かながわ協働推進協議会 平成24年度第1回 審議結果

掲載日:2018年4月17日

かながわ協働推進協議会平成24年度第1回審議結果

次の審議会等を下記のとおり開催した。

審議会等名称

かながわ協働推進協議会

開催日時

平成24年8月24日(金曜日)13時30分から15時30分

開催場所

かながわ県民センターコミュニティカレッジ講義室2

出席者【会長・副会長等】

泉一弘(NPO法人ふらっとステーション・ドリーム代表)、川崎あや(NPO法人アクションポート横浜理事)【副座長】、原美紀(NPO法人びーのびーの事務局長)、藤澤浩子(NPO法人よこすかパートナーシップサポーターズ代表理事)、水澤弘子(さがみはら市民活動サポートセンター長)、松岡紀雄(神奈川大学名誉教授)【座長】、手塚明美(藤沢市市民活動推進センター長)、稲野達也(神奈川県中小企業団体中央会企画情報部長)、黒澤道男((財)神奈川県私立中学高等学校協会理事)、杉浦幸信((社福)神奈川県社会福祉協議会地域福祉推進部課長)、西谷亘生(綾瀬市自治会長連絡協議会会長)、中島智人(産業能率大学経営学部准教授)、池上紅実(公募委員)、鈴木茂(公募委員)、今井信一(神奈川県立相模向陽館高等学校長)、石渡美枝子(神奈川県県民局県民活動部NPO協働推進課長)、佐藤きさい(かながわ県民活動サポートセンター副所長)

 

次回開催予定日

未定

所属名、担当者名

NPO協働推進課、担当者名芳賀、堤

審議(会議)経過

1開会

【NPO協働推進課長より、平成24年度第1回かながわ協働推進協議会の開会を宣言】

2協議

【(1)座長・副座長の選出】

(NPO協働推進課長)

〇座長が選出されるまでの間、私が仮の座長を務めさせていただきます。
〇座長は、「会務を総理し、協議会を代表する。」ものです。
〇どなたか、座長に立候補される方はいらっしゃいますか。又は、ご推薦があればご発言ください。

(委員)

〇引き続き、松岡委員にお願いしてはどうでしょうか。

(NPO協働推進課長)

〇ただいま松岡委員にとの提案がありましたが、ご異議ございませんでしょうか。

(異議なし)

〇それでは、松岡委員に座長をお願いします。

〇続いて副座長を選出します。「副座長は、座長を補佐し、座長に事故あるときはその職務を代行する。」ものですが、要綱第5条第2項により座長が指名することとなっておりますので、座長より指名をお願いします。

(座長)

〇副座長についても、引き続き川崎委員にお願いしたいと思います。

(NPO協働推進課長)

〇それでは、川崎委員に副座長をお願いいたします。川崎さん、よろしいでしょうか。

〇では、座長、副座長が選出されましたので、会議の進行を座長に引き継がせていただきます。

【(2)かながわグランドデザイン実施計画プロジェクト19について】

(座長)

〇事務局から説明をお願いします。

<事務局より説明(資料1)>

(座長)

〇ただいま、事務局から説明がありましたが、本件について何かご意見などありますでしょうか。

(※質疑なし)

【(3)新しい公共支援事業実施状況について】

(座長)

〇事務局から説明をお願いします。

<事務局より説明(資料2)>

(座長)

〇ただいま、事務局から説明がありましたが、本件について何かご意見などありますでしょうか。

(委員)

〇23年度にこの事業が開始する前に、NPO側からも国に提案を行い、大変話題になった事業ですが、23年度事業が終わった時の、事業全体の評価はどこかでされているのでしょうか。もしされているならば、どのような評価結果が出ているのか教えていただきたいと思います。

(事務局)

〇評価については、新しい公共支援事業運営委員会で行っています。ただモデル事業を始め、各事業は昨年下半期から開始しており、はっきりと成果として目に見える形で出ているとは言い切れませんが、事業者は真摯に事業に取り組んでおり、活動拠点の整備ができたとか、NPOのスキルアップが図られたとか、ネットワークの構築ができたなどの評価をいただいています。これらの評価については、内閣府に提出しており、併せて県のホームページにも掲載しています。

(委員)

〇私も単独のNPOとしてではなく、多数の県域の方とモデル事業として公共の場作りの活動をしています。7月に中間報告会があり参加しましたが、そこで事務局機能に憤りを感じている団体もいたように聞いています。実施者の戸惑いがかなりあるということについて、今後県として改善する考えはありますか。またどういった要望を聞いているか教えてもらえますか。

(事務局)

〇特にモデル事業について変更申請の手続きが煩雑という点だと思いますが、補助金という性格上、一定のルールがあり、どうしても改善が難しい面もあります。県としてもなるべく簡略化できるように検討していますが、公金を扱う上でやむを得ずお願いしている部分もありますので、ご理解いただきたいと思います。

(座長)

〇神奈川県には、この事業を次に結びつける形でつなげていただきたいと思います。

【(4)県指定NPO法人制度について】

(座長)

〇事務局から説明をお願いします。

<事務局より説明(資料3)>

(座長)

〇ただいま、事務局から説明がありましたが、本件について何かご意見などありますでしょうか。

(委員)

〇所属しているNPOは戸塚区にありますので、現在、市の指定を申請していますが、神奈川県は指定に関しては、全国でトップランナーと認識しています。現在15団体出てきているのは、神奈川県のNPOの力そのものであり、うれしく思います。ただ、15団体の内訳は横浜市が10団体であり、県として政令市以外の市町村への指導が進んでいないので、説明会などもされているようですが、県全体で指定NPOが増えるような機運を作っていただきたいと思います。トップランナーとしての誇りを持ち続けてほしいと思います。

(委員)

〇配布資料にあるパンフレットは、新制度普及用としてアドバイザーネットワーク神奈川が作成したものです。現場で助言者養成講座をして実感しているのは、すぐに助言者を養成するのはなかなか難しいということです。指定や認定といった制度が取り組みやすくなっていることが、NPO法人に理解されがたい状況にあります。説明会をして力を入れていらっしゃるようですが、NPOにとっては県・市と2つ合わせても10%程度かという受け止めをされがちです。認定だと50%でハードルが高そうに思え、認定が取りやすくなったことを説明する人がいません。神奈川県は認定の申請の受付をするわけですので、できたら県は指定の説明をする際、併せて認定についてもわかりやすく説明していただければよいと思います。我々NPOの側でも理解を深める工夫をしていきたいと思います。

(座長)

〇横須賀市では政令市に続いて指定制度がスタートし、来週3団体を審査することになっていますが、先日事務局から膨大な量の資料が届きました。審査する側も大変ですが、申請する側も資料準備が大変です。そこのノウハウを先進の団体や、場合によっては事務局が提供していくことが必要です。一方で、NPOの活動を推進する立場として、内閣府の指導で何が問題かと言うと、日頃NPO法人として期限までに定められた書類提出ができていないと、認定は取れないという大きな条件があります。そういう意味でNPOはいい活動をしていればよいのではなく、こういったことに関しては書類を準備しておく必要があることを覚悟して、力をつけるきっかけにしてほしいです。

(委員)

〇県の指定特定非営利活動法人審査会の委員をしていますが、膨大な資料を全部読みきるのは大変です。資料からは団体の実態がわかりにくい部分があります。これから問題なのは、NPOの評価は何を基準にするのかです。もう少し県も市もこれを考えないと、後々指定NPO法人はこれでよいのかという話になってしまうので、もうちょっと考える場があってもよいのではないかと感じました。

(委員)

〇指定を受けた側からの意見ですが、確かに資料は多かったですが、基本的にNPOは公開が原則であり、たくさんの資料を表に出しています。資料に〇や×をしたりとチェックするところはたくさんありましたが、書類提出の際一番迷ったのは会計の帳簿関係でした。これは専門的だったので税理士の方にお願いした部分がありました。それ以外のところは、既存の資料で間に合いました。そこはNPO側がどこまで毎年書類をきちっと作成しているかによります。今回法改正があり、例えば定款の読み替えだったり、訂正・修正だったり、4月1日から理事長のみの登記になったりと、全国的にはそこを丁寧に説明しつつ、指定や認定NPO法人の説明をしているところもあります。実際指定になった時に覚えるのではなく、日頃そういった説明が十分に行われていると、指定の時にそれ程慌てなくても十分に対応できる気がします。そういったサポートも中間支援としての仕事ですし、法律が発展途上にあるので、県は指定制度だけの説明には留まらない、全体的な流れの説明が必要だと思います。

(座長)

〇非常に重要で示唆に富んだお話をいただきましたが、県もNPOも未知の世界に飛び込んだ感がします。法律もいろいろな面で変わりましたが、NPOの関係者が全部即座に理解するのはかなり難しいので、中間支援組織や県の支援も必要です。この問題も極めて重要なので、今後さらに考えていかなくてはいけない問題です。

【(5)NPOへの寄付の促進について】

(座長)

〇事務局から説明をお願いします。

<事務局より説明(資料4)>

(座長)

〇かつてボランティアやNPOについては、日本人の遺伝子にはないと言った人がいましたが、いろいろな面から見て日本にも昔からそういったことはあったというのは多くの人から指摘されています。ただ秘められた善意が表に出てこない状況が社会の中にあり、そこをどう変えていくかだと思います。皆さんはそれぞれの団体等でご苦労されていて、社会に対する提言などもお持ちだと思うので、その辺りをお話いただければと思います。

(委員)

〇昨年度教育局で人権教育を担当しており、NPOの「エンパワメントかながわ」さんと協働事業を行っていました。基金21協働事業を利用して、いくつかの高校で高校生や教員を対象に啓発事業をしていただき、県教委としても広報的な部分でも協力させていただきました。基金21を活用できるのは原則5年間という制限がありますので、終わった後、継続してどのように学校に展開していくかが課題となります。学校によっては生徒からお金を集めてNPOに啓発をお願いするのが難しい学校もありますし、基金21協働事業後にどうすればこの事業を継続できるか考えていました。今回のお話ですと、寄付が促進されることで、いろいろな民間や企業の方から理解いただいて寄付が集まり活用できれば、それが結果的に教育の豊かさにもつながっていくと思います。

(委員)

〇寄付を募るよりは、寄付がなくてもやっていけるような団体の力がまず必要だと思います。その一方で、小さな団体にとっては寄付がもらえることによって、様々な活動が可能になることもたしかです。ただ小さい団体が手を挙げて寄付を募れるかは、なかなか難しいと思います。そうした意味でソーシャルワークの視点で言うと、アドバイザーが小さな団体に足を運んで、手取り足取り教えない限りは小さい団体が手を挙げられず、いつも助成金や寄付金を取るような大きな団体が手を挙げるので、うまく小さな団体に力を与えられないかなというのが一つの課題かなと感じるところです。一方でソーシャルメディアの方は、非常にこれから発展してくるので、私たち若者からすればマンツーマンでやるよりも、これからはネット社会になると思うので、こちらでうまく取り入れられる協働というシステムがないのかなというのは考えてみたい課題です。

(委員)

〇資料2の最後のところで、3つの動きを市民ファンドの役割として提案しています。寄付の情報公開の可視化の部分については、NPO法人でなくても非営利団体であれば、会計なり、どんな金額を何に使うのかといった情報を公開するのは、寄付する側からすれば当然と思われると思いますが、なかなか日々の活動の中で手が回らないという団体が多いと思います。そこのお尻を叩く役割が、市民ファンドではないでしょうか。神奈川県は広いので、各地にNPOの支援センターがありますが、普段の付き合いの中で情報公開なり可視化を一緒にやっていく必要があるのかなと感じています。そういったことをしていくと、寄付する方も、自分のお金がどう使われるか明確になることで、寄付のモチベーションが上がると思います。先ほどいろいろな形の寄付のご紹介がありましたが、寄付をする人も多様化していかなくては、寄付を促進できないので、ネットで寄付したい人もいるし、100円だけ寄付したい人もいるし、100万円寄付したい人もそれぞれなので、それぞれのドナーに適切な働きかけや情報提供が必要です。クラウドファンディングやクリック募金など、比較的若い世代に受けそうな寄付の形態もたくさん必要ですし、個別に営業担当のような人が、ファンドレイザーとして企業などお金はあるが、いい使い道がわからないといった人に働きかけをすることも必要です。それは各地の中間支援組織が担っていかないとできません。ただ中間支援機能というのは、その中間支援機能をどうやって支えていくのかが最大の問題です。「京都地域創造基金」の方や、宮城の方にお話を聞いたことがありますが、そこの運営資金をどう確保していくのかは、まだ日本の国内でもさほど成功例はないと思いますので、そこは皆様の知恵をお借りできればと思いながら、活動しています。

(委員)

〇私はイギリスの研究をずっとしていますが、一番重要なのは、制度の拡充を図ることと、寄付を集める努力をすることは全くの別物だということです。もちろん県指定NPO法人制度は充実したものですし、進めることは必要ですが、これを進めても寄付が増えるとは思えません。恩恵を受けるためには2千円以上寄付する必要がありますし、個人が恩恵を受けるためには確定申告をする必要がありますので、非常にハードルは高いわけです。いろいろな形で寄付をする人がいるので、団体に合った寄付者を想定して集めるかは、それぞれのノウハウを持ち寄って、それぞれの団体で対応するしかありません。イギリスでは寄付をする人が多いのですが、1ポンド(約126円)しか寄付をしない人が一番多いです。この協議会には企業の方も参加されていますが、イギリスでは給料の天引きの寄付ですとか、企業がNPOを支援する制度も充実しています。その前提になるのは情報公開ですので、それをどう進めるかもすごく重要です。少額の寄付を効率的にたくさん集める団体もありますし、子育て関連の方はよくご存知だと思いますが、セミナーに参加した方から1円ずつ集め、年間1千万円以上集めた団体もあります。あと法人の寄付を充実させるためには、どういった具体的な取組みが必要なのか考えていく必要もあります。

(委員)

〇資料4に寄付が集まらない理由として、寄付を集める気がないということが書いてありますが、これが本当ならばこの議題を議論する意味がないと思います。税務処理の問題や活動内容を報告する、オープンにするとありますが、世間的にはできて当たり前のことです。それができないならば、そこに問題があるはずです。

(委員)

〇社会福祉協議会でも年間を通して寄付金をいただいています。いただいた寄付金を基金として積み立て、その果実により、ボランティアグループへの助成や、当事者活動の支援などを行っています。NPO団体への寄付が集まらないということついてですが、寄付をする側の立場として、本当にその団体に寄付をしてよいのか分からない部分があるのではないでしょうか。事業報告や決算書等はインターネット上でも見ることができますが、それだけを見ても、本当にその団体がどのような団体なのか、寄付をしてよいのか分からないことがあると思います。NPO団体としても成果などを見せていかないと、県民の理解を得られないのではないでしょうか。

(委員)

〇資料にある「寄付金を集める気がない」というのは、問題提起のためにドラスティックに書かれた仮定の話であり、実際にはそうではないと思いますが、私は私立学校に関係していますので寄付金にはものすごく関心があります。寄付金をいただくということは、情報開示、要するにそれをどのように使ったのを知らせる責務があります。寄付金の原点は、その団体が諸活動の中で資金が足りないという訴えをし、その訴えに賛同する人たちに寄付をしてもらい、その成果を報告することにあります。ですから「寄付金を集める気がない」のであれば、その時点でスタートしないことになってしまいます。別途、NPO法人に対する財務会計体質改善プログラムが計画されているようですが良いことだと思われます。それから先ほど寄付者の税務署への確定申告の話が出ましたが、国税については確定申告の必要がありますが、地方税についてはNPOの団体が寄付者の了解を得て一括して申告し、課税段階で免税の手続きができる場合があります。そういった免税の有利さを寄付者に伝えることも必要だと思います。

(委員)

〇企業がNPOに寄付するにはどうしたらいいか話ができればいいのですが、以前『もし高校野球の女子マネージャーがドラッカーの『マネジメント』を読んだら』という本がかなり売れました。ドラッカーという経営学者は、非営利組織のマネジメントに関する本を書いています。またマーケティングの分野ではコトラーという有名な学者が、同様に非営利組織のマーケティングの本を書いています。例えばドラッカーによると、アメリカのGDPの3割以上は非営利組織が担っており、一番大きいのは病院・大学・教会です。それらの団体は非常に寄付金集めに心血を注いでいて、日本の大学も寄付金集めに相当なことをやっています。原理はどこも全く同じで、マーケティングの手法を用いて寄付金を集めています。マーケティングの4Pミックスでいかに寄付者から集めるか考えています。例えばパレスチナの難民キャンプ支援では、寄付すると難民の子どもから手紙が届きます。これもマーケティングの一種で、自分のお金がどう使われ、その子にどう役立っているかフィードバックがあります。補助金と会費と実費と寄付金の割合をどうするのかに、自分たちのビジョン・ミッションを重ね合わせて考えていく必要があります。それが経営戦略ではないかと思います。

(委員)

〇確かに寄付金を集める気がないならば、集める必要はないというのはそのとおりです。ですが、確かに運営ができなくて困っている人はいて、その解決策を自分たちで探しきれていないので、寄付を集めるかなり手前のところが実は解決していないところが問題です。単純に寄付を集めるためにといっても、まず誰も何もしてくれないので、自分たちのやっていることをちゃんと伝えることができていますかと、それによって賛同している人たちに気持ちがこちらに向いた時に、それがお手伝いになるのか、資金的に出していただけるのか、寄付はお金に偏っていますので、団体側もセンシティブに受け止めてしまいます。プラスアルファは何なのかを、もう少し丁寧に解説をして、その中の一つのアイテムとして寄付があるという説き方をしないと、今のNPO活動に携わっている方たちには寄付集めといっても難しいのかなと感じました。

(委員)

〇中間支援組織として反省もありますが、団体に自分たちの活動を進めていく上で、資金の中に寄付があることを今まであまりPRしてこなかった面があります。団体も助成金や協働事業はよく知っていますが、資金調達の方法の一つとして寄付があることをやはり認識していない団体がすごく多いです。これから私たちの仕事の一つだと思いますが、もう少し寄付について知らしめていく必要があります。それからどのような寄付があるのか、寄付の形態の情報をもっと提供していく必要があるのかなと、皆さんのお話を聞いていて思いました。

(委員)

〇最初のご説明に、NPOの継続的な活動のため、寄付を集めて経営を安定させてはどうかとのお話がありました。その仮定として寄付を集める気がないというのは、おそらく職員の方が想像されてのことだと思いますが、これはあまりNPOの活動の現場に即していないと思います。寄付を促進するために県として取組みを進めていただいてもいいのですが、寄付は資金調達の一つの手段であり、寄付によって安定的な経営を図るのは、若干厳しいのかなと思います。やはり対価収入を得て経営を安定化する方が現実的なあり方です。寄付という、いただけるかわからないものをあてにして経営するよりも、着実な考え方だと思います。ただ資金調達の一方法として寄付があるのであれば、まだまだ開拓の余地はあるので、神奈川県がアドバイスなどの取組みを行うのはよいと思います。漠然とするよりも、何のために、どういったところを重点的に県として取り扱うのか、今後方針を絞られていくといいと思います。寄付もたくさん種類があるので、NPO法人として取組みが重要といっても、どこに重点を当ててどう取り組んでいくのか、かなり学習も必要ですし、情報も必要だと思いますので、そういった提供もされるといいと思います。

(委員)

〇この協議会で、この議題を議論する目的がよくわからないのですが、このテーマはこれまでご説明があった、指定や認定にもっと弾みをつけるために取り扱っているのか、新しい公共支援事業でこのメニューがとても多いので、それをもっと色濃くしていくための意見が欲しいのか、それとも県として新しい制度や仕組みを作りたいので、その辺の参考として意見が欲しいのか、目的がよくわかりません。なので、どこに焦点を当てて意見を言えばいいのかわからないのですが、基本的にはNPOが自助努力でやらなくてはいけないことがあるとすると、民間での取り組みは参考例であり、スケールメリットで寄付集めに弾みをつけるということの仕組みをもっと考えていきましょうという意味での協議会としての意見なのか、よくわかりません。NPOとして意識しているのは、寄付と自主事業と助成金と利用料、この4本の柱がNPOの評価につながると思います。私が昔勉強したところでは、地域の中間支援組織がすごく運動的にやっているのは、その仕組みの中で、全NPOの経営診断のような指標を、マスコミ(地方紙)を使って、全部公開していく仕組みがありました。小さい市町村だからできたのでしょうが、この4本柱が、どうバランスがとれているのか、どれも大事な指標で、寄付だとサービスを利用しなくても全国的に賛同している人がどれくらいいるか、確実な指標になることからすると、仕組みとして県が後押しするのか、そもそもの話になってしまいますが教えてください。

(委員)

〇私個人の考え方としては、特に成長過程にある未成熟なNPOにとって寄付金は大きな資源だと思います。それを起爆として、継続的な非営利活動に使っていただくには、有効な手段だと思います。そのアピールの仕方はNPO側で迷っているところがあると思うので、行政側としてこれからどうサポートしていくかという問題意識があります。

(委員)

〇今いろいろご意見をいただいて、非常に参考になった部分もあります。この寄付という概念はまだ新しい分野で馴染みがないのが正直なところだと思います。このテーマを今回提起したのは、行政の仕組みを推進していくためというわけではなく、その根幹にあるNPOの基盤を強化していき、NPOが自立できるように下支えをするのが行政の役割なので、制度を作ったのもその下支えの一つでしかありません。究極の目的は寄付が集まるにはどうしたらいいかということです。そのためにはNPO側からも努力が必要ですし、また制度を作っただけでは寄付は集まりません。これは、行政側が努力をしなくてはいけない部分です。それぞれの立場で寄付を進めるにはどうしたらよいのか、いろいろな意見をお聞かせていただいたということです。県指定NPO法人制度は作りましたが、指定NPO法人が寄付を受けられるように自らPRしないと進みませんし、寄付者が増えないと進みません。行政側としては何をしたらいいのかは正直手探りの部分があります。今までお話してきたように、説明会を開催したり、カエルの50%オフのポスターを県・政令市で作製し、県では賛同いただいたスーパーに貼っていただいて、少しでもNPOに寄付をすると自分たちの生活にバックしてくることを知っていただきたいと考え、周知しています。それでもまだ寄付は進んでいない状況です。さらにいろいろな方法で、こうすれば寄付がもっと進むようなアイデアを今日お聞かせいただきたかったところです。限られた時間の中ではアイデアはなかなか出ないと思いますので、その都度こういった機会を設けて、皆様のお話を聞かせていただきたいと考えています。これからも行政の立場でできることは、知恵を絞ってやっていきたいと思います。

(委員)

〇お話はよくわかりました。行政のやることはもっとソフト面を中心とするべきだと思います。ソフト面で援助していけば、自ずと寄付も集まってくるでしょう。

(委員)

〇寄付については、たしかに資金調達という意味合いも大きいと思いますが、私は「神奈川子ども未来ファンド」に関わっていますが、寄付を通じたもう一つの市民参加の側面を大事にしていきたいです。神奈川子ども未来ファンドでは、寄付をくださいだけではなく、「あなたの思いを届けます」という言い方をしています。NPOは多くの方がボランティアとして参加したり意思決定に参画する場合もありますが、寄付という形で応援することで、自分が活動に一緒に参加をして思いを実現する、そこをもっと胸を張って言える環境があってもいいと思います。市民が主体となって作るNPOの大きな特徴としての寄付があるので、活動規模の大小問わず、寄付は参加という意味が大きいのかなと思います。一方、資金調達を有効にできなくてもいいのかというと、それは違うわけです。寄付は参加の面もありますが、資金源として寄付でしかできない、事業的にはなかなか採算が取れない活動もあります。そういった意味で、資金調達としての寄付の可能性にもう少し賭けてみたい思いもあります。寄付を促進するには、制度と仕組みと自助努力があると思います。自助努力はNPOが声をかけていかなくてはいけないところですが、制度は認定や指定NPO法人制度が整ってくるのは、下支えする制度としては大変重要です。もう一つ仕組みですが、できれば寄付は労少なくして、益が多い仕組みを作っていく必要があります。手を抜いているように思われるかもしれませんが、コツコツ集めるのも美談ではありますが、それをやっていると寄付にかかるコストが大きすぎて、成り立っていかなくなります。そうなると、例えば給与からの天引きの寄付とか、自動販売機からの寄付とか、そういった労力は少ないけれど、益が多いような仕組みを作っていく必要があります。自助努力はNPOでやることですし、制度を作るのは政治や行政が関わってくることですが、仕組みはNPOだけではできないので、企業の協力や大学など他のセクターの方たちのご理解やご協力なくしてはできない部分です。いろいろなセクターの方たちが集まるこの協議会において、仕組みの部分について今後ご協力をお願いしたいなと思いました。

(座長)

〇何人かの委員からもご指摘がありましたが、なぜ今回このテーマで議論しているのか、私なりに思いがあります。日本の社会で公共的なサービスを行政が行うのは、税金を払っているので当然という社会を日本は築いてきました。しかし社会の成熟化・複雑化の中で政治、行政が全く対応できない部分が増えてきました。多くのNPOが、到底行政が手を出せないような分野に心をこめて取り組み、大きな役割を果たしてくれています。ところが、多くのNPOはお金がないという悩みがあり、輪を広げ継続していくためにはどうしても資金が必要です。そういう時に、学生を相手にしていて感じるのは、それなら政府や自治体から補助金をもらえばいいのではないか、それが多くの日本人の反応です。ところがご承知のように、政府は借金まみれですし、神奈川県も非常事態を迎えていると思います。正式な発表は9月だと思いますが、緊急財政対策本部調査会の中間報告として、県有施設は3年以内に原則すべて廃止、補助金もゼロベースから見直しとなっています。すべて廃止やゼロになるかは別にして、少なくとも県の財政という面で考えた時には、そういう方向に向かわざるを得ない状態です。そうした時に、これから様々な知恵が出てくると思いますが、神奈川県に灯りを点すのは、NPOの力をもっともっと社会の中で発揮してもらうことが、これから先の50年100年を考えた時にどうしても必要です。それは神奈川県が全国に先駆けて感じ取って、岡崎知事の頃から取り組んでこられたわけですが、全国どの自治体も同じ状況にあるわけです。その中で、協働を推進するこの会議のテーマは、神奈川県のみならず日本全体に光を提供できるかどうか、それほど重要な意味を持っていると私は受け止めています。NPOといっても様々ですが、支援を必要とし、資金があればもっといい活動ができる団体があります。日本の状況について、様々に寄付を広げる努力が行われていますが、実際にはなかなか進みません。今日ある財団の理事長と1時間お話をしてきました。そこでの話は、この財団の新しい研究会のテーマについてで、遺産の贈与が10億円を超えた中で、これをいかに有効に使うか、中長期的な計画を立てることでした。財団に10億円以上の遺産贈与の残があり、さらにこの前女性の方がお一人で10億円以上寄付をされました。そういった中で、NPOによっては、努力によってはこうした支援を受ける可能性があるということ、また先ほどご紹介いただいた「READYFOR?」は、たまたまこの仕組みをアメリカで気づいたのは、留学していた日本人女子学生です。何とかこれを日本に導入したいと、日本に持ち帰って活動を始めました。10数団体がすでに成功を収めています。知恵を使うことによって、新しい展開があるのかなと思います。また、先ほど学校の寄付というお話がありましたが、アメリカには国立大学というものは基本的にありません。我々が知っているほとんどの有名大学は私立大学です。中でもハーバード大学は、年間500億円以上の寄付を毎年集めますが、そのために大変な努力をし、知恵を使っています。そうした努力、工夫は日本側にも求められてくるだろうと思います。松下幸之助氏はハーバード大学に、総額100億円を超える寄付をしたと思いますが、アメリカは寄付に対する謝意の表し方が大変上手です。日本の大学は寄付をもらってもあまり謝意を示しませんが、ハーバードでは寄付者の名前を冠した教授職を設けるなどして、毎年学長が本社まで報告にこられます。また寄付をしたくなる文化を築いています。日本でも寄付をした人が喜びを感じ、また寄付をしたくなるような工夫・研究が求められます。アメリカでは、年間25兆円もの寄付がありますが、そのうち85%近くが個人によるものです。寄付を企業に頼る日本の考え方も見直す時期に来ているのではないでしょうか。「UnitedWay」という、アメリカにある組織をご存知だと思いますが、ここの仕組みも日本でもっと日本流に取り入れることを考えてもいいのではないでしょうか。集めた寄付を、福祉系の団体へ分配していますが、多くは各企業で社員を対象に寄付を募り、場合によっては社員が寄付したのと同じ額を、企業が足すという形です。いずれにしても、政府・自治体に公共サービスの多くを頼れない時代が来ている時に、我々は次の社会をどう築いていくのか問われているので、それが今日のテーマです。単に小さなNPOの中の問題だけではなく、日本社会の在りようという視点から、この問題を考えるべきでないかと思います。ぜひ皆様にも宿題として考えていただければと思います。
最後に部長から一言ご挨拶を。

(県民活動部長)
〇本日は長時間にわたりありがとうございました。最後の寄付の話、座長から大変貴重なご意見をいただきました。私は東日本大震災の時に、2ヶ月でしたが災害支援担当課長として、被災地支援の担当をしました。その時に一番感じましたが、とにかく何か支援をしたいという県民の思いを、どういう形で受け止めるのか大変苦労しました。皆さんの支援物資をどんなものでも送りたいという思いを受け止めきれず、小口の物資を現地が混乱しているので受け取れませんと、胸を痛めながらお断りしていました。その時の皆さんの思いは、物を送ったり、寄付をしたり、ボランティアをしたいということでした。まさにそれが寄付の原点というか、その一つがお金だと思います。それがうまくNPOの活動に回っていけばいいわけです。ちょうど災害支援の時に、こちらの思いが、現地とうまくマッチングできなくて苦労しましたが、そのマッチングを東日本大震災の時のような大災害の時ではなく、普段からうまくNPOの活動とマッチングできるような仕組みとして、いろいろなことが考えられたらいいでしょうし、また行政としてはそれを側面から支援できるようなことができないかなと思いました。(以上)

 

会議資料

資料1 かながわグランドデザイン概要版[PDFファイル/6.35MB]
資料2 新しい公共支援事業実施状況について[PDFファイル/110KB]
資料2 別紙[PDFファイル/222KB]
資料3 県指定NPO法人制度について[PDFファイル/4.22MB]
資料4 NPOへの寄付の促進について[PDFファイル/170KB]

 

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本文ここまで
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  • ヘルスケア・ニューフロンティア
  • さがみロボット産業特区
  • 県西地域活性化プロジェクト
  • かながわスマートエネルギー計画
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  • ラグビーワールドカップ2019
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  • ともに生きる社会かながわ憲章
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