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更新日:2024年11月20日
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伊勢原市の「認定NPO法人地域福祉を考える会」を取材した「かにゃさんぽ」の記事です。
かにゃお
今日は、お年寄り等に定期的に電話でお話を聴く活動や放課後児童クラブ、小中学生の学習支援活動、子ども食堂などを伊勢原市内で行っている「認定NPO法人地域福祉を考える会」の事務局長さん、中台(なかだい)和子さんにお話を聞くよ!
こんにちは、かにゃおです!
中台さん
かにゃお、こんにちは。今、電話中だから静かにね。
かにゃお
おっと、ごめんなさい、失礼したにゃ。みなさんは、どなたにお電話しているの?
中台さん
これは、「友愛電話活動」といって、独り暮らしや障がいのある方など、外に出ることが難しいお年寄りに週1回15分程度お電話して、お話を聴いているのよ。
(中台さんのお話を熱心に聴くかにゃお)
かにゃお
へぇ~。独り暮らしや障がいのある方で外出が難しいお年寄りだと、誰かとお話しする機会が少ないから、毎週電話してくれるならとても嬉しいよね。
中台さん
そう言ってもらえると嬉しいわ。安否確認も兼ねてお電話させていただいているのよ。
かにゃお
なるほど。この「友愛電話活動」に登録しているお年寄りは、どのくらいいるの?
中台さん
大体、20人ちょっといらっしゃいます。女性が多いけれど、男性も2名ほどいらっしゃいます。近年はオレオレ詐欺が流行っているから、登録者はあまり増えないのよ。障がいのある方の登録は増えているわね、施設に入所した後も友愛電話を希望されて、引き続き携帯電話にお電話させていただいている方もいらっしゃるんですよ。
かにゃお
へぇ~。オレオレ詐欺で登録者が増えないのはちょっと残念だけど、施設に入所した後も電話を続けているというのは嬉しいにゃ。
中台さん
そうですね。電話を楽しみにしていただいているのは嬉しいですね。
かにゃお
「友愛電話活動」のお電話でのお話は、どんな話題が多いの?
中台さん
女性だと、お料理や食べ物の話題、お庭に咲いているお花のことから、家族やヘルパーさんのことまで、日常生活のことをお話しすることが多いですよ。男性は、今ニュースや新聞で取り上げられているような政治や戦争の話なども話題になりますね。
かにゃお
なるほど、人それぞれお話ししたいことが違うんだにゃ。この「友愛電話活動」で気を付けていることはどんなこと?
中台さん
そうね、まず、電話ボランティアは20数名いますが、このボランティアを始める前に、講習を受講していただいています。活動は、月曜日の午前・午後と木曜日の午後の3回に分けて、20数名いるボランティアが交代で行っていますが、言葉遣いや話の仕方など、会話が適切に行われているかをチェックするため、基本的に2人一組で電話することにしています。そして、相手を否定しないで、寄り添ってお話を聴くよう心掛けていますよ。もちろん、お話しした相手や話したことについては守秘義務があります。今はまだコロナ禍だけど、コロナ禍だからこそ活動を中止しないで、無理しないでボランティアできる人だけで細々と続けています。あと、電話しても病院に行っていたりして繋がらない方もいらっしゃるんだけれど、あまりに連絡が取れないときは、社会福祉協議会にその旨お知らせしてつなぐようにしています。
あら、ちょうど今電話が終わったところのようね。今日は、どんな活動だったか、お話しできる範囲で電話ボランティアさんに聞いてみましょうか。
かにゃお
お願いします!
電話ボランティアさん
今日私が電話した女性の方は80代前半で、初めてお話しする方でした。年齢は私のほうが少し先輩でしたが、独り暮らしが長いことなど共通の点が多くて、話が弾んで楽しかったですよ。最後は、相手の方に、楽しかった、また今度あなたとお話しできる機会があるといいですね、と言っていただけました。お電話させていただいてよかったなと思いました。この電話ボランティアは、色々な話題に対応していくことが求められるので、テレビの料理番組を見てお年寄り向けの料理や味付けを勉強したり、今日の新聞を持参して政治のお話についていけるようにしたり、色々な話題に対応できるようにしています。お電話の相手からも色々なことを教わってこちらも学ぶことも多く、この活動は双方にとっていいことばかりなんですよ。
(友愛電話活動をしている電話ボランティアのおふたり)
かにゃお
へぇ、お互いにとってプラスだなんて、とてもいい取組みだにゃ~。
ところで、電話ボランティアさんのほうが電話した方より先輩って、80代半ば以上ってことだよね?お若いにゃ!とても80代にはみえないにゃ~!電話ボランティアの活動でより若々しくなるんだね!
電話ボランティアさん
いえいえ、私より、あちらのボランティアさんはさらに先輩で、この前米寿のお祝いをしたくらいですから!
かにゃお
え~!米寿!皆さん、とても若々しくてびっくりだにゃ~。伊勢原市は元気なお年寄りが多いね。80代で電話ボランティアをしているなんて、皆さんお元気で羨ましい!ぼくもいつかはそんなお年寄りになりたいにゃ~。
ところで、「地域福祉を考える会」は子ども食堂とか学習支援など、子ども向けの事業も行っているよね。
中台さん
先ほどの「友愛電話活動」は主にお年寄りが対象だったけれど、うちの会は、子ども向けにも事業を行っているのよ。その中の「いせはらみらい・クルリンこども食堂」と「学習サポートみらい・つなぐ」の活動を紹介しますね。
ここ数年、「子どもの貧困」「孤食」が社会的に問題になって取り上げられているでしょう。そこで、地域の色々な環境に育つ子ども達を、ご飯を一緒に食べることで見守りたいと思って、子どもも大人も誰でも参加できる「いせはらみらい・クルリンこども食堂」を平成28年から始めました。誰でも参加できるみんなの食堂にしたので、当初は、子どもだけでなく、お年寄りや障がいのある方など、90人もの参加者がいらっしゃってね。今はコロナ感染拡大防止のため、事前に申し込んでいただいて、1回15名の定員で3回の入替制にして月2回程度水曜日夜に開いています。あと、朝ご飯を食べていない子が少なからずいるという学校のアンケート結果を踏まえて、月1回、月曜日の朝にも子ども食堂を開いているのよ。
(ある日の「いせはらみらい・クルリンこども食堂」の食事風景)
(※食事中はマスクを外しています)
かにゃお
朝も夜もあるんだにゃ。ご飯はみんなで食べると美味しいよね。子ども食堂で使う食材はどうしているの?
中台さん
参加費として、大人は300円、高校生までの子どもは100円をいただいていますが、お米・野菜などは企業や店舗、市民の方から寄附していただいています。少しでも寄附していただいた方は、会報紙にお名前を掲載させていただいているのよ。また、希望する店舗や企業には、広告を無償で掲載させていただいているの。
(ある日の「いせはらみらい・クルリンこども食堂」の食事)
中台さん
寄附をいただいていて本当に助かります。会報紙は2000部作成していて、1000部は郵送、残り1000部は、市役所を始め公民館などで配布しているのよ。以前はもっとページ数が多かったのですが、なるべくたくさんの方の目に留まって読んでいただけるよう、見開き1枚両面カラーにしているの。
かにゃお
カラーで紙質もよくて、読みたくなる会報紙だにゃ!学習支援の事業はどういう事業なの?
中台さん
学習支援事業「学習サポートみらい・つなぐ」は、経済的な理由などで学習塾を利用できないご家庭のお子さんや、外国人のお子さん、少し学習障害がみられるお子さんで主に小学5年生から中学3年生までを対象に、学習習慣づくりの場、居場所として週2回開いています。
かにゃお
無料で勉強を教えてくれるなんてありがたいにゃ。勉強は誰が教えてくれるの?
中台さん
東海大学医学部などの学生15名のほか、8名のボランティアの方に講師になってもらっているの。マンツーマンで教えるから、講師のボランティアはたくさん来てくれると助かるりますね。勉強が苦手な子が多いから、子ども達に勉強する習慣が身に付いて、勉強することで子ども達の生きていく力になってもらえればと思っています。
かにゃお
大学生もボランティアに来てくれているんだね。ありがたいにゃ。
ところで、会全体の活動を通してよかったことはどんなこと?
中台さん
この活動で、人と人とのつながりができることがよかったことですね。先ほど紹介した「学習サポートみらい・つなぐ」は活動の名前に「つなぐ」って入れているでしょ。他にも、うちの会の活動名には「つなぐ」を入れているものがあって、つなぐこと、つながることを大切にしています。食材の寄附をいただく場合も、野菜をこちらから取りにお伺いして顔がつながるように心がけているの。会報紙を市役所に配付するのも、1階から5階まで担当の方に直接渡してつながるようにしています。元気をつなげていきたいなと思っているの。
かにゃお
それでは、活動を通して気を付けていること、大変だったことはどんなこと?
中台さん
会だけで抱え込まないようにしていますね。先ほどの友愛電話活動でも、あまりに連絡がとれない方については社会福祉協議会につなぐようにしていますが、子どもの問題についても、市役所につないでいくようにしています。また、寄附をいただいたら、必ず会報紙を送って感謝を伝え、途切れないようにしています。
大変なことは、コロナ禍だし、食中毒も出さないようにしないといけないので、消毒には気を遣っていますね。
かにゃお
抱え込まないこと、大切だにゃ。
それでは、今後の活動について、これからどのように活動していきたいか、教えてにゃ。
中台さん
これからは、50代から60代の人材育成をしていきたいですね。また、今は活動するのに場所を借りて開催しているのだけれど、物を置く場所も必要だし、1か所で活動できるとみんなの居場所になるので活動拠点が欲しいですね。
あと、前から思っているのだけど、高校生の居場所づくりもしたいなと思っています。未来を背負う子どもが幸せになるよう、コミュニケーションの場づくりをしていきたいですね。
かにゃお
高校生の居場所づくり、また居場所が広がっていいにゃ!これからも応援しているにゃ。
今日は、お話を聞かせてくれてありがとうございました!
中台さん
こちらこそ、ありがとうございました。
(中台さん(中央)と友愛電話活動の電話ボランティアのみなさんとかにゃお)
(※撮影時のみマスクを外しています)
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<活動内容や寄附についてのお問合せ先>
認定NPO法人地域福祉を考える会
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電話 0463-95-6665(事務局)
FAX 0463-20-9320
メール office@tiikifukusi.com
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