かながわ協働推進協議会 平成25年度第2回 審議結果

掲載日:2018年4月17日

かながわ協働推進協議会平成25年度第2回審議結果

次の審議会等を下記のとおり開催した。

審議会等名称

かながわ協働推進協議会

開催日時

平成26年3月24日(月曜日)10時30分から12時00分

開催場所

かながわ県民センターコミュニティカレッジ講義室2

出席者【会長・副会長等】

泉一弘(NPO法人ふらっとステーション・ドリーム代表)、川崎あや(NPO法人アクションポート横浜理事)【副座長】、藤澤浩子(NPO法人よこすかパートナーシップサポーターズ代表理事)、水澤弘子(さがみはら市民活動サポートセンター長)、若林冴子(NPO法人アドバイザーネットワーク神奈川代表)、松岡紀雄(神奈川大学名誉教授)【座長】、手塚明美(NPO法人藤沢市市民活動推進連絡会理事兼事務局長)、遠藤雄仁(神奈川県中小企業団体中央会企画情報部長)、黒澤道男((財)神奈川県私立中学高等学校協会理事)、高橋元央((社福)神奈川県社会福祉協議会地域福祉推進部課長)、見上正信(綾瀬市自治会長連絡協議会会長)、早坂公幸(日本労働組合総連合会神奈川県連合会副事務局長)、中島智人(産業能率大学経営学部准教授)、池上紅実(公募委員)、磯崎勇次(鎌倉市市民活動部次長兼地域のつながり推進課長)、今井信一(神奈川県立相模向陽館高等学校長)、鈴木真由美(神奈川県県民局くらし県民部NPO協働推進課長)、佐藤きさい(かながわ県民活動サポートセンター副所長)

次回開催予定日

未定

所属名、担当者名

NPO協働推進課、担当者名宗像、堤

審議(会議)経過

1開会

【座長より、平成25年度第2回かながわ協働推進協議会の開会を宣言】

 

2議事

【(1)NPO等と県との協働の推進について】

(座長)

務局から説明をお願いします。

<事務局より説明(資料)>

(座長)

まずは皆さんの中で県との協働を実際に経験したり、関わった委員の方から、ご提言などいただきたいと思います。

(委員)

基金21のボランタリー活動補助金を1年だけですが、200万受けました。

(委員)

アドバイザー相談事業と、コミュニティカレッジ講座等を受託しました。

(座長)

そこで感じた協働の問題点や、今後さらに進めていくことに何かお考えはありますか。

(委員)

資料にもありましたが、事務作業が非常に煩雑で、NPOとしては専門の事務職員を雇用できないので、とても人手が足りなかったです。それから事業後の相互評価の項目は、ちょっとお座なりとまでは言いませんが、もう少し先進的な項目があってもよかったと思います。また話し合った上でまとめた方がいいとか、そういう面では次に続くことに対して配慮があればいいと思いました。もう一点は、事業をやっていて、いろいろ相談などを受ける中で、地域ではNPOが協働というものの内容というか、実際にどうしていいのかわからないという声をたくさん聞いています。もう少し具体的にPRする必要があるのではと常々考えています。

(委員)

私は所属する団体が2つありまして、藤沢の団体では新しい公共支援事業の時に、県と協働で次世代リーダー育成研修を、一般社団法人のソーシャルコーディネートかながわでは、アドバイザー相談窓口の協働事業を進めています。基金21では、3年間の補助金をいただいて、先日報告会をさせていただきました。課題や問題点は、たしかに書類は多かった記憶はありますし、成果を当初書いたものにつなげることに関して、事業をしている間は緊張していた記憶があります。ただそれが決して悪かったわけではないとも思っていますので、いいか悪いかは別の問題かと思います。それから、お金の出され方によって、科目などが当初予定していた流れとは違った時に、県からお金をいただいているわけですので、それをご報告しなければならず、相当細かく書きますが、それでも間違えてしまうこともあって、すごく大変な思いをした記憶があります。NPO側のスキルも足りなかったと感じているので、この事業をこのまま進めるのであれば、先ほど成長支援事業の話がありましたが、そういったところにお金を厚くして、まずNPO側のスキルアップが重要かなと思いました。ボランタリー活動補助金を3年間いただきましたが、3年後にゼロになるのはわかっていたので、例えば協働事業負担金も、事業課の方で予算を組まない限り、5年後にはゼロになるのは周知の事実ですので、いたずらにその後のフォローをするということではなくて、5年間の長いスパンでの事業計画をきちんと書いていただけるような審査をされるのがよろしいかなと思います。

(委員)

以前教育委員会に勤務していたとき、たまたま2つの団体と協働する機会を得ました。ひとつは、外国につながりのある子どもたちの進学相談事業で、相談事業等もやっておりましたが、主にやっていたのは10ヶ国語に訳した高校入試の案内を作る事業で、その立ち上げに関わることができました。この事業については、協働事業後に教育委員会で予算化してガイドブックを作っており、うまくいった例ではないかと思います。NPOも今でも相談会を県内で5から6回開催して、高校の入試案内を配付しており、そのおかげもあって本県は外国につながりのある生徒の高校進学率が高い県となっています。もうひとつは、デートDVに関する啓発事業ということで、この事業もたまたま立ち上げに関わりました。いくつか中心的な事業がありますが、特に高校と密接に関係があるのは、デートDV防止プログラムの実施です。本校でも昨年度と今年度、やっていただいた経緯があります。デートDVという言葉はまだ馴染みがない言葉ですが、若いうちからDVの話を聞かせるのは非常に有効です。両事業とも、非常に素晴らしい事業で、教育の現場としてもプラスになっていると感じています。この2つの事業は、県の教育委員会から提案してやることはできなかったので、非常に感謝しています。事務作業が大変という話もありましたが、記憶の中では協定を結ぶことと、中間報告を出すこと、最終的な報告を出すという事務作業がありましたが、行政側としてはそれほど負担が大きいとは思いませんでした。NPOが、基金21などで5年間で大きな補助を得ても、協働事業が終わった後、どう資金を調達するか気がかりです。今は無料の啓発事業ということで本校に来ていただいていますが、来年度からは協働事業がなくなるため、NPOとしては有料とせざるを得なくなります。防止プログラムの受講は生徒にとって非常に重要と思いますが、経済的に厳しい家庭も多く、受講継続のために生徒に負担を求められるのか非常に悩ましいところです。

(委員)

今年で団体立ち上げから9年目になりますが、ボランタリー活動補助金をいただいたことによって財政基盤は格段によくなりました。始めのうちは、他の助成金を含めて事業収入が半分、助成金半分といったところでしたが、今は助成金なしの、事業収入100%で運営できるところまできました。基金21の大きな目的は、財政基盤の確立に大きな狙いがあると思います。そういった面でひとつだけ申し上げたいことがあります。基金21は確かに年1,000万円、最長5年間の非常に大きな制度です。この資金及び他からの借入金を利益を生まない機械等の設備投資に使ってしまうと、その後借入金返済の原資が出てこないことになります。返済原資は、利益と減価償却だからです。当該団体は、借金体質に陥っています。このような借金体質の団体を作り出したということは、基金21の大きな責任だと思います。事業が終わった後は面倒をみないという考え方もあると思いますが、NPOの力をつけさせるための基金21だったのかどうか、一度見直しをしていただければなと思います。

(委員)

借金体質とのご指摘ですが、NPOが資金調達面で、多様なところからというのは難しいと思いますし、ご苦労されていると思いますが、財政的な面で言うと、借金ができる団体は、キャッシュフローの前借りという面があります。例えば基金21の期間の中で、制度的な取組みができるような基盤整備を行って、キャッシュフローが制度的に入るようにしている団体は最近いくつかあります。そうすると借入れは、金融機関は市場原理で融資をするわけですから、財政基盤の整備を、事業を通して、事業の拡大に基金21を使われるのがいいのではないでしょうか。

(座長)

基金21で1,000万円というのは、非常に印象的に聞こえるかもしれませんが、実際に1,000万円もらえるのは例外的で、審査会で中身について十分検討した上で通りますし、基金21は5年が限度ですが、5年間保障しているわけではなくて、毎年度審査をしています。したがって、これでNPO側に金融機関がすぐに融資する状況にはなりませんし、その点は誤解なきようにお願いしたいと思います。

(委員)

基金21については、立ち上げの頃、NPO側として仕組みについてご意見やご提案申し上げた立場ですが、基金21はもちろん金銭的な面でNPOが力をつけていく側面も否定はできませんが、対象事業の要件のところに、先駆性や対等性といったこともありますが、神奈川県で特徴的で評価したいなと思うのは、想定される事業として「県としてはすぐに本格的な実施はできないが、地域社会にとって必要な公益事業であり、関係者の協力により実験的な実施が求められる事業」「今後の行政の取組みにインパクトを与えることが期待される事業」とあり、つまり協働事業は単に協定を結べばいいかというと、そのこと以上に、行政はなかなか一般的に社会の課題として認知されていないものは取り組めないです。だけど、NPOは先に取り組んでいます。そういったことを、実際は社会にとって大きな問題だとNPOが提案して、それを行政が施策化する前に、実験的に取り組んで、それを行政として施策として取り組むべきか、見極めるという意味合いが基金21の協働事業の大きな要素としてあったと考えています。何年か経った今ここで、評価として活かされているか、5年間終わって苦労している団体は、自分たちが自助努力してこなかったということもありますが、その問題は県あるいは行政として取り組むに値しない問題だから、NPOは自分たちで頑張ってねという結論が出て、NPOが自助努力をしてくださいというのもわかりますが、行政としても大変大事だと思っているが、お金は出ないけどNPOにやってもらうことはあるという状況がけっこう出てきています。これも基金21の趣旨からすると、5年間で予算を含めどう行政の施策に入れ込むか、あるいは社会的な仕組みとして、NPOが市民から寄附を集めて頑張るだけではないお金の入り方があるかということを考えていく意味合いがありました。改めてそういった視点で、協働事業を県の施策や社会的な仕組みとしてやるべき意義があると判断された上で、つながったのはどれくらいで、つながらなかったのはどれくらいか、つながらなかったとすればどうしてなのか、検証すべき時期にきています。最近では県との事業を委託でやる例がありますが、せっかくなので協働でやりませんかと言うと、面倒というのもあって、協働事業とするのを課内で合意するのが大変なようです。進めるのが先なので、とりあえず委託でやりますが、内実的にはかなり協働に近いものがあります。それが幅広い協働にカウントされているのかどうかわかりませんが、委託先としてNPOとやっている事業はかなりたくさんあり、その中で協働の要件を満たすものはどれくらいあって、逆に協働事業で協定書まで結びながら、そうではないものもけっこうあるような気がします。そこを再度検証してみる必要があるのではないかと思います。

(委員)

数値目標がパーセンテージになっていますが、中身はともあれ件数を達成しようとする雰囲気が漂っているのがとても気になります。件数だけ増やしても仕方ないので、少数精鋭でも構わないのではないかと思います。

(委員)

件数のお話がありましたが、協働事業は各市町村でもかなり行われています。県と協働するのか、市町村と協働するのかの選択を、団体も迫られると思います。やはり地域の課題は、市町村と協働した方がやりやすい面もあるでしょうし、そういったことが県との協働の件数が伸び悩んでいる要因のひとつとして考えられるのではないでしょうか。

(座長)

基金21の審査過程においても、市と協働してほしいといった形の結論を出したり、アドバイスしたりするケースもあります。

(委員)

あと、NPO側の力不足もあると思います。

(座長)

どういった面で力不足ですか。

(委員)

事業報告や会計報告といった面で、事務的能力が企業のように育っていないですし、人材の面でも事務に明るい人材がNPO側で育っていないと思います。それから、資金的な部分でも、お金だけではなくて、5年間の長いスパンで考えて、地道に事業を展開していくという考え方が、まだまだできていない面があります。中間でアドバイスできるような方法が何かあればいいと思います。

(座長)

先ほど、事務作業は大したことはないとのご経験を踏まえた意見もありましたが、NPOで活躍されている方は、どちらかといえばそういった事務的な作業が苦手な方々が多いのが、行政との大きな違いです。マザー・テレサがインド政府からの補助金を断ったのは、補助金をもらおうとすると申請や報告などの書類作りに大変なパワーを取られるので、それだけのスタッフがいるならば、それを命を助ける方に向けたいからです。幸いマザー・テレサの場合は、寄附を受け取ってもらえるだけで光栄だと感じ、領収書をくれと言わない人も多いわけです。そのようにNPOも成長していけば話が大分違ってくると思います。

(委員)

協働事業は、特に県が行う場合は必ずしも件数が増えればいいわけではないと思います。基金21が大きな制度だと思いますが、質の問題があって、先駆的な課題、行政として取り組むにはまだ早いと考えられる、あるいは行政が気付いていない課題に取り組んでいる方々を、公金を使って支援して、行政と協働していくものですが、基金21は新しい仕組みを作っていくのも大事ですが、当初の仕組みを継続してきて、どのような成果が現れているか、もう少し丁寧に見ていく必要があると思います。5年間、自動的に継続するわけではないというお話もありましたが、中断した事業がどれだけあったのか、ずっと継続してもよかったのかどうかといった事業もあったかもしれません。そういった詳しい検証が必要と感じているところです。あと、ちょっと気になっているのが、協働事業として開始することができなかった事業があったとのことですが、その原因もできれば公開の場で検証できればいいと思います。事務作業の件ですが、マザー・テレサのようにやっていることが見えていればいいですが、まだ皆様の理解が得られていないものに関しては、何かの形で共感していただかなくてはいけないので、そういった時に書類は必要になってくると思います。

(座長)

先ほどから、件数で目標を立てることに違和感を持つとのお話がありましたが、大学でも文科省は論文の中身ではなく、本数で全て評価するようになっています。論文の中身を、時の権力が評価すること自体に大きな問題があることも事実です。

(委員)

今、件数の多寡が評価のすべてではないと、NPO側からおっしゃっていただいているので嬉しいのですが、それを行政側から言うと努力が足りないという話になってしまいます。鎌倉市でも20年度から制度を始めて、当初の3年間、その後の3年間で提案件数が半減しており、特に市側からの提案がここ3年で1件しかありませんでした。県は基金21があり、財源の保証があるので羨ましいですが、鎌倉市の場合は財政事業が非常に苦しいので、特別な予算処置がされず、シーリングが何年もかかっており、新しいことを手がける余裕がない状況があります。そういった中で、職員がなかなか前向きになれないという課題があります。申請など事務の煩雑さについては、私どもは選考委員会を設けていて、その中で公募の市民の方が発言されたのは、当然税金を使うので、最低限の資料は必要だと厳しく指摘されたので、市のこれまでの考え方でいいのだろうと考えています。若干補正して量は減らしましたが、個人的には申請資料の多い少ないといったことは、直接的には協働事業の盛り上がりに影響するとは思いません。むしろやる気があるのであれば、これくらい書いて当然といった気概を持ったNPOが出てきてほしいと思います。

(委員)

私は労働組合の立場で参加していますが、労働組合としても社会貢献といいますか、そういった活動の一環で、ここの11階にある神奈川災害ボランティアネットワークに加盟して、災害の関係で一緒に活動しています。この活動を見ていると、やはり資金繰りが厳しい面がありますし、いろいろな団体が連合神奈川にも来て、カンパの要請などありますので、そういったことを感じることがあります。私たちは県内の労働組合のまとめ役になっているので、何か必要なことがあると、それぞれの労働組合に対してカンパをお願いします。今回の東日本大震災に際して、組合や組合員からのカンパを元に、この3年間活動してきましたが、私たちが声かけをすると賛同してくれますので、意外と資金的には余裕を持って活動できますが、特に災害ボランティアネットワークの活動を見ていると、やっている事業はボランティアで活動されていて共感を得られますが、なかなか大変な資金繰りの中でやっています。そこに集っている各NPOも、それぞれの地域でネットワークを作って活動している中で、県内全域で活動している団体の会合を毎月ここでやるとなると、地域のボランティアの方々にも負担がかかってきますし、皆さん熱意は持っていますが、日常的に資金繰りが大変だなと感じます。連合の立場でも、私たちの活動方針と合致するところには助成金やカンパを、自分たちでできない部分についてはしています。もっといろいろな活動をしていることを、地域住民の方、県民にもっと知らせる必要があります。広報が弱いとすごく感じます。家に帰って県のたよりを見ても、あまり詳しく載っていないので、いち住民の立場で見ると情報が十分伝わっていない面がありますし、特に災害では各地域でどうしていくかが一番大事だと思うので、もっと知らせていくべきです。その中で、こういった活動をしている団体があると知らせる機会をもっと増やすべきだと思いますし、活動に参加できなければカンパといった形で参加できる横のつながりを作っていかないと、打破できないのかなと思います。労働組合の活動もそうですが、もっと横のつながりを持つべきではないのかなとすごく感じています。

(委員)

私は自治会で活動をしているので、NPOが資金調達などで苦労されているという話はよく理解できます。公で制度を作ると、公務員の立場からすると、結局自分のお金を使っているわけではなくて、公金を使っているので、それなりの目で見るのは当然だと思います。ここまでやらないと、資金を確保して続けるのは難しいと理解する必要があります。逆に言うと、こういったところで困っていることについて、行政側もこういった方法ならできますと、汲み取ってあげないとなかなか進まないと思います。自治会は一部は助成をいただいて地域活動をしていますので、昔からある意味では協働しています。段々、協働という名のもとに、行政からあれもこれもとなってきているのも事実です。ただ、自分たちがどういったことならできるか主張をしないと、なんでも協働が原則だと考えないで、提案された時に、自分たちはこれならできるという考え方を常に持っていないと、自治会は協働の経験があまりないので、この何年かでそういった機運がかなり出てきたと思います。先ほど災害ボランティアの話もありましたが、綾瀬市の事例で言えば、いろいろな協働事業の中で、お互いの活動が理解できてきたのかなと思います。行政の方々は、皆さんがやっていることまで、一足飛びに踏み込めない部分があって、その部分の隙間を埋めていくのが我々の立場での関与の仕方かなと思いますので、お互いがお金という媒体だけではなくて、いろいろ情報を交換しながら活動していけばいいと思います。地元の方でも社協や青少年団体と一緒に活動することもありますし、要は当事者がそういった活動を理解するところから始まるのではないかと思います。

(委員)

基金21の元々の意義が、新しい社会的課題で、行政が気付いていないところにNPOの活動があって、そこを行政とつなぐということがもしあったとすれば、資料にもあるボランタリー団体と県担当部署との協議が難航するケースが多いという部分も、もう少し細かく掘り下げてもらえればと思います。例えば、私は社協の立場で、災害ボランティアセンターの設置といったところ等でボランタリー団体と協働することがあるので、ボランタリー団体との協働という意味では、行政の立場と近いと思います。すぐ目の前に解決しなければいけない課題があった時に、お互いがどこを目指しているのかという共通認識作りができていないまま、協働ということで広がっていってしまうと、社会課題の解決そのものが、うまく進まないこともあると思います。協働という時には、ボランタリー団体のお金の管理や事務のスキルを上げていただくことだけではなく、いつまでに合意をつくるのか、どこまで意見を言い合えるのか、今やらなくてはいけないことは何か、などを行政の担当部署との間で、お互いの限界を知って協議していくことも重要だと思います。

(委員)

私は私学の中高レベルの立場で来ています。総論としてのボランティアに対する考えはありますが、今回議題としている県とNPOの協働事業について、具体的な意見は特にありません。ただ、本日いただいた参考資料2に具体的なプロセスが書いてあり、これを拝見して事例の勉強になりました。今まで細かい協働事業のプロセスまでは分かりませんでしたので、こういった手法を取り入れながら何かできるのかなと、むしろ勉強させていただいたのが実感です。

(委員)

NPOが県内で3200法人あると前回お聞きしました。全部に公平に県が支援することは難しいと思います。どうしても濃淡ができてしまうのは仕方がないと思います。それから協働事業ですが、資金面での協働が中心になるのかもしれませんが、どうしても資金だと限界がありますので、そこは3200のうちの10から20法人になるのかなと思います。また、事務処理の簡素化は時代の流れだと思います。私どもも中小企業への補助金の窓口になっていますが、最近申請書もかなり簡素化し、枚数が減ってきました。そういったことを国も気をつけてやっている流れがあるので、少し配慮していただけるといいと思います。それから、これはすでにやっているのかどうかわからないのですが、こういった事務処理を相談する機関、あるいはシステムが現在もしあれば、もう少し手厚くしてあげるとNPOの方々も助かるのかなと思います。5年とか3年以内とありますが、補助金となりますと単年度主義になってしまいます。難しいのは重々わかっているのですが、例えば10数ヶ月とか、あるいは複数年とか、そのスパンで見て、その間に報告すればよいといったシステムに変えてあげると、NPOも助かるのではないでしょうか。やはり3月期限となりますと、どうしても焦ってしまいます。その辺を勘案すると、皆さんの使い勝手もよくなると思います。

(委員)

行政が踏み出せないところに大きな一石を投じたという意味で、基金21の役割は大変大きかったと思います。先ほど成功事例がいくつかあるとわかりやすいというお話もありましたが、子どもたちのアレルギーを示すサインですとか、ショック症状になった時のエピペンの使い方ですとか、基金21を使って社会的な働きかけをしていただいた事例もたくさんありますので、そういった情報を今後も発信していきたいと思います。

(委員)

行政として、いたただいご意見のうち参考にさせていただくものとして2つほど取り上げますと、検証とPRがあります。検証については、基金21をもっと検証していくべきとのご意見をいくつかいただいていますが、これについては考えていかなくてはいけないと思います。冒頭に説明させていただいた目標値の設定の問題がありますが、行政は施策の立案にあたって、必ず数値目標を立てなければならず、その達成度を公表しなくてはなりません。この数値を設定した時は、いろいろな議論の中でこの目標値が出てきたという経緯はありますが、この数年間で状況が変わってきている中では、検証を踏まえた上で、NPOだけではなくて、例えば企業のCSR、CSV活動ですとか、一般財団、社団など多様な主体が出てくる中で、これに変わる目標として、どういったものが相応しいのか皆さんと考えていかなくてはいけませんし、また別の機会があればご意見をいただきたいと思います。一方、PRは私どもとしてもやっていきたい部分ですが、県側からすると、いろいろな所属がNPOと協働したいと思っても、どういうNPOがいるか分からないですとか、NPOだけでなく企業でも構わないわけですが、事業でどう協働していいか分からないという部分があって、県で皆さんの活動をどうやって把握していくかという部分は、悩ましいところです。

(座長)

長年この問題を考えてきた者として、どう考えているかをお話させてください。ややもすると、NPOと行政の協働が理想だと受け止められる方がいるかもしれませんが、本来の姿からすれば、NPOが大切だと思う事柄について、自分たちが考える手法で、自由に取り組むのがNPOの最大の利点です。そこになぜ協働が出てくるかといえば、ひとつは、日本においてNPOがその活動を支援してくださる方を周囲に募り、寄附という形で資金的な支援を得るということが、日本の伝統の中では極めて難しい面があります。アメリカでは年間25兆円以上の寄附があります。これは日本の一般会計の収入にも匹敵するような金額です。しかもその寄附のうち、企業はわずか5%で、85%は個人によるものです。したがって、今の段階として日本が近い将来、NPOが活発化し、そして社会の様々な団体が取り組むことに対して、直ちに一般国民の寄附を得ることはできないので、ある時期までは行政からの税金の支援を得て、そこで力をつけるのはやむを得ない姿です。ただ、従来だと資金援助してくださいというのは、行政に対してすることでしたが、時代を考えるとその決定を行政がするのではなくて、基金21の幹事会、審査会のように行政以外のいろいろな県民の視点から審査し、事実上の決定をする、そのような新しい社会の仕組みができています。行政が必要な公共サービスをやればいいという意見もありますが、実際問題として、いくら行政の担当者が聡明で理解があっても、法律や条令、予算の裏付けがないと勝手にできないわけです。議会にしてもあれだけ大勢の議員がいて、その過半数の支持を得ての決定は極めて難しいです。ましてやこの財政難の中で、今後財政的な支援を期待することは、ますます難しくなります。そうすると、もう一度NPOが様々な新たな社会課題に取り組み、それを県民の寄附その他の支援によって支える社会をどうしても築いていく必要があります。その一時的な過程として、こうした協働に重きが置かれており、それは歴史的な過程です。アメリカでは協働という言葉は聞いたことはありません。協働が究極の理想とは、決してお考えにならないでいただきたいです。

【(2)その他】

(座長)

その他、皆様から何かございますか。

(事務局)

本日はありがとうございました。このメンバーでの協議会は今回でひとまず終了となります。来年度以降につきましては、もう少し議論が活発にできるような形を検討しておりますので、よろしくお願いいたします。新しい協議会開催は8月頃を想定しております。

(くらし県民部長)

皆さんの任期は今月末までとなりますが、また事務局からアドバイスなどをお願いすることもあるかもしれませんので、その際はよろしくお願いします。本日はお忙しい中、ありがとうございました。(以上)

 

会議資料

「NPO等と県との協働の推進について」[PDFファイル/366KB]

 

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  • ヘルスケア・ニューフロンティア
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