郁年代理出席)、滝澤広明、塚田操六、藤解和尚、野口富美子、山口拓、山崎利通、吉富多美、若林伸二
(敬称略、50音順)

当日配布資料

資料1 バリアフリーフェスタかながわ2015結果報告書 PDF版[PDFファイル/2.43MB]テキスト版[その他のファイル/32KB]

資料2 提案内容の実践及び先進事例について Word版[Wordファイル/202KB]テキスト版[その他のファイル/32KB]

資料3 第2回モニタリング結果報告書 Word版[Wordファイル/24KB]テキスト版[その他のファイル/3KB]

参考資料 モニタリング実施要領 Word版[Wordファイル/23KB]テキスト版[その他のファイル/3KB]

次回開催予定日 平成28年9月
下欄に掲載するもの
  • 議事録全文
要約した理由  
審議(会議)結果

(事務局)

ただいまから、第11回神奈川県バリアフリー街づくり推進県民会議を開会いたします。私は、本日の進行を担当させていただきます、神奈川県地域福祉課の宮下でございます。どうぞよろしくお願いいたします。はじめに、県を代表いたしまして、地域福祉課長の松岡から御挨拶申し上げます。

 

(松岡課長) 

地域福祉課長の松岡でございます。本日は、お忙しい中、「第11回神奈川県バリアフリー街づくり推進県民会議」に御出席いただき、誠にありがとうございます。

この県民会議も第三期に入りまして、早1年余りが経過しました。県民会議の取組みの中でも、一昨年度より始まりました「バリアフリーフェスタかながわ」が、平成25年度から3回にわたって盛況のうちに開催されたことは、大きな成果であり、バリアフリーの街づくりに向けた県民会議の取組みが、目に見える形で進んでいることの現れでもあると実感しております。

フェスタの開催にあたりましては、斉藤先生をはじめ、お集まりの県民会議の構成団体の方々等による実行委員会を通じて、様々な企画やアイデアを出していただいただけでなく、会場や景品の提供等、様々な御協力をいただきましたことは、事務局である県といたしましても誠にうれしい限りでございます。改めて、委員の皆様方にお礼申し上げます。

本日の会議次第によりますと、後程、今後のフェスタについて議論が交わされることになっておりますが、どうぞよろしくお願いいたします。

来月からは、三期目としての県民会議が2年目に入りますが、県といたしましては、これまで皆様方と一体となって取り組んでまいりました、バリアフリーの街づくりの実践の流れを止めることなく、さらに、東京オリンピック・パラリンピックを見据え、実践する県民会議として、皆様方には、より積極的に行動してくださいますよう、よろしくお願いいたします。

本日の会議では、バリアフリーフェスタの結果報告や各団体の取組内容の検証、モニタリングなど、盛りだくさんですが、この会議は構成団体が活発に意見を交換し、施策を前に進める場ですので、忌憚のない建設的な御意見、御議論をいただければと考えておりますので、どうぞよろしくお願いいたします。

 

(事務局)

まず、今回の県民会議から2名の委員の交代がありましたので御紹介させていただきます。公益社団法人神奈川県聴覚障害者協会の櫻井委員に代わりまして、河原委員、日本チェーンストア協会関東支部の宮川委員に代わりまして、新立(しんだて)委員です。

本日の出席者は、出席者名簿のとおりです。委員の出席者数は19名となっており、神奈川県バリアフリー街づくり推進県民会議設置要綱第5条第2項で定める定足数に達しておりますので、本日の会議は有効に成立しております。

本日は、委員の代理として、1名の方に御出席いただいております。社会福祉法人神奈川県社会福祉協議会の野地委員に代わりまして、高橋様でございます。

また、公益社団法人商連かながわの石川委員、横浜国立大学大学院都市イノベーション研究院の大原委員、神奈川県飲食業生活衛生同業組合の国島委員、公益財団法人神奈川県身体障害者連合会の西川委員は御欠席です。

本日は、オブザーバーとして、横浜市健康福祉局地域福祉保健部福祉保健課福祉保健センター担当課長の鈴木様、川崎市まちづくり局総務部企画課の沼尻様に御出席いただいております。

次に、前列の事務局を紹介させていただきます。名簿順になりますが、松岡地域福祉課長、依田建築指導課長でございます。

県民会議の事務局は、地域福祉課及び建築指導課の両課で担当させていただいております。

続きまして、本日の配付資料の御確認をお願いします。次第、出席者名簿、座席表、資料1、資料2、資料3、以上、6点でございます。不足等ございませんでしょうか。

なお、本日は各委員の前にマイクが置いておりますが、会議録を効率的に作成するための録音機器でございます。御承知おきください。委員の皆様に操作していただく必要はございませんので、よろしくお願いいたします。それでは、ここからの進行は、斉藤座長にお願いいたします。

 

(斉藤座長)

皆さん、おはようございます。

これから第11回の神奈川県バリアフリー街づくり推進県民会議を始めていきたいと思います。それでは、議事を進めてまいります。まずは、次第をご覧いただきたいと思います。今日の主な議題は3つございます。

1つめはバリアフリーフェスタかながわ2015の総括と、次回フェスタについてです。

2つめは提案内容の実践及び先進事例についてということで、各団体が取り組んでいる先進的な取組事例について、の情報交流をしていきたいと思います。

3つめに、モニタリングについてということで、モニタリングを行った結果報告を行いたいと思っております。

この順番に議事を進めていきますのでよろしくお願いいたします。議事に入る前に先程、代理の方のご紹介がございました。委員本人の代理ということですので、発言権を付与していきたいと思いますが、ご異議ございませんでしょうか。

 

(異議なし)

 

(斉藤座長)

御異議がないということですので、発言権を代理の方に付与することとします。

それでは、議題の(1)バリアフリーフェスタかながわ2015の総括について、私から簡単に報告させていただいて、足りないところは事務局の方で補足していただければと思います。資料1をご覧ください。

バリアフリーフェスタかながわ2015結果報告書ということで、表紙をお開きください。目次があります。バリアフリーフェスタかながわ2015年の趣旨ということで、目的から始まっております。具体的には、当日はアンケートを来場者と参加団体からいただき、それを評価としてまとめております。それらを踏まえて、今後の実施にあたっての課題ということでまとめております。

基本的にはフェスタを継続していくということを前提に、こういった課題をどのように改善していくかということだと思います。まずは、概略ということで、1ページをご覧いただきたいと思います。

バリアフリーフェスタかながわの目的は、バリアフリーの街を具体的に各団体それぞれの取組みを通して体験してもらい、バリアフリーの街づくりに対する意識を県民に深めていただくということです。これが一番大きなテーマになります。

今回は、平成27年11月8日(日曜日)11時30分から16時30分まで、相模原市橋本駅の近くのアリオ橋本で実施いたしました。

内容としては、県民会議構成団体を含む13団体が11コーナーを企画・運営していただきました。それから、参加者、特に子ども向けにスタンプラリーを実施しました。気軽に子供たちが参加して、体験して学び、知ってもらう仕組みを行っております。2ページ目には、コーナー参加者数が2,054名で、スタンプラリー参加者が322名という記載があります。

次に、参加者のアンケートということで、体験を通して、どのコーナーがよかったか参加者がどんな感想を持ったかということが、3ページから5ページに記載があります。

概ね、参加者の評価は、「良かった」あるいは、「バリアフリーに関する興味をもった」ということで表れていると思います。6ページをご覧いただきたいのですが、今回のフェスタをどうやって知ったか、これはいつも大きな話題になるのですが、事前に配布したチラシはなかなか活用されることは少なく、会場に来て初めて知ったという方が多いという現状があります。いかにして、このフェスタをより多く有効に事前に知らせていくことかということが課題だと思います。

6ページ7ページにかけては、細かい具体的な記述がありますが、今までなかなかバリアフリーに接する機会が少なかった、しかし、ここで体験して知ることによって、関心・興味、「気づき」というのでしょうか。そういうものが高まったということが、全体を通して述べられています。

11ページに「メッセージの木」の報告があります。これは酒井委員のご提案で、自由に子供たちに大きな模造紙に自分の気持ちを書いてもらうという新しい取組みでした。なかなか面白い取組みで、全体的に華やかな雰囲気に包まれたということがありました。

12ページから13ページにかけては、実行委員会構成団体のアンケート結果になります。それぞれのコーナーの参加人数や各団体がフェスタ参加にあたってどのような目標をもってそれぞれ運営をしたかということがまとめられております。14ページに、そういったことが伝えることができたかどうかということで、8割の団体で伝えることができたということです。

16ページ、17ページご覧いただきたいと思います。広報についてはなかなか有効な手段がないので、今後の課題になると思います。

次回フェスタについては、参加したいが11団体、分からないが9団体ということで、概ね、何らかの形で前向きに検討していただけるのではないかというふうに思います。

17ページの分析のところでは、(1)で協働ということでスタンプラリーの達成条件よりも多くのコーナーに参加・体験した参加者が9割に達したことに加え、バリアフリーの取組みに興味をもったが9割近くに達するなど、高い満足度につながる一因となったという記述があります。これは実施したことによって、興味・関心につながったということがお分かりいただけるかと思います。

一方で、会議に出席していて全体のトーンが最後まで掴めなかったという意見もありました。これは事前にもう少し各出展団体間で、話し合いをしなければいけなかったかなと思います。

全体のトーンとしては、バリアフリーを県民の方々により身近に関心をもっていただきたいということですが、そういった全体のトーンが最後まで掴めなかったというご意見もあったということですので、そのあたりをさらに理解を促進していければいいのではないかと考えています。バリアフリーの理念を広げる工夫など全体を統一するテーマ設定は不要なのだろうかという疑問もいただいています。

18ページの継続性ということで、このフェスタについては先程のアンケートにありましたが、多くの団体が継続した方が良いだろうということで御賛同をいただいております。そういった中で、これまでフェスタ開催が3回アリオ橋本で続いているので、より広く啓蒙するためには、場所を変えた方が良いのではないか、そういう方が県民に広くアピールできるのではないかという意見もありました。これは検討の課題だと思います。

また、不特定多数の参加ということで、バリアフリーのイベントとして多くの人数を集客することができた。せっかく素晴らしい取組みなので、事前の広報活動、先程から何回も出して申し訳ないのですが、事前にもう少しアピールすることを工夫したらどうかというご意見もありました。さらに、1コーナーあたりの参加人数は昨年度よりも増えているという意見がある一方で、ステージ利用が今回あまり多くなかったので、ステージ利用のプログラムを少し工夫した方がいいのではないかというご意見もありました。

19ページに移りますが、(4)の当事者団体・事業者団体の参加ということで、障害当事者の参加により、説得力の効果が十分に表れたとのことです。当事者団体、事業者団体、障害当事者間における相互理解の促進に関して、各団体とも少しでもバリアの少ない街づくりをしていこうとする前向きな姿勢が非常に勉強になったという感想があったということで非常に効果が上がったということが出されております。また、身につく参加体験型の運営がなされたということで、評価があがっています。

20ページにいきましてユニバーサルデザインとありますが、会場の設営にあたって、特にユニバーサルデザインの考え方を配慮して、通路の幅や手話通訳者の設置に配慮したということです。

その他のところで、「のぼり旗の色をもう少し目立つ色にした方がよい」という意見があった。また、「ブースのスペースが狭かった」これはなかなか難しい問題になります。限られたスペースなので、団体数が多くなりますと、その中で面積の割合が十分に提供できないこともあり得ますので、そのバランスを取らないといけないと思います。ブースの出展する場所への指摘ですとか、準備の段取りというのは、なかなか毎回難しく、事前に事務局の方にスケジュールを組み立てていただいているのですが、現場で思うようにいかなかったということがあります。それも反省点として次回に取り組んでいければと思います。

21ページのバリアフリー教育の拡大、充実についてということで、毎回課題となっておりますが、小学校の教員向けの先生方にバリアフリーツアーの企画の話が毎回出るのですが、前回も校長会に説明に行ってはいるのですが、急にそのような取組みの方向を示されても、スケジュールの都合上、小学校では受けられないというような経緯がありました。学校の先生というよりは子供たちにより深く知ってもらいたいという意味で、学校の先生にまずこういったツアーをしたいと思うのですが、こういった様々な制約があるため、なかなか実現に結びつかないという状況になっております。

まとめということで、21ページになりますが、有効性・ニーズが非常に高く評価されているということで企画の考え方を継承しつつ、継続的にフェスタを開催していくとよいということです。課題もいくつか見えておりますので、それらを含めて、継続開催をしていくことが必要ではないかということでまとめたいと思います。

22ページから27ページまでは、今後の実施に向けての課題ということで、あらためてまとめております。

簡単に説明しますと、企画の考え方ということで、負担の均等化による協働意識の強化、フェスタツアーの実施方法の再検討について、また、日程についてこれまで11月中心にやっておりますが、日時はそれで良いのかどうかを検討する必要があるということです。

開催会場につきましては、同じ会場での開催を前提とする意見が寄せられる一方で、別の会場での開催を望む意見も多数あったということで、このあたりをどのように考えるか、実行委員会構成団体では、新規出展団体の発掘・追加、既存出展団体の新たな内容ということで、新規の出展団体としては、今後はバリアフリーも公共機関や民間施設だけではなくて、観光、情報など様々な分野での技術的なあるいはバリアフリーに配慮した取組みということは進んでおります。そのようなところも含めてということで、新規出展団体を発掘・追加していくことも必要なのではないかと思います。

24ページになりますが、運営面ということで、運営体制について主な検討課題で全体運営の体制強化が挙げられています。運営に関しては実行委員会形式でこの会議の皆様に参加していただいて、実行委員会形式で進めておりますので、それが中心になると思いますが、その体制の強化をするということです。それから、フェスタ出展団体に対する実行委員会への参加義務ということで、皆さん積極的に取り組んでいただいておりますが、より密に情報を共有するという意味で、担当の方には常にご参加していただきたいということです。

スケジュールについては、設営関係の段取りをもう少しうまく調整するということです。また、会場のレイアウトですが、これは今回のフェスタでは、ステージ利用があまりなかったので利用したら良かったのではないかという反省も踏まえて、仮に、ステージを利用するのであれば、それらの有効的な活用方法を考えるべきだということです。

来場者が出展ブースを見つけやすい導線の確保については、真剣に検討しておりましたが、さらに皆さんの意見を踏まえて、来場者が参加しやすい、行きやすい導線を考える必要があるということです。

集客手段としては、スタンプラリー、乗り物、ゆるキャラを利用し、それぞれの対象者に対して、効果的な集客手段をさらに深めていく必要があるということです。

26ページになりますが、事前広報ということで、このあたりが非常に難しいのですが、チラシの作成というのは前年度活用しましたけれども、実行委員会で作ることも必要になってくると思いますし、やはりより多くの方々に事前に知ってもらうということが大切なので、繰り返しになりますが、事前の広報をしっかり考えるということです。

当日の広報については、誘導方法・体制の検討ということが挙げられています。会場に行きやすいようにするためにはどうすればよいのかということです。

また当日の取材ということも挙げられています。せっかく大規模に県民会議がバリアフリーフェスタを開催しているのですから、メディアを通じて、情報発信をして取材等をしてもらって、情報発信をしていった方がよいのではないかということです。

資料としてはその後に、広報用チラシとスタンプラリーの台紙、アンケートの内容が続いております。私の説明したことと同じような内容と、団体へのアンケート結果について、個別に詳しく書いております。時間の関係で割愛しますが、必要な方は後程ゆっくりご覧ください。

以上、バリアフリーフェスタかながわ2015の報告をさせていただきました。事務局の方で何か補足することはありますか。

 

(事務局)

こちらに記載のとおりですので、特段ございません。

 

(斉藤座長)

ありがとうございました。それでは内容に関して何かお気づきの点、ご意見等ございましたらお願いします。

 

(意見なし)

 

(斉藤座長)

今回のフェスタについては、このような成果がまとめられたとのことです。報告書の中にも、何度も繰り返し出ているのですが、フェスタに関して今後も継続していくということを前提に考えていきたいと思っております。3回目が終わって、次回4回目のフェスタをこのような形で引き続き継続していきたいと私の方から提案したいと思うのですが、いかがでしょうか。賛同していただければ、次回もフェスタを継続していきたいと思います。

 

(異議なし)

 

(斉藤座長)

御異議がないようですので、そのようにしたいと思います。各団体の要望も強く、報告書にもありますように参加者の評価や感想にも表れております。それでは、引き続きフェスタを継続していくという方向で取り組んでいきたいと思いますので、よろしくお願いします。

この場で、次回フェスタをいつ、どういうふうに開催するかということはなかなか難しい部分があるのですがさしあたり、どのような形で進めていくかということだけは、皆さんに確認していただきたいと思います。報告書にもありますように、主催はこの県民会議ですので、県民会議が中心となっていくわけですが、具体的なフェスタの企画・運営・実施については、県民会議のメンバーが全員参加しているバリアフリーフェスタかながわ実行委員会という組織で行っています。来年度もその実行委員会形式ということでよろしいでしょうか。

 

(異議なし)

 

(斉藤座長)

御異議がないようですので、来年度も同じように、実行委員会形式で進めていきたいと思います。

実行委員会形式で行うにあたっては、フェスタ開催について中心となって先導していただく方を、できれば、ここで決めさせていただきたいと思いますが、どなたか立候補される方がいれば、お願いします。

 

(鈴木孝幸委員)

事務局で案はないのでしょうか。

 

(斉藤座長)

事務局で案はありますか。

 

(事務局)

僭越ながら事務局からご提案をさせていただこうと思います。横浜市立大学の石川永子委員にお願いをさせていただきたいと思います。第3回のフェスタでは、日程の都合上当日の参加が叶わなかったものですが、実行委員会にはご出席をいただいております。

まちづくり等にも詳しい方ということですので、ぜひ、次回のフェスタについて中心となって先導していただきたいと思いますが、皆様いかがでしょうか。

 

(異議なし)

 

(斉藤座長)

事務局の方からぜひ石川永子委員を実行委員長にということで、皆さんの御賛同をいただきました。石川委員よろしくお願いします。何か一言お願いします。

 

(石川永子委員)

ありがとうございます。

まだ1年目ですし、私でよろしいのかということがございますが、バリアフリーフェスタの運営のために、調整役として力及ばずながらやらせていただければと思います。

 

(斉藤座長)

ありがとうございました。どうぞよろしくお願いいたします。今後は、石川先生を中心に、次年度のフェスタの内容を検討していきたいと思います。また、県民会議主催のフェスタについては、日本チェーンストア協会関東支部から、過去それぞれ、平成25、26、27年度とアリオ橋本で3回開催させていただきました。2期の県民会議のアンケート結果を考慮すると、次回の開催場所、開催時期等について、さらに議論が必要かと思います。先程も御説明させていただいたとおりなのですが、この件について、何か御意見はございますでしょうか。

 

(鈴木孝幸委員)

場所と日時の件について、先程の報告書の意見の中にもありましたように、アリオ橋本で開催するのは楽なのですが、他の場所の開催を望む声もあるようなので、早めに会議を開いて場所と日時については、決定しておくといいと思います。現段階では案は示せないのですが、当然、会場として使用させていただくチェーンストア協会のどこかの店舗の承諾を得ないといけないと思います。

ここでこの話をして良いのか分からないのですが、ちょうど4月1日から障害者差別解消法が施行されるので、バリアフリーを考えるにあたっては、建物などのハード部分だけではなく、出展コーナーの中に心のバリアフリーも取り入れられたらいいのではないかと思っております。以上です。

 

(斉藤座長)

ありがとうございます。鈴木委員から2つご意見がございました。1つは日時と場所に関しては、早めに実行委員会で検討したほうがよいということです。もう1つは、新たに4月1日から障害者差別解消法が施行されるので、その関連も含めてフェスタの中で、いろいろな取組みの紹介あるいは、それに関連した企画を盛り込んだらどうかという御提案です。ありがとうございました。その他いかがでしょうか。

 

(鈴木孝幸委員)

事務局にお問い合わせなのですが、新年度に入って、いつ頃第1回実行委員会は開かれそうですか。

 

(事務局)

第1回実行委員会について、頃合いとしては5月の末頃から6月の中旬頃までには開催したいと思っております。

 

(斉藤座長)

なるべく早く進めた方がいいですよね。

 

(事務局)

申し訳ございません、先程の発言は訂正します。第1回実行委員会は4月中には開催したいと思っております。

 

(斉藤座長)

準備はなるべく早く始めたほうがよいかと思います。4月頃には、第1回実行委員会を開催できるように事務局で手続き等をしていただけると思います。その他いかがでしょうか。

 

(石川永子委員)

1点だけよろしいですか。4月中には開催するということなのですが、その間に、場所の候補とか、あるいは、学校関係の周知、総合的な学習などは、今の時期に調整して来年度のスケジュールを決めているので、そのあたりも早く決めていかなければならないかと思います。

また、これは提案なのですが、先ほどの報告書の中にありましたが、全体のトーンとかテーマがはっきりしないというのがありましたので、もしよろしければですけれども、県民の皆さんに分かりやすい今年のテーマみたいなものを、特出ししていくというのはいかがでしょうか。例えば各ブースで、少しでもそういったテーマに関する展示や催しができれば、全体的な統一感も出ますし、今年は去年とは違うことをやっているということが見えてくるかと思います。

例えば、パラリンピックや防災の話題ですとか、そのような統一的なテーマがあった方が良いのではないかと個人的には思います。

 

(斉藤座長)

ありがとうございます。事務局との事前調整とも関係あるのですが、場所の候補を早い段階でいろいろ調整していただきたいということと、学校への打診というのは、場所が決まらないと周知できないと思います。あるいは、県全体でお知らせしてもよいかと思いますが、学校関係者の方への周知を早くしていくというのも大事だと思います。それで、今年のテーマはぜひ、石川委員の話を踏まえて、検討していただければと思いますので、実行委員会メンバーは我々全員ですので、それを念頭において、実行委員会に参加していただくとよろしいかと思います。ありがとうございました。その他いかがでしょうか。

皆さんご存知のとおり、毎年、日本チェーンストア協会の関東支部の方にいろいろ御尽力いただいております。今回から新立様が参加していただけるということなので進めるにあたって何か御意見等のコメントがあればお願いします。

 

(新立委員)

イトーヨーカ堂の新立と申します。場所に関しては御意見あったとおり、当然詰めていった方がよろしいと思うのですが、実際、去年がどうとかそういう話ではなくて、先程もありましたように一般のお客様にとっても私たちにとってもテーマが重要だと思います。別個の店舗でイトーヨーカ堂の中だけで考えると、雨が降ったりする場合もあるかもしれませんが、昨年度と同程度のスペースを確保できるのは、神奈川県の中では、アリオ橋本がベストだと考えています。武蔵小杉に大きなモールもできましたが、ディベロッパー等との関係もありまして、パブリック的な面で、言い換えると、今回の主旨である自由にいろいろな方々が参加するというダイバーシティー的な考え方でいくと、様々な制約があるということが、懸念材料です。アリオ橋本に関しては当然、ビジネスですので、6ヶ月以上前にある程度確約をしていただいた上で、準備を進めていくということはあります。そういった面を考慮いただければ、アリオ橋本に関しては特に問題はありません。

先程、先生からもいろいろお話があったとおり、私も今回、非常にテーマが分かりづらいというのがありました。確かにバリアフリーなのですが、例えば弊社側でいくと、認知症サポーターのような心のバリアフリーを広めるために、会社全体、グループ全体でセブンイレブンも含めて、認知症サポーターの講習を強制的に取っております。教育という面では非常に重要だと思うのですが、実際、この人は本当にそうなのかという疑念を抱くケースがあります。

具体的な例を申します。私も一昨年までお客様相談室長をやっていました。その現場での実態の生の声ですけれども、LGBTみたいな話がありました。当然ほとんど一般の方々はなかなかまだ知らないのですが、実際、男性が女性の下着売り場でうろついているということで、警察沙汰になりました。ところが、調べていくと、ある意味障害をお持ちの方であったということが分かりました。

このような案件を通して、我々従業員がどのように知るかという教育もなかなか民間ではやりづらいところですが、この神奈川県で今活動されているこういう場というのは、非常に有意義ですし、そういったことも必要だろうと思います。もっと言ってしまうと、認知症サポーターではないですが、いくらイトーヨーカ堂、セブンイレブンといっても、お客様の7割は65歳以上の高齢者ですから、この高齢者の方々にどのように接するかということを考えなくてはなりません。年齢で差別するわけではないのですが、例えば若い高校生のアルバイトさんが、そういったお客様と対面したときに、どうしたらよいかが分からなくなってしまうということがあります。我々の教育レベルが低いところがあるのですが、こういった心のバリアフリーを含んだ認知症サポーターなどは、弊社でも取り組んでおりますが、介護犬や介助犬といったことも含めて、いろいろな形のバリアフリーというものを進められているのは、私はこの神奈川が唯一だと思います。

一方で、当方のグループも包括連携協定ということで、各自治体さんと連携協定を結んでいるのですが、そこで1番多いのはやはり高齢者の問題なのですが、子供の貧困問題等もあります。当方のグループでは、約4万人パートの方が働いており、そのほとんどが女性です。その中に、2割から3割の方がシングルマザーさんでいらっしゃるということは、事実です。ですから、そういった生の声から、実際の仕事や業務を通して、バリアフリーをもっと知っていただきたいです。また、私たちは、バリアフリーということだけはなくて、内閣府と連携して子供の貧困問題を共助するために、募金を今年の3月からスタートさせました。

要するに、1つ1つ小さいことを365日の中で、どうやってパブリックにお伝えしていくかということだと思います。私たちはお伝えすることやハード面の整備しかできません。そのあたりをどうするかということが、神奈川県のバリアフリー街づくりの推進に関わってくると思います。先程、先生からお話があったとおり、防災や防犯、特に防犯です。また、安心・安全といっても交通だけではなくて、製品安全まで考える必要があると思います。

こういうストーブの使い方はダメですとか、フライパンにはIH対応のものと直火対応のものがあるため、使い方を間違えると大きな事故になるということを、様々な参画メンバーを募ってお伝えしていく必要があると思います。5年や10年という単位ではなく、2年後、3年後のリスクヘッジに向けたバリアフリー推進のような形を進めたいと思っております。

 

(斉藤座長)

ありがとうございます。今後、フェスタの実施にあたっては、様々な面で御協力をお願いすることになると思いますが、よろしくお願いいたします。新立さんから御意見をいただきました。

このバリアフリーフェスタは、回数を重ねることによって、その時代状況の変化によって、社会が抱える課題やバリアの課題が、変化している、進化している、拡大しているというようなお話があったと思います。ですから、バリアフリーでバリアを改善するだけでなくて、今は、バリアフリーという考え方を念頭におきながら、総合的に生活を支援していくような課題が広がっているということだと思いますので、次年度のフェスタの中でもそういったことも踏まえて体験、あるいは情報提供ができる企画・運営を考える必要があると思います。

鈴木委員からありました差別解消法もそうだと思います。新しい社会の動きや課題に対して、このフェスタでどのようにして情報提供して、県民の皆さんに考えていただく、体験していただく、気づいていただくような場にするかを検討した方がよいと思います。

それから、開催場所については、ここでは決めかねるところがありますので、候補をいろいろ挙げていただいて、その中で可能な場所を実行委員会の場で、議論していていただくということでいかがでしょうか。皆様からいただいた御意見を踏まえて、会場については検討していきたいと思いますので、よろしくお願いします。

 

(異議なし)

 

(鈴木孝幸委員)

このようにしたらどうでしょうか。第1回実行委員会が4月後半か4月半ばというお話だったので、それまでに今日皆さんの中で、開催場所の候補をあらかじめ事務局に提出しておいて、事務局で検討してもらって4月の実行委員会で決定するというのはいかがでしょうか。今この場では決められないですが、当然、アリオ橋本さんも含めて、希望の候補地の中で問い合わせをしておいてもらって4月に場所を決めるというのはいかがでしょうか。

 

(斉藤座長)

いま鈴木委員から御提案がありましたが、各団体から開催場所の候補地を事務局に事前に提出していただいて、それを踏まえて第1回の実行委員会で検討したいと思いますが、よろしいでしょうか。

 

(異議なし)

 

(斉藤座長)

御異議がないということですので、開催場所について候補地があれば、事務局の方に提出していただきたいと思います。

その他、フェスタについては何かありますでしょうか。

 

(意見なし)

 

(斉藤座長)

このような形で2016年度のフェスタについて、さらに内容を深めた取組み、現代社会が抱える課題について、切り込みができるような取組みをしていきたいと思いますので、どうぞよろしくお願いいたします。

それでは議題2に移りたいと思います。提案内容の実践及び先進事例についてです。資料2をご覧いただきたいと思います。ご覧いただきますと、番号が1から23まであるのですが、こちらは、ここに参加していただいている各団体の取組事例と他団体の先進事例です。追加された事例には目次に下線が、時点修正がある事例には目次が丸数字で、本文の該当箇所に下線が引いてあるようですが、時間の関係上、全て取り上げることはできませんので、ここでは、主な追加や変更があった項目について、各団体から簡潔に御説明いただきたいと思います。それでは、事例3からお願いします。

 

(高橋様)

神奈川県社会福祉協議会の地域推進担当高橋と申します。それでは資料2の事例3、5ページをご覧ください。私の団体は、従来ともしび運動ということで出させていただいておりましたけれども、今回、ともしび運動関連事業の大幅な見直しを行いました。その結果、ともしび運動の理念は残しながらも、社会福祉協議会が従来から取り組んでおります、地域福祉の理念と同義と捉えて取り組んでいくと、整理させていただきました。それで、「ともしび運動」という言葉は用いない、とさせて頂いております。

そこで、多様な参加主体と協働による福祉コミュニティづくりの推進というところで、神奈川県福祉作文コンクール、ともしびポスター絵本コンテストを開催させていただいております。福祉作文に関しては、バリアフリーフェスタの会場で、展示させていただきましたが、残念ながら、いま申し上げました事業の見直しにより、本年度にて終了させていただくことになりました。

それと当事者支援活動を通じた当事者エンパワーメントへの取組みというところですが、私どもの方で認定させていただきましたともしびショップという障害者の方が働くショップが県内にいくつかございます。そこに対して私どもは、ともしび基金を使った助成をさせていただいております。

それからセルフヘルプグループに対する支援でございます。具体的には、ホームページ上でのPRや物理的な相談場所や活動場所の提供をさせていただいています。私どもは、県域の機関ということでございますので、なかなかそういった県民の方々と直接触れ合うという機会はございません。

先程申し上げましたように、ともしび運動自体も大幅に見直しまして、市町村のともしび運動推進組織への助成について、昨年は記載させていただいたのですが、その組織も見直しまして、市町村の社会福祉協議会と一体的に取り組んでいただくという形にさせていただいております。

私ども県域の機関として、提供できるのはこの2事例だと思い、記載させていただきました。以上です。

 

(斉藤座長)

ありがとうございます。続きまして、事例7についてよろしくお願いします。

 

(会田委員)

タクシー協会の会田でございます。9ページをご覧ください。私どもが現在行っている内容は、2点あります。交通バリアフリー教室の開催とUDタクシーの導入とUDタクシーを運転するにあたってのドライバーの研修でございます。中身としては変更ございませんが、交通バリアフリー教室というのは、国交省の関東運輸局又は地元の運輸支局が主催してバス協会とタクシー強化が協力して行うというものです。車両についても、バスについてはノンステップバスなどが導入されており、乗りやすくなっていると思います。タクシーに限っては、車椅子でも乗れるようなUDタクシー、あるいは福祉タクシーといった車両も持ち込んで、子供たち、小学校などに知ってもらうという意味で行っております。

最近では小学校以外にも専門学校等の生徒や先生にも知ってもらう機会を設けて、普及を継続しているところでございます。

2つ目のユニバーサルタクシーについてですが、これはあまり見かけないかもしれませんが、159台ということで、神奈川県は全国的にみても先駆的に取り組んでいるところでございまして、UDタクシー県内159台というのは、全国一の車両数を誇っております。今後も、さらなる導入に向かって進めているところでございますが、車両だけが良くてもいけませんので、それを運転する運転者さんの養成にも力を入れています。健常者だけではない様々な方に対する接客マナー・接遇も含めて、研修を行って、卒業された方がUDタクシーを運転されています。機会がありましたら、ぜひ乗っていただければと思います。UDタクシーは今後も増やして参ります。現在は、川崎あるいは横浜が多いですが、乗り場等もできておりますので、だんだんこのUDタクシーが普及していくのではないかというところでございます。以上です。

 

(斉藤座長)

ありがとうございます。続きまして、事例9についてお願いします。

 

(滝澤委員)

日本民営鉄道協会の滝澤でございます。11ページをお開きください。区分で申しますと1番から5番まで全て丸印をつけさせていただきました。

事例の内容ですが、区分1の事例ということで、駅係員や乗務員をはじめとした社員は、電車の乗り降りや駅構内の移動を適切にケアされる方と同じ目線に立ち、お手伝いできるサービス介助士資格の取得を推進しているほか、救急救命講習も積極的に進めております。また当然でございますが、社内の勉強会や研修を通じて社員の意識向上に努めております。

区分2の事例として、高齢者及び身体障害者などの移動制約者の方々が、安全に身体的負担の少ない方法で鉄道をご利用いただけるよう、駅施設の整備改善に努めてきたところでありまして、今後もバリアフリーに関する基本方針の主旨に基づき、整備を推進してまいります。2つほど飛びまして、これは小田急電鉄様ですが、沿線自治体主催の各種協議会や鉄道施設を含む地域の街歩き点検などに積極的に参加し、地元市民などの意見収集に努めるとともに、関係者間の相互理解に努めているということでございます。

区分3の事例としまして、これはハード面の整備になりますが、低床の新造車両の導入およびホームのかさ上げなどにより、駅における段差解消の整備に努めております。小田急電鉄様からは、エレベーターやスロープについては順次設置しており、県内全ての駅で段差解消は完了しているとのことです。ホーム改修時にホームのかさ上げを行い、車両との段差解消を推進していますとのことです。それから、転落防止を目的にホーム内側に線状突起を設けた内方線付き点状ブロックについても県内全ての駅で整備が完了しているとのことです。次に、東急電鉄様でございますが、2013年度に東急線全駅でバリアフリーの整備、ワンルート化の確保を完了したとのことです。また、ホームと車両の段差解消につきましても、低床の新造車両の導入およびホームのかさ上げなどにより、段差解消に努めております。こちらも東急電鉄様でございます。それから、ホームの安全性向上を目的に、すべての方に安全・快適にご利用いただくために、2020年を目標に東横線・田園都市線・大井町線全64駅にホームドアを設置する予定です。これ以外にも、音による視覚障害者誘導設備の整備や駅窓口に筆談器の設置等の対応をしているところでございます。区分3の最後の部分ですが、転落防止設備が設置できない先頭車両同士が連結する場合に、ホーム上から連結部分への転落防止の注意喚起の放送を実施していますが、車両の更新に際して、順次実施しているとのことでございます。

区分4の事例としましては、移動等円滑化整備ガイドラインに沿って整備しており、バリアフリー化の推進に努めているところでございますが、神奈川県みんなのバリアフリー街づくり条例に基づき、事前協議を行い整備基準に適合するよう整備に努めております。具体例としては、視覚障害者等の方に、ドアが開いていることを案内するための音声案内装置を順次整備をしているところです。車両の更新等に伴いまして、順次行っているとのことです。こちらは京浜急行電鉄様でございます。

最後の区分5としましては、障害者団体への聞き取り調査やお客さまから寄せられるご意見やご要望を参考にしております。また、地域公共交通バリア解消促進等事業に基づき、事業を行うにあたり協議会を設立し、関係する方々の意見を伺い計画に反映できるように努めています。バリアフリーに関する補助制度に基づき関係自治体のご協力を通じて、利用者のご意見を反映できるように努めています。こちらは小田急電鉄様からの御意見でございました。以上です。

 

(斉藤座長)

ありがとうございます。続きまして、事例11をお願いします。

 

(山崎委員)

神奈川県バス協会の山崎です。先程、タクシー協会の会田委員からお話があったとおり、まず、交通バリアフリー教室の開催ということで、行政が実施しているものに対して、バス協会とタクシー協会が協力して行っております。27年度につきましては、行政の回数が少なかったですけれども、4回参加しております。

次に、バス乗り方教室の開催については、これは会員乗合バス事業者が行っているものですが、県内の小学生を対象として、バス優先席やベビーカーに対する理解を深めてもらうため26年度から開催しておりまして、今年度は本日現在30件行っております。以上でございます。

 

(斉藤座長)

ありがとうございます。それでは、事例12をお願いします。

 

(山口委員)

JR東日本横浜支社の山口でございます。15ページをご覧ください。バリアフリー教育について、様々な勉強会や研修会やっておりますが、代表的なものとして、サービス介助士の資格取得を推進しているということで、横浜支社は社員全体で4,000人以上在籍しておりますが、そのうち1,800人が取得済みでございまして、今年度も50人の新規取得と、50人のフォローアップセミナーということで100人が教育を受けたということでございます。また先程、鈴木委員からもお話がありましたとおり、4月から障害者差別解消法が施行されるということで、各駅長と営業関係の社員を中心に勉強会を、2月から3月にかけて、実施しているところでございます。

区分3のところのバリアフリーの整備ですが、神奈川県内に当社約100駅強の駅がございますが、約8割についてバリアフリー化が完了してございます。利用者が3,000人に満たないような比較的小さい駅には、未整備のところが多いですが、比較的御利用が多いにもかかわらず、バリアフリー整備がされていない駅がございまして、その代表格が根岸駅の関内駅、横浜線の菊名駅です。両方とも利用者が10万人を超えるような駅ですが、ほとんど駅を作り替える工事になってしまうため、バリアフリー化が非常に難しくなっております。現在、鋭意工事をしておりますが、完成は2017年度頃になってしまうとのことです。また、相模線の下溝駅ですが、これは比較的小さな駅でして、駅舎の老朽取り替えに合わせてスロープの整備を行っているということで、今春に工事完了予定ということでございます。鋭意、自治体等の御協力を得ながらバリアフリー化の整備を進めて参りますが、次年度は、今のところ新たに2駅に着手予定をしているところでございます。

また、内方線ブロックについてですが、今年度いくつか駅の整備を行いまして、県内の利用者10万人以上の駅については整備が完了してございます。また、引き続きそれ以外の駅についても、整備を進めて参ります。

またここに記載はございませんが、バリアフリーの観点とは少し違うかもしれませんが、1つ御紹介とさせていただきたいと思います。横浜駅のホームの端にオレンジ色のラインをこれはCPラインといいまして、カラーサイコロジーの略称でございます。ホームから転落事故が多く発生してございまして、転落者の多くはお酒を召したお客様になりますが、子供さんが落ちてしまうというケースもございますので、安全関係の取組みといたしまして、このCPラインというものを当社では初めて横浜駅に設置しております。民鉄さんでは実施されている例が多くありますが、横浜駅と町田駅に今年度初めて設置いたしました。また、こちらについても今後展開をして参りたいと思っております。以上でございます。

 

(斉藤座長)

ありがとうございます。それでは、続いて事例15をお願いします。

 

(事務局)

事務局の方から御説明させていただきます。18ページをご覧ください。こちらは、茅ヶ崎保健福祉事務所の事例です。内容として変わりはないのですが、時点修正ということで説明いたします。平成27年度ユニバーサルデザイン親子体験講座2015ということで、茅ヶ崎市内の小学校5年生6年生児童及びその保護者を対象にユニバーサルデザインに関する内容の説明や、高齢者疑似体験、介助犬体験を行って普及啓発を図ったというところでございます。参加者は、児童が10名、保護者が12名の合計22名でございました。事例15については以上です。

続けて、事例の17についてご説明いたします。20ページをご覧ください。事例の内容は、カラーバリアフリーの講習会です。平成26年度以降地域福祉の研修と合同で開催をさせていただいておりまして、御好評をいただいているところでございます。この講習会・研修会は、平成27年7月27日(月曜日)に、横浜情報文化センター6階情文ホールで行いました。参加者数は69名で、一般の県民の方を含めて、行政職員、社会福祉協議会の職員の方、介護関係の方、民政委員児童委員の方、また、カラーバリアフリーに関心のある建築士の方等を対象に実施しました。以上でございます。

 

(斉藤座長)

ありがとうございました。それでは、新たな追加事例ということで、事例13、14についてお願いします。

 

(野口委員)

神奈川県手をつなぐ育成会の野口と申します。主に知的障害者の親で構成され、活動している団体です。事例13「知的障害と警察について」は、今年度から始まった活動です。本日実物を持って来れなかったのですが、「知ってほしい、知っておきたい知的障害と警察」という冊子を作成して、これを各地域の警察署にお持ちして、警察の方と話をするきっかけにして、知的障害者の方を理解していただきたいという活動です。昔から知的障害の方が、加害者あるいは被害者になったときになかなかコミュニケーションが取りにくいことがあります。また、警察の方も知的障害の方にどのように対応してよいかが分からないということがあります。

例えば、加害者として自分のやったことを警察の方に質問された時に、おうむ返しで答えてしまって、自分がやらなかったことでも加害者として見られるということがあります。今までも何度もありましたし、あるいは被害者として事件に巻き込まれるような事もありましたが、たまたま不審な行動をしているということで、警察の方に職務質問をされたことが、1、2年前ぐらいにありました。その時には、本人が驚いて、逃げてしまって、不幸な事件なのですが、亡くなってしまったという事件がありました。それで、全国組織の担当の部署で、こういった冊子を作りました。やはり警察の方に、知的障害の方への理解をお願いして、そういうことがないようにということで、行っている活動です。私も、会の方と一緒に地元の警察署の安全課に行って、いろいろお話をさせていただきましたが、昔と違って警察の方もいろいろ経験を積まれているというか、勉強されているというか、対応が良くなったという実感があります。

これからもそういったことがないように、継続して活動していきたいと思っています。今までは警察に足を運ぶのはなかなか行きづらいというのがあったのですが、この冊子ができたので、勇気を持って行けたということが報告として挙がっています。

次に事例14ですが、これも同じように「わかりやすい情報提供のガイドライン」ということでA4版の冊子を作成しました。これはできたばかりでこれからこれをどうやって活用していこうかということを検討する段階なのですが、知的障害にも様々な方がいて、いろいろ勉強したり、あるいは地域に出て行ったり町に出て行ったりしたときに、いろいろな案内の文字、新聞や本を、一生懸命理解しようとしても、その障害の特性によって普通の文章はなかなか理解しにくいということがあります。そういうときにやはり、皆さんにこういうことが、つまずきの元になっているということをいろいろお知らせして、これからもっと生活がしやすいようにということで、これから様々な方に理解していただきたいと思っている活動です。よろしくお願いします。以上です。

 

(斉藤座長)

ありがとうございました。続けて、事例22をお願いします。

 

(事務局)

事例22について、事務局から御説明させていただきます。こちらの分類としては、他団体による先進的な取組み事例ということで挙げさせていただきます。

区分としては2番、多様な人が住まう街への気づき・障害者理解の推進ということになります。事例の内容は、知的障害・発達障害の子ども達への理解者を増やすための公演活動」ということで、団体名は、座間キャラバン隊というところが行っている活動でございます。座間キャラバン隊は、座間市・大和市に所在する知的障害・発達障害の子どもを持つ親たちの集まりで、障害を知ってもらうきっかけづくりとして、母親ならではのアイデアが詰まった講演を行って、心のバリアフリーの普及啓発に積極的に取り組んでいる団体でございます。こちらの団体は、2003年に結成をされまして、主に神奈川県の県内関東地方を中心に活動されておりまして、福祉教育が始まる小学校の4年生から中学生、高校生、大学生まで、また教職員の方、施設職員の方、行政職員、一般市民の方など対象に、これまで300回以上の講演を行っているとのことです。また、遠隔地の方にも、こういった活動が浸透するようにDVDや本を出版されまして、積極的に普及啓発に努めている団体でございます。

なお、こちらの団体につきましては、今年度行われた神奈川県バリアフリー街づくり賞ソフト部門の受賞をされている団体でございます。以上です。

 

(斉藤座長)

ありがとうございます。こちらで最後になりますが、事例23についての御説明をお願いします。

 

(吉富委員)

神奈川子ども未来ファンドの吉富と申します。事例23の説明をさせていただきたいと思います。市民からの寄付を企業の助成金という形で、神奈川の子供や若者の育ちや孤立しがちな子育てを支えるNPOの活動を支援しています。そうした助成申請する団体の中には、最近は、在日外国籍の子供たちの言語や文化理解の学習支援、生活困窮世帯の子供たちの高校受験支援、それから、児童養護施設の子供たちの放課後学習支援などがあります。言語や貧困、虐待などはどれも子供の育ちにとって大きなバリアとなっていて、それは減るどころかますます増えている一方だという現状があります。様々な障害のある子供たちも周囲の理解を得ることが出来ず、苦闘しています。

発達障害とその周辺域とされる子供たちの学習指導などの活動しているNPO団体に、なかなか周囲の方々には、努力が足りないと見られていたり、勝手な行動をすると叱られたり、その特性が分かりくいために誤解を受けて深く傷ついている子供たちが少なくありません。学習指導を通して見えてきた課題に対応するために、子供の特性別にフィットした教材を開発しているNPO団体に、助成をしております。企業が取り組むためには、利益とは結びつかないところですので難しいと思います。ですから、NPO団体に本当に心を込めて関わっています。これはバリアフリー教育に取り組んでいる大きな先駆的な事例と言えると思います。

先程のお話にあったように、子供たちへの教育ということで、バリアフリーフェスタを行ってくれたら子ども達にとっても良いことだと思いますので、そういう風になっていただけたら良いと思います。以上です。

 

(斉藤座長)

ありがとうございました。それぞれご報告いただきましたように、バリアフリー教育、障害者理解、安心して出かけられる街の実現ということで、各団体それぞれに精力的に取り組んでいただいていることがお分かりいただけたと思います。各団体の取組み事例について、確認しておきたいことや御質問があればお願いします。

 

(新立委員)

私もまだ勉強不足なので間違った発言をするかもしれませんが、今回、初めて参加させていただいて皆様のお話をお聞きして、実際にステークホルダーが求められるバリアフリーの神奈川は、どういうものなのかといったところが、どうしても時々分からなくなってしまいます。先程、企業は営利目的という話もあったとおり、やりたいという気持ちはあるけれども、実際に「知る」、「理解する」、「分かる」といった言葉で意味が違うのと同じように、分かっているけれども、実際何ができるのかということがあります。

先程、包括連携という話の中でいろいろな自治体さんと様々なことを取り組ませていただいている中で、私たち民間企業が意外と知らない優れた取組みを行っているものも多くて、ある意味、情報が溢れ返ってしまっているということです。溢れているということは逆にある程度絞り込みをするということも必要で、その中で特にこの神奈川県であれば、何を中心にやってそれを日本の中でどうPRするとか、もっと言うとグローバルに向けてどうPRするかといったことを考えるべきだと思います。そのあたりのインフラ関係については優れた県だと思いますので、まず、そういったところの情報共有を事務局さんだけではなくて、私たちも含めて様々な取組み事例やこういった効果が挙がっていますといったKPIを含めて、そういう場を共有した中で、喧々諤々やりながら絞り込んで、このバリアフリー推進の中で、まずこれを中心にしていこうとすることが重要だと思います。先程、私が発言した内容と相反する言葉かもしれません。あれもこれもやらなければいけないと思います。ただ、あれもこれもの中にどれが求められている本質なのかということを見極めないと、私たち小売にはよくありがちなのですが、一生懸命やっているけれども、実際のお客様の生活の困っているところに目が行き届かないところがあるのです。

例えば、安心安全の食品というものがありますが、これは国や食品衛生というものが関わってきますが、やればやるほどグリーンピースさんのようなNGO団体からとことん追求されることがあります。どこか正しくてどこが正しくないのか、私たちは悩むときは必ずお客様の声、従業員の声、ESとCSに立ち返るという手法を採ります。それと同じように、初回でこういったことを言うのは失礼かもしれませんが、街づくり推進県民会議の中で本当の目的や本質的な悩み、課題とは何なのかということを同時並行で進めることがKPIを正確に把握して進められることではないかということを特に強く感じましたので、お話をさせていただきました。以上です。

 

(斉藤座長)

ありがとうございます。

 

(河原委員)

河原です。今のお話を聞いて思ったことです。皆さんが求めていること、私たちが求めていることは1つだけだと思います。障害者がいるということを理解していただくということです。障害者に対してどうすればよいのかということを考えていただくということが1番の目的だと思います。

先程、鈴木さんがお話されたように心のバリアフリーが求められていることだと思います。いろいろなことをやるのは大切だと思いますが、いろいろな人がいるというということを知っていただくということです。そういった人に対して自然に手助けができる、配慮ができるというような状況になれば理想です。わざわざ、そのようなことを仕事としてやらなくても、そういう環境がすでに整っていて、そういう配慮をしていただける環境になれば良いと思います。そのためにはどうすれば良いのか、いろいろなことをやっていく中で効果がある又は効果がないということを選択しながら、効果があるのであればより一層効果も深めていただくために重点的にやっていき、そういう社会に向けて進んでいってほしいと思います。今後もいろいろとあると思いますが、ここで情報を出し合って共有して相談して、どういうことが必要なのか、良い方向に会議が進んでいけるようにしてほしいと思います。

民間鉄道の方やJR東日本の方にはお世話になっております。聴覚障害者の場合は、普段はあまり問題がないのですが、何か事故とかトラブルがあったときに情報を入手することが大きなバリアになっていることがあります。それをどうやって減らしていくかということを考えていってほしいと思います。電車の中で、例えば、電光表示板がまだ設置されていない電車もありますが、あっても何かトラブルがあったときに情報が全く出てこないときがあります。今後もっと工夫をしていただきたいと思います。それが、聴覚障害者団体としての要望です。以上です。

 

(斉藤座長)

ありがとうございました。その他いかがでしょうか。

 

(高橋様)

神奈川県社会福祉協議会の高橋です。県社協職員という立場というよりは個人的な立場で気になったことがありましたので、少しお話したいと思います。

まず、いま鉄道事業者さんのお話が出ておりましたけれども、とある駅で電動車椅子の方を見かけました。その方は、何か困っていたり迷っていたりしている様子ではなくて、券売機の前に電動車椅子で近づいていき、そこで、おもむろにパスモを取り出して、券売機に入れているのです。なぜそのまま改札を通らないのかと一瞬疑問に思いましたが、身体障害者手帳に基づく割引料金にPASMO、Suicaは対応していないことに気づきました。なおかつ、電動車椅子の方は券売機に寄るときに、車椅子を真正面から寄せず、横づけして一生懸命、身体をひねって券売機に入れようとしていました。これは駅の設計をするときに、もう少し考えてくれれば良かったのかなと思いました。車椅子の方が真正面からアプローチできるように、券売機の下に空間を設けてほしいと感じました。

そういったことを考えたときに、今県内でも、新設の駅がいくつか創られていますけれども、既設の駅舎を改修するのはかなり難しいというのは重々承知しておりますので、そのような駅を新設する計画があった場合には、この会議に参加されているような団体さんのご意見が直接鉄道事業者さんに届くような仕組みなども考えていただければよいと思いました。

それと、チェーンストア協会の新立委員から御提案があった情報の格差ということですが、2、3年程前になろうかと思いますが、ある町の社会福祉協議会が、神奈川県のバリアフリー街づくり賞の候補になりまして、当時受賞したかどうかは記憶が定かではないのですが、コンビニの店員さんを知的障害者のサポーターとして協力をお願いしたという事例がありました。例えば、その町の社会福祉協議会だけではなくて、県社会福祉協議会が把握していないだけでどこか別の市町村社協も同様の事業に取り組んでいるかもしれません。ですから、過去にバリアフリー街づくり賞を受賞した事例を積み上げて、こういう場で資料として一覧にしておくと各団体で情報共有が図れるかもしれませんし、各団体の取組みの参考になっていくのではないかと思いました。以上でございます。

 

(斉藤座長)

その他いかがでしょうか。

 

(今井委員)

今井です。今後の進め方の話が出てきておりましたので、今までのことで気づいたことを少し述べさせていただきます。

まず、障害者差別解消法が4月1日から施行されるということで、いろいろな障害をお持ちの方がいらっしゃるということをまず知るということが大事だと思います。シングルマザーやLGBTなど、今まで一般的に目立ってこなかった方々も非常に困難を抱えているということで、それぞれの苦労を皆で共有するという方法を1つ考えてみてはどうかと思います。

知的障害の方も、障害と判定されるレベルまで行かない方も大勢小学校などにはいらっしゃいますし、そういう時、子供たちもどのように遊んだらいいかが分からないので、そういった方々が社会の中に一緒にいることを知るということを、まず1つやるべきではないかと考えています。日本は、元々多様性が少ない国ですので、均一から少し離れると目立ってしまうということが社会的にあるので、色々な方がいらっしゃるということは積極的に教えるべきであって、その違いというものを取り込んでいくためには、どうすればよいのかを一緒に考えていくような活動が必要になってくるのではないかと思います。

あとは、情報共有の話ですが、民間企業が得意としている分野とNPO団体が得意としている分野というのは違うと思います。NPO団体は広く手厚く細かいことに気がつくことができるし、民間企業はもっと大きく企画して運営するということに長けていると思います。今まではお互いに似たような分野で動いているところもありそうなので、双方の協力体制について、意見交換の場が必要ではないかと思いますが、それがちょうどこの県民会議の場になるのではないかと思いました。以上2点、御提案させていただきました。

 

(斉藤座長)

ありがとうございます。その他いかがでしょうか。

 

(金子副座長)

金子でございます。だいぶ意見が集約されてきたと思いますが、最初に高橋さんがお話になったことで、私の考え方が迷ってしまったのですが。名前の上では、ともしび運動という名前がなくなるわけですね。

 

(高橋様)

はい。名前の上では、今回の資料からは省かせていただいております。

 

(金子副座長)

実は、県民にとってともしび運動というものは福祉関係のアクティビティとしては、非常に定着してある種のスローガンになっていたと思います。先程、次回のフェスタのテーマをどうするかという御意見が出ましたが、ともしび運動という一言で大体の方がよく分かったと思います。それをなくしたということは、大変な御英断だったとに思いまして、一言で様々な事を包み込むようにして表現できる良い言葉をやめてしまってよいのかと思いましたので、そのあたりをぜひ教えていただきたいと思います。

 

(高橋様)

私ども、事務局の中でも、当然、いろんな意見がございましたが、委員会を立ち上げ、県庁の方、学識者の方等にご意見をいただきました。その上で、先程、申し上げた通り、ともしび運動の理念を、地域福祉推進の中で活かしていこうというコンセプトで整理させて頂いた経緯がございます。

 

(金子副座長)

ただ、一言でともしび運動という言葉は、非常に多くの県民の中では理解が良かったのではないかと思うので、何かいいスローガンはないのでしょうか。いかがでしょうか。

 

(高橋様)

今この場で私の口から検討しますという回答は言い難いところではございます。本日、このような議論の展開になるとは思っていなかったものですので、貴重な御意見として、上司に報告させていただきます。

 

(斉藤座長)

ありがとうございました。今後も活動を展開していっていただきたいと思いますので、よろしくお願いします。その他いかがでしょうか。今後のお話も含めて、各委員からいろいろな御意見をいただきました。

県民会議として、何をどういう風なテーマで取り組んでいくべきなのかという貴重な御示唆をいただいたと思います。あらためて県民会議の目的、フェスタの開催、各団体の事例紹介といったものを見つめ直す良い機会ではないでしょうか。確か、3年程前に、県民に対するニーズ調査というものを県民にバリアフリーに対する問題意識、意識調査を行いました。それらの中で、進めるべき課題というものがありまして、先程、あれもこれもやるよりは一部に絞った方が良いのではないかというご指摘があったのですが、県民ニーズ調査の中で、バリアフリーのこともありましたし、心のバリアフリーのこともありましたし、非常に幅広くいろいろな課題が出されました。それらを真摯に受け止めて、フェスタを開催したり、各団体の取組み事業を報告していただいて、情報共有する中から、ニーズや課題に対する取組み、対応を各団体でさらに改善に向けて実施していこうとしてきました。

そういう意味では、情報交流の拠点とする、あるいはバリアフリーに向けての県民への理解・促進を深めていく。それが1つ大きなテーマであったと思います。そういう意味ではあらためて、少し時間が経過しましたから、先程ステークホルダーの話もありましたが、新しい制度も出てきておりますから、県民があらためてどんなニーズを必要としているのかというところを再調査することも、必要ではないかと思います。あるいは、各団体の方が一堂に集まっておりますから、各団体に対する特に当事者の方々に対するヒアリングというのも行って、何が今本当に課題になっていて、それをどういうふうに取り組んでよいのか、そういうことも検討する必要があるのではないかと思います。そういう中から、絞り込むのでなくて私は幅広くていいと思うのですが、どういったことを重点的に対応していくべきなのかということが見えてくると思います。まずは、そういった再調査による県民ニーズの把握を積極的にやる必要があると感じました。

ポイントは、河原さんも言われているように、障害者理解ということが非常に重要になるわけです。そのためにはよく言われる心のバリアフリーということで、理解・配慮、相互理解という方向に向かっていくわけなのですが、それを具体的に各障害者の方々の日常のニーズ・問題を踏まえて、そういう相互理解をどうやって進めていけばいいのか、あるいは施設の改善を具体的にどういうふうに進めていけばよいのかということを考えなければいけないと思います。

それから、まさに今井委員の御提案のとおり、この場は関係する団体の方が一堂に集まっておりますので、情報共有の場にしたいと思います。情報共有とは、情報を知るだけではなくて、それを生かしていただきたいわけです。各団体で取り組んでいる内容を意見交換することにより、情報共有して、自団体の行っている事業や他団体の活動が先進的な取組みであれば、自団体の取組みの参考にして、見直すべきところがあれば改善して、さらに、双方の交流、情報共有といったことをこの場で、行っていただければよいと思います。

このバリアフリー、あるいはユニバーサルな社会づくりというのは常に進化していくべきものであるとお考えいただき、何をしなければいけないかということを考えて、課題があればそれに取り組んでいく、そういった幅広い視野をもって、それぞれの団体が、事業を実施して、問題に取り組み、それをこの場で共有し、各団体はそれを参考にしながらさらに進化していく。そういった取組みができるとよいと思っております。

私としてはそんな考え方で皆さんに御協力いただきたいと思っておりますが、事務局の方で今までの皆さんの発言に対して御意見等ございましたらお願いしたいと思います。

 

(事務局)

県民意見の集約というのは、平成22年から24年の間に調整部会を設けてやらせていただいたと思います。それからまた少し時間が経過していますし、ただ、いま障害者差別解消法など、状況が変わっている中でどの時点でどういう期間でというのは、まだ整理できておりませんが、再度、意見の整理は必要であると思っております。

ただ、福祉の課題というのは、非常に幅が広いですし、どれか1つの立場を優先するということは行政の立場として難しいところがありますので、これまでのお話でも挙がったポイントを絞って取組みを進めるということは非常に大切なところだと思います。そのような形の方向性をもった検討になるかどうかは分からないですが、この県民会議も回数を重ねてきておりますので、何らかの形で県民ニーズや取組みの方向性について一度整理してみるということは必要だと思います。

 

(斉藤座長)

ありがとうございます。前回の県民ニーズ調査から時間もだいぶ経っておりますので、スケジュール等を検討しながら再度、現状での課題やニーズはどういったものであるかを再集約できればと思っておりますので、検討の方をよろしくお願いいたします。その他いかがでしょうか。

 

(意見なし)

 

(斉藤座長)

それでは、今後もこのような形で、情報共有するという意味で、事例の御紹介を各団体にそれぞれお願いしますので、取組み等で、ぜひ紹介したいということがございましたら、次回事務局の方に御連絡いただければと思います。それでは、最後の議題になります。(3)モニタリングについてということです。

第2回のモニタリングについては、大原委員がリーダーとなって、鈴木孝幸委員の所属団体である神奈川県視覚障害者福祉協会の活動を検証させていただくために、今年の1月14日に座間市立入谷小学校にて実施しました。本日は、その結果報告と第3回目のモニタリング対象事例、リーダー及びメンバーを決めたいと思います。

まず、第2回の結果報告についてですが、本日は、リーダーの大原委員が御欠席でございますので、同行メンバーの酒井委員からお願いしたいと思います。酒井委員よろしくお願いします。

 

(酒井委員)

第2回モニタリングについて簡単に御説明いたします。日時等は座長から説明がありましたので、割愛いたします。内容につきましては、2つ行いました。1つは、授業の参観、2つめは、授業の前後で校長先生及び担任の先生方と話し合いをしてどういう形で、この授業が行われたかというところについて、討議をさせていただきました。その御報告になります。

まず1つめの授業の参観ですが、こちらは4年生を中心に1学年全体で60名程度の児童が参加して授業が行われました。対象は、視覚障害者の理解ということで、視覚障害当事者の方から視覚障害とはどういうものか、日常どういう生活をしているのかという内容の授業が行われました。それに対して、児童の方から質問という形でいろいろな内容が交換されました。例えば、視覚障害者の方は、どんな夢を見るのか、といった非常に小学生らしい素朴な質問がたくさん挙がりまして、授業中だけでは、全部答えきれないぐらいでした。

その後、先生方とお話をさせていただいたのですが、この小学校は、非常に気持ちの良い小学校で、私たちの突然の訪問にもかかわらず、校庭にいる子供たちや掃除をしている子供たちが挨拶をしてくれました。そういった話を先生方に聞いてみると、約10年間このような福祉について考える授業を行っているとのことです。私たちが訪問したときは福祉教育を始めてから5代目ぐらいの校長先生で、校長先生が代わっても、その授業の内容について、継続的に教育が続いているというお話でした。

今回の対象は4年生でしたが、だいたい学年単位で1回ぐらい福祉について、それぞれの学年の課題に沿った形で、話し合いの授業が行われているということで非常に継続的に行われておりました。私たちが訪問したのは1月でしたが、実際の授業は、学年が前期と後期に分かれていて、その前期の時に、福祉について、児童たちみんなで福祉とはどういうものかということについて討議をするとのことです。その討議も自分達でインターネットを調べたり、人に聞いたり、いろいろな調査をして後期になって具体的にどの障害の何を聞きたいのかというところを絞った結果、今回は、視覚障害者の方について実際に当事者の方のお話を聴いてみたいということで、今回の授業になったというプロセスを踏んでいるということです。

学校全体を通じて継続的に行われているのですが、その中で、入谷小学校の1つの特徴として隣に養護学校さんがあって、学校同士の交流の中でも、障害を持った児童たちと交流があるということが挙げられます。また、入谷小学校の児童の中に、車椅子利用の児童がいて、日常的に障害をもった子供たちと交流があり、日常的に障害に接していて、身近なものとして感じているというところが非常に大きなポイントだと思います。やはり日常的に接するということは、非常に重要であると感じました。

それから、校長先生や担任の先生方との話し合いの時に、アリオ橋本でイベントをやっていますということを伝えてきました。やはり子供たちだけで行くには橋本までは少し遠いので、親御さんも一緒だったら行けるかもしれないとのことでした。しかし、あまり積極的にという感じではありませんでした。先生の方にも、土曜か日曜なのですが、参加してくれますかというも聞いてみたのですが、やはり土日は難しいとのことでした。しかし、出張出展みたいな形で学校に来てくれるのであれば、親御さん達や先生方も参加できるので、それは事前にある程度時間を取っていただけるのであれば、可能性はありますとのことでした。アリオ橋本みたいなイベントについて、協力をお願いしたらできますかということを聞いてみたところ、これも可能性としてはありますとのことでした。ただ、事前に調整の時間や内容等を含めてきちんと詰めていかないと難しいということでした。やはり、事前の早い段階からアプローチしていかないと平日は特に授業があってなかなか難しいので、土日ということになりますが、やはり事前に調整していかないと難しいという印象を受けました。

ただ、非常に福祉について継続的に取り組んでいるということを感じられるような授業の内容や施設の対応ということが体験できましたので、機会があれば、年に1回ではなく複数回設けたり、あるいは、これだけ進んだ教育を行っているので、ぜひそういった団体に、ステージに登場してもらって何かパフォーマンスをしてもらうなどの交流ができないかということを感じた1日でした。以上です。

 

(斉藤座長)

ありがとうございます。続いて、当日参加された吉富さんからもお願いできますか。

 

(吉富委員)

今回伺って、子供たちを見てると、児童60数人の中にも、いろいろな障害を持っている子供たちがいるのです。耳が聞こえにくい子、色弱の子、国籍が違う子たちがみんな一緒になって聞いていました。だからこの子たちにとってみたら、障害のある方たちと関わるということは、むしろ違いを学ぶという非常に良いチャンスなのであると思いました。それが、自分がこれから生きていく中で、その思いが根底にあれば、たとえ自分の違いを誰かに指摘されたとしても、跳ね返していけるような力が出てくるのではないかと思います。本当に子供たちに、その違いというのはマイナスではなくて、プラスとして捉えてもらうための良い授業であったと思いました。本当に私も良い機会をいただきまして、感謝しております。ありがとうございました。

 

(斉藤座長)

御報告ありがとうございました。モニタリングメンバーから御報告がありましたが、プログラム内容について、鈴木さんは何かありますか。

 

(鈴木孝幸委員)

事前の打合せ等をさせていただいたのですが、非常に良い先生方でした。

 

(斉藤座長)

取組みが非常に良かったということで、福祉学習を継続性をもって行っていることや違いを本当にうまく子供たちに理解・学習させていただいたということで、効果が上がっているという評価だったということだと思います。何かこのことについて、他の委員の方から確認したいことや御意見はございますか。

 

(意見なし)

 

(斉藤座長)

よろしいでしょうか。県民会議では、先進的な取組みに対して、その現場に行ってモニタリングしていただいて、フィードバックして、良い所があれば共有していただいて、改善が必要であれば、御指摘をするという活動しておりますので、新年度もこういった活動を続けていきたいと思っております。

入谷小学校の例ではこういった形で評価をさせていただきましたが、次年度の第3回のモニタリングに関してなのですが、ぜひこういったところでやってみたらどうかという具体的な御提案があれば、各委員からお願いしたいのですが、いかがでしょうか。

 

(酒井委員)

私の勝手な希望としては、知的障害に関する学校にところに行ける機会があるといいと思っています。

 

(斉藤座長)

先程、野口さんのお話にもありましたが、事務局と相談しながら、知的障害をもつ親御さんやそうした方たちに対する相互理解を深めるということが、非常に良いのではないかと思っておりまして、それに関してもここで進めていってもよろしいでしょうか。具体的には、事務局の方から御説明お願いします。

 

(事務局)

先程、資料2の事例22で、座間キャラバン隊さんという団体について御紹介させていただきました。「知的障害・発達障害の子供たちに対する理解者を増やすための講演活動」というところで、こちらを次回のモニタリング対象事例とさせていただこうと考えておりますが、皆様いかがでしょうか。

 

(異議なし)

 

(事務局)

スケジュール等につきましては、また今後調整をいたしまして、御連絡をいたします。

 

(斉藤座長)

それでは皆様の御支持を得ることができましたので、次回は座間キャラバン隊を対象としてモニタリングしていきたいと思います。続いて、次回のモニタリングメンバーを決めたいと思います。1回目は私、2回目は大原委員がリーダーを務めたのですが、3回目ということで、また私でよろしいでしょうか。

 

(異議なし)

 

(斉藤座長)

ありがとうございます。僭越ではございますが、よろしくお願いします。それから、モニタリングに同行するメンバーを複数決めたいと思うのですが、必ず、公募委員の方には参加していただきたいので、酒井委員、藤解委員はぜひ参加をよろしくお願いします。また、育成会の野口委員にもぜひ参加していただければと思いますので、よろしくお願いします。現在4名となっていますが、それ以外に、ぜひこの事例に具体的に参加してモニタリングを希望される委員の方がございましたら、後日で結構ですので、事務局の方に御連絡いただければと思います。日程や段取りについては、事務局と私とモニタリングメンバーで、検討して、打ち合わせを行いたいと思います。

本日の議題は以上でございますので、事務局の方で連絡事項等ございましたら、お願いいたします。

 

(事務局)

次回フェスタの開催場所についての事前調査は、近日中にメールで御紹介をさせていただきまして、4月6日(水曜日)を目処に御回答いただければと思います。御回答はメール又はファックスでお願いいたします。その他細かいことについては、随時御連絡をさせていただきます。

これをもちまして、第11回神奈川県バリアフリー街づくり推進県民会議を閉会させていただきます。またフェスタの実行委員会の日程につきましては、早速日程調整をさせていただきまして、詳細が決まり次第、御連絡を差し上げます。本日はご多忙の中、御出席をいただきまして、ありがとうございました。

 

(以上)

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