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更新日:2023年10月17日

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かにゃさんぽ(認定NPO法人地域家族しんちゃんハウス)

大和市の「認定NPO法人地域家族しんちゃんハウス」を取材した「かにゃさんぽ」の記事です。

地域に住む誰もが、地域に居場所を!

2022年10月3日 月曜日

かにゃお
今日は、大和市放課後児童クラブ子ども食堂親子・高齢者の居場所障がい児相談事業などを行っている「認定NPO法人地域家族しんちゃんハウス」の理事長さん、館合(たてあい)みち子さんにお話を聞くよ!あ、あった、ここが「しんちゃんハウス」だにゃ。こんにちは、かにゃおです!

館合さん
かにゃお、いらっしゃい!お待ちしてましたよ!

かにゃお
お邪魔します!ちょうど下校した小学生の子どもたちでにぎやかだにゃ!

館合さん
そうなのよ。おかげ様で放課後児童クラブでお預かりする子どもさんがどんどん増えちゃってね。放課後児童クラブ(しんちゃんハウス)として、南林間小学校区の南林間しんちゃんハウス(南林間放課後児童クラブ)と、ここ西鶴間小学校区の西鶴間しんちゃんハウス(西鶴間放課後児童クラブ)の2つを運営しています。

しんちゃんハウス1
(西鶴間しんちゃんハウス(西鶴間放課後児童クラブ))

かにゃお
へぇ~、放課後児童クラブが2つもあるんだ!「しんちゃんハウス」というのはユニークな名前だにゃ。「認定NPO法人地域家族しんちゃんハウス」の活動のきっかけを教えてほしいにゃ。

館合さん
「地域家族しんちゃんハウス」の「しんちゃん」というのは、私の長男の「真輔(しんすけ)」のことなの。しんちゃんは、小学校4年生だった平成6(1994)年1月、交通事故に遭って突然重度重複障がい児になってしまってね。当時は、障がい児は障がい者の施設に入所するのが普通だったんだけど、今まで地域に住んでいたのに、障がいがあると地域に戻って生活できないというのはおかしいと思ってね。小学校にかけあってスロープや昇降機を設置してもらったり、大和市のボランティアセンターに相談してボランティアの方に手伝っていただいたり、しんちゃんが住みやすいようにバリアフリーの自宅を新築する計画も立ててね。しんちゃんは地域のみなさんにたくさん支えていただくことで地域に戻って生活することができたのよ。その後、しんちゃんは中学1年生の夏に亡くなってしまったんだけど、バリアフリーの家を同じような障がいのある方に使っていただける場所として、重度障がい児の受け入れ施設として平成9(1997)年に「しんちゃんハウス」をオープンさせました。それが活動の始まりね。その後、平成13(2001)年に、子どもの居場所づくりに枠を広げて地域家族しんちゃんハウスとしてリニューアルしたのよ。「放課後児童クラブ」という運営形態をとりながら、障がいのあるお子さんから地域のお年寄りまで集える居場所を目指してきました。居場所って、いくつあってもいいと思っているの。

かにゃお
へぇ~。障がいのあるお子さんも利用している「放課後児童クラブ」なんだね。 お年寄りまで集える放課後児童クラブって聞いたことないにゃ。居場所、大事だよね。

館合さん
健常の子どもと障がいのある子どもがみんなで助け合うことで、お互いが成長できると思っていて、一緒に過ごしているのよ。それから、地域家族しんちゃんハウスでは、子供食堂「はぐく」も運営しているんだけど、子どもだけでなく、地域の居場所として地域のみなさんに開いているの。地域のおじいちゃん、おばあちゃんも一緒にご飯を食べて、お話しして、団らんの場になっているのよ。

かにゃお
へぇ、ほっこりする子ども食堂だにゃ!子ども食堂はいつ開いているの?

館合さん
南林間しんちゃんハウスの子供食堂「はぐく」は、月曜日朝7時15分から西鶴間しんちゃんハウスの子供食堂「はぐくドゥー」は、土曜日の昼12時から小学生以上は100円、未就学児は無料で提供しています。

しんちゃんハウス2
(西鶴間しんちゃんハウスの入口にある「子供食堂はぐくドゥー」の献立掲示板)

かにゃお
え、子ども食堂って、夜開いているところが多いと聞いていたから、特に月曜日の朝に開くと聞いてびっくりだにゃ。なんで子ども食堂の食事提供時間を平日朝や土曜日昼にしたの?あと、大体何人くらい利用しているの?

館合さん
最初、南林間しんちゃんハウスでは、木曜日の夜に子ども食堂を開いていたの。そうしたら、夜、子どもが集まって食事をすると、遅くまで盛り上がってしまってね。家に帰るのが遅くなると次の日も学校があるから差しさわりが出て来てね。それなら、朝にしましょうということになったのよ。小学校に行く前にみんなで朝ご飯を食べて、世代の違う地域のおじいちゃんやおばあちゃんと小学生が会話をして、つながっているの。一緒に朝ご飯を食べた地域のお年寄りが「いってらっしゃ~い!」って、小学生を送り出して、とってもほっこりする居場所になっています。地域のおじいちゃんが野菜を提供してくれることもあって、煮込んでスープにすることもあるのよ。一方、西鶴間しんちゃんハウスでも子ども食堂をやることにしたけど、西鶴間小学校では朝は集団登校をしている関係で、朝、子ども食堂に子どもたちが集まることは難しいから、そちらは土曜日のお昼に開くことにしたのよ。利用している人は、大体小学生からお年寄りまで合わせると15~16人くらいかしら。

かにゃお
へ~、なるほど!15~16人も利用してくれるんだね。朝から地域のお年寄りと会話をして登校だなんて、まさに「地域家族」だにゃ~。お話を聴いているだけで光景が目に浮かんできて、ほっこりして、心が温かくなるにゃ~。

しんちゃんハウス3
(館合さんのお話を聴いてほっこりしているかにゃお)
(※撮影時のみマスクを外しています。)

館合さん
かにゃおにそう言ってもらえると嬉しいわ。子ども食堂は、地域の居場所になっています。そして食は命の源よね。今、世間ではフードドライブが活発になっていて、食糧の寄附も盛んになってきているけれど、保管しやすくて保存のきくレトルト食品が多くなってしまうでしょ。でも、食事は、ただ腹がふくれればいいわけではないと思っているの。うちの子ども食堂の食事は、地産地消ご飯に主菜、副菜、お味噌汁を付けたバランスのよい食事を心がけています。お味噌汁も昆布と鰹節でだしを取って、だしを取ったあとの昆布は煮物にしたり鰹節はふりかけにしたりして食材を無駄にしないよう、食品ロスを減らすようにしています。

しんちゃんハウス4
(ある日の「子供食堂はぐく」の食事)

かにゃお
とてもいい取組みだにゃ~。ぼくも、子ども食堂で地域のお年寄りとお話しながら美味しい朝ご飯を一緒に食べたいにゃ~!
ところで、この活動を通して、よかったことはどんなこと?

館合さん
いつもタイミングよく、人やご縁に恵まれたことです。感謝に尽きますね。今行っている事業として、放課後児童クラブのほかには、子供食堂「はぐく」障がい児の相談事業「ほっとスペース」親子の居場所「はぐくる~む」ショッピングセンターでの子育て相談事業「こども~る鶴間」認知症カフェ「こころのかけはし」FMやまとのラジオ番組「すてきな子育て」などがあるのだけど、最初からこんなにたくさんやっていたわけではなく、最初は、今、理事をしていただいている方と2人で活動を始めて、やりたい人の想いに手探りでひとつずつ沿って、役所に聞いたり、お母さんたちの話を聞いたり、取材したりして足でかせいで、目に飛び込んだものをこなしていった結果、タイミング、人、ご縁に恵まれて色々やるようになったのよ。最初の5年間の活動が一番凝縮されていて、この時期に頑張ったおかげで今がある気がします。そして、おかげ様で大和市役所のいろんな部署とも関わりができて、市からの補助金や、市の委託事業、市との協働事業などで活動を広げていくことができて、大変ありがたいと思っています。

かにゃお
ご縁に感謝!すごいにゃ~。でも、きっと、館合さんのお人柄、頑張りがあるからこそ、周りのみんながついてきてくれたり、一緒に協力してくれるんだと思うにゃ。
それでは、活動を通して、気を付けていることや大変なことはどんなこと?

館合さん
そうね、スタッフには無理なことを言わないようにしています。ご縁があって一緒に活動したとしても、もしここのやり方が合わない場合や、別のことがやりたくなったときは、無理しないでまた別のところに行って活躍していただいて、また戻ってきたくなったら、また一緒にやりましょう、というスタンスにしています。やっぱり、無理をしてはつらくなって続きませんからね。そして、利用する方にも、色んな人と接する居場所として、強制しないようにしています。また、活動は、活動を止めずにできる範囲内で細々と長く、また、時代の流れに合わせて柔軟に形を変えて続けていくように心がけています。それと、事業をそれぞれの場所でやっていて、スタッフ同士の交流がなくなってしまうので、月に1度、全員で集まって勉強会をしています。
あと、大変なことだったわね、・・・特にないわ!大変とは思わないのよ。こうしたいと思ったら、身体が先に動いてしまっていてね、周りの人がちょっと待って、ってストッパーになってくれているのよ(笑)。

しんちゃんハウス5
(館合さんとかにゃお)
(※撮影時のみマスクを外しています)

かにゃお
いや~、大変なことがないってほんとすごいにゃ。きっと、神様が館合さんにちょうどいいタイミングでご縁を与えてくれるんだにゃ~!

館合さん
本当にすごくありがたいですね。

かにゃお
最後に、これからの活動は、どのようにしていこうと思っているのか聞かせてにゃ。

館合さん
この西鶴間しんちゃんハウスでお預かりする子どもたちが増えてきて手狭になってきたな、と思っていたら、なんと、隣のおうちも使わせていただけることになったのよ。お庭もついていて、土いじりもできるし、ほんとにありがたいことです。今後最終的にやりたいこととしては、公的な制度を活用しながら、障がい者が地域で暮らしていけるような施設を作れればいいなと思っています。

かにゃお
隣のおうちも使わせてもらえるなんて、ほんとにご縁だにゃ~。夢が色々広がって楽しみだにゃ。これからも、地域のみんなの居場所づくり、応援しているにゃ!!館合さん、今日はお話を聞かせてくれてありがとうございました!

館合さん
こちらこそ、ありがとう!

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認定NPO法人地域家族しんちゃんハウス
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電話/FAX 046-275-7955(事務局)
メール info@shinchanhouse.com

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