企業・NPO・大学パートナーシップミーティング in 横浜(2014)開催結果概要

掲載日:2018年2月25日

平成26年(2014年)6月26日(木曜日) 13時から17時30分
かながわ県民センター 2階ホール にて

参加人数 

企業関係者33名 NPO等関係者32名 大学関係者3名 その他19名 ファシリテーター14名 計101名
(事務局等を除く)

プログラム概要

司会:認定NPO法人市民セクターよこはま薄井 智洋氏

基調講演「熱海のコミュニティづくりー100年後も豊かな暮らしができるまちをつくるー」
NPO法人atamista代表理事 市来 広一郎氏

NPO法人atamista様プレゼンテーション今日は私が熱海でやってきたことをお伝えします。私もいろいろな人とパートナーシップを組んでまちづくりの取り組みをしています。実際の現場でのお話をすることで、少しでもイメージがわくような手助けになれたらと思います。

私は熱海生まれ熱海育ちで、大学・社会人の時に東京に出て、横浜に住んでいた期間も長いです。ずっとまちづくりには関係のない人生でした。なぜ今まちづくりに取り組んでいるのかと言うと、私が10代後半の時(90年代後半)、熱海がみるみる寂れてきました。巨大な旅館やホテルが次々とつぶれていって、保養所も熱海からほとんどなくなりました。

そういう状況を見て、いつか熱海に帰って何とかしたいとなんとなく思い始めていましたが、大学時代は物理をやり、社会人時代はビジネスコンサルティングをやり、関係ない道のりを歩んでいました。しかし、バックパッカーとしていろいろな場所を旅するようになり、やはり熱海に戻ってまちづくりをしようという心がだんだん戻ってきました。そしてそういう思いが募っていき、7年前に勢いで会社を辞め、熱海で試行錯誤しながら取り組んできました。

なぜパートナーシップを組むのかということですが、私自身に何も経験がありませんでしたし、地域のネットワークもなく、人と組まないと何もできない。必要に迫られパートナーシップを組みながら、まちづくりに取り組んできました。

NPO法人atamistaと株式会社machimoriという民間のまちづくり会社を若手数人で出資してつくりました。また、まちづくりの活動をする中で、NPOの変わった取り組みをしている人が観光協会にいた方がいいだろうということで、熱海市観光協会副会長をやらせていただいています。

私自身は、熱海ならではの体験をまちの人たちと企画して、それを熱海に移住してきた人たちや、別荘を持っている人に届けようとやってきました。

自分でもまち歩きのガイド役を100回以上やっています。いろいろな人たちとまちを歩くと見えてくるものがあります。特に熱海のまちなかのエリアは寂れているのですが、昭和で時が止まったようなおもしろい風景です。この熱海の中心のエリアが面白いということで、空き店舗を再生しようとする事業に取り組んでいます。

昭和25年に熱海大火という火事でまちが全て燃え、その直後に建ったのが今の熱海の町並みです。昔の銀座通りは、人とぶつからないと歩けないほどで、当時は100万ドルの夜景と呼ばれていました。今はない光景です。当時を知る方々は、あの時代に戻りたいという方もいますが、まず無理です。もう時代が変わったということです。

1973年の熱海駅から中心エリアまでの地区では、旅館やホテルなどの宿泊施設がほとんどでした。それが今はリゾートマンションに変わりました。観光地と言われていますが、内実は変化しています。そういう変化に対応しきれず、ずっと昔からの商売を続けてしまったというのが一番の問題だと感じています。その結果、空き店舗がたくさん生まれてしまいました。

熱海は、高齢化率、生活保護率、出生率、住民のかかる疾患の率など、静岡県内のあらゆる数字がワースト1のオンパレードです。空家率もワースト2です。2050年の日本の姿だと言われています。

ですが良い面もあります。別荘を持っている方とか、移住してくる方は増えてきています。私たちは新しく熱海にやってくる方たちにまちを知ってもらい、ファンになってもらう取り組みをずっとしてきました。地元の方が建て直そうとしている古い建物も、私から見ると魅力的に見えるということがあります。特にアーティストとかクリエイターとかそういう人たちの感性には訴えるものがあり、ここに住みたいと言われることもあります。そんないろいろな人たちがまちに入ってくることで、まちの見方が変わっていきます。

地元の人たちが「どこかいいところありますか」と聞かれた時に、「何もないです」と答えるのを変えたかったのです。そのためにはまず、まちに移り住んできた人たちこそが、まちを知って、まちを楽しむということをしていかないと、まちは変わらないと考えてやってきました。

ずっと地元に住んでいる人たちにとっては何も価値がないものと思ったものでも、外から来た人たちにはとても価値があると思うものもあります。当たり前すぎて価値に気づかないところを何とかしたいと思い、はじめたのが「オンたま」(熱海温泉玉手箱)です。地域にある体験・交流等をたくさん集め、今まで200種類以上の企画をつくってきました。そして5,000名以上の人に来ていただきました。一つ一つは小さな体験です。地元ならではの体験を、移住してきた方や熱海を訪れる方に提供する。私たちのNPOがその繋ぎ役となる。ホスト役になってくれる方を見つけ、きっかけ作りをやってきました。

ガイドをやったことのある方は、のべ100名超えています。老舗旅館の旦那さん、芸者さん、移住してきた方たち、看板娘のおばあちゃんなどの人たちがいます。喫茶店巡りをしたりとか、おいしいコーヒーの入れ方を教わったりとか、一人ひとりのやっていることは小さなことですが、これによって、まちが変わっていくのです。

いろいろな企画が発展すると、それによってメディアが来ます。4年くらい前に、レトロ薫る喫茶店特集を女性向け雑誌で取り上げてもらうなどして、喫茶店のお客さんが増えてきています。そうやって地域で眠っていた資源を掘り起こし、体験してもらいます。

着目しているのは、常に人です。写真屋さんがいい写真を撮れるスポットをガイドしたり、初島沖から24時間海を漂流していた漁師さんがするツアーもあります。

私たちがやってきたのは、ガイドする方たちのネットワークを作りあげることです。そこにお店やサポートしてくれる150団体があり、1,300名くらいの方が集まって、熱海のファンになってくれました。こういう方たちは企画に深く関われなくても、スポンサーとしてお金を出してくれます。また、地元のメディアは常に新しいものを探しているのでこういうチャレンジする方々を発信してくれます。

熱海は保守的な場所でして、何か新しいことをすると目の敵にされることもあります。地域は新しいものをすぐには受け入れられません。それは仕方のないことだと思います。ただ、そのままでは何も変わりません。新しいことを応援する人がいたり、参加してくれる人がいたり、そういう人たちがいることが、地域にとって大切です。「オンたま」はそういう場です。

例えば、新しい活動をはじめようとした時に、人を集められない、お客さんが来ないことがよくあります。その団体だけで、企画から集客その他をすべてやるのはとても大変です。お客さんが集まらないとモチベーションも下り、やめてしまいます。そうではなく、大きな規模で皆の持ち寄りでやれば、自分たちだけでは手の届かなかったところへ情報が届きます。すると、手伝ってくれるまちの人も出てきます。だからこそ、集まってやることがとても大切です。

また、集まってくれた講師やガイドの方々はやる気にあふれた方なので、すぐ意気投合します。こういった場が地域でできると、新しいことが地域でつながります。7年前、私が熱海に帰ったときは、熱海は何にも起こりそうになかったまちでしたが、この7年で変わりました。いろいろ人がいろいろ活動に出て、何かが起こりそうで、次はどこで誰が何をするのだろうという雰囲気です。

これまでは、熱海に別荘がある人や移住してきた人の中には、「温泉に入ってテレビを観て寝るだけなら東京に帰ろうか」という人がたくさんいました。しかし「オンたま」に参加して地域につながりができて、自分のお気に入りのお店ができて、熱海に引っ越してきて良かった、自分の人生が豊かになった、一生熱海に住み続けますという人がたくさん出てきました。それが私の一番のやりがいなのですが、こういう人々が熱海のファンになり、強力なサポーターになってくれます。

もうひとつの場作りとして、今まさに進めている取り組みを紹介します。熱海のファンは増えてきていますが、熱海の中心エリアは変わりません。ここをどうにかしたいのです。

3年前から、熱海の中心エリアのどこに空き店舗があるかを調べはじめました。そして私たちはまちづくり会社(株式会社)を立ち上げました。まちの中心エリアの再生を、税金を使わずに民間のお金で、ビジネスとして成り立たせて、その収益でまちを再生していこうというものです。

空いているからタダで貸してくれるとは行きません。相手は別に困っている訳ではないので、このままでも良いとなってしまいます。変な人が入ってきたら困るので、余計なことはしないでくれと言われてしまいます。

みんな困っている訳ではありません。空いているのは、余裕のある証拠です。お店を閉めたということはお金があるということです。過去の財産があるということです。オーナーさんはいいかもしれませんが、まち全体としては価値が下がってしまいます。まちの価値が下がるということは、地価が下がるということです。不動産のオーナーさんにはマイナスですし、まちを訪れる人の印象としてもマイナスです。そうなるとまちがだんだん沈んでしまう、それを何とかしたいと思いました。

唯一私たちが取り組んでいる空き店舗(50坪)は、3年間空いていましたが、ここのオーナーさんが、この通りのために使うのだったら安く貸してあげると言ってくださいました。私たちは、だれかに、これからここに新しく住んでほしいとか、ここで新しく商売をしてほしいと考えました。ただ、私たち自身がチャレンジせずに、新しいことをしてほしいというのは無責任なので、まずは自分たちがやるべきと思いました。家賃も格安にしてもらい、できたのがCAFE RoCAです。

ここで今までの「オンたま」のネットワークが生きてきて、普通に店舗改装をしたら1,000万円かかるところが、ほとんどの物をもらったりして、約300万円でできました。総勢50名くらいの方がボランティアとして参加してくださいました。参加型で場所を作ってきて、ここで頻繁にイベントをするのですが、初めて参加した方の知り合いが、次にイベントをやってくれたりします。通りの周辺の方々も、参加型で人がたくさん集まってくるのは気になりますので、イベントなどをきっかけとして、地域と協力していきたいと伝えてコミュニケーションをとっていきます。

困っていないオーナーさんもいますが、店舗が空いていて困っているが、打開策がなくてそのままというオーナーさんもいます。最終的には、オーナーさんが本気でまちを良くしたいと思わないと、まちは変わりません。そうした時に、お店として入る側も、オーナーさんの側も意識がちょっとすれちがっていて、私たちが間に入らないと話が進まない時があります。そこで考えたのは、場をつくることです。

つい先日、空き物件を持っているオーナーさんから物件を提供してもらい、その物件についての事業提案を3日間ほぼ徹夜で作るという「リノベーションスクール」を行いました。ひとり3万円の参加費で参加者を募り、1チーム12人で、最終日にオーナーさんにお金のことを含めて提案をします。かなりシビアに、どれだけ投資して、どれだけ回収して、収益を上げるかという提案です。

提案がはじまるまで、オーナーさんも本当に良い提案が出るのか不安でした。オーナーさんも物件に問題を抱えていて、何とかしたいけど打開策がないのです。新しいことを始めるにはリスクがあって、オーナーさんも一人で不安を抱えているのです。

しかし、スクールの3日間の中で受講者がオーナーさんとコミュニケーションを取って色々な話を聞くうちにだんだん距離が縮まって、最終日には受講者がオーナーさんにプレゼンテーションをして、オーナーさんが泣きます。6人のオーナーさんのうち、4人が泣きました。10年間空いていた場所をゲストハウスとして再生しようというプランにオーナーさんが契約しました。なぜこの建物なのか、なぜこのまちなのか、なぜ今なのか考えた上で、この建物を再生するだけではなくて、これをきっかけにエリアを再生するという提案でした。ここで大切なのは、頭ではなく、心と体で提案する。「本当にオーナーさんの人生を変えるかもしれない」という覚悟です。今まで熱海とは関係ない参加者が全国から集まって、全員が集中することで、最終的にオーナーさんの心に響く提案ができたと思います。

この後に何が起こるかというと、参加者が単純に3日間住むだけでなく、今後も関わっていくことになります。オーナーさんを中心とした繋がりによって、これまでオーナーさん一人で抱えていた不安が解消し、一緒にこの事業を作っていくことになります。オーナーさんを見つけてきて、物件を調査して、そこにメンバーを揃える。やることはそれだけですが、どういうコミュニケーションが生まれるのかを考えながら場を作っていきます。

今回の「リノベーションスクール」の提案も、具体的にこんな人たちが入居しますという仮の確約を3日間の間に作ります。熱海に出店したいという人たちのつながりを作っていきます。そうすると、その人たちが次のステップとしてお店を持ったり、場を持ちたいという時に入れる場所を作ってあげるまで実現させることができます。

一番重要なのは人です。人がいれば物件だって再生できる。人が集まった時に何か生まれる場を作る。それが「リノベーションスクール」です。実際に事業化されていくことで、まちの空き店舗が再生され、場ができる。それによってまちが変わっていく。

行政も含めて、常に私たちはパートナーシップ、ネットワークを組んでいますが、課題を解決するためにパートナーシップを組んでいます。単純に人とつながることを目的としても上手くいきません。プロジェクトにふさわしい人と組むことが重要だと思います。一緒にやっていくと合わない人もいます。人を選んでいくのも大事だと思います。反対に、一緒にやりたい人を見つけると、大きなパワー、エネルギー、活動の広がりが出てきます。そういう意味で、どんどん人とつながって何かを起こしていくのは、思いとか意識とか、目指すビジョンを共有できるかどうかにかかっています。

良いつながりができることを期待しています。ありがとうございました。

パートナーシップ支援事業について
神奈川県 NPO協働推進課

パートナーシップ支援事業とは、県が企業・NPO・大学を仲介し、マッチングの機会を提供する仕組みです。今年度は、神奈川県内の各地域の中間支援組織さんと協働・連携して実施していきます。

2013年度は19件のマッチング事業が生まれました。2つほど振り返ります。

2013年11月に、(有)大道武牛乳店さんとNPO法人フーズマイルぐりぐらさんが、「牛乳de食育!」というイベントを行いました。企業が牛乳を配達している幼稚園の秋祭りで、NPOが食育イベントを開催したというものです。

2013年10月には、(株)伊藤園さんと(特非)こども自然公園どろんこクラブさんが、「『お茶』と『里山』の新しいコラボ」という事業を実施しました。NPOが管理する公園で、公園ボランティアの方を対象に、企業がお茶セミナーを実施したというものです。企業の技術者が、公園にあるお茶の木を使い、お茶の育て方等のレクチャーも併せて実施しました。

県がこの事業で力を入れている、広報についてお話しします。知事会見を事業スタート時の5月14日と、成果発表時の11月11日に行いました。 日本経済新聞さんに6月6日に記事にしていただき、神奈川新聞さんの横須賀市版にも7月19日に掲載していただきました。「県のたより」の3月号にも、パートナーシップ支援事業について掲載しました。これ以外にも、NPO協働推進課で運営している、かにゃおのFacebookで、マッチングした事業の告知・紹介などを行っています。

2014年度のパートナーシップ支援事業についてお話しします。スケジュールとしては、6月から10月にかけて4回、各地域の中間支援組織さんと協働・連携しながら、パートナーシップミーティングを行っていきます。各地域の中間支援組織さんと連携することで、各地域で多様な主体が集まるイベントが、継続的に開催されるようになるようにと考えています。

パートナーシップミーティングで様々な方とお話しすると、気の合う方との出会いもあるかと思います。その場合には、マッチングに向けて当事者同士で打ち合わせなどを行い、事業の詳細を詰めてください。また、個別面談や協議を希望される場合には、県が面談の場を設定することも可能です。

そのようにして事業の詳細が詰まり、事業化が決定した場合には、必ず県にお知らせください。また、必要があれば、契約書や覚書などを結ぶのもよいかと思います。

県は広報に力を入れていきます。記者発表、新聞、県のホームページ、NPO協働推進課Facebook、県のたより、テレビなどです。「パートナーシップ・キックオフミーティング」というお披露目イベントも行います。 

パートナーシップ支援事業の流れについてお話ししてきましたがパートナーシップミーティングなどで、事業の実施について合意した場合には、随時事業を実施してかまいません。プレスリリースやホームページなどで公表してください。ただし、キックオフミーティングにはぜひご参加ください。

続いて、この事業のメリットについてお話しします。まず、県が積極的に広報を行いますので、発信力が高まります。「地域貢献の新しい形」ということですが、人も資金も足りない中で単独で事業を実施するよりも、他の企業・NPO・大学と協力した方が、きっとよい事業ができると思います。また、企業同士、NPO同士、大学同士の結びつきも大歓迎ですので、積極的に活用していただければと思います。最後に「担当者の育成、学生の学びの場にも」ということですが、日頃接点のない方と触れ合うのはいい経験となり、担当者の成長につながるのではと思います。また、学生の方には、学んだことのアウトプットの場としてこの事業を活用いただくと、より学習の効果が高まると考えます。

新しい事業として、「スタディツアー」を実施します。これは、優れた社会貢献活動を実施している企業や、先進的な取組みを行っているNPOを訪問するというものです。狙いとしては、先進的な社会貢献活動などの取り組みを共有することで、その波及を図るということにあります。1回目として、8月下旬に(特非)西湘をあそぶ会さんを、2回目は、10月24日に(株)通信設備エンジニアリングさんを訪問する予定です。

「教えて!かにゃお先生」という、かにゃおの出前講座も行います。これは、かにゃおと一緒に、企業やNPO等が大学に出張し、出前講座を行うというものです。学生の方に、NPO活動や企業の社会貢献活動の話に直接触れてもらうことで、社会貢献への意識を高めてもらうことを狙いとしています。7月2日に第1回として、横浜市立大学の影山ゼミで実施します。

パートナーシップ支援事業の詳細については、今後NPO協働推進課のホームページやFacebook、「かにゃさんぽ」を通じて発信していきますので、ぜひご確認ください。

パートナーシップ支援事業は、みなさんの強みやリソースをすこしずつ活かして、地域の課題を解決していこうという事業です。今年度は地域の中間支援組織さんと連携していきますが、これは各地域でもこのような取組みが広がっていき、そこから生まれた事業を通じて、地域の課題が解決していくことを狙いとしています。パートナーシップ支援事業を通じて生まれた事業については、ぜひ事業をブラッシュアップしながら継続していっていただければと思っています。また、パートナーシップ支援事業を通じて、全国のモデルケースとなるような取組みが生まれ、世の中をよい方向に変えるようなことになればと思っています。

「つながりプラン」プレゼンテーション

司会:認定NPO法人市民セクターよこはま理事 斉藤 保氏

(株)協進印刷山口 正規氏

(株)協進印刷様プレゼンテーション協進印刷は横浜市神奈川区大口にある創業55年の印刷会社です。地域貢献や環境保護、CSRに力を入れています。

仕事内容としては、現場で高い品質が求められるアート系のイベント等にも企画段階から参加し、感性に訴えるモノ作りを支えています。そこで私たちが力を入れているのが、「言葉にならない思いを伝える」ということです。

2000年代以降、物あふれの時代と言われていますが、これまでのように一方通行的な機能、価格、数の提供から、相互理解を深めながら、感動や共感や信頼を提供することが非常に重要になってきています。そこで、私たちの印刷物の特徴である五感に訴える機能を生かして、より「言葉にならない思い」をきちんと伝える情報媒体を製作して、社会に貢献したいと思っています。

従来の印刷メディアでは、チラシ・DMなど、不特定多数を対象に大量に配布されていました。現在も商品やサービスの内容によっては、効果のある手法の一つですが、ほとんど読まれずに捨てられてしまっている状況も否めません。

そこで、協働事業についてのイメージですが、クライアントのニーズを掘り下げて、NPOをはじめとするローカルコミュニティの情報媒体の制作へと繋げていきたいと考えています。クライアントにとっても地域と協働で媒体制作を行うことで、より地域社会との相互理解の機会へと繋がるのではないかと考えます。

事例として昨年度、横浜市との公民連携事業で「ぼうさいえほん」という子ども向けの防災教材を制作しました。民間企業3社から協賛をいただき、横浜市内の幼稚園289園、約6万名の園児さんに無償で冊子を配布しました。

また、横浜市内のデザイン系の専門学校にインターンシップや協働プロジェクトを通じて実践的な研修の場を提供しながら、ものづくりをしました。この事業はこれまでに12件行い、現在も進行中です。

学生さんとの事例としては、自動車販売会社さんとの協働で「ママドラマップ」というママさん向けのドライブマップも作りました。社会貢献に目を向けたコンテンツを学生さんと考え、制作したマップを横浜市立病院や県立公園などで配布しました。

協働して気づいた点として、人や事業内容との相性、事業にむける情熱、当事者としての意識が重要だと思いました。また、相手の立場を尊重し、目的の相互理解とタイミングも重要です。時には不思議なご縁から発展するケースもありますので、本日のこうした場というのはとても貴重だと思っています。ぜひご一緒するパートナーさんを見つけたいと思います。

認定NPO法人さなぎ達川崎 泉子氏

認定NPO法人なぎさ達様プレゼンテーション

 ・さなぎ達のミッションは、「誰もひとりぼっちにしない」です。私たちは路上生活者、路上生活に至るおそれのある人たち、社会的に生き辛さを抱えている方たちを対象に、「医衣職食住」を5つの柱として、メンタルサポートに重点を置きながら、その人らしく生きていくための自立支援のサポートを行っている法人です。
主に活動事業を展開している地域は、横浜市中区にあります寿地区になります。簡易宿泊所、通称「ドヤ」と呼ばれる建物、124棟が300×200メートル四方に密集しており、横浜中華街や横浜スタジアムのすぐ近くにあります。そこに約6,400人の方が住んでいて、そのうち81.5パーセントが生活保護受給者という状況です。
地域の特徴としては、男性の単身者がほぼ全部を占め、また、高齢者の割合が非常に多くて、平成25年度のデータで高齢化率48.4パーセント、全国平均の約2倍という状況です。また最近では障害を持った方がこの地域で非常に増えています。昔は日雇い労働者の街と言われていましたが、現在は巨大な福祉の街と言われている状況です。

我々は現在大きく分けて3つの事業、および細かく分けて8つのプロジェクトを行っています。主な事業としては、路上生活者の休む場所、地域住民が憩える場所としての「さなぎの家」、独居高齢者を対象とした傾聴訪問や簡単な生活サポートを行う「寿みまもりボランティアプログラム」、地域住民の方に安価で温かい食事を提供する「さなぎの食堂」、精神知的障害の方の生活のサポートを行う就労継続支援B型事業所「てふてふ」という事業を主に行っています。

さなぎ達は、様々な人たちからのサポートや提携で成り立っています。例えば、(株)ファンケルさんから、商品化できない発芽米を無料で提供いただいています。この発芽米を地域での健康改善という形で食堂にて提供しています。

ローソンさんとの事例ですが、平成18年6月よりローソンさんの余剰食材、賞味期限が切れる前の食材を無償で提供いただいています。ローソンさんも廃棄コストの削減、もったいないという事もありますし、私たちも安価で温かい食事を提供するというミッションもあり、お互いに無理のない範囲で取り組みを行っています。

慶應義塾大学と行っている事業として、2010年から学生さんを受け入れています。フィールドワークの一環として学生さんが現場に来てもらって、事業に参加して、若い世代の方に社会的問題に関心を持ってもらう機会の提供、地域の学びの場として行っています。

私たちがいろいろな所と関わって思ったのは、継続的に関わるには、お互いに無理のない範囲で行うのが大切ということです。また、一方的でなく、お互いのニーズに合ったwin-winな関係作りを一緒に考えて新しい考えやアイデアを生みながら、さまざまな係わり合いを増やしていきたいと考えています。

来年、さなぎ達は15年目になります。新しい時期に入ってくると思いますので、いろいろな地域、企業、NPO、大学と一緒に、社会づくりを支えられたらと思います。

 ウスイホーム(株)糸山 宗宏氏

ウスイホーム(株)様プレゼンテーションウスイホームは地域密着企業として「生まれてから相続に至るまで」お客様のライフステージ全てに対応できるよう、創業時の不動産事業・建設事業に加え、現在では保険事業・保育事業・幼児教育事業・高齢者事業を展開し、「住宅」から「生活」まで解決出来る「ワンストップサービス」を横須賀・横浜・湘南エリア24拠点にて提供しております。

地域スポーツ大会の主催やイベント協賛・共催、地元学生の採用など、地域貢献活動も積極的に行っておりますが、本拠地が横須賀市ですので、横浜エリアや湘南エリアでは、残念ながら情報が入ってきにくい状況になっております。

横浜の皆様や湘南の皆様と、具体的に共催・協賛も含め、地域貢献事業をさせていただきたいと思いますので、ぜひお話いただけたらと思います。

(特非)エティック 横浜田中 多恵氏

(特非)エティック様プレゼンテーションETIC.は、Entrepreneurial Training for Innovative Communitiesの略です。簡単に申し上げると、日本に挑戦を増やすこと、挑戦する若者達を輩出することを目指して設立された団体です。

約20年前に早稲田大学の学生団体からスタートし、日本にもっと起業家を目指すような誇りのある学生を増やそうとしています。2002年くらいからより社会起業家や社会課題解決・地域課題解決を目指すような20代30代を増やしていこうということで「社会起業塾」というインキュベーション事業に取り組んできました。ベンチャー企業のもとで起業家精神を学ばせてもらう大学生向けのインターンシップと、インキュベーションプログラムを主な事業として展開しています。

2009年からは、「横浜社会企業応援プロジェクト」という名称で横浜でも活動をはじめました。横浜では主に市内のソーシャルビジネスの応援に絞って活動していて、手法としてインターンシップとインキュベーション事業を用いています。

インターンシップは、企業が地域貢献や社会貢献に積極的に取り組むためのきっかけとして、インターンシップ生と一緒に取り組んでいただくという形で、4年間で120プロジェクトを実施してきました。

また、起業家支援では、横浜市経済局さんと「横浜チェンジメーカーズキャンプ」というプログラムを実施しています。「NPOの事業性をもうすこし高めたい」、「地域課題解決をもっと志し高くやっていきたい」という方々を対象に、5年間で35件の方々を応援いたしました。

今日は主にインターンシップのお話をご紹介したいと思います。「地域未来創造型インターンシップ」というプログラムですが、主にこの横浜を舞台に、地域課題解決やまちづくりに取り組む企業やNPO様の下に、半年間、やる気のある大学生をお世話にならせていただき、その中で課題解決に取り組むというプログラムになります。

このプログラムの特徴として、期間が半年以上、学業と両立しながら週3日程度顔を出すというハードルの高い設定をしております。また受け入れ企業・NPO様も挑戦的なプログラムに取り組んでいます。

これまでの120件のうち約6割は1、2年生です。就職の内定が欲しいからインターンをするのではなく、「地域のフィールドに出てチャレンジしたい、大学では学べない何かを地域社会で学べるのではないか」と挑戦の場を求めてる方が多いです。

場合によっては休学をしてインターンにチャレンジする方もいますし、地域をまたいだインターンが最近は増えています。また、インターンシップ生自体が、企業とNPOのつなぎ役になっているケースがたくさんあります。

みなさまとつながりを作りたいこととしては、安い労働力としてのインターンシップではなく、事業戦略として若い視点を取り入れながら、何か新しいプロジェクトに取り組みたいですとか、NPOさんとのパートナーシップでインターンシップ生に活躍してほしいというニーズをお持ちの企業さんや、NPOさんにインターンシップ生を送り込んで、企業との連携のつなぎ役になってもらう可能性などを考えています。

また大学のみなさまとの関係ですと、私たちは各地の大学でインターンシップに関する講演とワークショップを行っていますので、そのようなお声がけもいただけたらと思います。

ありがとうございました。

(株)トライアングル藤野 浩章氏

(株)トライアングル様プレゼンテーション横須賀に無人島の猿島という島があります。横須賀沖の1.7キロの距離(船で10分)にありまして、面積は横浜スタジアムの約4倍で、島の端までは20分ほどで着くくらいの小さな島です。私たちの会社は、この無人島・猿島へ渡る船を運航しています。

この島で何ができるかというと、明治から昭和に使われた兵舎跡や弾薬庫などの、貴重な歴史遺産見学ができます。自然散策、釣りや海水浴、バーベキューもできます。

ご存知の方も多いかと思いますが、2013年8月に火事が発生しまい、バーベキューのレンタルのショップが営業できなくなってしまいました。ようやく今年復旧し、1年ぶりにバーベキューが再開できるようになりました。

このように、猿島には「夏」「アウトドア」「バーベキュー」「海水浴」のイメージが定着しつつあります。猿島には年間約11万人のお客様がいらっしゃいますが、そのうちの7から8割が夏の2ヶ月に集中しています。夏はものすごく賑わうけれども、他のシーズンはがらんとしている。それを平準化できるように、知恵を絞っています。バーベキューシーズンが終わった後の秋冬に、島に渡る目的を作り、お客さんに楽しんでいただけないだろうか、というところが重要なのです。

もう一つは、地域のファンになってもらって、今回はイベントで来たけれど、次回はバーベキューで来よう、来年は海水浴で来ようというようないろいろなつながりができるといいなと思っています。

実は猿島では様々なことをやっています。トンネルの中で映画を見たり、謎解きイベントや星空の撮影会なども実施しています。アウトドアのイベントももちろんいいのですが、そのイメージとかけ離れたテーマであってもいいのかなという気がします。たとえば、今年は「学び」をテーマの1つにしたいと思っています。猿島で何かを学ぶ、座学ができるホールがありますのでそこでしっかり学ぶ。無人島という普段とはちょっと違った雰囲気でいろいろなものを学んでみようとか、そういうことができるかなと思っています。また、三笠公園、ヴェルニー公園、猿島、そしてYOKOSUKA軍港めぐりを管理している会社ですので、たとえば猿島で学び、ヴェルニー公園で続きの何かをする、ということもできるなと思っています。

ぜひアウトドアだけでなく、学びを含めて、一緒に一から作って行けたらと思います。みなさまがお持ちのコンテンツをそのまま当てはめるというのもあるかもしれませんが、一緒にカスタマイズしてこんなことしたいとか、船をこう動かしてみようとか、そういう風に私どもと共に考えて、私どもも成長できるようなものができ、かつ持続できればと思っております。

横浜商科大学田尻 慎太郎氏

横浜商科大学様プレゼンテーション横浜商科大学は、元々は1941年に創立者の松本武雄が横浜第一商業学校として生麦に作った学校が母体となっています。68年に高校が移転し、その跡地に商学科のみの単科大学ができました。74年に貿易・観光学科、経営情報学科をを作りました。校訓が「安んじて事を託さるる人となれ」ということで、今までに2万人の卒業生を送り出してました。

来年からは新しく「観光マネジメント学科」を開設し、それにあわせて大学の全てのカリキュラムを刷新します。それは「横浜の未来を安心して託せる人材を育成する」カリキュラムです。

これまでの横浜商大では、大学で月に1回朝市をやったり、県からの委託で観光まちづくり事業をやったり、野毛街中キャンパスというのを地域とやっているのですが、一部の教員と少数の学生のみが参加していることが課題でした。

そこで、来年度からの新しいカリキュラムでは、全1年生が必修科目として、何らかの地域活動を経験するようなものを作っていこうと考えています。また特別演習科目も備していきます。

そうした中で様々なご支援をいただきながら、県内の企業、メディア、飲食店、観光事業者、NPOといった方々とつながり、学生をそこで学ぶような仕組みを作っていけたらと思います。

私は3月まで東京の嘉悦大学という大学にいました。そこでは東北の生産者さんたちと連携し、大学生が東京中の夏祭りに屋台を出して復興缶詰を売るといったことをしていました。一夏で1,000万円の東北の産品を売り上げることができました。また小平市の特産品であるブルーベリーを材料にしたプリンを学生が企画・開発し販売しています。

学生にとっても、連携するパートナーさんにとっても、win-winの関係を作り、横浜市全てを学びのキャンパスにする。パートナーさんは事業を進展させ、学生はそこで成長できるという非常に美しいものを思い描いているのですが、残念ながらそう簡単には行きません。

学生は、まず時間にルーズです。遅刻をする、締切りを守らない。責任感が薄い。継続性に問題がある。知識は不足だし、最近の大学生は消極的で頼りない。

こんな相手と組んで大丈夫かと思われると思います。大学と組まれる方々にお願いなのですが、手伝わせるという発想だと学生はすぐ嫌気がさしてしまいます。そうではなく、任せるということをしていただきたい。「この日手伝ってよ」とか「ちょっと受付やってよ」ということだとなかなかうまく行かない。そうではなく、まず皆様が志を高く持ち、ミッションを再定義して学生を惹きつけていただきたいのです。それに学生が共感し、皆様と学生が「友達」になれば、彼らは必ずや貴重な戦力となります。そうした学生の成長を見ることが教育者の喜びなのです。

そんなことをして何になるかというと、実は皆様自身も教育者になります。また、学生と付き合う過程において、皆様の組織のメンバーもたくさんのことを学ぶことができるでしょう。未来を託すべき学生が成長したという楽しい気持ちをぜひ横浜の皆様と分かち合っていけたらと思います。どうぞよろしくお願いいたします。

グランコーヨー(株)大庭 公善氏

グランコーヨー(株)様プレゼンテーション私たちは、横浜市内の公立の小中学校さんや、川崎を含めた幼稚園、保育園さんに教材や、現場で使用される絵本などのサポートグッズを扱っています。

現状では少子化が進んでいますので、お客様自体、学校が減っていく状況にあります。ですので、弊社としては早い段階で新規事業に手をつけていきたいと考えています。学校以外の市民の方が教材を使える場がないか探そうということで、「Q-tos」(キュートス)というオンラインショップを立ち上げました。手作りや、親子で一緒に問題を解決するきっかけになるもの、コミュニケーションが深まるものにこだわって教材をセレクトしています。

NPOさん、大学さんとコラボレーションする場合には、我々の教材を使って、何かを教えることにチャレンジしたり、またそういう場(環境)を用意できたらいいなと思っております。

例えばですが、去年、学生さんがインターンとして2人来てくれて、カリキュラムを作ってくれました。実際に教材を使って、科学の遊びとか自由研究に使えるということを、遊びを通して学ぶというカリキュラムです。地域の学童保育所などに伺って、8月に約13回、約500人の子どもたちと接することができました。サイエンスパフォーマーの方の力もお借りして、先生役の方、我々サポーターと教材ということで、学童保育の夏休みにすこしでもアクセントを加えられたらと思っています。みなとみらいの積水ハウスさんの次世代型モデルルームの中で、ペットボトルを使ったランタンを作る企画も去年行いました。

大学さんについては、学んだことを実際に現場で実践しようということで、例えば学童保育のイベントに先生役として参加する場をご用意できるかなと思います。また、企業さんについては、CSR活動の一環として、子どもたちに何かよいことをしたいという場合に、弊社の「遊んで学べる教材」をうまく活用した親子参加型イベント等を開催することで地域貢献につなげられると思います。教材を使っていただきながらNPOさんはこういったご縁を共有していただき、みなさんにとっていい環境を構築できるコーチになれるのではと考えています。ありがとうございました。

つながる会 つながる会の様子

司会:認定NPO法人市民セクターよこはま事務局長 吉原 明香氏

参加者の方が、13のグループに分かれ、連携などについて話し合いました。
(1ラウンド30分×2ラウンド。1ラウンドごとにテーブルを移動)

各グループには、認定NPO法人市民セクターよこはま(一社)ソーシャルコーディネートかながわ、県NPO協働推進課によるファシリテーターを配置

交流会withマッチングコーナー

以下の企業、NPOがブースを設置し、マッチングに向けて、個別に話し合いました。(1者10分)

相談コーナーの設置

 以下の企業、NPO等が「相談コーナー」を設置し、NPO等の個別相談に応じました。

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