イベント報告 シンポジウム「今、改めて考える寄付」

掲載日:2018年4月17日

イベント報告 (2011年7月22日 横浜情報文化センターホール)

シンポジウム「今、改めて考える寄付」バナー
東日本大震災を経験した今だからこそ、寄付にはどのような社会的な意義があるのか見つめなおし、どうすればその意義が最も生かされるのか、様々な形で寄付に関わる先駆者をパネリストに迎えたシンポジウムを開催しました。
パネリスト
跡田直澄氏 (嘉悦大学副学長・教授経済学博士)
総務省ふるさと納税研究会委員、大阪大学大学院国際公共政策研究科教授、慶応義塾大学商学部教授などを歴任。著書に『利益が上がる!NPOの経済学』(集英社インターナショナル2002年)など。
駒崎弘樹氏 (NPO法人フローレンス代表理事)
慶應義塾大学総合政策学部在学中にITベンチャー経営者として、様々な技術を事業化。同大卒業後「地域の力によって病児保育問題を解決し、育児と仕事を両立するのが当然の社会をつくれまいか」と考えフローレンスをスタート。日本初の「共済型・非施設型」の病児保育サービスとして展開。著書に『「社会を変える」お金の使い方~投票としての寄付投資としての寄付~』(英治出版2010年)など。
関根健次氏 (ユナイテッドピープル株式会社代表取締役)
高校卒業後、アメリカの大学へ進学。卒業後、帰国し、主にIT業界に身を置く。2002年に起業。大学の卒業旅行で偶然紛争地を訪問したことがきっかけで、世界の問題解決を目指す事業を開始。2003年5月にNGO/NPO支援のための募金サイト、イーココロ!を立ち上げる。著書に『ユナイテッドピープル』(ナナロク社2009年)
司会者
山元香里氏 (フリーアナウンサー)
福島テレビアナウンサーを経て日本テレビ「ズームインサタデー」TBS「ピンポン!」、フジテレビ「スーパーニュース」等で、フリーアナウンサー/キャスターとして活動を続けながら、立教大学大学院21世紀社会デザイン研究科(修士課程)に在学して社会貢献について学ぶ。さまざまな社会貢献団体イベントの司会などを務める。

シンポジウムの記録


【あいさつ=神奈川県知事からのビデオメッセージ映写】

神奈川県知事 黒岩会場スクリーンに黒岩知事のビデオメッセージを映写

被災地に対する義援金、たくさんの方が寄付をしていただいていると思います。もう一つ支援金というものがあるのをご存知でしょうか。支援金というのは、被災地で活動しているNPOこれに対して支援をする。そういう形の寄付なんですね。NPOにどんどん寄付をしていくというもの、これをもっともっと増やしていくという方向が出ているのです。

実は、本国会で一つ注目すべき法改正が実現しました。それは、寄付金に対する税制優遇の拡充というものなのです。こういったNPOに対して寄付をする場合には、所得税を思い切り安くしていこうと、こういった方向性の改革ができあがったのです。さらに、この神奈川県では、寄付した皆さんの住民税も安くして、NPOに対する支援の流れというものを圧倒的につくっていこうと考えているところです。

これまでというのは、住民の皆さんが稼いだお金、これを税金という形で政府に渡していました。そして、政府、それは、中央政府だったり地方公共団体だったり。そこが、税金の使い道を決めて色々な形で使ってきた。こういう流れであった。

しかし、今回のこのNPOの税制というものは、住民の皆さんが、税金で収めるか、ある特定のNPOに支援しよう、こちらにお金を流そうという、選択ができるようになってきたということなのですね。私の税金の使い道は政府が決めてくださいという流れから、私はあのNPOの活動を支援したいから、自分の意思を持ってお金を流していく。こういうことが今始まろうということなのです。

今回のシンポジウムでは、そうしたことがテーマになってくると思います。私たちも、こういったNPOに対する支援、寄付の文化、新しく作っていきたいと考えていますので、素晴らしいシンポジウムになることを心から期待しております。

司会者

山元香里と申します。簡単に自己紹介をさせていただきます。
アナウンサーとして仕事をしております。テレビ番組でキャスターなどをしていながら大学院で社会貢献について学んでいたこともあり、NPOに関する個人的関心もありますので、今回は皆様と一緒に学ばせていただきたいと思っております。どうぞ宜しくおねがいします。

プログラムはパネリスト紹介に移らせていただきます。
皆様はそれぞれの立場から寄付に対して積極的に発言されていらっしゃいます。討論の前に、日ごろどのような思いやお考えをもって活動されているか、会場の皆様に知っていただくために順にご紹介させていただきます。

【パネリスト関根健次氏の活動紹介】

司会者

関根健次様をご紹介いたします。関根様は大学の卒業旅行で偶然紛争地を訪問したことがきっかけで世界の問題解決の事業をはじめました。ユナイテッドピープル株式会社の特徴的な事業は、NPO・NGOの寄付を集めるウェブサイトの運営です。
どうしてこのような事業を始められたのか、また今回の東日本大震災で政府が機能しなくなった中、NGO、NPOをどのように支えられたのか、お話をうかがって参りたいと思います。

関根健次氏

はじめまして。ユナイテッドピープルの関根です。
まず、神奈川でこのような催しが行われたことを、横浜出身でもあるユナイテッドピープルとして誇りに思います。
3月11日からもう4ヶ月経過します。震災後、私自身も現地にいって活動をして、いろいろなことを見つめなおしました。冒頭は、これまでユナイテッドピープルとしてやってきたことと、どういう気持ちで取り組んできたかをご紹介します。

映像を交え現在の取組みに至る経緯を語るパネリストの関根健次氏寄付ということに携わって、寄付文化をつくっていきたいと思って活動して9年になりますが、もともとNGOとかNPOとか社会貢献活動に携わってきたわけではなく、大学では経済学を学び、普通に会社に入って社長になろうと世界を旅し、勉強をしていました。
いろいろなところに行くのが好きで、お金がないのでヒッチハイクをしながら、スーパーに行ってはダンボールをもらい、行き先を書いて乗せてくれと言って世界を周ってきました。画面はドイツの写真です。こんな旅をしていました。

世界半周の旅をしていたとき、紛争地を訪れました。当時、僕自身が留学していたのはアメリカとか先進国でしたが、今まで全く見なかった地域を訪れました。その一つの紛争地がパレスチナであり、半世紀以上が紛争状態で、占領下で生活していることを知りました。中でもガザ地区は過酷なところで、そこで生まれた子どもたちは悲惨で厳しい状況で暮らしています。失業率が50%以上ともいわれている、そのようなところに行きました。

ある時、ガザ地区の子どもに夢を聞きました。「僕は爆弾の開発者になりたい。」中学生くらいの子どもが、将来戦士になることを、人を殺すことを職業にすることを夢にしている。そういうことを、僕が大学生のときに知りました。そんなことがきっかけで、紛争というものがあるんだなと、同じ地球で今日を安全に生きられない、一日を平和に暮らすことができない人たちがいるという、そんな社会が世界にあるのだと知り、非常に衝撃を受けました。

大学を卒業したあとにサラリーマンとして就職しましたが、あるとき、自分の人生を見つめなおして、何のために生きようかと考える瞬間が来ました。そんなときに、地球の裏側に、こういう人たちがいる、目をそむけたくなるような状況があり、それをなんとかしたいという気持ちから、ある日決意して会社を作りました。変えたいという気持ちですね。

ユナイテッドピープルという名前に込めたのは、一人ひとりの、人と人の力を合わせてみんなの力で社会を変えていこうということです。紛争をなくしていこう、地球上の飢餓というものをなくしていこう。カンボジアでは今でも地雷が埋まっている。いまだに戦争をしているところがある。今、東日本大震災があり、その後も原発の問題がある。これまで成長成長で奪い合いをしてきたものを分かち合いにできないか。一人ひとりがちょっとでもいい、年収の1%でもいい、一週間のうちの30分でもいいから、誰かのために費やすことが誰かのためになるのじゃないか、という思いを込めました。

その一つの仕組みが、「イーココロ!」という募金サイトで、2003年に開設して7~8年になります。クリック募金というのを聞いたことがあるかもしれませんが、「イーココロ!」というクリック募金のサービスをしています。一人ひとりに良心があると信じています。その良心が、インターネット上の私たちの「イーココロ!」のサイトで形になります。「イーココロ!」を通じてお買い物をしたり、旅行に行ったり、資料請求をすることで寄付ができます。最近では、多くの上場企業がCSR活動報告書を作っているので、そういったCSR活動報告書を読んで評価することでも寄付できます。「イーココロ!」を通してクリックから世界を、社会を良くしていくということをやってきました。これまで2003年からやってきて、徐々に寄付のペースがあがってきて、今までトータルで9000万円の寄付を生み出すことができました。

3・11東日本大震災が発生して、私自身は、日本は劇的に変わったと感じています。全国で寄付運動がされています。今まで寄付、寄付、寄付と、寄付人間で来ましたけれど、そんなことを訴える必要もなく、社会全体が身近なところで、私の会社で、私の学校でなにかできないか。例えば床屋さんがいれば髪を切って売り上げの一部を寄付しよう、歌手がいれば歌ってこの楽曲を全ての収益金を寄付しようということを考えるようになりました。3・11以降、まさに一人ひとりが、自らができることをする社会になってきたなと実感しています。

私たちは、このクリック募金を中心に、被災者支援の活動をしてきました。ユナイテッドピープル基金を立ち上げ、企業に協賛をお願いしたところ、非常に短い期間である程度の寄付金を集めることができました。私たちが出来ることを全てしようということで、システム手数料を取らず、1クリック1円のクリック募金の全額を寄付できました。これは企業の負担で募金できるので、クリックする人は無料で寄付することができます。今お金がない人、小学生、中学生、働いていない人、今被災地の近くに行けない人にクリックで募金ができるということで、多くの方が参加してくださり、英語訳をしてFacebookを通し、世界中の人に紹介して広まっていきました。多くの愛が集まったと思います。寄付の文化が根付いたことを非常に非常に嬉しく思います。

3・11の東日本大震災が起きてますます必要となってくるお金。同時に、もう一つ考えているのは寄付の先です。寄付金というのは実はいくらあっても足りないというのも事実です。社会が変わらなければならないと思っています。一つ具体的な事例をお伝えすると、私がちょくちょく通っているパレスチナのガザ地区は、日本、アメリカ、さまざまなNGO機関の支援によって発電所だとか小学校だとか、さまざまなインフラが作られました。しかし空爆で破壊されるのですね。構造的な問題です。構造的に暴力がなくならない限り変わらない。

3・11以降、日本も構造が変わっていかなければ、私たちが変わっていかなければならないと思います。一時的な節電で終わってはいけないと思います。ご存知のとおり原発というものは、廃棄物を10万年先まで安全を確保しなければならないそうです。そもそもそういったものが必要なくなるように私たちが世界を変えていく。私自身は寄付の先を見据えて、悩みながらいろいろなことをやっていこうとは考えています。

司会者

今、関根様からも社会が変わった、寄付文化が根付いてきたというお話がありましたが、質問があります。実感として寄付の文化が根付いてきた、震災後NPO・NGOに対する考えが変わったと感じるのはどういうところでしょうか?

関根健次氏

現在、いたるところで寄付が呼びかけられています。さまざまな場所で、進んで自らが考えて行動している。それは文化だと思います。日本に寄付は根付かないという言葉がありましたが、そうではなく、もともと日本には神社を造ろうといった例がありました。今は積極的に変わったと感じています。

司会者

やはり、寄付する側としては寄付先を考えるところですが、関根様が作ったサイトの寄付先はどういう風に選んだのでしょうか?

関根健次氏

基準を設けています。実績や過去3年の会計報告が開示されているか。例えば、カカクコムというところでは、性能、価格などが評価されます。このサイトではそういう評価を載せています。メールに返信がないなどということなど、主観的に評価するのではなく、皆様からの声をきいて、5段階で評価をしています。

【パネリスト駒崎弘樹氏の活動紹介】

司会者

次に駒崎弘樹様をご紹介します。NPO法人フローレンスを主宰され、病気をした子どものために母親が仕事を犠牲にしなければならないといった事態をどうにか変えるため、病児保育のNPO法人を立ち上げました。
最近では、『「社会を変える」お金の使い方-投票としての寄付投資としての寄付』を執筆されています。

駒崎弘樹氏

皆さんこんにちは。NPO法人フローレンスの駒崎です。今日来られている方は、NPOの方々が多いですね。同胞の方々というつもりでお話しします。

壇上から降りて活動に掛ける想いを語るパネリストの駒崎弘樹氏私がなぜ病児保育をはじめたかというと、母がベビーシッターをしていたことにあります。母がお気に入りの双子ちゃんがいて、病気をしたとき、母親が仕事を休んで看病しなければならなかったと。そうしたら会社が彼女をクビにしたという話を母から聞いて、それが理不尽だと感じました。子どもが熱を出すのは当たり前だし、母親が看病するのも当たり前なのに、当たり前のことをして職を失う。こうした社会に住んでいるのか、これはどうにかしなければならないという勝手な使命感から、経営していたベンチャー企業を共同経営者に譲り、フリーターとなってこの事業を始めました。病児保育は保育のマイナーな分野でありました。保育の闇に対して、新しい仕組みができないかと考え編み出したのが、「子どもレスキュー隊」です。熱を出した子どもの家に保育士さんや子育て経験のある方が駆けつけて、かかりつけの医者に預かってもいいよと言われたら子どもの家で預かるというしくみです。地域の小児科医で提携をして、なにかあったら連絡をするというシステムを持ちました。今では東京都、神奈川、千葉にまで広がりました。

NPOとはいえ、財政基盤をしっかり持てるよう工夫をしました。それが共済です。我々の仕組みは、月に決まった額をもらい、利用するときに一回幾らもらう、というシステムで、初回は無料ですというロジックにしました。さながら保険のようになっていまして、月額幾らかかかって、子どもが熱を出す回数に応じて負担が決まるという仕組みです。

画面は、現場の様子です。このベテランママが預かるという仕組みです。地域の、ある種埋もれた資源である子育て経験のある女性たちを活用して、熱を出した子どもを助けに行く。それによってなかなか働きに出にくかったお母さん、お父さんが働きやすくなる仕組みを作り上げてきました。これまで7000人の子どもたちのお世話をしました。これが厚生労働省に取りあげられて全国に広まり、病児保育が政策化されました。病児保育という課題に対して解決策を提示し、それが全国に政策として広まっていったという流れがあったのですが、大きな問題にぶちあたりました。

ある講演をしていたとき、あるお母さんがツカツカと寄ってきて、こう言ったのです。「この仕組みはとてもいい仕組みだと思います。ただし私は使えません。」と、「私はこの仕組みを使いたいのだけど、一人親で年収が200万円ほどで、月額のお金を払うことができないのです。」とおっしゃいました。その話を聞いてとてもショックを受けました。よい仕組みを作ったつもりだったのだが、本当にこの仕組みが必要だという人たちには届いていなかった、と。そこから、なんとかこの一人親の方々に安価の病児保育を提供できないか考えました。一人親の平均年収は213万円で約5割の方が雇用保険に加入していない。それはすなわち失業したときに失業保険が受給されないということです。残り5割の人は職を失ったら生活保護でしょうか。しかし生活保護は必要な人の3割にしか支給されていないので、残りの7割になってしまうと貧困へ真っ逆さまという状況になっています。これが故に、子どもの7人に一人が貧困という状態にあるといわれています。

これを打開しようと、安価で安全な病児保育を提供できないかというふうに思ってはじめたのが、「フローレンスひとり親パック」です。こちらは月1000円支払ってもらえれば、普通のサービスを完璧に提供するというものです。勿論このまま額面どおりやっていったら赤字になってしまう。これを埋めるのが寄付です。月々1050円寄付してくれる方が8人集まれば、ひとつの一人親世帯を助けることができるという仕組みです。月々1050円寄付してくれる方を星組といい、バージョンアップして月々2100円寄付してくれる方を月組といい、さらに8400円、一人で一人親を支えてくれる方を極上バージョンアップして「おひさま」と名づけまして、ちょっとずつ助けをいただいて一人親を支えていこうというものです。月々1050円、面倒くさいなと思われるかもしれませんが、クレジットカードから引き落とされるので、手間がかかりません。数百人の方に参加していただいて、現在100世帯を超える方々に対して支援できています。

現場で寄付を集めて病児保育を行っていたところ、鳩山内閣成立時に、ときの内閣官房副長官の松井孝治さんから、新しい公共を担う寄付税制に力を貸してくれないかというお声をかけていただいき、昨年の1月から6月にパートタイムの官僚として内閣府に勤めることになりました。日本ではいままで寄付をしてもなんのメリットもなかった。しかし、欧米では寄付をすると税金が安くなるが故にどんどん寄付が集まる仕組みがあります。そこではNPOに寄付をするか、それとも税金として政府に納めるか、選択ができます。日本でも税額控除のできる寄付制度をつくれないかということで、新しい公共の円卓会議が開かれ、その議論をツイッターやUstreamでネットに公開しました。議論をオープンにし、国民の注目を寄付税制に集めるということをしてきました。

私の力自体はとても小さなものでしたが、今まで寄付で頑張ってきた人たちのおかげで、重い岩が動き、このたびNPO法が改正され、ました。今まで4万2千を越えるNPOがあるのにたった200程度しか認定というものが受けられませんでした。まさに認定しないためにつくられた認定制度であったわけです。わずか0.5%です。それが年間3000円の寄付を100人から集めたら認定が取れる。すごくすごく認定が取りやすい仕組みになりました。そして新しい寄付税制も成立しました。所得控除から税額控除に変わり、わかりにくいのですが、とても控除される金額が大きくなりました。寄付額の最高50%が控除されることになり、これまでの倍額を寄付しても、これまでと同じくらいしか税金は納める必要がない。つまり二倍寄付できるという仕組みになりました。

こうした仕組みで、もうステージが整いました。後は各NPOが一生懸命社会的な課題をアピールして、市民の共感を得て活動していく。そうしたことが出来るようになりました。どんどん寄付していきましょう、どんどん寄付を集めましょう。寄付は、私たちの選択の意思表示です。「こうした社会にしたいよ」という投票です。そして同時にビジョンを実現するための投資でもある。こうした、投票であり投資である寄付を、皆さんで盛り上げていきましょう。そして実際に寄付を行うことで、日本を変えていきましょう。
今日はそうしたお話を皆さんとすることができたらと思っています。

司会者

駒崎さんから、寄付税制についてもお話いただきました。質問があります。このたびの税制改正によって寄付に対する税制をどのように捉えているのでしょうか。課題も含めてお願いいたします。

駒崎弘樹氏

今のような空転している、このねじれ国会でこの法案が通ったのは奇跡です。この奇跡をわたしたちは生かしていかなければなりません。実際、新しい寄付税制、NPO法が改正された、寄付元年です。10年後にこのときを振り返ると、「あの時が分水嶺だったね」というふうに言われるほどインパクトがあると考えています。

司会者

最初、NPOの方々がたくさんいらしているということでしたが、寄付を募る際に効果的なアドバイス、またこれはしてはいけないといったことがあれば教えてください。

駒崎弘樹氏

私ども昨年の予算が2億3千万円、今年の予算が3億3千万円です。1割ちょっとが寄付なので成功例として語ることはできないとは思うのですが、私どもが心がけていることは、二つあります。寄付活動において「2つのサン」といっています。「サンキュー」と「参加」です。サンキューというのは、寄付をしてくださった方に感謝の意を忘れずにもれなく表すことです。メールだけでなく、紙で、なんらかのイベントで表す。そして、二つ目は参加のサンで、寄付するだけではなくなんらかの形でイベントなどに参加していただくことで、自分がこのコミュニティの一員であると思っていただけます。そして継続的に寄付をしていただけるようになると思います。

【パネリスト跡田直澄氏の活動紹介】

司会者

続きまして、跡田直澄様をご紹介いたします。嘉悦大学副学長、経済学博士でいらっしゃいます。行財政改革、地方分権などの諸問題に対して積極的に提言され、故郷や応援した自治体に寄付すると税金が軽減される「ふるさと納税制度」の創設に尽力されました。
現在は、神奈川県の「NPO法人に対する寄付促進の仕組みづくりに関する検討委員会」の委員長を務めていらっしゃいます。委員会での検討の状況も含め、寄付金をめぐる政策に係わるお話を伺いたいと思います。

跡田直澄氏

ただいまご紹介いただきました、現在嘉悦大学におります跡田です。
会場を拝見すると、半分ぐらいの方が私と同世代かそれ以上の方で、半分くらいは少し若い世代の方になのじゃないかと思います。
歴史的背景を織り交ぜ説明するパネリストの跡田直澄氏先のお二人のお話のとおり、3・11以来、非常に募金活動を行うようになった状況はあります。ただ、年齢が上の方たちは、もう15年ばかり遡っていくと、阪神淡路大震災のときも一時的にものすごい盛り上がりがありました。悲劇的な状況の中で良い方向が生まれる。二つの震災のときに、民間のボランティア、寄付が盛んになっていくということが、歴史的に起こっています。ただ、阪神淡路大震災以来、この3・11までの間をみると、一旦咲いてしぼんでしまうというのが、これまでの日本の経験ではないかと思っています。

私自身はだいたい今から25~26年前から、NPO、非営利の活動について少し勉強をし始めました。元々は財政学者で、国家財政や地方財政を研究していました。昭和58・59年ごろ、公益法人に対して課税をしたいという当時の大蔵省の要望が出てまいりまして、税制調査会で当時の委員たちがその動向に対して反対をするというような、自分の先生の先生が委員だったようですが、そういう指令の下に勉強会が作られました。公益法人の中にはまともな公益法人もあるという話だったのですが、その頃からNPOの話が始まります。15年前でもまだNPOという言葉は日本には意識としてはありませんでした。ボランティアという言葉は勿論ありましたが、それを組織化して一つの団体として行動する形などは意識としてまだなかったのです。NPOという言葉が出てきたというのが歴史的なことで、阪神淡路大震災から3年くらいたってから、今のNPO法人の促進法(特定非営利活動促進法)ができあがりました。やっと日本の中に、ボランティアをする団体へ法人格が与えられたのです。

今日の問題である寄付は、意識としてはありましたが、あまり積極的にこれを後押ししようということは政府側、国会側も起こっていませんでした。法人格のある団体であるNPO法人が、まず阪神淡路大震災で活動を行いましたが、この3・11までは、寄付に関して、あまり目立った働きはありませんでした。認定NPO法人もようやく200数十団体あると思いますが、これでも税制でいろいろ緩めて寄付の受け手側の数を多くして、そこに寄付を多くしたら税の控除が受けられるという制度を作っていきました。しかし、寄付を促進するまでには至らなかったのが現状です。

それをもう一歩すすめていく方法があるのではないかと探していたところ、5年くらい前に、前の神奈川県知事に、国がやっていても始まらないので、地方から国にプレッシャーをかけるような形のことを考えるのはどうですか、とあるシンポジウムで申し上げました。当時は、国がこういう形で今回の改正の形で本気になって動くとは全く考えておらず、国が変わらなくても地方から条例で指定すれば出来るのだからやれと、いうようなことで話をしていました。それがきっかけで神奈川県の委員会(NPO法人に対する寄付促進の仕組みづくりに関する検討委員会)をお前がやれと、ひっぱり出されて今日に至っております。その関係で寄付税制というものを2年ばかり検討してきて、今、中間報告が出来上がり、あと1~2ヶ月で最終報告に至るという段取りで進んでいます。

国の方の税制改革は先ほどのご説明があったとおり100人から3000円を集めたら認定が可能になったり、NPO法人の認証を都道府県から市町村にまでおろしていけると、特に政令指定都市の横浜市では完全にそういう権限が持てるようにまでなろうとしてるわけで、勿論、全国要件は残るところはあると思いますが、来年の4月からは全国的に大幅に変わっていくことになるかと思います。その改革と同時に、地方自治体でも認定と同じような団体指定ができるようになります。その形でいうと個人の所得税が10%減税することができるようになるわけです。ですからその10%と国税の40%を合わせれば最高50%まで軽減される、税額控除として寄付額の50%まで控除できるというようなルールも新しくできるわけです。

その指定を地方自治体ができるようになることが、神奈川県の寄付を進めるための仕組みづくりに盛りこみたいところであります。

認定要件は、今まではPSTという極めて厳しい、収入の大体3分の1を寄付で占めなければならないということが最初に決められました。日本では厳しいです。アメリカでは優秀な団体は3分の1くらい寄付で賄われておりますから、日本のルールとして3分の1でもいいわけですが、現実的にはそれが満たされることはないということなので、5分の1、20%までは緩めています。しかし、日本の現状としては、それでもまだ高すぎる。だから現実にあったルール作りをしていこうということです。しかも地域で。それぞれの団体がどういう活動をしているかがわかるのは地域ですから、国よりも都道府県、都道府県よりも市町村のほうがいいわけです。人と人の関係で組織は成り立っていますから、その状況は市町村のほうがわかりやすいわけです。都道府県でもわかる部分はあると思いますが、市町村レベルで判定するようにする。

しかも、その判定基準を先ほどのPSTの寄付金の全体収入に占める割合だけではなくて、もう少し実情にあったものとしてです。今検討しているのは、ボランティアの割合です。ボランティア時間がトータルの労働時間の中で何割を占めているかという形で計算をする、または絶対時間でもいいかもしれません。

また、最終報告までの段階で検討していきますけれども、ボランティアというのは、労働を寄付しているわけです。現金による寄付、それだけを気にしているわけですが、ボランティア時間を金銭評価することで、測っていこうと考えています。ただ、その評価にはいろいろあるので、それはまたこれからの検討です。例えば理事さんは全部ボランティアなわけです。ほとんどの方が給料をもらっていないわけですから。例えばPSTの1月3日ルールでも、おそらくほとんどの団体がクリアーできるはずです。

ですから日本の団体の実情にあったルールを最終報告のなかでは明確にして寄付を受けられやすくなる団体をつくっていきたいと考えています。

さきほど、駒崎さんから寄付は投票だとか投資だとかいう言葉がありました。民主主義の一つの形態として、寄付というものは政治の一票を投票することと一緒で、税金をどこで払うかというかということを、寄付をすることで自分の意志を表明できるわけです。税額控除を受けられるということは、この団体よりもこっちの団体に寄付しよう、この自治体に払うよりもこちらに払おうというようなことも、有り得るわけです。投票という意識がないとしても、寄付をするという意思を個人個人が持てば、正しい社会、新しい文化を創ることができるのではないかと考え、昔、かつて大学院で教えていた渡辺清氏と一緒に論文を書いたことがあります。寄付は投票だとか投資であると書いて、寄付を促進する考え方を示したことがあります。

自治体に寄付をするも“あり”です。しかし、将来的には、民から民への寄付をきちんと作り上げていく。民から官に入っていったものをまた民に戻すという、今のふるさと納税制度なども一つの発展段階としてはありますが、しかし、最終的には民から民へと寄付を直接的につくりあげていくことが必要です。そこに政府はいらない。ただ、なかなか法律が、行政の位置づけが変わらないときは、行政を使って行政に寄付したものを全部NPOにまわすシステムを作るのも今の段階では作ってもよいのではないかと思います。発展段階としては、そういう形でもよい。そこから民から民への寄付を形つくっていく。

検討委員会は、今ホームページ等でも公表しています。ご覧になっていろいろご意見をいただければ反映させていけると思います。

【パネル討論(NPO法人等への寄付の社会的意義)】

パネル討論の議題を振る司会の山元香里氏司会者

プログラムはパネル討論に移ります。ここからは私が申し上げるテーマについて、それぞれの意見をお話しいただきたいと思います。
それではさっそく、NPO法人等への寄付の社会的意義について伺っていきたいと思います。
寄付というと、私たちは金銭に余裕のある方が、成功した分を世間にお返しするとか、病気とか災害とか大変な状況にある方を助けたいといった気持ちからする行為といったイメージが強いのですが、寄付をする側される側という1対1から少し離れて、社会全体からみて寄付というのはどのような意味を持つものなのでしょうか。
寄付といっても、政党や自治体などへの寄付もありますから、ここでは社会のために自主的に活動するNPOなどの非営利の民間組織への寄付に絞って考えたいと思います。

跡田直澄氏

民間の個人・企業が、民間の団体にお金を渡すというのが本来の寄付です。ですから、地方自治体に寄付するというのは本来の寄付ではありません。これだけ制度が整いつつあるので、地方自治体への寄付はもうやめようと進言します。皆さんも卒業した学校から何周年の寄付をしてくれという話がくるでしょう。ある程度は民間と考えてもいいかもしれません。しかし国立大学が往々にして多くの寄付を得ている。国立大学というのは政府のいち組織であり、本来ならここへの寄付は困ります。できれば寄付はやめていただきたいという気持ちがあります。

もっと厳しいことを言うと、多くのところが義捐金を集めていますが、社会的意義としては、私は反対。ああいう形での寄付は本来の寄付ではない。パネリストの彼らのような団体に寄付をしていただきたいのです。義捐金を集めている日本赤十字とか共同募金会というのは、ほとんどが厚生労働省の下部組織です。行政が配分をほとんど決めている。こういうところは、民・民の寄付ではないのです。民から官へ寄付している。これが増えていることで、日本の寄付の文化が増えているというのは大間違い。こういう大被害があったときに集まっていき、本来的に集まるべきところがむしろ減っているかもしれないのです。アメリカでも9・11の時に同様のことが起こりました。アメリカでさえも、災害が起こるとお金が政府に集まってくる。これによりお金の通りを少し歪める方向にあります。しかしアメリカでは元に戻り、NPOへ直接寄付が戻ります。

民から民への本当の意味での寄付を増やしていくということが日本の社会に新しい動きとして良いことであり、結果として政府が小さくなります。政府にお金が入らず民から民に直接お金が流れていきますから、政府がいらなくなる。政府を小さくすることができるのです。財政学でよくいわれている「小さな政府」を実現することになる。基本的には民から民への寄付を促進し、小さな政府を作りだすことが、社会の活性化につながる。寄付はそうした社会的意義を担っていると考えます。

司会者

続きまして駒崎様、お願いします。

駒崎弘樹氏

先程、司会者から金銭に余裕のある人が寄付をするというイメージがあるというお話、そうではないと言いきれます。私たちのサポート隊に加わってくれる人たちは、20代が中心で、世代的に比較的お金がない世代の人たちがインターネットで月々寄付をしてくれています。これは非常に私に希望を与えてくれます。

また、知識としてもわかります。私はアメリカに一年留学しました。アメリカではビルゲイツが寄付で有名です。寄付をするのはお金持ちの人だからでしょう?と聞かれることがありますが、彼のお母さんもよく寄付をしていて、その背中を見ながら育ったのです。成功する前から人に寄付する。そして成功したらもっと寄付をする。人にお金を与える精神というのはビジネスでも非常に役に立ちます。なぜならばビジネスというものは、お客である他者に対して価値を与え、与える結果によって、自らも与えられる。ギブアンドギブアンドギブといった精神です。この寄付をするということとビジネスとは通じるものがあると思っています。そして先ほど跡田先生が民から民の寄付が大きくなれば、小さな政府が実現でき、より効率的な社会が成立するとおっしゃった。そのとおりだと思います。

そしてまた、寄付はイノベーションを起せる種なのじゃないかと思っています。実はこの前、『社会を変えるお金の使い方』という本を書かせていただき、この本を書くにあたっていろいろ勉強しました。日本の福祉制度について勉強しました。ある日、驚くべき真実を発見したのです。日本の福祉制度の多くは民間から生みだされていました。

例をあげましょう。今の児童養護施設ですが、岡山で日本最初につくられた岡山孤児院が発祥となっています。その当時は不憫な子どもたちがキリスト教の精神あふれる石井十次と一緒に生活をしたのですが、その原資は寄付だったのです。その子たちで楽器を習って楽団を作り、全国巡業をして、子どもたちでファンドレイズをする。これによって孤児院というものが必要なのだという認識が広まり、児童養護施設ができていったのです。

また、知的障害者のための施設というのも発祥は滝乃川学園といい、石井亮一という方が奥様と共に汗水たらして作り上げ、皇族をはじめとして多くの人の寄付により設立しました。当時は白痴といって、この子たちは教育をしようがしまいが関係ないと思われていた領域に革新を起こしました。

また、留岡幸助という人は、今でいう児童自立支援施設、当時の感化院を作り上げました。これも寄付によって最初立ち上げられたのです。当時、犯罪を起すような人は刑務所に入れておけといった反応だった。しかし留岡はアメリカに留学して、犯罪を起す人は幼少期、青年期に辛い思いをして軽犯罪をおかしていて、もしその時点で改心していれば、次の犯罪は起こらないことから、青年期にもう一度チャンスを与えるという制度があることを学びました。日本でも感化院というものを作り、自立支援へとつながっていきました。

このように、日本では多くの福祉施設が民間の寄付を元に立ち上がりました。我々は国が気づく前に、動く前に動き、革新をつくれるわけです。それが後に制度として、不幸を和らげ幸福を増大することができる。

今は寄付を育む揺籃期だと思っております。

司会者

続きまして、関根様、宜しくお願いいたします。

関根健次氏パネル討論の議題に応じる関根健次氏

寄付の社会的意義ということですが、必ずしも事業性のないところ、乏しいところに課題解決のために力を尽くす団体・個人に対して、その役割を託すという役割があると思います。

忙しく社会人生活を送っている人たちが、やりたいのだけどやる時間がないというときに、託されたほうがその役割をちゃんと果たす。そういう信頼関係のもとに、寄付に社会的意義がある。お金中心のマネタリー経済に対して、ボランタリー経済というものを活性化していく役割があると思います。小さな政府を実現することにもなります。

僕なりの独断でいうと、このボランタリー経済が発達していくと、自立型社会が実現していくと思います。日本の経済が、世界経済が不安定になったときにその影響を受けない地域社会がしっかりと自立して形成されるからで、セーフティーネットとして、市民社会を守るためにも重要かと、寄付が発展していく、すなわち新しいボランタリー社会が実現していくことは日本全体の幸せにつながるというふうに思います。

一つ具体的事例を申し上げると、僕は海外中心にNGOに支援を行ってきましたが、イスラム教の宗教にはザッカートという喜捨の制度があります。収入の2.5%を喜捨しなさいと宗教が決めている。決まった宗教上のことなので進んでやるのですね。基本的にガザ地区はすごいところなのですが、ホームレスはいません。皆それなりの生活ができている。それなりというと御幣があるのですが、生きていけている。すごく貧困な場所に入って行ったとき、お母さんたちに子どもの数を聞いたら、私7人、私10人、私11人いるというので、「どうやって育てているのですか?」と聞くと、近所の金持ちが、親戚の金持ちがちゃんと食べさせてくれると。家も破壊されればそこに住めるのだと。非常にセーフティーネットが広がっているのです。そういった意味では、イスラムの市民は安定しているな、ということを感じました。そこは政府が機能していない、お金がない、食料がないところで、でも人々が支えあっている事例です。

もう一つだけ申し上げたいのは、NGOの事例ですが、日本政府が入っていけない地域でもNGOが入っていけるのですね。政治的に、日本政府の看板、JICAでも看板を背負っていくと入れない地域でも、市民団体なら、ヒューマンネットワークで、地球人的観点で支援活動に入ることができ、しかも迅速にできると、そういったことが世界各地で起こっています。これはNPOにも置き換えられることがあります。国益ではなく地域益ということで見た場合、地域的課題があってそこに予算を振り分けられない地域のために、NPOなら率先して取り組んでいけるということです。

NPO・NGOへの寄付が与える社会の好影響は非常に大きいなと感じています。

司会者

寄付の社会的意義について、3人のパネリストの方に意見を聞いてまいりました。跡田様は震災で民から官への寄付は増えているけれど、本当の意味での寄付、民から民への寄付はまだではないか。けれども民から民への寄付が発展することで、地域が活性化する、小さな政府が実現できるのではないかというお話をいただきました。そして駒崎様からは現場のお話として金銭の余裕のある人だけではなくて、一般の方からの寄付も多いこと、寄付が広がる可能性を感じるお話でした。
そして関根様からは、寄付が増えるということはボランタリー経済が発達するということ、つまり日本全体の幸せにつながるということを伺いました。

【パネル討論(寄付文化は定着するのか)】

司会者

やはり皆さん、寄付文化が根付くことは、とても社会的意義が大きいと感じていると思うのですが、この寄付文化がはたして定着していくだろうかという議題に移らせていただきます。

東日本大震災を機に、たくさんの方が寄付に応じられています。こうしたことから今年は寄付元年だということが聞かれるようになりました。確かに以前より寄付が身近になったように感じるのですが、しかし欧米諸国と比べると段違いの差があるのですね。寄付が普及している国としてアメリカでは、2009年の一世帯あたりの平均の寄付額は1940ドル、1ドル90円として換算すると、17万4600円というレポートがあって、日本の平均とは10倍以上違うということなのです。単純な比較はできないのですが、それでも10倍という差はあまりにもはっきりとした差といえるのではないでしょうか。こうした状態で、日本はアメリカとは違う成り立ちが違うから、ヨーロッパ諸国にはキリスト教の文化があるから、日本人は奥ゆかしいから、だから欧米諸国のように寄付が当たり前の社会になるのは厳しいという意見を聞くことがあります。

残念ながら先ほどお話いただいたような寄付の意義が広く世間に伝わっているとはまだ感じられないというのが率直な意見かと思います。
では日本で、多くの人に、特段構えることなく寄付をするような文化は考えられないでしょうか。

関根健次氏

寄付文化は定着しました、以上です、としたい。皆がそれを信じることだし周りでやることですよ。そうはいっても、跡田先生がおっしゃったように震災の後に一旦盛り上がるけど、落ち着くと、ネットへのアクセスもどんどん減っていってしまう。マスコミの報道も減る。それはどんな問題でも同じです。

定着を実際にやっていく提案が一つだけあります。大嫌なのですが、バレンタインディ、ホワイトディ、クリスマス。一年に何回プレゼントしなければならないのかと。母の日、父の日、敬老の日、全部消費の文化なのです。企業を儲けさせたい、儲けたい、より成長させたい。日本政府もエコポイントを導入して、TVを新しいものに換えよと。なにがエコか、ふざけるな、と。そんなことばっかりです、この社会は。寄付文化が発展するには、社会の文化を変えなければいけない。寄付の日を作りましょう。消費をしません、お金を使うけれど買うのではなく寄付をする、なんとかの日を作る。3月11日を毎年寄付の日にしましょう。3・11、絶対に忘れないですから。11というのはイイです、イイ日です。イイ日に必ず寄付をしましょう。私たち一人ひとりが3・11を決して忘れない。世界中の、貧しい地域からも寄付が集まった。愛が集まった。その日を絶対忘れない。3・11の感謝の日を作りましょう。さらに余力があれば、気力があれば、毎月の11日を寄付の日にしましょう。

司会者

寄付の日のお話には拍手もおこりました。
駒崎様、お願いします。

駒崎弘樹氏

是非、寄付の日を実現していただきたいと思います。

寄付文化うんぬんはもういいのじゃないかと思います。文化を言い訳にすると前に進まないと思うのです。実は盲導犬が日本に輸入されてきたときも、同じ議論があったそうです。日本に盲導犬は根付かない。なぜなら文化が違うから。日本は畳が文化で靴を脱いであがるから、犬は日本の家の中にはいれない。だから日本では根付かないであろうといわれました。しかし、現在、盲導犬は欠かせないものとなっています。だから、文化が根付かないというのはやめて、やってみよう、というのがよいのだと思います。

そして今回の税制改正によって、新たな機会を手に入れました。3K100と申し上げましたが、3千円以上の寄付者が100人いれば、認定が取れます。そして大きな優遇措置を得られる。4万2千あるNPO法人がそれぞれ100人に声をかければ、NPOを400万人の人が知ります。説得された100人はさらに誰かに話すでしょう。ねずみ講ではありませんが、みんな寄付はこういうことなのだな、NPOはそういうことなのだなと知っていきます。そうなれば、寄付文化がどうのという話は吹き飛んでいきます。

我々がすべきことは、シンプルです。寄付をお願いすることです。勇気を出して「志のために、社会の課題を解決するためにお金をください。あなたのお金がほしいのです。」と勇気を出して言うのです。なんとなく、いやしいと思われてしまうのではないかと不安がつきまといますが、それを惜しげもなく言うこと。それを100人以上に言いまくること。もうそんないやしいとか不安だとかそういう気持ちが起こらないくらい、言いまくることによって、寄付というものの認識が広がっていき、当たり前となっていくわけです。そうです、もはや制度や国や自治体の原因ではなくなるのです。我々の行為によって、新しい文化が創れる、そういう時代になったと思っています。

ですから寄付文化を根付かせるためにどうしたらいいか、または寄付がしやすい日本にするためにどうすればいいかというのは、簡単なことです。我々が行動することです。

司会者

続きまして跡田様、お願いします。

跡田直澄氏

前の二人に比べると悲観的です。
かつて寄付文化はあったようにも思えます。かつてというのは明治、大正デモクラシーの時代にかなりの寄付が行われています。明治の当初においても、京都では小学校が全部寄付でできあがったという事例があります。明治政府にお金がなかったというのもありますが、学校令に従って学校を作ろうと、土地も教室も全部を民間のお金持ちがやりました。そして大正デモクラシー時代になると、第一次大戦とか株で儲けたお金持ちがうんと寄付をしました。ようするにお金持ちの寄付、ないしは非常に精神性の高い方たちが、それぞれ自分たちの活動をするために、私財を投げ打つということは行われてきました。しかし社会全体として、果たして寄付文化があったかどうかというと、そこまでなかったのではないかと思います。行政が、政府がやってくれなかったから、お金持ちたちが自分たちでどうにかしようとしましたが、文化としてあったかどうかというと、私は否定的です。

これが、さらに戦時体制、戦後にかけて、政府、行政が全てをやるという形が現在まで続いてしまったために、民間で寄付をするな、むしろやめろと、勝手なことをするなというようになり、現に、戦後にすぐの段階では、基本的に国立大学とか国立の団体に寄付することを当時は禁止していました。それが、財政が厳しくなって、昭和30年代から寄付でもいいからなんでも集めるという形になったものです。しかし、基本的なところは政府がなんでも仕切るということで、寄付は共同募金会だけ、歳末助け合いといってやっていますが、最終的には共同募金から赤十字にいって、最終的には厚労省にいって、配分を役人が決めているやり方でしかやってこなかったのです。

ここで寄付文化をもう一度つくるというのは良いタイミングです。私は文化という言葉を使っているわけですが、経済学者であり、基本は“寄付の市場”をつくらなければならないということです。寄付を受ける側とする側の市場をつくって、マッチングをしてあげないといけない。今、「イーココロ!」というインターネットで募金をやられているのは、典型的な市場をつくっているわけです。クリックで募金ができる、マッチングされるという、わかり易くて現代的なものなわけです。こういうものを上手くつくりあげていくのは民間の知恵で作られているわけですが、これを政府がもっと後押しすると、もっと広がっていきます。寄付文化を広げていくということは、寄付の市場をつくってあげるということなのです。

パネル討論の議題に応じる跡田直澄氏市場主義者といってぶつぶつ言っている人たちがいますが、それは経済学をちゃんと勉強しなかった人が言う言葉で、市場というものを正しくつくらなければいけないのです。それを政府が後押ししなければならない。だから税制で優遇をするのです。

それから先ほどの寄付の日をつくっていくこと、私も大賛成です。月に一度でもいいわけです。そういうことを政府が後押ししていくわけです。でもあまり政府がやってもいけません。だからNPOのほうで決めて、それを政府、ないし国会、各地方議会でこの日を寄付の日にしようと議決してもらえばいいわけです。その日にイベントを打っていくと、そういうことがあってもいいです。日本の寄付はまだイベント中心です。夏休みになると、テレビで24時間のイベントがあってそこで2億だか3億が集まっていくわけです。いいものとは思いませんが、今の日本では、ああいうイベントで寄付が集まっていきます。

寄付文化が育っていくには市場が拡大して、寄付というものがあるということを知ってもらうことが必要です。NPO側も気づかせる営業マンが必要です。今ほとんどいないと思いますが、その集める努力をマーケットとしてやっているNPOもあるわけです。そういうところも考えながら市場を作り、文化を新たにつくりあげていくには、いろいろな制度をつかってやっていく必要があると思います。

駒崎弘樹氏

あえて反論させていただきたいと思います。過去は我々の未来を制約しないと、僕は思っています。
戦後、お任せ民主主義だったから、これからもそうだとは思っていません。なぜならば、我々が変わる可能性を我々の中に内在していると思うからです。歴史がどうだからということではなく、これから我々が何をするかが大切なのじゃないかと思います。

確かに市場は寝ていてはできません。市場自体はアクションを起せない。我々がアクションを起すことで市場ができるのです。「イーココロ!」があって、最初のプログラムを書いた人がいるから、いまあの形があるわけで、我々の「ひとり親サポート」だって、なにかをしなかったら、年間2500万円、3000万円のお金が集まらないわけです。同時に何かをすれば、例え文化がなくたって、2500万円からのお金が集まって人を助けられるのです。だったら2500万円なりいくらなり集めるのに、一言寄付してくださいというところから始めるのも悪くないのではないと思います。

司会者

お二人の若い前向きなお話と、跡田先生のちょっと悲観的というか現実的なお話とで、だいぶ皆さんも歴史的にも整理できたのではないかと思います。

寄付の日を作りましょうという大胆なお話もありましたが、それには会場の皆さんも賛成のようで、それに対し、駒崎様は思っているよりやることが大切、という、この後すぐに行動できる前向きな意見をいただきました。そしてやはり跡田様の言うように、寄付の市場をつくることが必要で、そのためには政府、行政の制度も必要だということです。これらのお話を踏まえて最後のテーマにいきたいと思います。

【パネル討論(寄付文化を神奈川に定着させていくために)】

司会者

最後に、寄付文化を神奈川に定着させていくにはどうしたらよいか、お話を伺っていきたいと思います。
欧米諸国との寄付の違いは、長らく欧米諸国と税制優遇の制度の差が大きいといわれてきましたが、このたびNPO法人などに対する税制優遇の制度が大幅に広がりました。制度の改善はなされましたが、税制優遇の枠が大幅に広がったとしても、多くの方が寄付の意義に気づくのに直接つながるとはいえません。寄付文化うんぬんという議論がありましたが、それでは、この寄付がもっと定着するのはなにが必要でしょうか。寄付を受ける側、国や地方自治体、私たち市民を含めた寄付をする側から、それぞれ何が足りないのか、あるいは何をしていけばよいのか、提言も含めてお話しください。

跡田直澄氏

まず、NPO側、行政側、そして市民側という3つの側面でということでしたが、NPOに不足しているのは、基本的には宣伝力、営業力だと思います。

自分たちが活動していくことには結構力がついてきていると思いますが、活動している内容を外に伝えるという作業があまりない、弱いということだと思います。寄付を集めるために、自分たちがやっているサービスの内容を寄付する人たちに伝えるということの方法論が今のところはまだ弱い、ないしは出来ていない。ということで寄付集めにつながってこない。それを仲介する組織が今たくさんできあがってきています。そういうところと上手く連携を図っていくことが考えられます。今までは自分たちの活動をやるのに精一杯だったけれど、自分たちのやっていることを情報発信するという術を地域ごとでつくっていったらいいのではないでしょうか。

地方自治体側については、いまだに自分たちができるのだと、自分たちで仕切ることしか考えておらず、ことここに至ってもまだ変わらない。まして阪神淡路大震災のときは、あるていどまとまった場所で地震が起きたので如実に地方自治体が機能しないということわかってしまった。ですからボランティアを束ねて連携的なボランティア活動するというが積極的に行われました。ところが今回の震災は、あまりに広く、そうなるとまたまた行政が出てきて、ボランティアだとかNPOだとかが入っていくときに来てもらっては困るというようなことを言って、どちらかというと拒否しているという話さえ聞きます。いろいろ事情はあるとは思うのですが、しかし、はっきり言って行政ではできていないのです。そういう意識を変えさせていかなければならないということです。黒岩知事がどこまで意識をもっているかわかりませんが、もっと積極的にお話になっていいのだと思います。この会場にも神奈川県の職員がいます。NPOの関係の部署にいる人たちはある程度は理解していると思いますが、他の部署の人たちは全く考えていない。どうせうるさい人たちが騒いでるだけだと。これを変えさせないといけないでしょう。行政の中の地方自治体職員の意識を変えないと、NPOにちょっと補助金を出そうかという意識しか、今のところは持っていないので、ここを変化させないといけないと思います。

三つ目のNPOの側。利益を追求していくことはあっていいわけです。しかし利益の追求が最終的には社会のためになる、そういう利益の追求を考えなければいけないと、経済学は教えています。経済学は単に自分が儲けることを考えるだけを教えていないのです。ここでも間違ったことを多くの人が思っています。ようするに、会社は金儲けをしたらいいのだと考えている人がほとんどなわけです。やはり社会の中で企業、個人が生きている限りは、その利益がちゃんと社会に還元されていくことで、初めて役立つものです。市民という立場にたつならば、その辺の意識を企業であろうが個人であろうが持っていく。当然それが持てればなんらかの社会貢献、自分にある程度お金ができれば社会貢献を考えるようになるはずです。ですからその辺の意識が市民の側にもまだ必要だと思っています。

司会者

続きまして関根様、お願いいたします。

関根健次氏

税制が変わったというのは仕組みが変わっただけで、直接的に寄付金を出す人を増やせるのとは別問題です。そういった意味では、心、意識そういった雰囲気を変えていくということが文化なのかもしれません。ユナイテッドピープルとしては、その心の動きを変えていく、寄付をしたいという気持ちに変えていくために映画の配給、宣伝をやっています。バングラディッシュのストリートチルドレンの映画や、今は「幸せになるための経済学」というドキュメンタリーを、日本全国150箇所くらいで上映しています。横浜では今日上映しました。やはり心の部分を変えていかなくてはいけません。

受け取る団体側についてどうやっていくかといった課題があるわけですが、それは、コミュニケーション能力という点にあります。団体側ができるコミュニケーションは無数にあります。ツイッターやFacebookなどは、「寄付金をください」ということが全てで、寄付金を効果的に集めることができます。コミュニケーションの仕方によって全然変わってきます。FacetoFaceで、決して日本に特異のことではなく、世界中で寄付を行うことができるので、東日本大震災でも大変な額が集まっていると思います。

具体的には、考え方としてマイクロクレジットというのをご存知でしょうか。バングラディッシュで小さな学校を作るのに、小さな起業家を支援するのに、女性起業家に支援するのに、小口の資金を集めて融資をしていくものです。同じように、マイクロ寄付とかいいじゃないでしょうか。マイクロドネーション。小口の寄付というのは、日本だけじゃなくて、世界中から集めることもできるのじゃないか、と思います。Webサイトを日本語だけにしているのを英語にしてみる、中国語にしてみる、いろいろありますね。

一つの成功事業はウィキペディアだと思っています。このウィキペディアは世界の辞典みたいなものです。インターネットをやる人は必ず見ます。ウィキペディアは、実は寄付で成り立っているのです。たまに寄付キャンペーンをやっていますが、2011年の1月1日に発表した寄付金の金額は1600万ドル、わかりやすく1ドル100円とすると約16億円を、なんと50日で集めたのです。50日間で、140カ国、50万人から16億円を集めたのです。一人当たり3,000円ぐらいを50万人からわずか2ヶ月弱でできてしまう、インターネットが発達して可能性が無尽蔵なのです。今服役中の堀江さんはメールマガジンの月800円の購読料を集めることによって、年間1億円の収入を突破しました。それは自分のためにもお金集めをすることにもつながりますが、寄付、活動資金を集めるためにもこのインターネットの力を使うということが非常に大切です。いろいろなやり方があるのでそれを検討してみると、団体も寄付金を集めやすくなると思います。

それから行政側では、この3月まで横浜市にいましたが、横浜は寄付先進都市だなと感じています。寄付には、わかりにくいところがあります。わたしのように関心があり気にしている人間でなければ参加しにくい。わかりやすくするためになんらかの仕掛けが必要です。ほんとに簡単な例だと、横浜市民一人ひとり、神奈川県民一人ひとりに寄付クーポンを配る。年収に応じて1000円クーポン、2000円クーポンにして。そういうことをプログラムにすることもできます。印刷費や送料などの経費がかかってしまいますが。そして寄付サミットみたいなものを年に1回やって、寄付している実感を与えることができれば、所得の10%とか15%を自分も寄付しようと思えるのではないでしょうか。参加のしやすさが非常に重要だと思います。

司会者

最後に駒崎様、お願いいたします。

駒崎弘樹氏

NPO側、市民側のお話しをします。自治体や国になにをしてもらいたいかということでは、特になにも期待していません。もはや、制度面は整ったところですので、特に期待することはありません。パネル討論の議題に応じる駒崎弘樹氏

NPO側ですが、私も皆さんもNPOだと思うのですが、我々NPO側が努力を、本当に努力をしていかなければならないと思います。皆さん、NPOそれぞれが社会問題の営業マンになって、世の中の人に自らが考える社会的課題、そして社会的課題の解決方法をアピールしていく時代だろうと考えています。営業マンというと、古くからNPOをしている方からは拒否感が示されます。ビジネスビジネスしていてNPOらしくないのじゃないかと、よく批判を言われるのですが、しかし、ビジネスだろうがなんだろうがそれによって寄付が集まり人が助かるのだったら僕はいいのじゃないかと思います。白い猫だろうが黒い猫だろうが、鼠を捕まえるのが良い猫だとしたら、ビジネスだろうがなんだろうが、その手段を用いて寄付が集まるなら、我々はそれを用いて寄付を集めなければなりません。

そのビジネスで蓄積されたマーケティングの知識というのは、ほんとに寄付集めでも使えます。例えば私たちは普段寄付集めをしていません。ビジネスでつかっているWebマーケティングの知識をつかって、ホームページを作り、インターネットの検索にひっかかりやすいようにしました。寄付をしてくれたほうがよりいいな、ということで作っただけですが、どんどんどんどん寄付が増えるという状況であって、こうしたことをやらない手はないわけです。インターネットはわからないなという人がいらっしゃっても大丈夫。皆さんだけでやらなくていいのです。NPOのよいところは、“よそ者”“若者”そして“愚か者”を惹きつけられるというところです。よそ者、つまり皆さん以外の団体で、インターネットに強い団体の力を借りましょう。若者の社会意欲はとっても高まっています。若者にインターネットをちょっと教えてよ、というような形で若者を取り込むことによって、皆さんのインターネット力は必ず上がるでしょう。そして、愚か者です。1円も得にならないけれど、汗をかいてくれる人が沢山います。我々のところにも、ボランティア、あるいは専門的知識を持ったボランティアであるところのプロボノをやりたいというメールを毎月もらっています。そういう人を惹きつけられれば、苦手なインターネットでも大丈夫というわけです。

ビジネスの手段をつかって、自らが社会課題のビジネスマンとして、国民に訴えていき、その課題を解決する処方箋を提示して、我々に投資してくれればこの社会問題を解決していきますよ、と通っていくわけですね。そうして社会の課題を解決していく。そういう世界になっていくと思います。

そして市民側。我々も市民です。今日本は沈みかけているタイタニック号だと思います。そこかしこに穴が開いて、そこかしこに海水が入ってきて、かつて本当に大きくて立派だった船がどんどん沈もうとしています。しかし多くの市民は船長室にいる船長を非難する。船長を変えれば船は沈まないと議論しているわけです。これが果たして正しい図でしょうか。僕はそうは思いません。もし沈みかけているなら、皆が穴を塞ぎ、水をかきだすバケツを持つべきです。そして声を掛け合ってこの船が沈まないように、なんとか持ちこたえて新しい大陸に向かえるように星を見て、コンパスを直して、そしてあっちのほうがいいか、こっちのほうがいいか真摯に話し合い、そしてオールを漕ぎ出すべき時期にきていると思うのです。だから我々は、一丸となって沈みかけているこの船を輝かしい新大陸に漕ぎ出すそういうアクションを引き起こす必要があります。寄付というのはそのアクションなのです。だからそれをともにやっていこうと勧めたいと思います。

司会者

3人ともNPOについてお話がありましたが、共通するのはやはり意識変換ではないかと私は感じました。意識を変えるにはまず行動を変えることが必要だということですので、皆様にもこのあとぜひ実践していただきたいと思います。

本文ここまで
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