かながわ協働推進協議会 平成25年度第1回 審議結果

掲載日:2018年4月17日

かながわ協働推進協議会平成25年度第1回審議結果

次の審議会等を下記のとおり開催した。

審議会等名称

かながわ協働推進協議会

開催日時

平成25年8月22日(木曜日)10時00分から11時30分

開催場所

かながわ県民センターコミュニティカレッジ講義室2

出席者【会長・副会長等】

泉一弘(NPO法人ふらっとステーション・ドリーム代表)、川崎あや(NPO法人アクションポート横浜理事)【副座長】、原美紀(NPO法人びーのびーの事務局長)、藤澤浩子(NPO法人よこすかパートナーシップサポーターズ代表理事)、若林冴子(NPO法人アドバイザーネットワーク神奈川代表)、松岡紀雄(神奈川大学名誉教授)【座長】、手塚明美(NPO法人藤沢市市民活動推進連絡会理事兼事務局長)、遠藤雄仁(神奈川県中小企業団体中央会企画情報部長)、高橋元央((社福)神奈川県社会福祉協議会地域福祉推進部課長)、見上正信(綾瀬市自治会長連絡協議会会長)、池上紅実(公募委員)、鈴木茂(公募委員)、鈴木真由美(神奈川県県民局くらし県民部NPO協働推進課長)、佐藤きさい(かながわ県民活動サポートセンター副所長)

 

次回開催予定日

未定

所属名、担当者名

NPO協働推進課、担当者名芳賀、堤

審議(会議)経過

1開会

【座長より、平成25年度第1回かながわ協働推進協議会の開会を宣言】

2議事

【(1)今後の県のNPO支援のあり方と協働の推進について】

(座長)

事務局から説明をお願いします。

<事務局より説明(資料)>

(座長)

ただいま、事務局から説明がありましたが、本件について何かご意見などありますでしょうか。

(委員)

最も気になる点を1点述べさせていただくと、情報提供に関して、市町村との役割分担が適切にできればよいのですが、難しいのかなという気がします。県として情報提供は、できれば担っていただくのがいいと感じていまして、県民活動サポートセンターで、かつて行われていた程度のものでも、今は情報量が増えているので、大変だと思いますが、県民向けに整備された情報を提供するのが重要な役割だと思います。情報収集と集積と発信です。現在HPで、特にKaNaPiOステーションで貴重な情報発信をされていると思いますが、若干、わかりにくい面があると感じていまして、もう少し誰が使っても使いやすいようなものを、準備されるとよいかなと思います。

(座長)

今、ご指摘になった点は他の方いかがでしょうか。HPの使いにくさは、私も問題意識があって、何か調べようと思ったとき、たどりつきにくい、わかりにくいという印象を受けています。技術的にもいろんな工夫が必要だと思いますが、他の自治体等の一番お手本になるような事例などを参考に、利用者の声を聞きながら、継続的に工夫していく必要があるという印象を持っています。

(委員)

私も広報、情報提供に関しては、支援がもっと強くあってもいいと、同じ意見を持っています。他の意見としては、県民活動サポートセンターが効果的に機能しているかですが、私は施設の再生などの仕事をしていたことがありますので、各事業の予算がわからないと、予算に対して費用対効果で、どのような効果があがったのか計れないところがあり、やっていることはすごく素晴らしくて、どれも網羅して、いいことをしているという印象を持っているのですが、それとは別に、予算と比べてみたらどうかという視点は必要なのかと感じるところです。もう一方で、県自体がお金を少し集めることをしてもいいのではないかと、新しい取り組みとして提言したいと思います。いろんな広報を載せることで、お金を集めている自治体もあると思います。全く無料で、イベントなどを開催するのはいいのですが、少し集めてもいいのではないかという発想があります。500円取ってでも来てもらえる講座をしながら、お金を回収して、質を上げていくことも大事だと思います。

(座長)

広報の具体的な例を挙げていただくことは可能ですか。

(委員)

私自身NPO法人を運営していまして、行政に何をしてもらいたいかを考えたときに、場所の提供や何か周知したいときに、広報を手伝ってほしいのが一番の願いです。お金がほしいのは、二の次です。情報を発信したいときに、発信力がない団体を支援していただけるような仕組みがほしいなと思います。

(座長)

そのことは繰り返し出てきていますが、もう一度詰める必要があると思います。多くの方が、県のたよりや広報誌、県のHPに載せてほしいと思っているのでしょうが、それでいいのか、それともそれ以上のことを期待しているのでしょうか。

(委員)

例を挙げると、小田原市の広報誌は、冊子で立派なものを作っているのですが、県のたよりももうひと枠、市民活動団体向けのしっかりした情報誌を配布する事業があってもいい。逆に、そこに予算を使ってほしいと思います。

(委員)

情報提供に関しては、紙媒体のものだけではなく、ウェブサイト、KaNaPiOステーションというものがありますが、日本中で、ウェブサイトを県がそのまま担っているのは、割と少ないです。NPO法人とか団体に出して、情報を提供している例が多いです。特に神奈川県はNPOが多いので、そこを検索するときに、現在のサイトですと、認定とか指定が上のほうにあって、団体のPRにはなっていないと思っていました。是非その辺の情報提供も進めるとともに、団体のイベントとか、活動内容について、もし広報してほしいという要望があったときには、それをしっかりアピールできるような場所も、ウェブサイトの中には必要です。それがまずできて、その後、紙で編集という考え方もいいと思っています。それから、場の提供の件は、割と参考資料の中でも「たくさん利用しています」という状況が見てとれるので、どうしても却下しにくい部分もあると思いますが、県として、この駅前の一等地に、無料でサロンを開設することが本当に必要なのかを、もう一度考えていただきたい。他に有効な利用方法はないか、考えていただけたらいいと思います。例えば机はともかく、椅子は貸し出しにするとか、何か変わった方策を取っても、先程のお金を収集する仕組みということで、コミカレはお金を取っていますが、他のところは無料のところが多いので、もう一度検証していただいてもいいかと思います。

(委員)

場の提供ですが、県民活動サポートセンターは昔から使っていて愛着がありますが、今のボランティアサロンの使い方については、やはり見直していかなければいけない。あれだけの広さが必要なのかということもありますが、使い方についてはもっと積極的に指導して、決めていかないと、使う側が使いやすいようにただ使うだけでは、あまりにもったいないと思って見ていますので、少し検討していく課題かと思います。また、ミーティングルームについて、10人くらいの部屋はとても使いやすいのですが、そこへみんな殺到するので、部屋を取るのが大変で、逆に20人くらいの部屋は空いていたりして、経済的には不便だと思いながら、使っているので、その点について考えたほうがいいと思います。それから、情報提供について、私たちの団体は昨年3月までアドバイザー相談を続けていましたし、もともと相談員が一緒になって作った団体でもありますので、元から携わってはきたのですが、私たちが、相談を始めた頃は、NPO法が立ち上がって、法人化はこれからというところで、私たちが法人化したときも、法人数は500いっていたかどうかでしたが、今は3,000くらいまでいっていますから、そういうことから考えますと、同じような相談体系でいいのだろうかという思いがあります。相談がないほうがいいと言っているのではなくて、内容的にもっと、例えば、常駐しているのではなくて、週一、何曜日はこれと決めるような形に持っていく。そういう整理をして、参加する側がもっと自由に参加できるように、一人対一人ではなくて、法人の設立の相談会をしていますが、少し幅を広げて予約を取ってやっていく形で、そのときに専門家を入れるというスタイルにしていったほうが、いいのではないかと最近考えています。コミュニティカレッジの中でもNPOスタートアップ講座を開催していますが、スタートをする前の人は少なくて、ある程度何かやっていて、さらにやっていきたい人が増えてきています。それを見ると相談対象がないわけではないので、それを踏まえて、相談コーナーを検討していくべきだと考えています。それから、災害救援のボランティア支援センターがとても活発に動いていますし、必要だと思いますが、3階には環境の事務所だけ入っていて、その他のものはいいのかと、いつも不公平感があります。その辺も考えて配慮していく方法をとっていただけたらと思います。

(委員)

3階の件の、不公平感というのが認識できなかったので、ご説明を加えていただけますか。

(委員)

3階に環境の事務局がありますね、アジェンダの。環境だけがあっていいのか。例えば、福祉、国際の分野の活動というのは、ボランティアサロンの半分を使ってしまうくらい毎回毎回やっているわけです。必要だから成り立っているわけですから、その辺も少し考えて、事務局的なものをそこに持たせるのであれば、各分野、20もというわけにはいきませんが、大まかな分野で区切ったものがあってもいいのではないかと考えています。

(委員)

今後の県のNPO支援については、冒頭で今までの歴史をご説明いただきましたが、神奈川県は県内でもかなり先駆的、先導的な、早い時期からやっている実験的な役割もありましたし、県内市町村、あるいは全国のモデルとなるような役割も果たしてきたと思います。これだけ年月が経って、各自治体、市町村でもいろんな支援策が出てきましたので、見直す必要もあると思います。ただ、そのときに、急に各市町村と何も連絡しないで、後はそちらでやりなさいということではなく、こういうときこそ、それぞれの市町村と、あるいはNPOも神奈川県内で活動するということは、どこかの市町村で活動しているということですから、一つひとつ議論をつめていく必要があると思います。確かに、場とか情報、資金も市町村もやっているといえばその通りですが、本当に必要なものがきちんとできているかどうかというと、特に、横浜、川崎や相模原、横須賀といった大きい自治体以外の方たちというのが、この神奈川県という施設があるから活動できていて、なかなか自分の市町村に戻ったときに、そういったものがあるかというと、厳しいところもあると思います。横浜で集まりたかったら、桜木町の横浜市市民活動支援センターを使いなさいということで、本当に大丈夫なのかということも、検討しないとならないと思います。県サポというのは、横浜の団体もたくさん使っているわけですし、ある意味横浜というのは県内のいろんな団体が集まるという機能を持っているわけですから、そういったところも含めて、本来であれば横浜市などの自治体間で議論をする必要があるのかと思います。それから、資金でいうと、基金21はかなり大きいです。そうすると、小さい20から30万の資金を必要として、これから立ち上がろうという団体は市町村にいろんな助成制度ができていると思いますが、1,000万規模、あるいは補助金でも200万というと、それだけの財源が出てくる市町村がどれだけあるかということを考える必要があります。市町村がやっているからというのではなくて、市町村がカバーできないような助成や資金の大きさや、仕組みは何かをすみ分けしていく。それから、基金21の協働事業負担金というのは、資金面の支援以外に県との協働事業の推進という面があります。次の議題の、協働の推進のところに基金21がありますが、協働の推進の取っ掛かりとしての機能を持っていると思いますので、そういった視点からも、そこがきちんと機能しているかどうか、むしろ協働の視点での議論が必要かと思います。実は他に新たに取り組むべき事業として、県サポのHPで県内の支援センターの一覧が出ていますが、各市町村のNPO支援策をもう少し整理して、ポータルサイト的に見せていただくとか、HPだけでなく、情報収集していただくとかできないでしょうか。例えば今、指定NPO法人制度が各自治体で始まって、神奈川県のHPを見ると、横浜、川崎、相模原、横須賀等で始めたことが出ていますが、各自治体の指定NPO法人準備状況とか、認定を取っていれば、指定を取らなくても、その自治体では自動的に市民税も控除される仕組みを持っている自治体もいくつかありますので、それがどこなのかなど、神奈川県にアクセスすれば、県内の自治体の状況がわかるような、これは一例ですが、何か、県が網羅できるようなものを強化していただくことを、新たな取り組みとして期待したいと思います。

(委員)

私は世の中の全体的な動きが、分権やより地域にという方向に向かっていかざるをえない状況にあると思います。身近な課題を解決する方向に向かうということを考えるならば、県ができるだけ市町村に下ろしていくという方向を取ったほうがいい、そういう流れになってくると思います。また、市町村でも、県民活動サポートセンターは特別ですが、場所的には十分に充実してきています。いろんな場所に、市民活動支援センターができてきており、機能もできてきているので、できるかぎり、県民活動サポートセンターの既存の機能は市町村に委ねていく方向を原則とすべきだと思います。そして、県民活動サポートセンターがやるべきことは、先駆的な事業と、横浜市、川崎市、それから大きな市町村でやりえない、平塚市をはじめとする、人口30万人以下の市町村に対しての支援を本当は県がすべきです。横浜市や川崎市は県をあてにしていません。横浜市のNPOも横浜市には話をしてくるが、県には話してこないと思います。そういった意味で、平塚市をはじめとする、人口30万人以下の市町村に対する支援をするべきだと個人的には思います。それと、参考資料2の一番最後に、県民活動サポートセンターの収支状況がありますが、費用が6億4,400万で収入が2億2,300万、収入で三分の一しか賄えていないのも事実で、この数字が正しければ、こういう財政状況の中で県に負わせる必要性はないと思います。例えば、指定管理制度を導入するとか、いろんな対応を今後すべきだと思います。

(座長)

ありがとうございます。大きな問題の指摘をしていただきましたが、今日のテーマを3つに分けていますが、お互いそれぞれ重なった部分がありますので、論点1(2)についてご発言をいただきたいと思います。特に、協働推進条例を作る際に検討された委員にお聞きします。

(委員)

引き続き、ボランタリー団体等でよいのかというところで、1つの論点は、社団法人等も含むかというのがあると思います。公益法人改革がまもなく終了しますが、一般社団法人の場合、例えば、非営利型の一般社団法人というのができていますが、これが極めて見分けがしにくい。非営利の法人であれば、支援の対象にしてもいいのではないかという考え方はあると思いますが、今のところは、神奈川県が支援対象とするのは、ボランタリー団体等で、言い換えれば、任意の団体あるいはNPO法人を中心とするということで、これまでと変わりなくてよいのではないかと、現状としては思います。むしろ、協働の対象として個人を設定していますが、これに関してはどうなのかと、いまだに感じています。

(座長)

この点は状況が大きく変化しており、あるいは地域によっても差があるので、皆さんいろいろ違うご意見をお持ちの方もいると思いますが、いかがですか。

(委員)

この点は、もっと早めに手をつけるべき話だったと思います。先程の事務局からの説明でも、多様な主体の協働をめざすようになったということですが、NPO法人制度ができた頃より、一般社団など多様な、非営利の法人が出てきているので、確かにそのとおりだと思います。ここのミーティングルームを使えるのは、一般社団法人の資格でも登録できたので、個々の運用レベルでは、実態に即したやり方でしていると思いますが、条例などで定まっているものについても、非営利組織も支援の対象にすべきだという方向で検討していただければよいと思います。一方、営利のソーシャルビジネスだとか、最近は株式会社の仮面をかぶっていても、やっていることはNPOに近いことをやっていて、儲かっているかというと、そんなに儲かっていないという組織もあります。どちらかというとNPOに近い形でやっている、いわゆる営利の法人形態を持っている、企業組合などもあります。それらをどこまでどういう形で、この多様な主体の一緒の仲間という形で考えていくのか、非営利性を重視するのか、公益性を重視するのか。非営利性を重視すると、ソーシャルビジネス系は厳しくなるかもしれませんが、公益性を重視するというもうひとつの視点からすれば、ソーシャルビジネス系やワーカーズコレクティブなどの企業組合という法人形態をとっている組織も、支援の対象に含めることができる気がします。こういう方向で考えていくことには賛成です。

(座長)

良いご指摘をいただきました。全国レベルのいろんな団体で、この問題を何度も検討してきたわけですが、法律が変わった中で、特に、東日本大震災の支援の関係では、団体が自分たちをNPO法人にするか、それとも一般社団法人にするのかを十分検討した上で、一般社団法人にするグループが多くなっています。ボランタリー団体等という表現にしたのは、幅広い意味で実質はどういう団体かという視点から見ていくほうがいいのではないか。つまり、世の中が大きく変わっていっているということに対して、こちらが予め定めた条例によって逆に縛られるのは、あまり利口ではない感じがします。もちろん条例解釈とかいろんな問題があるでしょうから、さらに専門部署とも検討を重ねていく必要があります。それでは、次の論点2に移って、これから県としてどう進めていくかという視点からご発言いただきたいと思います。

(委員)

今までの皆さんのご発言を聞いて思ったのですが、協働といっても協働のスタンスは、NPOや市民団体によって様々だということがまずあります。その中でちょっとした参加から参画まで、本当に対等にやっていくスタンスをどう応援していくかというところを、まず整理する必要があると思います。以前新しい公共支援事業の一事業を担ったときに、基盤整備だという名目だったことからこそ、「協働の新たなステージへの環境創出事業」という事業をやり、その中では、本当にいろんな課題が出てきたわけです。もちろん人口や予算規模からすると、政令市の横浜・川崎は大きいですが、仕組みとしては、他の県域のいろんな市町村で、面白い仕組みをたくさんやっていて、その中でも、本当に対等でやっていくぐらいの協働のあり方については、それぞれ過渡期というか、成熟期の中で、課題を抱えていたというのが、2年間の研究でわかってきました。その課題をどうNPO同士が解決していくのかというところにこそ、県というのは、俯瞰的に拾って解決をするための模索をしていく、センターオブセンターの役割を担っていくべきだと考えています。市町村との連携はもちろん、NPO個々の団体のコーディネートだとか、そこを担う市町村とのコーディネートをもっと積極的にやる仕組みが、県の支援センターにあるといいなという願いはずっとあります。ですから、新しい公共支援事業の評価の中に、当局との協働はどうだったかというところは、なかなか評価できなくて、もう少し課題が見えてくるための、出張型とか、訪問型とか、深く各市町村との強いパイプができるなど、それが県域でできることではないかと思います。やはり評価のあり方だとか、ある意味コンパクト的な思想だとか、フルコスト換算だとか、契約そのものがどういう風にあるのかだとか、公募の仕方や選定はどうするのかだとか、全部に渡る共通課題だと思います。そういったことを協働の場面一つひとつでどのようにクリアして、面白い仕組みや仕掛けをやっているのかといった、いいものを他に広げていくようなことは、県にしかできないと思っているので、基盤整備をもう少し拾い上げていくような仕組みが必要だと思っています。協働のスタンスや段階を押さえながら、成熟しているところの課題をどう拾い上げていくのか、これからもっと得られるといいと期待しています。

(委員)

いろいろ参考になる話で、私も触発されているのですが、私の所属は社会福祉協議会なので、福祉関係の議論と繋がるところがあると思って聞いていました。特に市町村との役割分担が1つ論点としてあり、福祉の分野でも分権が進んで、ほとんどの基礎的自治体は役割を築いている一方で、現実に位置づけられた市町村がどこまでサービスや福祉を支えることができているのかが、置き去りにされたまま分権という言葉だけが進んで、実態が進んでいないのに、あたかも県や国の役割がなくなってしまったかのような議論がされていることに対して、福祉の最前線で頑張っている方たちが、危惧を持っているという話を聞いています。先程の広域の県としての役割がどこにあるのかというのは、例えば市民活動の支援といったときに、市町村の市民活動支援がどこまで進んでいるのかの実態であるとか、そこでこぼれていることは何か、丁寧に拾っていくとか、市町村の役割を持っている人との情報交換やそこをバックアップしていくような役割は、県として非常に重要なものではないかと、福祉と照らし合わせたときに感じます。

(委員)

今まで議論の中で参考になるものがたくさんあったのですが、県の今の状況がどうかと考えたときに、資金が難しくなっているという状況があり、このセンターの利用についても、70%近くが横浜市の団体です。政令市以外の団体はわずかな利用しかない。ましてや、地理的な問題もあって、わざわざここまで来てやる必要はないのではないかというところがあります。県の担ってきた役割もわかりますが、そろそろ各市町村に自主的にセンターができているのだから、ノウハウなどいろいろな面で支援する形でいいのではないでしょうか。横浜市も各区にセンターを持っているので、横浜市や川崎市は政令指定都市なので独自にできるわけですから、その辺のところは他市町村からすると、当然のことながら、なぜそこまで偏ってくるのかという議論もあります。この辺は担ってきたこともわかりますが、もうそろそろ脱皮していく必要があるのではないかというのが、私の考えです。それと神奈川県全体を考えたときに、出身母体の自治会は古い組織だと思われるかもしれませんが、自治会は皆さんのような専門分野を持っているわけではなく、日ごろの素朴な要求などを拾っていく形でやっているのが大半です。その中で今一番困っていることが何かというと、人材です。例えば無償で何かをやるといったことに関して、皆さんがもろ手を挙げて賛成してやってくれるわけではなく、担い手養成というのは、非常に大きな問題になっています。この社会情勢の中で65歳定年制になってきたら、いつスタートするのか。もっと若い人たちが担えるような市民活動になってもいいのではないか。例えば企業の中でもボランティア休暇などいろんな制度があったとしても、ほとんどそれが利用されていないような状況の中で行われたとすれば本末転倒の話です。ただ施設だけあって利用料もないような形になってしまうので、この辺のところは、人材育成は県がノウハウを持っているとすれば、地域にそういったノウハウを提供していただいて、各市が自立した活動ができるような制度を進めていくべきだと感じます。

(委員)

先程から皆さんがご発言されていることと、重複してしまうかもしれませんが、コーディネート機能とかそういったところが、県としては、求められるところだと思います。各自治体によって、温度差、状況の差、環境の差、いろいろありますので、でこぼこを無くしていくというか、弱いところを補っていくといった機能が、県でできればいいと思います。県民センターの中に入っている各団体や県の組織の中でも横の繋がりがなかなかできていないのではないかと思いますので、県民センターの中での横の繋がりをもっと強化していかなければいけないですし、各地のセンターとの情報交換やパイプの太さをもっと確保していかないといけないと思います。具体的にはこの協議会のように、年に数回、たくさんの人数の方が集まって、1、2時間話をしたところで無理だと思うので、普段から情報交換が密にできるような体制づくりや、顔の見える関係づくりを先導してやっていくべきだと思います。

(委員)

今までお話を聞いていて、県でいろいろやっており大変だなと思いました。非常に細かい部分までやっている印象です。それから、ボランタリー団体という言い方は、NPOとイコールと考えていいのでしょうか。

(座長)

NPOもその中に入るということです。NPOという場合、法人格を得られるようになりましたので、法人格を持ったNPOと、法人格の有無に関係なく広くNPOという場合と、両方使っています。

(委員)

NPOというと、イメージとしては介護、福祉、防災・減災を担っている印象が強いです。私も去年町内会の役員をやっていて、町内会はパワーが薄いなと感じました。人材というお話もありましたが、班長や役員になりますと、やらされているという意識が強かったので、そこに行政がもっと入っていただいて、地域が強くなると防災がもうちょっとよくなるのかなと思います。我々が暮らしている中では、町内会が核になるという気がしています。ちょっと皆さんと意識が違うかもしれませんが、そういったところにも目を向けていただけるといいのかなと思います。

(委員)

サポートセンターでも、NPOの情報をKaNaPiOステーションに取り込めないか、また情報の収集・集積・発信をどのようにしたらよいのかなど、検討しているところです。成果を皆様にお示しできる時期が来ると思って、今作業を進めています。また、県が何をするかという時に、一番の強みは信用力ではないかと思います。皆様の活動に信用力をフルに発揮していただけるような仕組みが期待されているのではないかと思います。また、調整力や基金21の財源といったものを通じて、県内のいろいろな団体の活動の段階に応じて、個人から成熟したNPO団体まで、支援がうまく行き渡るように、市町村をはじめ、NPOや企業、足元の県の各部署と調整することが望まれているのかなと感じました。先ほど自治会の方から、人材の育成が進まないというお話がありました。県でもコミカレの事業をやっておりますが、運営委員の皆様にもいろいろな知恵を出していただき、検討しているところです。今、いろいろなものが同時進行で動いておりますので、皆様のご意見をいただきながら進めていきたいと思います。

(委員)

大変貴重なご意見をいただき、ありがとうございます。県の財政が非常に厳しい中で、運営の中で、他にもお金をとってもいいのではないかといったアイデアもいくつかいただき、お金を取ること自体、ご理解をいただける可能性もあるのかなということも含め、いろいろなご提案をいただきました。これまでの行政は、なるべく公平に、多くの方に支援をするスタンスを取ってきた関係で、結果的に支援が広く、浅くなってしまうのが、行政の支援の限界としてありました。これから、底上げしていく中では、なるべく具体的な支援をしていく必要もあるのかなと思います。広報の話の中で、県が直営で広報発信をやっているところは少ないという話もありましたが、行政が情報を発信すると、それを見た一般の方は、ある程度行政が認めている団体と理解されます。神奈川県内でも、NPOの法人格を持っているのは3,200団体以上ありますので、なかなかすべてのNPOの活動状況を私どもが把握するのは難しい面もあります。また、法人格を持っていなくても、様々な素晴らしい活動をされているボランティア団体はたくさんありますので、個々の団体に関する情報発信は、県直営ではなく委託でやっている自治体も多いのかなと思います。その関係で先ほど信用力という話もありましたが、県のたよりなどをご覧いただいている方も多い中で、私どもの情報発信力も使っていただければありがたいと思いますが、どういったところを発信していくかというと、指定や認定を取っている、ある程度専門家の目を通っている団体や、あるいは県と協働事業をやっている団体から優先になるという限界はどうしてもあります。ただ、なるべく具体的に発信していきたいのと、先駆的な取組みが県の役割でないかとのお話がありましたが、協働の成功事例を発信していくことと、それを県域全体になるべく広めていかなければならないということを、意識してやっていきたいと思いますが、なかなか具体的な協働の仕方や、どの部分を情報発信していけばよいのか、まだまだ悩みながらやっているところがあります。この協議会だけではなくて、いろいろな場面でご意見、アイデア等をいただければうれしいです。

(座長)

先ほど綾瀬市でのご経験から、ここのあり方そのものについてのご指摘がありましたが、私が住んでいる二宮町は人口3万人に満たない小さな町で、そこの総合計画にも関わってきました。同時に、平塚市に大学のキャンパスがありますので、いろいろな方の話を伺うと、ここの役割は利用者が横浜の方が多いから、横浜の方だけのために使われているという考えもありますが、逆に言えば、平塚市や二宮町の方が年に4、5回ここに来ると、必ず横浜なりで先進的に活躍されている方と出会うことができるという利点があります。そういう方との交流をこの場所が与えている、その効用は計り知れないです。現に綾瀬市の協働の条例は、私が委員長としてお手伝いをしてきて、つい先日も地域づくり大学の会合で講演しましたが、感心したのは、10年ほど前にお手伝いをした担当の方々が、自分の町に閉じこもらないで、例えば新しい企画をする時に、関係者を呼んで、協力を得て、事を進めています。そういうチャンス、きっかけを与える役割も、これまでこのセンターが果たしてきています。これが消えてしまって、横浜市、川崎市に立派なものがありますというだけでは、応じられない面があるだろうと思います。私は基金21の審査会長も7年目になりますが、立派な活動をされているNPOの方にいつも感動をおぼえながらも、もう一つ県全体として大きな盛り上がり、変化があるかというと、そうですと言えない気持ちがあります。そこを変えていくにはどうしたらいいのか、長期的・戦略的・総合的に県として考える必要があります。その一つの例を申し上げると、アメリカと圧倒的に違うのは、日本では子どもの頃に、ごく自然にボランティア活動に関わり、ボランティア活動は楽しいという経験を積んでいる子どもたちが極めて少ないという点です。大学生の多くは、私の授業を受ける前は、ボランティア、寄付といっても格好つけがやっているという捉え方をしています。そして、残念ながら子どもから大学生になるまで、ボランティア活動の喜びを味わわないまま育つことが非常に多い。ボランティアそのものは、言葉としては自主的なので、強制されるべきではないと思いますが、小さい頃から地域での活動を、ごく自然に体験することがありません。アメリカの場合、どうやって体験しているのかというと、最大の組織は教会です。ところが日本では教会なりお寺は、必ずしもその役割を果たしていません。アメリカのもう一つの大きな核は学校ですが、私立はほぼすべて、公立学校も州によっては、中学、高校を卒業するために、80から100時間のコミュニティ活動を義務付けています。すべての学校ではありませんが、それをしないと卒業が認められない。強制はどうなのかと、NYタイムズの記者が取材したところ、参加した子どもは大喜びでやっていて、批判する記事が書けなかったというエピソードもあります。一部の大学で、入学者選抜にボランティアを評価することに批判がありますが、アメリカの皆さんが知っているような一流大学で、学業成績だけで入学者を選んでいる大学はありません。なぜ、そういったことをしているのかというと、アメリカの大学は、将来の社会のリーダーを育てるので、アメリカ社会のリーダーになる人が、ボランティアをしていないと、リーダーになれるわけがないという考え方です。私も20年近く訴えていますが、残念ながら日本では変化のうねりとはなっていません。県庁でも職員採用にあたって、ボランティア活動の経験を評価しますと宣言をしていただきたい。そういうことによって、多くの方々がボランティア体験をしてみようかと思うはずです。鍵は行政職員の意識改革です。その点で、神奈川県は他県以上に、組織的に工夫しておられますが、その努力をさらに続けるべきです。なぜならば、NPOとの協働は行政の立場からは面倒なものです。しかし、5年、10年先、このまま同じように行政や社会が続けられるわけがないと思うからです。今職員である方が、NPOと協働して、これは面白いという体験をぜひしていただき、そのノウハウを次の世代に引き継いでいただきたい。県の最大の役割は、協働の成功事例をHPなりで紹介することです。最後に自分が体験していることですが、ねむの木学園をご存知かと思いますが、子どもたちの素晴らしい絵を披露する展覧会を、もう一度横浜で開きたいと言われていて、なんとか実現したいということで取り組み始めました。やっと来年3月そごう美術館でやれる方向になりました。10年前に同じようなことをやった時には、百貨店などが社会貢献ということで、1,000万円くらいの予算で実現してくれました。しかし、今日本の百貨店にそんな余裕はありません。県もサポートしますと言いますが、お金を出す余裕はないわけです。入場料収入でできるかというと、到底できません。私はいわば人生最後のチャレンジとして、各1万円、1,000件の協賛金を募って実現することを考えました。ただ、当初そごうはできるわけがないと信用されませんでした。私はできそうだということを見せるために、1ヶ月余りメールだけで呼びかけをして、430人の方から賛同をいただきました。そごうもやっと信用してくださって、今回動き出すことになりました。寄付といえば、大阪大学の山内先生が一番の権威ですが、彼にはノーベル賞の山中先生ですら2,000万円しか集められなかったのに、松岡さんが1,000万円集めるのは無茶だとも言われたのですが、70年代に薬師寺の高田好胤管長は、10億円かけて本堂を建立する際、ある財界人の10億円の寄付を断って、1人1,000円で写経をして納めていただく方法で、なんと100万人であの本堂を建てました。今、私も行政の力が弱ってきたときに、みんなの力でやるという事例を、神奈川県で残したいという思いで取り組んでいます。何か取り組む時、これから先行政のお金を頼ることはほとんど望み得ないですし、今は企業もお金を出せません。どうするかといった時に、今の話を一つのヒントとして受け止めていただければと思います。

(委員)

行政と一緒にNPOが何かできるのか、まさに協働の仕組みを協働で作っていくのは、先生がおっしゃるように考えていかなくてはいけないと思います。神奈川県は、まだ他の自治体で具体的に協働の取組みが何もない時に、基金21を設置して、協働事業に取り組み始めました。その時、私はアリスセンターにいて、基金21の仕組みをNPO不在で決めるのはどうかと言ったりもしましたが、基金21を始めること自体は大変先駆的でしたし、そういった中で試行錯誤して新しいものを生み出してきました。多くの自治体が協働事業に取り組むようになった今は、県の協働を推進するための取組みで、今まで通りやるのではなく、さらに次のステップで県が新しいことをやってもいいのではないかと思います。それが何かと言うと、数的に達成目標があるようですが、協働の質をそろそろきちんと考える時期にきています。協働に最初すごく期待したNPOも、協働してもそれ程できることは多くなくて、行政としてここまでしかできませんと言われてしまうと、かなり期待が薄れてしまいます。大きな変化がないものに対して、わざわざ協定書を作って協働しようとするケースが増えないのは、そういうことなのかなと思います。ありきたりの協働事例を発信するのではなくて、大変な思いをしてもいいから、今までできなかったけど、こんなことができるようになった、成果が出たといえるような協働事例を、県が頑張ってNPOと一緒につくってみてはどうでしょうか。今まで行政では考えられなかったことができるようになったとか、そういった協働の質という面で先駆的な取組みを、NPOと一緒に考えることができたら大変素晴らしいことなのかなと感じました。

(委員)

参考資料は、43の支援センターがあるという大変参考になる資料ですが、「公設ボランタリー活動」というタイトルに違和感があり、改訂する機会があれば直していただきたいです。公設ボランタリーという言葉は、先ほど座長が言ったように、自発的なこととはそぐわないです。もしこれを平たく書くなら、県民のボランタリー活動を応援するための施設一覧としていただきたいです。

(くらし県民部長)

本日はありがとうございました。県の役割は何なのか、常に問われています。議会でも質問されますし、予算を組む時もそういったことが議論されます。一般的に広域性ですとか、あるいは専門性ということを市町村に対して言いますが、これまでNPO施策はそういった意味でも、役割を果たしてきたと、総括的には思います。最後にご紹介があったように、いろいろな施設ができてきて、環境の変化もある中で、この先どうしていくか、非常に今ポイントになっていますので、本日のような議論をこれからもさせていただき、県としてあるべき姿を実現していきたいと思います。

【(2)その他】

(座長)

その他、皆様から何かございますか。

(事務局)

次回の協議会の開催については、改めてご連絡差し上げますが、来年3月頃を予定しています。(以上)

 

会議資料

資料 「今後の県のNPO支援のあり方と協働の推進について」[PDFファイル/275KB]

 

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