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更新日:2023年12月27日

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審議結果(令和5年度第3回神奈川県医療費検討委員会)

審議(会議)結果

次の審議会等を下記のとおり開催した。

審議会等名称

神奈川県医療費検討委員会

開催日時

令和5年11月28日(火曜日)18時00分から19時30分まで

開催場所

神奈川県健康医療局会議室 オンライン(Zoom)

出席者(敬称略) 

荒木田美香子(川崎市立看護大学副学長・教授) 
尾崎雄一(山北町保険健康課長)
門根道枝((公社)神奈川県看護協会常務理事)
後藤知良((公社)神奈川県薬剤師会副会長)
多賀裕一(相模原市健康福祉局生活福祉部保険企画課長)
田島哲也(全国健康保険協会神奈川支部企画総務部長)
千葉容太(代理)((公社)神奈川県歯科医師会副会長)
西宮弘之((公社)神奈川県栄養士会会長)
◎堀真奈美(東海大学健康学部健康マネジメント学科教授)
山岸香(公募構成員)
吉田勝明((公社)神奈川県病院協会会長) 

〇渡辺雄幸((公社)神奈川県医師会理事)

(50音順)

次回開催予定日

未定

所属名、担当者名

医療保険課 医療費適正化グループ 渡邊

掲載形式

議事録

審議(会議)経過


事務局:
それでは、定刻となりましたので、始めさせていただきます。
本日は大変お忙しい中ご参加いただきまして、誠にありがとうございます。私、神奈川県医療保険課、医療費適正化グループの菊池と申します。どうぞよろしくお願いいたします。
本日は、第4期神奈川県医療費適正化計画の素案について御審議いただきたいと考えております。素案作成にあたり、これまでの医療費検討委員会での委員の皆様の御意見も踏まえ、検討して参りましたので、委員の皆様におかれましては、それぞれのお立場から忌憚のない御意見等いただければ大変ありがたく存じます。
議題に入ります前に、本日の委員の出席状況について御報告させていただきます。
神奈川県歯科医師会副会長の遠藤委員、神奈川県国民健康保険団体連合会事務局次長兼企画事業部長の髙塚委員、健康保険組合連合会神奈川連合会会長奈良﨑委員が御欠席となっております。なお、遠藤委員の代理で、神奈川県歯科医師会の千葉常務理事に出席していただいております。
それでは、これからの議事進行につきましては、設置要綱第五条の規定により、会長にお願いをいたします。よろしくお願いいたします。

堀会長:
はい。それでは次第に沿って議事に入らせていただきます。まずは報告事項として医療費適正化計画改定骨子案への意見照会について事務局から御説明お願いいたします。

<事務局より資料1について説明>

堀会長:
ありがとうございました。資料1の説明をしていただきました。
資料1の2ページに示されていますが、全部で17件の御意見をいただき、8件が骨子素案に反映、参考が7件、反映できないものが2件となっていて、それぞれ細かく丁寧に、渡邊さんから説明をいただきました。
委員の皆様から、何かこちらの件につきまして、追加で質問、御意見等はございますでしょうか。

私から1点だけ確認です。今回は、本文の素案は完成していない状態で、委員の皆様に配布されていると思いますが、これから議論する資料に基づいて素案を最終的に修正されるということでよろしいですよね。一応最初に確認だけさせてください。また、この資料1に記載されている内容は、最終的には、素案のところで反映されるかどうかも検討されるということですよね。

事務局:
その認識で大丈夫です。

堀会長:
ありがとうございます。
もし何か質問がございましたら、後で、前に戻っていただいても構いませんので、次に進ませていただきます。
資料2の神奈川県医療費適正化計画改定素案につきまして、事務局から御説明をお願いいたします。

<事務局より資料2(今回委員会の目的・論点、全体構成)について説明>

堀会長:
ありがとうございます。
今、6ページまで、資料2を説明していただきました。
神奈川県医療費適正化計画の全体構成のところがメインだったと思いますが、皆様から何か御意見、質問等はございますでしょうか。
基本的には、前回の委員会の振り返りを踏まえて、事務局の方で素案を作っていただいたもので、章と章の繋がりも非常にわかりやすくなっているのではないかと思います。
それでは続いて、次の7ページ以降のところをお願いいたします。

<事務局より資料2(第1章)について説明>

堀会長:
ありがとうございます。
章ごとに皆様の御意見を聞いていくという形にしたいと思いますが、7ページ以降の神奈川県医療費適正化計画の趣旨について、皆様、何かございますでしょうか。
今御説明があったように、基本理念のところに文言等の追加がなされているかと思います。
それでは、そのまま引き続き、次の3番のところをよろしくお願いいたします。

<事務局より資料2(第2章)について説明>

堀会長:
ありがとうございました。
9ページから18ページに当たるかと思いますが、神奈川県の医療費を巡る現状に係る章について説明をいただきました。
委員の皆様からコメント、質問等はございませんか。田島委員お願いいたします。

田島委員:
協会けんぽの田島です。
医療費のデータ分析について、検討いただきたいことがあります。
10ページのイの矢印の3つ目、データ分析の他の切り口で、「年齢階級別・性別など詳細な」と書かれていますが、是非、入院と入院外(通院)という切り口でも分析されると、対応策とうまく繋がるのかなと感じました。
例えば、16ページでは、疾病別医療費を分析されていますが、この内容だと、入院・入院外別ではないため、「歯肉炎及び歯周疾患の医療費が一番高い」という分析結果になっています。
ちなみに、協会けんぽ神奈川支部での医療費分析ですと、医療費全体では、全国平均並みの医療費ですが、入院・入院外別に分析すると入院の医療費が低くて入院外の医療費が高い。ただし、入院の中でも、「その他の心疾患」などは、全国より少し医療費が高い。そういった傾向等も出ていますので、入院、入院外の別にして分析していただくと、対応策も整理しやすくなると思いますので、御検討いただければと思います。

事務局:
ありがとうございました。
この間の協会けんぽの中で分析している内容の軸の中に、おっしゃる通り、入院、入院外、歯科、診療計っていう種別がありました。「年齢階級別・性別など」と書いてありますが、この「など」の中に、田島委員がおっしゃった通り、入院、入院外、歯科、診療計というのがあって、それはNDBの中で毎年更新されます。それはしっかり更新するとともに、第2章でそれをどう取り上げるかということを、今検討中でございますので、参考にさせていただければという風に存じます。以上です。

堀会長:
ありがとうございます。
今、田島委員からありましたけど、医療費に関しては、地域別、保険種別、疾病別、性別、年齢階級別の他、入院、外来別でも違いが生じますね。データの経年変化と毎年更新できる部分を明確にするという方向で事務局でも対応を検討されていると思います。章の中のどこに反映されるかはちょっとわかりませんが、必ず盛り込まれるのではないかと思っております。その他、どなたか御意見ありますか。

事務局:
他はございません。

堀会長:
はい、わかりました。
ちょっと私の方からいいですか。11ページを見ますと、団塊世代の後期高齢者化の影響もあると思いますが、高齢化の推移が、神奈川は非常に加速していくことが明白になっているかと思います。一方で、今、事務局からも説明がありましたように、令和2年度の1人当たり医療費は、全国45番目と比較的低い状態です。
神奈川だけではなく、他の、埼玉や千葉、首都圏も同様だと思いますが、逆に言うと、これから取り巻く環境は急速に変化するということだと思いますので、医療費の将来推計ではないですが、このままだとどういう風になるとか、そういうようなものは、どこか参考表でもいいですけど、見せることはできないでしょうか。
要は、これだけを見ると、特に問題もないかという風に見えてしまうと思いますが、その前の状態と比べると、前後に高齢者の医療費の推移というのもありましたが、そこの部分をどこかに入れられると良いのではないかという風に思いましたが、どうでしょうか。

事務局:
先生の御指摘はすごく重要だと思います。是非、載せたいという気持ちはあるのですが、例えば、2040年の超高齢化をピークに向けて、中期的・長期的な推計みたいなところは非常に難しいと思っています。まずは、各年のPDCAサイクルの中で、しっかり要因分析をして、施策に反映していくというところに今回注力してしまっているので、何かしら将来的な推計自体は、これからも模索していかなくてはいけないと思っています。
ただ、第4期の中でそれが入れられるかは、御相談させていただきたいというところでございます。

堀会長:
わかりました。将来推計そのものがメインというよりは、神奈川県を取り巻く環境が、これから大きく変わる、今までとは違う次元になったということが伝わるような文章がどこかに入ると、それだけでも良いのではないかというような指摘です。

事務局:
はい、承知しました。ありがとうございます。入れます。

堀会長:
細かく見ると他にもたくさんあるかもしれませんが、今回、医科・歯科あわせた疾病別医療費など、今まで見られなかったデータも見えるようになったのは良かったのではないかと思います。
もし何か質問がございましたら、次の章で前の章の質問等も受け付けますので、よろしくお願いいたします。
それでは、4 医療費の見込みと計画の目標についてよろしくお願いいたします。

<事務局より資料2(第3章)について説明>

堀会長:
ありがとうございます。
第3章の説明をしていただきました。医療費の見込みと目標について、何か意見はございますでしょうか。或いは、質問等がありましたら、よろしくお願いいたします。後藤委員よろしくお願いいたします。

後藤委員:
27のスライドの後発医薬品の現状の数値で、2つのパターンが書かれています。適正化の数字と、調剤医療費の動向の数字の違いについて、ちょっと説明がわかりづらかったです。いずれにしてもわかるように書いておいていただければいいのですが、その辺をちょっとわかりやすく説明していただければありがたいなと思いました。以上です。

事務局:
医療保険課の渡邊です。
すいません、国の方から明確な回答がないような状況ですが、他県との情報交換の中では、入院患者の後発医薬品の切り換え率を含めると数字が下がるということで、調剤医療費のところでは全国もほとんど80%を超えていますが、医療費推計ツールですと2都道府県ぐらいしか超えていないような状況になっています。
国からもあまり説明がなく、ちょっと困惑しているような状況ですが、その辺は再度情報を集めながら、わかるようにしていきたいという風に思っております。

後藤委員:
よろしくお願いします。

堀会長:
非常に貴重なコメントかと思います。後発医薬品及びバイオ後続品というところのバイオ後続品についても、おそらく一般の方々に認知されているものではなく、どのように理解すればよいのかわかりにくいところもあるかと思いますので、この辺丁寧に、厚労省にも聞いた上で説明を追加していただければと思っております。
その他、ございますでしょうか。田島委員、よろしくお願いします。

田島委員:
田島です。2点ほど意見があります。
1点目は、保険者種別医療費の数字が、13ページと22ページに書かれていますが、13ページの方は1人当たり医療費で書かれていて、22ページの方は1人当たりではなく全体の医療費になってしまっています。ここの相関を取られた方がいいと思われます。
2点目が、23ページ以降の目標値について、例えば23ページの1の特定健康診査の実施率の数値目標が70%と書かれていますが、できれば、数値目標よりも上にいった方が良い場合は70%以上、下の方が良いのであれば70%以下とか未満とか、そういう数値の表記をされた方が、目標を超えた方がいいのか、超えたら悪いのかということがわかるかと思いましたので、御検討いただければと思います。

事務局:
貴重な御意見ありがとうございます。目標値のところはおっしゃる通りで、ちゃんと書くようにします。

医療保険課の渡邊です。
1つ目の御質問として、13ページの1人当たりの保険者種別医療費と、22ページの保健者種別の医療費の見込みとで相関を取った方がいいのではないかということで御意見をいただいたと思います。
今現状、国の医療費集計ツールから全体の額を示していて、おそらくその中に、人口がそれぞれの制度であると思うので、そこから1人当たりの医療費が算出できるかもしれません。その辺りは、田島委員の意見も踏まえて、出せるかどうかというところは検討していきたいという風に思っております。以上でございます。

堀会長:
ありがとうございます。それでは、吉田委員、挙手されていましたでしょうか。

吉田委員:
はい、お願いいたします。
24ページのたばこ対策の目標値として「(2)20歳未満の者の喫煙をなくす、男性女性で15歳以上20歳未満が0%」と書かれていますが、基本的に20歳未満の方はタバコを吸っちゃいけないって法律で決まっているものを、あえてこんなことを書かなきゃいけないものでしょうか。
こういうことが書かれていると、結構吸っている人がいるんだ、だからこれをなくすんだという、何となくネガティブなイメージを持ってしまいますが、あえて法律で禁止されているものをわざわざ書かなきゃいけないかどうかという疑問を持ちましたが、いかがでしょうか。

堀会長:
事務局、どうでしょうか。

事務局:
吉田先生、御意見ありがとうございます。
先ほど清本からも説明がありましたが、こちらは、健康プランの方から調和を図る意味合いで載せているような状況でございます。
ただ、先生の御指摘の通り、法律で禁止されているもの、このあたり実情としては、左の現状値を見ていただきますと、男性で吸っている方が一定数いらっしゃるというところは現状としてございます。
この辺り、目標値としていくのか、参考資料とするのかというところは、当然、健康増進課とも調整しながら、また、先生の御意見も踏まえながら、検討していきたいという風に思っております。以上でございます。

吉田委員:
もう1つ追加してよろしいですか。
であれば、お酒は書かなくていいのと思ってしまいますが、いかがですか。

堀会長:
どうでしょうか、事務局。

事務局:
医療保険課の渡邊です。
たばこ対策については、国の基本方針の中で、こういった目標を定めることが望ましいということが書いてあって、たばこというと癌に繋がるというところで、がん医療費は当然高いので、そういったところの関連かなというところがあります。
アルコールについては、当然アルコールも生活習慣病への影響も大きいですし、依存症ですとかいろいろな問題があるというのも承知しております。
その辺りは、基本的には国の基本方針に沿って設定しているもので、お酒のところについては、健康プランの方に当然記載があるものですので、県としてその辺の取組を全くやらないというわけではないということを、御理解いただければ、というところで、お願いしたいと思います。

吉田委員:
ありがとうございます。
それ以上細かくいろいろ言うつもりはありませんが、そういったような思いと、全体的に少し戻る話なんでしょうけど、神奈川県としては1人当たりの医療費がもの凄く安いんだ、高知と比べて随分安く、45番目ぐらい安いんだというような形で、だからといって、じゃあ神奈川県の平均寿命が短いのかというと、そんなことはない。なかなか、神奈川県は優秀なんだということを、もっと強調していいと思います。また、外来が多少高くて、入院費が安いんだということも、僕は、病院協会の立場としては、どれだけ短い期間で退院させて、在宅に戻して、そちらの方にお任せしていて、非常に機能している、非常にうまくいっているようなことだという風に思われますので、引き続き、薬もろもろ、未病対策もろもろもそうですが、30分、週3回、3ヶ月ぐらい、そういった3033運動であったり、色んな取組で、神奈川県というのは医療費を安く、きちんとした成果を上げているということを強調して欲しいな、そんな風に思っています。以上です。

堀会長:
ありがとうございました。
貴重な御意見をいただきました。荒木田委員、挙手されているかと思います、よろしくお願いいたします。

荒木田委員:
荒木田です。
23ページの4のところで、目標値として「(4)血糖コントロール不良者の減少」と書かれています。
血圧は国の指標に上がってないから、と言われたらそうなんだろうと思うんですが、治療していても高血圧がコントロールできない人はかなりの割合でいるということと、第2章で高齢化に伴う高血圧の医療費の上昇、今も高血圧の医療費がどんどん上がってきているということ、さらに、神奈川県は高齢化が一気に進むということを考えると、今後、一番見込まれるのは、高血圧のコントロールが良いか悪いかというところが、かなり、その後の健康状態にも関係してきますし、介護予防などにも関係してくると考えます。
多分国があげてないからだとは思いますが、なぜ高血圧コントロールの不良者を取り上げないんだろうかというのが純粋な疑問なのですが、いかがなものでしょうか。
県として取り組んでみるというのもありではないか、或いは指標として、或いはデータとして分析しておくというのはありではないかなと思いましたが、いかがでしょうか。以上です。

堀会長:
事務局の方どうでしょうか。非常に貴重な御意見かと思いますが。

事務局:
荒木田先生、ありがとうございます。
やはり第2章にもありました、高血圧の医療費がそれなりに高いという現状を踏まえて、この辺、国の基本方針はないけれども、高血圧の取組、目標値等を定めていかないのかというところが疑問として上がったということを、御意見という風にとらえました。
おっしゃる通り、一番は、医療費適正化計画というところで、医療費にとてもインパクトが大きいものとしては、やはり、糖尿から来る糖尿病性腎症の透析が、医療費にとてもインパクト大きいということで、その辺りを主に、糖尿病の施策としてここには記載させていただいているところでございます。
高血圧については、どの世代でも医療費が高いというところは、当然課題としてはございますので、医療費適正化計画には、そういったところの高血圧については、今回は糖尿病に特化して記載しているような状況ですが、健康プランの方では、高血圧についての指標を定めております。当然、医療費適正化計画は医療費の適正化を図るための計画ですので、そこでは透析、特に糖尿病についての対策を推進していくというところと、あわせて、健康プラン等も合わせながら、高血圧の対策についても並行して進めていくというように、県としては、全体でそういう風に進めていくというところです。ただ、先生のそういった御指摘、御意見については参考にしたいと思っております。以上でございます。

荒木田委員:
糖尿病性腎症が、イコール糖尿病だけからではなくて、糖尿病の悪化プラス高血圧というところが関わってきて、移行しているということもあります。そういったことも考えると、やはり高血圧のコントロールというのも重要な視点かとは思います。ですが、今までもあまり取り上げられてきてはいなかったと思いますので、今後に向けての意見としてとらえていただければ結構です。ありがとうございました。

堀会長:
貴重な御意見ありがとうございました。渡辺委員よろしくお願いいたします。

渡辺委員
県医師会の渡辺です。
23ページで「生活習慣病(糖尿病)の治療継続者の増加77.9%」と書かれています。どちらでもいいように思いますが、やはり今一番問題になっているのは、確かに、治療を中断する患者さんが多いと言うことも非常に問題になっているので、治療継続者の増加についてはデータが出ているのでしょうけど、例えば中断者を減少させるとか、そういったデータはないでしょうか。

事務局:
御意見ありがとうございます。
現状、治療中断者は、国保については、県で数値を把握している状況でございます。ただ、全保険者の分が、どうしても算出できないという状況でございます。
先生がおっしゃるように、治療中断者・未治療者への取組というのは非常に重要だという風に我々も考えておりますので、その辺りは、糖尿病合併症腎症の減少の取組として記載をしている状況でございます。以上でございます。

渡辺委員:
わかりました。ありがとうございました。

堀会長:
多賀委員お願いします。

多賀委員:
相模原市でございます。
市町村国保を担っております保険者の立場から参加させていただいております。
形式的なところかもしれませんが、22ページで「1人当たりの保険料」という言葉が出てきますが、おそらくここで対象にしているのは、オール神奈川の話だと思います。そうしますと、国保では、保険料でやっているところと、保険税でやっているところがあります。相模原市も含め、むしろ、県内では保険税でやっているところが、実際に数としては多い現状になっております。そういった意味では、例えば、保険料(税)と入れる方が、神奈川の実情に合っているのかなという感じはいたします。或いは、数が多いのであれば、最初に出てくるところに、注意書きで書くとか、そういったこともあるのかなと思います。他に別の整理なり考え方がありましたら、もちろん神奈川県さんの考え方でやっていただけたらと思います。以上でございます。

堀会長:
ありがとうございます。
どうでしょうか。脚注とかにつけることはできるのではないかと思いますが、事務局の方から何か回答ありますか。

事務局:
医療保険課 渡邊です。
御意見ありがとうございます。我々も実情を把握してなかったというところもございまして、すいません。その辺はお互いの意見を踏まえて、記載方法について検討していきたいと思いますので、よろしくお願いします。以上でございます。

堀会長:
今回特に23ページの指標についてはかなり意見もありましたので、事務局の方でも再度どう整理するか御検討いただければいいのではないかなと思います。
23ページの生活習慣病(糖尿病)の重症化予防と、26ページの未病対策は同じ項目になっていると思いますので、表記の工夫などをすればよいのではないかと。
それからもう1点だけすみません。28ページについて、4番の目標は「情報共有」だけで終わっていて、5番は「会議を開催」となっていますので、4番も、情報共有と、せめて課題の検討とか、そういうようなことも入れてもいいのではないかなという風に思いました。

事務局:
はい。

<事務局より資料2(第4~5章)について説明>

堀会長:
ありがとうございました。
第4章 計画の推進体制・役割及び第5章 施策の展開について、まとめて説明をしていただきました。それでは皆様から質問、コメントをいただければと思います。荒木田委員、挙手されてますでしょうか。

荒木田委員:
荒木田です。
健康無関心層という表記について、医療費適正化計画では「健康無関心層」という書き方をしていますが、健康増進計画では厚労省の表記が「健康に関心の薄い層へ」となっていて、神奈川健康プラン21の第三次の目標も「健康に関心の薄い層へ」という書き方になっています。言葉が違うと定義が難しくなってくるので、合わせた方が良いのではないかという意見です。以上です。

事務局:
おっしゃる通り、合わせるように調整させていただきます。ありがとうございます。

堀会長:
それでは後藤委員、挙手されてますでしょうか。

後藤委員:
はい。
45のスライドの件で主に2つあります。
1つ目は文言の問題です。主な課題の1つ目に「全国的には普及率は低位」と書いてありますが、これは本県のことだと思いますので、全国が低いのかと勘違いされないよう、「全国的に本県の普及率が低い」という形で書いた方がわかりやすいと思います。また、主な課題の3つ目に「バイオ後続品の使用割合は目標値からは大きく乖離」と書いてありますが、乖離というのは目標値から離れているという意味で、上に離れる・下に離れる、両方あります。本県は確か低いと思いますので、そういう意味で、文言を変えていただきたいと思います。
2つ目は、後発品の全体的な位置付けの話です。書けるかどうかわかりませんが、医療費に占める薬剤費の割合は、これから、数量ベースから金額ベースでの確認になっていきます。ただし、後発医薬品を幾ら普及させても、一方で超高額な薬剤というのも出てきています。高額な薬剤も、入院日数を短縮したり、手術をしなくて良くなったり、医療そのものの質を上げるという意味では役に立ちます。そういう意味で、後発品だけ推進してればいいかという風な形にはなりません。そのため、医薬品の適正なあるべき姿まで含めて、医療費に占める薬剤料、薬品費を記載しておいた方が、第2章以降、いいのかなとも思いますので、御意見を賜ればと思います。以上です。

堀会長:
ありがとうございます。事務局、どうでしょう。

事務局:
普及率の定義の話はおっしゃる通りで、本県というのを入れさせていただくのと、大きく乖離というのも正しく表記を直させていただきます。
医療費に占める薬剤費の割合というところは、おっしゃる通り、その適正化に向けて、そうだと思うので、しっかり表として、グラフとして加えさせていただきたいと思います。以上です。

後藤委員:
ありがとうございます。

堀会長:
それでは西宮委員、お願いいたします。

西宮委員
神奈川県栄養士会の西宮です。
35ページの具体的な取組の一番下に「県は行政保健師の育成・確保の充実に向けて」と書かれています。
特定保健指導を担うのは、医師と保健師と管理栄養士ですので、県の行政の医師ってなかなか難しいかもしれませんが、現状、県の行政にいる管理栄養士さんが非常に少ないので、そこを増やすということも重要ではないかなと思います。
保健師さんも、確か前回の会議のときに、担い手が少ないということでその話が出ていたと思いますので、管理栄養士を活用するということも重要ではないかなという風に思いますが、いかがでしょうか。

堀会長:
事務局、どうでしょうか。

事務局:
前回の会議のときにも、西宮先生から、管理栄養士をどうぞ積極的に活用していただきたいということで、前向きな御意見をいただいたところでございます。
我々の取組として現状及ぶところが保健師ということで、保健師の育成・確保という形で特出しして記載させていただいているところでございます。ただ、当然、先生がおっしゃるように、市町村の中では管理栄養士が特定保健指導を担っている部分もございますので、そのあたりを要素として入れられるかというところは検討していきたいと思います。貴重な御意見ありがとうございます。以上でございます。

堀会長:
その他ございますでしょうか。
堀から一点だけ、47ページに「訪問指導」という表現がありますが、誰が、誰に、どのように訪問指導するのでしょうか。訪問指導「等」となっているので、いろいろな意味があるのかもしれませんが、これは、保健師さんですか、それとも保険者ですか、医師でしょうか。その辺が表記としてよくわからなかったのですけど、教えていただければ。

事務局:
医療保険課の渡邊です。
今いただいたのは、47ページの訪問指導の主語と対象というところだと思います。まず、これは保険者の取組になります。実際に市町村等で指導している方たちは保健師や専門職が多いのですが、その前に、例えば、あなたちょっとお薬多いよという通知を送る部分は、事務職と連携したりしてやっております。その辺をひっくるめると、保険者がこうした取組をやっているという表記が正しいかなと思います。その辺り、本文のところでは保険者がと書いてあるのですが、この資料2のところは、省略してしまい、わかりづらくて大変申し訳ございませんでした。以上でございます。

堀会長:
ありがとうございました。
それでは、資料2の7番 評価についてのところの御説明をお願いいたします。

<事務局より資料2(第6章)について説明>

堀会長:
ありがとうございました。
PDCAサイクルについて、丁寧に御説明がございましたが、質問等はございますでしょうか。荒木田先生、お願いします。

荒木田委員:
NDBデータを使いやすく提供していただくことは、大変ありがたいことで、すごくいい取組だと思っております。
これは、いつごろにそれが活用できるようになるのだろうかという時間的な目安がここからは見えてこなかったので、どれぐらいになるのかということと、実施のところで、やはり、市町村等に研修をしていかないと活用状況が悪くなるのではないかと思うので、是非研修等も推進していただくと良いかと思っております。以上です。

事務局:
ありがとうございます。
1つ目について、NDBデータ自体が国のデータで、レセプトを中心としたデータですが、マイナス2年で遅れてくるということが前提としてあります。
このNDBの取組自体が、第4期からスタートしているため、これからどうなるかが試行錯誤で手探り状態のところもありますが、今のところ、恐らく3月頃にデータが届くことになるとキャッチしています。

荒木田委員:
そうすると、3月に入手されて、もう計画の翌年度ぐらいからの4月とか5月にしっかり提供されるっていう、そういうイメージですか。
システムの構築に3年かかるってわけじゃなくて、もう翌年度ぐらいからしっかりこれが提供されるっていうイメージでしょうか。

事務局:
そうですね。国から届いたら、バケツリレーじゃないですけど、その前に、環境上、サイト設計をしっかりしますので、どういうイメージでどう共有できるかというのは、委員の先生に共有した上で、流し込んでいくような手はずを、段取りを立てたいと思ってございます。

渡邊です。補足させていただきますと、第4期の計画が始まった後、最初の進捗状況の評価というのが、年度で言いますと令和7年度にございます。そこには間に合うように、調整していきたいと思っております。以上です。

荒木田委員:
わかりました。

事務局:
NDBのデータは400結果表ぐらいあり、それが、詳細版と概要版があるのですが、かなり軸がしっかりしていて使い勝手がいいと思います。ただ一方で、計画にの目標値に照らして、全部の目標値がちゃんとそろっているかというと、そうでもありません。そういう意味では、国も、これから県の意見を聞きながら、NDBのデータを充実させていきたい、走りながらやっていきたいとおっしゃっていますので、それを信じて、県の方で留め置くことをせず、皆さんに御提供できればいいかなと思っています。
また、荒木田先生の質問の中で、研修をやっていただきたいということを言っていただいて、非常に嬉しいなと思っています。実は、データ分析の関係で、今も市町村向け研修をやらせていただいていて、つい先日も研修を行いました。保福大(SHI)の先生たちと一緒にやっていますが、なかなか集まりが悪い部分があるので、こういう場でアピールさせていただくとともに、その研修を是非受けていただきたいなという風に思っています。また、これまで開催した研修の動画も載せていますので、ちょっとずつですが、アピールしていきながら、皆さんに使っていただくということをしっかりやっていきたいと思っていますので、研修そのものの充実と、サイトの環境の充実を並行してやっていけたらいいかなと思ってございます。以上です。

堀会長:
ありがとうございました。
データの利活用は非常に重要な課題となっておりますし、今回、PDCAサイクルがしっかりできましたら、それぞれのステークホルダーにとっても活用しやすくなるでしょうし、現場で専門職の方たちも活用できるようになり、より良い計画になっていくのではないかと思います。

<事務局より資料2(今後のスケジュール)について説明>

事務局:
最後に事務局からです。
第3章のところで、こういう目標値を掲げたらいいかという意見がかなり活性化して、活発な意見があったかなと思っています。
実は、僕らも事務局でありながら、適正化計画の中にこういう目標値があったらいいのではないかというのを常々考えていて、それとの国の示すギャップにちょっと悩んでいるところがあります。
皆さんご承知だと思いますが、令和5年7月27日頃に、いわゆる、PDCAサイクルの管理の強化という通知文が出ていまして、その中でロジックモデルの考え方というのが示されています。
このロジックモデルの考え方って、実は法定計画なので、医療費適正化の観点で、どういう役割だったり、どういう取組だったり、どういうものをやったら医療費適正化に突き刺さるというのは、本来、国がしっかり示すべきだと思っています。
ただ、国も多分苦しいと思っていて、県にどういうことを課しているかというと、ロジックモデルを活用しながら、もしくはロジックモデル風に、その政策構造を整理しながら、アウトカムとアウトプットと、いわゆるこのインパクト、本当にそれが数字として正しかったか、みたいなところを、走りながらやっていこうじゃないかというような、PDCAの管理になっているので、実際目標値としてこれを掲げるべきというものが、もし、途中の経過の中であったら、当然この検討会の場で言いつつ、インパクトの影響を見ていくということで、第5期につなげていくというシナリオなのかなと思っています。
今回、もしかしたら委員の先生たちからあった御意見が、第4期の計画の中で目標値として掲げられない可能性も当然あるので、それは御承知いただくとともに、御理解いただきたいなということでよろしくお願いします。説明としては以上です。

堀会長:
先ほど高血圧の指標などの話もありましたし、おそらく委員の方から他にも御意見があるかと思いますので、もし目標値としてあげるべきものが何かありましたら御意見をいただければと。第4期では直接反映できないにしても、第5期に向けて、県としてフォローアップしていく、あるいは、国に提案していくということができると理解しています。

事務局:
本日は、活発な御意見いただきまして本当にありがとうございます。また、長時間にわたって御議論いただいて心から感謝申し上げます。
今後とも、関係機関の皆様と、先ほどのPDCAサイクルの強化の中で、走りながら国とともにしっかり法定計画を推進していきましょうという話があったと思いますが、計画を推進していく上で、皆さんの御協力は絶対だと思っていますので、引き続き、御協力のほど、よろしくお願いいたします。

堀会長:
それではこれをもちまして、令和5年度第3回神奈川県医療費検討委員会を終了いたします。進行を事務局に戻します。

事務局:
堀会長、どうもありがとうございました。
本日の審議結果につきましては、公表の前に、担当から委員の皆様に、内容について確認をさせていただきますので、よろしくお願いいたします。
本日は長時間にわたり活発な御議論いただきまして誠にありがとうございました。以上で終了させていただきます。ありがとうございました。
 

以上

議題

第四期神奈川県医療費適正化計画の基本的な考え方及び骨子案について

 

会議資料

1.(資料1)神奈川県医療費適正化計画改定骨子案に対する意見照会結果(PDF:825KB)

2.(資料2)神奈川県医療費適正化計画改定素案について(PDF:2,562KB)

3.第四期医療費適正化計画改定素案(1128時点)(PDF:3,070KB)

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